JPH10179138A - 膜面液体培養方法及び同装置 - Google Patents

膜面液体培養方法及び同装置

Info

Publication number
JPH10179138A
JPH10179138A JP34633496A JP34633496A JPH10179138A JP H10179138 A JPH10179138 A JP H10179138A JP 34633496 A JP34633496 A JP 34633496A JP 34633496 A JP34633496 A JP 34633496A JP H10179138 A JPH10179138 A JP H10179138A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
liquid medium
membrane
porous membrane
chamber
liquid
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP34633496A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasushi Wakizaka
靖 脇坂
高明 ▲埼▼山
Takaaki Sakiyama
Kazuhiro Nakanishi
一弘 中西
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kikkoman Corp
Original Assignee
Kikkoman Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kikkoman Corp filed Critical Kikkoman Corp
Priority to JP34633496A priority Critical patent/JPH10179138A/ja
Publication of JPH10179138A publication Critical patent/JPH10179138A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12MAPPARATUS FOR ENZYMOLOGY OR MICROBIOLOGY; APPARATUS FOR CULTURING MICROORGANISMS FOR PRODUCING BIOMASS, FOR GROWING CELLS OR FOR OBTAINING FERMENTATION OR METABOLIC PRODUCTS, i.e. BIOREACTORS OR FERMENTERS
    • C12M25/00Means for supporting, enclosing or fixing the microorganisms, e.g. immunocoatings
    • C12M25/02Membranes; Filters
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12MAPPARATUS FOR ENZYMOLOGY OR MICROBIOLOGY; APPARATUS FOR CULTURING MICROORGANISMS FOR PRODUCING BIOMASS, FOR GROWING CELLS OR FOR OBTAINING FERMENTATION OR METABOLIC PRODUCTS, i.e. BIOREACTORS OR FERMENTERS
    • C12M23/00Constructional details, e.g. recesses, hinges
    • C12M23/34Internal compartments or partitions
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12MAPPARATUS FOR ENZYMOLOGY OR MICROBIOLOGY; APPARATUS FOR CULTURING MICROORGANISMS FOR PRODUCING BIOMASS, FOR GROWING CELLS OR FOR OBTAINING FERMENTATION OR METABOLIC PRODUCTS, i.e. BIOREACTORS OR FERMENTERS
    • C12M29/00Means for introduction, extraction or recirculation of materials, e.g. pumps
