JPH10178898A - ケ−キ風台座を有する盛り花 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は生花を長持ちさせることが可能にな
ると共に包装や運搬が簡単で、且つ多くのものをまとめ
て運搬したり保管することができ、更に見栄えの良いケ
−キ風台座を有する盛り花を提供することを目的とす
る。 【解決手段】 発泡性で且つ防水性を有した材料でデコ
レ−ションケ−キやショ−トケ−キなどに似せた形状に
形成すると共に上面中央に有底の穴を穿設した台座１
と、前記穴に挿入する吸水性スポンジ２と、該吸水性ス
ポンジ２に花首や葉を刺して形成した盛り花３とから構
成する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は吸水性スポンジを用
いて盛り花と成すケ−キ風台座を有する盛り花に関す
る。

【０００２】

【従来の技術】従来、吸水性スポンジ（オアシスとも言
う）を用いた盛り花は、切り花をそれに刺す際、予め水
を吸い込ませて置いた吸水性スポンジにその花を刺すと
共に茎付きの葉も適宜に刺して盛り花に形成させ、その
後、篭の中に盛り花を入れて贈答品用として包装する場
合が多くあった。尚、前記切り花には花以外に茎と葉が
付いたものが用いられていた。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記篭
の中に盛り花を入れて贈答品用として包装する場合に
は、篭の中に、切り花を刺した吸水性スポンジを入れる
と、一般に吸水性スポンジは小さなブロック状の塊であ
り、その上に背丈が高い切り花を刺しているので、盛り
花全体が不安定になり易く、且つ篭内部と吸水性スポン
ジとの隙間が多い。このため、持ち運びする時に、吸水
性スポンジが篭の中で遊び、盛り花が移動して花や葉を
傷めたり、或いは盛り花全体が倒れ易かった。又、篭に
は取手が中央上部にア−チ状に設けられているので、包
装した篭は嵩張ると共にその篭を重ねて積み上げること
が出来ず、配達する時には、篭を１つずつ横に並べて運
ばなければならず、且つ篭自体が倒れないように気を付
けて運転や運搬をしなければならず、運搬効率が悪かっ
た。しかも、まとめて贈答品用として包装しておくこと
はできず、その都度盛り花したものを客が確認してから
でないと、包装出来ない場合も多くあり、手間が掛かる
等の問題点があった。

【０００４】本発明は生花を長持ちさせることが可能に
なると共に包装や運搬が簡単で、且つ多くのものをまと
めて運搬したり保管することができ、更に見栄えの良い
ケ−キ風台座を有する盛り花を提供することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めに本発明は成されたものであり、つまり、発泡性で且
つ防水性を有した材料でケ−キ状に形成すると共に上面
中央に有底の穴を穿設した台座と、前記穴に挿入する吸
水性スポンジと、該吸水性スポンジに花や葉を刺して形
成した盛り花とから構成する。尚、本発明で言うケ−キ
状とは、デコレ−ションケ−キやショ−トケ−キなどに
似せた形状に形成したものを指す。又、前記台座には穴
と連通する水溜め部を設けると良く、更に前記台座の上
面と側面或いは側面だけに、ドライフラワ−を粉末にし
た材料で図柄などがデザイン化されて装飾する飾り付け
部を設けても良い。

【０００６】

【発明の実施の形態】図１，図２は本発明の実施形態を
示す図であり、これに基づき説明する。（１）は発泡ス
チロ−ルなどの材料でデコレ−ションケ−キ状に形成す
ると共に上面中央に有底の穴（11）を穿設した台座であ
り、該台座（１）の上面には穴（11）と連通する水溜め
部（12）を設ける。尚、前記台座（１）としてはクリ−
ムを塗布した状態の白地或いはチョコレ−トなどを塗布
した褐色地などに見えるようにペンキで仕上げられてい
る。（２）は穴（11）に挿入する吸水性スポンジであ
り、通称オアシスと呼ばれる市販品を用い、その形状は
穴（11）の形状に合わせると共に台座（１）の上面から
少し出る程度の高さのものとすれば良い。尚、本発明で
言う吸水性スポンジ（２）は、切り花を刺しても抜けた
り移動したりせずに保持出来る吸水性を有した材料であ
れば良く、天然品でも人工品でも良い。（３）は吸水性
スポンジ（２）に生花の花首や葉を刺して形成した盛り
花であり、該盛り花（３）としては、生花以外に造花又
はドライフラワ−を用いても良い。（４）は台座（１）
の上面と側面に設けた飾り付け部であり、該飾り付け部
（４）は、ドライフラワ−を粉末にした材料で図柄など
がデザイン化され装飾している。尚、前記飾り付け部
（４）の材料としては、乾かした花や茎及び葉（ドライ
フラワ−）を粉砕して粉状にしたものを使用するが、ド
ライフラワ−で崩れたものも廃棄せずに粉砕して一緒に
使用する。（５）は包装用のケ−キ箱である。

