JPH10170618A - 磁気センサ素子動作回路 - Google Patents

磁気センサ素子動作回路

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JPH10170618A
JPH10170618A JP34280596A JP34280596A JPH10170618A JP H10170618 A JPH10170618 A JP H10170618A JP 34280596 A JP34280596 A JP 34280596A JP 34280596 A JP34280596 A JP 34280596A JP H10170618 A JPH10170618 A JP H10170618A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 磁気センサとして用いられるSQUID素子
との信号授受を2端子で行うことにより、配線数及び冷
却媒体蒸発量を低減した動作回路の提供。 【解決手段】 本発明の磁気センサ素子動作回路(2)
では、バイアス電流源(22)に電気的に接続された2
つの端子(t1 ,t0 )には、磁気センサ素子として用
いられるSQUID素子(11)両端に電気的に接続さ
れるようになっており、バイアス電流がSQUID素子
(11)に与えられる。この2つの端子(t1 ,t0
の間には、さらに、直列抵抗(22R)を介して昇圧ト
ランス(22T)が接続される。昇圧トランス(22
T)は、この直列抵抗(22R)により通流電流が磁芯
が飽和しないように制限されるので、SQUID素子
(11)から出力される電圧を有効に増幅する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁気センサ素子動
作回路、より詳細には、磁気検出素子として、SQUI
D(Superconducting Quantum Interference Device 超
電導量子干渉デバイス)、特に、所謂「高温超電導体」
で形成された酸化物系のSQUIDを用いる磁気センサ
のための動作回路に関する。
【0002】
【従来の技術】SQUIDは、きわめて微弱な磁場を計
測することができる超高感度磁気センサとして知られて
いる。このようなSQUIDに酸化物系の高温超電導体
を用いると、安価で取扱いが簡単な液体窒素温度(−1
96℃)で動作することができるので、高価で取扱いが
難しかった液体ヘリウム(−269℃)を使用するシス
テムに比べて取扱いが大幅に簡単になり、医療診断、非
破壊検査、食品検査、地質検査等の種々の応用的な展開
・実用化が大いに期待されており、応用的な研究開発が
盛んに行われようとしている。このような研究開発に寄
与するため、本発明者らは、磁場測定及び素子特性評価
の両機能を兼備した「磁気センサ駆動回路装置」を創案
し、平成8年10月17日付けで既に特許出願(A)し
た。
【0003】ところで、SQUIDを上述のようにきわ
めて微弱な磁場を計測するのに使用する場合、従来技術
においては、例えば、図1に示すような構成が採用され
る。つまり、液体ヘリウム若しくは液体窒素が充填され
たSQUIDセンサS内には、SQUID素子E、フィ
ードバックコイルFC、及び、「超電導トランス」と呼
ばれる第1トランスT1が設けられる。これに対して、
駆動処理回路DP側には、バイアス電流源B、第2トラ
ンスT2、増幅器A、位相検波器PD、フィードバック
増幅器FA、変調周波数発振器M等が設けられ、第1及
び第2トランスT1,T2並びに増幅器Aから成る増幅
回路SAで所要値にされたSQUID出力電圧を処理
し、フィードバック増幅器FAの出力から外部磁場を表
す所望の磁束計測信号Vφを得るようになっている。
【0004】ここで、バイアス電流源Bからのバイアス
電流信号は、バイアス電流入力端子tb1,tb2を介して
SQUID素子Eに供給される。このSQUID素子E
からは検出されるべき外部磁場に応答して微小な出力電
圧Vdが発生され、このSQUID出力電圧Vdは、第
1トランスT1を経て一旦所要値に昇圧される。そし
て、昇圧された電圧信号は、検出電圧出力端子td1,t
d2を介して取り出され、第2トランスに与えられて絶縁
され且つ所望値に調整された後、増幅器Aに供給され
る。つまり、SQUID素子Eに対して4つの信号入出
力端子tb1,tb2;td1,td2を介して信号授受が行わ
れる。また、フィードバック増幅器FAからのフィード