    • C12M29/06Nozzles; Sprayers; Spargers; Diffusers

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Wood Science & Technology (AREA)
  • Zoology (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
  • Genetics & Genomics (AREA)
  • Sustainable Development (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Microbiology (AREA)
  • Biotechnology (AREA)
  • Biomedical Technology (AREA)
  • Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)
  • Clinical Laboratory Science (AREA)
  • Immunology (AREA)
  • Apparatus Associated With Microorganisms And Enzymes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 生物体細胞Cの増殖を促す。 【解決手段】 培養する生物体細胞Cを通さない孔を有
する多孔性膜15を鉛直又は斜めに配置し、この多孔性
膜15に上から液体培地を供給して膜面に沿って流下さ
せることで、多孔性膜15の他の面に生物体細胞Cを培
養することを特徴とする。 【効果】 鉛直又は斜めに配置した多孔性膜に生物体細
胞を培養するようにしたので、生物体細胞に満遍なく液
体培地並びに酸素を供給することができ、細胞の増殖を
促すことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、生物体細胞の膜面
液体培養法、特に、垂直または傾斜させて配置した多孔
性膜の一方の面に液体培地、他方の面にガス体を直接接
触させて、膜面で生物体細胞を培養する方法および装置
に関する。なお、液体培地とは生物体細胞、例えば微生
物や動植物組織の細胞培養に必要な栄養素を備えた液状
のもの、ガス体とは生物体細胞の呼吸作用に係る酸素の
供給と二酸化炭素の排出とをなすものを指す。
【0002】
【従来の技術】本出願人は、先に特開平7−32287
4号公報「膜面液体培養法、膜面液体培養装置及び膜面
液体培養システム」で、従来とは全く異なる概念の培養
技術を提案した。上記公報の図2を再掲(ただし、符号
は振り直した。)して、この技術の要旨を説明する。
【0003】図9は従来の膜面液体培養装置の原理図で
あり、膜面液体培養装置100は、下部半割りケース1
01のフランジ102上に多孔性膜103を水平に張
り、上部半割りケース104のフランジ105を重ね、
フランジ102,105をボルト106で結合すること
により、一個の容器107とし、この容器107の上室
をガス体室S1、下室を液体培地室S2としたものであ
る。調製槽110から液体培地をポンプ111で汲み上
げ、ヒータ112で温度を調整したものを下方の液体培
地室S2に供給し循環させる。また、送風機114、ヒ
ータ115及び徐菌フィルタ116を介してガス体室S
1へ空気を送り、徐菌フィルタ117を介して大気へ放
出する。
【0004】多孔性膜103上に生物体細胞118を載
せると、この生物体細胞118は液体培地と酸素との供
給のもとに増殖する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記膜面液体培養装置
100は、例えば、アスペルギルス・オリゼーを自然の
状態のまま培養して、中性プロテアーゼを生産させるこ
とができ、また従来の液体培地による通気攪拌培養とは
異なり、細胞に攪拌などのストレスをかけずにすむなど
のすぐれた利点をもつ。しかしながら、上記膜面液体培
養装置100では、長期間の連続培養を実施すると、有
用物質の生産性が減少することが分かった。
【0006】
【課題を解決するための手段】近年の増産要求から、高
い水準の生産を長期に亘って維持する必要があり、本発
明者等は、その要求を満たすために研究を継続的に実施
した。その過程で多孔性膜の膜面に接している液体培地
層は、実際はあまり移動していないと仮説するに至っ
た。であれば、多孔性膜を傾斜若しくは鉛直に保持し、
液体培地の移動をより確実にすることにより生産性を従
来より高めることができるのではないかと考えた。
【0007】具体的には、請求項1は培養する生物体細
