JPH10179167A - カタラーゼ遺伝子を導入した耐冷性イネ及びこの耐冷性イネに由来する耐冷性カタラーゼ - Google Patents
カタラーゼ遺伝子を導入した耐冷性イネ及びこの耐冷性イネに由来する耐冷性カタラーゼInfo
- Publication number
- JPH10179167A JPH10179167A JP9086029A JP8602997A JPH10179167A JP H10179167 A JPH10179167 A JP H10179167A JP 9086029 A JP9086029 A JP 9086029A JP 8602997 A JP8602997 A JP 8602997A JP H10179167 A JPH10179167 A JP H10179167A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- catalase
- gene
- plant
- rice
- cold
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Landscapes
- Breeding Of Plants And Reproduction By Means Of Culturing (AREA)
- Enzymes And Modification Thereof (AREA)
- Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)
Abstract
を見出し、この遺伝子を用いて植物に低温耐性を付与す
る手段を提供すること、及び工業的に漂白,洗浄等に一
層使用量の増加が見込まれる過酸化水素の生理的な分解
処理の目的等に用いられるカタラーゼ、特に耐冷性に優
れたカタラーゼの上記遺伝子を用いた大量生産手段を提
供すること。 【解決手段】特にコムギ等の本来的に耐冷性に優れた生
物に由来するカタラーゼ遺伝子を組み込んだイネ等の植
物を提供すること、及びこの耐冷性を付与する植物をイ
ネとした場合の,このイネに由来するカタラーゼを提供
すること。
Description
をコードする遺伝子、この遺伝子の導入用ベクター、こ
の遺伝子を導入した植物、この植物体の製造方法、この
植物体の増殖方法、及びこの遺伝子を導入した特定の植
物(イネ)に由来する耐冷性カタラーゼに関する技術分
野に属する。
強光,大気汚染物質,農薬,ウイルス等)にさらされて
いる。そして、これらの環境ストレスに対する耐性が向
上した有用植物、特に穀物植物を作出してこれらの穀物
の生産効率を向上させることは、そう遠くない将来の人
口爆発に伴って起こるであろう深刻な食料危機を考慮す
ると、人類の存亡にもかかわり得るほどの重要事項であ
る。そこで、近年は、遺伝子組換え技術を積極的に活用
して、様々な外来遺伝子を植物に導入することにより、
その植物の優良品種の作出を目的とした品種改良の試み
がなされている。
ysiol.,34,129-135,1993) 、乾燥耐性(Science,259,508
-510,1993)、低温耐性(Nature,356,710-703,1992;Plan
t Physiol.,105,601-605,1994)、ウイルス耐性(R.N.Bea
chy,"Viral Gene and PlantPathogenesis" ed. by Pirn
e, J.G.Shaw, p13(1990)Springer-Verlag) 、農薬耐性
(E.Oxtoby,M.A.Hughes, Trends Biotechnol., 8:61(199
0)) 等を遺伝子組換え技術により付与された植物が作出
されている。
で、イネの低温耐性についてのメカニズムについて検討
を重ねた結果、イネの低温発芽能及び幼苗低温ストレス
耐性にカタラーゼが関与していることを、既に明らかに
している(Plant Science,109,105-113,1995 ;Plant Br
eeding,46,23-27,1996) 。
ムターゼやアスコルビン酸ペルオキシダーゼ等と共に、
呼吸,光合成,環境ストレス等を通じて発生し、タンパ
ク質,膜構造,核酸等を過度に酸化して、細胞に致命的
な損傷を与える「活性酸素」と呼ばれるスーパーオキサ
イドラディカル(O2 - )や過酸化水素(H2O2 )やハ
イドロキシラディカル(OH-)を除去して、これらの
過酸化物質による損傷から細胞を守る働きを有する生体
にとって非常に重要な酵素である(Advance in Genetic
s,28,1-41,1990 ;Ann.Rev.Plant Physiol.Mol.,Biol.,
43,83-116,1992)。
は、耐冷性に優れるカタラーゼをコードする遺伝子を見
出し、この遺伝子を用いて植物に低温耐性を付与する手
段を提供することにある。
の増加が見込まれる過酸化水素の生理的な分解処理の目
的等に用いられるカタラーゼ、殊に耐冷性に優れたカタ
ラーゼの上記遺伝子を用いた大量生産手段を提供するこ
とをもその課題とする。
いて鋭意検討を重ねた結果、コムギ等の本来的に耐冷性
に優れた植物に由来するカタラーゼ遺伝子を用いて、植
物に低温ストレスに対して優れた耐性を付与する手段を
提供することが可能であることを見出した。
ネである場合、この耐冷性イネに由来するカタラーゼ
は、非常な低温下においても他のカタラーゼに比べて格
段に強い酵素活性を有することを見出した。すなわち、
本発明者は、本願において以下の発明を提供する。
アミノ酸配列を含むカタラーゼを提供する。
アミノ酸配列をコードする塩基配列を含むカタラーゼ遺
伝子を提供する。
塩基配列を含むカタラーゼ遺伝子を提供する。
塩基配列の一部の塩基を置換してなる塩基配列を含むカ
タラーゼ遺伝子を提供する。
カタラーゼ遺伝子を含んでなる、カタラーゼ遺伝子の植
物導入用ベクターを提供する。
項4のいずれかの請求項記載のカタラーゼ遺伝子を含ん
でなる、カタラーゼ遺伝子の植物導入用ベクターを提供
する。
カタラーゼ遺伝子を自己の遺伝子中に組み込んでなるイ
ネの植物体細胞を提供する。
項4のいずれかの請求項記載のカタラーゼ遺伝子を自己
の遺伝子中に組み込んでなるイネの植物体細胞を提供す
る。
カタラーゼ遺伝子を自己の遺伝子中に組み込んでなるイ
ネ植物体を提供する。
求項4のいずれかの請求項記載のカタラーゼ遺伝子を自
己の遺伝子中に組み込んでなるイネ植物体を提供する。
求項8記載のイネの植物体細胞から幼植物体を再分化さ
