JPH101771A - アークイオンプレーティング装置 - Google Patents
アークイオンプレーティング装置Info
- Publication number
- JPH101771A JPH101771A JP18652696A JP18652696A JPH101771A JP H101771 A JPH101771 A JP H101771A JP 18652696 A JP18652696 A JP 18652696A JP 18652696 A JP18652696 A JP 18652696A JP H101771 A JPH101771 A JP H101771A
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- JP
- Japan
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- discharge
- target
- gas
- electrode
- ionized
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- Pending
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Abstract
(57)【要約】
【目的】定電圧アークイオンプレーティングにおける定
電流電源による低電圧放電の影響を小さくすること。 【構成】直流パルス電源による放電を引き起こす為の、
定電流電源による放電電流を小さくするため、予めイオ
ン化したガスをターゲット近傍に導入し、よって定電流
電源による放電電流を、ガスをイオン化せずに導入した
時より、更に電流値を小さくするようにした、アークイ
オンプレーティング装置。
電流電源による低電圧放電の影響を小さくすること。 【構成】直流パルス電源による放電を引き起こす為の、
定電流電源による放電電流を小さくするため、予めイオ
ン化したガスをターゲット近傍に導入し、よって定電流
電源による放電電流を、ガスをイオン化せずに導入した
時より、更に電流値を小さくするようにした、アークイ
オンプレーティング装置。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、切削工具等の上にTi
N(窒化チタン)等の皮膜を形成する為の、アークイオ
ンプレーティング装置に関するものである。
N(窒化チタン)等の皮膜を形成する為の、アークイオ
ンプレーティング装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】1995年度精密工学会春期学術講演会
講演論文集875ページの中で述べているように、パル
ス電源のみでは放電を持続させることが難しい為、定電
流電源による40A以上の放電を引き金として、パルス
電源による放電を発生させていた。
講演論文集875ページの中で述べているように、パル
ス電源のみでは放電を持続させることが難しい為、定電
流電源による40A以上の放電を引き金として、パルス
電源による放電を発生させていた。
【0003】
【発明が解決しょうとする課題】1995年度精密工学
会春期学術講演会講演論文集875ページの中で述べて
いるように、パルス電圧を使う目的は、放電電圧を上げ
ることにあり、定電流電源を引き金として使用する場
合、この低い電圧による放電の影響が避けられない。定
電流電源は普通40A以上の電流で使用する為、この電
流による蒸発金属の影響がある。
会春期学術講演会講演論文集875ページの中で述べて
いるように、パルス電圧を使う目的は、放電電圧を上げ
ることにあり、定電流電源を引き金として使用する場
合、この低い電圧による放電の影響が避けられない。定
電流電源は普通40A以上の電流で使用する為、この電
流による蒸発金属の影響がある。
【0004】
【課題を解決するための手段】真空中のアーク放電は通
常40A以下では、放電が長時間持続せず、途中で停止
してしまうことがある。従って通常40A以上で使用さ
れる。図によって説明する。図1のようにターゲットと
第1の電極間に直流パルス電源を接続し、ターゲットと
第2の電極間に定電流電源を接続する。第3の電極に数
十ボルトの正の電圧を印加し、フィラメントから出る熱
電子を第3の電極へ流す。この熱電子を利用してガスを
イオン化する。このようにしてイオン化されたガスをタ
ーゲット近傍に導入することにより、ターゲットと第2
の電極の間の、空間の放電に対する抵抗値が下がる。こ
のようにしてガスのイオンにより、定電流電源の電流値
を10Aまで下げることができ、この放電による影響を
小さくすることができる。ガスをイオン化する方法は、
高周波やマイクロ波等でもよく、また磁界を形成するこ
とにより更にガスをイオン化しやすくすると更に効果的
である。
常40A以下では、放電が長時間持続せず、途中で停止
してしまうことがある。従って通常40A以上で使用さ
れる。図によって説明する。図1のようにターゲットと
第1の電極間に直流パルス電源を接続し、ターゲットと
第2の電極間に定電流電源を接続する。第3の電極に数
十ボルトの正の電圧を印加し、フィラメントから出る熱
電子を第3の電極へ流す。この熱電子を利用してガスを