胞を通さない孔を有する多孔性膜を鉛直又は斜めに配置
し、この多孔性膜に上から液体培地を供給して膜面に沿
って流下させることで、多孔性膜の他の面に生物体細胞
を培養することを特徴とする。鉛直又は斜めに配置した
多孔性膜に生物体細胞を培養するようにしたので、生物
体細胞に満遍なく液体培地並びに酸素を供給することが
でき、細胞の増殖を促すことができる。
【0008】請求項2は、多孔性膜で仕切ることによ
り、容器内をガス体室と液体培地室とに区分し、ガス体
室にガスを通過させ、液体培地室に液体培地を通過させ
ることで、多孔性膜の膜面で生物体細胞を培養する膜面
液体培養装置において、多孔性膜を鉛直若しくはほぼ鉛
直に配置したことを特徴とする。鉛直又は斜めに配置し
た多孔性膜に生物体細胞を培養するようにしたので、生
物体細胞に満遍なく液体培地並びに酸素を供給すること
ができ、細胞の増殖を促すことができる。
【0009】請求項3は、液体培地室を円筒、角筒など
の筒体の内部に形成したことを特徴とする。円筒、角筒
などの筒体の外にガス体室、内に液体培地室を設けるの
で、装置が筒型となり、多孔性膜の面積を容易に拡大す
ることができる。
【0010】請求項4は、液体培地室の上部に液体培地
を多孔性膜へ吹き掛けるスプレーノズルを配置したこと
を特徴とする。液体培地をスプレーノズルで霧化するの
で、多孔性膜に満遍なく液体培地を供給することができ
る。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を添付図に基
づいて以下に説明する。なお、図面は符号の向きに見る
ものとする。図1は本発明に係る膜面液体培養システム
の全体系統図であり、膜面液体培養システムは、膜面液
体培養装置10と液体培地の調製槽20と配管・機器類
とからなる。
【0012】膜面液体培養装置10は、容器11と、こ
の容器11内に下部支持体12及び上部支持体13を介
して鉛直に保持した多孔性筒体14と、この多孔円筒1
4に密に巻き付けた多孔性膜15とからなる。ここで、
この多孔性膜15の外方で且つ容器11内の空間をガス
体室S1、多孔性膜15の内方空間を液体培地室S2と
する。なお、前記多孔性筒体14は楕円筒、角筒であっ
てもよい。また、多孔性筒体14は4メッシュのステン
レス網を筒にしたもの、若しくはパンチングメタルを筒
にしたものが好適である。また、17は通孔であり、ガ
ス体室S1と液体培地室S2とを連通する孔である。
【0013】つぎに、膜面液体培養装置10へ液体培地
を循環供給する液体培地循環路21、ガスを供給するガ
ス供給路41及びガスを排出するガス排出路51を順に
説明する。
【0014】先ず、液体培地循環路21は、下部支持体
12に開けた液体培地排出口12aと、この排出口12
aから液体培地を調製槽20へ導く管路22と、この調
製槽20から液体培地を導く管路23と、この管路23
の途中に設けたポンプ24及びヒータ25と、温度調整
済の液体培地を液体培地室S2へ噴射するスプレーノズ
ル26とからなる。なお、28は温度センサ、29は温
度制御部であって、これらで液体培地室S2へ噴射する
液体培地の温度を所定の値にコントロールすることがで
きる。また、31は酸液槽、32はアルカリ液槽、33
はpHセンサ、34はpH制御部であり、これらで、調
製槽20内部における液体培地のpHを所定の値にコン
トロールすることができる。
【0015】ガス供給路41は、供給管路42と、この
供給管路42に介設した送風機43,ヒータ44,徐菌
フィルタ45とからなる。46は温度センサ、47はガ
スの温度を所定の値にコントロールするための温度制御
部である。このようなガス供給路41で所定の温度に保
ったガスを入口11aからガス体室S1へ供給すること
ができる。
【0016】ガス排出路51は、排出管路52と、この
排出管路52に介設した徐菌フィルタ53とからなる。
このようなガス排出路51でガス体室S1内のガスを出
口11bを介して外部へ排出することができる。
【0017】以上に述べた膜面液体培養システムの作用
を次に説明する。先ず、図示せぬオートクレーブで殺菌
した液体培地を無菌的に調製槽20に入れる。この液体
培地を培地循環路21で、循環させ、その途中において
ヒータ25で温度調整し、温度調整済の液体培地をスプ
レーノズル26で液体培地室S2に吹込むことで多孔性
膜15の内面に供給し、流れ落ちたものを調製槽20に
戻して、調製槽20でpH調整する。
【0018】この様に、温度調整並びにpH調整した液
体培地を循環させつつ多孔性膜15の内面へ供給するこ
とを特徴とする。なお、供給の形態は、連続、断続のい
づれでもよい。液体培地の供給速度は、全液体培地量を
1としたときに、0.02〜10/時、好ましくは0.
