JPH1017574A - シラシクロヘキサン化合物及びこれを含有する液晶組成物 - Google Patents

シラシクロヘキサン化合物及びこれを含有する液晶組成物

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JPH1017574A
JPH1017574A JP8171239A JP17123996A JPH1017574A JP H1017574 A JPH1017574 A JP H1017574A JP 8171239 A JP8171239 A JP 8171239A JP 17123996 A JP17123996 A JP 17123996A JP H1017574 A JPH1017574 A JP H1017574A
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JP
Japan
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trans
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liquid crystal
silacyclohexane
compound
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Pending
Application number
JP8171239A
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English (en)
Inventor
Yoshiaki Yanagi
義敬 柳
Takaaki Shimizu
孝明 清水
Tsutomu Ogiwara
勤 荻原
Tatsushi Kaneko
達志 金子
Mutsuo Nakajima
睦雄 中島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shin Etsu Chemical Co Ltd
Original Assignee
Shin Etsu Chemical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 液晶物質の性能向上を目的としてΔnが比較
的小さくTNIが高く、かつケイ素を導入した効果として
低い閾値電圧を与えるシラシクロヘキサン型液晶化合物
を提供する。 【解決手段】 下記一般式(1) 【化1】 (上式中、Rは、アルキル基、アルコキシ基等を表し 【化2】 は、1,4−シクロヘキシレン基を示すが、そのうち少
なくとも一つは、1または4位にケイ素を有し、該ケイ
素が、H、F、ClまたはCH3 の置換基を有するトラ
ンス−1−シラ−1,4−シクロヘキシレン基またはト
ランス−4−シラ−1,4−シクロヘキシレン基を表
し、Xは、H、CN、F等、Y、Zは、HまたはF、i
は、0または1を表す。)で表されるシラシクロヘキサ
ン化合物を提供し、該シラシクロヘキサン化合物を含有
する液晶組成物、該液晶組成物を含有する液晶表示素子
を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規なシラシクロ
ヘキサン化合物およびこれを含有する液晶化合物、およ
び該液晶組成物を含有する液晶表示素子に関する。
【0002】
【従来の技術】液晶表示素子は液晶物質が持つ光学異方
性および誘電異方性を利用したものであり、その表示様
式によって、TN型(ねじれネマチック型)、STN型
(超ねじれネマチック型)、SBE型(超複屈折型)、
DS型(動的散乱型)、ゲスト・ホスト型、DAP型
(整列相の変形型)およびOMI型(光学的にモード干
渉型)など各種の方式がある。最も一般的なディスプレ
ーデバイスは、シャットーヘルフリッヒ効果に基づき、
ねじれネマチック構造を有するものである。
【0003】これらの液晶表示に用いられる液晶物質に
要求される性質は、この表示方式によって若干異なる
が、液晶温度範囲が広いこと、水分、空気、光、熱、電
界等に対して安定であること等は、いづれの表示方式に
おいても共通して要求される。さらに、液晶材料は低粘
度であり、かつセル中において短いアドレス時間、低い
閾値電圧および高いコントラストを与えることが望まれ
る。
【0004】現在、単一の化合物でこれらの要求をすべ
て満たす物質はなく、実際には数種〜十数種の液晶化合
物・潜在液晶化合物を混合して得られる液晶性混合物が
使用されている。それ故、液晶組成物の構成成分が互い
に容易に混和できることが重要な特性ともなる。
【0005】これらの構成成分のうち、高いTNI(ネマ
チック−アイソトロピック転移温度)と比較的小さいΔ
n(屈折率異方性)とを同時に備えた液晶物質として、
以下の化合物が知られている。
【化3】 (上式中、Rは、炭素数1〜12の直鎖状または分枝鎖
状アルキル基、または、炭素数1〜12の直鎖状または
分枝鎖状アルコキシ基、Yは、NO2 、NH2 、NC
S、Cl、Br、またはFを表す。)(特開昭63−1
85936号公報参照)
【化4】 (上式中、Rは、炭素数1〜10のアルキル基、Xは、
F、Cl、Br、またはIを表す。)(特公平2−12
454号公報参照)
【化5】 (上式中、Rは、炭素数1〜10のアルキル基を表
す。)(特公平2−12455号公報参照)
【化6】 (上式中、Rは、炭素数1〜6のアルキル基を表す。)
(特公平2−32269号公報参照)
【化7】 (上式中、R、R´は、炭素数1〜10のアルキル基を
表す。)(特公平2−20615号公報参照)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】近年、液晶ディスプレ
ーの用途が拡大するにつれて液晶材料に要求される特性
も益々高度な厳しいものになりつつある。特に、駆動電
圧の低電圧化、車載用ニーズに対応した広域温度範囲
化、低温性能の向上、さらにTFT用に対応したΔnの
低下等、従来の液晶物質の特性をさらに上回るものが望
まれるようになってきた。このような観点から本発明者
らは、液晶物質の性能向上を目的として分子中にケイ素
原子を含有する新規な液晶化合物を開発し、先に出願し
た。本発明は、Δnが比較的小さく、TNIが高く、かつ
ケイ素を導入した効果として低い閾値電圧を与えるシラ
シクロヘキサン型液晶化合物を提供することを目的とす
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、下記一般式
(1)
【化8】 [上式中、Rは、炭素数1〜10の直鎖状アルキル基、
炭素数1〜10のモノまたはジフルオロアルキル基、炭
素数1〜10の直鎖状アルコキシ基、炭素数3〜8の分
枝鎖状アルキル基、炭素数2〜7のアルコキシアルキル
基、または炭素数2〜8のアルケニル基を表し、
【化9】 は、1,4−シクロヘキシレン基を示すが、そのうち少
なくとも一つは、1または4位にケイ素を有し、該ケイ
素が、H、F、ClまたはCH3 の置換基を有するトラ
ンス−1−シラ−1,4−シクロヘキシレン基またはト
ランス−4−シラ−1,4−シクロヘキシレン基を表
し、Xは、H、CN、F、Cl、CF3 、CF2 Cl、
CH(F)Cl、OCF3、OCF2 Cl、OCH
(F)Cl、OCHF2 、炭素数1〜10の直鎖状アル
キル基、炭素数1〜10の直鎖状アルコキシ基、炭素数
2〜7のアルコキシアルキル基、(O)p CY1 =CX
1 2 (pは0または1、Y1 およびX1 はH、Fまた
はCl、X2 はFまたはClを表す)、(O)q (Cn
m 2n-m)X3(qは0または1、nは2、3または
4、mは0〜2nの間の任意の整数、X3はH、Fまた
はClを表す。)を表し、Y、Zは、HまたはF、i