バック信号に発振器Mの変調周波数信号を重畳したフィ
ードバック励磁信号は、フィードバック励磁入力端子t
f1,tf2を介してフィードバックコイルFCに供給され
るから、センサS全体に対しては、さらに、2つの端子
f1,tf2が必要とされて、合計6つの信号入出力端子
を備えることになる。
【0005】一方、上記従来技術のようにセンサS内に
第1トランスT1を組込む構造を採用した場合の種々の
不都合に対処するために、本発明者らは、さらに、SQ
UID出力電圧の増幅手段を改良した「磁気センサ用電
圧増幅回路」を本願と同日付けの特許出願(B)で提案
している。ここで提案されている技術によると、図2に
概略的に示されるように昇圧増幅回路22の昇圧要素と
して1つの昇圧トランス22Tが室温下で用いられるの
で、センサ構造を簡単化することができる。しかしなが
ら、この先行技術によっても、やはり、SQUID素子
Eについては4つの端子が必要とされ、センサS全体で
は合計6つの信号入出力端子tb1,tb2;td1,td2
f1,tf2が備えられる。
【0006】このように、従来技術及び先行技術におい
ては、何れも、SQUID素子に対して4つの信号入出
力端子が必要とされ、バイアス電流をSQUID素子1
1に供給するために供される2つの端子tb1,tb2及び
SQUID素子からの検出電圧を駆動処理回路にに供給
するための2つの端子td1,td2の4つの端子が、夫
々、個別になった「4端子法」とも言うべき回路構成が
採られている。これに、フィードバック励磁端子tf1
f2を含めると、SQUIDセンサ全体で、6つもの信
号入出力端子が必要とされる。従って、SQUID素子
乃至SQUIDセンサと駆動処理回路との間の信号授受
動作を遂行するための配線の数が多く、また、これに対
応してSQUIDセンサSに充填された液体ヘリウム若
しくは液体窒素の蒸発量も多いという欠点がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の主たる目的
は、上記した欠点を解消することができる磁気センサ素
子動作回路を提供することにある。すなわち、本発明
は、磁気センサとして用いられるSQUID素子にバイ
アス電流を与えこのSQUID素子から出力される電圧
を受けるための動作回路を改良することによって、電流
電圧信号授受のための配線数を減少すると共に、SQU
ID素子を冷却する液体ヘリウム若しくは液体窒素のよ
うな冷却媒体の蒸発量を減らすようにしようとするもの
である。
【0008】
【課題を解決するための手段】上述した課題は、本発明
に従い、磁気センサとして用いられるSQUID素子に
バイアス電流を供給するためのバイアス電流源及びこの
SQUID素子から出力される電圧を増幅するための昇
圧トランスを備えた磁気センサ素子動作回路において、
前記バイアス電流源は、SQUID素子の両端に夫々接
続される2つの端子に電気的に接続され、前記昇圧トラ
ンスは、前記2つの端子の間に直列抵抗を介して電気的
に接続され、前記直列抵抗は該昇圧トランスの磁芯が飽
和しないような値に選定されることによって解決され
る。
【0009】本発明に従うと、駆動回路側に1つの昇圧
トランスを設けると共に、この昇圧トランスに抵抗を直
列接続することによって、昇圧トランスの磁芯飽和を回
避して有効に増幅された所望のSQUID出力電圧を得
ることができる。そして、このような簡便な回路的手法
によって、SQUID素子への配線の数が半減し、従っ
て、このような配線数低減に相応して、SQUID素子
を冷却する液体ヘリウム若しくは液体窒素のような冷却
媒体の蒸発量を低減させ且つ冷却効率を高めるという大
きな利点が得られる。
【0010】SQUID素子から成るセンサを用いて極
めて微弱な磁場の分布状態を計測する実用化段階では、
数十〜数百、或いは、用途によっては、数千に及ぶSQ
UIDセンサを狭い被測定領域内に配置し、これらの多
数のセンサからの出力をマルチチャネル化して処理する
ことになる。このような場合、本発明によれば、これら
の多数のSQUID磁気センサに昇圧トランスを内蔵せ
ず、しかも配線数を低減するので、前記先行技術と同様
にセンサ構造の簡単化等の諸効果を奏することができる
上、マルチチャネル化されたシステムを更に容易に実現
するのに貢献する。
【0011】
【発明の実施の形態】図3には、本発明の一実施例によ
る磁気センサ素子動作回路の概略的ブロック図が示され
ている。磁気センサ1には、SQUID素子11及びフ