1〜2/時である。このような条件下で生物体細胞Cを
多孔性膜15の膜面に均一に接種する。
【0019】次に、ガス供給路41で温度調整済みで且
つ濾過済のガスをガス体室S1に送り込み、ガスを生物
体細胞Cに接触させる。ガス体室S1内のガスをガス排
出路51で外部に排出する。排出ガスは徐菌フィルタ5
3を通すのでクリーンである。以上の状態を保つことに
より、生物体細胞Cが多孔性膜15上で増殖する。
【0020】本発明によって液体培地中で生産し得る有
用物質(生物体細胞)としては、プロテアーゼ類、ペプ
チダーゼ類などの蛋白質関連物質分解酵素類、アミラー
ゼ類などの澱粉質関連物質分解酵素類、キチン質関連物
質分解酵素類、ペクチナーゼ類、セルラーゼ類、グルコ
シダーゼ類、各種臨床検査に用いられるクレアチナーゼ
などの酵素類、および核酸分解酵素類などの酵素類、ア
ミノ酸類、有機酸類、糖類、ビタミン類、核酸関連物質
類、アルコール類、脂肪酸類、アルカロイド類、抗生物
質類、抗菌物質類などの各種物質を挙げることができ
る。また多孔性膜上に生育した各種生物体細胞内にこれ
ら各種有用物質を生産させることもできる。生産された
各種有用物質は常法に従って抽出、分離、分画、精製、
結晶化などの操作により採取される。なお、前記の生物
体細胞、有用物質の生産において、一つの培養でその目
的を同時に達成してもよいが、各々単独で達成してもよ
い。
【0021】多孔性膜15から生物体細胞を剥離する方
法は、特に限定されないが、例えば、かき板のようなも
のでかきとってもよいし、またポンプでの吸取り方式で
行なってもよい。そして得られたそれらの細胞は、例え
ば酵素類、生理活性物質類の抽出、分離、精製、または
公知の乾燥手段による食品化、医薬品化などに用いても
よい。
【0022】
【実施例】以下に本発明に係る実施例を次に説明する
が、本発明はこれに限定されるものではない。 (実施例1)実験条件は次の通りである。 ・膜面液体培養システム及び膜面液体培養装置: 図1
に示すものを使用 ・多孔性筒体14: 4メッシュのステンレス網の円筒 ・多孔性膜15: 多孔性膜NTU3150(分画分子
量、5万;材質、ポリスルホン;日東電工株式会社
製)、膜の表面積(片面)260cm2 ・液体培地室S2の容量: 2000ml ・ガス体室S1の容量: 100ml
【0023】・ガス: 空気 ・生物体細胞C: Aspergillus oryz
ae var. oryzae IFO30113菌株
【0024】・調製槽の容量: 2000ml ・液体培地の組成:w/vは重量/容量を意味する。 グルコース、11.2%(w/v);酵母エキス、0.
5%(w/v);K2HPO4、0.1%(w/v);N
aCl、0.05%(w/v);FeSO4・7H2O、
0.05%(w/v);MgSO4・7H2O、0.00
1%(w/v);pH、6.0(1N HClで調整) ・液体培地の前処理:120℃で10分間オートクレー
ブ殺菌
【0025】以上の条件下で実施例1に係る実験を開始
した。先ず、オートクレーブで殺菌された液体培地70
0mlを無菌的に液体培地調製槽2に入れ、pH制御は
せずに液体培地を循環させた。循環が平衡に達した時点
で、ポンプ24を止め、前記糸状菌の胞子懸だく液20
0μl(全胞子数5000個)を多孔性膜15のガス体
室S1側の膜面に均一に接種した。その後、ポンプ24
を作動させて、液体培地の循環を再開した。送風機43
を用いて30℃のガス(空気)をガス体室S1に送り、
更にガス体室S1の外に排出させた。
【0026】このような状態で前記糸状菌を20日間培
養を継続し、定期的にグリコース濃度と麹酸濃度とを測
定した。なお、各種測定法は次のとおりである。 グルコース濃度:グルコスタット法により行なった。す
なわち適当に希釈されたサンプル1mlに1.5NのN
aOH溶液0.435mlを加え、室温で15分静置し
た。次いで、1.5Nの酢酸溶液0.565mlを加え
た(この操作でpH5.0になる)。これに50mMの
酢酸ナトリウムバッファー(pH5.0)1mlを加え
た。更にグルコスタット試薬(ダイヤカラーGC、TO
YOBO製)1mlを加え、吸光光度計(SHIMAZ
U UV−160)にて波長550nmにおける吸光度
の増加速度を測定した。標準サンプルの検量線からサン
プル中のグルコース濃度を計算した。
【0027】麹酸濃度:ビートレ(Beatly)法
(Methods Enzymol.、3巻、238〜
241頁、1957年)により定量した。すなわち適当
に希釈した試料液1mlに、0.1N HClに溶解し