せて、これを馴化することを特徴とするイネ植物体の製
造方法を提供する。
求項10記載のイネ植物体を自家交配することを特徴と
するイネ植物体の増殖方法を提供する。
求項4のいずれかの請求項記載のカタラーゼ遺伝子を自
己の遺伝子中に組み込んでなるイネの植物体細胞又はイ
ネ植物体から単離精製して得られる耐冷性カタラーゼを
提供する。
て説明する。 A.本発明は、特定のカタラーゼ遺伝子(以下、本発明
カタラーゼ遺伝子ともいう。)に関する。 本発明カタラーゼ遺伝子は、これを植物に導入して、こ
の植物を形質転換することにより、特に耐冷性に優れる
植物を作出するための遺伝子である。この遺伝子の起源
となる生物は特に限定されないが、低温に対して耐性を
有する植物であることが好ましい。
のとして、植物としてはイネ科に属する植物のうち、耐
冷性に優れた植物;好冷性微生物に属する細菌,酵母,
カビ;動物では北極海や南氷洋に生息する魚等の耐冷性
に優れた動物等を挙げることができる。具体的には、例
えばイネ科植物ではイネ(水稲,陸稲)、野生イネ、コ
ムギ、ライムギ、オオムギ、エンバク、シバ、トウモロ
コシ等を;細菌としては、シュードモナス属,ビブリオ
属,サイトファーガ属,フラボバクテリウム属,アクロ
モバクター属,ミクロコッカス属等を;酵母としては、
キャンディダ属等を;カビとしては、アスペルギルス
属,ペニシリウム属等を;魚類では、ノトセニア魚類等
の中において耐冷性に優れた生物を挙げることができ
る。
問わない)は本発明カタラーゼ遺伝子の起源生物として
は好ましい特徴を有している。すなわち、コムギは一般
に5℃の低温下でも発芽可能であり、幼苗が雪の下でも
越冬可能な耐冷性に優れる植物である。そして、本発明
者らは、この事実に着目してコムギカタラーゼの耐冷性
について検討したところ、イネのカタラーゼと比べると
コムギのカタラーゼ自体が耐冷性に優れることを見出し
た(後述する実施例を参照のこと)。
は、通常公知の方法により行うことができる。例えば、
本発明カタラーゼ遺伝子の出所となる生物のmRNAを
分離し、このmRNAを鋳型として、逆転写酵素を用い
てcDNAを合成し、このcDNAを基にして本発明カ
タラーゼ遺伝子をクローニングすることができる。
行うことができる。すなわち、先ず本発明カタラーゼ遺
伝子の出所となる生物の細胞を分離して、この細胞から
全RNAを抽出する。この全RNAの抽出は、例えばフ
ェノール抽出,グアニジン・ホットフェノール法等の通
常公知の方法により行うことができる。次いで、この全
RNAから、mRNAのみを分離する。この分離法とし
ては、オリゴdTセルロースを用いてpolyA+ RN
Aとして所望のmRNAを分離する方法が代表的な方法
である。
て行うことができる。すなわち、得られたmRNAを鋳
型とし、オリゴdT又はランダムプライマーをプライマ
ーとして、逆転写酵素を用いてcDNAを合成し、さら
にds化等の過程を経て所望するcDNAを調製するこ
とができる。
これを増幅用のベクターに組み込み、さらにこれを適切
な宿主中で増幅させて、本発明カタラーゼ遺伝子の出所
となる生物のcDNAの遺伝子ライブラリーを調製する
ことができる。なお、この増殖用のベクターにcDNA
断片が組み込まれたか否かは、このベクターが保有する
薬剤耐性マーカー等によって確認することができる。
ず、例えばpUC8,pUC9,pUC118,pUC
119,pBR322,pBR325,pBluescript I
I ,pBluescript SK ,λgt10,λgt11,λZapII 等の
通常クローニングに用いられる公知の増幅用ベクターを
用いることができる。
法により作出することも可能であるが、市販品を用いる
ことも勿論可能である。なお、上記で合成したcDNA
に、カタラーゼ遺伝子に関連する塩基配列のDNAプラ
イマーを用いて、PCR(Polymerase chain reaction)
法を施すことにより、カタラーゼ遺伝子の塩基配列に関
連するcDNAの断片群を増幅して、これをクローニン
グすることも可能である。
のキットにより簡便に行うことも可能(PCR法用のキ
ットも含む)である。また、生物の種類によっては、市
販の遺伝子ライブラリーを用いて、そのまま以下に記載
するクローンのスクリーニングを行うこともできる。
記のごとくして得た本発明カタラーゼ遺伝子の出所とな
る生物の遺伝子ライブラリーから、所望するカタラーゼ
遺伝子を含むクローンを選別することにより行われる。
このスクリーニング方法としても、上記の遺伝子ライブ
ラリーの形態に応じた通常公知の方法を用いることがで
きる。例えば、プラークハイブリダイゼーション法は、
上記の遺伝子ライブラリーがファージ系の遺伝子ライブ
ラリーである場合に有効なスクリーニング法である。す
なわち、生じたプラークをナイロン膜、ニトロセルロー
スフィルター等の薄膜上に写しとり,その薄膜上で標識
したカタラーゼ遺伝子のプローブと接触させ,標識され
た部分に相当するプラークを選択して、この選択したプ
ラーク中のファージを増幅させて,所望のカタラーゼ遺
伝子をクローニングすることができる。
用いるDNA断片は、少なくとも所望のカタラーゼ遺伝
子の塩基配列の一部を含むことが必要である。このよう
な配列を有するプローブは、例えば既知のカタラーゼ遺
伝子同士で共通する部分の配列を化学合成したDNA断
片や;本発明カタラーゼ遺伝子の出所となる植物のgeno
mic DNAを細胞核部分から抽出して、このgenomic D
NAを鋳型とし、既知のカタラーゼ遺伝子同士で共通す
る部分の配列を化学合成したDNA断片をプライマーと
した、前出のPCR法により得られるDNA断片を用い
ることができる。
キサム−ギルバート(Maxam-Gilbert )法(Maxam, A.,
and Gilbert, W.Proc.Natl.Acad.Sci.USA,74:560(197
7) ),ゲノミック・シークエンス法(Church, G.M.,Gi
lbert,W.:Genomic sequencing. Proc.Natl.Acad.Sci.US
A,81:1991-1995(1984) ),マルチプレックス法(Churc
h, G.M.,Science, 240:185-188(1988) ),サイクルシ
ークエンス法(Nature,321,674(1986)) ,サンガー(Sa
nger)法(F.Sanger, S. Nicklen, A.R.Coulson,Proc.
