JPH10178328A - 弾性表面波フィルタ - Google Patents
弾性表面波フィルタInfo
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- JPH10178328A JPH10178328A JP33834596A JP33834596A JPH10178328A JP H10178328 A JPH10178328 A JP H10178328A JP 33834596 A JP33834596 A JP 33834596A JP 33834596 A JP33834596 A JP 33834596A JP H10178328 A JPH10178328 A JP H10178328A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 従来のフィルタにて通過帯域の近傍に生ずる
スプリアス変調領域の問題を解決し、通過帯域近傍で十
分な減衰量が得られる縦モード共振器型の弾性表面波フ
ィルタを提供する。 【解決手段】 基板上に入力用ＩＤＴ（交叉指状電極）
１１および出力用ＩＤＴ１２を形成してなる縦モード共
振器型の弾性表面波フィルタである。入力用ＩＤＴ１１
および出力用ＩＤＴ１２は、互いの反射率が異符号で、
かつ絶対値が同じになるように各膜厚が設定されてい
る。基板は、入力用ＩＤＴ１１および出力用ＩＤＴ１２
がその各膜厚に応じて互いの反射率が異符号になること
に協働する材質、構造として、（ＺｎＯ／ＩＤＴ／ダイ
ヤモンド／Ｓｉ構造）である。
スプリアス変調領域の問題を解決し、通過帯域近傍で十
分な減衰量が得られる縦モード共振器型の弾性表面波フ
ィルタを提供する。 【解決手段】 基板上に入力用ＩＤＴ（交叉指状電極）
１１および出力用ＩＤＴ１２を形成してなる縦モード共
振器型の弾性表面波フィルタである。入力用ＩＤＴ１１
および出力用ＩＤＴ１２は、互いの反射率が異符号で、
かつ絶対値が同じになるように各膜厚が設定されてい
る。基板は、入力用ＩＤＴ１１および出力用ＩＤＴ１２
がその各膜厚に応じて互いの反射率が異符号になること
に協働する材質、構造として、（ＺｎＯ／ＩＤＴ／ダイ
ヤモンド／Ｓｉ構造）である。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、移動体通信機器等
に用いられる弾性表面波フィルタに関し、特に、縦モー
ド共振器型の弾性表面波フィルタに関する。
に用いられる弾性表面波フィルタに関し、特に、縦モー
ド共振器型の弾性表面波フィルタに関する。
【０００２】
【従来の技術】この種の弾性表面波フィルタは、小型、
広帯域、低損失であるので、移動体通信機器に用いられ
ている。弾性表面波フィルタの一種である縦モード共振
器型の弾性表面波フィルタは、弾性表面波フィルタの中
でもとりわけ低損失であり、広帯域で比較的急峻な特性
を小型な構成でもって実現できるので、広く移動体通信
機器に用いられている。
広帯域、低損失であるので、移動体通信機器に用いられ
ている。弾性表面波フィルタの一種である縦モード共振
器型の弾性表面波フィルタは、弾性表面波フィルタの中
でもとりわけ低損失であり、広帯域で比較的急峻な特性
を小型な構成でもって実現できるので、広く移動体通信
機器に用いられている。
【０００３】縦モード共振器型の弾性表面波フィルタ
は、基板上に形成した入出力用の交叉指状電極（以後、
一部を除いてＩＤＴと記す）で励起した表面波を、同じ
く基板上に入出力用のＩＤＴを挟むように形成した対の
反射用のＩＤＴ間に閉じ込め、定在波を打ち立てること