た1%FeCl3・6H2O溶液1mlを加え、室温で3
0分間静置した。その後、540nmの吸光度を測定し
た後、既知濃度の麹酸溶液を用いて得た検量線から麹酸
濃度を算出した。
【0028】図2は実施例1におけるグリコースの消費
を示すグラフであり、横軸は培養時間、縦軸はグリコー
スの量を示す。グリコースは緩やかに消費され、培養2
0日目においても約20kg/m3、即ち液体培地1m3
当り約20kgの残存が確認できた。従って、まだ麹酸
の生産は継続できることを示す。
【0029】図3は実施例1における麹酸の生産量を示
すグラフであり、横軸は培養時間、縦軸は麹酸の生産量
を示す。3日目から11日目にかけてほぼ直線的に生産
(累積)が認められ、以降生産率は落ちたものの生産は
継続し、20日目に麹酸生産は40kg/m3に達し
た。
【0030】上記実施例1と比較するために次の通り対
照実験を実施した。これを比較例1として以下に説明す
る。 (比較例1)実験条件は次の通りである。 ・膜面液体培養システム及び膜面液体培養装置: 図9
に示すものを使用 ・多孔性筒体14: 4メッシュのステンレス網の円筒 ・多孔性膜15: 多孔性膜NTU3150(分画分子
量、5万;材質、ポリスルホン;日東電工株式会社
製)、膜の表面積(片面)260cm2 ・液体培地室S2の容量: 2000ml ・ガス体室S1の容量: 100ml
【0031】・ガス: 空気 ・生物体細胞C: Aspergillus oryz
ae var. oryzae IFO30113菌株
【0032】・調製槽の容量: 2000ml ・液体培地の組成: 実施例1と同じ
【0033】以上の条件下で比較例1に係る実験を開始
した。先ず、オートクレーブで殺菌された液体培地10
0mlを無菌的に液体培地調製槽110に入れ、pH制
御はせずに液体培地を循環させた。循環が平衡に達した
時点で、ポンプ111止め、前記糸状菌の胞子懸だく液
200μl(全胞子数5000個)を多孔性膜103の
ガス体室S1側の膜面に均一に接種した。その後、ポン
プ111を作動させて、液体培地の循環を再開した。送
風機114を用いて30℃のガス(空気)をガス体室S
1に送り、更にガス体室S1の外に排出させた。
【0034】このような状態で前記糸状菌を20日間培
養を継続し、定期的にグリコース濃度と麹酸濃度とを測
定した。なお、各種測定法は上述したとおりである。
【0035】図4は比較例1におけるグリコースの消費
を示すグラフであり、横軸は培養時間、縦軸はグリコー
スの量を示す。グリコースは急激に消費され、培養14
日目においてほぼ消費尽くされた。
【0036】図5は比較例1における麹酸の生産量を示
すグラフであり、横軸は培養時間、縦軸は麹酸の生産量
を示す。3日目から11日目にかけてほぼ直線的に生産
(累積)が認めらた。しかし、生産は14日に最高値3
5kg/m3に達したものの、その後は増加しなかっ
た。
【0037】図5と図3とを比較すると、本発明のもの
は、対照のものより、グルコースを添加せずとも約30
%長く培養でき、その結果、麹酸の生産量が30%多っ
た。また、単位消費糖当たり麹酸生産性が対照のものよ
り格段に高いことが確認できた。糸状菌はグリコースを
エネルギー源に空気中の酸素を取入れつつ生長を続ける
が、比較例ではグリコースが呼吸系に必要以上に消費さ
れてしまったと考えられる。この点、本実施例は無駄な
消費が無くなり、有効にグリコースが麹酸生産のために
消費されたと考えられる。
【0038】図6(a),(b)は本発明に係る別実施
例図である。(a)は図1の多孔性筒体14を下へ縮径
するテーパ型多孔性筒体14Bに変更したものである。
(b)は図1の多孔性筒体14を下へ拡径するテーパ型
多孔性筒体14Cに変更したものである。(a),
(b)いずでも内周面に添って液体培地が流下するの
で、図1の装置と同様の作用及び効果を発揮する。
【0039】図7及び図8は本発明に係る更なる別実施
例図である。図7では容器11Bは直方体の箱であり、
その中を平板状の多孔性膜15B,15Bで仕切って、
3室とし、中央を液体培地室S2、左右をガス体室S
1,S1にしたものである。図8では容器11Cは直方
体の箱であり、その中を平板状の多孔性膜15Eで仕切
って、2室とし、一方を液体培地室S2、他方をガス体
室S1にしたものである。
【0040】図7,8の構造は単純で製造容易である
が、多孔性膜15B,15Cの面積に限度がある。これ
に対して、図1,図6の構造は製造がやや難しいが多孔