Natl. Acad. Sci. USA,74,5463(1977))等の方法を用い
て、所望するカタラーゼ遺伝子の塩基配列を決定するこ
とができる。なお、これらの原理を応用した塩基配列自
動解析装置〔例えばABI PRISMTM 310 Genetic Analyzer
,ABI Model 373A(両者共、パーキンエルマー(PERKI
N ELMER)社製)、ALF DNA sequencer II(ファルマシ
ア(Pharmacia)社製)等〕を用いて塩基配列を決定する
ことも勿論可能である。
遺伝子の塩基配列を基にして、本発明カタラーゼ遺伝子
そのものを入手することができる。すなわち、上記と同
様に調製した本発明カタラーゼ遺伝子の出所となる生物
のcDNAを鋳型とし、上記のごとく決定されたカタラ
ーゼ遺伝子の塩基配列の5’末端側と3’末端側の配列
を含むDNA断片をプライマーとした前出のPCR法に
より、本発明カタラーゼ遺伝子を大量に増幅させて入手
することができる。
て、作出したcDNAの遺伝子ライブラリーから本発明
カタラーゼ遺伝子を有するクローンを選別して、本発明
カタラーゼ遺伝子を入手する伝統的な方法を用いること
も勿論可能である。
通常公知の遺伝子の塩基配列の変更手段を講ずること
で、前記の工程により調製した本発明カタラーゼ遺伝子
の塩基配列の一部を改変して、その遺伝子がコードする
アミノ酸配列を変更することも可能である。このような
カタラーゼ遺伝子の塩基配列又はそれがコードするアミ
ノ酸配列の一部を人為的に変更した遺伝子若しくはアミ
ノ酸配列に基づくカタラーゼ遺伝子又はカタラーゼが、
本発明の技術的範囲に含まれることを本発明者は認識す
る。
用ベクター 本発明は、本発明カタラーゼ遺伝子をイネ属に属する植
物に導入して、この植物を形質転換して耐冷性等を有す
るイネ属に属する植物を作出することを主な目的の一つ
とする。
に属する植物に導入する前提として、優れた本発明カタ
ラーゼ遺伝子の導入効率を有する遺伝子導入用ベクター
(以下、本発明導入用ベクターともいう)を作出するこ
とが必要である。
ゼ遺伝子の他に、例えばCaMVの35Sプロモータ
ー,イネツングロウイルスプロモーター,イネアクチン
プロモーター,イネワキシープロモーター等のプロモー
ター;例えばトウモロコシのAc/Ds系トランスポゾ
ン等のAc/Ds系トランスポゾン等の遺伝子発現調節
機構;例えばノパリンターミネーター,35Sターミネ
ーター等のターミネーター等を含み得るものである。そ
の具体的な態様は、後述する実施例において記載する。
入 上記のように調製したカタラーゼ遺伝子の導入用ベクタ
ーを植物に導入する。具体的には、遺伝子導入可能な状
態にした植物の植物体細胞に、本発明カタラーゼ遺伝子
導入用ベクターを用いて本発明カタラーゼ遺伝子を導入
する。
対象となる植物は特に限定されず、例えばイネ科植物で
は、前出のイネ(水稲,陸稲),イタリアンライグラ
ス,ソルガム等を;マメ科植物では、アカクローバー,
シロクローバー,アズキ,ダイズ等を広く例示すること
ができる。なお、本発明カタラーゼ遺伝子を導入する目
的が、専ら植物の耐冷性を向上させることにある場合
は、元来耐冷性に乏しく、かつ実際に穀物植物として食
用に供されているイネが、本発明カタラーゼ遺伝子を導
入する格好の対象植物である。
細胞は、通常は細胞壁を除去したプロトプラストとして
の形態をとる。このプロトプラストの調製は、通常公知
の方法を用いて行うことができる。すなわち、懸濁培養
細胞にセルラーゼ処理等の細胞壁除去手段を施してその
細胞の細胞壁を除去することにより所望するプロトプラ
ストを調製することができる。
に、上記の本発明カタラーゼ遺伝子導入用ベクターを導
入する。この導入法としては、例えばエレクトロポレー
ション法、すなわち本発明カタラーゼ遺伝子導入用ベク
ターを含む高抵抗の電解質液に、プロトプラストを懸濁
し、細胞膜に高電圧をかけ一時的に穴を空けて、このベ
クターを取り込ませる技術を挙げることができる(K.To
riyama et al.,Bio/Technology,6,1072(1988) 等)。ま
た、ポリエチレングリコールによって単子葉植物に遺伝
子を挿入する方法(W.Zhang and R.Wu. Theor.Appl.Gen
et.,76,835-840(1988)) によっても本発明カタラーゼ導
入用遺伝子をプロトプラストに導入することもできる。
ーゼ遺伝子導入法として、例えば超微粒子金属に載せた
本発明カタラーゼ遺伝子導入用ベクターを組織内に撃ち
込む、パーティクルガンを用いた方法(W.J.Gordon-kam
m et al.,Plant Cell,2,603(1990) 等);花粉管からの
本発明カタラーゼ遺伝子導入用ベクターの導入法(X.-
L.Zhong et al.,Plant Mol.Biol.Rep.,6,165(1988));
組織又は胚を本発明カタラーゼ遺伝子導入用ベクターの
溶液に浸す方法(R.Topfer et al.,Plant Cell,1,133(1
989)) ;アグロバクテリウムによって、単子葉植物に遺
伝子を導入する方法(Yukoh Hiei et al.,The Plant Jo
urnal,6(2),271-282(1994)) 等を挙げることができる。
操作を行った植物細胞群において、本発明カタラーゼ遺
伝子が組み込まれた植物細胞の選抜は、例えば個々の植
物細胞のDNAの電気泳動の染色パターンを検討する方
法を代表的な手段として挙げることができる。なお、こ
の際、適切なマーカーを含んだベクターを同時に植物細
胞群に対して導入操作を行い、このマーカー用ベクター
が導入された植物細胞群をまず選抜して、本発明カタラ
ーゼ遺伝子が導入された植物細胞の存在確率を高める等
の補助的な手段を講ずることが好ましい。このようなマ
ーカー遺伝子としては、ハイグロマイシン耐性遺伝子,
除草剤バスタ耐性遺伝子(Bar遺伝子)等を挙げるこ
とができる。
物の植物体の再分化方法及び増殖方法 上記のように、調製した本発明カタラーゼ遺伝子を導入
したプロトプラストから再分化させ、本発明カタラーゼ
遺伝子を導入した植物の植物体(以下、本発明遺伝子導
入植物ともいう)を作出する。
導入したプロトプラストからカルスを誘導し、このカル
スからイネの幼植物体を再分化させて、さらにこの幼植
物体を鉢上げ、馴化して所望する植物体を得ることがで
きる。
生能が高くかつ分裂能の旺盛な懸濁培養細胞からプロト
プラストを分離し、培養する方法(Y.Yamada et al.,Ri
ce Genetics Newsletter, Vol.2, p.94 (1985)等);ア
ガロースビーズ法とナース培養法とを組み合わせた方法
(J.Kyozuka et al.,Mol.Gen.Genet.,206,408(1987))等
の方法を利用することができるが、これらに限定される
ものではない。
えば2,4−D、カイネチン、インドール酢酸、ゼアチ
ン等の植物成長調整ホルモンを含んだ再分化用培地でカ
ルスを培養すること等により行うことができる。
幼植物体を馴化用培土等に鉢上げして馴化すること等に
より、所望するイネの植物体を得ることができる。
の根,茎,葉,花,実(種籾)を総称するものである。
従って、本発明遺伝子導入植物の技術的範囲は、本発明
カタラーゼ遺伝子を導入して作出した種苗のみならず、
その収穫物にも及ぶものである。
びカルスの両者を含むものである。従って、本発明遺伝
子を導入して得た植物体細胞(以下、本発明遺伝子導入
細胞ともいう。)の技術的範囲には、その植物のプロト
プラスト及びカルスの両者を含むものである。
のイネ科の植物と同様に自家受粉によってF1 植物を作
出することが可能であり、本発明遺伝子導入植物の特徴
