JPS598494B2 - ねじ切り自動機械 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、広義には自動工作機械に関し、特にねじ切り
補助装置を備えた自動旋盤に関する。

各種の旋盤でいわゆるねじ切りを行なうことによって表
面のきれいな非常に正確なねじを製造しうる。

更に大部分のねじ切り補助装置は、例えば旋盤の往復台
あるいはタレットに取りつけることができる組立体であ
る。

工具一一ねじ切りバイトーがそのような組立体に属する
ねじ切り補助往復台に取りつげられ、このねじ切り往復
台に、繰り返す縦方向運動と横方向運動とが案内カムに
よって与えられる。

特に、工具支持体として十字形往復台を備えた自動正面
旋盤や類似の旋盤の場合に、ねじ切り装置を取り付ける
のに一一特にねじ切り用補助往復台の構造に一一非常な
問題がある。

従来のねじ切り補助装置は、それ自体の補助横往復台、
補助縦往復台、それぞれの補助往復台を制御するための
２つの補助カム板を有する補助制御軸を備えていた。

このようなねじ切り補助往復台にはかなりの空間を要し
、このため機械の作動空間を著しく狭める。

所要空間があまりないためにさらにねじ切り用補助往復
台とそれに付随するガイドとが非常に小さくなり、ねじ
切り中に生ずる高い切削力に対しあまり頑丈でない構造
を有する。

７ 十字形往復台およびその上に固定された工具の縦一
及び横一運動が主制御カムによって制御される正面自動
旋盤などの場合に、この主制御カムを利用してねじ切り
作業を作動サイクルの一部分として行うことが出来る。

そしてこの点ではねじ切り補助往復台と関連し゜た欠点
がなくなるという長所があった。

しかしこの補助往復台を制御する１こめに主制御カムに
非常に大きな領域を設けることが必要になるので、ねじ
切り行程が非常に僅かなものしか可能でなくなり、換言
すれば一回のチャツキング中に同じ工作物の他の旋削作
業を制御するのに非常に僅かな領域しか残らないことに
なってしまう。

本発明は、次の様な自動旋盤、即ち工作物スピンドルと
十字形往復台とを有し、その縦往復台及び横往復台とが
主制御軸上の２枚の主カム板の各一方によってかつ前記
主カム板に個々に連動する伝達レバーを介して制御可能
であり、十字形往復台上に相並んだ少くとも２つのバイ
ト支持体が配設されているような自動旋盤から出発する
。

本発明の主目的は、ねじ切りバイト支持体として十字形
往復台を使用すると共に、ねじ切りに典型的な繰り返す
縦一及び横方向運動を発生させる１こめに主制御カムを
使用することに頼らずに実際のねじ切り作業を実施でき
るように前記の型式の自動旋盤を構成することである。

この課題は本発明に従って次の様にして解決される。

すなわち、自動旋盤の各加工サイクルの一部の間、工具
支持体のうちの一方に設けられたねじ切り工具によりね
じ切り作業を実施するために連結できる制御機構を備え
、この制御機構が、加工物スピンドルと駆動連結する１
こめの補助制動軸を有し、この補助制御軸がこれに固定
された二つの補助制御カム板を有し、かつ作業位置と非
作業位置の間を軸方向ビ変位可能に支持され、さらに補
助制御棒がその一端で作業位置の補助制御カム板のうち
の第一のカム板と当接しており、第三の伝達レバーが、
縦往復台と関連した他方の二腕伝達レバーの軸に固着さ
れ、かつ縦往復台のねじ切り行程と早戻り行程のために
補助制御棒の他端と当接している自出端を有し、他の補
助制御棒がその一端で作業位置の第二の補助制御カム板
と当接しており、付加的な二腕伝達レバーが一方の腕で
前記他の補助制御棒と当接していて、かつ他方の腕で、
縦往復台め各早戻り運動の時間中ねじ切り工具を加工物
から引き離すために横往復台に作用するように枢支され
ている ねじ切り補助装置を備えた自動旋盤により解決
できる。

この様に構成することによって主な利点として次のこと
が得られる。

即ち一方では、あらゆるねじ切り補助往復台及びこれと
関連する欠点がなくなり、他方では一枚の主制御カムに
簡単な送り運動制御が非常にわずかの領域しか必要とし
ないので、同じ加工サイクルに属する他の旋削作業を制
御するためにきわめて大きい領域（すなわち、一回転の
うちの一部分）が残ることになる。

従って、実際のねじ切り補助往復台を除去することから
生ずるあらゆる利点と、運動制御技術という点でねじ切
りにとって固有であり、かつ主制御カムで大きな領域の
節約を可能とする、当業者に周知の利点とが結合される
。