性膜15の面積は十分に確保することができる。
【0041】
【発明の効果】本発明は上記構成により次の効果を発揮
する。請求項1は培養する生物体細胞を通さない孔を有
する多孔性膜を鉛直又は斜めに配置し、この多孔性膜に
上から液体培地を供給して膜面に沿って流下させること
で、多孔性膜の他の面に生物体細胞を培養することを特
徴とする。鉛直又は斜めに配置した多孔性膜に生物体細
胞を培養するようにしたので、生物体細胞に満遍なく液
体培地並びに酸素を供給することができ、細胞の増殖を
促すことができる。
【0042】請求項2は、多孔性膜で仕切ることによ
り、容器内をガス体室と液体培地室とに区分し、ガス体
室にガスを通過させ、液体培地室に液体培地を通過させ
ることで、多孔性膜の膜面で生物体細胞を培養する膜面
液体培養装置において、多孔性膜を鉛直若しくはほぼ鉛
直に配置したことを特徴とする。鉛直又は斜めに配置し
た多孔性膜に生物体細胞を培養するようにしたので、生
物体細胞に満遍なく液体培地並びに酸素を供給すること
ができ、細胞の増殖を促すことができる。
【0043】請求項3は、液体培地室を円筒、角筒など
の筒体の内部に形成したことを特徴とする。円筒、角筒
などの筒体の外にガス体室、内に液体培地室を設けるの
で、装置が筒型となり、多孔性膜の面積を容易に拡大す
ることができる。
【0044】請求項4は、液体培地室の上部に液体培地
を多孔性膜へ吹き掛けるスプレーノズルを配置したこと
を特徴とする。液体培地をスプレーノズルで霧化するの
で、多孔性膜に満遍なく液体培地を供給することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る膜面液体培養システムの全体系統
【図2】実施例1におけるグリコースの消費を示すグラ
【図3】実施例1における麹酸の生産量を示すグラフ
【図4】比較例1におけるグリコースの消費を示すグラ
【図5】比較例1における麹酸の生産量を示すグラフ
【図6】本発明に係る別実施例図
【図7】本発明に係る更なる別実施例図
【図8】本発明に係る更なる別実施例図
【図9】従来の膜面液体培養装置の原理図
【符号の説明】
、10…膜面液体培養装置、14…筒体(多孔性筒
体)、15…多孔性膜、20…調製槽、21…液体培地
循環路、26…スプレーノズル、41…ガス供給路、5
1…ガス排出路、S1…ガス体室、S2…液体培養室。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C12R 1:69)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 培養する生物体細胞を通さない孔を有す
    る多孔性膜を鉛直又は斜めに配置し、この多孔性膜に上
    から液体培地を供給して膜面に沿って流下させること
    で、多孔性膜の他の面に生物体細胞を培養することを特
    徴とした膜面液体培養方法。
  2. 【請求項2】 多孔性膜で仕切ることにより、容器内を
    ガス体室と液体培地室とに区分し、ガス体室にガスを通
    過させ、液体培地室に液体培地を通過させることで、多
    孔性膜の膜面で生物体細胞を培養する膜面液体培養装置
    において、前記多孔性膜を鉛直若しくはほぼ鉛直に配置
    したことを特徴とする膜面液体培養装置。
  3. 【請求項3】 前記液体培地室は円筒、角筒などの筒体
    の内部に形成したことを特徴とする請求項2記載の膜面
    液体培養装置。
  4. 【請求項4】 前記液体培地室の上部に液体培地を多孔
    性膜へ吹き掛けるスプレーノズルを配置したことを特徴
    とする請求項2又は請求項3記載の膜面液体培養装置。
JP34633496A 1996-12-25 1996-12-25 膜面液体培養方法及び同装置 Pending JPH10179138A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP34633496A JPH10179138A (ja) 1996-12-25 1996-12-25 膜面液体培養方法及び同装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP34633496A JPH10179138A (ja) 1996-12-25 1996-12-25 膜面液体培養方法及び同装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10179138A true JPH10179138A (ja) 1998-07-07