イオン化する。このようにしてイオン化されたガスをタ
ーゲット近傍に導入することにより、ターゲットと第2
の電極の間の、空間の放電に対する抵抗値が下がる。こ
のようにしてガスのイオンにより、定電流電源の電流値
を10Aまで下げることができ、この放電による影響を
小さくすることができる。ガスをイオン化する方法は、
高周波やマイクロ波等でもよく、また磁界を形成するこ
とにより更にガスをイオン化しやすくすると更に効果的
である。
【0005】
【実施例】定電圧アークイオンプレーティング装置にT
iターゲットを取付け、第3の電極にプラス50V印加
し、フィラメントを約2000℃に加熱して、窒素ガス
をイオン化して、100CC毎分導入し、定電流電源に
より、10Aの放電を発生せしめ、ピーク電圧80ボル
トのパルスで、100アンペアの放電により、第1のス
ローアウェイチップ工具上に、3ミクロンのTiN膜を
得た。この膜のビッカース硬さは約2800であった。
次に定電流電源による40Aの放電を引き金とし、窒素
ガスをイオン化せずに100CC毎分導入し、ピーク電
圧80Vのパルスで、100Aの放電により、第2のス
ローアウェイチップ工具上に、3ミクロンのTiN膜を
得た。この膜のビッカース硬さは約2500であった。
iターゲットを取付け、第3の電極にプラス50V印加
し、フィラメントを約2000℃に加熱して、窒素ガス
をイオン化して、100CC毎分導入し、定電流電源に
より、10Aの放電を発生せしめ、ピーク電圧80ボル
トのパルスで、100アンペアの放電により、第1のス
ローアウェイチップ工具上に、3ミクロンのTiN膜を
得た。この膜のビッカース硬さは約2800であった。
次に定電流電源による40Aの放電を引き金とし、窒素
ガスをイオン化せずに100CC毎分導入し、ピーク電
圧80Vのパルスで、100Aの放電により、第2のス
ローアウェイチップ工具上に、3ミクロンのTiN膜を
得た。この膜のビッカース硬さは約2500であった。
【0006】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
定電流電源による電圧の低い放電の影響を小さくするこ
とができるのである。
定電流電源による電圧の低い放電の影響を小さくするこ
とができるのである。
【図1】ガスをイオン化してターゲット近傍に導入し、
第2の電極とターゲット間の放電を、電流値の小さい領
域でも、安定して放電が持続するように改良した図。
第2の電極とターゲット間の放電を、電流値の小さい領
域でも、安定して放電が持続するように改良した図。
1、ターゲット 2、第1の電極 3、第2の電極 4、直流パルス電源 5、定電流電源 6、真空槽 7、第3の電極 8、フィラメント 9、窒素ガス容器
Claims (1)
- 【請求項1】 アークイオンプレーティング装置に於い
て、あらかじめイオン化されたガスをターゲット近傍に
導入し、アーク放電電流値の小さい領域でも、安定した
放電が持続されるようにした事を特徴とするアークイオ
ンプレーティング装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18652696A JPH101771A (ja) | 1996-06-12 | 1996-06-12 | アークイオンプレーティング装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18652696A JPH101771A (ja) | 1996-06-12 | 1996-06-12 | アークイオンプレーティング装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH101771A true JPH101771A (ja) | 1998-01-06 |
Family
ID=16190043
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP18652696A Pending JPH101771A (ja) | 1996-06-12 | 1996-06-12 | アークイオンプレーティング装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH101771A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007505997A (ja) * | 2003-09-18 | 2007-03-15 | ゴロコフスキー,ウラディミール,アイ. | 長方形フィルター真空プラズマ源及び真空プラズマ流の制御方法 |
-
1996
- 1996-06-12 JP JP18652696A patent/JPH101771A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007505997A (ja) * | 2003-09-18 | 2007-03-15 | ゴロコフスキー,ウラディミール,アイ. | 長方形フィルター真空プラズマ源及び真空プラズマ流の制御方法 |
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