JPH10172353A - 絶縁ケーブル複合架空線 - Google Patents

絶縁ケーブル複合架空線

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JPH10172353A
JPH10172353A JP8327369A JP32736996A JPH10172353A JP H10172353 A JPH10172353 A JP H10172353A JP 8327369 A JP8327369 A JP 8327369A JP 32736996 A JP32736996 A JP 32736996A JP H10172353 A JPH10172353 A JP H10172353A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
heat resistance
insulated cable
resin
heat
polyimide
Prior art date
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Pending
Application number
JP8327369A
Other languages
English (en)
Inventor
Hirotaka Sawada
広隆 沢田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujikura Ltd
Original Assignee
Fujikura Ltd
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Filing date
Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 架空地線、架空送電線などの架空線に複合す
る絶縁ケーブルの耐熱性を高め、架空線からの発熱によ
る絶縁ケーブルの劣化、損傷を防止する。 【解決手段】 絶縁ケーブルの絶縁体6、シース8など
の被覆を、ポリエーテルエーテルケトン、ポリイミド、
フッ素樹脂などの耐熱温度が200℃以上の樹脂で構成
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、鉄塔間に架設さ
れた架空送電線、架空地線などの架空線と、航空障害灯
などへの電力供給等に用いられる絶縁ケーブルとを組み
合わせた絶縁ケーブル複合架空線に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の絶縁ケーブル複合架空線として
は、本出願人が先に特許出願した特願平5−17759
9号(平成5年6月25日出願、特開平7−14435
号公報参照)に記載のものがある。このものは、例えば
図1に示すように、絶縁ケーブル1をアルミニウム合
金、ステンレス鋼などからなる金属パイプ2内に収容
し、この金属パイプ2上にアルミニウム線、アルミニウ
ム合金線、アルミニウム覆鋼線などの素線3を複数本撚
り合わせのもので、撚合素線4が架空送電線、架空地線
として機能し、絶縁ケーブル1が航空障害灯などの施設
へ電力を供給する機能を担うようになっている。
【0003】また、上記絶縁ケーブル1としては、図2
に示すように導体5上に絶縁体6を設け、この絶縁体6
上に軟銅線を一重以上に編組してなる帰路導体7を設
け、この帰路導体7上にシース8を被覆したものが主に
用いられる。そして、上記絶縁体6としては架橋ポリエ
チレンからなるものが、シース8としてはポリ塩化ビニ
ルからなるものが用いられている。
【0004】このため、このような絶縁ケーブルは耐熱
性が低く、連続使用温度が80℃程度、瞬間使用温度が
105℃程度である。したがって、架空送電線の送電時
の損失による発熱や架空地線の落雷時のサージによる発
熱によって金属パイプ1内に収容されている絶縁ケーブ
ル1が熱的に損傷する恐れがある。
【0005】このような絶縁ケーブル1の熱的損傷を防
止するために、架空線の導体(撚合素線)の電気抵抗を
下げ、発熱量を低下させる対応策も考えられるが、架空
線を構成する素線3の本数を増加させねばならず、重量
増加、コスト上昇などの点で実用的でないなどの不都合
がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】よって、この発明にお
ける課題は、架空線に複合される絶縁ケーブルの耐熱性