は、安定して後代に遺伝する。また、同じ範疇の他のイ
ネ科植物とかけ合わせる交配親として用いて、新たな品
種を作出するために本発明遺伝子導入植物を用いること
ができる。
伝子導入植物は、元来その植物が有しているカタラーゼ
の他に、新たに組み込んだ本発明カタラーゼが相乗的に
生産され、さらに本発明遺伝子導入植物がイネの場合
は、従来のイネと比べて耐冷性に優れたイネが提供され
る。なお、ここまで述べた一連の本発明遺伝子導入植物
作出工程等については、後述する実施例において具体的
に説明する。
入植物細胞を含む)は、カタラーゼの生産能が相乗的に
向上していることが明らかになっている。本発明は、本
発明遺伝子導入植物を原材料とした、産業上非常に有用
なカタラーゼ(以下、本発明カタラーゼともいう。)の
製造方法をも含むものである。
伝子導入植物の本発明遺伝子を発現している部位であれ
ば、根,茎,葉,カルス等どこの部分でも、その原料と
して用いることができる。なお、植物体に由来するカル
ス(植物培養細胞)は、通年タンク内で培養できること
から、本発明カタラーゼの製造原料としては特に好まし
い素材である。
常公知の方法により製造することができる。例えば、こ
れらの原料を適当な緩衝液と共に磨碎等することによ
り、本発明カタラーゼの粗抽出液を得ることができる。
例えば、これらの原料を0.1M トリス塩酸緩衝液(pH
8.0) 中で氷冷しながら乳鉢又はポリトロン(キネマテ
ィカ社製)等の磨砕機で破砕し、この破砕液を遠心分離
〔遠心条件は、例えば(4℃,15000 ×g,20分)程
度の条件で行うのがこのましい〕して遠心上清液を得
て、粗酵素液とすることができる。また、凍結したこれ
らの原料を液体窒素等と共に磨碎して粉末状とし、これ
を冷却したアセトン等の溶媒で抽出し、リン酸カリウム
緩衝液(pH7.0) 等に再懸濁し、その再懸濁液に遠心分離
を施した上清を粗酵素液とすることも可能である。次い
で、この粗酵素液に硫酸アンモニウム等のタンパク質沈
澱剤を加え、目的とするカタラーゼを粗酵素の沈澱物と
して得ることができる。
の段階でも目的を達成することができるが、さらに純度
の高い本発明カタラーゼを所望する場合には、透析,限
外濾過,分子篩クロマトグラフィー,イオンクロマトグ
ラフィー,アフィニテイ ークロマトグラフィー,電気泳
動又はこれらの手段を組み合わせて用いることができ
る。
な緩衝液(例えば、上記のリン酸カリウム緩衝液(pH7.
0) 中に溶解して、これと同様の緩衝液中で1昼夜から
数日程度の透析を行い、透析後、得られた酵素液に遠心
分離を施して不溶物を除去する。次に、例えば得られた
上清液に陰イオン交換クロマトグラフィーを施すこと
で、より一層の精製を行うことができる。このクロマト
グラフィーの担体としては、例えばDEAE-Sepharose CL-
6B(Pharmacia 社製) ,DE-52 Cellulose(Whatman社製)
等を用いることができる。このクロマトグラフィーを
施すことにより得られた本発明カタラーゼの活性画分に
つき、先の硫安分画と陰イオンクロマトグラフィーを繰
り返し施すことが有効な精製手段の一つである。そし
て、さらに例えば、Sepharose 6B(Pharmacia社製) を用
いたゲル濾過を組み合わせることによって本発明カタラ
ーゼの比活性の向上を図ることができる。本発明カタラ
ーゼの活性やタンパク量の測定手段は、後述の実施例に
おいて説明する。
に由来するカタラーゼは、本来のイネカタラーゼより
も、耐冷性において格段に優れるカタラーゼである(以
下、本発明耐冷性カタラーゼともいう。)。具体的に
は、5℃という低温においても、工業的な使用が十分可
能である程のカタラーゼ活性を有する耐冷性カタラーゼ
が提供される。
って、カタラーゼの異種複合体が形成されることによ
り、耐冷性が現れるものと推測される。この耐冷性カタ
ラーゼは、例えばカズノコの漂白剤として用いられてい
る過酸化水素の除去剤として非常に有望なカタラーゼで
ある。すなわち、カタラーゼの酵素活性を確保するため
に系の温度を上昇させる必要が殆どなく、カズノコの品
質管理上非常に有用である。驚くべきことに、本発明遺
伝子を導入したイネにおいては、本来のイネのカタラー
ゼ量の約5倍ものカタラーゼが、イネの体内で生産され
ることが明らかになった。
照)で表される本発明カタラーゼは、例えば上記の本発
明カタラーゼの活性画分の中から、相当する画分を選別
することにより製造することができる。
説明するが、本発明の技術的範囲がこれらの実施例によ
り限定されるべきものではない。
コムギ(チホクコムギ)の種子を置床し、室温で発芽さ
せた。発芽7日目の葉を採取し、乳鉢で液体窒素中で磨
砕した。これによりパウダー状になったコムギの葉から
CTAB法(Murray, M.G. and Thompson, W.F.[Nuclei
c Acids Res.8,4321-4325(1980)]) によりコムギgenomi
c DNAを抽出した。
告されているカタラーゼ遺伝子のアミノ酸配列をもとに
作成したプライマー(既知のイネ,マメ及びトウモロコ
シのカタラーゼ遺伝子の塩基配列同士で共通して高度に
保存されている配列を基にして作成した。配列番号1:
5’−ACCTAAGCTTCCTCTTCGACGA
CGTCGGC−3’;配列番号2:5’−GTTCT
AGAACACCCTGCACTGCAGCATCT−
3’)を用いて、PCR法によって増幅した(熱サイク
ル25回)。次に、その増幅DNAの塩基配列をサイク
ルシークエンス法により決定し、イネカタラーゼcDN
Aの塩基配列との高い相同性から、コムギカタラーゼD
NAの一部であることを確認した。さらに、その塩基配
列を基にしてプライマー(配列番号3:5’−TGAA
TTCGTCGGAGTAGTAGATCCCCG−
3’;配列番号4:5’−CCGAATTCCGCCA
CATGGACGGCTTC−3’)を製造し、上記と
同じくPCR法によって、428塩基のDNAプローブ
を調製した。
ライム標識システム(ベーリンガーマンハイム社製)に
よって、ジゴキシゲニン標識デオキシウリジン三リン酸
(DIG−dUTP)で標識して使用した。
グ 大腸菌C600−Hfl株(ストラテジーン社製)に、
コムギcDNA遺伝子ライブラリー(クローンテク社
製:Triticum aestivum L. variety : Tam 107 Hard Re
d Winter : lambda gt10 phage Cat.#FL1092a )のラ
ムダファージを感染、増殖させ、溶菌プラークが直径約
1mmになるまで生育させた。これらのプラークから、ナ
イロン膜(ベーンガーマンハイム社製:positively cha
rged nylonmembrane )にプラーク中のDNAを転写し
た後、上記1.で調製した標識DNAプローブを用い
て、コムギカタラーゼ遺伝子を有するクローンをスクリ
ーニングした結果、計12個のクローンを得た。これら
のクローンから、カタラーゼcDNA部分をEcoRI で切
出し、pUC118ベクター(タカラ社製)にサブクロ
ーニングを行った。このうち、最長のcDNA断片を有
するクローン(p6-22 )を選び、DNAの塩基配列の決
定に用いた。
の解析 クローンp6−22のプラスミドDNAをダイプライマ
ーサイクルシーケンシング法(Nature 321,674.1986
)、並びにジデオキシヌクレオチド法(MessingJ.,Met
hod in Enzymology,101,20-78.1983)に従って決定した
塩基配列を配列番号5(第1図及び第2図参照)に示
す。クローンp6−22が有するコムギカタラーゼcD
NAの断片は、全長1573塩基からなり、5’末端に