は、0または1を表す。]で表されるシラシクロヘキサ
ン化合物を提供する。さらに本発明は、一般式(1)で
表されるシラシクロヘキサン化合物を含有することを特
徴とする液晶組成物、およびこの液晶組成物を含有する
ことを特徴とする液晶表示素子を提供する。
【0008】
【発明の実施の形態】次に、本発明をさらに詳細に説明
する。まず、一般式(1)で表されるシラシクロヘキサ
ン化合物の具体例について説明する。本発明のシラシク
ロヘキサン化合物の環構造としては、以下のものが挙げ
られる。
【化10】
【化11】 上式中、G、G1 、G2 、G3 は、各々独立して、H、
F、Cl、またはCH 3 基を表す。一般式(1)におい
て、iは、0または1を表す。ただし、i=0の場合に
は、上式に示すようにシリコン−シリコン結合となる場
合を含まない。
【0009】一般式(1)において、Rは、以下の
(a)〜(f)いずれかを表す。 (a)炭素数1〜10の直鎖状アルキル基、すなわち、
メチル、エチル、n−プロピル、n−ブチル、n−ペン
チル、n−ヘキシル、n−ヘプチル、n−オクチル、n
−ノニルまたはn−デシル。 (b)炭素数1〜10のモノまたはジフルオロアルキル
基、すなわち、フルオロメチル、1−フルオロエチル、
1−フルオロプロピル、1−フルオロブチル、1−フル
オロペンチル、1−フルオロヘキシル、1−フルオロヘ
プチル、1−フルオロオクチル、1−フルオロノニル、
1−フルオロデシル、2−フルオロエチル、2−フルオ
ロプロピル、2−フルオロブチル、2−フルオロペンチ
ル、2−フルオロヘキシル、2−フルオロヘプチル、2
−フルオロオクチル、2−フルオロノニル、2−フルオ
ロデシル、3−フルオロプロピル、3−フルオロブチ
ル、3−フルオロペンチル、3−フルオロヘキシル、3
−フルオロヘプチル、3−フルオロオクチル、3−フル
オロノニル、3−フルオロデシル、4−フルオロブチ
ル、4−フルオロペンチル、4−フルオロヘキシル、4
−フルオロヘプチル、4−フルオロオクチル、4−フル
オロノニル、4−フルオロデシル、5−フルオロペンチ
ル、5−フルオロヘキシル、5−フルオロヘプチル、5
−フルオロオクチル、5−フルオロノニル、5−フルオ
ロデシル、6−フルオロヘキシル、6−フルオロヘプチ
ル、6−フルオロオクチル、6−フルオロノニル、6−
フルオロデシル、7−フルオロヘプチル、7−フルオロ
オクチル、7−フルオロノニル、7−フルオロデシル、
8−フルオロオクチル、8−フルオロノニル、8−フル
オロデシル、9−フルオロノニル、9−フルオロデシ
ル、10−フルオロデシル、ジフルオロメチル、1,1
−ジフルオロエチル、1,1−ジフルオロプロピル、
1,1−ジフルオロブチル、1,1−ジフルオロペンチ
ル、1,1−ジフルオロヘキシル、1,1−ジフルオロ
ヘプチル、1,1−ジフルオロオクチル、1,1−ジフ
ルオロノニル、1,1−ジフルオロデシル、2,2−ジ
フルオロエチル、2,2−ジフルオロプロピル、2,2
−ジフルオロブチル、2,2−ジフルオロペンチル、
2,2−ジフルオロヘキシル、2,2−ジフルオロヘプ
チル、2,2−ジフルオロオクチル、2,2−ジフルオ
ロノニル、2,2−ジフルオロデシル、3,3−ジフル
オロプロピル、3,3−ジフルオロブチル、3,3−ジ
フルオロペンチル、3,3−ジフルオロヘキシル、3,
3−ジフルオロヘプチル、3,3−ジフルオロオクチ
ル、3,3−ジフルオロノニル、3,3−ジフルオロデ
シル、4,4−ジフルオロブチル、4,4−ジフルオロ
ペンチル、4,4−ジフルオロヘキシル、4,4−ジフ
ルオロヘプチル、4,4−ジフルオロオクチル、4,4
−ジフルオロノニル、4,4−ジフルオロデシル、5,
5−ジフルオロペンチル、5,5−ジフルオロヘキシ
ル、5,5−ジフルオロヘプチル、5,5−ジフルオロ
オクチル、5,5−ジフルオロノニル、5,5−ジフル
オロデシル、6,6−ジフルオロヘキシル、6,6−ジ
フルオロヘプチル、6,6−ジフルオロオクチル、6,
6−ジフルオロノニル、6,6−ジフルオロデシル、
7,7−ジフルオロヘプチル、7,7−ジフルオロオク
チル、7,7−ジフルオロノニル、7,7−ジフルオロ
デシル、8,8−ジフルオロオクチル、8,8−ジフル
オロノニル、8,8−ジフルオロデシル、9,9−ジフ
ルオロノニル、9,9−ジフルオロデシル、10,10
−ジフルオロデシル。 (c)炭素数1〜10の直鎖状アルコキシ基、すなわ
ち、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、n−ブトキ
シ、n−ペントキシ、n−ヘキシロキシ、n−ヘプチロ
キシ、n−オクチロキシ、n−ノニロキシまたはn−デ
シロキシ。 (d)炭素数3〜8の分枝鎖状アルキル基、すなわち、
イソプロピル、1−メチルプロピル、2−メチルプロピ
ル、sec−ブチル、イソブチル、1−メチルブチル、
2−メチルブチル、3−メチルブチル、1−メチルペン
チル、2−メチルペンチル、3−メチルペンチル、1−
エチルペンチル、1−メチルヘキシル、2−メチルヘキ
シル、3−メチルヘキシル、2−エチルヘキシル、3−
エチルヘキシル、1−メチルヘプチル、2−メチルヘプ
チル、または3−メチルヘプチル。 (e)炭素数2〜7のアルコキシアルキル基、すなわち
メトキシメチル、エトキシメチル、プロポキシメチル、
ブトキシメチル、ペントキシメチル、ヘキシロキシメチ
ル、メトキシエチル、エトキシエチル、プロポキシエチ
ル、ブトキシエチル、メトキシプロピル、エトキシプロ
ピル、プロポキシプロピル、ブトキシプロピル、メトキ
シブチル、エトキシブチル、プロポキシブチル、メトキ
シペンチル、またはエトキシペンチル。 (f)炭素数2〜8のアルケニル基、すなわち、ビニ
ル、1−プロペニル、アリル、1−ブテニル、3−ブテ
ニル、イソプレニル、1−ペンテニル、3−ペンテニ
ル、4−ペンテニル、ジメチルアリル、1−ヘキセニ
ル、3−ヘキセニル、5−ヘキセニル、1−ヘプテニ
ル、3−ヘプテニル、6−ヘプテニル、または7−オク
テニル。
【0010】一般式(1)において、Xは、H、CN、
F、Cl、CF3 、CF2 Cl、CH(F)Cl、OC
3 、OCF2 Cl、OCH(F)Cl、またはOCH
2を表す。 また、Xは、または(O)p CY1 =C
1 2 (pは0または1、Y1 およびX1 はH、Fま
たはCl、X2 はFまたはClを表す。)を表す。
【0011】さらに、Xは、または(O)q (Cn m
2n-m)X3 (qは0または1、nは2、3または4、
mは0〜2nの間の任意の整数、X3 はH、FまたはC
lを表す。)を表す。または以下の(g)〜(i)のい
ずれかを表す。 (g)炭素数1〜10の直鎖状アルキル基、すなわち、
メチル、エチル、n−プロピル、n−ブチル、n−ペン
チル、n−ヘキシル、n−ヘプチル、n−オクチル、n
−ノニル、またはn−デシル。 (h)炭素数1〜10の直鎖状アルコキシ基、すなわ
ち、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、n−ブトキ
シ、n−ペントキシ、n−ヘキシロキシ、n−ヘプチロ
キシ、n−オクチロキシ、n−ノニロキシまたはn−デ
シロキシ。 (i)炭素数2〜7のアルコキシアルキル基、すなわち
メトキシメチル、エトキシメチル、プロポキシメチル、
ブトキシメチル、ペントキシメチル、ヘキシロキシメチ
ル、メトキシエチル、エトキシエチル、プロポキシエチ
ル、ブトキシエチル、ペントキシエチル、メトキシプロ
ピル、エトキシプロピル、プロポキシプロピル、ブトキ
シプロピル、メトキシブチル、エトキシブチル、プロポ
キシブチル、メトキシペンチル、エトキシペンチル、ま
たはメトキシヘキシル。
【0012】一般式(1)において、Y、Zは、Hまた
はFを表す。
【0013】一般式(1)において、