Family

ID=18382715

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP34633496A Pending JPH10179138A (ja) 1996-12-25 1996-12-25 膜面液体培養方法及び同装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10179138A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003529362A (ja) * 2000-04-03 2003-10-07 ローテック ゲゼルシャフト フュア ビオアクティーヴェ ヴィルクシュトッフェ ミット ベシュレンクテル ハフツング 植物又は動物の組織培養の培養装置
WO2003089628A1 (fr) * 2002-04-19 2003-10-30 Applied Cell Biotechnologies, Inc. Procede de culture cellulaire utilisant une membrane poreuse

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003529362A (ja) * 2000-04-03 2003-10-07 ローテック ゲゼルシャフト フュア ビオアクティーヴェ ヴィルクシュトッフェ ミット ベシュレンクテル ハフツング 植物又は動物の組織培養の培養装置
WO2003089628A1 (fr) * 2002-04-19 2003-10-30 Applied Cell Biotechnologies, Inc. Procede de culture cellulaire utilisant une membrane poreuse

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4442206A (en) Method of using isotropic, porous-wall polymeric membrane, hollow-fibers for culture of microbes
JP2935065B2 (ja) 培地を酸素化する装置
US4276384A (en) Fermenter
CN103865792B (zh) 一种循环式微生物发酵反应与料液分离一体化设备
CA2566841A1 (en) Membrane bioreactor
JP7070416B2 (ja) 連続発酵による化学品の製造方法および製造装置
US20110195462A1 (en) System and method for producing biomaterials
JP2661848B2 (ja) 培養方法及び培養装置
AU778141B2 (en) Method for cultivating cells, a membrane module, utilization of a membrane module and reaction system for cultivation of said cells
JPH10179138A (ja) 膜面液体培養方法及び同装置
JPH01225475A (ja) 培養装置
JPS63248396A (ja) ジヒドロオキソイソホロンの製造方法
JPH01222768A (ja) バイオリアクター
CN203820791U (zh) 一种循环式微生物发酵反应与料液分离一体化设备
JPH06102013B2 (ja) バイオリアクタ−
JPH05123182A (ja) 静置培養による微生物セルロースの製造法及びその装置
JP3527830B2 (ja) バイオリアクター素子、該素子の製造方法および該素子を使用するバイオリアクター
CN217781147U (zh) 一种细菌纤维素发酵系统
JP2002045170A (ja) 微生物の濃縮装置および微生物の濃縮方法
CA1210719A (en) Method of immobilizing enzymes
CN217578901U (zh) 一种除臭菌剂的高效简易富集装置
JPH07322874A (ja) 膜面液体培養法、膜面液体培養装置及び膜面液体培養システム
JP2002330665A (ja) 水槽水の浄化方法および装置
JP3021562B2 (ja) ナイシンの製造方法
JP2564147B2 (ja) 高濃度菌体酢酸醗酵法