22塩基,3’末端に75塩基よりなる非転写部位を有
し、492個のアミノ酸からなるポリペプチドをコード
する1476塩基の読み取り可能枠から構成されている
ことが判明した(アミノ酸配列:配列番号6;第1図及
び第2図参照)。
ーの作出 上記3.において得られたプラスミドp6−22から、
EcoRI でカタラーゼ(以下、CATともいう。)遺伝子
を切出し、クレノウフラグメント(Takara社製)で平滑
末端にした断片をカリフラワーモザイクウイルス35S
プロモーター(以下、35Sともいう。)、β−グルク
ロニダーゼ遺伝子(以下、GUSともいう)及びノパリ
ンターミネーター(以下、nosともいう。)を有する
プラスミドpBI221(クローンテック社製)をSmaI
で切断した部位にクローニングした。こうして得られた
プラスミドをSacIで切断し、GUS遺伝子とCAT遺伝
子の大部分を除去した。このプラスミドのSacI切断部位
に、新たにp6−22からSacIで切り出したCAT遺伝
子を挿入し、そのCAT遺伝子を発現するプラスミドp
TNCAT39を作出した(以上の組換えプラスミドp
TNCAT39の作出工程を第3図に示す。)。
39は、大腸菌(Escherichia coliJM109) に組み込ま
れ、「Escherichia coli JM109/pTNCAT39 」として工業
技術院生命工学研究所に寄託されている(受託番号:F
ERM P−15505)。
ターの作出 ハイグロマイシン耐性遺伝子は、既に報告されている塩
基配列(Gritz,L. andDavies,J Gene vol.25, 179-188
(1983))を基にして作成したプライマー(配列番号7:
5'-GACCCGGGGAGATGACGTTGGAG
GGGC-3' 及び配列番号8:5'-TAGAGCTC
GCGGCGATCTCCAATCTGCGG-3' を
用いて、プラスミドDNApHph(ベーリンガー社
製)を鋳型として用いてPCR法でハイグロマイシン耐
性遺伝子を増幅させた。
ンテック社製)から、Sma I とSacI で切り出したプラ
スミドpBI221が保有するGUS遺伝子の代わり
に、上記の増幅したハイグロマイシン耐性遺伝子断片を
挿入し、これをハイグロマイシン耐性遺伝子導入用ベク
ターp35S-HPT-Nosとした。この組換えプラス
ミドp35S-HPT-Nosの作出工程を第4図に示
す。
入と発現 1.イネプロトプラストの単離 イネプロトプラストは、懸濁培養細胞から単離した。す
なわち、イネの種子を70%エタノールに30秒浸漬
し、次いで1%次亜塩素酸ナトリウム溶液に30分間浸
漬して滅菌した後に、滅菌水で3回種子を洗浄し、2pp
m の2,4−ジクロロフェノキシ酢酸を含むMS培地
(I.Major Elements:KNO3(1900.0mg/L),NH4・NO3(1650.
0mg/L),MgSO4・7H2O(370.0mg/L),CaCl2・2H2O(440.0mg/
L),KH2PO4(170.0mg/L) 、II.Minor Elements:MnSO4 ・4
H2O(22.3mg/L),H3BO3(6.2mg/L),ZnSO4・7H2O(8.6mg/L),
KI(0.83 mg/L),Na2MoO4・2H2O(0.25mg/L),CoCl2・6H2O
(0.025mg/L),CuSO4・5H2O(0.025mg/L) 、III.Fe,ETA:Na
2EDTA(37.3mg/L),FeSO4・7H2O(27.8mg/L)、IV.Vitamin
s:Myo-inositol(100.0mg/L),Thiamin・HCl(0.1mg/L),Py
ridoxine・HCl(0.5mg/L),Nicotinic acid(0.5mg/L),Gly
cine(2.0mg/L),Sucrose(30g/ml),Agar(9g/ml)[pH5.8〜
6.0]:Physiol, Plant, 15:473(1962))上に置床して培
養し、胚盤からカルスを誘導した。カルスをR2溶液培
地(I.Major Elements:KNO3(4040.0mg/L),NH4・NO3(33
0.0mg/L),NaH2PO4(240.0mg/L),MgSO4・7H2O(247.0mg/
L),CaCl2(147.0mg/L)、II.Minor Elements:MnSO4・4H2O
(Mn0.5ppm),H3BO3(B 0.5ppm),ZnSO4・7H2O(Zn 0.5ppm),
Na2MoO4・2H2O(Mo 0.05ppm),0.25mg/L),CuSO4・5H2O(Cu
0.05ppm)、III.Fe,ETA:Na2EDTA(7.46mg/L),FeSO4・7H2
O(5.56mg/L)、IV.Vitamins:Myo-inositol(100.0mg/L),T
hiamin・HCl(0.1mg/L),Pyridoxine・HCl(0.5mg/L),Nico
tinic acid(0.5mg/L),Glycine(2.0mg/L),Sucrose(30g/m
l),2・4-D(1 mg/L)[pH5.8〜6.0]:Mol.Gen.Genet. 206,
408(1987))に植え直し、懸濁培養細胞を調製した。R
2溶液培地で継代を2〜3ヵ月行い、増殖することを確
認した培養細胞から、プロトプラストを単離した。この
単離したプロトプラストを4%セルラーゼオノズカRS
(ヤクルト本社製),マセロザイムR−10(ヤクルト
本社製),0.4M マンニトール,25mM MES(pH
5.6)中に懸濁し、室温で3時間静置した。この懸濁液を
20μm のナイロンメッシュで濾過し、プロトプラスト
を分離精製した。次に遠心分離(100 ×g,5分間)に
よってプロトプラストを集め、ASP緩衝液(L-Aspara
tic acid monopotassium salt(11.98g/l),Calcium gluc
onate monohydrate(2.24g/l),MES(1.07g/l),Mannitol(7
2.868g/l):Theor.Appl. Genet. 80,475(1990))に懸濁し
た。遠心分離(100 ×g,3分間)で懸濁したプロトプ
ラストを集め、再度ASP緩衝液に懸濁した。この操作
を再度繰り返した後、プロトプラスト数を計数し、以下
の実施例に供した。
子導入 エレクトロポレーションは、抗生物質ハイグロマイシン
を分解する酵素をコードする遺伝子を本発明カタラーゼ
遺伝子と同時に導入することで、ハイグロマイシン耐性
を形質転換細胞の選抜指標として用いた。20μg/mlの
前記pTNCAT39と前記p35S-HPT-NOS、
キャリアーとして50μg/ml子牛由来のDNAを含むA
SP緩衝液にプロトプラストを4×106 個/ ml濃度と
なるように懸濁した。この懸濁液0.8mlをプラスチッ
クセルに移し、氷中で10分間冷却後、660μF ,4
50V ,30msecの電荷をかけた。氷中で10分間冷却
後、遠心分離(100 ×g,3分間)によってプロトプラ
ストを集め、R2プロトプラスト液体培地(I.Major El
ements:KNO3(4040.0mg/L),NH4・NO3(330.0mg/L),NaH2PO
4(240.0mg/L),MgSO4・7H2O(247.0mg/L),CaCl2(147.0mg/
L)、II.Minor Elements:MnSO4・4H2O(Mn 0.5ppm),H3BO3
(B 0.5ppm),ZnSO4・7H2O(Zn 0.5ppm),Na2MoO4・2H2O(Mo
0.05ppm),0.25mg/L),CuSO4・5H2O(Cu 0.05ppm)、III.F
e,ETA:Na2EDTA(7.46mg/L),FeSO4・7H2O(5.56mg/L)、IV.