【化12】 については、具体的に以下が挙げられる。
【化13】
【化14】
【0014】上述の一般式(1)で表されるシラシクロ
ヘキサン化合物のうち、実用上好ましくは以下のもので
ある。本発明のシラシクロヘキサン化合物の環構造とし
ては、好ましくは以下のものである。
【化15】 上式中、G、G1 、G2 、G3 については、H、F、ま
たはCH3 が好ましい。
【0015】一般式(1)において、Rは、好ましくは
以下の(j)〜(n)のいずれかである。 (j)炭素数3〜7の直鎖状アルキル基またはアルコキ
シ基、すなわち、n−プロピル、n−ブチル、n−ペン
チル、n−ヘキシル、n−ヘプチル、n−プロポキシ、
n−ブトキシ、n−ペントキシ、n−ヘキシロキシ、ま
たはn−ヘプチロキシ。 (k)炭素数2〜7のモノまたはジフルオロアルキル基
のうち、2−フルオロエチル、2−フルオロプロピル、
2−フルオロブチル、2−フルオロペンチル、2−フル
オロヘキシル、2−フルオロヘプチル、4−フルオロブ
チル、4−フルオロペンチル、4−フルオロヘキシル、
4−フルオロヘプチル、5−フルオロペンチル、5−フ
ルオロヘキシル、5−フルオロヘプチル、6−フルオロ
ヘキシル、6−フルオロヘプチル、7−フルオロヘプチ
ル、2,2−ジフルオロエチル、2,2−ジフルオロプ
ロピル、2,2−ジフルオロブチル、2,2−ジフルオ
ロペンチル、2,2−ジフルオロヘキシル、2,2−ジ
フルオロヘプチル、4,4−ジフルオロブチル、4,4
−ジフルオロペンチル、4,4−ジフルオロヘキシル、
4,4−ジフルオロヘプチル、5,5−ジフルオロペン
チル、5,5−ジフルオロヘキシル、5,5−ジフルオ
ロヘプチル、6,6−ジフルオロヘキシル、6,6−ジ
フルオロヘプチル、7,7−ジフルオロヘプチル。 (l)炭素数3〜8の分枝鎖状アルキル基のうち、イソ
プロピル、1−メチルプロピル、2−メチルプロピル、
1−メチルブチル、2−メチルブチル、3−メチルブチ
ル、1−メチルペンチル、2−メチルペンチル、2−エ
チルヘキシル。 (m)炭素数2〜6のアルコキシアルキル基のうち、メ
トキシメチル、エトキシメチル、プロポキシメチル、ペ
ントキシメチル、メトキシエチル、エトキシエチル、メ
トキシプロピル、またはメトキシペンチル。 (n)炭素数2〜8アルケニル基のうち、ビニル、1−
プロペニル、3−ブテニル、1−ペンテニル、3−ペン
テニル、4−ペンテニル、1−ヘキセニル、5−ヘキセ
ニル、6−ヘプテニル、または7−オクテニル。
【0016】一般式(1)において、
【化16】 については、好ましくは、以下のものである。
【化17】
【0017】次に、本発明の一般式(1)で表されるシ
ラシクロヘキサン化合物の製造方法について述べる。こ
れらの化合物は、有機金属試薬と、ハロゲン原子、アル
コキシ基、メタンスルホニルオキシ基、トリフルオロメ
タンスルホニルオキシ基、p−トルエンスルホニルオキ
シ基を有する化合物との、炭素−炭素結合形成反応また
は炭素−ケイ素結合形成反応により製造される。以下詳
しく説明する。
【0018】有機金属試薬を用いる次の反応において、
【化18】 [上式中、Mは、MgL(Lはハロゲン原子を表し、好
ましくはCl、Br、Iである。)、ZnLまたはLi
を表し、Qは、ハロゲン原子、アルコキシ基(好ましく
は炭素数1〜4)、メタンスルホニルオキシ基、トリフ
ルオロメタンスルホニルオキシ基、またはp−トルエン
スルホニルオキシ基を表す。]
【化19】 式(A)が、
【化20】 (上式中、Gは、H、F、Cl、またはCH3 基を表
す。)である場合、Qとしては、ハロゲン原子、または
アルコキシ基が挙げられ、特にCl、Br、OCH3
OCH2 CH3 基であれば、この炭素−ケイ素結合形成
反応が容易に進行し、高い収率で目的物を与える。
【0019】また、式(A)が、
【化21】 である場合には、炭素−炭素結合形成反応は触媒量の銅
塩の存在下に行われる。銅塩として用いる銅化合物は、
塩化銅(I)、臭化銅(I)、ヨウ化銅(I)、シアン
化銅(I)等の1価の銅塩、塩化銅(II)、臭化銅(I
I)、ヨウ化銅(II)、酢酸銅(II)等の2価の銅塩、
ジリチウムテトラクロロキュープレート等の銅錯体等が
挙げられる。Qとしては、ハロゲン原子、メタンスルホ
ニルオキシ基、トリフルオロメタンスルホニルオキシ基
またはp−トルエンスルホニルオキシ基が挙げられる
が、特に、Br、Iが高い収率で目的物を与えるため、
好ましい。
【0020】有機金属試薬を用いる次の反応において、
【化22】
【化23】 式(B)が、
【化24】 (上式中、Gは、H、F、Cl、またはCH3 基を表
す。)である場合、Qとしては、ハロゲン原子またはア
ルコキシ基(好ましくは炭素数1〜4)が挙げられ、特
に、Cl、Br、OCH3 、OCH2 CH3 基であれ
ば、この炭素−ケイ素結合形成反応が容易に進行し、高
い収率で目的物を与える。また、式(B)が、
【化25】 である場合には、炭素−炭素結合形成反応は触媒量の銅
塩の存在下に行われる。銅塩として用いる銅化合物の例
は、前述と同様である。Qとしては、ハロゲン原子、メ
タンスルホニルオキシ基、トリフルオロメタンスルホニ
ルオキシ基またはp−トルエンスルホニルオキシ基が挙
げられるが、特に、Br、Iが高い収率で目的物を与え
るため、好ましい。
【0021】有機金属試薬を用いる次の反応において、
【化26】 式(A)が、
【化27】 (上式中、Gは、H、F、Cl、またはCH3 基を表
す。)である場合、Qとしては、ハロゲン原子またはア
ルコキシ基(好ましくは炭素数1〜4)が挙げられ、特
に、Cl、Br、OCH3 、OCH2 CH3 基であれ
ば、この炭素−ケイ素結合形成反応が容易に進行し、高
い収率で目的物を与える。また、式(A)が、
【化28】 である場合には、炭素−炭素結合形成反応は触媒量の銅
塩の存在下に行われる。銅塩として用いる銅化合物の例
は、前述と同様である。Qとしては、ハロゲン原子、メ
タンスルホニルオキシ基、トリフルオロメタンスルホニ
ルオキシ基またはp−トルエンスルホニルオキシ基が挙
げられるが、特に、Br、Iが高い収率で目的物を与え
るため、好ましい。
【0022】一般式(1)においてi=0の場合に、有
機金属試薬の反応を用いる次の反応において、
【化29】
【化30】 式(C)が、
【化31】 (上式中、Gは、H、F、Cl、またはCH3 基を表
す。)である場合、Qとしては、ハロゲン原子またはア
ルコキシ基(好ましくは炭素数1〜4)が挙げられ、特
に、Cl、Br、OCH3 、OCH2 CH3 基であれ
ば、この炭素−ケイ素結合形成反応が容易に進行し、高
い収率で目的物を与える。また、式(C)が、
【化32】 である場合には、炭素−炭素結合形成反応は触媒量の銅
塩の存在下に行われる。銅塩として用いる銅化合物の例
は、前述と同様である。Qとしては、ハロゲン原子、メ
タンスルホニルオキシ基、トリフルオロメタンスルホニ
ルオキシ基またはp−トルエンスルホニルオキシ基が挙
げられるが、特に、Br、Iが高い収率で目的物を与え
るため、好ましい。
【0023】一般式(1)においてi=0の場合に、有
機金属試薬を用いる次の反応において、
【化33】 式(B)が、
【化34】 (上式中、Gは、H、F、Cl、またはCH3 を表
す。)である場合、Qとしては、ハロゲン原子またはア
ルコキシ基(好ましくは炭素数1〜4)が挙げられ、特
に、Cl、Br、OCH3 、OCH2 CH3 基であれ
ば、この炭素−ケイ素結合形成反応が容易に進行し、高
い収率で目的物を与える。また、式(B)が、
【化35】 である場合には、炭素−炭素結合形成反応は触媒量の銅
塩の存在下に行われる。銅塩として用いる銅化合物の例
は、前述と同様である。Qとしては、ハロゲン原子、メ
タンスルホニルオキシ基、トリフルオロメタンスルホニ