【０００７】図３は本発明の別実施形態を示す図であ
り、これは前記実施形態と比べると、台座（１）の形状
が略三角形のショ−トケ−キ状に形成したものであり、
前記飾り付け部（４）は台座（１）の周囲だけを装飾し
たものである。他は同じである。尚、前記水溜め部（1
2）は必ずしも設けなくとも良い。

【０００８】図４は本実施形態の吸水性スポンジ（２）
の別形態を示す図である。これは前記実施形態と比べる
と、吸水性スポンジ（２）が塊ではなく、細かな粒状に
したもの或いは砂状にしたものなどを用い、この細かな
吸水性スポンジ（２）を穴（11）に略満杯に入れ、その
中に生花の花や葉などを刺し込んで盛り花（３）が形成
されたものである。尚、前記穴（11）は生花が倒れにく
くするために深めで且つ小さめに形成する。

【０００９】次に生花で盛り花（３）が形成されて本発
明品を作る方法について説明する。予め、デコレ−ショ
ンケ−キ状或いはショ−トケ−キ状に形成した台座
（１）と、該台座（１）の穴（11）に挿入する吸水性ス
ポンジ（２）と、多種類或いは一種類の生花の花首と葉
を用意しておく。尚、前記台座（１）の上面と側面に
は、ドライフラワ−を粉末にした材料で図柄などがデザ
イン化されて装飾した飾り付け部（４）も設けておく。
先ず始めに吸水性スポンジ（２）に水を充分に滲み込ま
せる。次に客の要望に応じて花の種類を決めて吸水性ス
ポンジ（２）に花首と葉をアレンジして盛り付け、盛り
花（３）を形成させる。この時、花首と葉は、茎が曲が
ったり不揃いの生花で市販出来ないものであっても、本
発明には使用できるので、生花の損失が少なく有効利用
出来る。又、花首には葉と茎がないので蒸散面積が少な
く、花の日持ちが極めて良くなる。次に盛り花（３）が
形成された吸水性スポンジ（２）を穴（11）に挿入する
と共に水溜め部（12）から水を補充しておく。そしてケ
−キ箱（５）に入れるだけで包装が完了するのである。
客が持ち帰る時には、ケ−キ箱（５）の上面に設けた図
示しない取手を起こして立て、それを手で持てば良い。

【００１０】次に本発明の作用について説明すれば、盛
り花（３）は吸水性スポンジ（２）が台座（１）にしっ
かりと挿入されて移動せずに運搬されるので、盛り花
（３）の遊びが殆どなくなり、且つ全体の背丈が低くな
るので安定して運ぶことができる。しかも花の日持ちが
良くなるので、贈答品として適したものとなる。更に花
首や葉の同一のものを揃えることは、従来の切り花で同
一なものを大量に揃えることと比較すれば極めて簡単と
なり、且つ単価も安価に揃えることが容易となった。こ
のため、本発明品をオリジナル製品として量産すること
が可能となる。この場合には、吸水性スポンジ（２）に
花首や葉を刺して盛り花（３）に形成する工程と、それ
を台座（１）にセットする工程と、ケ−キ箱（５）に入
れる工程とをライン上に乗せて大量生産すれば良い。そ
して、梱包したものは図５に示すように重ねて積み上げ
ることができ、嵩張らずに多数の本発明品を運搬したり
保管したりすることが出来るものとなる。従って、本発
明品を店頭で数段に積み上げ、その一番上の本発明品を
見えるように数種類出しておき、客が自由に選択して購
入出来るようなシステムも可能となるのである。

【００１１】本発明品を運搬及び配送する場合について
説明すると、ケ−キ箱（５）に入れられた本発明品を配
送車などに重ねて積み込むことにより、多数の本発明品
を一度に運搬できるものとなる（図５参照）。しかも、
盛り花（３）は吸水性スポンジ（２）を介して台座
（１）にしっかりと挿入されて移動せずに運搬出来るの
で、盛り花（３）の遊びが殆どなくなり、且つ全体の背
丈が低くなるので安定した状態で運ぶことが可能とな
る。このため運搬コストが低減する。一方、受取手は箱
がケ−キ箱（５）であるので、中身がケ−キだと思って
開けると、かわいらしい生花の盛り花（３）が出て来る
と共にケ−キ風の台座（１）が出てくるので、意外性と
遊び心があり、本発明品は受け取って喜ばれる商品とな
る。又、一般にプレゼントとして花を贈ると喜ばれ、更
にケ−キも誕生日やお祝い事に贈ると喜ばれているの
で、本発明品はその両方を兼ねた商品となる。しかも生
ケ−キは腐るが、本発明の台座（１）であれば腐る心配
がない。本発明品を受け取った後は、台座（１）の上面
に設けた水溜め部（12）があれば、そこから水を注ぐだ
けで自然に吸水性スポンジ（２）に保水できるため、維
持管理が極めて簡単となる。また本発明品を置く際に
は、従来の篭と異なり、取手が邪魔にならず、好きな方
向に回して置いても良く、且つ気分に合わせて盛り花
（３）の方向を変えて楽しむことも可能となる。