Vitamins:Myo-inositol(100.0mg/L),Thiamin・HCl(0.1m
g/L),Pyridoxine・HCl(0.5mg/L),Nicotinic acid(0.5mg
/L),Glycine(2.0mg/L),Sucrose(136.92g/ml),2・4-D(2m
g/L)[pH5.8 〜6.0]:Mol. Gen. Genet. 206, 408(198
7))1mlに懸濁し、これを1mlの2.5%アガロース
(シープラークアガロース:FMC社製)を溶解したR
2プロトプラスト液体培地と混合後、3.5cmシャーレ
にまいて、4℃で固めた。このアガロースをビーズに切
り分けた後、9cmシャーレに15mlのR2プロトプラス
ト液体培地を加え、さらにイネ懸濁細胞T(Tai Chun6
5) をナース細胞として添加した中に、前記ビーズを浮
遊させ、暗黒下,25℃で振盪培養(30回転/分)を
行った。
まで増殖した時点で、上記液体培地からナース細胞を除
去し、系においてハイグロマイシンを20μg/mlの濃度
になるように添加し、10日間培養した。培養ビーズを
液体培地中から、30μg/mlのハイグロマイシンを含む
ソフトアガロース培地(I.Major Elements:KNO3(2830.0m
g/L),(NH4)2SO4(463.0mg/L),KH2PO4(400.0mg/L),MgSO4
・7H2O(185.0mg/L),CaCl2(166.0mg/L)、II.Minor Eleme
nts:MnSO4・4H2O(4.4mg/L),H3BO3(1.6.mg/L),ZnSO4・7H
2O(1.5mg/L),KI(0.8mg/L) 、III.Fe,ETA:Na2EDTA(37.3m
g/L),FeSO4・7H2O(27.8mg/L)、IV.Vitamins:Glycine(2.
0mg/L),Thiamin・HCl(1.0mg/L),Pyridoxine・HCl(0.5mg
/L),Nicotinic acid(0.5mg/L),Sucrose(60g/ml),Kineti
n(2mg/L),Agar(2.5g/L)[pH5.8 〜6.0]:Mol. Gen. Gene
t. 206, 408(1987))上に置き培養すると、ハイグロマイ
シン耐性細胞が10-5の頻度で得られた。得られたハイ
グロマイシン耐性細胞は、その細胞集塊から一部をと
り、N6再分化培地(I.Major Elements:KNO3(2830.0mg/
L),(NH4)2SO4(463.0mg/L),KH2PO4(400.0mg/L),MgSO4・7
H2O(185.0mg/L),CaCl2(166.0mg/L)、II.Minor Element
s:MnSO4・4H2O(4.4mg/L),H3BO3(1.6.mg/L),ZnSO4・7H2O
(1.5mg/L),KI(0.8mg/L) 、III.Fe,ETA:Na2EDTA(37.3mg/
L),FeSO4・7H2O(27.8mg/L)、IV.Vitamins:Glycine(2.0m
g/L),Thiamin ・HCl(1.0mg/L),Pyridoxine・HCl(0.5mg/
L),Nicotinic acid(0.5mg/L),Sucrose(60g/ml),Kinetin
(2mg/L),Agar(10g/L)[pH5.8〜6.0]:Mol.Gen. Genet. 2
06, 408(1987))上に置床し、再分化させた。
現確認 上記3.で得たハイグロマイシン耐性カルスを1%trit
on X-100を含む50mMリン酸緩衝液(pH7.0)中で磨砕
し、卓上エッペンドルフ用遠心機を用いて遠心分離を行
い(4℃,14000回転,20分間)、その上清を粗
酵素液とした。タンパク質濃度はブラッドフォード法(B
radford M.M.,Anal. Biochem. 72,248-254(1976)) によ
り、プロテインアッセイキット(バイオラッド社製)を
用いて測定した。粗酵素液のタンパク質濃度を0.4μ
g/mlに調整後、等量の泳動試料用緩衝液(125mM ト
リス塩酸緩衝液(pH6.8) ,20%グリセロール,10%
2−メルカプトエタノール,0.002% ブロムフ
ェノールブルー)を加えた試料15μl を10%ポリア
クリルアミド電気泳動に供試した。泳動用緩衝液には、
25mMトリス,1.4% グリシン(pH6.8)を用い、氷
中、15mAの定電流で8時間泳動を行った。泳動後のゲ
ルを純水で洗浄し、0.03%過酸化水素水に3分間浸
漬した後、再度純水で洗浄した。このゲルを8%塩化第
二鉄、8%フェリシアン化カリウム溶液中に5分間浸漬
してカタラーゼの活性によるバンドが検出できた。
た通りである。この第5図において、形質転換カルスか
らは、コントロール(ユーカラカルス)とは異なる位置
に数本のバンドが検出された。
活性 石英セル(1ml容量)に50mMのリン酸緩衝液(pH
7.0)を0.695ml加え、さらに上述の3.で得た
イネカルスからの粗酵素液を5μl 加えた。これに、5
0mMのリン酸緩衝液(pH7.0)及び30mMの過酸化
水素水を200μl 加え、これを素早く攪拌し、吸光度
(240nm)の値を経時的に測定した。この測定値から
算出したカタラーゼ活性を第6図に示す。この第6図で
は、形質転換カルスCat2−10,Cat1−24,
Cat2−6,Cat2−10,Cat2−15,Ca
t2−17では、対照として用いたイネ(ユーカラ)に
比べて数倍のカタラーゼ活性が認められ、特にCat1
−24では、この対照の7倍以上のカタラーゼ活性が認
められた。
導入したイネのカルスにおいては、相乗的にカタラーゼ
が生産されていることが明らかになった。
発現の確認 上記3.において作出した形質転換イネの葉にその生重
量の6倍容量の50mMリン酸緩衝液pH7.0(1% t
ritonX-100を含む)を添加して乳鉢で磨砕した。この磨
砕液に卓上エッペンドルフ用遠心機を用いて遠心分離を
施し(4℃,14000回転,20分間)、その上清を
粗酵素液とした。この粗酵素液を、前述のカルス由来の
粗酵素液と同様に調製して10%アクリルアミド電気泳
動し、活性染色を行った。その結果を、第7図(参考写
真2)に示す。第7図では、コントロールのコムギの葉
とイネ(ユーカラ)の葉のカタラーゼバンドの位置がそ
れぞれ示され、形質転換イネの葉のカタラーゼがその間
に数本のバンドとして検出された。
を、上記5.で述べた方法により測定した。その結果を
第8図に示す。第8図では、コントロール〔コムギ(チ
ホクコムギ)及びイネ(ユーカラ)〕の葉のカタラーゼ
活性に対して形質転換イネのカタラーゼ活性が、1.5
倍から4.5倍まで増加していた。
導入したイネの葉においても、相乗的にカタラーゼが生
産されていることが明らかになった。
カタラーゼ活性 コントロール〔イネ(ユーカラ)〕と形質転換イネ(Ca
t.1-24) を15℃で発芽させた後、25℃で2葉期まで
生育させた。さらに、4℃下での低温処理を1週間施
し、その低温処理葉から前記6.の方法により粗酵素液
を調製し、そのカタラーゼ活性を前記の方法で測定した
結果を第9図に示す。第9図では、形質転換イネを低温
下に置くと、葉のカタラーゼ活性が25℃で生育させた
ときよりも低下するが、コントロールを25℃で生育さ
せたときの葉のカタラーゼ活性よりも高い活性を保持し
ていることが示された。
た「イネの低温発芽能及び幼苗低温ストレス耐性にカタ