ルオキシ基またはp−トルエンスルホニルオキシ基が挙
げられるが、特に、Br、Iが高い収率で目的物を与え
るため、好ましい。
【0024】一般式(1)においてi=1の場合に、有
機金属試薬を用いる次の反応において、
【化36】 炭素−炭素結合形成反応は、触媒量の銅塩の存在下に行
われる。銅塩として用いる銅化合物の例は、前述と同様
である。Qとしては、ハロゲン原子、メタンスルホニル
オキシ基、トリフルオロメタンスルホニルオキシ基また
はp−トルエンスルホニルオキシ基が挙げられるが、特
に、Br、Iが高い収率で目的物を与えるため、好まし
い。
【0025】一般式(1)においてi=1の場合に、有
機金属試薬を用いる次の反応において、
【化37】 式(B)が、
【化38】 (上式中、Gは、H、F、Cl、またはCH3 を表す)
である場合、Qとしては、ハロゲン原子またはアルコキ
シ基(好ましくは炭素数1〜4)が挙げられ、特に、C
l、Br、OCH3 、OCH2 CH3 基であれば、この
炭素−ケイ素結合形成反応が容易に進行し、高い収率で
目的物を与える。また、式(B)が、
【化39】 である場合には、炭素−炭素結合形成反応は触媒量の銅
塩の存在下に行われる。銅塩として用いる銅化合物の例
は、前述と同様である。Qとしては、ハロゲン原子、メ
タンスルホニルオキシ基、トリフルオロメタンスルホニ
ルオキシ基またはp−トルエンスルホニルオキシ基が挙
げられるが、特に、Br、Iが高い収率で目的物を与え
るため、好ましい。
【0026】一般式(1)においてi=1の場合に、有
機金属試薬を用いる次の反応において、
【化40】 炭素−炭素結合形成反応は、触媒量の銅塩の存在下に行
われる。銅塩として用いる銅化合物の例は、前述と同様
である。Qとしては、ハロゲン原子、メタンスルホニル
オキシ基、トリフルオロメタンスルホニルオキシ基また
はp−トルエンスルホニルオキシ基が挙げられるが、特
に、Br、Iが高い収率で目的物を与えるため、好まし
い。
【0027】一般式(1)においてi=1の場合に、有
機金属試薬を用いる次の反応において、
【化41】 炭素−炭素結合形成反応は、触媒量の銅塩の存在下に行
われる。銅塩として用いる銅化合物の例は、前述と同様
である。Qとしては、ハロゲン原子、メタンスルホニル
オキシ基、トリフルオロメタンスルホニルオキシ基また
はp−トルエンスルホニルオキシ基が挙げられるが、特
に、Br、Iが高い収率で目的物を与えるため、好まし
い。
【0028】一般式(1)においてi=1の場合に、有
機金属試薬を用いる次の反応において、
【化42】 式(C)が
【化43】 (上式中、Gは、H、F、Cl、またはCH3 基を表
す。)である場合、Qとしては、ハロゲン原子またはア
ルコキシ基(好ましくは炭素数1〜4)が挙げられ、特
に、Cl、Br、OCH3 、OCH2 CH3 基であれ
ば、この炭素−ケイ素結合形成反応が容易に進行し、高
い収率で目的物を与える。また、式(C)が、
【化44】 である場合には、炭素−炭素結合形成反応は触媒量の銅
塩の存在下に行われる。銅塩として用いる銅化合物の例
は、前述と同様である。Qとしては、ハロゲン原子、メ
タンスルホニルオキシ基、トリフルオロメタンスルホニ
ルオキシ基またはp−トルエンスルホニルオキシ基が挙
げられるが、特に、Br、Iが高い収率で目的物を与え
るため、好ましい。
【0029】一般式(1)においてi=1の場合に、有
機金属試薬を用いる次の反応において、
【化45】 炭素−炭素結合形成反応は、触媒量の銅塩の存在下に行
われる。銅塩として用いる銅化合物の例は、前述と同様
である。Qとしては、ハロゲン原子、メタンスルホニル
オキシ基、トリフルオロメタンスルホニルオキシ基また
はp−トルエンスルホニルオキシ基が挙げられるが、特
に、Br、Iが高い収率で目的物を与えるため、好まし
い。
【0030】一般式(1)において、有機金属試薬を用
いる次の反応において、
【化46】 炭素−炭素結合形成反応は、遷移金属触媒の存在下に行
われる。Qとしては、ハロゲン原子、メタンスルホニル
オキシ基、トリフルオロメタンスルホニルオキシ基また
はp−トルエンスルホニルオキシ基である化合物を用い
ることができる。
【0031】触媒としては、パラジウムあるいはニッケ
ル化合物が好ましい。パラジウム触媒としては、たとえ
ばテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム
(0)、ジ[1,2−ビス(ジフェニルホスフィノ)エ
タン]パラジウム(0)などの0価のパラジウム化合
物、あるいは、酢酸パラジウム、塩化パラジウムなどの
2価のパラジウム化合物やこれらと配位子からなる錯体
化合物、または、これらの2価のパラジウム化合物と還
元剤の組み合わせなどを用いることができる。ニッケル
触媒としては、たとえば、1,2−ビス(ジフェニルホ
スフィノ)エタンニッケル(II)クロリド、1,3−ビ
ス(ジフェニルホスフィノ)プロパンニッケル(II)ク
ロリド、ビス(トリフェニルホスフィン)ニッケル(I
I)クロリドなどの2価のニッケル化合物やテトラキス
(トリフェニルホスフィン)ニッケル(0)などの0価
のニッケル化合物を挙げることができる。
【0032】一般式(1)において、有機金属試薬を用
いる次の反応において、
【化47】 式(C)が、
【化48】 (上式中、Gは、H、F、Cl、またはCH3 基を表
す。)である場合、Qとしては、ハロゲン原子またはア
ルコキシ基(好ましくは炭素数1〜4)が挙げられ、特
に、Cl、Br、OCH3 、OCH2 CH3 基であれ
ば、この炭素−ケイ素結合形成反応が容易に進行し、高
い収率で目的物を与える。また、式(C)が、
【化49】 である場合には、炭素−炭素結合形成反応は触媒量の銅
塩の存在下に行われる。銅塩として用いる銅化合物の例
は、前述と同様である。Qとしては、ハロゲン原子、メ
タンスルホニルオキシ基、トリフルオロメタンスルホニ
ルオキシ基またはp−トルエンスルホニルオキシ基が挙
げられるが、特に、Br、Iが高い収率で目的物を与え
るため、好ましい。
【0033】一般式(1)において、式(A)が、
【化50】 (上式中、Gは、H、F、Cl、またはCH3 基を表
す。)である場合には、以下に示す方法で合成すること
ができる。すなわち、ケトン化合物と有機金属試薬を反
応させると
【化51】 アルコール化合物が得られる。
【0034】次に、得られたアルコール化合物を酸触媒
によって脱水反応を行いモノエン化合物を得る。この脱
水反応に用いる酸としては、塩酸、硫酸、硝酸等の無機
酸類やその塩類、p−トルエンスルホン酸、カンファー
スルホン酸、トリフルオロ酢酸等の有機酸を挙げること
ができる。生じる水を速やかに除去するために、ベンゼ
ン、トルエン、キシレン、クメン、ヘキサン、イソオク
タン等の炭化水素類を溶媒として用いて、その共沸によ
り水を除き、反応の進行を加速することも有用である。
ここで得られたモノエン化合物に触媒を用いて、水素添
加を行う。触媒としては、5%パラジウム−炭素、ラネ
ーニッケル等を用いることができる。続いて、求電子試
薬によるデシリレーション反応でハロシラシクロヘキサ
ン化合物とし、さらに還元反応を行う。
【化52】 [上式中、EGは求電子試薬(Gはハロゲン、好ましく
はCl、Br、Iを表す。)を表す。]
【0035】求電子試薬として、ハロゲン、ハロゲン化
水素、ハロゲン化金属、スルホン酸誘導体、酸ハロゲン
化物、ハロゲン化アルキル等を挙げることができる。特
に、ヨウ素、臭素、塩素、一塩化ヨウ素、塩化水素、臭
化水素、ヨウ化水素、塩化水銀(II)、クロロスルホン
酸トリメチルシリル、塩化アセチル、臭化アセチル、塩
化ベンゾイル、塩化t−ブチル等を好ましく例示でき
る。なお、反応速度を高めるために、塩化アルミニウ