ィードバックコイル12が設けられ、駆動処理回路2に
は、電流バイアス回路21、昇圧トランス(ステップア
ップトランス)22Tを備えた昇圧増幅回路22及び信
号処理回路23が設けられる。この駆動処理回路2は、
磁気センサ1と信号授受を行うために、信号入出力端子
1 、基準電位端子t0 及びフィードバック励磁端子t
2 を有している。基準電位端子t0 は、少なくとも、電
流バイアス回路21の電流出力端、昇圧トランス22T
の1次電圧入力端及び信号処理回路23のフィードバッ
ク段の出力端の各一方端に電気的に共通接続され、これ
ら各一方端には、共通の基準電位(接地電位乃至基板電
位)が与えられるようになっている(回路21,23に
ついては、図3に詳記されていない。)。
【0012】SQUID素子11は、例えば、レーザ蒸
着法によってSr Ti O3 製の基板上にHo Ba Cu O
の薄膜を形成した酸化物系の高温超電導SQUIDであ
る。SQUID素子の心臓部である超電導接合は、例え
ば、基板の表面に 0.2ミクロンの段差を設け、その上に
超電導膜を成長させて形成したものである。このような
SQUID素子11の性能は、例えば、地磁気の五千万
分の一程度という高い分解能をもっている。そして、こ
のSQUID素子11は、信号ケーブル等の配線導体を
介して信号入出力端子t1 と基準電位端子t0 との間に
電気的に接続される。
【0013】このようなSQUID素子11は、磁気検
出素子として使用される場合、例えば、冷却媒体である
液体窒素中に置かれて−196℃、即ち、77Kの温度
環境で動作するようになされ、これにフィードバックコ
イル12が作動的に付設される。このフィードバックコ
イルは、例えば、SQUID素子11を取り囲むたった
1ターンの導体薄層からなり、センサ構造の簡単化に寄
与しており、その一端は、図示の例の場合、SQUID
素子11の一端と電気的に接続されて共通の電位が与え
られるようになっている。フィードバックコイル12
は、磁気検出素子と信号ケーブル等の配線導体を介して
フィードバック励磁端子t2 と基準電位端子t0 との間
に電気的に接続される。そして、両端子t2 ,t0 間に
信号処理回路23のフィードバック段から励磁信号が与
えられ、この励磁信号に対応する磁場がSQUID素子
11に与られるようになっている。
【0014】磁気センサ1を駆動すると共にSQUID
素子出力電圧Vdを表す電圧検出信号を処理するための
駆動処理回路2は、前述の回路21〜23によって「F
LL方式」と通称される磁束変調型磁束ロック方式のセ
ンサ回路を形成する電子回路である。
【0015】電流バイアス回路21は、2つの電流出力
端(1つは図示せず)が信号入出力端子t1 及び基準電
位端子t0 に電気的に接続される。この回路21は、例
えば、1kヘルツの比較的低い周波数f1 をもつ交流バ
イアス電流、或いは、所定の直流バイアス電流を発生
し、両端子t1 ,t0 を介してSQUID素子11に供
給する。
【0016】また、昇圧増幅回路22は、昇圧トランス
22T並びに電子的な増幅器回路22Aを備えている。
この昇圧トランス22Tの1次電圧入力端には、SQU
ID素子11側の内部抵抗もしくは配線のケーブル抵抗
に相応し、トランス通流電流が磁芯を飽和しないように
選定された比較的低い値、例えば、1Ω程度の抵抗値を
有する直列抵抗22Rを介して、これ又、信号入出力端
子t1 及び基準電位端子t0 に電気的に接続される。こ
の回路22は、両端子t1 ,t0 から抵抗22Rを介し
て与えられるSQUID素子11からの電圧検出信号
(Vd)を昇圧トランス22Tによって所定倍に増大さ
せ、そして、増大された電圧信号を増幅器回路22Aに
よって更に電子的に増幅して所要の処理用信号を得るよ
うになっている。
【0017】昇圧増幅回路22からの増幅信号を処理す
る信号処理回路23は、変調信号用発振回路23M、位
相検波回路23D、フィードバック積分増幅回路23F
等を備えており、フィードバック段の2つの出力端(1
つは図示せず)がフィードバック励磁端子t2 及び基準
電位端子t0 に電気的に接続される。そして、このフィ
ードバック段は、SQUID素子出力電圧Vdの検出結
果に基づくフィードバック量に依存し且つ変調された励
磁信号を両端子t2 ,t0 間に供給する。
【0018】信号処理回路23においては、信号変調信
号用発振回路23Mが、例えば、40kヘルツの比較的
高い周波数f0 をもつ変調信号を発生し、フィードバッ
ク励磁端子t2 及び基準電位端子t0 を介してこの変調
信号に応じてフィードバックコイル12を励磁し、SQ
UID素子11に変調された所定の磁場を与える。位相
検波回路23Dはこの変調信号に基づいて位相検波を行
う。そして、積分機能を有しリセットスイッチ23fsに
よりロック或いはリセットされるフィードバック積分増
幅回路23Fは、フィードバック抵抗23fr及び両端子
2 ,t0 を介し、出力電圧Vdの検出結果に基づくフ
ィードバック量でフィードバックコイル12を励磁し、
SQUID素子11に与える磁場をこのフィードバック
量に依存的にする。
【0019】このFLL方式の電子回路2は、よく知ら
れているように、零位法の技術を用いたものである。つ
まり、フィードバック積分増幅回路23Fから電圧検出
信号(Vd)に応じた励磁信号をフィードバックコイル
12にフィードバックすることによって、SQUID素
子11に外部から印加される磁場を相殺するような磁場
をSQUID素子11にフィードバックし、SQUID
素子11の動作点が磁場(Φ)−電圧(V)特性曲線の
谷(又は、山)の位置にロックされるように自動平衡さ
せる。それ故、フィードバック積分増幅回路23Fから
出力される励磁信号はSQUID素子11に外部から印
加される磁場を表し、従って、このFLL回路の作用に
よって、駆動処理回路2の出力計測端子24に所望とす
る磁場計測信号Vφを得ることができる。
【0020】なお、昇圧トランス22Tは、例えば、フ
ェライト磁芯に所定の巻数比で1次及び2次コイルを巻
いて構成され、この巻数比は、SQUID素子11や後
段の増幅器回路の仕様に対応して、例えば、数〜数百と
いう値に選定される。この昇圧トランス22Tは、本発
明者らによって、SQUID素子から離れたところにし
かも変動する常温下に置かれているにも拘わらず、トラ
ンス出力電圧の変動率乃至ノイズ含有率は無視できる程
度に小さく実用上全く問題がないことが確認されている
が、昇圧トランス22Tの採用による種々の詳細な機能
については、前記特許出願(B)を参照されたい。
【0021】本発明による動作回路では、上述したよう
に、電流バイアス回路21の電流出力端が、信号入出力
端子t1 及び基準電位端子t0 を介して、SQUID素
子11の両端に電気的に接続され、両端子t1 ,t0
は、抵抗22Rを介して昇圧トランス22Tの1次電圧
入力端が電気的に接続される。つまり、電流バイアス回
路21からのバイアス電流をSQUID素子11に供給
するために供される2つの端子t1 ,t0 が、SQUI
D素子11から発生される出力電圧を昇圧トランス22
Tに供給するための端子として共用される「2端子法」
とも言うべき回路構成が採られる。
【0022】図4は、本発明による2端子法で構成した
動作回路によって、電流バイアス回路21から所望の電
流バイアスをSQUID素子21に有効に与え、しか
も、トランス22Tからは、SQUID素子出力電圧を
有効に増幅した所望の電圧成分が有効に採り出されるこ
とができることを説明するための図である。
【0023】図4(a)には、前記先行技術の回路(図
2)において、SQUID素子Eに対するバイアス電流
入力端子tb1,tb2及び検出電圧出力端子td1,t
d2を、夫々、共通に対応する入出力端子t'1,t'0とし
て纏め、単純に4端子から2端子に変換した場合の等価
回路が示されている。ここで、Rbは、入出力端子
t'1,t'0間の電流バイアス回路21の内部抵抗値及び
配線導体回路抵抗値を合計したバイアス側回路抵抗(例
えば、1kΩ程度)を示し、Rsは、同入出力端子
t'1,t'0間の配線導体(信号ケーブル)の内部抵抗値
(例えば、1〜5Ω程度)であるセンサ側回路抵抗を示
し、そして、Rtは、同入出力端子t'1,t'0間の昇圧
トランス22Tの内部抵抗値及び配線回路抵抗値を合計
したトランス側回路抵抗(殆ど零に近い)を示す。な
お、トランス側回路抵抗Rtは、内部抵抗値Rsに比べ
て十分に小さい。
【0024】図4(a)の等価回路において、トランス
側内部抵抗値Rtはセンサ側内部抵抗値Rsに比べて十
分に小さいので、バイアス電流回路21からの電流は、
殆ど昇圧トランス22T側に通流する。その結果とし
て、昇圧トランス22Tは、磁芯材の磁化特性曲線の飽
和領域に入ってしまい、SQUID素子出力電圧を有効
に増幅することができない。
【0025】これに対し、図4(b)には、本発明によ
る動作回路(図3)の等価回路が示されている。ここ
で、Rb,Rs,Rtは、図4(a)と同様、入出力端
子t1及び基準電位端子t0 から、夫々、電流バイアス
回路21側、SQUID素子11側及び昇圧トランス2
2T側をみたバイアス側、センサ側及びトランス側の各
回路抵抗を示し、Rrは、昇圧トランス22Tの1次回
路に介挿された直列抵抗22Rの抵抗値を表す制限抵抗
を示す。
【0026】図4(b)の等価回路においては、昇圧ト
ランス22Tの回路に、センサ側回路抵抗Rbに対応し
てトランス磁芯を飽和させないような値に選定された制
限抵抗Rrが介挿されることになるので、バイアス電流
回路21からの電流は、SQUID素子11及び昇圧ト
ランス22Tに適度に分流され、昇圧トランス22に
は、トランス磁芯を飽和させるような過大な電流が流れ
ない。従って、バイアス電流はSQUID素子11に効
果的に供給されると共に、昇圧トランス22Tは、磁芯
が飽和することがなく、SQUID素子出力電圧を有効
に増幅することができる。
【0027】フィードバックコイル12への励磁信号に
ついては、技術上の理由から、基準電位端子t0 とは独
立した図2の端子tf1,tf2のような2つの独立端子か
ら供給するようにすることもできる。しかしながら、フ
ィードバックコイル12に励磁信号を供給するのに、図
3に例示されるように、基準電位端子t0 を共用として
1つフィードバック励磁端子T2 を追加する構成にした
場合は、SQUIDセンサS全体でもたった3つの端子
をそなえるだけで、励磁信号供給機能を付加することが
できる。従って、この場合には、さらに配線数及び冷却
媒体蒸発量の低減効果を高めたFLL方式のセンサ動作
回路を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来技術におけるSQUID素子動作回路を示
す図。
【図2】本発明に先行する技術によるSQUID素子動
作回路を示す図。
【図3】本発明の一実施例によるSQUID素子動作回
路の概略的回路ブロック図を示す図。
【図4】本発明による動作を説明するための等価回路を
示す図。
【符号の説明】
S,1 SQUIDセンサ、 E,11 SQUID素子、 FC,12 フィードバックコイル、 SA 第1のトランスT1、第2のトランスT2及び増
幅器Aより成る増幅手段、 DP 電流バイアス源B、位相検波器PD、変調周波数
発振器M、フィードバッ ク増幅器FA等を備えた駆動処理回路、 2 駆動処理回路 21 電流バイアス回路、 22 昇圧増幅回路、 22R 直列抵抗、 22T SQUID素子出力電圧Vdを増幅するための
昇圧トランス、 22A 電子的な増幅器回路、 23 信号処理回路。 23D 位相検波回路、 23M 変調信号用発振回路、 23F フィードバック積分増幅回路、 23fs リセットスイッチ、 23fr フィードバック抵抗。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁気センサとして用いられるSQUID
    素子にバイアス電流を供給するためのバイアス電流源及
    びこのSQUID素子から出力される電圧を増幅するた
    めの昇圧トランスを備えた磁気センサ素子動作回路にお
    いて、 前記バイアス電流源は、SQUID素子の両端に夫々接
    続される2つの端子に電気的に接続され、 前記昇圧トランスは、前記2つの端子の間に直列抵抗を
    介して電気的に接続され、 前記直列抵抗は該昇圧トランスの磁芯が飽和しないよう
    な値に選定されることを特徴とする磁気センサ素子動作
    回路。
  2. 【請求項2】 前記SQUID素子は、高温超電導体の
    酸化物系SQUID素子であることを特徴とする請求項
    1に記載の磁気センサ素子動作回路。
  3. 【請求項3】 さらに、第3の端子を備え、前記2つの
    端子の内の一方とこの第3の端子との間に、前記SQU
    ID素子に所定の磁場を与えるフィードバックコイルに
    励磁信号を供給するようになっていることを特徴とする
    請求項1又は2に記載の磁気センサ素子動作回路。
  4. 【請求項4】 前記バイアス電流は交流乃至直流バイア
    ス電流であることを特徴とする請求項1乃至3の何れか
    1項に記載の磁気センサ素子動作回路。
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