次に添付の図面に基づいて本発明の実施例を説明する。

１は工作物スピンドルであり、それを駆動するのにモー
ター２が使用され、前記スヒツドルはチャック３を具備
し、チャックに工作物Ｗが取り付けられる。

十字形往復台は（下方の）横往復台４と（上方の）縦往
復台５とを備え、後者に支持部材５ａが属し、その上に
相並んだ工具支持体６，７が固定されている。

これらの支持体にはバイト８及び９が取り付けられ、そ
の際８はねじ切りバイトを構成するものとする。

チェーンベルト伝達装置１１及びウオームギア伝達装置
１２とを用いモーター１０によって駆動される主制御軸
１３には、主制御カム板１４，１５及び（電気的）プロ
グラミング装置１６のローターとが固定され、このプロ
グラミング装置は作動サイクル（即ち主制御軸１３の一
回転）の経過中通常のように種々の副機能を制御する。

これらのうちのいくつかについては後述する。

機械の各作動サイクルの大部分の間、主制御カム板１４
，１５は、自動正面旋盤にとって普通のことであるよう
に、伝達レバー１７を用いて横往復台４の運動を、かつ
伝達レバー１８を用いて縦往復台５の運動を制御する。

その際、バネ１９，２０は常時力の伝達をしっかりと維
持するのに役立つ。

横往復台の終端位置な定めるために２２の如きストッパ
ー用ねじな固定された機械部分２１に設けることも知ら
れている。

モータ１０の回転数制御はモータ２の回転数制御に依存
しており（モータ２と１０の同期運転は必要である。

なぜなら、両方のモータが同期して回転しなければ、横
往復台４の比例した切込送りならびに所望の数のねじ切
り行程の維持が保証されないからである。

）、しかもスピンドル駆動用モーター２０回転数が変わ
る場合、このモーターとモーター１０との間、従ってス
ピンドル１と制御軸１３との間の減速比ｉ＆一定範囲内
（例えばｉ最太／ｉ最小＝８）で付加的に変えることも
できる。

各作動サイクルの一部分の間、すなわち主制御軸１３の
各回転中に例えばねじ切りバイト８でねじ切り作業を可
能とするために次に示す付加的な手段を設げ′る。

第一に、スピンドル１に関連して主制御軸１３がいっそ
うゆっくりと回転する間に、十字形往復台の往復台４及
び５に、ねじ切りとして典型的なかつ次々と迅速に繰り
返される運動を与えることを可能にする付加的な制御機
構を設ける。

その際、主制御カム板１４は付属する伝達レバー１７と
共に縦往復台５のねじ切り行程の間ストッパーとして横
往復台４に作用して送り運動を制御する。

そのときなおねじ切り作業の終端位置でストッパー用ね
じ２２がねじの直径を定めるように作用する。

略図で示した実施例の場合、工作物スピンドル１は変換
ギア装置２３−２８及びウオーム２９、ウオーム歯車３
０を用いて、軸方向に固定したクラッチの部分３１を駆
動する。

ウオーム歯車３０とクラッチ３１は一体で軸３３に回転
可能にゆるく嵌まっている。

このクラッチの駆動部分３２は補助制御軸３３上に固定
され、この軸は例えば圧縮空気で駆動される複動ピスト
ンーシリンダー装置３４，３５により軸方向に変位させ
ることによって選択的に第１図による位置にあるいは第
２図による位置に移動可能である。

第１図による位置でクラッチ３１と３２が係合し、補助
制御軸３３上に固定された２枚の補助制御カム板３６
， ３７がそれらと連動するように配設された伝達制御
棒３８乃至３９に対して作用位置にあり、第２図による
位置ではクラッチ３１と３２の係合が外れ、補助制御カ
ム板３６ ，３７は制御棒３８，３９に対して非作用位
置へ側方に変位されている。

制御棒３８は、伝達レバー１８の第三の腕１ ８ａに、
結局縦往復台５に作用する。

連動するように配設された補助制御カム板３６の例えば
４つの隆起した制御部分はねじ切り行程を行なうために
それぞれ１つのほぼ螺旋状に上がるカーブ区分を有し、
従ってこのカーブ区分の経過は、伝達運動を考慮して、
製造すべきねじに一定のピッチを生ずるように定めなげ
ればならない。

