JPH10172455A - 陰極線管の色選別機構 - Google Patents

陰極線管の色選別機構

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JPH10172455A
JPH10172455A JP32886996A JP32886996A JPH10172455A JP H10172455 A JPH10172455 A JP H10172455A JP 32886996 A JP32886996 A JP 32886996A JP 32886996 A JP32886996 A JP 32886996A JP H10172455 A JPH10172455 A JP H10172455A
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tape
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稔 恒川
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡素な構成でダンパースプリングの取り付け
位置の誤差により生じるダンパーワイヤの過剰な張力を
減殺し、ダンパー浮きを抑制する陰極線管選管の色選別
機構を提供する。 【解決手段】 色選別機構4を、金属薄板に複数本のス
リット14が形成され、この複数本のスリット14の最
端のスリット14aの外側方にサポートテープ16が形
成されるとともに、このサポートテープ16の外側方に
サポートテープ16のテープ幅よりも幅狭のテープ幅を
有するダミーサポートテープ17が形成されてなるFA
G10と、このFAG10を支持するフレーム11と、
このFAG10上に架張されるダンパーワイヤ12と、
フレーム11に取り付けられ、FAG10上に架張され
るダンパーワイヤ12を支持するダンパースプリング1
3とを有するように構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、テレビジョン受像
機の陰極線管に配設される色選別機構に関し、詳しく
は、ダンパーワイヤのダンパー浮きを低減する陰極線管
の色選別機構に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から単銃3ビーム方式の陰極線管が
提案されている。この陰極線管は、フェースパネルの内
側に色選別機構を備えており、電子銃より出射された電
子ビームがこの色選別機構を透過し、フェースパネルの
内面に形成された蛍光面に照射され、所定の蛍光体が発
光されることにより、フェースパネルに映像が映し出さ
れる。
【0003】ここで、色選別機構100は、例えば図5
に示すように、平板に微細ピッチで複数本のスリット1
01が形成され、この複数本のスリット101の最端の
スリット101aの外側方にサポートテープ102が形
成されてなる色選別パネル103(フラットアパーチャ
ーグリル。以下、FAGという。)と、このFAG10
3をフェースパネルの形状に対応した所定の曲率の弧形
状となるように支持するフレーム104と、FAG10
3上に架張されるダンパーワイヤ105と、フレーム1
04に取り付けられ、FAG103上に架張されるダン
パーワイヤ105を支持するダンパースプリング106
とにより構成される。
【0004】上記ダンパーワイヤ105は、FAG10
3上に形成された複数本のスリット101間の間隔10
7(以下、この間隔をAGテープという。)の振動を抑
制するためのものである。即ち、AGテープ107は、
微細ピッチで形成されたスリット101間の間隔であ
り、僅かな衝撃が与えられるだけで振動してしまう。A
Gテープ107のこの振動は、電子ビームの蛍光面への
ランディングを乱し、画像の乱れを生じさせる。
【0005】そこで、従来より、色選別機構100に
は、FAG103上に、スリット101と直交する方
向、即ち、AGテープ107と直交する方向でダンパー
ワイヤ105が架張され、このAGテープ107の振動
を抑えるようになされていた。
【0006】なお、このダンパーワイヤ105は、フレ
ーム104に取り付けられたダンパースプリング106
によって支持されている。また、この色選別機構100
は、FAG103の端縁がフレーム104の主面により
構成される取付け面に取り付けられている。
【0007】このように構成される色選別機構は、FA
G103の主面がフェースパネル内面と対向するように
陰極線管内に配設され、FAG103に形成されたスリ
ット101が、電子銃から出射される電子ビームを透過
させることにより、色の選別を行っている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、AG