ム、塩化亜鉛、四塩化チタン、三フッ化ホウ素等のルイ
ス酸類の添加や、光(可視光線、紫外線)の照射を行っ
てもよい。デシリレーション反応は、好ましくは0〜8
0℃、さらに好ましくは10〜40℃で行われる。シラ
シクロヘキサン化合物に対し、求電子試薬は好ましくは
1〜5当量、さらに好ましくは1〜2当量使用されると
よい。生じたハロシラシクロヘキサン化合物の還元に用
いる試薬として、水素化ナトリウム、水素化カルシウ
ム、トリアルキルシラン類、ボラン類、ジアルキルアル
ミニウム等の金属水素化物、水素化アルミニウムリチウ
ム、水素化ホウ素ナトリウム、水素化ホウ素リチウム、
水素化ホウ素カリウム、水素化ホウ素トリブチルアンモ
ニウム等の錯水素化化合物(Complex hydr
ide)やこれらの置換型ヒドリド化合物、すなわち、
リチウムトリアルコキシアルミニウムヒドリド、ナトリ
ウムジ(メトキシエトキシ)アルミニウムヒドリド、リ
チウムトリエチルボロヒドリド、ナトリウムシアノボロ
ヒドリド等を挙げることができる。また、得られたハロ
シラシクロヘキサン化合物にCH3 MgL、CH3 Zn
L(Lはハロゲン原子を表し、好ましくはCl、Br、
Iである。)等を作用させるとGがCH3 であるメチル
シラシクロヘキサン化合物が得られる。
【0036】次に、ケトン化合物に有機金属試薬を反応
させると、アルコール化合物が得られる。
【化53】 [上式中、Mは、MgL(Lはハロゲン原子を表し、好
ましくはCl、Br、Iである。)、ZnL、またはL
iを表す。]
【0037】有機金属試薬として、Grignard試
薬、有機亜鉛試薬、有機チタニウム試薬、有機リチウム
試薬が挙げられ、いずれの場合も反応は高い収率で進行
する。用いられる溶媒は、テトロヒドロフラン、ジエチ
ルエーテル、ジ−n−ブチルエーテル、1,4−ジオキ
サン等のエーテル類を単独で、または、これらとベンゼ
ン、トルエン、キシレン、クメン、n−ヘキサン、n−
ヘプタン、イソオクタン、シクロヘキサン等の炭化水素
類、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキ
シド、ヘキサメチルホスホリックトリアミド、1,3−
ジメチル−2−イミダゾリジノン、N,N’−ジメチル
プロピレンウレア等の極性溶媒類とを混合して用いる。
この反応は、ケトンの種類、有機金属の構造により異な
るが、好ましくは、−70〜150℃のもと、30分〜
5時間行われるとよい。具体的には、Li系は、−70
〜0℃、Mg、TiまたはZn系は、室温〜150℃で
行うとさらによい。
【0038】次に、得られたアルコール化合物を酸触媒
によって脱水反応を行いモノエン化合物を得る。この脱
水反応に用いる酸としては、塩酸、硫酸、硝酸等の無機
酸類やその塩類、p−トルエンスルホン酸、カンファー
スルホン酸、トリフルオロ酢酸等の有機酸類を挙げるこ
とができる。生じる水を速やかに除去するために、ベン
ゼン、トルエン、キシレン、クメン、ヘキサン、イソオ
クタン等の炭化水素類を溶媒として用いて、その共沸に
より水を除き、反応の進行を加速することも有用であ
る。続いて、求電子試薬によるデシリレーション反応で
ハロシラシクロヘキサン化合物とし、さらに還元反応を
行う。
【化54】 [式中において、EGは求電子試薬(Gはハロゲン、好
ましくはCl、Br、またはIを表す。)を表す。]
【0039】求電子試薬として、ハロゲン、ハロゲン化
水素、ハロゲン化金属、スルホン酸誘導体、酸ハロゲン
化物、ハロゲン化アルキル等を挙げることができる。特
に、ヨウ素、臭素、塩素、一塩化ヨウ素、塩化水素、臭
化水素、ヨウ化水素、塩化水銀(II)、クロロスルホン
酸トリメチルシリル、塩化アセチル、臭化アセチル、塩
化ベンゾイル、塩化t−ブチル等を好ましく例示でき
る。なお、反応速度を高めるために、塩化アルミニウ
ム、塩化亜鉛、四塩化チタン、三フッ化ホウ素等のルイ
ス酸類の添加や、光(可視光線、紫外線)の照射を行っ
てもよい。デシリレーション反応は、好ましくは0〜8
0℃、さらに好ましくは10〜40℃で行われる。シラ
シクロヘキサン化合物に対し、求電子試薬は好ましくは
1〜5当量、さらに好ましくは1〜2当量使用されると
よい。還元反応およびメチル化に用いる試薬は前記と同
様である。
【0040】以上の反応の生成物から、通常の後処理、
精製操作により、目的のシラシクロヘキサン化合物を得
ることができる。シラシクロヘキサン環あるいはシクロ
ヘキサン環の立体配置がトランス体とシス体の混合物で
ある場合には、クロマトグラフィーや再結晶などの常法
の精製手段によりトランス体を分離することができる。
【0041】本発明のシラシクロヘキサン化合物は、既
知の化合物と混合して液晶組成物を得ることができる。
本発明のシラシクロヘキサン化合物と混合して液晶相を
形成するために用いられる既知化合物は、以下の化合物
から選ばれる。
【化55】
【0042】上式中、(M′)および(N′)は以下の
〜のいずれかを表す。 無置換または置換基として1個または2個以上のF、
Cl、Br、CN、アルキル基を有するトランス−1,
4−シクロへキシレン基 シクロヘキサン環中の1個または隣接していない2個
のCH2 基がO、Sに置き換えられているトランス−
1,4−シクロへキシレン基 1,4−シクロヘキセニレン基 無置換または置換基として1個または2個のF、C
l、CH3 、またはCN基を有する1,4−フェニレン
基 環中の1個または2個のCH基がN原子により置き換
えられている1,4−フェニレン基
【0043】上式中、Z1 およびZ2 は、−CH2 CH
2 −、−CH=CH−、−C≡C−、−CO2 −、−O
CO−、−CH2 O−、−OCH2 −または単結合を表
す。上式中、kおよびmは、0、1、2(ただし、k+
m=1、2、3)、nは0、1、2である。上式中、
R′は、炭素数1〜10の直鎖状アルキル基、炭素数1
〜10の直鎖状アルコキシ基、炭素数3〜8の分枝鎖状
アルキル基、炭素数2〜7のアルコキシアルキル基また
は炭素数2〜8のアルケニル基である。上式中、X′
は、H、CN、F、Cl、CF3 、CF2 Cl、CH
(F)Cl、OCF3 、OCF2 Cl、OCH(F)C
l、OCHF2 、炭素数1〜10の直鎖状アルキル基、
炭素数1〜10のアルコキシ基または炭素数2〜7のア
ルコキシアルキル基を表す。上式中、Y′およびZ′
は、H、F、ClまたはCH3 を表す。ただし、上式
中、kおよびnが2の場合には(M′)中に、mが2の
場合には(N′)中に、それぞれ異種環を含んでもよ
い。
【0044】液晶相における本発明のシラシクロヘキサ
ン化合物の割合は、その一種または二種以上を1〜50
mol%、好ましくは5〜30mol%含有される。ま
た、液晶相には着色ゲスト−ホスト系を生成するための
多色性染料あるいは誘電異方性、粘度、ネマチック相の
配向を変えるための添加剤を含むことができる。本発明
の新規に開発された化合物(1)を含む液晶化合物を用
いると、Δnが比較的小さくTN1が高く、かつケイ素を
導入した効果として低い閾値電圧を与えるシラシクロヘ
キサン型液晶化合物により、液晶物質の性能向上が図れ
る。
【0045】このようにして形成された液晶相は、所望
形状の電極を有する透明基板間に封入して液晶表示素子
として使用される。この素子は、必要に応じて各種アン
ダーコート、配向制御用オーバーコート、偏光板、フィ
ルター、反射層等を有しても良い。また、多層セルとし
たり、他の表示素子と組み合わせたり、半導体基板を用
いたり、あるいは光源を用いたりする種々のものが使用
できる。
【0046】また、液晶表示素子の駆動方法としては、
ダイナミックスキャタリング(DSM)方式、ツイステ
ッドネマチック(TN)方式、スーパーツイステッドネ
マチック(STN)方式、ポリマー分散(PD)方式、