補助制御カム板３６０４個所の隆起した制御部分は更に
往復台５を早戻りさせるためにそれぞれ１つの急なカー
ブ区分を有する。

補助制御カム板３７は制御棒３９及びレバー４０を介し
て横往復台４に作用する隆起部分を有する。

補助制御カム板３７の隆起部分は次のように横往復台４
に作用する。

すなわち、縦往復台５のねじ切り行程の終りにその都度
横往復台４が一一工作物からねじ切りバイト８を引っ込
めるために一一伝達レバー１Ｔから離れ、縦往復台５の
早戻り走行中横往復台４が外れたまま保持され、そして
次に続くねじ切り行程の開始前にバネ２０と協働して再
び伝達レバー１７に接触するまで戻されるように作用す
る。

補助制御カム板３６，３７によって引き起こされるこれ
らの経過は一一これはねじ切りにとって典型的なもので
あるように一一工作物スピンドル１の回転数、歯車装置
２３−２８と２９．３０の減速比及び補助制御カム板３
６ ，３７の隆起部分の数に依存したリズムを持って繰
り返される。

横往復台４の位置、即ち縦往復台５のねじ切り行程の間
工作物Ｗへねじ切りバイト８が入り込むその深さ一一従
ってまた全゛ねじ切り作業中横往復台４及びねじ切りバ
イト８の前進すなわち送り運動一一は、らせん状にゆる
いピッチで上がる主制御カム板１４のプロフィルのうち
の関連した特別な区分によって制御される。

その際、プログラミング装置１６は、主制御軸１３が全
ねじ切り作業中に作動サイクルの残りの間よりも非常に
ゆっくりと回転するように配慮設定するのがより合目的
である。

更に横往復台４のねじ切り作業の終りにかつその前進す
なわち送り運動の終りに、この横往復台４が工作物Ｗへ
のねじ切りバイト８の最終的な切り込み深さを正確に定
めるためにストッパー用ねじ２２に当接し、それからな
お縦往復台５が１乃至２回ねじ切り行程を行なうように
するのが合目的である。

ねじ切りを行なうために第２図による位置から第１図に
よる位置へ補助制御軸３３が移動することは既に述べた
様にピストンーシリンダー装置３４，３５によって行わ
れるが、それに必要な圧縮空気あるいはその他の駆動媒
体の制御はプログラミング装置１６によって行われる。

全ねじ切り作業を終えた後作動サイクル内の他の作業を
行うために補助制御軸３３が第２図による位置へ戻るの
も同じことが言える。

最初に述べた変位中に補助制御カム板３６ ，３７が制
御棒３８ ，３９乃至は付属の接触ローラ３８’，３９
’ に衝突しないようにするために一一第１図による
位置から第２図による位置へ変位する場合であってもよ
り好都合なことではあるが一一その都度制御棒３８，３
９が補助制御カム板３６，３７の作用距離の範囲外まで
ずれているように設定すべきである。

主制御カム板１４，１５は従って適当な隆起部分を有し
ていなければならず、これに加えてさらに、棒３８がレ
バーの腕１８ａと接触し、そしてレバー４０も横往復台
４と接触していて、かつ制御棒３９がレバー４０と接触
しているように確保する手段（図示省略）を設けなげれ
ばならない。

そのような手段（図示省略）は、例えば制御棒３８，３
９に作用するバネからなることができる。

本発明の装置の作用についてまとめて説明する。

制御軸１３の一回転（全部の機械加工サイクルがこの一
回転中に行われる）中の一部を占めるねじ切り作業は、
主制御カム板１４，１５の一部の領域で行われ、ねじ切
り作業中主制御カム板１５が縦往復台５に作用しないで
いると同時に、主制御カム板１４は、横往復台４がスピ
ンドル１の軸心に向ってゆっくりと移動するようにねじ
切り深さニ関して横往復台４を制御する。

そして、このねじ切り作業のときだけ補助制御軸３３が
クラッチ３Ｌ３２によりスピンドル１と連結され、それ
により本発明のねじ切り補助装置がバイト８に、重畳さ
れたくり返し運動を、バイト支持体６に対して設定され
た長方形路（すなわち、半径方向に被加工品に向って進
んで加工品と係合する運勤、ゆっくりした縦方向切削送
りすなわちねじ切り行程、加工品から半径方向に離脱す
る運動、元の位置に軸方向に早戻りする運動）に沿って
与える。

これをさらに詳細に説明する。

まず、ねじ切り行程の始めに、軸３３の回転により制御
棒３９が補助制御カム板３７の隆起部分から低い凹面へ
変位して、今までレバー１７から外れて保持されていた
横往復台４がはね２０によりレバー１７と再び当接する
まで戻される。