テープ107の振動を抑制するダンパーワイヤ105
は、フレーム104に取り付けられたダンパースプリン
グ106によって支持されている。したがって、ダンパ
ースプリング106のフレーム104に対する取り付け
位置が、所定の位置よりもFAG103が取り付けられ
た側と逆側にずれると、ダンパーワイヤ105の張力が
所望の値よりも高くなってしまう。
【0009】ダンパーワイヤ105の張力が高すぎる
と、サポートテープ102に、図6(A)中矢印で示す
方向への回転モーメントが生じ、図6(B)に示すよう
にサポートテープ102にねじれが生じる。
【0010】色選別機構100は、サポートテープ10
2にねじれが生じると、最端側のAGテープ107とダ
ンパーワイヤ105の間に隙間(ダンパー浮き)が形成
されてしまう。色選別機構100は、このようにダンパ
ー浮きが形成されると、ダンパーワイヤ105によるA
Gテープ107の振動抑制機能が減殺されてしまい、電
子ビームの蛍光面へのランディングの乱れ、画像の乱れ
を招くことになる。
【0011】こうした不都合を生じるダンパー浮きを防
止するために、ダンパースプリング106の取り付け工
程は厳しく管理され、ダンパースプリング106を正確
な位置に取り付けるようにされていたが、実際には、ダ
ンパースプリング106の取り付け位置に多少の誤差が
生じてしまうのが現状である。
【0012】また、近年、陰極線管の画面のフラット化
が進んでおり、これにともない色選別機構100の曲率
もフラットに近づいてきている。色選別機構100の曲
率がフラットに近づくと、ダンパースプリング106の
取り付け位置の誤差により生じるダンパーワイヤ105
の過剰な張力は、色選別機構100の中央部付近で緩和
されることなくサポートテープ102に直接かかってく
る。このためダンパースプリング106の取り付け位置
の誤差が微小であっても、ダンパー浮きが生じてしまう
ことがあった。
【0013】そこで本発明は、簡素な構成でダンパース
プリングの取り付け位置の誤差により生じるダンパーワ
イヤ1の過剰な張力を減殺し、ダンパー浮きを抑制する
陰極線管選管の色選別機構を提供することを目的とす
る。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明に係る陰極線管の
色選別機構は、上述した課題を解決すべく、金属薄板に
複数本のスリットが形成され、この複数本のスリットの
最端のスリットの外側方にサポートテープが形成される
とともに、このサポートテープの外側方にサポートテー
プのテープ幅よりも幅狭のテープ幅を有するダミーサポ
ートテープが形成されてなる色選別パネルと、この色選
別パネルを支持するフレームと、この色選別パネル上に
架張されるダンパーワイヤと、フレームに取り付けら
れ、色選別パネル上に架張されるダンパーワイヤを支持
するダンパースプリングとを有して構成される。
【0015】以上のように構成される本発明に係る陰極
線管の色選別機構は、サポートテープの外側方に形成さ
れるダミーサポートテープが、ダンパースプリングの取
り付け位置の誤差により生じるダンパーワイヤの過剰な
張力をうけて変位する。これによりダンパーワイヤの過
剰な張力は減殺される。したがって、サポートテープに
ねじれが生じないので、ダンパー浮きが抑制される。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る陰極線管の色
選別機構の実施の形態について、図面を参照しながら詳
細に説明する。
【0017】本発明に係る色選別機構は、例えばカラー
方式の陰極線管に適用される。この陰極線管は、単銃3
ビーム方式の電子銃と、複数列の縦縞状のスリットを有
した色選別機構を有することを特徴とする。そして、こ
の陰極線管1は、例えば図1に示すように、全体として
略フラスコ状を呈しその内部が真空の状態とされるバル
ブ2と、このバルブ2内に配設される電子銃3と、バル
ブ2内に配設される色選別機構4とを有する。
【0018】このバルブ2は、電子銃3が配設されるネ
ック部5と、このネック部5から張り出して形成される
ファンネル部6と、略浅皿状に形成されると共にその主
面にスクリーン面となるフェース部7を有するパネル部
8とを有する。
【0019】そして、このバルブ2には、フェース部7
の内面に蛍光面9が形成されている。この蛍光面9は、
赤、緑、青の蛍光体がストライプ状に焼き付けられてな
るものである。さらに、このバルブ2には、そのパネル
部8内に上記色選別機構4が配設される。そして、この
バルブ2は、色選別機構4がパネル部8内に配設された
後に、パネル部8とファンネル部6が溶着接合されてな
る。
【0020】また、ネック部5に配設される電子銃3は
単電子銃である。そしてこの電子銃3には3個のカソー
