JPH10171375A - 表示装置 - Google Patents

表示装置

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JPH10171375A
JPH10171375A JP8352461A JP35246196A JPH10171375A JP H10171375 A JPH10171375 A JP H10171375A JP 8352461 A JP8352461 A JP 8352461A JP 35246196 A JP35246196 A JP 35246196A JP H10171375 A JPH10171375 A JP H10171375A
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JP
Japan
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light
display device
layer
light emitting
organic
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Pending
Application number
JP8352461A
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English (en)
Inventor
Ichiro Kono
一郎 河野
Masaharu Shiotani
雅治 塩谷
Hiroyasu Yamada
裕康 山田
Tomoyuki Shirasaki
友之 白嵜
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Casio Computer Co Ltd
Original Assignee
Casio Computer Co Ltd
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Publication date
Application filed by Casio Computer Co Ltd filed Critical Casio Computer Co Ltd
Priority to JP8352461A priority Critical patent/JPH10171375A/ja
Publication of JPH10171375A publication Critical patent/JPH10171375A/ja
Pending legal-status Critical Current

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    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10KORGANIC ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES
    • H10K59/00Integrated devices, or assemblies of multiple devices, comprising at least one organic light-emitting element covered by group H10K50/00
    • H10K59/60OLEDs integrated with inorganic light-sensitive elements, e.g. with inorganic solar cells or inorganic photodiodes
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10KORGANIC ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES
    • H10K59/00Integrated devices, or assemblies of multiple devices, comprising at least one organic light-emitting element covered by group H10K50/00
    • H10K59/10OLED displays
    • H10K59/12Active-matrix OLED [AMOLED] displays

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  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Inorganic Chemistry (AREA)
  • Sustainable Development (AREA)
  • Electroluminescent Light Sources (AREA)
  • Devices For Indicating Variable Information By Combining Individual Elements (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 画素開口率が大きく、低消費電力な駆動が可
能で、高精細化ならびに大画面化が可能な歩留まりの高
い表示装置を提供する。 【解決手段】 ガラス基板12上に、npn構造のバイ
ポーラトランジスタ部13を形成し、このバイポーラト
ランジスタ部13の上に有機EL素子14を形成してい
る。バイポーラトランジスタ部13の後面に後電極15
を形成し、有機EL素子14の前面に後電極15とX−
Yマトリクスを構成する前電極22を形成している。こ
のような構成とすることにより、発光領域内にバイポー
ラトランジスタ部13の占有面積がないため、開口率を
高くすることができる。また、前後電極15、22間に
所定電圧を印加すると、有機EL素子14が発光し表示
光を発生するともに、バイポーラトランジスタ部13を
光励起して発光にメモリ性をもたせることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は表示装置に関し、
さらに詳しくはエレクトロルミネッセンス(以下、EL
という)発光層を有するディスプレイデバイスに関す
る。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】従
来、EL発光層を備えた表示装置としては、図24に示
すようなものが知られている。この表示装置は、同図に
示すように、絶縁性基板1の上に複数のカソード電極2
が互いに平行をなすように形成され、これら絶縁性基板
1およびカソード電極2の上に有機EL層3が形成さ