ラーゼが関与している」(Plant Science,109,105-113,1
995;Plant Breeding,46,23-27,1996) という知見を実
際に確認するために、本発明カタラーゼ遺伝子で形質転
換したイネの耐冷性試験を行った。
n J.Breed,40:449-455(1990)'"に開示された幼苗の低温
傷害評価法を改変した方法により行った。すなわち、コ
ントロール(イネ:マツマエ)と本発明カタラーゼ遺伝
子で,前述の方法に準じた方法で形質転換した形質転換
イネ(Cat.1-6-1)の種籾13〜15粒を25℃の暗所で
10日間生育させ、次いで5℃の低温処理(暗所)を1
0日間行った後、25℃の明所に戻して4日間経過した
ときの茎葉への傷害の程度で、そのイネの耐冷性を評価
した。この傷害の程度を第10図及び参考写真3(生物
の形態写真)に示す。また、25℃の明所に戻して4日
間経過した時点の生育植物体数の数を第1表に示す。
株はカタラーゼ遺伝子を導入したイネであり,右側の株
はこの遺伝子を導入していないコントロール株である。
また第1表において、実験1と実験2の「生残数」の欄
における分母は播種した種籾数,分子は前述の耐冷性試
験を行った後,生存していたイネの個体数を表す。また
「カタラーゼ活性」の欄は、それぞれの葉のカタラーゼ
活性を測定した結果を表す。
遺伝子を導入した株の方がコントロール株に比べて明ら
かに生育状況が良好であることがわかる。また第1表に
おいては、コントロールよりもカタラーゼ遺伝子を導入
した株の方が低温処理に対して抵抗性を有し、さらに葉
におけるカタラーゼ活性もカタラーゼ遺伝子を導入した
株の方が活性値が高かった。すなわち、確かに本発明遺
伝子で形質転換したイネの耐冷性が向上しており、これ
らの株においてはカタラーゼ遺伝子が高度に発現してい
ることから,このカララーゼが株の耐冷性向上に大きく
関わっていることがわかる。
冷性の検討 前記6.において調製した粗酵素液(Cat2-6) のカタラ
ーゼ活性を、5℃,10℃,15℃,20℃及び25℃
において、上記5.で述べた方法で測定した。その結果
を第11図(それぞれの反応温度でのカタラーゼ活性の
具体的活性値を表した図面)及び第12図(25℃で反
応させたそれぞれのカタラーゼ活性の値を100%とし
た場合の,各温度での相対的なカタラーゼ活性を示した
図面)に示す。
性カタラーゼ(Cat2-6) の活性は、イネ(ユーカラ)や
コムギ(チホクコムギ)の4.7倍及び4.3倍と著し
く高かった(第11図)。また、それだけではなく、酵
素にとっては過酷ともいえる低温下(5℃)でのそれぞ
れのカタラーゼ活性は、25℃での活性を100%とし
た場合、イネ(ユーカラ)では20%に減少したが、本
発明耐冷性カタラーゼ(Cat2-6) の活性は64%と高く
保持されていた(第12図)ことは驚くべきことであ
る。この結果より、本発明耐冷性カタラーゼが耐冷性に
おいて非常に優れ、前記したカズノコの漂白剤の除去等
の用途において非常に有用なカタラーゼであるというこ
とが明らかになった。
ゼをコードする遺伝子が見出され(請求項2,請求項3
及び請求項4)、この遺伝子を用いた植物に低温耐性を
付与する手段が提供され(請求項5,請求項6)、この
遺伝子が組み込まれた耐冷性を有するイネの植物体細胞
と植物体とが提供され(請求項7,請求項8,請求項9
及び請求項10)、この植物体細胞からの植物体の製造
方法が提供され(請求項11)、この植物体の増殖方法
が提供され(請求項12)、また工業的に漂白,洗浄等
に一層使用量の増加が見込まれる過酸化水素の生理的な
分解処理の目的等に用いられる耐冷性カタラーゼ(請求
項1)、特に耐冷性に優れたカタラーゼ(請求項13)
が提供される。
基配列から推定される本発明カタラーゼのアミノ酸配列
を示した図(前半部)である。
基配列から推定される本発明カタラーゼのアミノ酸配列
を示した図(後半部)である。
ベクターpTNCAT39の構築図である。
35S-HPT-Nosの構築図である。
のイネ(ユーカラ)のカルスに由来するカタラーゼの電
気泳動後の活性染色の結果を示す図である。
のイネ(ユーカラ)のカルスに由来するカタラーゼの活
性を比較した図である。
ネ(ユーカラ)の葉とコムギ(チホクコムギ)の葉に由
来するカタラーゼの電気泳動後の活性染色の結果を示す
図である。
ネ(ユーカラ)の葉とコムギ(チホクコムギ)の葉に由
来するカタラーゼの活性を比較した図である。
育させた本発明遺伝子導入イネの葉とコントロールのイ
ネ(ユーカラ)の葉に由来するカタラーゼ活性を比較し
た図である。
性を,コントロールのイネと比較した図である。
体的活性値を表した図である。
性の値を100%とした場合の、各反応温度での相対的
なカタラーゼ活性を示した図である。
Claims (13)
- 【請求項1】配列番号6で表されるアミノ酸配列を含む
カタラーゼ。 - 【請求項2】配列番号6で表されるアミノ酸配列をコー
ドする塩基配列を含むカタラーゼ遺伝子。 - 【請求項3】配列番号5で表される塩基配列を含むカタ
ラーゼ遺伝子。 - 【請求項4】配列番号5で表される塩基配列の一部の塩
基を置換してなる塩基配列を含むカタラーゼ遺伝子。 - 【請求項5】耐冷性に優れた生物のカタラーゼ遺伝子を
含んでなる、カタラーゼ遺伝子の植物導入用ベクター。 - 【請求項6】請求項2乃至請求項4のいずれかの請求項
記載のカタラーゼ遺伝子を含んでなる、カタラーゼ遺伝
子の植物導入用ベクター。 - 【請求項7】耐冷性に優れた生物のカタラーゼ遺伝子を
自己の遺伝子中に組み込んでなるイネの植物体細胞。 - 【請求項8】請求項2乃至請求項4のいずれかの請求項
記載のカタラーゼ遺伝子を自己の遺伝子中に組み込んで
なるイネの植物体細胞。 - 【請求項9】耐冷性に優れた生物のカタラーゼ遺伝子を
自己の遺伝子中に組み込んでなるイネ植物体。 - 【請求項10】請求項2乃至請求項4のいずれかの請求
項記載のカタラーゼ遺伝子を自己の遺伝子中に組み込ん
でなるイネ植物体。 - 【請求項11】請求項7又は請求項8記載のイネの植物
体細胞から幼植物体を再分化させて、これを馴化するこ
とを特徴とするイネ植物体の製造方法。 - 【請求項12】請求項9又は請求項10記載のイネ植物
体を自家交配することを特徴とするイネ植物体の増殖方
法。 - 【請求項13】請求項2乃至請求項4のいずれかの請求
項記載のカタラーゼ遺伝子を自己の遺伝子中に組み込ん
でなるイネの植物体細胞又はイネ植物体から単離精製し
て得られる耐冷性カタラーゼ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP08602997A JP3954149B2 (ja) | 1996-03-19 | 1997-03-19 | カタラーゼ遺伝子を導入した耐冷性イネ及びこの耐冷性イネに由来するカタラーゼの製造方法 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9038296 | 1996-03-19 | ||
JP8-90382 | 1996-03-19 | ||
JP08602997A JP3954149B2 (ja) | 1996-03-19 | 1997-03-19 | カタラーゼ遺伝子を導入した耐冷性イネ及びこの耐冷性イネに由来するカタラーゼの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10179167A true JPH10179167A (ja) | 1998-07-07 |