により、広帯域、低損失を実現するフィルタである。
は、基板上に形成した入出力用の交叉指状電極（以後、
一部を除いてＩＤＴと記す）で励起した表面波を、同じ
く基板上に入出力用のＩＤＴを挟むように形成した対の
反射用のＩＤＴ間に閉じ込め、定在波を打ち立てること
により、広帯域、低損失を実現するフィルタである。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】近年、ある種の移動体
通信システムにおいて、受信側と送信側の通過帯域同士
が近づいたために、このシステムに用いる機器に使用す
る弾性表面波フィルタには、通過帯域近傍で十分な減衰
量を得られることがさらに要求されるようになった。
通信システムにおいて、受信側と送信側の通過帯域同士
が近づいたために、このシステムに用いる機器に使用す
る弾性表面波フィルタには、通過帯域近傍で十分な減衰
量を得られることがさらに要求されるようになった。
【０００５】従来の縦モード共振器型の弾性表面波フィ
ルタは、その構造上、通過帯域の近傍にスプリアス変調
領域が発生するので、通過帯域近傍で十分な減衰量を得
られず、上記要求を十分にかなえる伝送特性を持ってい
なかった。
ルタは、その構造上、通過帯域の近傍にスプリアス変調
領域が発生するので、通過帯域近傍で十分な減衰量を得
られず、上記要求を十分にかなえる伝送特性を持ってい
なかった。
【０００６】本発明の課題は、従来のフィルタにて通過
帯域の近傍に生ずるスプリアス変調領域の問題を解決
し、通過帯域近傍で十分な減衰量が得られる縦モード共
振器型の弾性表面波フィルタを提供することである。
帯域の近傍に生ずるスプリアス変調領域の問題を解決
し、通過帯域近傍で十分な減衰量が得られる縦モード共
振器型の弾性表面波フィルタを提供することである。
【０００７】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、基板上
に入力用の交叉指状電極および出力用の交叉指状電極を
形成してなる縦モード共振器型の弾性表面波フィルタで
あって、入力用および出力用の前記交叉指状電極は、互
いの反射率が異符号で、かつ絶対値が同じになるように
各膜厚が設定されており、前記基板は、入力用および出
力用の前記交叉指状電極がその各膜厚に応じて互いの反
射率が異符号になることに協働する材質、構造であるこ
とを特徴とする弾性表面波フィルタが得られる。
に入力用の交叉指状電極および出力用の交叉指状電極を
形成してなる縦モード共振器型の弾性表面波フィルタで
あって、入力用および出力用の前記交叉指状電極は、互
いの反射率が異符号で、かつ絶対値が同じになるように
各膜厚が設定されており、前記基板は、入力用および出
力用の前記交叉指状電極がその各膜厚に応じて互いの反
射率が異符号になることに協働する材質、構造であるこ
とを特徴とする弾性表面波フィルタが得られる。
【０００８】本発明によればまた、前記基板の材質、構
造は、（１２８゜Ｙ−ＸＬｉＮｂＯ3 ）、または（Ｚｎ
Ｏ／交叉指状電極／ダイアモンド／Ｓｉ構造）であるこ
とを特徴とする前記弾性表面波フィルタが得られる。
造は、（１２８゜Ｙ−ＸＬｉＮｂＯ3 ）、または（Ｚｎ
Ｏ／交叉指状電極／ダイアモンド／Ｓｉ構造）であるこ
とを特徴とする前記弾性表面波フィルタが得られる。
【０００９】本発明によればさらに、入力用および出力
用の前記交叉指状電極は、互いの特性の中心周波数が一
致するようにそれぞれの交叉指のピッチが設定されてい
ることを特徴とする前記弾性表面波フィルタが得られ
る。
用の前記交叉指状電極は、互いの特性の中心周波数が一