【００１２】

【発明の効果】本発明はこのように構成させたことによ
り、下記に記載する効果を有する。

【００１３】請求項１のように発泡性で且つ防水性を有
した材料でケ−キ状に形成すると共に上面中央に穿設し
た有底の穴（11）を有した台座（１）が形成されること
により、穴（11）に水を入れても漏れる恐れはなく、且
つ一見ケ−キ風で遊び心が発揮されると共に軽いが安定
性が良くなる。又、吸水性スポンジ（２）が穴（11）に
挿入されて殆ど遊びをなくすことができ、且つ、盛り花
（３）は吸水性スポンジ（２）に花や葉を刺して形成す
ることで、盛り花（３）の支持がしっかりと行え、しか
も全体の背丈が従来の篭のものと比べると、かなり背丈
が低いコンパクトなものとなるため、花や葉を傷めたり
或いは盛り花（３）が倒れる恐れもなく、生花を長持ち
させることが可能となる。従って、本発明品はケ−キ箱
（５）に入れることが可能となるため、その包装は単に
ケ−キ箱（５）に入れるだけで簡単に済むと共にそれを
重ねることが可能となり、嵩張らずに多数の本発明品を
保管でき、又、それを運搬する際にまとめて運ぶことも
出来るため運搬効率が極めて良く、贈答品用として適し
たものとなり、しかも標準化して予め大量に準備するこ
とも可能となる。また盛り花（３）が枯れてもケ−キ風
の台座（１）は奇麗でいつまでも見栄えの良い状態で使
用出来るため、新たな盛り花（３）を吸水性スポンジ
（２）に刺して形成すれば、長期間に渡って楽しむこと
が出来るものとなる。更に吸水性スポンジ（２）が小さ
く出来るので、廃棄する際、ゴミの発生が少なくて済
む。

【００１４】請求項２のように台座（１）に穴（11）と
連通する水溜め部（12）を設けることにより、本発明品
を受け取った後の管理が、台座（１）の上面に設けた水
溜め部（12）から水を注ぐだけで自然に吸水性スポンジ
（２）に保水できるため、維持管理が極めて簡単とな
る。

【００１５】請求項３に示すように台座（１）の上面と
側面或いは側面だけに、ドライフラワ−を粉末にした材
料で飾り付け部（４）を設けることにより、台座（１）
と盛り花（３）が同時に楽しめる。また台座（１）の図
柄などをデザイン化した飾り付け部（４）が湿気具合な
どによる時間の経過に伴って色が変化し、趣きが出て飽
きにくいものとなる。しかもドライフラワ−で形が崩れ
たものや落ちた花や葉は従来廃棄されていたが、これを
廃棄せずに粉砕して再利用出来るものとなる。

【００１６】請求項４に示すように盛り花（３）として
生花を用い、且つ花として花首だけを使用すれば、葉と
茎がないので、蒸散面積が少なくなり、花の日持ちが良
くなる。また花首と葉を用いれば、従来茎が曲がったり
不揃いの生花で市販出来ないものであっても、本発明に
は使用できるので、生花の損失が少なくて済むのであ
る。更に生花の盛り花（３）でオリジナルなものを大量
生産することが可能となる。しかも、吸水性スポンジ
（２）が小さく出来るので、廃棄する際はゴミの発生が
少なくて済む。又、持ち運びする際、よりコンパクト化
できものとなる。

【００１７】請求項５のように盛り花（３）として造花
やドライフラワ−を用いると、装飾品として部屋に長期
間に渡って、手間を掛けずに楽しむことが出来る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施形態を示す斜視図である。

【図２】図１の分解部品を示す斜視図である。

【図３】本発明の別実施形態を示す斜視図である。

【図４】粒状の吸水性スポンジが用いられた状態を示す
断面図である。

【図５】本発明の作用を示す説明図である。

【符号の説明】

１ 台座 11 穴 12 水溜め部 ２ 吸水性スポンジ ３ 盛り花 ４ 飾り付け部

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 発泡性で且つ防水性を有した材料でケ−
   キ状に形成すると共に上面中央に有底の穴（11）を穿設
   した台座（１）と、前記穴（11）に挿入する吸水性スポ
   ンジ（２）と、該吸水性スポンジ（２）に花や葉を刺し
   て形成した盛り花（３）とから構成したことを特徴とす
   るケ−キ風台座を有する盛り花。
2. 【請求項２】 前記台座（１）には、前記穴（11）と連
   通する水溜め部（12）を設けて成る請求項１記載のケ−
   キ風台座を有する盛り花。
3. 【請求項３】 前記台座（１）の上面と側面或いは側面
   だけに、ドライフラワ−を粉末にした材料で図柄などを
   デザイン化して装飾する飾り付け部（４）が設けられた
   請求項１記載のケ−キ風台座を有する盛り花。
4. 【請求項４】 前記盛り花（３）が生花であり、且つ花
   首と葉から成す請求項１記載のケ−キ風台座を有する盛
   り花。
5. 【請求項５】 前記盛り花（３）が造花又はドライフラ
   ワ−である請求項１記載のケ−キ風台座を有する盛り
   花。