ゲストホスト(GH)方式等、液晶表示素子の業界で公
知の方式を採用することができる。
【0047】
【実施例】以下に具体的な実施例を挙げて本発明をさら
に詳しく説明する。 「実施例1」 トランス,トランス,トランス−4−
(4−(2−(4−(3,4−ジフルオロフェニル)シ
クロヘキシル)エチル)シクロヘキシル)−1−n−ペ
ンチル−1−シラシクロヘキサンの製造 マグネシウム0.34g(14.1mmol)およびテ
トラヒドロフラン(THF)30mlの混合物にトラン
ス−4−(3,4−ジフルオロフェニル)シクロヘキシ
ルメチルブロミド3.7g(12.8mmol)を滴下
してグリニャール試薬を得た。続いて、この溶液を触媒
量のヨウ化銅、亜リン酸トリエチルおよび4−(トラン
ス−4−ヨードメチルシクロヘキシル)−1−フェニル
−n−ペンチル−1−シラシクロヘキサン4.9g(1
0.7mmol)、THF20mlの混合溶液中に滴下
した。得られた反応混合物を通常の後処理の後、シリカ
ゲルクロマトグラフィーで精製して、4−(4−(2−
(4−(3,4−ジフルオロフェニル)シクロヘキシ
ル)エチル)シクロヘキシル)−1−フェニル−1−n
−ペンチル−1−シラシクロヘキサン4.0g(7.3
mmol;収率68%)を得た。このもの4.0gと塩
化メチレン10mlの溶液に1M一塩化ヨウ素の塩化メ
チレン溶液9ml(9mmol)を滴下し、クロロシリ
ナン化合物を得た。濃縮後、このものに、メタノール3
0mlとトリエチルアミン10mlの混合物を滴下し、
メトキシシリナン化合物を得た。濃縮後、THF50m
l、水素化アルミニウムリチウム0.14g(3.7m
mol)の混合液に滴下した。反応混合物に通常の後処
理を行って得られた目的物は、シラシクロヘキサン環に
関してトランス体、シス体の混合物であり、シリカゲル
クロマトグラフィーで精製して、トランス,トランス,
トランス体の目的物0.7g(1.5mmol;収率4
0%)を得た。 IR(cm-1):2917、2848、2100、15
20、1446、1292、980、887、860、
816 スメクチック−ネマチック転移温度 TSN=140.0
℃ ネマチック−アイソトロピック転移温度 TNI=19
4.7℃
【0048】「実施例2」 トランス,トランス,トラ
ンス−4−(4−(2−(4−(2,3−ジフルオロ−
4−エチルフェニル)シクロヘキシル)エチル)シクロ
ヘキシル)−1−n−ペンチル−1−シラシクロヘキサ
ンの製造 4−(2,3−ジフルオロ−4−エチルフェニル)シク
ロヘキシルメチルブロミドと4−(4−ヨードメチルシ
クロヘキシル)−1−フェニル−n−ペンチル−1−シ
ラシクロヘキサンを用いて、実施例1と同様にして目的
物を得た。
【0049】「実施例3」 トランス,トランス,トラ
ンス−4−(4−(4−(3,4,5−トリフルオロフ
ェニル)シクロヘキシル)シクロヘキシル)−1−n−
プロピル−1−シラシクロヘキサンの製造 マグネシウム1.5g(61.7mmol)およびTH
F50mlの混合物に4−(3,4,5−トリフルオロ
フェニル)シクロヘキシルブロミド16.4g(56.
1mmol)を滴下してグリニャール試薬を得た。続い
て、この溶液に、4−(4−フェニル−4−n−ペンチ
ル−4−シラシクロヘキシル)シクロヘキサノン14.
7g(46.8mmol)を滴下した。通常の後処理で
得られたアルコールとp−トルエンスルホン酸1g
(5.8mmol)とベンゼン100ml中で水をベン
ゼンと共沸させて除きながら加熱還流した。通常の後処
理の後、シリカゲルクロマトグラフィーで精製し、酢酸
エチル100ml中で5%パラジウム−炭素を触媒とし
て水素添加を行い、4−(4−(4−(3,4,5−ト
リフルオロフェニル)シクロヘキシル)シクロヘキシ
ル)−1−フェニル−1−n−プロピル−1−シラシク
ロヘキサン18.9g(36.9mmol;収率78.
8%)を得た。このもの18.9gと塩化メチレン40
mlの溶液に1M一塩化ヨウ素の塩化メチレン溶液45
ml(45mmol)を滴下し、クロロシリナン化合物
を得た。濃縮後、このものに、メタノール120mlと
トリエチルアミン30mlの混合液を滴下し、メトキシ
シリナン化合物を得た。濃縮後、THF100ml、水
素化アルミニウムリチウム0.7g(18.5mmo
l)の混合物に滴下した。反応混合物に通常の後処理を
行って得られた目的物はシクロヘキサン環及びシラシク
ロヘキサン環に関してトランス体、シス体の混合物であ
り、クロマトグラフィーで精製して、トランス,トラン
ス,トランス体の目的物3.7g(8.5mmol;収
率23%)を得た。
【0050】「実施例4」 トランス,トランス,トラ
ンス−4−(4−(4−(4−メチルフェニル)シクロ
ヘキシル)シクロヘキシル)−1−n−プロピル−1−
シラシクロヘキサンの製造 4−(4−メチルフェニル)シクロヘキシルブロミドと
4−(4−フェニル−4−n−ペンチル−4−シラシク
ロヘキシル)シクロヘキサノンを用いて、実施例3と同
様にして目的物を得た。
【0051】「実施例5」 トランス,トランス,トラ
ンス−4−(4−(4−トリフルオロメトキシフェニ
ル)シクロヘキシル)−1−(4−n−プロピルシクロ
ヘキシル)−1−シラシクロヘキサンの製造 マグネシウム1.4g(57.6mmol)およびTH
F50mlの混合物に4−n−プロピルシクロヘキシル
ブロミド12.2g(52.4mmol)を滴下してグ
リニャール試薬を得た。続いて、この溶液を、4−(ト
ランス−4−(4−トリフルオロメトキシフェニル)シ
クロヘキシル)−1−クロロ−1−シラシクロヘキサン
16.5g(43.7mmol)のTHF50ml溶液
に滴下して、4−(4−(4−トリフルオロメトキシフ
ェニル)シクロヘキシル)−1−(4−n−プロピルシ
クロヘキシル)−1−シラシクロヘキサンを得た。この
ものは、シクロヘキサン環およびシラシクロヘキサン環
に関してトランス体とシス体の混合物であり、シリカゲ
ルクロマトグラフィーにより分離して、トランス,トラ
ンス,トランス体の目的物17.5g(35.4mmo
l;収率81%)を得た。
【0052】「実施例6」 トランス,トランス,トラ
ンス−4−(4−(4−(2,2−ジフルオロエトキ
シ)フェニル)シクロヘキシル)−1−(4−n−ブチ
ルシクロヘキシル)−1−シラシクロヘキサンの製造 4−n−ブチルシクロヘキシルブロミドと4−(4−
(4−(2,2−ジフルオロエトキシ)フェニル)シク
ロヘキシル)−1−クロロ−1−シラシクロヘキサンを
用いて、実施例5と同様にして目的物を得た。
【0053】「実施例7」 トランス,トランス,トラ
ンス−4−(2−(4−(2,3−ジフルオロ−4−エ
トキシフェニル)シクロヘキシル)エチル)−1−(4
−n−プロピルシクロヘキシル)−1−シラシクロヘキ
サンの製造 4−n−プロピルシクロヘキシルブロミドと4−(2−
(4−(2,3−ジフルオロ−4−エトキシフェニル)
シクロヘキシル)エチル)−1−クロロ−1−シラシク
ロヘキサンを用いて、実施例5と同様にして目的物を得
た。
【0054】「実施例8」 トランス,トランス,トラ
ンス−4−(2−(4−(3−フルオロ−4−(2,2
−ジフルオロエトキシ)フェニル)シクロヘキシル)エ
チル)−1−(4−(4−ペンテニル)シクロヘキシ
ル)−1−シラシクロヘキサンの製造 4−(4−ペンテニル)シクロヘキシルブロミドと4−
(2−(4−(3−フルオロ−4−(2,2−ジフルオ
ロエトキシ)フェニル)シクロヘキシル)エチル)−1
−クロロ−1−シラシクロヘキサンを用いて、実施例5
と同様にして目的物を得た。
【0055】「実施例9」 トランス,トランス,トラ
ンス−4−(4−(3−フルオロ−4−ジフルオロメト
キシフェニル)−1−シラシクロヘキシル)−1−(4