致するようにそれぞれの交叉指のピッチが設定されてい
ることを特徴とする前記弾性表面波フィルタが得られ
る。
【００１０】本発明によればまた、入力用および出力用
の前記交叉指状電極は、両電極共にアルミニウムからな
る組み合わせ、ならびに一方の電極がアルミニウムから
なり、かつ他方の電極がクロームからなる組み合わせか
ら選択されることを特徴とする前記弾性表面波フィルタ
が得られる。
の前記交叉指状電極は、両電極共にアルミニウムからな
る組み合わせ、ならびに一方の電極がアルミニウムから
なり、かつ他方の電極がクロームからなる組み合わせか
ら選択されることを特徴とする前記弾性表面波フィルタ
が得られる。
【００１１】本発明によればさらに、入力用および出力
用の前記交叉指状電極はそれぞれ、複数の交叉指状電極
片によって構成されており、入出力段の境界を臨む２つ
の交叉指状電極片が接続されている多段縦続結合型モー
ドタイプであることを特徴とする前記弾性表面波フィル
タが得られる。
用の前記交叉指状電極はそれぞれ、複数の交叉指状電極
片によって構成されており、入出力段の境界を臨む２つ
の交叉指状電極片が接続されている多段縦続結合型モー
ドタイプであることを特徴とする前記弾性表面波フィル
タが得られる。
【００１２】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、本発明の
実施の形態による縦モード共振器型の弾性表面波フィル
タについて説明する。
実施の形態による縦モード共振器型の弾性表面波フィル
タについて説明する。
【００１３】［実施の形態１］図１は、本発明の実施の
形態１による弾性表面波フィルタの構成を示す上面図で
ある。尚、同図においては、基板の図示は省略してい
る。
形態１による弾性表面波フィルタの構成を示す上面図で
ある。尚、同図においては、基板の図示は省略してい
る。
【００１４】図１を参照して、実施の形態１による弾性
表面波フィルタは、図示しない基板と、基板上に形成さ
れた入力用ＩＤＴ１１および出力用ＩＤＴ１２と、同じ
く基板上に入力用ＩＤＴ１１および出力用ＩＤＴ１２を
挟むように形成された対の反射用ＩＤＴ１３とを有する
縦モード共振器型の弾性表面波フィルタである。
表面波フィルタは、図示しない基板と、基板上に形成さ
れた入力用ＩＤＴ１１および出力用ＩＤＴ１２と、同じ
く基板上に入力用ＩＤＴ１１および出力用ＩＤＴ１２を
挟むように形成された対の反射用ＩＤＴ１３とを有する
縦モード共振器型の弾性表面波フィルタである。
【００１５】入力用ＩＤＴ１１および出力用ＩＤＴ１２
は、それぞれアルミニウムからなり、互いの反射率が異
符号で、かつ絶対値が同じになるように各膜厚が設定さ
れている。また、基板は、入力用ＩＤＴ１１および出力
用ＩＤＴ１２がその各膜厚に応じて互いの反射率が異符
号になることに協働する材質からなる。具体的には、本
フィルタの基板の材質、構造は、（ＺｎＯ／ＩＤＴ／ダ
イヤモンド／Ｓｉ構造）である。
は、それぞれアルミニウムからなり、互いの反射率が異
符号で、かつ絶対値が同じになるように各膜厚が設定さ
れている。また、基板は、入力用ＩＤＴ１１および出力
用ＩＤＴ１２がその各膜厚に応じて互いの反射率が異符
号になることに協働する材質からなる。具体的には、本
フィルタの基板の材質、構造は、（ＺｎＯ／ＩＤＴ／ダ
イヤモンド／Ｓｉ構造）である。
【００１６】ここで、縦モード共振器型の弾性表面波フ
ィルタは、そのＩＤＴの材質であり、基板が特定の材
質、構造である場合に、基本的に、ＩＤＴの膜厚や交叉
指のピッチに応じてＩＤＴの反射率の符号（＋または
−）が反転する。即ち、例えばアルミニウムからなるＩ
ＤＴの膜厚をｈ、ＩＤＴの交叉指のピッチをλとする
と、ＩＤＴの反射率は、ｈ／λに依存する。尚、ＩＤＴ
の反射率の符号を反転させるには、交叉指のピッチλを
調整するよりも、ＩＤＴの膜厚ｈを調整する方が効率的
である。また、特定の材質、構造の基板としては、（Ｚ
ｎＯ／ＩＤＴ／ダイアモンド／Ｓｉ構造）の他に、例え
ば、（１２８゜Ｙ−ＸＬｉＮｂＯ３）等がある。
ィルタは、そのＩＤＴの材質であり、基板が特定の材
質、構造である場合に、基本的に、ＩＤＴの膜厚や交叉
指のピッチに応じてＩＤＴの反射率の符号（＋または
−）が反転する。即ち、例えばアルミニウムからなるＩ
ＤＴの膜厚をｈ、ＩＤＴの交叉指のピッチをλとする
と、ＩＤＴの反射率は、ｈ／λに依存する。尚、ＩＤＴ
の反射率の符号を反転させるには、交叉指のピッチλを
調整するよりも、ＩＤＴの膜厚ｈを調整する方が効率的
である。また、特定の材質、構造の基板としては、（Ｚ
ｎＯ／ＩＤＴ／ダイアモンド／Ｓｉ構造）の他に、例え
ば、（１２８゜Ｙ−ＸＬｉＮｂＯ３）等がある。
【００１７】上述した構成の実施の形態１による弾性表
面波フィルタにおいて、入力用ＩＤＴ１１の反射率を例
えば負にすると、その伝送特性は、図２に示すように低
域側近傍にスプリアス変調領域を持つ。一方、出力用Ｉ
ＤＴ１２の反射率を正にすると、その伝送特性は、図３
に示すように高域側近傍にスプリアス変調領域を持つ。
したがって、実施の形態１による弾性表面波フィルタ全
体としての伝送特性は、両伝送特性が相補的であるの
で、通過帯域近傍で十分な減衰量が得られる。
面波フィルタにおいて、入力用ＩＤＴ１１の反射率を例
えば負にすると、その伝送特性は、図２に示すように低
域側近傍にスプリアス変調領域を持つ。一方、出力用Ｉ
ＤＴ１２の反射率を正にすると、その伝送特性は、図３
に示すように高域側近傍にスプリアス変調領域を持つ。
したがって、実施の形態１による弾性表面波フィルタ全
体としての伝送特性は、両伝送特性が相補的であるの
で、通過帯域近傍で十分な減衰量が得られる。
【００１８】さらに本弾性表面波フィルタにおいて、入
力用ＩＤＴ１１および出力用ＩＤＴ１２それぞれの交叉
指のピッチをそれぞれ適宜調整することで、両電極それ
ぞれの伝送特性の中心周波数が互いに一致し、図４に示
すように、通過帯域近傍の減衰量が大きい伝送特性が得
られる。
力用ＩＤＴ１１および出力用ＩＤＴ１２それぞれの交叉
指のピッチをそれぞれ適宜調整することで、両電極それ
ぞれの伝送特性の中心周波数が互いに一致し、図４に示
すように、通過帯域近傍の減衰量が大きい伝送特性が得
られる。
【００１９】実施の形態１による弾性表面波フィルタの
具体的な実施例は、次の通りである。基板（ＺｎＯ／Ｉ
ＤＴ／ダイヤモンド／Ｓｉ構造）のＺｎＯの膜厚をｈ0
（mm）、入力用ＩＤＴ１１の膜厚をｈ1 （mm）、出力用
ＩＤＴ１２の膜厚をｈ2 （mm）としたとき、ｋ・ｈ0 ＝
０．６５〜０．７５、ｋ・ｈ1 ＝０．０２５〜０．０３
０、ｋ・ｈ2 ＝０．０４０〜０．０４５（ｋ＝２・π／
λ、λ＝ＩＤＴの交叉指のピッチ（mm））とすれば、入
力用ＩＤＴ１１の反射率は約−０．０２、出力用ＩＤＴ
１２の反射率は約＋０．０２となり、図４に示すような
良好な伝送特性が得られる。
具体的な実施例は、次の通りである。基板（ＺｎＯ／Ｉ
ＤＴ／ダイヤモンド／Ｓｉ構造）のＺｎＯの膜厚をｈ0
（mm）、入力用ＩＤＴ１１の膜厚をｈ1 （mm）、出力用
ＩＤＴ１２の膜厚をｈ2 （mm）としたとき、ｋ・ｈ0 ＝
０．６５〜０．７５、ｋ・ｈ1 ＝０．０２５〜０．０３
０、ｋ・ｈ2 ＝０．０４０〜０．０４５（ｋ＝２・π／
λ、λ＝ＩＤＴの交叉指のピッチ（mm））とすれば、入
力用ＩＤＴ１１の反射率は約−０．０２、出力用ＩＤＴ
１２の反射率は約＋０．０２となり、図４に示すような
良好な伝送特性が得られる。
【００２０】［実施の形態２］実施の形態１のような構
造をとったとしても、基板の材質、構造によっては、Ｉ
ＤＴの膜厚を変化させても、ＩＤＴの反射率の符号が反
転しない場合（例えば、反射率＝０．０１＋０．０２×
ｈ／λ（ｈ／λ＞０）の場合）がある。この場合には、
入力用および出力用のＩＤＴの一方をアルミニウムから
なるものとし、他方のＩＤＴをアルミニウムとは異なる
特定の材質からなるものとすると、ＩＤＴの反射率の符
号を反転することができる。アルミニウムとは異なる特
定の材質としては、例えば、クロームがあげられる。そ
して、一方の材質をクローム等にすることの他は、実施
の形態１と同様の構成にて、実施の形態１と同様に、図
４に示すような通過帯域近傍の減衰量が大きい良好な伝
送特性が得られる。
造をとったとしても、基板の材質、構造によっては、Ｉ
ＤＴの膜厚を変化させても、ＩＤＴの反射率の符号が反
転しない場合（例えば、反射率＝０．０１＋０．０２×
ｈ／λ（ｈ／λ＞０）の場合）がある。この場合には、
入力用および出力用のＩＤＴの一方をアルミニウムから
なるものとし、他方のＩＤＴをアルミニウムとは異なる
特定の材質からなるものとすると、ＩＤＴの反射率の符
号を反転することができる。アルミニウムとは異なる特
定の材質としては、例えば、クロームがあげられる。そ
して、一方の材質をクローム等にすることの他は、実施
の形態１と同様の構成にて、実施の形態１と同様に、図
４に示すような通過帯域近傍の減衰量が大きい良好な伝
送特性が得られる。
【００２１】［実施の形態３］図５は、本発明の実施の
形態２による弾性表面波フィルタの構成を示す上面図で
ある。尚、同図においては、基板の図示は省略してい
る。
形態２による弾性表面波フィルタの構成を示す上面図で
ある。尚、同図においては、基板の図示は省略してい
る。
【００２２】図５を参照して、実施の形態２による弾性
表面波フィルタは、図示しない基板と、基板上に形成さ
れた入力側フィルタ段２０に含まれる入力用ＩＤＴなら
びに出力側フィルタ段３０に含まれる出力用ＩＤＴと、
同じく基板上に入力用ＩＤＴ、出力用ＩＤＴをそれぞれ
挟むように形成された対の反射用ＩＤＴ２３、反射用Ｉ
ＤＴ３３とを有する縦モード共振器型の弾性表面波フィ
ルタである。
表面波フィルタは、図示しない基板と、基板上に形成さ
れた入力側フィルタ段２０に含まれる入力用ＩＤＴなら
びに出力側フィルタ段３０に含まれる出力用ＩＤＴと、
同じく基板上に入力用ＩＤＴ、出力用ＩＤＴをそれぞれ
挟むように形成された対の反射用ＩＤＴ２３、反射用Ｉ
ＤＴ３３とを有する縦モード共振器型の弾性表面波フィ
ルタである。
【００２３】特に、本フィルタは、入力用ＩＤＴは入力
用ＩＤＴ片２１および２２によって、出力用ＩＤＴは出
力用ＩＤＴ片３１および３２によってそれぞれ構成され
ており、入力側フィルタ段２０と出力側フィルタ段３０
との境界を臨む２つのＩＤＴ片、即ち、入力用ＩＤＴ片
２２と出力用ＩＤＴ片３１とが接続されている多段縦続
結合型モードタイプである。
用ＩＤＴ片２１および２２によって、出力用ＩＤＴは出
力用ＩＤＴ片３１および３２によってそれぞれ構成され
ており、入力側フィルタ段２０と出力側フィルタ段３０
との境界を臨む２つのＩＤＴ片、即ち、入力用ＩＤＴ片
２２と出力用ＩＤＴ片３１とが接続されている多段縦続
結合型モードタイプである。
【００２４】入力用ＩＤＴ片２１および２２を含む入力
用ＩＤＴと、出力用ＩＤＴ片３１および３２を含む出力
用ＩＤＴは、実施の形態１と同様に、それぞれアルミニ
ウムからなり、入力用ＩＤＴ片と出力用ＩＤＴ片とは、
相互に反射率が異符号で、かつ絶対値が同じになるよう
に各膜厚が設定されている。また、基板も、実施の形態
１と同様に、入力用ＩＤＴおよび出力用ＩＤＴがその各
膜厚に応じて互いの反射率が異符号になることに協働す
る材質、構造、例えば、（ＺｎＯ／ＩＤＴ／ダイヤモン
ド／Ｓｉ構造）であり、（１２８゜Ｙ−ＸＬｉＮｂＯ
３）等でもよい。
用ＩＤＴと、出力用ＩＤＴ片３１および３２を含む出力
用ＩＤＴは、実施の形態１と同様に、それぞれアルミニ
ウムからなり、入力用ＩＤＴ片と出力用ＩＤＴ片とは、
相互に反射率が異符号で、かつ絶対値が同じになるよう
に各膜厚が設定されている。また、基板も、実施の形態
１と同様に、入力用ＩＤＴおよび出力用ＩＤＴがその各
膜厚に応じて互いの反射率が異符号になることに協働す
る材質、構造、例えば、（ＺｎＯ／ＩＤＴ／ダイヤモン
ド／Ｓｉ構造）であり、（１２８゜Ｙ−ＸＬｉＮｂＯ
３）等でもよい。
【００２５】上述した構成の実施の形態３による弾性表
面波フィルタにおいても、実施の形態１と同様に、入力
用ＩＤＴ（入力用ＩＤＴ片２１および２２）の反射率を
例えば負にすると、その伝送特性は、図２に示した伝送
特性と同様に、低域側近傍にスプリアス変調領域を持
つ。一方、出力用ＩＤＴ（出力用ＩＤＴ片３１および３
２）の反射率を正にすると、その伝送特性は、図３に示
した伝送特性と同様に、高域側近傍にスプリアス変調領
域を持つ。したがって、実施の形態３による弾性表面波
フィルタ全体としての伝送特性は、両伝送特性が相補的
であるので、通過帯域近傍で十分な減衰量が得られる。
さらに本弾性表面波フィルタにおいても、実施の形態１
と同様に、入力用ＩＤＴおよび出力用ＩＤＴそれぞれの
交叉指のピッチをそれぞれ適宜調整することで、両電極
それぞれの伝送特性の中心周波数が互いに一致し、図４
に示した伝送特性と同様に、通過帯域近傍の減衰量が大
きい伝送特性が得られる。
面波フィルタにおいても、実施の形態１と同様に、入力
用ＩＤＴ（入力用ＩＤＴ片２１および２２）の反射率を
例えば負にすると、その伝送特性は、図２に示した伝送
特性と同様に、低域側近傍にスプリアス変調領域を持
つ。一方、出力用ＩＤＴ（出力用ＩＤＴ片３１および３
２）の反射率を正にすると、その伝送特性は、図３に示
した伝送特性と同様に、高域側近傍にスプリアス変調領
域を持つ。したがって、実施の形態３による弾性表面波
フィルタ全体としての伝送特性は、両伝送特性が相補的
であるので、通過帯域近傍で十分な減衰量が得られる。
さらに本弾性表面波フィルタにおいても、実施の形態１
と同様に、入力用ＩＤＴおよび出力用ＩＤＴそれぞれの
交叉指のピッチをそれぞれ適宜調整することで、両電極
それぞれの伝送特性の中心周波数が互いに一致し、図４
に示した伝送特性と同様に、通過帯域近傍の減衰量が大
きい伝送特性が得られる。
【００２６】さらに、実施の形態３のような構造をとっ
たとしても、基板の材質、構造に因りＩＤＴの膜厚を変
化させてもＩＤＴの反射率の符号が反転しない場合に
は、実施の形態２と同様に、入力用および出力用のＩＤ
Ｔの一方をアルミニウムからなるものとし、他方のＩＤ
Ｔをアルミニウムとは異なる特定の材質からなるものと
すると、ＩＤＴの反射率の符号を反転することができ
る。アルミニウムとは異なる特定の材質としては、例え
ば、クロームがあげられる。
たとしても、基板の材質、構造に因りＩＤＴの膜厚を変
化させてもＩＤＴの反射率の符号が反転しない場合に
は、実施の形態２と同様に、入力用および出力用のＩＤ
Ｔの一方をアルミニウムからなるものとし、他方のＩＤ
Ｔをアルミニウムとは異なる特定の材質からなるものと
すると、ＩＤＴの反射率の符号を反転することができ
る。アルミニウムとは異なる特定の材質としては、例え
ば、クロームがあげられる。
【００２７】
【発明の効果】本発明による縦モード共振器型の弾性表
面波フィルタは、基板上に入力用の交叉指状電極および
出力用の交叉指状電極を形成してなる縦モード共振器型
の弾性表面波フィルタであって、入力用および出力用の
交叉指状電極が互いの反射率が異符号で、かつ絶対値が
同じになるように各膜厚が設定されており、基板が入力
用および出力用の交叉指状電極がその各膜厚に応じて互
いの反射率が異符号になることに協働する材質、構造で
あるため、従来のフィルタにて通過帯域の近傍に生ずる
スプリアス変調領域の問題を解決し、通過帯域近傍で十
分な減衰量が得られる。
面波フィルタは、基板上に入力用の交叉指状電極および
出力用の交叉指状電極を形成してなる縦モード共振器型
の弾性表面波フィルタであって、入力用および出力用の
交叉指状電極が互いの反射率が異符号で、かつ絶対値が
同じになるように各膜厚が設定されており、基板が入力
用および出力用の交叉指状電極がその各膜厚に応じて互
いの反射率が異符号になることに協働する材質、構造で
あるため、従来のフィルタにて通過帯域の近傍に生ずる
スプリアス変調領域の問題を解決し、通過帯域近傍で十
分な減衰量が得られる。
【図１】本発明の実施の形態１による縦モード共振器型
の弾性表面波フィルタの構成を示す平面図である。
の弾性表面波フィルタの構成を示す平面図である。
【図２】図１に示す弾性表面波フィルタのＩＤＴの反射
率の符号が正の場合のそのＩＤＴ１個分の伝送特性であ
る。
率の符号が正の場合のそのＩＤＴ１個分の伝送特性であ
る。
【図３】図１に示す弾性表面波フィルタのＩＤＴの反射
率の符号が負の場合のそのＩＤＴ１個分の伝送特性であ
る。
率の符号が負の場合のそのＩＤＴ１個分の伝送特性であ
る。
【図４】図１に示す弾性表面波フィルタの伝送特性であ
る。
る。
【図５】本発明の実施の形態３による縦モード共振器型
の弾性表面波フィルタの構成を示す平面図である。
の弾性表面波フィルタの構成を示す平面図である。
【図６】従来例による縦モード共振器型の弾性表面波フ
ィルタの伝送特性である。
ィルタの伝送特性である。
１１ 入力用ＩＤＴ（交叉指状電極） １２ 出力用ＩＤＴ １３、２３、３３ 反射用ＩＤＴ ２０ 入力側フィルタ段 ２１、２２ 入力用ＩＤＴ片 ３０ 出力側フィルタ段 ３１、３２ 出力用ＩＤＴ片
Claims (5)
- 【請求項１】 基板上に入力用の交叉指状電極および出
力用の交叉指状電極を形成してなる縦モード共振器型の
弾性表面波フィルタであって、入力用および出力用の前
記交叉指状電極は、互いの反射率が異符号で、かつ絶対
値が同じになるように各膜厚が設定されており、前記基
板は、入力用および出力用の前記交叉指状電極がその各
膜厚に応じて互いの反射率が異符号になることに協働す
る材質、構造であることを特徴とする弾性表面波フィル
タ。 - 【請求項２】 前記基板の材質、構造は、（１２８゜Ｙ
−ＸＬｉＮｂＯ3 ）、または（ＺｎＯ／交叉指状電極／
ダイアモンド／Ｓｉ構造）であることを特徴とする請求
項１に記載の弾性表面波フィルタ。 - 【請求項３】 入力用および出力用の前記交叉指状電極
は、互いの特性の中心周波数が一致するようにそれぞれ
の交叉指のピッチが設定されていることを特徴とする請
求項１または２に記載の弾性表面波フィルタ。 - 【請求項４】 入力用および出力用の前記交叉指状電極
は、両電極共にアルミニウムからなる組み合わせ、なら
びに一方の電極がアルミニウムからなり、かつ他方の電
極がクロームからなる組み合わせから選択されることを
特徴とする請求項１乃至３のいずれかに記載の弾性表面
波フィルタ。 - 【請求項５】 入力用および出力用の前記交叉指状電極
はそれぞれ、複数の交叉指状電極片によって構成されて
おり、入出力段の境界を臨む２つの交叉指状電極片が接
続されている多段縦続結合型モードタイプであることを
特徴とする請求項１乃至４のいずれかに記載の弾性表面
波フィルタ。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP33834596A JP2950368B2 (ja) | 1996-12-18 | 1996-12-18 | 弾性表面波フィルタ |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP33834596A JP2950368B2 (ja) | 1996-12-18 | 1996-12-18 | 弾性表面波フィルタ |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH10178328A true JPH10178328A (ja) | 1998-06-30 |
| JP2950368B2 JP2950368B2 (ja) | 1999-09-20 |
Family
ID=18317284
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP33834596A Expired - Fee Related JP2950368B2 (ja) | 1996-12-18 | 1996-12-18 | 弾性表面波フィルタ |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2950368B2 (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2006311180A (ja) * | 2005-04-28 | 2006-11-09 | Fujitsu Media Device Kk | 弾性表面波フィルタおよび分波器 |
| US7692515B2 (en) * | 2004-08-04 | 2010-04-06 | Epcos Ag | Low-loss electro-acoustic component |
-
1996
- 1996-12-18 JP JP33834596A patent/JP2950368B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US7692515B2 (en) * | 2004-08-04 | 2010-04-06 | Epcos Ag | Low-loss electro-acoustic component |
| JP2006311180A (ja) * | 2005-04-28 | 2006-11-09 | Fujitsu Media Device Kk | 弾性表面波フィルタおよび分波器 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP2950368B2 (ja) | 1999-09-20 |
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