れ、さらに有機EL層3の上に、複数のアノード電極4
が互いに平行をなし、かつ上記したカソード電極2と交
差(直交)する方向に形成されてなる。このような表示
装置では、XYマトリクスを構成するカソード電極2と
アノード電極4とが直交する部分の有機EL層3を線順
次駆動して画像を表示をしている。しかし、このような
表示装置においては、カソード電極2およびアノード電
極4の数が多くなるにしたがって、1画素当たりの選択
時間(デューティH)が短くなり、表示装置として必要
な輝度を得ることができず、各画素部分の輝度を高くす
る必要があった。各画素部分での輝度を高くするには、
印加電圧を高くしたり、有機EL材料の高効率化を図る
などの方策が必要であった。しかし、印加電圧を高くす
ると、有機EL材料の劣化が起こるなどの問題があっ
た。
【0003】また、図25に示すように、画素領域内に
スイッチング素子として薄膜トランジスタを備えてな
る、アクティブマトリクスで発光させるものが提案され
ている。この表示装置は、同図に示すように、絶縁性基
板5の上に、薄膜トランジスタ6とこの薄膜トランジス
タ6に接続された画素電極7とが各画素領域内にそれぞ
れ形成されている。この薄膜トランジスタ6と画素電極
7が形成された絶縁性基板5上には、有機EL層8が形
成され、この有機EL層8の上には共通電極9が形成さ
れている。
【0004】しかしながら、上記したような薄膜トラン
ジスタ6を備えた表示装置においては、1画素内に薄膜
トランジスタ6の占有面積があるため、有機EL層8に
電界を印加して発光を起こす面積の1画素領域に対する
割合(開口率)は小さくなるという問題があった。ま
た、薄膜トランジスタ6を各画素領域内に設けているた
め、製造工程数が多くなり、製造コストがかかるという
問題があった。特に、この表示装置では、薄膜トランジ
スタ6が微細かつ複雑な構造であるため、歩留まりが低
いという問題があった。さらに、同一画素が次に選択・
駆動されるまで薄膜トランジスタ6に印加される電圧は
変化しないため、表示装置全体としての消費電力は大き
いものであった。
【0005】この発明が解決しようとする課題は、画素
開口率が極めて高く、しかも歩留まりが向上でき、高精
細化ならびに大画面化を可能とするとともに、低消費電
力化を達成できる、表示装置を得るにはどのような手段
を講じればよいかという点にある。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
発光手段と、前記発光手段の後方に配置され、前記発光
手段から出射された光により励起されて前記発光手段の
発光を維持する電力供給を可能にする光スイッチ素子
と、を備えることを特徴としている。
【0007】請求項1記載の発明においては、発光手段
から後方に出射された光が光スイッチ素子を励起するこ
とにより、発光手段へ電力供給が可能となる。すなわ
ち、一旦発光手段がON状態になると、光能動素子もO
N状態を維持することができるため、発光手段のメモリ
性をもつ駆動が可能となる。
【0008】請求項2記載の発明は、前記光スイッチ素
子がバイポーラトランジスタであることを特徴としてい
る。請求項2記載の発明においては、バイポーラトラン
ジスタに光入射が起こることにより、バイポーラトラン
ジスタにON電流が流れるようになり、発光手段を発光
させる電力を供給することが可能となる。
【0009】請求項3記載の発明は、前記発光手段が電
界発光素子であることを特徴としている。請求項3記載
の発明においては、例えばバイポーラトランジスタでな
る光能動素子がON状態となることにより、電界が発光
層に印加されて発光が可能となる。
【0010】請求項4記載の発明は、前記発光手段は複
数の発光領域を備え、前記光能動素子はこれら発光領域
に対応して配置されていることを特徴としている。
【0011】請求項5記載の発明は、前記バイポーラト
ランジスタは、第1導電型の半導体層の前後面に第2導
電型の半導体層を接合させてなり、これら各半導体層が
前記複数の発光領域全域に対応するような面積を持つこ
とを特徴としている。請求項5記載の発明では、発光手
段の複数の発光領域に対応する面積の半導体層を接合し
てなるバイポーラトランジスタとしたことにより、この
バイポーラトランジスタにおける光入射があった部分の
みがON状態となる。このため、この部分に対応する発
光領域のみのスイッチングが可能となる。また、バイポ
ーラトランジスタへの部分的な光入射により、対応する
発光領域にメモリ性を持たせることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、この発明に係る表示装置の
詳細を図面に示す各実施形態に基づいて説明する。 (実施形態1)図1は本発明の実施形態1を示す断面図
である。同図中11は、表示装置を示している。この表
示装置11は、絶縁性基板としてのガラス基板12上
に、光能動素子としてのバイポーラトランジスタ部13
と、発光素子としての有機EL素子14と、から大略構
成されている。
【0013】バイポーラトランジスタ部13の構成を説
明する。まず、ガラス基板12の上に所定方向に沿って
互いに平行をなしかつ等間隔を介して、信号電極として
の複数の後電極15(カソード)が形成されている。こ
の後電極15には、後述するn型層16に接する面を少
なくとも低仕事関数の材料である、1nm〜10nm厚
のマグネシウム(Mg)、マグネシウム合金(Mg−I
n、Mg−Ag)、銀(Ag)、金(Au)、銅(C
u)等の実質的に光透過性の高い金属層と100nm〜
1000nm厚でこの金属層より低抵抗のITO(indi
um tin oxide)、ZnO−In23化合物、ZnO、S
nO2などの光透過性導電層の透明2層構造や、Mg、
Mg−In、Mg−Ag、Ag、Au、Cuから選択さ
れる光反射性単層構造を適用できる。なお、この後電極
15は、後記する前電極22とX−Yマトリクスを構成
するよう設定されている。また、後記するように、後電
極15と前電極22との交差部分が実質的な発光領域と
なるため、後電極15ならびに前電極22のそれぞれの
幅寸法は、画素の縦寸法または横寸法に近似させ、かつ
平行な電極どうしの間隔は極力狭く設定されている。
【0014】そして、後電極15およびガラス基板12
の上には、表示領域全域に亙ってn型の不純物が導入さ
れた半導体でなるn型層16が堆積されている。本実施
形態においては、このn型層16がエミッタとなる。ま
た、n型層16の上には、ベースとしての比較的膜厚の
薄いp型層17が接合するように堆積されている。さら
に、P型層17の上には、コレクタとしてのn型層18
が接合するように堆積されている。なお、これらの半導
体層は、アモルファスシリコン、ポリシリコンなどを上
記したように堆積させて形成させる他に、エピタキシャ
ル成長させて形成することができる。このようにして、
n−p−n構造のバイポーラトランジスタ部13が構成
されている。なお、このバイポーラトランジスタ部13
は、暗状態において(光が照射されていないとき)ベー
ス電圧がOVで順バイアスをかけた場合にコレクタ−エ
ミッタ電圧として所定の電圧を印加したときにエミッタ
電流が流れるように設定されている。また、ベース電圧
が0Vで順バイアスのコレクタ−エミッタ電圧が2/3
Vである場合に、p型層17に光強度がI0以上の光照
射が行われた場合にエミッタ電流が流れるように設定さ
れている。すなわち、p型層17が光強度I0以上の光
照射を受けた場合に、p型層17内にキャリヤが発生し
てコレクタ−エミッタ電流が流れる特性をもつように設
定されている。このような特性をバイポーラトランジス
タ部13に持たせるために、半導体層中の不純物濃度が
適宜設定されている。
【0015】次に、有機EL素子14の構成を説明す
る。この有機EL素子14は、上記したn型層18の上
に、順次、電子輸送層19、発光層20および正孔輸送
層21が積層されて構成されている。本実施形態では、
電子輸送層19が、トリス(8−キノリノレート)アル
ミニウム錯体(以下、Alq3という)で形成されてい
る。また、発光層20は、ポリビニルカルバゾール(以
下、PVCzという)をバインダとして、この中に蛍光
色素としてのクマリン6と、2,5−ビス(1−ナフチ
ル)−オキサジアゾール(以下、BNDという)と、ト
リフェニルジアミン誘導体としてのN,N′−ジメチル−
N,N′−ビス(3−メチル)−1,1′−ビフェニル−4,4′
−ジアミン(以下、TPDという)と、が配合されてな
る。さらに、正孔輸送層21は、TPDで形成されてい
る。このような構成において、電子輸送層19からは発
光層20へ電子が注入され、正孔輸送層21からは発光
層20へ正孔が注入される。そして、発光層20へ注入
された電子と正孔とが再結合することにより、表示用光
が発生する。以下にAlq3、PVCz、BND、TP
Dの化学構造を示す。
【化1】
【化2】
【化3】
【化4】
【0016】また、正孔輸送層21の上には、前述した
後電極15と交差(直交)する方向に沿って、走査電極
としての複数の前電極22(アノード)が互いに平行を
なすように形成されている。この前電極22は、表示用
光に対して透明性をもち、かつ正孔輸送層21へ正孔を
注入し易い材料、例えばITO、ZnO−In23化合
物などで形成されている。この前電極22においても、
上記したように、その幅寸法は画素の横寸法または縦寸
法に近似し、かつ前電極22どうしの間隔は極力狭く設
定されている。このように、前電極22と後電極15と
が交差する面積が実効画素面積となる。本実施形態の構
成とすることにより、この実効画素面積を、表示領域を
画素数で割って得られる理論上の画素面積により近似し
た面積とすることができるため、開口率を大幅に高くす
ることが可能となる。これは、本実施形態の構成におい
て光能動素子であるバイポーラトランジスタ部13が画
素面積を制限することがないためである。また、本実施
形態におけるバイポーラトランジスタ部13の構造は、
表示領域全域に亙って各半導体層を積層したものであ
り、フォトリソグラフィー技術を用いたパターニング工
程を特に要しないため、歩留まりを向上させることもで
きる。
【0017】次に、本実施形態の表示装置11の作用・
動作について図1〜図5を用いて説明する。なお、図2
は表示装置11の1画素部分の等価回路図、図3は印加
電圧と発光強度との関係を示すグラフ、図4は前電極2
2と後電極15とを線順次駆動したときの走査電圧と信
号電圧との関係を示すタイミングチャート、図5は走査
電圧と信号電圧との関係を示すグラフである。
【0018】まず、選択期間内に所定の前電極22と所
定の後電極15との間に電圧Vを印加する。この電圧V
は、前電極22と後電極15とに挟まれた部分のバイポ
ーラトランジスタ部13と有機EL素子14とに印加さ
れる。このとき、バイポーラトランジスタ部13では、
エミッタ電流が流れて電子輸送層19中へ電子を注入す
ることが可能となる。また、電子輸送層19からは、発
光層中20へ電子が注入される。一方、前電極22から
は、正孔輸送層21中へ正孔が注入され、正孔輸送層2
1からは発光層20中へ正孔が注入される。発光層20
では、電子と正孔との再結合が起こることに起因して発
光が生じる。この有機EL素子14のこの画素部分(発
光領域)での発光強度は、図3において(1)で示す発
光強度をとる。この(1)での発光強度は、有機EL素
子14としての最小発光強度I0より大きいため、表示
を可能にする発光を起こす。図1において矢印Aは、こ
の発光により表示に用いられる表示用光を示している。
この表示用光Aと同時に、バイポーラトランジスタ部1
3へ向けて帰還光Bが出射される。なお、この帰還光B
の光強度も当然表示用光Aと同じである。このため、前
電極22と後電極15との間に電圧Vが印加されると有
機EL素子14が最小発光強度I0より大きい光強度の
光を発生させるため、表示が可能となる。このとき、帰
還光Bがp型層17に入射することにより生成された正
孔によりn型層16からp型層17に向けて電子の移動
が起こり、バイポーラトランジスタ部13から電子輸送
層19に向けて電子が注入される。したがって、帰還光
が入射された領域のみが電子を注入し続け、バイポーラ
トランジスタ部13がメモリ性をもつスイッチング素子
として機能する。
【0019】このように、前電極22と後電極15との
間の電圧を、2/3Vもしくは1/3Vにしても図3か
ら判るように有機EL素子14は発光を維持するため、
帰還光Bがバイポーラトランジスタ部13に入射してO
N状態が維持される。さらに、前電極22と後電極15
との間の電圧が1/3V未満に変化すると、有機EL素
子14の発光は終わり、バイポーラトランジスタ部13
はOFF状態になり、有機EL素子14への電圧の印加
は遮断される。
【0020】次に、図4に示したタイミングチャートに
したがって、表示装置11の動作を説明する。まず、選
択期間の初期に、1ラインの前電極22に2/3V以上
電圧V以下の電圧値のリセットパルスを印加する。この
とき、後電極15の電圧は2/3Vに設定されている。
このため、前電極22と後電極15との間に逆バイアス
−1/3Vがかかり、有機EL素子14への電子及び正
孔の注入が止まり、バイポーラトランジスタ部13はO
FF状態になる。前電極22は、リフレッシュ期間が終
わると選択期間中接地電位であるGND電圧をとるよう
に設定されている。そして、後電極15には、リフレッ
シュ期間終了後、選択期間内に信号電圧パルスが印加さ
れるように設定されている。このときの前電極22と後
電極15との間の電圧値は、2/3V以上であるため、
バイポーラトランジスタ部13がON状態になり、有機
EL素子14の発光が起こる。この有機EL素子14の
発光により帰還光Bがバイポーラトランジスタ部13に
入射する。さらに、後電極15の電圧は、信号電圧パル
スの印加が終了した後、2/3Vに戻るように設定され
ている。このため、選択期間が終了するまで、前電極2
2と後電極15との間の電圧は、2/3Vであるため、
有機EL素子14における当該画素部分の発光は維持さ
れ、帰還光Bによってバイポーラトランジスタ部13の
ON状態も維持される。さらに、選択期間の終了後に前
電極22の電圧が1/3Vに戻るように設定されてい
る。このとき、前電極22と後電極15との間の電圧
は、1/3Vになるが、図3から判るように、有機EL
素子14はこの電圧値で発光状態であるため、帰還光B
によりバイポーラトランジスタ部13もON状態を維持
する。このように、所定の1画素において次にリフレッ
シュが行われるまで、発光状態を維持することが可能で
ある。以上、1ラインの前電極22と所定の後電極15
に着目して説明したが、2ライン〜Kラインの前電極2
2においても同様の動作を行う。このため、信号電圧パ
ルスを印加した後は、低い駆動電圧で各画素を発光させ
ることができる。すなわち、各画素の状態が時分割の程
度によらずスタティックな状態となり、画素にメモリ性
を具備させることができる。なお、図5は、前電極22
と後電極15とにそれぞれ所定の電圧を印加した場合の
両電極間の電位差を示しており、2値表示が可能である
ことを示している。なお、両電極間の電位差は、図3の
グラフに示したヒステリシスループの印加電圧と対応し
ている。
【0021】次に、このような作用・動作をもつ表示装
置11の階調表示方法について図6を用いて1画素に着
目して説明する。なお、図6は、表示装置11に256
階調の表示方法を適用した例を示している。
【0022】図6(A)は、最大輝度レベルである25
5レベルの発光状態を示している。この場合の印加電圧
のタイミングを説明すると、まずリフレッシュ期間でE
L発光を停止して、バイポーラトランジスタ部13をO
FF状態に戻す。次に、印加電圧VでEL発光を開始し
て、バイポーラトランジスタ部13をON状態にする。
このときの輝度はAであり、そして、印加電圧が2/3
Vもしくは1/3Vの時は、EL発光の帰還光Bの影響
でバイポーラトラン部13はON状態で、次のリフレッ
シュ期間、すなわちほぼ1フレーム期間までEL発光が
実質的に輝度Aのまま維持される。図6(B)は中間輝
度レベルである127レベルの発光状態を示しており、
選択期間内の表示光の発光総量が255レベルの発光総
量の約半分となっている。すなわち、発光輝度Aは、2
55レベルと同じであるが、発光期間が短いため、見か
け上輝度が低く視認される。図6(C)は0レベルの発
光状態(非発光状態)示しており、選択期間内での発光
が起こらない状態である。
【0023】以上、階調表示方法を説明したが、N階調
表示するためには、走査電圧の(選択時間−リフレッシ
ュ時間)に対して、信号電圧を少なくともN−1個に時
分割すればよい。ここで、N−1個の各時間は必ずしも
等しく設定する必要はなく、有機EL素子14の時間応
答特性を加味した配分を施すことでガンマ特性を改善す
ることが可能である。
【0024】以上、本実施形態の表示装置11について
説明したが、本実施形態によれば、画素開口率が極めて
高く、しかも歩留まりが向上でき、高精細化ならびに大
画面化を可能とするとともに、低消費電力化を達成する
ことができる。
【0025】(実施形態2)図7は、本発明に係る表示
装置11の実施形態2を示す断面図である。本実施形態
は、上記した実施形態1において後電極15どうしの間
に、電気的に絶縁性をもつ樹脂材料などでなる絶縁層3
2を介在させた構成である。なお、他の構成は、上記し
た実施形態1と同様である。本実施形態においては、後
電極15に沿って形成された画素列どうしの間の短絡を
防止できるため、バイポーラトランジスタ部13の誤動
作を防止することができる。なお、作用・動作ならびに
効果は、上記した実施形態1と同様であるため、その説
明を省略する。 (実施形態3)図8は、本発明に係る表示装置の実施形
態3を示す断面図である。本実施形態の表示装置11
は、上記した実施形態1において、それぞれの画素部分
が独立するように、画素境界にスリット23を入れた構
成である。なお、前電極22および後電極15をはじめ
他の構成は、上記実施形態1と同様の構成である。本実
施形態では、他の画素から発生した帰還光によりバイポ
ーラトランジスタ部13が誤動作を起こすのを確実に防
止することができる。なお、各画素間のスリット23へ
遮光性をもつ絶縁膜を充填した構造に形成する構成とし
ても勿論よい。本実施形態における他の作用・効果は、
上記した実施形態1と同様である。
【0026】(実施形態4)図9は、本発明に係る表示
装置の実施形態4を示す断面図である。本実施形態の表
示装置11は、ガラス基板12の上に、所定方向に沿っ
て互いに平行をなしかつ等間隔を介して、信号電極とし
ての複数の後電極15(アノード)が形成されている。
この後電極15の材料としては、ITO(indium tin o
xide)、ZnO−In23化合物、ZnO、SnO2
どの金属酸化物を用いることができる。なお、この後電
極15は、後記する前電極22とX−Yマトリクスを構
成するよう設定されていることも上記した実施形態1と
同様である。また、後記するように、後電極15と前電
極22との交差部分が実質的な発光領域となるため、後
電極15ならびに前電極22のそれぞれの幅寸法は画素
の縦寸法または横寸法に近似し、かつ平行な電極どうし
の間隔は極力狭く設定されている。
【0027】そして、後電極15およびガラス基板12
の上には、表示領域全域に亙ってp型の不純物が導入さ
れた半導体でなるp型層24が堆積されている。また、
p型層24の上には、ベースとしての比較的膜厚の薄い
n型層25が接合するように堆積されている。さらに、
n型層25の上には、p型層26が接合するように堆積
されている。なお、これらの半導体層は、上記した実施
形態1と同様にアモルファスシリコン、ポリシリコンな
どを堆積させて形成させる他に、エピタキシャル成長さ
せて形成することができる。このようにして、p−nー
p構造のバイポーラトランジスタ部27が構成されてい
る。なお、このバイポーラトランジスタ部27は、暗状
態において(光が照射されていないとき)ベース電圧が
OVで順バイアスをかけた場合にコレクタ−エミッタ電
圧として所定の電圧を印加したときにエミッタ電流が流
れるように設定されている。また、ベース電圧が0Vで
順バイアスのコレクタ−エミッタ電圧が2/3Vである
場合に、p型層17に光強度がI0以上の光照射が行わ
れた場合にエミッタ電流が流れるように設定されてい
る。すなわち、n型層25が光強度I0以上の光照射を
受けた場合に、n型層25内にキャリヤが発生してコレ
クタ−エミッタ電流が流れる特性をもつように設定され
ている。このような特性をバイポーラトランジスタ部2
7に持たせるために、半導体層中の不純物濃度が適宜設
定されている。
【0028】次に、有機EL素子28の構成を説明す
る。この有機EL素子28は、上記したp型層26の上
に、順次、正孔輸送層29、発光層30および電子輸送
層31が積層されて構成されている。本実施形態では、
正孔輸送層29がTPDで形成されている。また、発光
層30は、PVCzをバインダとして、この中に蛍光色
素としてのクマリン6と、BNDと、TPDと、が配合
されてなる。さらに、電子輸送層31は、Alq3で形
成されている。このような構成において、正孔輸送層2
9からは発光層30へ正孔が注入され、電子輸送層31
からは発光層30へ電子が注入される。そして、発光層
30へ注入された電子と正孔とが再結合することによ
り、表示用光が発生する。
【0029】また、電子輸送層31の上には、前述した
後電極15と交差(直交)する方向に沿って、走査電極
としての複数の前電極22が互いに平行をなすように形
成されている。この前電極22には、例えばn型アモル
ファスシリコン(a−Si)、n型シリコンカーバイト
(SiC)などの仕事関数が低くかつ透明な単層構造
や、電子輸送層31に接する面を1nm〜10nm厚の
マグネシウム(Mg)、マグネシウム合金(Mg−I
n、Mg−Ag等)、銀(Ag)、金(Au)、銅(C
u)等の実質的に光透過性の高い金属層と100nm〜
1000nm厚でこの金属層より低抵抗のITO(ind
ium tin oxide)、ZnO−In23化合物、ZnO、
SnO2などの光透過性導電層の透明2層構造を適用で
きる。前電極22においても、上記したように、その幅
寸法は画素の横寸法または縦寸法に近似し、かつ前電極
22どうしの間隔は極力狭く設定されている。このよう
に、前電極22と後電極15とが交差する面積が実効画
素面積となる。本実施形態の構成とすることにより、こ
の実効画素面積を、表示領域を画素数で割って得られる
理論上の画素面積により近似した面積とすることができ
るため、開口率を大幅に高くすることが可能となる。こ
れは、本実施形態の構成において光能動素子であるバイ
ポーラトランジスタ部13が画素面積を制限することが
ないためである。また、本実施形態におけるバイポーラ
トランジスタ部13の構造は、表示領域全域に亙って各
半導体層を積層したものであり、リソグラフィー技術を
用いたパターニング工程を特に要しないため、歩留まり
を向上させることもできる。
【0030】このような構成の本実施形態の表示装置1
1においては、バイポーラトランジスタ部27のエミッ
タ電流の方向が上記実施形態1におけるエミッタ電流の
方向と逆になり、また、有機EL素子28の電子注入方
向と正孔注入方向が上記実施形態1における方向と逆に
なるが、発光メカニズムやバイポーラトランジスタ部2
7の果たす機能は、上記実施形態1と同様である。この
ため、本実施形態の表示装置11の奏する効果も上記実
施形態1と同様であるため、説明を省略する。
【0031】以上、実施形態4について説明したが、本
実施形態においても各種の設計変更や材料変更などが可
能である。例えば、画素毎に独立するように画素間にス
リットを設けた構成としてもよい。
【0032】(実施形態5)図10は、本発明に係る表
示装置の実施形態5を示す断面図である。本実施形態5
の表示装置11の構成は、上記した実施形態1の表示装
置11の前に外光の入射を抑制する減光フィルタ33を
配置した構成である。他の構成は、上記した実施形態1
と同様である。本実施形態においては、減光フィルタ3
3が外光の入射を抑制するため、バイポーラトランジス
タ部13が外光により光励起されて誤動作を起こすのを
防止することができる。なお、本実施形態における作用
・動作ならびに効果は、上記した実施形態1と同様であ
るので説明を省略する。
【0033】(実施形態6)図11は、本発明に係る表
示装置の実施形態6を示す断面図である。本実施形態に
おいては、ガラス基板12上にバイポーラトランジスタ
部13を設けた構成は上記した実施形態1と同様であ
る。実施形態1と異なる点は、バイポーラトランジスタ
部13上に形成された有機EL素子14を、それぞれ
R、G、Bの発光を行うように設定した点である。
【0034】以下、本実施形態の表示装置11における
有機EL素子14の構成を説明する。まず、有機EL素
子は、各画素領域で独立するように形成され、それぞれ
がR、G、Bの発光を行うように設定され、所定の色配
列に基づいてアレイ状に配置されている。
【0035】図11に示すように、R発光を行う有機E
L素子34は、n型層18の上に、順次、電子輸送層3
4ET、発光層34L、正孔輸送層34HTが積層され
た有機層を備えている。本実施形態においては、電子輸
送層34ETがAlq3でなる。また、発光層34Lに
は、1AZM−Hexという青色発光材料にユーロピウ
ム錯体或いはPVCz、BND、TPD、DCM1の混
合層を導入したものを用いることができる。さらに、正
孔輸送層34HTは、TPDで形成されている。以下に
1AZM−Hexの化学構造を示す。
【0036】また、G発光を行う有機EL素子35は、
n型層18の上に、順次、電子輸送層を兼ねた発光層3
5ELと正孔輸送層35HTとが積層された有機層を備
えている。本実施形態においては、発光層35ELが、
ビス(10−ヒドロキシベンゾ〔h〕キノリン)化ベリリ
ウム(以下、Bebq2という)でなる。また、正孔輸
送層35HTは、N,N′−ジ(α−ナフチル)−N,N′−
ジフェニル−1,1′−ビフェニル−4,4′−ジアミン(以
下、α−NPDという)で形成されている。以下にBe
bq2、α−NPDの化学構造を示す。
【化6】
【化7】
【0037】さらに、B発光を行う有機EL素子36
は、n型層18の上に、順次、電子輸送層36ET、発
光層36L、正孔輸送層36HTが積層された有機層を
備えている。本実施形態においては、電子輸送層36E
TがAlq3で形成されている。また、発光層36Lに
は、ジスチリルアーリレン誘導体という一群の高性能の
青色発光材料である4,4′−ビス(2,2′−ジフェニルビ
ニレン)ビフェニル(以下、DTVBiという)を用い
る。さらに、正孔輸送層36HTとしては、α−NPD
を用いる。以下にDTVBiの化学構造を示す。
【化8】
【0038】なお、図示しないが、前電極22に沿って
列をなす有機EL素子どうしの間には絶縁層が介在さ
れ、各画素を構成する有機EL素子どうしの電気的絶縁
を保っている。また、本実施形態においては、図11に
示すように、前電極22に沿って並ぶ有機EL素子の列
どうしの間にはスリット37を形成したが、このスリッ
ト37に絶縁層を充填した構成としても勿論よい。この
ように、本実施形態においては、各有機EL素子が独立
して形成されているため、有機EL素子に誤動作が発生
するのを確実に防止することができる。
【0039】このような構成の表示装置11では、R、
G、B発光を行うことができるため、これを階調制御す
ることによりフルカラー表示が可能となる。なお、他の
作用・効果は、上記した実施形態1と同様である。
【0040】(実施形態7)図12は、本発明に係る表
示装置の実施形態7を示す断面図である。本実施形態の
表示装置11は、上記した実施形態6の表示装置11の
前方にカラーフィルタ38を配置したものであり、他の
構成は実施形態6と同様である。カラーフィルタ38
は、対向する有機EL素子34、35、36に応じて
R、G、Bのフィルタ層38R、38G、38Bがモザ
イク状に配置された構成である。なお、このカラーフィ
ルタ38は、例えば重クロム酸ゼラチンの光硬化膜を染
料で染めることに形成することができる。カラーフィル
タ層38Rは、赤色波長域の光を含む光が入射される
と、赤色波長域の光を透過しそれ以外の波長域の光を吸
収する作用を持ち、カラーフィルタ層38Gは、緑色波
長域の光を含む光が入射されると、緑色波長域の光を透
過しそれ以外の波長域の光を吸収する作用を持ち、カラ
ーフィルタ層38Bは、青色波長域の光を含む光が入射
されると、青色波長域の光を透過しそれ以外の波長域の
光を吸収する作用を持つ。したがってカラーフィルタ層
38R、38G、38Bは、それぞれEL発光素子3
4、35、36の発光した赤色光、緑色光、青色光の一
部を吸収し、より色純度の高い光を出射させる。
【0041】本実施形態では、カラーフィルタ38を備
えているため、各画素から発光された光の色純度を向上
させることができ、さらにカラーフィルタ38が外光の
入射を制限するので電極15、22の反射によるちらつ
きを防止するとともにバイポーラトランジスタ部13が
外光により導通する程度にキャリアを発生させることを
防止できこのため、この表示装置11では、良好なカラ
ー表示画面を得ることができる。なお、他の作用・効果
は、上記した実施形態1と同様である。
【0042】(実施形態8)図13は、本発明に係る表
示装置の実施形態8を示す断面図である。本実施形態
は、上記した実施形態1の発光層17で白色発光を行う
ように設定し、かつ前方にカラーフィルタ38を配置し
た構成を有している。他の構成は、実施形態1と同様で
あるため説明を省略する。
【0043】本実施形態における表示装置11のバイポ
ーラトランジスタ部13のp型層17は、ドーパントと
してDCM1(赤)、クマリン6(緑)、TPB(青)
の3種類の発光材料が白色光を発光させるのに適切な割
合で分散されている。このため、有機EL素子14の各
画素領域で発生された白色光は、各フィルタ層38R、
38G、38Gを透過することにより、各色の光に帯域
制限されてカラー表示が可能となる。本実施形態では、
有機EL素子14を構成する各有機層が表示領域全域に
亙って形成されたものであるため、パターニングの必要
がない。このため、プロセス数が少なくなり、歩留まり
の向上や、低コスト化を実現することができる。また、
本実施形態では、有機層の寿命が各画素領域で均一であ
るため、各画素の階調特性を一定に保持し易いという利
点がある。なお、本実施形態における他の作用・効果
は、上記した実施形態1と同様である。
【0044】(実施形態9)図14は、本発明に係る表
示装置の実施形態9の断面図である。本実施形態は、有
機EL素子14で青色光を発生させ、この青色光を色変
換層39で白色光に変換し、さらに、カラーフィルタ3
8でR、G、Bに帯域制限するようにしたものである。
本実施形態では、有機EL素子14の電子輸送層19が
Alq3で形成され、発光層20がDTVBiで形成さ
れ、正孔輸送層21がα−NPDで形成されている。こ
のような構成によって、有機EL素子14は青色光を発
生する。また、前電極22の前方に、青色光を吸収し、
白色光を発光する機能を有する色変換層39が配置され
ている。さらに、色変換層39の前方には、各画素領域
に対応するようにR領域のフィルタ層38R、G領域の
フィルタ層38G、B領域のフィルタ層38Bがモザイ
ク状に形成されたカラーフィルタ38が配置されてい
る。
【0045】本実施形態においては、有機EL素子14
の所定画素領域で発光した青色光がこの画素領域と対応
する位置の色変換層39に入射することにより前方に向
けて、青色光が変換された白色光が出射される。この白
色光は、カラーフィルタ38の所定フィルタ層を通過す
ることにより帯域制限を受けて、R、G、Bの表示が可
能となる。また、本実施形態においては、高効率、かつ
高輝度の発光が行える青色発光を起こす発光材料を用い
たことにより、良好なカラー表示を行うことができる。
ちなみに、本実施形態における色変換層39で変換され
た白色光は、標準光源C(x=0.313、y=0.3
16)に近いものが実現できる。
【0046】なお、本実施形態においては、有機EL素
子14が青色光を発生する構成としたが、紫外光を発生
させるドーパントを発光層20へ導入した構成となし、
色変換層39が紫外光を白色光に変換する特性をもつ構
成としてもよい。このように紫外光を用いた場合も、高
効率かつ高輝度な表示装置となる。
【0047】(実施形態10)図15は、本発明に係る
表示装置の実施形態10を示す断面図である。本実施形
態おいては、上記した実施形態9と同様に有機EL素子
14から青色光を発生させる。そして、有機EL素子1
4の各画素領域から前方に出射された表示用光(青色
光)を、それぞれR、Gの表示光に変換する色変換層3
9が装置の前側に配置された構成を有している。この色
変換層39は、青色光をそのまま前方に透過させる透明
部39Bを含む構成である。すなわち、図15に示すよ
うに、色変換層39は、赤色変換部39Rと緑色変換部
39Gと透明部39Bとを各発光領域に対応するように
モザイク状に形成したものである。なお、赤色変換部3
9Rと緑色変換部39Gとは、青の波長帯で励起発光す
る蛍光体をそれぞれ適宜の割合で混合、調製してなる。
【0048】本実施形態においては、有機EL素子14
の各画素領域(発光領域)で発生した青色光が、各色変
換部39R、39G、ならびに透明部39Bで、波長変
換または透過されるため、R、G、Bの発光となる。こ
れら有機EL素子14の各画素領域の発光を制御するこ
とにより、カラー表示が可能になる。また、本実施形態
のように、色変換層のみを用いてRGB表示を行うこと
により、カラーフィルタを用いる場合に比較して光の利
用効率を高めることができる。例えば、白色光をカラー
フィルタでR、G、Bを得る場合に比べて、本実施形態
では色変換層39での光吸収が極めて小さい。すなわ
ち、本実施形態の色変換層39では青色波長を直接赤色
波長や緑色波長に変換できるため、ほぼ100%に近い
光の利用効率が得られる。これは、白色光をカラーフィ
ルタでR、G、Bを得る場合に比べて3倍程度の光利用
効率を得ることができる。このため、本実施形態では、
高輝度で低消費電力の表示装置を実現することができ
る。なお、本実施形態における他の作用・効果は、上記
した実施形態1と同様である。
【0049】(実施形態11)図16は、本発明に係る
表示装置の実施形態11を示す断面図である。本実施形
態の表示装置11の構成は、上記した実施形態10の表
示装置の色変換層39の前方にカラーフィルタ38を各
色に対応するように配置した構成を有している。本実施
形態における他の構成は、上記した実施形態10と同様
である。
【0050】本実施形態の表示装置11においては、色
変換層39で光変換を受けた表示光を、カラーフィルタ
38で色純度を高めることができる。この表示光は、有
機EL素子14で発生した表示用光が色変換層で高効率
に変換されたものである。また、各フィルタ層38R、
38G、38Bに入射する表示光は、色変換層39でほ
ぼR、G、Bの色に変換された光であるため、カラーフ
ィルタ38で吸収される光の量は小さい。カラーフィル
タ層38Rは、赤色波長域の光を含む光が入射される
と、赤色波長域の光を透過しそれ以外の波長域の光を吸
収する作用を持ち、カラーフィルタ層38Gは、緑色波
長域の光を含む光が入射されると、緑色波長域の光を透
過しそれ以外の波長域の光を吸収する作用を持ち、カラ
ーフィルタ層38Bは、青色波長域の光を含む光が入射
されると、青色波長域の光を透過しそれ以外の波長域の
光を吸収する作用を持つ。したがってカラーフィルタ層
38R、38G、38Bは、それぞれEL発光素子3
4、35、36の発光した赤色光、緑色光、青色光の一
部を吸収し、より色純度の高い光を出射させる。このた
め、本実施形態では、上記した実施形態10と同様に、
光の利用効率が高く、低消費電力な駆動が可能となる。
なお、本実施形態の他の作用・効果は、上記した実施形
態1と同様である。
【0051】(実施形態12)図17は、本発明に係る
表示装置の実施形態12を示す断面図である。本実施形
態では、有機EL素子14が表示用光として紫外光を発
生させる発光層20を備えるとともに、色変換層39が
それぞれの画素領域に対応して、紫外光をR、G、B発
光に変換させる赤色変換層40R、緑色変換層40G、
青色変換層40Bを備えた構成を有している。本実施形
態においても、色変換層40のみでR、G、Bの表示光
を得る構成であるため、上記した実施形態10と同様に
光の利用効率を高めるとともに、低消費電力化を達成す
ることが可能となる。本実施形態における他の作用・効
果は、上記した実施形態1と同様である。
【0052】(実施形態13)図18は、本発明に係る
表示装置の実施形態13を示す断面図である。本実施形
態の表示装置は、上記した実施形態12の色変換層40
の前方にカラーフィルタ38を対応するように配置した
構成である。このため、例えばR画素領域では、色変換
層40の赤色変換層40Rで赤色光に変換された表示光
が、Rのフィルタ層38RでR成分以外の光が吸収され
ることにより、色純度が高められる。なお、色変換層4
0Rからの光は、ほぼフィルタ層38Rを透過するた
め、光の利用効率が高い。また、G、Bのそれぞれの画
素領域においても、同様に色純度を高めることができ
る。本実施形態における他の作用・効果は、上記した実
施形態1と同様である。
【0053】(実施形態14)図19は、本発明に係る
表示装置の実施形態14を示す断面図である。本実施形
態においは、ガラス基板12上にバイポーラトランジス
タ部13を設けた構成は上記した実施形態1と同様であ
る。特に、本実施形態では、同図に示すように、有機E
L素子14が、R、G、Bのそれぞれの画素領域毎に独
立した有機EL素子14R、14G、14Bに独立して
設けられている。また、本実施形態においては、R、G
の画素領域となる有機EL素子14R、14Gでの発光
が緑の波長帯となるように設定され、Bの画素領域とな
る有機EL素子14Bの発光が青の波長帯となるように
設定されている。これら有機EL素子14R、14G、
14Bは、バイポーラトランジスタ部13のn型層18
の上に、それぞれの画素領域内に形成されている。有機
EL素子14R、14Gの発光層20には、緑色光を発
生させるドーパントが混合されている。また、有機EL
素子14Bの発光層20には、青色光を発生させるドー
パントが混合されている。さらに、本実施形態の表示装
置11では、有機EL素子14R、14G、14Bに対
応するように、装置前部に色変換層41が配置されてい
る。この色変換層41の構成は、有機EL素子14Rに
対応する赤色変換部41Rと、有機EL素子14Gに対
応する透明部41Gと、有機EL素子14Bに対応する
透明部41Bと、をモザイク状に形成してなる。赤色変
換層41Rは、緑の波長帯で励起発光する蛍光体を含ん
でなり、緑色光を赤色光に変換する機能を有している。
【0054】本実施形態では、このような構成としたこ
とにより、有機EL素子14Rで発光された緑色光は赤
色変換部41Rで赤色の表示光となり、有機EL素子1
4Gで発光された緑色光は透明部41Gをそのまま透過
して表示光となり、有機EL素子14Bで発光された青
色光は透明部41Bをそのまま透過して表示光となる。
このため、表示装置11ではR、G、Bの発光が可能と
なり、カラー表示を行うことができる。本実施形態にお
ける他の作用・効果は、上記した実施形態1と同様であ
る。
【0055】(実施形態15)図20は、本発明に係る
表示装置の実施形態15を示す断面図である。本実施形
態の表示装置11は、上記した実施形態14の表示装置
11の前方にカラーフィルタ38を配置した構成であ
る。このカラーフィルタ38は、色変換層41の赤色変
換部41R、透明部41G、透明部41Bに対応して、
R、G、Bのフィルタ層がモザイク状に形成されたもの
である。このような構成としたことにより、本実施形態
では、各画素領域から発生する表示光の色純度を高める
ことができ、良好なカラー表示を行うことができる。な
お、本実施形態における他の作用・効果は、上記した実
施形態1と同様である。
【0056】以上、実施形態1〜15までを説明した
が、本発明はこれらに限定されることなく、構成の要旨
に付随する各種の変更が可能である。例えば、上記した
実施形態1〜3および実施形態5〜15では、バイポー
ラトランジスタ部13をn型層16、p型層17、n型
層18の3層構造としたが、バイポーラトランジスタと
しての不純物濃度プロファイルを適切化するために、図
21に示すようにn型層16とp型層17との間に真性
半導体層42を介在させ、p型層17とn型層18との
間に真性半導体層43を介在させる構成としてもよい。
なお、pnp構造のバイポーラトランジスタの場合にお
いても、真性半導体層を適宜介在させて不純物濃度プロ
ファイルの適切化を図ることも勿論可能である。
【0057】また、上記した各実施形態においては、有
機EL素子14の構造が、電子輸送層19、発光層2
0、正孔輸送層21の3層構造でなるものを適用した
が、例えば図22に示すように、電子輸送層と発光層と
を兼ねる電子輸送性発光層44と、正孔輸送層21とを
積層した構成や、図23に示すように、正孔輸送層と発
光層とを兼ねる正孔輸送性発光層45と、電子輸送層1
9とを積層した構成などとすることも可能である。ま
た、有機層の材料は、各種の有機材料やそれに混合する
各種の蛍光材料を用いることができる。
【0058】さらに、上記した各実施形態においては、
発光素子が有機層を用いた有機EL素子であるが、無機
EL材料を用いて構成した無機EL素子を適用すること
も勿論可能である。
【0059】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、この発
明によれば、画素開口率を極めて高くすることができ、
しかも構成が簡単になるため歩留まりが向上できる。ま
た、この発明においては、高精細化ならびに大画面化を
可能とするとともに、低消費電力化を達成するという効
果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る表示装置の実施形態1を示す断面
図。
【図2】実施形態1の表示装置の等価回路図。
【図3】実施形態1における印加電圧と発光強度との関
係を示すグラフ。
【図4】実施形態1における前電極22と後電極15と
を線順次駆動したときの走査電圧と信号電圧との関係を
示すタイミングチャート。
【図5】実施形態1における走査電圧と信号電圧との関
係を示すグラフ。
【図6】(A)〜(B)は、実施形態1における階調駆
動方法を示すタイミングチャート。
【図7】本発明に係る表示装置の実施形態2を示す断面
図。
【図8】本発明に係る表示装置の実施形態3を示す断面
図。
【図9】本発明に係る表示装置の実施形態4を示す断面
図。
【図10】本発明に係る表示装置の実施形態5を示す断
面図。
【図11】本発明に係る表示装置の実施形態6を示す断
面図。
【図12】本発明に係る表示装置の実施形態7を示す断
面図。
【図13】本発明に係る表示装置の実施形態8を示す断
面図。
【図14】本発明に係る表示装置の実施形態9を示す断
面図。
【図15】本発明に係る表示装置の実施形態10を示す
断面図。
【図16】本発明に係る表示装置の実施形態11を示す
断面図。
【図17】本発明に係る表示装置の実施形態12を示す
断面図。
【図18】本発明に係る表示装置の実施形態13を示す
断面図。
【図19】本発明に係る表示装置の実施形態14を示す
断面図。
【図20】本発明に係る表示装置の実施形態15を示す
断面図。
【図21】本発明に係る表示装置のバイポーラトランジ
スタ部の変形例を示す説明図。
【図22】本発明に係る表示装置の有機EL素子部分の
変形例を示す説明図。
【図23】本発明に係る表示装置の有機EL素子部分の
変形例を示す説明図。
【図24】従来の表示装置の断面図。
【図25】従来の他の表示装置の分解斜視図。
【符号の説明】
11 表示装置 13 バイポーラトランジスタ部 14 有機EL素子 15 後電極 16 n型層 17 p型層 18 p型層 19 電子輸送層 20 発光層 21 正孔輸送層 22 前電極 24 p型層 25 n型層 26 p型層 27 バイポーラトランジスタ部 28 有機EL素子 29 正孔輸送層 30 発光層 31 電子輸送層 33 減光フィルタ 34、35、36 有機EL素子 38 カラーフィルタ 39、40、41 色変換層
【化5】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 白嵜 友之 東京都青梅市今井3丁目10番地6 カシオ 計算機株式会社青梅事業所内

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 発光手段と、前記発光手段の後方に配置
    され、前記発光手段から出射された光により励起されて
    前記発光手段の発光を維持する電力供給を可能にする光
    スイッチ素子と、を備えることを特徴とする表示装置。
  2. 【請求項2】 前記光スイッチ素子はバイポーラトラン
    ジスタであることを特徴とする請求項1記載の表示装
    置。
  3. 【請求項3】 前記発光手段は電界発光素子であること
    を特徴とする請求項1または請求項2に記載の表示装
    置。
  4. 【請求項4】 前記発光手段は複数の発光領域を備え、
    前記光スイッチ素子はこれら発光領域に対応して配置さ
    れていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記
    載の表示装置。
  5. 【請求項5】 前記バイポーラトランジスタは、第1導
    電型の半導体層の前後面に第2導電型の半導体層を接合
    させてなり、これら各半導体層が前記複数の発光領域全
    域に対応するような面積を持つことを特徴とする請求項
    4記載の表示装置。
  6. 【請求項6】 前記第1導電型半導体層及び前記第2導
    電型半導体層は、一方がn型半導体層で、他方がp型半
    導体層であることを特徴とする請求項5記載の表示装
    置。
  7. 【請求項7】 前記第1導電型半導体層及び前記第2
    導電型半導体層は、アモルファスシリコン、ポリシリコ
    ンを含むことを特徴とする請求項5又は6に記載の表示
    装置。
  8. 【請求項8】 前記電界発光素子は、各々所定電圧が印
    加されることにより所定波長域の表示用光を発光させる
    発光領域がマトリクス状に形成されていることを特徴と
    する請求項3〜請求項7のいずれかに記載の表示装置。
  9. 【請求項9】 前記電界発光素子は、有機EL発光層の
    前後面に当該有機EL層を介して互いに交差する電極群
    が形成されてなることを特徴とする請求項8記載の表示
    装置。
  10. 【請求項10】 前記有機EL発光層は、複数の有機層
    が積層されてなることを特徴とする請求項9記載の表示
    装置。
  11. 【請求項11】 前記発光手段は、電圧の印加に応じて
    発光する発光層と、当該発光層に接する一方の電極と、
    他方の電極を有し、前記光スイッチ素子は、前記発光層
    と前記他方の電極との間に配されていることを特徴とす
    る請求項1〜請求項10のいずれかに記載の表示装置。
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