次にねじ切り行程では、伝達レバー１７と当接している
横往復台４が主制御カム板１４の作用を受けてねじ切り
深さを制御していると共に、補助制御カム板３６がそ゛
の１つの隆起し１こ制御部分のらせん状カーブ区分によ
り制御棒３８とレバー１８ａ，１８を介して縦往復台５
を移動させてねじ切りを行う。

このねじ切り行程の終に、補助制御カム板３７がその１
つの隆起部分により制御棒３９、レバー４０を介して横
往復台４をレバー１７から離すように移動させて保持す
ると共に、制御棒３８が補助制御カム板３６の１つの隆
起した制御部分のらせん状カーブ区分の頂部から隣接す
る別の急なカーブ区分に変位すると、縦往復台５がばね
１９により反対方向に元の位置に早戻り運動する。

このように、補助制御カム板３６ ，３７がそれぞれ横
および縦往復台４，５に作用して変位させることにより
４行程のねじ切り作業を行い、このねじ切り作業を、横
往復台４がストッパー２２に当接するまで繰り返して所
定のねじ山深さに加工することができる。

上記した実施例では種々の変形を行なうことが出来る。

クラッチ３１ ，３２は無くてもかまわない。

クラッチ３１，３２ｖ省く場合には、ウオーム歯車３０
と補助制御軸３３をスプラインにより結合すると共にウ
オーム歯車３０を軸方向に移動しないようにすれば良い
。

補助制御軸３３が常に回転することになるが、補助制御
軸３３を支障なく第１図の作用位置から第２図の非作用
位置へ移動させることも、またその逆の移勤を行うこと
もできる。

補助制御軸３３の変位は空気圧で行なう代りに電磁的に
行なうことも可能である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明による実施例の略図的斜視図を示すもの
であり、第２図は一定部品が他の駆動位置に来ている、
第１図と類似した部分的説明図である。 １・・・・・・工作物スピンドル、４・・・・・・横往
復台、５・・・・・・縦往復台、１３・・・・・・主制
御軸、１４，１５・・・・・・主制御カム板、１７，１
８・・・・・・伝達レバー、６，７・・・・・・バイト
支持体、８・・・・・・ねじ切りバイト、３３・・・・
・・補助制御軸、３８ ， ３９・・・・・・制御棒、
３６，３７・・・・・・補助制御カム板、４０・・・・
・・伝達レバー。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 工作物スピンドルと、横往復台４および縦往復台５
   からなり、かつその上に配置された少なくとも二つの工
   具支持体６，７を有する十字形往復台と、主制御軸１３
   上に固着された二つの主制御カム板１４．１５と、一方
   の腕で横往復台に作用しかつ他方の腕で一方の主制御カ
   ム板１４の作用を受けるように枢支され１こ一方の二腕
   伝達レバー１７と、一方の腕で縦往復台５に作用しかつ
   他方の腕で他方の主制御カム板１５０作用を受けるよう
   に枢支された他方の二腕伝達レバー１８とを備え、前記
   横往復台４が一方の二腕伝達レバー１７の一方の腕と当
   接するようにばね２０により常時付勢され、かつ縦往復
   台５が他方の二腕伝達レバー１８の一方の腕と当接する
   ようにはね１９により常時付勢され、さらに横往復台４
   の横送りの最終端部位置を正確に決めるためのストッパ
   ー２２を備えた自動旋盤において、自動旋盤の各加工サ
   イクルの一部の間、工具支持体６，７のうちの一方に設
   けられたねじ切り工具８によりねじ切り作業を実施する
   ために連結できる制御機構を備え、この制御機構が、加
   工物スピンドル１と駆動連結される補助制御軸３３乞有
   し、この補助制御軸３３がこれに固定された二つの補助
   制御カム板３６ｔ３７ｖｉし、かつ作用位置と非作用位
   置の間を軸方向に変位′可能に支持され、さらに補助制
   御棒３８がその一端で作用位置の補助制御カム板のうち
   の第一の力み板３６と当接しており、第三の伝達レバー
   １８ａが、縦往復台５と関連した他方の二腕伝達レバー
   １８の軸に固着され、かう縦往復台５のねじ切り行程と
   早戻り行程のために補助制御３８の他端と当接している
   自由端を有し、他の補助制御棒３９がその一端で作用位
   置の第二の補助制御カム板３７と当接しており、付加的
   な二腕伝達レバー４０が一方の腕で前記他の補助制御棒
   ３９と当接していて、かつ他方の腕で、縦往復台５の各
   早戻り運動の時間中ねじ切り工具８を加工物から引き離
   すために横往復台４に作用するように枢支されているこ
   とを特徴とする自動旋盤。