JP3954149B2 JP3954149B2 (ja) | 2007-08-08 |
Family
ID=26427193
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP08602997A Expired - Fee Related JP3954149B2 (ja) | 1996-03-19 | 1997-03-19 | カタラーゼ遺伝子を導入した耐冷性イネ及びこの耐冷性イネに由来するカタラーゼの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3954149B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8975053B2 (en) | 2008-02-18 | 2015-03-10 | Meiji Seika Pharma Co., Ltd. | Thermostable catalase |
-
1997
- 1997-03-19 JP JP08602997A patent/JP3954149B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8975053B2 (en) | 2008-02-18 | 2015-03-10 | Meiji Seika Pharma Co., Ltd. | Thermostable catalase |
US9512409B2 (en) | 2008-02-18 | 2016-12-06 | Meiji Seika Pharma Co., Ltd. | Thermostable catalase |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3954149B2 (ja) | 2007-08-08 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US20220411810A1 (en) | Method for conducting site-specific modification on entire plant via gene transient expression | |
JP4864710B2 (ja) | 植物においてストレス耐性を高める方法およびその方法 | |
EP0257993A2 (en) | Nucleic acid fragment encoding herbicide resistant plant acetolactate synthase | |
US20040123347A1 (en) | Water-deficit-inducible plant promoters | |
JPH0662870A (ja) | 大豆ホスホエノールピルビン酸カルボキシラーゼ遺伝子のプロモーター領域及び5’非翻訳領域 | |
CN106998665A (zh) | 单倍体植物的产生 | |
WO2019062895A1 (zh) | 玉米基因ZmABCG20在调控作物雄性育性中的应用以及与玉米雄性生育力相关的DNA分子标记及其应用 | |
CN111926097B (zh) | 抗虫抗除草剂玉米转化事件及其创制方法和检测方法 | |
CN109295246B (zh) | 与玉米雄性生育力相关的dna分子标记及其应用 | |
CN111574605B (zh) | 水稻基因OsLAT5在调节敌草快的吸收积累中的应用 | |
US6576815B1 (en) | Promoter sequence expressed in anthers and pollens | |
EP3752620A1 (en) | Compositions and methods for improving crop yields through trait stacking | |
CN106967720B (zh) | 一个逆境诱导启动子SlWRKY31P的克隆及应用 | |
Zhu et al. | Enhancing disease resistances of Super Hybrid Rice with four antifungal genes | |
CN110714023B (zh) | 番茄cti1基因在提高植物根结线虫抗性中的应用 | |
AU2004210748A1 (en) | Gene resistant to Aphis gossypii | |
KR20220070305A (ko) | 식물 내 환원당 (inv) 함량 조절 | |
CN114875062B (zh) | 一种通过基因组编辑提高小麦赤霉病抗性的方法 | |
CN112961842B (zh) | 大豆光敏色素生色团合成基因GmHY2及其编码蛋白和应用 | |
CN111560055B (zh) | 水稻基因OsLAT3在调节敌草快的吸收累积中的应用 | |
CN107573411A (zh) | 小麦TaZIM1‑7A蛋白在调控作物抽穗期中的应用 | |
JPH10179167A (ja) | カタラーゼ遺伝子を導入した耐冷性イネ及びこの耐冷性イネに由来する耐冷性カタラーゼ | |
CN112746073A (zh) | 一种通过多基因编辑获得高抗白粉病黄瓜种质材料的方法 | |
WO2013146171A1 (ja) | イネ科植物を短稈化させる遺伝子および短稈イネ科植物の作出方法 | |
CN109182350A (zh) | 玉米Zm675基因在植物品质改良中的应用 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20040309 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20060711 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20060911 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20060912 |
|
A711 | Notification of change in applicant |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711 Effective date: 20060915 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821 Effective date: 20060912 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821 Effective date: 20060915 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20070227 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20070309 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20070403 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20070426 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |