JPH10178320A - 半導体集積回路における差動増幅器 - Google Patents

半導体集積回路における差動増幅器

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JPH10178320A
JPH10178320A JP33732996A JP33732996A JPH10178320A JP H10178320 A JPH10178320 A JP H10178320A JP 33732996 A JP33732996 A JP 33732996A JP 33732996 A JP33732996 A JP 33732996A JP H10178320 A JPH10178320 A JP H10178320A
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JP
Japan
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channel mos
mos transistor
power supply
transistor
drain
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JP33732996A
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Inventor
Katsuyoshi Kondo
克佳 近藤
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Sharp Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 集積回路内に形成され、差動入力段12をM
OSトランジスタで構成して入力電流を小さく抑えるよ
うにし、かつ入力電圧が正電源−負電源電圧間で動作可
能なオペアンプ11において、ゲインを高め、汎用性を
向上する。 【解決手段】 前記差動入力段12と、MOSトランジ
スタから成り、電圧または電流出力を導出する出力段1
3との間に、NPNバイポーラトランジスタTN1,T
N2を介在し、かつこのNPNバイポーラトランジスタ
TN1,TN2を駆動するために、差動入力段12から
の電流出力を電圧に変換するMOSトランジスタMP
1,MP2と、NPNバイポーラトランジスタTN1,
TN2を電源に接続するための定電流源IC1とを設け
る。したがって、僅かなスペースの増加で大きなゲイン
を稼ぐことができ、しかもBiCMOSプロセスまたは
さらにマスク数の少ない簡易なBiCMOSプロセスで
作成することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体集積回路内
に形成される差動増幅器に関し、特に入力電圧が正電源
−負電源電圧間で動作するゲインの高いオペアンプ回路
に関する。
【0002】
【従来の技術】上述のように集積回路内に構成すること
ができ、入力電圧範囲を電源電圧一杯までとすることが
できるオペアンプ回路の典型的な従来技術は、特開昭6
3−67905号公報で示される。この従来技術のオペ
アンプ1の電気回路図を図8に示す。このオペアンプ1
は、MOS集積回路基板上に形成される。
【0003】このオペアンプ1は、入力端子P11,P
12にゲート電極がそれぞれ接続され、ソース電極が共
通に接続されるNチャネルMOSトランジスタMN10
1,MN102から成る第1の差動対と、前記入力端子
P11,P12にゲート電極がそれぞれ接続され、ソー
ス電極が共通に接続されるPチャネルMOSトランジス
タMP101,MP102から成る第2の差動対と、定
電流源IC101およびNチャネルMOSトランジスタ
MN108,MN109の直列回路から成る基準電圧発
生回路と、定電流源として機能するNチャネルMOSト
ランジスタMN103と、PチャネルMOSトランジス
タMP105,MP106から成る第1の電流ミラー回
路と、PチャネルMOSトランジスタMP107,MP
108から成る第2の電流ミラー回路と、PチャネルM
OSトランジスタMP103,MP104から成る第3
の電流ミラー回路と、NチャネルMOSトランジスタM
N105,MN106から成る第4の電流ミラー回路
と、定電流源IC102およびNチャネルMOSトラン
ジスタMN107から成る反転増幅器と、抵抗RCおよ
びコンデンサCCから成る位相補償回路と、Nチャネル
MOSトランジスタMN104とを備えて構成される。
【0004】NチャネルMOSトランジスタMN10
1,MN102のソースは、NチャネルMOSトランジ
スタMN103を介して、共通に、ローレベルである第
1の電圧源5に接続され、このNチャネルMOSトラン
ジスタMN103のゲートには、前記NチャネルMOS
トランジスタMN108,MN109の接続点から出力
される第2の基準電圧が与えられている。また、前記N
チャネルMOSトランジスタMN101,MN102の
ソースは、NチャネルMOSトランジスタMN104の
ソースに接続され、このNチャネルMOSトランジスタ
MN104のゲートには、前記定電流源IC101とN
チャネルMOSトランジスタMN108との接続点から
第1の基準電圧が与えられ、ドレインは第3の電流ミラ
ー回路の入力側となるPチャネルMOSトランジスタM
P104のドレインおよびゲートならびにPチャネルM
OSトランジスタMP103のゲートに接続されてい
る。PチャネルMOSトランジスタMP103,MP1
04のドレインは、ハイレベルである第2の電圧源4に
接続され、PチャネルMOSトランジスタMP103の
ドレインは、PチャネルMOSトランジスタのMP10
1,MP102のソースに共通に接続されている。
【0005】NチャネルMOSトランジスタMN101
のドレインは、第1の電流ミラー回路の入力側となるP
チャネルMOSトランジスタMP105のゲートおよび
ドレインならびにPチャネルMOSトランジスタMP1
06のゲートに接続される。これらPチャネルMOSト
ランジスタMP105,MP106のソースは、前記電
圧源4に接続され、PチャネルMOSトランジスタMP
106のドレインは、前記PチャネルMOSトランジス
タMP102のドレインとともに、第4の電流ミラー回
路の入力側であるNチャネルMOSトランジスタMN1
05のゲートおよびドレインならびにNチャネルMOS
トランジスタMN106のゲートに接続される。これら
NチャネルMOSトランジスタMN105,MN106
のソースは、前記電圧源5に接続される。
【0006】一方、NチャネルMOSトランジスタMN
102のドレインは、第2の電流ミラー回路の入力側で
あるPチャネルMOSトランジスタMP107のゲート
およびドレインならびにPチャネルMOSトランジスタ
MP108のゲートに接続される。これらPチャネルM
OSトランジスタMP107,MP108のソースは、
前記電圧源4に接続され、PチャネルMOSトランジス
タMP108のドレインおよび前記PチャネルMOSト
ランジスタMP101のドレインならびに前記Nチャネ
ルMOSトランジスタMN106のドレインからは、前
記反転増幅器のNチャネルMOSトランジスタMN10
7のゲートに出力が導出される。このNチャネルMOS
トランジスタMN107のソースは、前記電圧源5に接
続され、ドレインは定電流源IC102を介して、前記
電圧源4に接続されるとともに、出力端子P13へ出力
を導出する。この出力端子P13と、前記MOSトラン
ジスタMP108,MN106の接続点との間には、位
相補償回路が介在されている。
【0007】したがって、入力端子P11,P12に与
えられる電圧が電圧源5の電圧に近い場合には、Nチャ
ネルMOSトランジスタMN101,MN102は遮断
し、これによって、NチャネルMOSトランジスタMN
103へはNチャネルMOSトランジスタMN104お
よびPチャネルMOSトランジスタMP104を介して
電流が流れる。したがって、電流ミラー動作によって、
PチャネルMOSトランジスタMP103には、該Pチ
ャネルMOSトランジスタMP104と等しい電流が流
れ、この電流はPチャネルMOSトランジスタMP10
1,MP102に流れる。こうして、PチャネルMOS
トランジスタMP101,MP102を入力トランジス
タとし、NチャネルMOSトランジスタMN105,M
N106をアクティブ負荷とする差動増幅回路として動
作が行われる。その増幅結果は、反転増幅されて出力端
子P13へ出力される。
【0008】これに対して、入力端子P11,P12へ
の入力電圧が上昇すると、NチャネルMOSトランジス
タMN101,MN102にも電流が流れ始め、これに
よって、NチャネルMOSトランジスタMN104を流
れる電流が減少してゆく。前記NチャネルMOSトラン
ジスタMN101,MN102に流れる電流は、それぞ
れ第1および第2の電流ミラー回路で折返された後、P
チャネルMOSトランジスタMP102,MP101の
ドレイン電流と合成される。したがって、合成された電
流値は、それぞれ前記NチャネルMOSトランジスタM
N103に流れる電流値の半分で保持される。
【0009】さらに前記入力電圧が上昇し、第1の基準
電圧より高くなると、NチャネルMOSトランジスタM
N104は遮断し、NチャネルMOSトランジスタMN
103への電流は、すべてNチャネルMOSトランジス
タMN101,MN102から供給される。すなわち、
NチャネルMOSトランジスタMN101,MN102
を入力トランジスタとし、PチャネルMOSトランジス
タMP105,MP107を負荷とする差動増幅回路と
して動作が行われる。このとき、PチャネルMOSトラ
ンジスタMP105,MP107に流れる電流は、それ
ぞれPチャネルMOSトランジスタMP106,MP1
08で折返されて、前記アクティブ負荷であるNチャネ
ルMOSトランジスタMN105,MN106に供給さ
れる。
【0010】したがって、このオペアンプ1は、第1の
差動対であるNチャネルMOSトランジスタMN10
1,MN102から成るNチャネルの入力段と、第2の
差動対であるPチャネルMOSトランジスタMP10
1,MP102から成るPチャネルの入力段との2つの
入力段を備えており、入力電圧と電圧源4との電位差
が、定電流源として動作するNチャネルMOSトランジ
スタMN103の飽和電圧と、Nチャネルの閾値電圧と
の和以上であると、前記Nチャネルの入力段が動作し、
入力電圧と電圧源5との電位差が、定電流源であるPチ
ャネルMOSトランジスタMP103の飽和電圧と、P
チャネルの閾値電圧との和以上となると、Pチャネルの
入力段が動作する。
【0011】したがって、前記入力電圧が電源電圧付近
では、Nチャネルの入力段が動作し、接地電圧付近で
は、Pチャネルの入力段が動作し、それらの中間値付近
では、両入力段が動作して高いゲインとなり、こうして
正電源−負電源電圧間動作が可能となっている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】上述のような従来技術
のオペアンプ1では、入力段がMOSトランジスタであ
るので、バイポーラトランジスタに比べて、ベース電流
が少なくてすむという利点を有しているけれども、ゲイ
ンが小さく、汎用性に欠けるという問題がある。特に、
入力電圧が接地電圧付近では、Pチャネルの入力段の負
荷であるNチャネルMOSトランジスタMN105,M
N106のドレイン電圧が、PチャネルMOSトランジ
スタMP101,MP102のソース電圧付近まで上昇
してしまうので、該PチャネルMOSトランジスタMP
101,MP102は線形領域で動作することになり、
入力段のゲインがより小さくなってしまうという問題が
ある。
【0013】本発明の目的は、入力電圧が正電源−負電
源電圧間で動作可能であり、かつ高いゲインを得ること
ができる半導体集積回路における差動増幅器を提供する
ことである。
【0014】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明に係る半
導体集積回路における差動増幅器は、半導体集積回路基
板に形成され、入力電圧が正電源−負電源電圧間で動作
可能な差動増幅器において、MOSトランジスタで構成
される差動入力段と、前記差動入力段からの電流出力を
電圧に変換する第1および第2のMOSトランジスタ
と、前記各MOSトランジスタの出力電圧を電流にそれ
ぞれ変換する第1および第2のバイポーラトランジスタ
と、前記両バイポーラトランジスタのエミッタを共通に
一方の電源に接続する第1の定電流源と、他方の電源に
接続され、前記第1および第2のバイポーラトランジス
タのコレクタからの出力電流に対応した電圧または電流
を出力する出力段とを含むことを特徴とする。
【0015】上記の構成によれば、ベース電流が少なく
てすむMOSトランジスタによって差動入力段を構成
し、出力段との間に、省面積で形成することができ、か
つ高いゲインを得ることができるバイポーラトランジス
タを介在するようにし、これに合わせて、このバイポー
ラトランジスタと差動入力段との間に、第1および第2
のバイポーラトランジスタの駆動用に、第1および第2
のMOSトランジスタをそれぞれ介在する。すなわち、
前記第1および第2のバイポーラトランジスタがNPN
型であるときには、前記第1および第2のMOSトラン
ジスタはPチャネルとなる。
【0016】したがって、僅かなスペースの上昇で、高
いゲインを確保することができ、汎用性を向上すること
ができる。
【0017】また請求項2の発明に係る半導体集積回路
における差動増幅器は、上記請求項1に記載の構成を具
体的に実現するように、前記差動入力段は、第1の入力
にゲートが共通に接続される第1のNチャネルMOSト
ランジスタおよび第3のPチャネルMOSトランジスタ
と、第2の入力にゲートが共通に接続される第2のNチ
ャネルMOSトランジスタおよび第4のPチャネルMO
Sトランジスタと、前記第3および第4のPチャネルM
OSトランジスタのソースを正電源に共通に接続する第
2の定電流源と、前記第1および第2のNチャネルMO
Sトランジスタのソースを負電源に共通に接続する第3
の定電流源と、ソースが負電源に接続され、ゲートおよ
びドレインが前記第3のPチャネルMOSトランジスタ
のドレインに接続される第3のNチャネルMOSトラン
ジスタと、ソースが負電源に接続され、ゲートが前記第
3のPチャネルMOSトランジスタのドレインに接続さ
れ、前記第3のNチャネルMOSトランジスタと電流ミ
ラー負荷を形成する第4のNチャネルMOSトランジス
タと、ソースが負電源に接続され、ゲートおよびドレイ
ンが前記第4のPチャネルMOSトランジスタのドレイ
ンに接続される第5のNチャネルMOSトランジスタ
と、ソースが負電源に接続され、ゲートが前記第4のP
チャネルMOSトランジスタのドレインに接続され、前
記第5のNチャネルMOSトランジスタと電流ミラー負
荷を形成する第6のNチャネルMOSトランジスタとを
備え、前記第1および第2のMOSトランジスタはPチ
ャネルのMOSトランジスタであり、第1および第2の
バイポーラトランジスタはNPN型のバイポーラトラン
ジスタであり、第1のPチャネルMOSトランジスタの
ソースは正電源に接続され、ゲートおよびドレインは前
記第1および第6のNチャネルMOSトランジスタのド
レインならびに前記第1のNPNバイポーラトランジス
タのベースに接続され、第2のPチャネルMOSトラン
ジスタのソースは正電源に接続され、ゲートおよびドレ
インは前記第2および第4のNチャネルMOSトランジ
スタのドレインならびに前記第2のNPNバイポーラト
ランジスタのベースに接続され、前記出力段は、ソース
が正電源に接続され、ゲートおよびドレインが前記第1
のNPNバイポーラトランジスタのコレクタに接続され
る第5のPチャネルMOSトランジスタと、ソースが正
電源に接続され、ゲートが前記第1のNPNバイポーラ
トランジスタのコレクタに接続され、ドレインが前記第
2のNPNバイポーラトランジスタのコレクタに接続さ
れ、前記第5のPチャネルMOSトランジスタと電流ミ
ラー負荷を形成する第6のPチャネルMOSトランジス
タと、ソースが正電源に接続され、ゲートが前記第2の
NPNバイポーラトランジスタのコレクタおよび前記第
6のPチャネルMOSトランジスタのドレインに接続さ
れ、ドレインが出力に接続される第7のPチャネルMO
Sトランジスタと、前記第7のPチャネルMOSトラン
ジスタのドレインを負電源に接続する第4の定電流源
と、前記第7のPチャネルMOSトランジスタのゲート
−ドイレン間に介在される位相補償容量とを備えること
を特徴とする。
【0018】さらにまた請求項3の発明に係る半導体集
積回路における差動増幅器では、前記第2の定電流源は
NチャネルMOSトランジスタで実現され、前記第1、
第3および第4の定電流源はPチャネルMOSトランジ
スタで実現され、それぞれのゲートに予め定めるバイア
ス電圧を与えることを特徴とする。
【0019】上記の構成によれば、定電流源をMOSト
ランジスタで実現するので、BiCMOSプロセスまた
はNPNトランジスタおよびMOSトランジスタだけの
簡易なBiCMOSプロセスで作成することができる。
【0020】また請求項4の発明に係る半導体集積回路
における差動増幅器は、前記第3、第4、第5および第
6のNチャネルMOSトランジスタを、並列に接続され
た複数個の素子で形成、または大きなゲート幅で形成す
ることを特徴とする。
【0021】上記の構成によれば、同じ電流値でも、ソ
ース−ドレイン間電圧が小さくてすむので、入力電圧が
負電源電圧付近でも、入力段のPチャネルMOSトラン
ジスタが飽和領域で動作し、ゲインの高い入力電圧範囲
を、負電源電圧側に広くすることができる。
【0022】さらにまた請求項5の発明に係る半導体集
積回路における差動増幅器は、前記第3、第4、第5お
よび第6のNチャネルMOSトランジスタを、NPNバ
イポーラトランジスタに置換えることを特徴とする。
【0023】上記の構成によれば、電流ミラー負荷とし
て機能する前記第3、第4、第5および第6のNチャネ
ルMOSトランジスタが該NPNバイポーラトランジス
タとなることによって、該NPNバイポーラトランジス
タのエミッタ−コレクタ間電圧は、MOSトランジスタ
のソース−ドレイン間電圧よりも低く抑えることができ
るので、さらに広い入力電圧範囲で高いゲインを得るこ
とができるとともに、省面積で形成することができる。
【0024】また請求項6の発明に係る半導体集積回路
における差動増幅器は、前記第1、第2、第5および第
6のPチャネルMOSトランジスタを、並列接続された
複数個の素子で形成、または大きなゲート幅で形成する
ことを特徴とする。
【0025】上記の構成によれば、同じ電流値でも、ソ
ース−ドレイン間電圧が小さくてすむので、入力電圧が
正電源電圧付近でも、入力段のNチャネルMOSトラン
ジスタが飽和領域で動作し、ゲインの高い入力電圧範囲
を、正電源電圧側に広くすることができる。
【0026】さらにまた請求項7の発明に係る半導体集
積回路における差動増幅器は、前記第1および第2のN
PNバイポーラトランジスタのエミッタにアノードが、
ベースにカソードがそれぞれ接続される第1および第2
のダイオードを有することを特徴とする。
【0027】上記の構成によれば、バイポーラトランジ
スタのベース−エミッタ間に発生する逆方向電圧に対応
した段数でダイオードを介在することによって、前記逆
方向電圧が前記段数に対応した電圧、たとえば1段のと
きには0.5V程度にクランプされるので、バイポーラ
トランジスタの破壊を防止することができる。
【0028】また請求項8の発明に係る半導体集積回路
における差動増幅器は、上述のような請求項2〜7で示
された構成において、電源の極性が逆とされ、これに対
応して、すべてのMOSトランジスタおよびバイポーラ
トランジスタの導電形式も逆とされる。
【0029】したがって、使用される半導体集積回路基
板に対応して、導電形式および電源の極性を選択するこ
とができる。
【0030】
【発明の実施の形態】本発明の実施の第1の形態につい
て、図1および図2に基づいて説明すれば以下のとおり
である。
【0031】図1は、本発明の実施の第1の形態のオペ
アンプ11の概略的構成を示すブロック図である。本発
明のオペアンプは、たとえば電源用ICとして実現さ
れ、単独で集積回路化されていてもよく、あるいは他の
付加回路と集積回路化されてもよい。本発明では、入力
電圧が正電源−負電源電圧間で動作可能な差動増幅器に
おいて、大略的に、差動入力段12を、入力電流が小さ
くてすむようにMOSトランジスタで構成し、この差動
入力段12と出力段13との間には、比較的省スペース
で大きなゲインを得ることができるバイポーラトランジ
スタTN1,TN2を介在する。また、これに対応し
て、このバイポーラトランジスタTN1,TN2を駆動
するためのMOSトランジスタMP1,MP2を設け
る。
【0032】すなわち、前記バイポーラトランジスタT
N1,TN2をNチャネルとすると、MOSトランジス
タMP1,MP2はPチャネルとなる。また、差動入力
段12は、入力端子P1,P2への入力信号PIN,N
INの電位差に対応した電流出力を、前記PチャネルM
OSトランジスタMP1,MP2のゲートおよびドレイ
ンにそれぞれ与える。このPチャネルMOSトランジス
タMP1,MP2のソースは、正電源14に接続され、
また前記ゲートおよびドレインは、それぞれ前記NPN
バイポーラトランジスタTN1,TN2のゲートに接続
される。NPNバイポーラトランジスタTN1,TN2
のエミッタは、共通に、定電流源IC1を介して負電源
15に接続され、コレクタは、前記正電源14に接続さ
れる出力段13に接続される。前記出力段13は、前記
両NPNバイポーラトランジスタTN1,TN2のコレ
クタ電流の差に対応した電圧または電流の出力信号OU
Tを、出力端子P3へ出力する。
【0033】図2は、前記差動入力段12および出力段
13の具体的構成を説明するためのオペアンプ11の電
気回路図である。前記差動入力段12は、第1の入力で
ある入力端子P11にゲートが共通に接続される第1の
NチャネルMOSトランジスタMN1および第3のPチ
ャネルMOSトランジスタMP3と、第2の入力である
入力端子P12にゲートが共通に接続される第2のNチ
ャネルMOSトランジスタMN2および第4のPチャネ
ルMOSトランジスタMP4と、前記第3および第4の
PチャネルMOSトランジスタMP3,MP4のソース
を正電源14に共通に接続する第2の定電流源IC2
と、前記第1および第2のNチャネルMOSトランジス
タMN1,MN2のソースを負電源15に共通に接続す
る第3の定電流源IC3と、ソースが負電源15に接続
され、ゲートおよびドレインが前記第3のPチャネルM
OSトランジスタMP3のドレインに接続される第3の
NチャネルMOSトランジスタMN3と、ソースが負電
源15に接続され、ゲートが前記第3のPチャネルMO
SトランジスタMP3のドレインに接続され、前記第3
のNチャネルMOSトランジスタMN3と電流ミラー負
荷を形成する第4のNチャネルMOSトランジスタMN
4と、ソースが負電源15に接続され、ゲートおよびド
レインが前記第4のPチャネルMOSトランジスタMP
4のドレインに接続される第5のNチャネルMOSトラ
ンジスタMN5と、ソースが負電源15に接続され、ゲ
ートが前記第4のPチャネルMOSトランジスタMP4
のドレインに接続され、前記第5のNチャネルMOSト
ランジスタMN5と電流ミラー負荷を形成する第6のN
チャネルMOSトランジスタMN6とを備えて構成され
る。
【0034】前記出力段13は、ソースが正電源14に
接続され、ゲートおよびドレインが前記第1のNPNバ
イポーラトランジスタTN1のコレクタに接続される第
5のPチャネルMOSトランジスタMP5と、ソースが
正電源14に接続され、ゲートが前記第1のNPNバイ
ポーラトランジスタTN1のコレクタに接続され、ドレ
インが前記第2のNPNバイポーラトランジスタTN2
のコレクタに接続され、前記第5のPチャネルMOSト
ランジスタMP5と電流ミラー負荷を形成する第6のP
チャネルMOSトランジスタMP6と、ソースが正電源
14に接続され、ゲートが前記第2のNPNバイポーラ
トランジスタTN2のコレクタおよび前記第6のPチャ
ネルMOSトランジスタMP6のドレインに接続され、
ドレインが出力端子P3に接続される第7のPチャネル
MOSトランジスタMP7と、前記第7のPチャネルM
OSトランジスタMP7のドレインを負電源15に接続
する第4の定電流源IC4と、前記第7のPチャネルM
OSトランジスタMP7のゲート−ドイレン間に介在さ
れる位相補償容量C1とを備えて構成される。
【0035】上述のように構成されたオペアンプ11で
は、まず入力端子P1,P2への入力信号PIN,NI
Nがともに正電源14−負電源15間電圧の中間値付近
であるときには、たとえばPIN>NINの状態で、P
チャネルの入力を考えると、PチャネルMOSトランジ
スタのMP4のソース−ゲート間電圧がPチャネルMO
SトランジスタMP3のソース−ゲート間電圧よりも大
きくなり、定電流源IC2からの電流は、PチャネルM
OSトランジスタMP3よりも該PチャネルMOSトラ
ンジスタMP4の方に多く流れることになる。
【0036】ここで、PチャネルMOSトランジスタM
P3のドレイン電流は、NチャネルMOSトランジスタ
MN3,MN4の電流ミラー負荷で折返されて、Pチャ
ネルMOSトランジスタMP2のゲート電圧を低下させ
るのに対して、PチャネルMOSトランジスタMP4の
ドレイン電流は、NチャネルMOSトランジスタMN
5,MN6の電流ミラー負荷で折返されて、Pチャネル
MOSトランジスタMP1のゲート電圧を低下させる。
したがって、PチャネルMOSトランジスタMP3より
もPチャネルMOSトランジスタMP4の方がドレイン
電流が多いので、PチャネルMOSトランジスタMP2
のゲート電圧よりもPチャネルMOSトランジスタMP
1のゲート電圧の方が低くなる。
【0037】同様に、PIN>NINの状態で、Nチャ
ネル入力を考えると、NチャネルMOSトランジスタM
N1のソース−ゲート間電圧が、NチャネルMOSトラ
ンジスタMN2のソース−ゲート間電圧よりも大きくな
り、定電流源IC3への電流は、NチャネルMOSトラ
ンジスタMN2よりも該NチャネルMOSトランジスタ
MN1から多く供給される。これによって、Pチャネル
MOSトランジスタMP1のゲート電圧がPチャネルM
OSトランジスタMP2のゲート電圧よりも低下する。
このようにして、入力信号PIN,NINの電圧が正電
源14−負電源15間電圧の中間値付近であるときに
は、Nチャネル入力とPチャネル入力との両方が動作す
る。
【0038】これに対して、前記入力信号PIN,NI
Nの電圧が、正電源14の電圧から、定電流源IC2に
よる電圧降下と、PチャネルMOSトランジスタの閾値
電圧との和を引いた第1の値以上であるときには、Pチ
ャネルの入力段は動作せず、Nチャネルの入力段のみが
動作し、同様に、入力信号PIN,NINの電圧が、負
電源15の電圧に、定電流源IC3による電圧降下とN
チャネルMOSトランジスタの閾値電圧との和を加算し
た第2の値以下であるときには、Nチャネルの入力段は
動作せず、Pチャネルの入力段のみが動作し、前記第1
の値と第2の値との間では、上述のように両チャネルの
入力段が動作する。
【0039】このようにして、差動入力段12は、正電
源−負電源電圧間で動作することができる。
【0040】PチャネルMOSトランジスタMP1のゲ
ート電圧、すなわちNPNバイポーラトランジスタTN
1のベース電圧が、PチャネルMOSトランジスタMP
2のゲート電圧、すなわちNPNバイポーラトランジス
タTN2のベース電圧よりも低くなると、定電流源IC
1へはNPNバイポーラトランジスタTN2側から多く
の電流が流れる。NPNバイポーラトランジスタTN1
の少ないコレクタ電流は、PチャネルMOSトランジス
タMP5,MP6の電流ミラー負荷で折返される。した
がって、PチャネルMOSトランジスタMP7のゲート
電圧は、負電源5側に引張られて、PチャネルMOSト
ランジスタMP7からの出力OUTは、ハイレベルとな
る。これに対して、PチャネルMOSトランジスタMP
2のゲート電圧が、PチャネルMOSトランジスタMP
1のゲート電圧よりも低いときには、上述の動作と逆の
動作となり、出力OUTは、ローレベルとなる。
【0041】以上のように構成されるオペアンプ11で
は、差動入力段12をMOSトランジスタで構成して、
入力電流を少なくするようにしても、出力段13と差動
入力段12との間に、NPNバイポーラトランジスタT
N1,TN2ならびにこれを駆動するPチャネルMOS
トランジスタMP1,MP2および定電流源IC1を設
けるので、出力段13と差動入力段12とを直接接続す
る場合のゲインが、たとえば80dB程度であるとき、
僅かな回路面積の上昇で、そのゲインを、たとえば95
dB程度にまで高めることができ、汎用性の高い正電源
−負電源電圧間動作可能なオペアンプを実現することが
できる。
【0042】本発明の実施の第2の形態について、図3
に基づいて説明すれば以下のとおりである。
【0043】図3は、本発明の実施の第2の形態のオペ
アンプ21の電気回路図である。このオペアンプ21
は、前述のオペアンプ11に類似し、対応する部分には
同一の参照符号を付して、その説明を省略する。注目す
べきは、このオペアンプ21では、前記定電流源IC1
ならびに差動入力段12aにおける定電流源IC2,I
C3および出力段13aにおける定電流源IC4が、そ
れぞれMOSトランジスタMN9,MP8,MN7,M
N10で形成されていることである。また、これに対応
して、基準電圧VBが与えられるNチャネルMOSトラ
ンジスタMN11ならびに前記PチャネルMOSトラン
ジスタMP8を駆動するためのPチャネルMOSトラン
ジスタMP9およびNチャネルMOSトランジスタMN
8が設けられている。
【0044】NチャネルMOSトランジスタMN11の
ゲートおよびドレインには、前記基準電圧VBが与えら
れ、ソースは前記負電源15に接続されている。このN
チャネルMOSトランジスタMN11を流れる電流が折
返されて、各MOSトランジスタMN9,MP8,MN
7,MN10を流れる電流が、対応した値となる。
【0045】差動入力段12aにおいて、前記入力信号
PIN,NINの電圧が、正電源14の電圧から、Pチ
ャネルMOSトランジスタMP8の飽和電圧と、Pチャ
ネルMOSトランジスタの閾値電圧との和を減算した値
よりも高いときには、Pチャネルの入力段は動作せず、
Nチャネルの入力段のみが動作し、負電源15の電圧
に、NチャネルMOSトランジスタMN7の飽和電圧
と、NチャネルMOSトランジスタの閾値電圧との和を
加算した値以下であるときには、Nチャネルの入力段は
動作せず、Pチャネルの入力段のみが動作する。
【0046】このように構成されるオペアンプ21で
は、BiCMOSプロセスで実現することができ、また
該オペアンプ21が実装される集積回路が、該オペアン
プ21と同様に、NPNバイポーラトランジスタとMO
Sトランジスタとによって構成される場合には、マスク
数がさらに削減可能な簡易なBiCMOSプロセスでも
作成可能となる。
【0047】本発明の実施の第3の形態について、図4
に基づいて説明すれば以下のとおりである。
【0048】図4は、本発明の実施の第3の形態のオペ
アンプ31の電気回路図である。このオペアンプ31
は、前述のオペアンプ21に類似し、対応する部分には
同一の参照符号を付して、その説明を省略する。注目す
べきは、このオペアンプ31の差動入力段12bにおい
て、前述の差動入力段12aの各NチャネルMOSトラ
ンジスタMN3,MN4,MN5,MN6に対応する素
子は、複数個(この図4の例では2個)の並列接続され
た素子MN31,MN32;MN41,MN42;MN
51,MN52;MN61,MN62でそれぞれ形成さ
れていることである。
【0049】したがって、これらの素子MN31,MN
32;MN41,MN42;MN51,MN52;MN
61,MN62が、それぞれ前述のNチャネルMOSト
ランジスタMN3,MN4,MN5,MN6と同じ電流
値であっても、ソース−ドレイン間電圧が小さくてすむ
ので、入力信号PIN,NINの電圧が負電源15の電
圧付近でも、PチャネルMOSトランジスタMP3,M
P4を飽和領域で動作させることができ、ゲインの高い
入力電圧範囲を低電圧側に広くすることができる。ま
た、このように各NチャネルMOSトランジスタMN
3,MN4,MN5,MN6を並列接続された素子で構
成するのに対して、そのゲート幅を大きくすることによ
っても同様の効果を得ることができる。
【0050】本発明の実施の第4の形態について、図5
に基づいて説明すれば以下のとおりである。
【0051】図5は、本発明の実施の第4の形態のオペ
アンプ41の電気回路図である。このオペアンプ41
は、前述のオペアンプ31と同様の考え方で構成されて
おり、対応する部分には同一の参照符号を付して示す。
注目すべきは、このオペアンプ41では、差動入力段1
2cにおいて、前記オペアンプ21の差動入力段12a
のNチャネルMOSトランジスタMN3,MN4,MN
5,MN6が、それぞれNPN型のバイポーラトランジ
スタTN3,TN4,TN5,TN6で構成されている
ことである。
【0052】該NPNバイポーラトランジスタTN3〜
TN6のエミッタ−コレクタ間電圧は、MOSトランジ
スタのソース−ドレイン間電圧よりも低く抑えることが
できるので、これによってPチャネルMOSトランジス
タMP3,MP4の飽和領域での動作電圧範囲を、上述
のオペアンプ31よりもさらに広くすることができ、ゲ
インの高い入力電圧範囲を低電圧側に広くすることがで
きる。また、このようにNPNバイポーラトランジスタ
TN3〜TN6は、前述の素子MN31,MN32;M
N41,MN42;MN51,MN52;MN61,M
N62のように、MOSトランジスタを並列に多段接続
して構成した素子に比べて、同じ電流値でも回路面積を
小さくすることができる。
【0053】本発明の実施の第5の形態について、図6
に基づいて説明すれば以下のとおりである。
【0054】図6は、本発明の実施の第5の形態のオペ
アンプ51の電気回路図であり、前述のオペアンプ21
に類似し、対応する部分には同一の参照符号を付して示
す。このオペアンプ51では、出力段13bにおいて、
参照符MP11,MP12;MP21,MP22で示す
ように、前述のPチャネルMOSトランジスタMP1,
MP2を、それぞれ複数(この図6の例では2)個の並
列接続された素子で構成することである。これによっ
て、入力信号PIN,NINの電圧が正電源14の電圧
付近でも、NチャネルMOSトランジスタMN1,MN
2が飽和領域で動作することができ、ゲインの高い入力
電圧範囲を高電圧側に広くすることができる。
【0055】ただし、この場合、NPNバイポーラトラ
ンジスタTN1,TN2のベース電圧の最大値も上昇す
るので、該NPNバイポーラトランジスタTN1,TN
2が飽和して誤動作しないように、前記PチャネルMO
SトランジスタMP5,MP6も、参照符MP51,M
P52;MP61,MP62で示すように、並列接続さ
れた複数個の素子で構成される。また、これらのPチャ
ネルMOSトランジスタMP1,MP2,MP5,MP
6のゲート幅を広くしても、同様の効果を得ることがで
きる。
【0056】本発明の実施の第6の形態について、図7
に基づいて説明すれば以下のとおりである。
【0057】図7は、本発明の実施の第6の形態のオペ
アンプ61の電気回路図であり、前述のオペアンプ41
に類似し、対応する部分には同一の参照符号を付して示
す。注目すべきは、このオペアンプ61では、NPNバ
イポーラトランジスタTN1,TN2に関連して、それ
ぞれダイオードD1,D2が設けられていることであ
る。ダイオードD1のアノードは、NPNバイポーラト
ランジスタTN1のエミッタ側に接続され、カソードは
ベース側に接続される。同様に、ダイオードD2のアノ
ードは、NPNバイポーラトランジスタTN2のエミッ
タ側に接続され、カソードはベース側に接続される。
【0058】したがって、中段に設けられる該NPNバ
イポーラトランジスタTN1,TN2のベース−エミッ
タ間に高い逆方向電圧が加わろうとしても、ダイオード
D1,D2の順方向電圧VBE、たとえば0.5V程度で
クランプされ、該NPNバイポーラトランジスタTN
1,TN2が破壊することを防止することができる。前
記ベース−エミッタ間に発生する逆方向電圧に対応し
て、このダイオードD1,D2の直列段数を選択するこ
とによって、クランプされる逆方向電圧の値を、2
BE,3VBE,…というように、所望とする値とするこ
とができる。
【0059】なお、前記ダイオードD1,D2は、前述
の各オペアンプ11,21,31,51に関して実施さ
れてもよく、またオペアンプ31,41で示す入力電圧
の低電圧側での動作領域の拡大と、オペアンプ51で示
す高電圧側での拡大とは、併せて行われてもよい。
【0060】さらにまた、電源14,15の極性を逆と
し、すべてのMOSトランジスタおよびバイポーラトラ
ンジスタの導電形式を逆としてもよい。これによって、
使用される半導体集積回路基板に対応して、導電形式お
よび電源の極性を選択することができる。
【0061】
【発明の効果】請求項1の発明に係る半導体集積回路に
おける差動増幅器は、以上のように、半導体集積回路基
板に形成され、入力電圧が正電源−負電源電圧間で動作
可能な差動増幅器において、ベース電流が少なくてすむ
MOSトランジスタによって差動入力段を構成し、出力
段との間に、省面積で形成することができ、かつ高いゲ
インを得ることができるバイポーラトランジスタを介在
するようにし、これに合わせて、このバイポーラトラン
ジスタと差動入力段との間に、該バイポーラトランジス
タの駆動のために電流−電圧変換を行うMOSトランジ
スタを介在する。
【0062】それゆえ、僅かなスペースの上昇で、高い
ゲインを確保することができ、汎用性を向上することが
できる。
【0063】また請求項2の発明に係る半導体集積回路
における差動増幅器は、以上のように、上記請求項1に
記載の構成を具体的実現するように、前記差動入力段
は、第1の入力にゲートが共通に接続される第1のNチ
ャネルMOSトランジスタおよび第3のPチャネルMO
Sトランジスタと、第2の入力にゲートが共通に接続さ
れる第2のNチャネルMOSトランジスタおよび第4の
PチャネルMOSトランジスタと、前記第3および第4
のPチャネルMOSトランジスタのソースを正電源に共
通に接続する第2の定電流源と、前記第1および第2の
NチャネルMOSトランジスタのソースを負電源に共通
に接続する第3の定電流源と、ソースが負電源に接続さ
れ、ゲートおよびドレインが前記第3のPチャネルMO
Sトランジスタのドレインに接続される第3のNチャネ
ルMOSトランジスタと、ソースが負電源に接続され、
ゲートが前記第3のPチャネルMOSトランジスタのド
レインに接続され、前記第3のNチャネルMOSトラン
ジスタと電流ミラー負荷を形成する第4のNチャネルM
OSトランジスタと、ソースが負電源に接続され、ゲー
トおよびドレインが前記第4のPチャネルMOSトラン
ジスタのドレインに接続される第5のNチャネルMOS
トランジスタと、ソースが負電源に接続され、ゲートが
前記第4のPチャネルMOSトランジスタのドレインに
接続され、前記第5のNチャネルMOSトランジスタと
電流ミラー負荷を形成する第6のNチャネルMOSトラ
ンジスタとを備え、前記第1および第2のMOSトラン
ジスタはPチャネルのMOSトランジスタであり、第1
および第2のバイポーラトランジスタはNPN型のバイ
ポーラトランジスタであり、第1のPチャネルMOSト
ランジスタのソースは正電源に接続され、ゲートおよび
ドレインは前記第1および第6のNチャネルMOSトラ
ンジスタのドレインならびに前記第1のNPNバイポー
ラトランジスタのベースに接続され、第2のPチャネル
MOSトランジスタのソースは正電源に接続され、ゲー
トおよびドレインは前記第2および第4のNチャネルM
OSトランジスタのドレインならびに前記第2のNPN
バイポーラトランジスタのベースに接続され、前記出力
段は、ソースが正電源に接続され、ゲートおよびドレイ
ンが前記第1のNPNバイポーラトランジスタのコレク
タに接続される第5のPチャネルMOSトランジスタ
と、ソースが正電源に接続され、ゲートが前記第1のN
PNバイポーラトランジスタのコレクタに接続され、ド
レインが前記第2のNPNバイポーラトランジスタのコ
レクタに接続され、前記第5のPチャネルMOSトラン
ジスタと電流ミラー負荷を形成する第6のPチャネルM
OSトランジスタと、ソースが正電源に接続され、ゲー
トが前記第2のNPNバイポーラトランジスタのコレク
タおよび前記第6のPチャネルMOSトランジスタのド
レインに接続され、ドレインが出力に接続される第7の
PチャネルMOSトランジスタと、前記第7のPチャネ
ルMOSトランジスタのドレインを負電源に接続する第
4の定電流源と、前記第7のPチャネルMOSトランジ
スタのゲート−ドイレン間に介在される位相補償容量と
を備える。
【0064】さらにまた請求項3の発明に係る半導体集
積回路における差動増幅器は、以上のように、請求項2
に記載の構成において、前記第2の定電流源をNチャネ
ルMOSトランジスタで実現し、前記第1、第3および
第4の定電流源をPチャネルMOSトランジスタで実現
し、それぞれのゲートに予め定めるバイアス電圧を与え
る。
【0065】それゆえ、BiCMOSプロセスまたはN
PNトランジスタおよびMOSトランジスタだけの簡易
なBiCMOSプロセスで作成することができる。
【0066】また請求項4の発明に係る半導体集積回路
における差動増幅器は、以上のように、前記第3、第
4、第5および第6のNチャネルMOSトランジスタ
を、並列に接続された複数個の素子で形成、または大き
なゲート幅で形成し、ソース−ドレイン間電圧を小さく
する。
【0067】それゆえ、入力電圧が負電源電圧付近で
も、入力段のPチャネルMOSトランジスタが飽和領域
で動作し、ゲインの高い入力電圧範囲を、負電源電圧側
に広くすることができる。
【0068】さらにまた請求項5の発明に係る半導体集
積回路における差動増幅器は、以上のように、前記第
3、第4、第5および第6のNチャネルMOSトランジ
スタを、該NチャネルMOSトランジスタのソース−ド
レイン間電圧よりもエミッタ−コレクタ間電圧を低く抑
えることができるNPNバイポーラトランジスタに置換
える。
【0069】それゆえ、さらに広い入力電圧範囲で高い
ゲインを得ることができるとともに、省面積で形成する
ことができる。
【0070】また請求項6の発明に係る半導体集積回路
における差動増幅器は、以上のように、前記第1、第
2、第5および第6のPチャネルMOSトランジスタ
を、並列接続された複数個の素子で形成、または大きな
ゲート幅で形成し、ソース−ドレイン間電圧を小さくす
る。
【0071】それゆえ、入力電圧が正電源電圧付近で
も、入力段のNチャネルMOSトランジスタが飽和領域
で動作し、ゲインの高い入力電圧範囲を、正電源電圧側
に広くすることができる。
【0072】さらにまた請求項7の発明に係る半導体集
積回路における差動増幅器は、以上のように、前記第1
および第2のNPNバイポーラトランジスタのベース−
エミッタ間に、逆並列に第1および第2のダイオードを
それぞれ接続する。
【0073】それゆえ、バイポーラトランジスタのベー
ス−エミッタ間に発生する逆方向電圧がダイオードの段
数に対応した電圧でクランプされるので、バイポーラト
ランジスタの破壊を防止することができる。
【0074】また請求項8の発明に係る半導体集積回路
における差動増幅器は、以上のように、上述のような請
求項2〜7で示された構成において、電源の極性を逆と
し、かつすべてのMOSトランジスタおよびバイポーラ
トランジスタの導電形式も逆とする。
【0075】それゆえ、使用される半導体集積回路基板
に対応して、導電形式および電源の極性を選択すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の第1の形態のオペアンプの概略
的構成を示すブロック図である。
【図2】図1で示すオペアンプの具体的構成を示す電気
回路図である。
【図3】本発明の実施の第2の形態のオペアンプの電気
回路図である。
【図4】本発明の実施の第3の形態のオペアンプの電気
回路図である。
【図5】本発明の実施の第4の形態のオペアンプの電気
回路図である。
【図6】本発明の実施の第5の形態のオペアンプの電気
回路図である。
【図7】本発明の実施の第6の形態のオペアンプの電気
回路図である。
【図8】典型的な従来技術のオペアンプの電気回路図で
ある。
【符号の説明】
11 オペアンプ(差動増幅器) 12 差動入力段 12a 差動入力段 12b 差動入力段 12c 差動入力段 13 出力段 13a 出力段 13b 出力段 14 正電源(他方の電源) 15 負電源(一方の電源) 21 オペアンプ(差動増幅器) 31 オペアンプ(差動増幅器) 41 オペアンプ(差動増幅器) 51 オペアンプ(差動増幅器) 61 オペアンプ(差動増幅器) D1,D2 ダイオード IC1〜IC4 定電流源 MN1〜MN11 NチャネルMOSトランジスタ MP1〜MP9 PチャネルMOSトランジスタ MN31,MN32;MN41,MN42;MN51,
MN52;MN61,MN62 素子 MP11,MP12;MP21,MP22;MP51,
MP52;MP61,MP62 素子 TN1〜TN6 NPNバイポーラトランジスタ

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】半導体集積回路基板に形成され、入力電圧
    が正電源−負電源電圧間で動作可能な差動増幅器におい
    て、 MOSトランジスタで構成される差動入力段と、 前記差動入力段からの電流出力を電圧に変換する第1お
    よび第2のMOSトランジスタと、 前記各MOSトランジスタの出力電圧を電流にそれぞれ
    変換する第1および第2のバイポーラトランジスタと、 前記両バイポーラトランジスタのエミッタを共通に一方
    の電源に接続する第1の定電流源と、 他方の電源に接続され、前記第1および第2のバイポー
    ラトランジスタのコレクタからの出力電流に対応した電
    圧または電流を出力する出力段とを含むことを特徴とす
    る半導体集積回路における差動増幅器。
  2. 【請求項2】前記差動入力段は、 第1の入力にゲートが共通に接続される第1のNチャネ
    ルMOSトランジスタおよび第3のPチャネルMOSト
    ランジスタと、 第2の入力にゲートが共通に接続される第2のNチャネ
    ルMOSトランジスタおよび第4のPチャネルMOSト
    ランジスタと、 前記第3および第4のPチャネルMOSトランジスタの
    ソースを正電源に共通に接続する第2の定電流源と、 前記第1および第2のNチャネルMOSトランジスタの
    ソースを負電源に共通に接続する第3の定電流源と、 ソースが負電源に接続され、ゲートおよびドレインが前
    記第3のPチャネルMOSトランジスタのドレインに接
    続される第3のNチャネルMOSトランジスタと、 ソースが負電源に接続され、ゲートが前記第3のPチャ
    ネルMOSトランジスタのドレインに接続され、前記第
    3のNチャネルMOSトランジスタと電流ミラー負荷を
    形成する第4のNチャネルMOSトランジスタと、 ソースが負電源に接続され、ゲートおよびドレインが前
    記第4のPチャネルMOSトランジスタのドレインに接
    続される第5のNチャネルMOSトランジスタと、 ソースが負電源に接続され、ゲートが前記第4のPチャ
    ネルMOSトランジスタのドレインに接続され、前記第
    5のNチャネルMOSトランジスタと電流ミラー負荷を
    形成する第6のNチャネルMOSトランジスタとを備
    え、 前記第1および第2のMOSトランジスタはPチャネル
    のMOSトランジスタであり、第1および第2のバイポ
    ーラトランジスタはNPN型のバイポーラトランジスタ
    であり、第1のPチャネルMOSトランジスタのソース
    は正電源に接続され、ゲートおよびドレインは前記第1
    および第6のNチャネルMOSトランジスタのドレイン
    ならびに前記第1のNPNバイポーラトランジスタのベ
    ースに接続され、第2のPチャネルMOSトランジスタ
    のソースは正電源に接続され、ゲートおよびドレインは
    前記第2および第4のNチャネルMOSトランジスタの
    ドレインならびに前記第2のNPNバイポーラトランジ
    スタのベースに接続され、前記出力段は、 ソースが正電源に接続され、ゲートおよびドレインが前
    記第1のNPNバイポーラトランジスタのコレクタに接
    続される第5のPチャネルMOSトランジスタと、 ソースが正電源に接続され、ゲートが前記第1のNPN
    バイポーラトランジスタのコレクタに接続され、ドレイ
    ンが前記第2のNPNバイポーラトランジスタのコレク
    タに接続され、前記第5のPチャネルMOSトランジス
    タと電流ミラー負荷を形成する第6のPチャネルMOS
    トランジスタと、 ソースが正電源に接続され、ゲートが前記第2のNPN
    バイポーラトランジスタのコレクタおよび前記第6のP
    チャネルMOSトランジスタのドレインに接続され、ド
    レインが出力に接続される第7のPチャネルMOSトラ
    ンジスタと、 前記第7のPチャネルMOSトランジスタのドレインを
    負電源に接続する第4の定電流源と、 前記第7のPチャネルMOSトランジスタのゲート−ド
    イレン間に介在される位相補償容量とを備えることを特
    徴とする請求項1記載の半導体集積回路における差動増
    幅器。
  3. 【請求項3】前記第2の定電流源はNチャネルMOSト
    ランジスタで実現され、前記第1、第3および第4の定
    電流源はPチャネルMOSトランジスタで実現され、そ
    れぞれのゲートに予め定めるバイアス電圧を与えること
    を特徴とする請求項2記載の半導体集積回路における差
    動増幅器。
  4. 【請求項4】前記第3、第4、第5および第6のNチャ
    ネルMOSトランジスタを、並列に接続された複数個の
    素子で形成、または大きなゲート幅で形成することを特
    徴とする請求項2または3記載の半導体集積回路におけ
    る差動増幅器。
  5. 【請求項5】前記第3、第4、第5および第6のNチャ
    ネルMOSトランジスタを、NPNバイポーラトランジ
    スタに置換えることを特徴とする請求項2または3記載
    の半導体集積回路における差動増幅器。
  6. 【請求項6】前記第1、第2、第5および第6のPチャ
    ネルMOSトランジスタを、並列接続された複数個の素
    子で形成、または大きなゲート幅で形成することを特徴
    とする請求項2〜5のいずれかに記載の半導体集積回路
    における差動増幅器。
  7. 【請求項7】前記第1および第2のNPNバイポーラト
    ランジスタのエミッタにアノードが、ベースにカソード
    がそれぞれ接続される第1および第2のダイオードを有
    することを特徴とする請求項2〜6のいずれかに記載の
    半導体集積回路における差動増幅器。
  8. 【請求項8】すべてのMOSトランジスタおよびバイポ
    ーラトランジスタの導電形式ならびに電源の極性が逆極
    性であることを特徴とする請求項2〜7のいずれかに記
    載の半導体集積回路における差動増幅器。
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JP2004343521A (ja) * 2003-05-16 2004-12-02 Ricoh Co Ltd 差動増幅器

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