−n−ペンチルシクロヘキシル)−1−シラシクロヘキ
サンの製造 4−n−ペンチルシクロヘキシルブロミドと4−(4−
(3−フルオロ−4−ジフルオロメトキシフェニル)−
1−シラシクロヘキシル)−1−クロロ−1−シラシク
ロヘキサンを用いて、実施例5と同様にして目的物を得
た。
【0056】「実施例10」 トランス,トランス,ト
ランス−4−(4−(3,5−ジフルオロ−4−クロロ
フェニル)−1−シラシクロヘキシル)−1−(4−n
−ペンチルシクロヘキシル)−1−シラシクロヘキサン
の製造 4−n−ペンチルシクロヘキシルブロミドと4−(4−
(3,5−ジフルオロ−4−クロロフェニル)−1−シ
ラシクロヘキシル)−1−クロロ−1−シラシクロヘキ
サンを用いて、実施例5と同様にして目的物を得た。
【0057】「実施例11」 トランス,トランス,ト
ランス−4−(2−(4−(3−フルオロ−4−トリフ
ルオロメトキシフェニル)−1−シラシクロヘキシル)
エチル)−1−(4−n−プロピルシクロヘキシル)−
1−シラシクロヘキサンの製造 4−n−プロピルシクロヘキシルブロミドと4−(2−
(4−(3−フルオロ−4−トリフルオロメトキシフェ
ニル)−1−シラシクロヘキシル)エチル)−1−クロ
ロ−1−シラシクロヘキサンを用いて、実施例5と同様
にして目的物を得た。
【0058】「実施例12」 トランス,トランス,ト
ランス−4−(2−(4−(4−(2,2,3,3,3
−ペンタフルオロプロポキシ)フェニル)−1−シラシ
クロヘキシル)エチル)−1−(4−n−プロピルシク
ロヘキシル)−1−シラシクロヘキサンの製造 4−n−プロピルシクロヘキシルブロミドと4−(2−
(4−(4−(2,2,3,3,3−ペンタフルオロフ
ルオロプロポキシ)フェニル)−1−シラシクロヘキシ
ル)エチル)−1−クロロ−1−シラシクロヘキサンを
用いて、実施例5と同様にして目的物を得た。
【0059】「実施例13」 トランス,トランス,ト
ランス−4−(4−(4−シアノフェニル)−1−シラ
シクロヘキシル)−1−(4−n−ペンチルシクロヘキ
シル)シクロヘキサンの製造 マグネシウム2.0g(82.3mmol)およびTH
F100mlの混合物に4−(トランス−4−n−ペン
チルシクロヘキシル)シクロヘキシルブロミド22.8
g(74.8mmol)を滴下してグリニャール試薬を
得た。続いて、この溶液を4−(4−シアノフェニル)
−1−クロロ−1−シラシクロヘキサン14.7g(6
2.3mmol)のTHF100ml溶液に滴下して、
4−(4−(4−シアノフェニル)−1−シラシクロヘ
キシル)−1−(4−n−ペンチルシクロヘキシル)シ
クロヘキサンを得た。このものは、シクロヘキサン環お
よびシラシクロヘキサン環に関してトランス体とシス体
の混合物であり、シリカゲルクロマトグラフィーにより
分離して、トランス,トランス,トランス体の目的物2
0.4g(46.7mmol;収率75%)を得た。
【0060】「実施例14」 トランス,トランス,ト
ランス−4−(4−(3,5−ジフルオロ−4−(2,
2−ジフルオロエトキシ)フェニル)−1−シラシクロ
ヘキシル)−1−(4−(3−メチルブチル)シクロヘ
キシル)シクロヘキサンの製造 4−(4−(3−メチルブチル)シクロヘキシル)シク
ロヘキシルブロミドと4−(3,5−ジフルオロ−4−
(2,2−ジフルオロエトキシ)フェニル)−1−クロ
ロ−1−シラシクロヘキサンを用いて実施例13と同様
にして目的物を得た。
【0061】「実施例15」 トランス,トランス,ト
ランス−4−(4−(3−フルオロ−4−シアノフェニ
ル)−1−シラシクロヘキシル)−1−(4−n−ペン
チル−4−シラシクロヘキシル)シクロヘキサンの製造 4−(4−n−ペンチル−4−シラシクロヘキシル)シ
クロヘキシルブロミドと4−(3−フルオロ−4−シア
ノフェニル)−1−クロロ−1−シラシクロヘキサンを
用いて実施例13と同様にして目的物を得た。
【0062】「実施例16」 トランス,トランス,ト
ランス−4−(4−(4−クロロフェニル)−1−シラ
シクロヘキシル)−1−(4−n−ペンチル−4−シラ
シクロヘキシル)シクロヘキサンの製造 4−(4−n−ペンチル−4−シラシクロヘキシル)シ
クロヘキシルブロミドと4−(4−クロロフェニル)−
1−クロロ−1−シラシクロヘキサンを用いて実施例1
3と同様にして目的物を得た。
【0063】「実施例17」 トランス,トランス,ト
ランス−4−(2−(4−(4−フルオロフェニル)−
1−シラシクロヘキシル)エチル)−1−(4−n−プ
ロピルシクロヘキシル)シクロヘキサンの製造 マグネシウム1.6g(65.8mmol)およびTH
F100mlの混合物にトランス,トランス−4−(4
−n−プロピルシクロヘキシル)シクロヘキシルエチル
ブロミド18.9g(59.8mmol)を滴下してグ
リニャール試薬を得た。続いて、この溶液を4−(4−
フルオロフェニル)−1−クロロ−1−シラシクロヘキ
サン11.4g(49.8mmol)のTHF100m
l溶液に滴下して、4−(2−(4−(4−フルオロフ
ェニル)−1−シラシクロヘキシル)エチル)−1−
(4−n−プロピルシクロヘキシル)シクロヘキサンを
得た。このものは、シラシクロヘキサン環に関してトラ
ンス体とシス体の混合物であり、シリカゲルクロマトグ
ラフィーにより分離して、トランス,トランス,トラン
ス体の目的物17.5g(40.8mmol;収率82
%)を得た。
【0064】「実施例18」 トランス,トランス,ト
ランス−4−(2−(4−(4−(2−フルオロエトキ
シ)フェニル)−1−シラシクロヘキシル)エチル)−
1−(4−(3−メトキシ)−n−プロピルシクロヘキ
シル)シクロヘキサンの製造 4−(4−(3−メトキシ)−n−プロピルシクロヘキ
シル)シクロヘキシルエチルブロミドと4−(4−(2
−フルオロエトキシ)フェニル)−1−クロロ−1−シ
ラシクロヘキサンを用いて、実施例17と同様にして目
的物を得た。
【0065】「実施例19」 トランス,トランス,ト
ランス−4−(2−(4−(4−(3−フルオロ−4−
トリフルオロメチル)フェニル)−1−シラシクロヘキ
シル)エチル)−1−(4−n−プロピル−4−シラシ
クロヘキシル)シクロヘキサンの製造 4−(4−n−プロピル−4−シラシクロヘキシル)シ
クロヘキシルエチルブロミドと4−(4−(3−フルオ
ロ−4−トリフルオロメチル)フェニル)−1−クロロ
−1−シラシクロヘキサンを用いて、実施例17と同様
にして目的物を得た。
【0066】「実施例20」 トランス,トランス,ト
ランス−4−(2−(4−(4−(3−フルオロ−4−
クロロ)フェニル)−1−シラシクロヘキシル)エチ
ル)−1−(4−n−プロピル−4−シラシクロヘキシ
ル)シクロヘキサンの製造 4−(4−n−プロピル−4−シラシクロヘキシル)シ
クロヘキシルエチルブロミドと4−(4−(3−フルオ
ロ−4−クロロ)フェニル)−1−クロロ−1−シラシ
クロヘキサンを用いて、実施例17と同様にして目的物
を得た。
【0067】「実施例21」 トランス,トランス,ト
ランス−4−(4−(4−トリフルオロメチルフェニ
ル)シクロヘキシル)−1−(4−n−ペンチル−1−
シラシクロヘキシル)−1−シラシクロヘキサンの製造 マグネシウム1.3g(53.5mmol)およびTH
F50mlの混合物にn−ペンチルブロミド7.3g
(48.6mmol)を滴下してグリニャール試薬を得
た。続いて、この溶液をトランス−4−(トランス−4
−トリフルオロメチルフェニル)シクロヘキシル)−1
−(4−クロロ−4−シラシクロヘキシル)−1−シラ
シクロヘキサン18.6g(40.5mmol)のTH
F100ml溶液に滴下して、4−(4−(4−トリフ
ルオロメチルフェニル)シクロヘキシル)−1−(4−
n−ペンチル−1−シラシクロヘキシル)−1−シラシ
クロヘキサンを得た。このものは、シラシクロヘキサン
環に関してトランス体とシス体の混合物であり、シリカ
ゲルクロマトグラフィーにより分離して、トランス,ト
ランス,トランス体の目的物17.0g(34.4mm
ol;収率85%)を得た。
【0068】「実施例22」 トランス,トランス,ト
ランス−4−(4−(4−(2,2−ジフルオロビニ
ル)フェニル)シクロヘキシル)−1−(4−n−ペン
チル−4−シラシクロヘキシル)−1−シラシクロヘキ
サンの製造 n−ペンチルブロミドと4−(4−(4−(2,2−ジ
フルオロビニル)フェニル)シクロヘキシル)−1−
(4−クロロ−4−シラシクロヘキシル)−1−シラシ
クロヘキサンを用いて、実施例21と同様にして目的物
を得た。
【0069】「実施例23」 トランス,トランス,ト
ランス−4−(2−(4−(4−ジフルオロメトキシフ
ェニル)シクロヘキシル)エチル)−1−(4−n−プ
ロピル−4−シラシクロヘキシル)−1−シラシクロヘ
キサンの製造 n−プロピルブロミドと4−(2−(4−(4−ジフル
オロメトキシフェニル)シクロヘキシル)エチル)−1
−(4−クロロ−4−シラシクロヘキシル)−1−シラ
シクロヘキサンを用いて、実施例21と同様にして目的
物を得た。
【0070】「実施例24」 トランス,トランス,ト
ランス−4−(2−(4−(4−(1,2−ジフルオロ
ビニロキシ)フェニル)シクロヘキシル)エチル)−1
−(4−n−プロピル−4−シラシクロヘキシル)−1
−シラシクロヘキサンの製造 n−プロピルブロミドと4−(2−(4−(4−(1,
2−ジフルオロビニロキシ)フェニル)シクロヘキシ
ル)エチル)−1−(4−クロロ−4−シラシクロヘキ
シル)−1−シラシクロヘキサンを用いて、実施例21
と同様にして目的物を得た。
【0071】「実施例25」 トランス,トランス,ト
ランス−4−(4−(4−(3,5−ジフルオロ−4−
トリフルオロメトキシ)フェニル)−1−シラシクロヘ
キシル)−1−(4−n−ペンチル−4−シラシクロヘ
キシル)−1−シラシクロヘキサンの製造 n−ペンチルブロミドと4−(4−(4−(3,5−ジ
フルオロ−4−トリフルオロメトキシ)フェニル)−1
−シラシクロヘキシル)−1−(4−クロロ−4−シラ
シクロヘキシル)−1−シラシクロヘキサンを用いて、
実施例21と同様にして目的物を得た。
【0072】「実施例26」 トランス,トランス,ト
ランス−4−(4−(4−(2,2,2−トリフルオロ
エトキシ)フェニル)−1−シラシクロヘキシル)−1
−(4−n−ペンチル−4−シラシクロヘキシル)−1
−シラシクロヘキサンの製造 n−ペンチルブロミドと4−(4−(4−(2,2,2
−トリフルオロエトキシ)フェニル)−1−シラシクロ
ヘキシル)−1−(4−クロロ−4−シラシクロヘキシ
ル)−1−シラシクロヘキサンを用いて、実施例21と
同様にして目的物を得た。
【0073】「実施例27」 トランス,トランス,ト
ランス−4−(2−(4−(4−(3,5−ジフルオロ
−4−トリフルオロメトキシ)フェニル)−1−シラシ
クロヘキシル)エチル)−1−(4−n−プロピル−4
−シラシクロヘキシル)−1−シラシクロヘキサンの製
造 n−プロピルブロミドと4−(2−(4−(4−(3,
5−ジフルオロ−4−トリフルオロメトキシ)フェニ
ル)−1−シラシクロヘキシル)エチル)−1−(4−
クロロ−4−シラシクロヘキシル)−1−シラシクロヘ
キサンを用いて、実施例21と同様にして目的物を得
た。
【0074】「実施例28」 トランス,トランス,ト
ランス−4−(2−(4−(4−(3,5−ジフルオロ
−4−トリフルオロメトキシ)フェニル)−1−シラシ
クロヘキシル)エチル)−1−(4−n−プロピル−4
−シラシクロヘキシル)−1−メチル−1−シラシクロ
ヘキサンの製造 n−プロピルブロミドと4−(2−(4−(4−(3,
5−ジフルオロ−4−トリフルオロメトキシ)フェニ
ル)−1−シラシクロヘキシル)エチル)−1−(4−
クロロ−4−シラシクロヘキシル)−1−シラシクロヘ
キサンを用いて、実施例21と同様にして目的物を得
た。
【0075】「実施例29」 トランス,トランス,ト
ランス−4−(2−(4−(4−(3,5−ジフルオロ
−4−トリフルオロメトキシ)フェニル)−1−シラシ
クロヘキシル)エチル)−1−(4−n−プロピル−4
−シラシクロヘキシル)−1−フルオロ−1−シラシク
ロヘキサンの製造 n−プロピルブロミドと4−(2−(4−(4−(3,
5−ジフルオロ−4−トリフルオロメトキシ)フェニ
ル)−1−シラシクロヘキシル)エチル)−1−(4−
クロロ−4−シラシクロヘキシル)−1−シラシクロヘ
キサンを用いて、実施例21と同様にして目的物を得
た。
【0076】
【発明の効果】Δnが比較的小さくTNIが高く、かつケ
イ素を導入した効果として低い閾値電圧を与えるシラシ
クロヘキサン型液晶化合物により、液晶物質の性能向上
が図れる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 荻原 勤 新潟県中頸城郡頸城村大字西福島28番地の 1 信越化学工業株式会社合成技術研究所 内 (72)発明者 金子 達志 新潟県中頸城郡頸城村大字西福島28番地の 1 信越化学工業株式会社合成技術研究所 内 (72)発明者 中島 睦雄 新潟県中頸城郡頸城村大字西福島28番地の 1 信越化学工業株式会社合成技術研究所 内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(1) 【化1】 [上式中、Rは、炭素数1〜10の直鎖状アルキル基、
    炭素数1〜10のモノまたはジフルオロアルキル基、炭
    素数1〜10の直鎖状アルコキシ基、炭素数3〜8の分
    枝鎖状アルキル基、炭素数2〜7のアルコキシアルキル
    基、または炭素数2〜8のアルケニル基を表し、 【化2】 は、1,4−シクロヘキシレン基を示すが、そのうち少
    なくとも一つは、1または4位にケイ素を有し、該ケイ
    素が、H、F、ClまたはCH3 の置換基を有するトラ
    ンス−1−シラ−1,4−シクロヘキシレン基またはト
    ランス−4−シラ−1,4−シクロヘキシレン基を表
    し、 Xは、H、CN、F、Cl、CF3 、CF2 Cl、CH
    (F)Cl、OCF3、OCF2 Cl、OCH(F)C
    l、OCHF2 、炭素数1〜10の直鎖状アルキル基、
    炭素数1〜10の直鎖状アルコキシ基、炭素数2〜7の
    アルコキシアルキル基、(O)p CY1 =CX1
    2 (pは0または1、Y1 およびX1 はH、FまたはC
    l、X2 はFまたはClを表す。)、(O)q (Cn
    m 2n-m)X 3 (qは0または1、nは2、3または
    4、mは0〜2nの間の任意の整数、X 3 はH、Fまた
    はClを表す。)を表し、 Y、Zは、HまたはF、iは、0または1を表す。]で
    表されるシラシクロヘキサン化合物。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のシラシクロヘキサン化
    合物を含有することを特徴とする液晶組成物。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の液晶組成物を含有する
    ことを特徴とする液晶表示素子。
JP8171239A 1996-07-01 1996-07-01 シラシクロヘキサン化合物及びこれを含有する液晶組成物 Pending JPH1017574A (ja)

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