ドが直線状(インライン)に配置されている。この電子
銃3は、これらカソードから放出される赤、緑、青に対
応する電子ビームを1個の主レンズ中心で交差するよう
にし、その後、3方向に離散する電子ビームを静電偏光
板で屈折させ、蛍光面9上でコンバーゼンスさせるよう
にしている。
【0021】色選別機構4は、電子銃3より出射された
赤、緑、青に対応する電子ビームを透過させることによ
り、これら電子ビームが蛍光面9のそれぞれに対応する
発光色の蛍光体のみを照射するようにして、色の選別を
行うものである。この色選別機構4は、例えば図2に示
すように、全体としてスクリーン面よりやや大とされた
直方形状をした色選別を行うFAG10と、このFAG
10を保持するフレーム11と、FAG10上に架張さ
れるダンパーワイヤ12と、フレーム11に取り付けら
れ、FAG10上に架張されるダンパーワイヤ12を支
持するダンパースプリング13とを有する。
【0022】FAG10は、例えば厚さ寸法が0.1m
m程度の軟鋼板等の金属薄板上に、縦縞状のスリット1
4が所定のピッチで複数設けられ、この各スリット14
間の間隔がAGテープ15として構成されている。そし
て、これらのスリット14とAGテープ15とにより、
色選別を行う有効画面を形成している。また、このFA
G10には、複数のスリット14のうち最端のスリット
14aの外側方に、サポートテープ16が形成されるて
いる。さらにまた、このFAG10には、サポートテー
プ16の外側方にダミーサポートテープ17が形成され
ている。
【0023】サポートテープ16は、FAG10の安定
性を高めるためのものであり、AGテープ15に比べて
幅広に形成されている。そして、サポートテープ16
は、色選別に無関係なテープであり、有効画面の左右の
外側、即ち複数のスリット14のうち最端のスリット1
4aの外側方に形成されている。
【0024】また、ダミーサポートテープ17は、後述
するダンパーワイヤ12の過剰な張力を吸収するための
ものであり、サポートテープ16の外側方に形成されて
いる。
【0025】そして、ダミーサポートテープ17は、サ
ポートテープ16より幅狭に形成されている。
【0026】このダミーサポートテープ17は、例え
ば、FAG10の端部にダミースリット18を設けるこ
とにより形成する。即ち、FAG10の端縁と、FAG
10の端部に形成されたダミースリット18との間の領
域がダミーサポートテープ17として構成される。
【0027】以上のように形成されるFAG10は、フ
レーム11に支持された状態で、複数列の縦縞状のスリ
ット14より電子ビームを透過させることにより色選別
を行う。
【0028】フレーム11は、上下一対とされる横フレ
ーム11aと左右一対とされる縦フレーム11bとを有
し、例えばステンレス等の金属材料から形成される。横
フレーム11aは、その長さ方向に所定の曲率をもって
円弧形に形成されている。そして、横フレーム11a
は、その長さ寸法がスクリーン面の長辺方向の長さ寸法
と略同じくして形成されている。この横フレーム11a
には、色選別機構4がパネル部8内に配設された際にフ
ェース部7側に対向する主面に、FAG10が所定の張
力をもって溶着されて取り付けられる。また、縦フレー
ム11bは、上下の横フレーム11aを連結するため、
FAG10が取り付けられない他方の主面に溶着され固
定される。
【0029】ダンパーワイヤ12は、AGテープ15の
振動を抑制するためのものであり、所定の張力をもって
FAG10上に架張されている。そして、ダンパーワイ
ヤ12の両端は、一対の縦フレーム11bに取り付けら
れたダンパースプリング13により支持されている。
【0030】ダンパースプリング13は、爪状に形成さ
れており、縦フレーム11bに対して外広がりに弾性変
位するように形成されている。そして、このダンパース
プリング13は、その端部がFAG10の表面から約
0.5mm程度下側に位置するように、一対の縦フレー
ム11bに溶着されている。
【0031】ところで、このダンパースプリング13
は、溶着する際に、取り付け装置の動作誤差や、溶接の
際の応力等により、取り付け位置に多少の誤差が生じて
しまうことがある。そして、ダンパースプリング13の
取り付け位置が、下側、即ち、FAG10が取り付けら
れた側と逆側にずれ、ダンパースプリング13の端部
が、FAGの表面から0.5mm程度の位置をこえて一
定限度以上ずれた位置にくると、ダンパーワイヤ12に
過剰な張力が生じてしまう。
【0032】このようにダンパーワイヤ12に過剰な張
力が生じると、FAG10の端部に過剰な負担がかかる
ことになるが、この色選別機構4は、こうしたFAG1
0の端部にかかる過剰な負担を、サポートテープ16の
外側方に形成したダミーサポートテープ17により吸収
するようにしている。
【0033】即ち、ダンパーワイヤ12に過剰な張力が
生じると、ダミーサポートテープ17に、図3(A)中
矢印で示す方向への回転モーメントが生じ、図4(B)
に示すようにダミーサポートテープ17が変位する。こ
のように、ダミーサポートテープ17が変位することに
より、ダンパーワイヤ12の過剰な張力は減殺される。
したがって、ダンパーワイヤ12に過剰な張力が生じた
場合であっても、サポートテープ16には過剰な負担は
かからず、サポートテープ16にねじれが生じないの
で、ダンパー浮きが抑制される。
【0034】なお、例えば図4に示すように、サポート
テープ16のテープ幅を有効画面との関係で可能な限り
広くすることで、ダンパー浮き抑制の効果がさらに発揮
される。即ち、ダミーサポートテープ17が変位する
と、サポートテープ16のダミーサポートテープ16側
の端部において、ダンパーワイヤ12とサポートテープ
16間に若干の隙間が形成され、この隙間は、サポート
テープ16のスリット14側の端部に向かうにしたがっ
て、漸次減殺されていく。したがって、サポートテープ
16のテープ幅を広くすれば、サポートテープ16のス
リット14側の端部においては、隙間が形成されないの
で、有効画面におけるダンパー浮きが確実に抑制され
る。
【0035】
【発明の効果】本発明に係る陰極線管の色選別機構は、
サポートテープの外側方に形成したダミーサポートテー
プが、ダンパースプリングの取り付け位置の誤差によっ
て生じるダンパーワイヤの過剰な張力を吸収するので、
簡素な構成でダンパー浮きを抑制し、AGテープの振動
による電子ビームの蛍光面へのランディングの乱れ、画
像の乱れを防止することができる。
【0036】またこの色選別機構は、ダンパースプリン
グの取り付け位置の公差が緩和されるので、製造の際の
管理、調整工数の削減を図ることができ、また陰極線管
の画面のフラット化にも対応できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】陰極線管の全体斜視図である。
【図2】上記陰極線管に取り付けられる色選別機構の全
体斜視図である。
【図3】同色選別機構の要部拡大断面図であり、(A)
はダミーサポートテープが変位する以前の状態を示し、
(B)はダミーサポートテープが変位した状態を示して
いる。
【図4】サポートテープが幅広とされた色選別機構の要
部拡大断面図である。
【図5】従来の色選別機構の全体斜視図である。
【図6】従来の色選別機構の要部拡大断面図であり、
(A)はサポートテープにねじれが生じる以前の状態を
示し、(B)はサポートテープにねじれが生じた状態を
示している。
【符号の説明】
1 陰極線管、4 色選別機構、10 フラットアパー
チャーグリル(FAG)、11 フレーム、12 ダン
パーワイヤ、13 ダンパースプリング、14スリッ
ト、16 サポートテープ、17 ダミーサポートテー
プ、18 ダミースリット

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属薄板に複数本のスリットが形成さ
    れ、この複数本のスリットの最端のスリットの外側方に
    サポートテープが形成されるとともに、このサポートテ
    ープの外側方にサポートテープのテープ幅よりも幅狭の
    テープ幅を有するダミーサポートテープが形成されてな
    る色選別パネルと、 上記色選別パネルを支持するフレームと、 上記色選別パネル上に架張されるダンパーワイヤと、 上記フレームに取り付けられ、色選別パネル上に架張さ
    れるダンパーワイヤを支持するダンパースプリングとを
    有する陰極線管の色選別機構。
  2. 【請求項2】 上記ダミーサポートテープは、上記色選
    別パネルの端部にダミースリットを設けることにより形
    成されることを特徴とする請求項1記載の陰極線管の色
    選別機構。
JP32886996A 1996-12-09 1996-12-09 陰極線管の色選別機構及びカラー陰極線管 Expired - Fee Related JP3235493B2 (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20030015089A (ko) * 2001-08-14 2003-02-20 엘지.필립스디스플레이(주) 평면 음극선관용 댐퍼스프링

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20030015089A (ko) * 2001-08-14 2003-02-20 엘지.필립스디스플레이(주) 평면 음극선관용 댐퍼스프링

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