を十分に高めて、かかる不都合を解消することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】かかる課題は、絶縁ケー
ブルの絶縁体、シースなどの被覆を耐熱温度が200℃
以上の耐熱性樹脂で構成することにより解決される。ま
た、耐熱性樹脂としては、ポリエーテルエーテルケト
ン、ポリイミド、フッ素樹脂がなかでも好適である。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳しく説明する。
本発明の絶縁ケーブル複合架空線における絶縁ケーブル
は、絶縁体、シースなどの被覆が耐熱性樹脂から形成さ
れている。ここでの耐熱性樹脂とは、耐熱温度が200
℃以上のものを指称する。また、耐熱温度とは空気中に
おいて連続4万時間放置した後の機械的強度の低下が5
%以内である温度を言う。
【0009】この耐熱性樹脂の具体的なものは、ポリテ
トラフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン−ヘキ
サフルオロエチレン共重合体、テトラフルオロエチレン
−パ−フルオロアルキルビニルエーテル共重合体などの
フッ素樹脂、ポリエーテルエーテルケトン、ポリイミ
ド、ポリエーテルスルフォン、ポリアミドイミド(商品
名トーロン)などが挙げられる。また、若干可撓性は低
下するもののガラス短繊維を20〜30体積%分散させ
た6−ナイロン、ポリエチレンテレフタレート、などの
繊維強化熱可塑性樹脂も使用することができる。
【0010】これらの樹脂のなかでも、フッ素樹脂(耐
熱温度200〜250℃)、ポリエーテルエーテルケト
ン(耐熱温度250℃)、ポリイミド(耐熱温度220
℃)がコスト、製造性、機械的特性などの点で好まし
い。特に、ポリエーテルエーテルケトン、ポリイミドは
引張強度、耐摩耗性などの機械的強度、絶縁耐力が優れ
ており、被覆の厚さを薄くでき、細径化、軽量化が可能
である点により、最も好ましい。
【0011】これらの耐熱性樹脂のうち、熱可塑性のも
のでは、通常の押出被覆法によって絶縁体、シース等の
被覆を形成することができ、ポリイミドなどの熱硬化性
のものでは、そのプレポリマーをキャスト法などにより
テープ状に成形し、このテープを巻回することによって
絶縁体、シース等とすることができる。絶縁体、シース
などの被覆の厚みは、送電電圧などによって適宜決めら
れる。
【0012】この絶縁ケーブルと架空線との複合形態
は、図1に示した金属パイプ2内に絶縁ケーブル1を収
容し、金属パイプ2上に複数本の素線3…を撚り合わせ
た構造のもの以外に、絶縁ケーブルの周囲に複数の扇形
素線を全体として円筒形となるように添わせ、この上に
複数本の素線を撚り合わせたもの、複数本の素線を撚り
合わせた裸撚線の外周に1本ないし数本の絶縁ケーブル
をスパイラル状に巻き付けたものなどが挙げられる。
【0013】このような絶縁ケーブル複合架空線にあっ
ては、これに複合されている絶縁ケーブルが耐熱性の優
れた樹脂からなる絶縁体、シース等の被覆を有するもの
であるので、絶縁ケーブル自体の耐熱温度が高められ、
絶縁ケーブルとしての連続使用温度が140℃程度に、
瞬間使用温度が200℃程度に高くなり、架空線の一時
的あるいは持続的な発熱による温度上昇によって絶縁ケ
ーブルの機能、特性が低下することがなく、十分耐えう
るものとなる。このため、架空線の導体断面積を増し
て、電気抵抗を下げる必要はなく、架空線が大径化し
て、重量が増加することもない。
【0014】また、耐熱性樹脂として、ポリエーテルエ
ーテルケトン、ポリイミドを用いたものでは、引張強度
などの機械的特性、耐摩耗性、絶縁耐力などの電気特性
が大幅に向上する。このため、被覆の厚さを格段に薄く
することが可能となり、絶縁ケーブル自体を細径化、軽
量化でき、これによって複合架空線も細径化、軽量化で
きる。
【0015】以下、具体例を示す。 (実施例1)径2.6mmの導体上にポリエーテルエー
テルケトンを押出被覆して、厚さ2.0mmの絶縁体を
設け、この上に二重の軟銅線編組を設けて帰路導体と
し、この上にポリエーテルエーテルケトンをさらに押出
被覆して厚さ0.15mmのシースを設け、仕上がり外
径10.3mmの絶縁ケーブルを得た。
【0016】(実施例2)実施例1において、ポリエー
テルエーテルケトンを押出被覆するかわりに、厚さ0.
038mmのポリイミドテープを1/2ラップで巻き回
して、厚さ2.0mmの絶縁層と、厚さ0.15mmの
シースを設けて、仕上がり外径10.3mmの絶縁ケー
ブルを得た。
【0017】(実施例3)実施例1において、ポリエー
テルエーテルケトンの代わりにテトラフルオロエチレン
−パ−フルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PF
A)を用いた他は同様にして、厚さ2.0mmの絶縁
体、厚さ0.15mmのシースを設けて仕上がり外径1
0.3mmの絶縁ケーブルを得た。
【0018】(従来例1)径2.6mmの導体上に架橋
剤配合低密度ポリエチレンを押出被覆し、次いでこれを
加熱、架橋して厚さ2.5mmの架橋ポリエチレンから
なる絶縁体を設け、この絶縁体上に二重の軟銅線編組を
設けて帰路導体とし、この上にポリ塩化ビニル組成物を
押出被覆して厚さ2.0mmのシースを設け、仕上がり
外径13mmの絶縁ケーブルを得た。
【0019】これら4種の絶縁ケーブルについて、その
連続使用温度および瞬間使用温度を評価した。これの評
価は電気用品取締法の耐熱寿命(アウレニウス法)の評
価方法によった。また、そのシースの耐摩耗性をNEM
A式によって評価した。さらに、上記の連続使用温度お
よび瞬間使用温度に基づいて絶縁ケーブルを複合しうる
架空線の最小断面積を求めた。結果を表1に示す。
【0020】
【表1】
【0021】表1より、実施例の絶縁ケーブルでは、耐
熱性が従来例のものに比べて格段に良好となっており、
これにともなって、架空線の導体断面積を減少しうるこ
とがわかる。また、ポリエーテルエーテルケトン、ポリ
イミドを用いたものでは、さらに細径化、軽量化が可能
となり、架空線に複合できる絶縁ケーブルを2本以上と
することも可能であることが明らかとなった。
【0022】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の絶縁ケー
ブル複合架空線は、その絶縁ケーブルの被覆に耐熱性の
良好な耐熱性樹脂を使用したものであるので、絶縁ケー
ブル自体の耐熱性が向上し、架空線からの連続的および
瞬間的発熱によって劣化することがなく、このため発熱
を低減するために架空線の導体断面積を増大させるなど
の対策が不要となる。また、耐熱性樹脂として、機械的
強度が良好なポリエーテルエーテルケトン、ポリイミド
を用いた絶縁ケーブルでは、さらに細径化、軽量化が可
能となり、架空線に複合しうる絶縁ケーブルの本数を2
本以上とすることもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明にかかる絶縁ケーブル複合架空線の一
例を示す概略断面図である。
【図2】 絶縁ケーブルの一例を示す概略断面図であ
る。
【符号の説明】
6…絶縁体、8…シース

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁ケーブルと架空線とが複合された絶
    縁ケーブル複合架空線において、 絶縁ケーブルの被覆が、耐熱温度200℃以上の耐熱性
    樹脂からなることを特徴とする絶縁ケーブル複合架空
    線。
  2. 【請求項2】 上記耐熱性樹脂が、ポリエーテルエーテ
    ルケトン、ポリイミドおよびフッ素樹脂のいずれかであ
    ることを特徴とする請求項1記載の絶縁ケーブル複合架
    空線。
JP8327369A 1996-12-06 1996-12-06 絶縁ケーブル複合架空線 Pending JPH10172353A (ja)

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JP8327369A JPH10172353A (ja) 1996-12-06 1996-12-06 絶縁ケーブル複合架空線

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JP8327369A JPH10172353A (ja) 1996-12-06 1996-12-06 絶縁ケーブル複合架空線

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JPH10172353A true JPH10172353A (ja) 1998-06-26

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JP8327369A Pending JPH10172353A (ja) 1996-12-06 1996-12-06 絶縁ケーブル複合架空線

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