JP5978310B2 - 200MHz以上の帯域幅で動作するDCSQUIDベースのRF磁気計 - Google Patents

200MHz以上の帯域幅で動作するDCSQUIDベースのRF磁気計 Download PDF

Info

Publication number
JP5978310B2
JP5978310B2 JP2014541024A JP2014541024A JP5978310B2 JP 5978310 B2 JP5978310 B2 JP 5978310B2 JP 2014541024 A JP2014541024 A JP 2014541024A JP 2014541024 A JP2014541024 A JP 2014541024A JP 5978310 B2 JP5978310 B2 JP 5978310B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
squid
circuit
magnetic flux
frequency
flux
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2014541024A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2015501919A (ja
Inventor
オロスコ アントニオ
オロスコ アントニオ
ブイ.タラノフ ウラディーミル
ブイ.タラノフ ウラディーミル
ベンジャミン カーソン ザ サード アルフレッド
ベンジャミン カーソン ザ サード アルフレッド
マリオ レットサム ジュニア ネスコ
マリオ レットサム ジュニア ネスコ
Original Assignee
ネオセラ リミテッド ライアビリティ カンパニー
ネオセラ リミテッド ライアビリティ カンパニー
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ネオセラ リミテッド ライアビリティ カンパニー, ネオセラ リミテッド ライアビリティ カンパニー filed Critical ネオセラ リミテッド ライアビリティ カンパニー
Publication of JP2015501919A publication Critical patent/JP2015501919A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5978310B2 publication Critical patent/JP5978310B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01RMEASURING ELECTRIC VARIABLES; MEASURING MAGNETIC VARIABLES
    • G01R33/00Arrangements or instruments for measuring magnetic variables
    • G01R33/02Measuring direction or magnitude of magnetic fields or magnetic flux
    • G01R33/035Measuring direction or magnitude of magnetic fields or magnetic flux using superconductive devices
    • G01R33/0354SQUIDS
    • G01R33/0356SQUIDS with flux feedback
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01RMEASURING ELECTRIC VARIABLES; MEASURING MAGNETIC VARIABLES
    • G01R33/00Arrangements or instruments for measuring magnetic variables
    • G01R33/02Measuring direction or magnitude of magnetic fields or magnetic flux
    • G01R33/035Measuring direction or magnitude of magnetic fields or magnetic flux using superconductive devices

Description

本研究はNSF−SBIR契約第IIP−0924610号により資金提供を受けた。米国政府は本発明に対して一定の権利を有する。
本発明は磁気測定に関し、詳細には、超伝導量子干渉デバイス(Superconducting Quantum Interference Device)(SQUID)の磁気計を用いて行われる磁気測定に関する。
さらに、本発明は、200MHz以上の領域でコヒーレント磁場を感知可能なDC SQUIDベースのRF(無線周波数)磁気計に関する。
本発明はさらに、調査下のサンプルから生じるRF磁束が変調磁束上に重ね合わされ、SQUIDの出力において二相変調されたRF電圧を生成し、それがダブルロックイン技術を使用して復調され(変調磁束の周波数ωmにおいて、およびRF磁束の周波数ωRFにおいて)、測定されたRF磁場の振幅と位相に関する情報を保持する出力信号を生成する、200MHz(以上)の帯域幅を有するDC SQUIDの磁気計に関する。
超伝導量子干渉デバイス(SQUID)は、そのエネルギー分解能が量子限界に接近する、最も高感度な磁場の検出器である(例えば、非特許文献1参照)。DC SQUIDにおける干渉路は、並列に接続された2つのジョセフソン接合により形成される。
詳細には、図1に示されるように、SQUID回路10は、超伝導ループにおいて接続された2つのジョセフソントンネル接合12から構成される。各ジョセフソン接合は、薄い絶縁隔壁により分離される2つの超伝導領域により形成される。電流は、臨界電流Icの最大値まで、電圧降下なしにジョセフソン接合に存在する。SQUIDが、ジョセフソン接合の臨界電流を超える定電流Ibでバイアスをかけられたとき、SQUIDループを取り囲む磁束Φにおける変化が、SQUIDにわたる電圧降下VSQUIDにおける変化を生じる。
生成されたSQUID電圧VSQUIDは、SQUIDループを貫通する(threading)磁束の周期的な非線形関数(V−Φ関数)である:
上式中、Rはジョセフソン接合の通常抵抗であり、IbはSQUIDバイアス電流であり、Icはジョセフソン臨界電流であり、ΦはSQUID磁束であり、
は換算プランク定数
および電子電荷eを有する磁束量子である。
非線形SQUID応答を線形化し、その動的範囲を増加させるために、SQUID磁気計は通常、磁束ロックループ(flux−locked loop)(FLL)レジームにおいて動作される(例えば、非特許文献2参照)。詳細には、非線形応答を線形信号に変換するために、負帰還回路14が使用され、SQUIDにわたって一定の総磁束を維持するために、「誤り」フィードバック磁束をSQUIDに印加する。SQUIDが磁束ロックループ(FLL)によってnΦ0で「ロック」された場合、「誤り」フィードバック磁束の大きさはSQUIDに印加される外部磁場に比例する。
最適なフィードバックシステムを得るために、変調技術が通常採用される。変調周波数ωmで動作する発振器と発振器に応答するコイルが協同して、SQUIDループを貫通する磁束を変調する。約Φ0の振幅を有する周波数ωmで振動する磁束が、変調コイルによってSQUID回路に誘導結合される。静的磁束がnΦ0、n=0、1、2、…と等しい場合、SQUIDは変調磁束の周波数2ωmの偶数次高調波のみを生じる。これは周波数ωmを基準とするFLL回路においてロックイン増幅器により復調され、ゼロ出力を生じる。静的磁束がnΦ0より大きいか小さくなった場合、SQUID電圧における基本波の存在のため、ロックイン増幅器はそれぞれ正電圧または負電圧を出力する。ロックイン増幅器の出力は積分され、変調コイルを介してSQUIDにフィードバックされる。こうして、SQUIDは、フィードバック信号(「誤り」信号)が磁場の尺度としての役割を果たすゼロ検出器として働く。
SQUIDを室温電子機器に接続する送信線における遅延のため、SQUID磁気計の閉ループ帯域幅は基本的に20MHzに限定される(例えば、非特許文献3参照)が、最新段階のスキームはそれを50〜100MHzにまで増加させることを可能にしている(例えば、非特許文献2参照)。
この制限を克服するために、SQUIDのV−Φ関数の非線形性がRF磁場の調整(rectification)のために使用される、無線周波数(RF)磁場およびマイクロ波磁場を感知するための技術が設計された(例えば、非特許文献4参照)。
最近、ヒステリシスDC SQUIDおよびパルスサンプリング(pulsed sampling)技術を使用することによってGHz磁場を測定することが可能な走査型SQUID顕微鏡が実証された(例えば、非特許文献5参照)。上記スキームの主な不利な点は、開ループ動作である。
SQUIDのRF適用をしばしば妨げる別の問題は、測定構成の様々な部品間の容量性近接場カップリングおよび/または誘導性近接場カップリング(すなわち、「クロストーク」、「コヒーレントピックアップ(pick−up)」)である。測定システムのサイズおよびSQUIDと電子機器を接続するケーブルの長さが約λ≒lmであるために、それらの両方がアンテナのように振る舞う。低(10MHz未満)周波数またはマイクロ波(>3GHz超)周波数における条件とは異なり、システムサイズがそれぞれλよりはるかに大きいかはるかに小さい場合、スプリアスRF信号が生成され、低レベルSQUID信号を覆い隠し(overshadow)得る。その上、SQUID動的抵抗(約1Ω)とRF電子機器入力(50Ω)の間のインピーダンス不整合が、信号完全性および信号検出可能性にも影響し得る。
200MHz以上までのコヒーレント磁場を検出することが可能なDC SQUIDをベースにしたRF磁気計が、SQUID磁気測定法の分野において、長期にわたって必要とされている。
F. Wellstood, et al., "Integrated DC SQUID magnetometer with a high slew rate," Rev. Sci. Instr. 55, 952, 1984 D. Drung, Supercond Sci. Technology, 16, 1320, 2003 D. Drung, et al., IEEE Trans. Appl. Supercond. 15, 777, 2005 R. C. Black, et al. "Imaging radio−frequency fields using a scanning SQUID microscope," Appl. Phys. Lett, 66, 1267, 1995 J. Matthews, et al. "Sampling method to extend bandwidth of scanning SQUID microscopes," IEEE Trans Appl. Supercond., 15, 688, 2005
したがって、本発明の目的は、200MHz以上の帯域幅におけるコヒーレント磁場を検出することが可能なDC SQUIDをベースにしたRF磁気計を提供することである。
本発明の別の目的は、静的磁束をロックし、DC SQUIDのV−Φ関数の最大勾配においてRF磁束に対するACバイアスを作り出す磁束ロックループを使用することによりFLL(磁束ロックループ)帯域幅限界が克服されたDC SQUIDをベースにしたRF磁気計を提供することである。
本発明のさらなる目的は、調査下のサンプルから生じるRF磁場が変調磁束に重ね合わせられる、200MHz以上の帯域幅において動作するDC SQUIDベースのRF磁気計を提供することである。RF磁束と変調磁束との重ね合わせが、二相変調されたSQUID出力RF電圧の生成をもたらす。VSQUIDは生成されたSQUID電圧のRF成分を2つの周波数ωmおよびωRFで復調するようにプロセシングされ、RF磁場の振幅および位相に関する情報を保持する低周波IF(中間周波数)信号を生成する。
一態様において、本発明は200MHz以上の帯域幅で動作するRF磁気計システムであって、
DC SQUID回路と、
前記DC SQUID回路の入力と出力の間に結合され、フィードバック磁束を前記DC SQUID回路の前記入力に誘導結合する磁束ロックループ回路と
を含むRF磁気計システムである。外部準静的磁束から減算されたフィードバック磁束はnΦ0、n=0、1、2、…(ここで、Φ0は磁束量子である)をもたらす。
低周波変調磁束
の電源が前記DC SQUID回路の前記入力に誘導結合され、ここでΦmは前記変調磁束の振幅であり、ωmは前記変調磁束の周波数であり、
は前記変調磁束の位相である。
さらに、RF磁束
の電源は、前記DC SQUID回路の前記入力に誘導結合され、ここで、ΦRF(t)は前記RF磁束の振幅であり、ωRFは前記RF磁束の周波数であり、
は前記RF磁束の位相である。
本主題磁気計において、前記DC SQUID回路は、0°と180°の間の周波数ωmで二相変調である出力RF電圧を生成する。
多重分離回路が前記DC SQUID回路の前記出力に結合され、前記出力RF電圧をRF信号成分と低周波信号成分に分離する。RF復調回路が前記多重分離回路に結合され、前記二相変調された出力RF電圧の前記RF信号成分を受信し、測定対象の前記RF磁束を表す出力信号を生成する。
前記RF復調回路は、前記周波数ωRFを基準とする第1の復調ユニットと、前記周波数ωmを基準とし、前記第1の復調ユニットの出力に結合された第2の復調ユニットとを含む。二重復調スキームにより提供されるダブルロックイン機構は、前記RF SQUID電圧にコヒーレントな寄生信号を実質的に除去する。前記第2の復調ユニットは、前記SQUIDと関連した低周波信号のみを感知可能であり、そうしなければRF磁場検出を妨げるであろう前記寄生信号を拒絶する。
前記第1の復調ユニットは、周波数ωRFを基準とするRFロックイン増幅器の形式でよく、またはRFミキサー/乗算回路の形式でもよい。
前記第2の復調ユニットは、前記周波数ωmを基準とする中間周波数(Intermediate Frequency)(IF)ロックイン増幅器をベースにしてもよく、または乗算回路をベースにしてもよい。
前記FLL回路は、前記多重分離回路の出力に結合され、前記多重分離回路の出力から前記低周波信号成分を受信する。前記低周波信号成分は、前記FLL回路においてプロセシングされ、前記フィードバック磁束を生成し、これは前記外部準静的磁束から減算されたときに、nΦ0の純準静的磁束をもたらす。前記磁束ロックループ(FLL)回路は、前記周波数ωmを基準とするFLLロックイン増幅器、または乗算ユニットを含み得る。
低周波変調磁束の前記電源は、前記磁束ロックループ回路および前記第2の復調ユニットに結合される前記低周波変調磁束を生成する関数発生器を含み得る。あるいは、低周波変調磁束の前記電源は、前記IFロックイン増幅器から受信した局部発振器信号を含んでいてもよい。前記第2の復調ユニットは前記FLLに結合され、変調レジームを規定する。
RF磁束の前記電源は、調査下のサンプルから生じる磁束を含み得る。加えて、RF電源が、前記第1の復調ユニットおよびRF磁束の前記電源に結合され得る。本実施形態では、減衰器が、前記第1の復調ユニットと前記調査下のサンプルに結合される。あるいは、RF電力が前記変調コイルに供給され、前記変調磁束、nΦ0でロックされた前記準静的磁束および前記RF磁束の重ね合わせである純磁束をもたらし得る。
変調コイルが、前記DC SQUID回路に近接して配置され、前記DC SQUID回路に誘導結合され、前記低周波変調磁束および前記フィードバック磁束を前記DC SQUID回路に結合する。前記RF復調回路は、前記多重分離回路の出力に結合された少なくとも1つの平衡低雑音増幅器(LNA)、および前記第1の復調ユニットと前記第2の復調ユニットの間に結合された増幅器を含む。前記多重分離回路は、少なくとも1つのバイアスT回路を含む。
前記周波数ωm≪前記周波数ωRFであり、前記周波数ωmは、前記第1の復調ユニットの出力帯域幅の範囲内である。
別の態様において、本発明は、200MHz以上の帯域幅で動作するDC SQUID磁気計により調査下のサンプルのRF磁場を測定するための方法を構成する。本主題方法は、
(a)調査下のサンプルにRF電力を供給するステップと、
(b)低周波変調磁束
および前記調査下のサンプルから生じ、前記変調磁束(modulating flux)上に重ね合わせられたRF磁束をDC SQUID回路に誘導結合するステップであって、
ここで、Φm、ωmおよび
は、それぞれ、前記変調磁束の振幅、周波数、および位相であり、ΦRF、ωRF、および
は、それぞれ、前記調査下のサンプルから受けた前記RF磁束の振幅、周波数、および位相であるステップと、
(c)前記DC SQUID回路の出力において、前記周波数ωmで0°と180°の間で二相変調された出力RF電圧を取得するステップと、
(d)前記出力RF電圧をRF信号成分と低周波信号成分に多重分離するステップと、
(e)前記二相変調された出力RF電圧の前記RF信号成分を、それぞれωRFおよびωmの前記周波数を基準とする第1の復調ユニットおよび第2の復調ユニットにおいて逐次的に復調し、前記第2の復調ユニットの出力において、前記調査下のサンプルから生じる前記RF磁束を表す出力信号が得られ、ここで前記周波数ωm≪前記周波数ωRFであり、前記周波数ωmが、前記第1の復調ユニットの出力帯域幅の範囲内であるステップとを含む。
前記低周波信号成分は、前記多重分離ユニットから磁束ロックループ回路に供給され、フィードバック磁束を生成し、その結果前記DC SQUID回路は準静的磁束nΦ0、n=0、1、2、…(ここで、Φ0は磁束量子である)でロックされる。
本発明のこれらの特徴および利点そしてその他の特徴および利点が、添付の特許図面と併せて、以下の本発明の詳細な説明から明らかになろう。
FLLレジーム上で動作する先行技術のDC SQUIDの概略ブロック図である。 本発明のRF磁気計の代替的実施形態を表す電気ブロック図である。 本発明のRF磁気計の代替的実施形態を表す電気ブロック図である。 本発明のRF磁気計の代替的実施形態を表す電気ブロック図である。 本発明のRF磁気計の代替的実施形態を表す電気ブロック図である。 本発明のRF磁気計の代替的実施形態を表す電気ブロック図である。 本発明のRF磁気計の代替的実施形態を表す電気ブロック図である。 周波数ωmにおける変調磁束が、RF磁束に対するACバイアスとしてのならびにFLLに対する変調磁束としての役割を果たすとして示される、SQUID RF電圧に対する二相変調の原則を説明するV−Φ図である。 矩形波変調を有するSQUID RF電圧に対する二相変調の原則を説明するV−Φ図である。 190MHzおよび変調磁束振幅Φm=0.15Φ0で、RF磁束のいくつかの振幅について、開ループレジームにおいて測定されたIF信号対静的磁束を示す図である。 165MHzで2mΦ0のRF磁束振幅について、閉ループレジームにおいて測定されたIF信号対変調磁束振幅Φmを示す図である。 190MHzで閉ループレジームにおいて測定された10mV RFロックイン感度対RF磁束振幅ΦRFでスケールしたIF信号の対数−対数プロットの図である。(図中の差し込み図は線形目盛上のIF信号対ΦRFを表す)。
本発明の最終的な目標は、DC SQUIDを採用して、対象のサンプルから生じるRF磁場の尺度である出力信号(IF信号、その後の段落において詳細に論じられる)を作り出すことである。SQUID固有の帯域幅は数百GHzの高さであり得るので、SQUIDそれ自体は限定因子ではない。しかしRF磁場は、FLL(磁束ロックループ)帯域幅の範囲外、すなわち20MHz超の周波数で振動する。このため、通常DC SQUIDと併せて使用される磁束ロックループは、測定されたRF磁場に反応しない。
FLL帯域幅限界を克服するために、低周波FLLは、DC SQUIDに対する静的磁束を同時にロックし、ならびにDC SQUIDのV−Φ関数の最大勾配でRF磁束に対するACバイアスを作り出す機能を備える。
本主題磁気計において、調査下のサンプルから生じるRF磁束は変調磁束の上に重ね合わせられる。RF磁束が印加されると、SQUIDは二相変調されたRF電圧を出力する(以後の段落において提示されるように)、すなわち、SQUID回路により生成された出力RF電圧は、変調の第1の半周期の間0°位相を有し、変調の第2の半周期の間180°位相を有する。この信号はダブルロックイン増幅器技術により復調され、その結果最終的な信号(すなわち、IF信号)はRF磁場の振幅および、理論上、RF磁場の位相に関する情報を保持する。
差動信号リンクに併せたダブルロックイン増幅器技術は、スプリアス信号問題を効果的に緩和する。本願の磁気計では、動作周波数はRFロックイン復調器の帯域幅によってのみ制限され(その後の段落において詳述される)、GHz周波数範囲にまで延長することができる。
動作の原則
図2〜7を参照すると、RF磁気計20は、超伝導ループ26において接続される2つのジョセフソントンネル接合24で構成されたDC SQUID回路22をベースにしている。SQUID回路22が接合の臨界電流を超える定電流でバイアスをかけられたとき(電流は、臨界電流の最大値まで電圧降下なしに接合に存在する)、SQUIDループを貫通する磁束Φにおける変化が、本明細書においてさらにSQUID応答と称される、SQUIDにわたる電圧降下における変化を生じる。
SQUID応答を線形化し、その動的範囲を増加させるために、SQUID磁気計を磁束ロックループ(FLL)レジームにおいて動作させる。このレジームにおいて、磁束ロックループ(FLL)回路28は多重分離回路30を介してSQUID回路22に結合される。
FLL回路28は、定電流Ibを生じ、SQUID回路にバイアスをかける電流源32(本明細書において「バイアス」とも称される)と、デカップリングコンデンサ34と、昇圧器(step up transformer)36と、低雑音増幅器(LNA)38と、FLLロックイン増幅器40と、フィードバック抵抗器44と、電流加算器46と、その後の段落において詳述されるように、SQUID回路22に近接して配置され、変調磁束とフィードバック磁束をSQUID回路22に誘導結合する変調コイル48とを含む。
再び図2〜7および図8〜9を参照すると、約Φ0/4の振幅を有するωmの周波数で振動する磁束が、SQUID回路22に近接して配置され誘導結合される変調コイル48によってSQUID回路22に適用される。変調周波数ωmは、100Hzから5MHzまでの範囲内であり得る。
周波数ωmを基準とするFLLロックイン増幅器40は、SQUID出力電圧を復調し、その出力は積分器42によって積分され、反転され、フィードバック抵抗器44および電流加算器46を介して変調コイルにフィードバックされる。
SQUIDの準静的磁束がnΦ0、n=0、1、2、…、であるとき、SQUIDの電圧が基本波を含まないため、FLLロックイン増幅器40のロックイン出力はゼロである。準静的磁束がnΦ0より大きいまたは小さい場合、FLLロックイン増幅器40の出力はそれぞれ、正または負であり、フィードバック信号は準静的磁場ΦDCに比例する。
変調磁束
が変調コイル48を介してSQUID回路に適用され、SQUID準静的磁束は、nΦ0で「ロック」される。図8〜9を参照すると、DC SQUID回路22が、変調磁束
(これはV−Φ関数の最小nΦ0に「ロック」される)
を有するFLL回路28に組み込まれたことを考慮すると、SQUIDに対するRF磁束
の適用は、SQUIDループを貫通する総磁束を等しくする。
ΦRF(t)<Φ0/4およびΦm〜Φ0/4であれば、SQUIDは、0度(
に対して)と180度(
に対して)の間で、周波数ωmで二相変調されたRF電圧を出力する。すなわち、図9に示すように、例えば、矩形波変調は、SQUIDに各半周期についてV−Φ関数の最大勾配でバイアスをかけるであろう。矩形波50は、FLLに対して誤り(フィードバック)信号を提供するのに使用される低周波変調磁束である。最初の半周期の間、変調磁束は1.25Φ/Φ0の値を有し、効果的にSQUIDにV−Φ曲線52の最大正勾配でバイアスをかける。変調磁束50が0.75Φ/Φ0である第2の半周期の間にも、同じことが起こる。しかしここでは、SQUIDはV−Φ曲線52の最大負勾配でバイアスをかけられる。
RF磁束54が変調磁束50の上に重ね合わせられた場合、SQUIDは、RF磁束54の振幅を掛けた1.25Φ/Φ0または(0.75Φ/Φ0)でV−Φ曲線の勾配に比例する振幅を有するRF電圧(「SQUID電圧」)56を出力する。すなわち、RF磁束観点からは、SQUIDは、変調の第1の半周期および第2の半周期の間にそれぞれ1.25Φ/Φ0および0.75Φ/Φ0で「バイアスをかけられた」ように見える。
さらに、SQUID RF電圧56は、図8に示されるように、曲線56のピーク57において、変調周波数ωmにおいて、0度と180度の間で二相変調される。RF電圧は、変調の第1の半周期の間、0度相を有し(正勾配のために)、変調の第2の半周期の間、180度相を有する(負勾配のために)。
図2〜7を再び参照すると、多重分離回路30において多重分離した後、SQUID電圧60は、低周波信号成分62とRF周波数信号成分64に分離される。多重分離回路30は、SQUIDの出力RF電圧60に対してハイパスフィルタリングを実行する単一バイアスT回路66(図3に提示されるように)、または二重バイアスT回路66(図2および4〜7に示されるように)を実装され得る。
出力されたSQUIDのRF電圧60からの単離後、RF周波数信号成分64はRF復調回路68によりプロセシングされ、ここでRF周波数信号成分64が、平衡超低雑音増幅器(LNA)(複数可)70によりまず増幅され、図2および4〜7に提示される実施形態に示されるように、180度カプラ72により差動信号からシングルエンド信号に変換される。
カプラの出力は、周波数ωRFを基準とするRFロックイン増幅器74により復調され、この出力は、増幅器76を介して、周波数ωmを基準とする中間周波数(IF)ロックイン増幅器78に供給される。適切な動作のために、RFロックイン増幅器74の出力帯域幅は、周波数ωmより大きい、すなわち、周波数ωmはRFロックイン増幅器74の出力帯域幅の範囲内にある。
以下の段落において提示するように、IFロックイン増幅器78の同相出力XIF(IF信号)はRF磁場の振幅および位相の両方に比例する。
上式中、Gtotはシステムの総利得である。
同時に、バイアスT回路66のDC出力(低周波信号成分62)が、FLL回路28に供給され、このフィードバックがSQUIDの静的磁束の従来の尺度をもたらす。
周波数ωRF≫周波数ωmにより、RF復調回路(RFロックイン増幅器)74およびFLL回路28は、お互いに影響することなく同時に動作する。図2〜7に示されるように、復調回路(IFロック印増幅器)78(または乗算器92)はFLL回路28に結合され、変調レジームを決定する。例えば、矩形波変調の場合には(図9に示されるように)、SQUIDは、各半周期についてそれぞれV−Φ関数の最大勾配(正および負)でバイアスをかけられるであろう。SQUIDループの外で生じるスプリアスRF信号は相変調を有さないので、それらはダブルロックイン技術により効率的に排除される。
図2〜3に示すように、RF電力が、RFロックイン増幅器74から可変減衰器82を介して調査下のサンプル80に供給される。本実施形態では、RF周波数の範囲は、50MHzから200MHzまでであり得る。
図3に示される本発明のRF磁気計の代替的実施形態において、単一バイアスT回路66、単一デカップリングコンデンサ34、および単一RF LNA70を有するシングルエンド構成が、RF復調回路68において使用される。本実施形態では、図2の180度カプラ72は省略され、RF周波数帯域幅は、およそ50MHzから200MHzまでの範囲であり得る。
図2、3および7に示されるRFロックイン増幅器74は、図4〜6に示されるように、RFミキサー/乗算器84により置き換えられてもよい。この場合、RF電源86からのRF電力は、カプラ88を介してRFミキサー84の局部発振器90および調査下のサンプル80に送達される。本実施形態では、RF周波数の範囲は、およそ50MHzから200GHzまで延長し得る。
図4および7に示されるように、バンドパスフィルタ100が、RFロックイン増幅器74(またはRFミキサー84)と増幅器76の間に結合され得る。
図4に提示されたスキームの追加の版を示す図5を参照すると、IFロックイン増幅器78が乗算器92で置き換えられている。本実施形態では、関数発生器94が変調信号をFLL回路28に、基準信号の周波数ωmを局部発振器LOを介して乗算器92に供給する。
図5に示されたスキームの別の実施形態を示す図6を参照すると、FLLロックイン増幅器40は乗算器96で置き換えられている。
本主題磁気計のさらなる代替的実施形態を提示する図7を参照すると、測定スキームは、これを介してRFロックイン増幅器74により生成されたRF信号が、低温装置108内に封入されたSQUID回路22に結合される差動接続線102を含む。ローパスRFフィルタ103は、フィルタリングされたRF信号を減衰器82に通過させる。信号はさらに180度カプラ110において分割され差動信号になり、これは一対のバイアスT回路104に供給され、ここで差動RF信号はFLL回路28から来る変調信号およびフィードバック信号と組み合わされる。重ね合わせられた信号は、変調コイル106を介してSQUID回路22に誘導結合される。減衰器82設定を変更することにより、RF磁束の関数としてのIF信号の依存性を得ることができる。
ロックインシミュレーション
本発明のダブルロックイン手法を分析的にモデル化するために、式(1)をIb>2Icについて以下のように概算することができる。
約Φ=nΦ0(n=0、1、2、…)では、(式4)は
のように展開され得る。
ここで、
は、Φ=(n+0.25)Φ0におけるSQUID利得である。
以下の磁束がSQUIDに適用される:
RF磁束
変調磁束
およびFLL欠点(imperfections)ΦoffによるnΦ0からの寄生の静的オフセット。
RFロックイン増幅器74の入力におけるコヒーレントスプリアスRF電圧は、
である。
バイアスT回路66のハイパスフィルタリング効果を考慮に入れると、RFロックイン増幅器74により観察される総電圧は:
である。
上式中、GLNAはLNA70電圧利得である。
(式5)にRFロックイン標準GRFsin(ωRFt)を掛け、DC項および低周波項のみを保有することで、RFロックイン同相出力が得られる:
上式中、GRFはRFロックインの総利得である。
寄生のDCオフセットおよびスプリアスRF電圧と関連した信号は、式8においてDC項として現れるため、それらはIFロックイン復調144の後に除去される。(式8)にIFロックイン標準GIFsin(ωmt)を掛けることにより、IFロックイン同相出力、すなわちIF信号が得られる:
上式中、GIFはIFロックイン増幅器78の総利得である。
を選択することにより、IF信号は最大化され得る:
上式中、GTOT=0.5GIFRFLNASQUIDは全システムの純利得である。
(式10)の右辺中のGTOTおよびΦmの両方が固定されており周知である。
実験設定
SQUID
32x32μm2の有効ループ面積を有するバイクリスタル(bi−crystal)SrTiO3基板上の商業用YBa2Cu37DC SQUIDおよび単一変調コイルを、オープン欠陥検出のために使用した(Star Cryelectronics社)。1x1mmの大きさのSQUID洗浄器を、先細になったサファイアロッドの端面に接着した。SQUIDの臨界電流は11μAであり、通常接合抵抗は3オームであり、接触抵抗は1オーム未満であり、自己インダクタンスは200pHであった。測定は、遮蔽なしに77.4Kにおいて液体窒素浴中で行われた。
読み出し電子機器
すべての電子機器は、室温で動作させ、3つの主なセクションを含んでいた(図2〜7に示される):同期RF復調器(RFロックイン増幅器)74(またはRFミキサー84)、同期IF復調器(IFロックイン増幅器)78(または乗算器92)、およびFLL回路28。
図7に示される、差動信号伝達は、低レベルRF信号および低レベルAC信号について、SQUID回路22および変調コイル106端子を2対の50Ωステンレススチール同軸ケーブルの内部導体にワイヤボンディングすることにより実装された。この手法は、コモンモード雑音、図7に示される差動接続線102を排除しながら、それぞれ自然にバランスのとれた電源および負荷であるSQUIDと変調コイルの双方を利用する。これはまた、SQUIDとRF電子機器の間のインピーダンス不整合の問題を解決し、これにより広帯域システムにつながる。50kHz DC帯域幅を有するバイアスT回路66は、RF信号およびDC/AC信号をダイプレックス(diplex)する。
RF復調器は、2対の平衡超低雑音増幅器(LNA)70と、180度ハイブリッドカプラ72と、200MHzRF帯域幅を有するRFロックイン増幅器74[SRS844]とを含む。p−HEMTトランジスタを利用する特注設計のLNA70は、293Kで50Ωについて、21dB電力利得、50〜900MHz帯域幅、および0.6dB雑音指数(0.25nV/√Hzの入力換算雑音密度)をもたらした。LNA70による前増幅の後に、RF信号は、180度カプラ72により差動からシングルエンドに変換され、周波数ωRFを内部基準とするRFロックイン増幅器74に供給された。RF磁場のレベルに応じて、RFロックイン増幅器74の純利得は103から105へと変化した。試験設定における最良の達成可能なRFロックイン感度は、100μV(105RFロックイン純利得)であり、スプリアスRF信号により制限された。RFロックインは、100μsの最小時定数を有したので、最大変調周波数ωmは2kHzで制限された。
周波数ωmを中心としたアクティブ低雑音バンドパスフィルタ100を通過した後、RFロックインの出力は、周波数ωmを内部基準とするIFロックイン増幅器78に供給された。IFロックイン純利得は10であり、時定数は100から500msまでであった。SQUID回路22と180度カプラ72の間に形成された定在波は、周波数2ωmで振幅変調されたスプリアスRF信号を生じた。スプリアスRF信号は、周波数ωmを基準とするIFロックイン増幅器78により拒絶された。
ダブルロックイン技術(RFロックインおよびIFロックイン)は、SQUIDを同軸ケーブルに接続する配線ループによるコヒーレントピックアップ(pick−up)、設定全体の励起アームと検出アームの間の近接場カップリング(クロストーク)、バイアスTのDCからRFポートへのRFピックアップの漏洩、ならびにLO(局部発振器)からRFロックインのRFポートへのRF漏洩によるスプリアスRF信号を排除する。
2kHz正弦波変調および100Hz帯域幅を有するFLL回路28を、容量結合された入力変換器36、差動超低雑音前置増幅器38、周波数ωmを外部基準とするFLLロックイン増幅器40、積分器42、および電流加算器46で設計した。2オーム入力抵抗器44が室温にある状態で、低雑音前置増幅器38は、105の利得および2kHzにおいて<0.5nV/√Hzの電圧雑音密度を有した。
実験データおよび考察
既知の振幅のRF磁束を生成するために、RFロックイン内部発振器90の減衰された出力を、差動送信線(差動接続線)102を介してSQUID変調コイル106に導入した。変調コイルがフィードラインに短絡を起こさせることを考慮すると、コイルにより生成されるRF磁束の振幅は
として計算され、
上式中、a=2.222Φ0/mAは、SQUID磁束を変調コイル電流に関連付ける幾何係数であり、PRFはRF電力であり、Ζ0=100Ωは図7の差動フィードライン(差動接続線)102の特性インピーダンスである。
復調ユニット(図4〜2および7中のIFロックイン増幅器78、または図5〜6中の乗算器92)の出力において観察されたIF信号
がスプリアスRF信号よりもむしろSQUID RF電圧に関連していることを検証するために、190MHzにおける静的磁束に対するIF信号の依存性を開ループレジーム(FLLなし)において取得した。
RF変調磁束およびIF変調磁束の両方の振幅がΦ0と比較して小さい場合、IF信号はV−Φ関数の二次導関数を表し、これはIb=2Icにおいて、
により与えられる。
SQUIDを、Φm≒0.1Φ0およびΦRF≪Φ0の条件下で動作させた。静的磁束は、変調コイルに印加されたDC電流によって生成された。図10に示される静的磁束へのIF信号の依存性は、予想通り1Φ0の周期を有する干渉縞をもたらす。データはまた、IF信号がRF磁束の振幅および位相の両方を表すことを確認する。
図11は、閉ループレジームにおいて測定された変調磁束振幅Φmodの関数としてのIF信号を示す。RF周波数は165MHzであり、RF磁束振幅ΦRF=2mΦ0であり、最適バイアス下、静的磁束はnΦ0、n=0、1、2、…でロックされていた。ΦRF≪Φ0について、図はV−Φ関数の一次導関数を表す。予想通り、IF信号における最大値は、点Φm≒0.25Φ0近くで起こり、ここでV−Φ関数は最大勾配を有し、この最大勾配の後IF信号は減少しΦm≧0.5Φ0においてゼロに戻る。
図12は、閉ループレジームにおけるRF磁束の関数として測定されたIF信号を示す。IF信号はIFロックイン入力に付され、100μV RFロックイン感度(105純利得)に標準化される。(Eq.3)により予測されるように、RF磁束振幅の4ディケード(decade)にわたって依存性は線形であり、正確な較正に使用することができる。そのような動的範囲は、ほとんどの用途に対して十分である。
SQUID≒50μV/Φ0、GLNA=140、GRF=1000(10mV RFロックイン感度)、GIF=20、およびΦm≒Φ0/4を(Eq.10)に代入することで、本主題磁気計の小信号感度
(44Vrms/Φ0)がもたらされ、これは実験データへの線形フィット(図11に示される)に一致している。
小さいΦRFでは、IF信号依存性はLNA雑音により制限される:約4mV(2mV/√Hzを参照)の観察されたIF信号雑音レベルは、2.2μΦ0/√Hzの計算された上記LNA入力換算磁束雑音密度と一致する。IF信号は、接合臨界電流の抑制のためΦRF≒0.2Φ0の周辺で最大に達し、これが次にGSQUIDを減少させる。ΦRF>Φ0/4のより大きなRF磁束でも、Φm+ΦRFがΦ0/2を超えるため、FLLをロックのかからない状態で実行させる。
50から200MHz以上までのコヒーレント磁場を検出することが可能なDC SQUIDのRF磁気計が実証された。システムは、200MHzにおける磁束雑音密度が10μΦ0/√Hz未満である4桁を超えるRF動的範囲を提供する。
読み出し電子機器における送信線遅延により帯域幅が制限される既存のSQUID FLLとは異なり、本主題RF磁気計における上限周波数はRFロックイン帯域幅のみにより制限され、ディスクリート乗算器(RFミキサー)を使用することによりGHz範囲にまで延長され得、ディスクリート乗算器(RFミキサー)は変調周波数を増加させることも可能にする。キャリア/位相回収モジュールの実装は、未知の位相を有する調波RF信号を感知する一助となり得る。
本発明を、その特定の形式および実施形態と関連して記載してきたが、添付の特許請求の範囲において定義される本発明の精神または範囲から逸脱することなく、上で論じたもの以外の様々な改変が用いられ得ることが理解されよう。例えば、同等の要素が具体的に示され記載されたものを置換してもよく、特定の特徴をその他の特徴と独立して使用してもよく、ある場合には、要素の特定の位置を逆にしても割り込ませてもよく、これらはすべて添付の特許請求の範囲において定義される本発明の精神または範囲から逸脱することなく行われる。
10、22 SQUID回路
12、24 ジョセフソントンネル接合
14 負帰還回路
20 RF磁気計
26 超伝導ループ
28 磁束ロックループ(FLL)回路
30 多重分離回路
32 バイアス
34 デカップリングコンデンサ
36 昇圧器(step up transformer)
38、70 低雑音増幅器(LNA)
40 FLLロックイン増幅器
42 積分器
44 フィードバック抵抗器
46 電流加算器
48、106 変調コイル
50 変調磁束
52 V−Φ曲線
54 RF磁束
56、60 RF電圧(SQUID電圧)
62 低周波信号成分
64 RF周波数信号成分
66、104 バイアスT回路
68 RF復調回路
72、110 180度カプラ
74 RFロックイン増幅器
76 増幅器
78 IFロックイン増幅器
80 サンプル
82 減衰器
84 RFミキサー
86 RF電源
88 カプラ
90 局部発振器
92、96 乗算器
94 関数発生器
100 バンドパスフィルタ
102 差動接続線
108 低温装置

Claims (20)

  1. 200MHz以上の帯域幅で動作する直流(DC)超伝導量子干渉デバイス(SQUID)磁気計であって、
    DC SQUID回路と、
    前記DC SQUID回路の入力に誘導結合される低周波変調磁束
    の電源であって、Φmは前記変調磁束の振幅であり、ωmは前記変調磁束の周波数であり、
    は前記変調磁束の位相である、低周波変調磁束の電源と、
    前記DC SQUID回路の前記入力に誘導結合される無線周波数(RF)磁束
    の電源であって、ΦRF(t)は前記RF磁束の振幅であり、ωRFは前記RF磁束の周波数であり、
    は前記RF磁束の位相である、無線周波数(RF)磁束の電源とを含み、
    前記DC SQUID回路に結合された前記RF磁束および前記低周波変調磁束に応答して、前記DC SQUID回路は0°と180°の間の前記周波数ωmで二相変調された出力RF電圧を生成し、
    前記DC SQUID回路の出力に結合され、前記出力RF電圧をRF信号成分と低周波信号成分に分離する多重分離回路と、
    前記二相変調された出力RF電圧の前記RF信号成分を受信し、前記RF信号成分を前記周波数ωmおよび前記周波数ωRFでダブルロックし、前記RF磁束を表す出力信号を生成するRF復調回路であって、前記周波数ωRFを基準とする第1の復調ユニットと、前記周波数ωmを基準とし、前記第1の復調ユニットの出力に結合された第2の復調ユニットとを含むRF復調回路と
    を含むことを特徴とするDC SQUID磁気計。
  2. 前記DC SQUID回路の前記入力および前記出力の間に結合され、前記DC SQUID回路の前記入力にフィードバック磁束nΦ0、n=0、1、2、…(ここで、Φ0は磁束量子である)を誘導結合する磁束ロックループ(FLL)回路をさらに含み、
    前記FLL回路は、前記多重分離回路の出力に結合され、前記多重分離回路の出力から前記低周波信号成分を受信し、前記低周波信号成分は、前記FLL回路においてプロセシングされ、前記フィードバック磁束nΦ0を生成し、
    前記第2の復調ユニットは、前記FLL回路に結合され、前記低周波変調磁束を制御することを特徴とする請求項1に記載のDC SQUID磁気計。
  3. 前記第1の復調ユニットは、前記周波数ωRFを基準とするRFロックイン増幅器を含ことを特徴とする請求項1に記載のDC SQUID磁気計。
  4. 前記第1の復調ユニットは、RFミキサー/乗算回路を含むことを特徴とする請求項1に記載のDC SQUID磁気計。
  5. 前記第2の復調ユニットは、前記周波数ωmを基準とする中間周波数(IF)ロックイン増幅器を含むことを特徴とする請求項1に記載のDC SQUID磁気計。
  6. 前記第2の復調ユニットは、乗算回路を含むことを特徴とする請求項1に記載のDC SQUID磁気計。
  7. 前記磁束ロックループ(FLL)回路は、前記周波数ωmを基準とするFLLロックイン増幅器を含むことを特徴とする請求項2に記載のDC SQUID磁気計。
  8. 前記FLL回路は、乗算器ユニットを含むことを特徴とする請求項2に記載のDC SQUID磁気計。
  9. 低周波変調磁束の前記電源は、前記磁束ロックループ回路および前記第2の復調ユニットに結合される前記低周波変調磁束を生成する関数発生器を含むことを特徴とする請求項2に記載のDC SQUID磁気計。
  10. 低周波変調磁束の前記電源は、前記IFロックイン増幅器から受信した局部発振器信号を含むことを特徴とする請求項5に記載のDC SQUID磁気計。
  11. RF磁束の前記電源は、調査下のサンプルから生じる磁束を含むことを特徴とする請求項1に記載のDC SQUID磁気計。
  12. 前記第1の復調ユニットおよびRF磁束の前記電源に結合されたRF電源をさらに含むことを特徴とする請求項11に記載のDC SQUID磁気計。
  13. 前記第1の復調ユニットと前記調査下のサンプルの間に結合された減衰器をさらに含む
    ことを特徴とする請求項11に記載のDC SQUID磁気計。
  14. 前記DC SQUID回路に近接して配置され、かつ誘導結合され、前記低周波変調磁束および前記フィードバック磁束を前記DC SQUID回路に結合する変調コイルと、前記DC SQUID回路に近接して配置され、かつ誘導結合され、RF磁束の前記電源から生じる前記RF磁束を前記DC SQUID回路に結合するRFコイルとをさらに含むことを特徴とする請求項2に記載のDC SQUID磁気計。
  15. 前記RF復調回路は、前記多重分離回路の出力に結合された少なくとも1つの平衡低雑音増幅器(LNA)、および前記第1の復調ユニットと前記第2の復調ユニットの間に結合された増幅器を含むことを特徴とする請求項1に記載のDC SQUID磁気計。
  16. 前記多重分離回路は、少なくとも1つのバイアスT回路を含むことを特徴とする請求項1に記載のDC SQUID磁気計。
  17. 前記周波数ωm≪前記周波数ωRFであり、
    前記周波数ωmが、前記第1の復調ユニットの出力帯域幅の範囲内であることを特徴とする請求項1に記載のDC SQUID磁気計。
  18. 200MHz以上の帯域幅で直流(DC)超伝導量子干渉デバイス(SQUID)磁気計を動作させるための方法であって、
    (a)調査下のサンプルに無線周波数(RF)電力を供給するステップと、
    (b)前記調査下のサンプルから生じ、低周波変調磁束
    上に重ね合わせられたRF磁束
    をDC SQUID回路に誘導結合するステップであって、
    Φm、ωmおよび
    は、それぞれ、前記変調磁束の振幅、周波数、および位相であり、ΦRF、ωRF、および
    は、それぞれ、前記調査下のサンプルから受けた前記RF磁束の振幅、周波数、および位相であるステップと、
    (c)前記DC SQUID回路の出力において、前記周波数ωmで0°と180°の間で二相変調された出力RF電圧を取得するステップと、
    (d)前記出力RF電圧をRF信号成分と低周波信号成分に多重分離するステップと、
    (e)前記二相変調された出力RF電圧の前記RF信号成分を、それぞれ前記周波数ωRFおよび前記周波数ωmを基準とする第1の復調ユニットおよび第2の復調ユニットにおいて逐次的に復調し、前記第2の復調ユニットの出力において、前記調査下のサンプルから生じる前記RF磁束を表す出力信号が得られるステップと
    を含むことを特徴とする方法。
  19. 前記ステップ(d)の後に、前記低周波信号成分を磁束ロックループ回路に供給し、フィードバック磁束を生成するステップと、
    前記DC SQUID回路を準静的磁束nΦ0、n=0、1、2、…(ここで、Φ0は磁束量子である)においてロックするステップと
    をさらに含むことを特徴とする請求項18に記載の方法。
  20. 前記ステップ(e)の後に、前記第2の復調ユニットを前記磁束ロックループ回路に結合し、前記低周波変調磁束を制御するステップをさらに含むことを特徴とする請求項19に記載の方法。
JP2014541024A 2011-11-14 2011-11-14 200MHz以上の帯域幅で動作するDCSQUIDベースのRF磁気計 Active JP5978310B2 (ja)

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
PCT/US2011/060589 WO2013074067A1 (en) 2011-11-14 2011-11-14 Dc squid based rf magnetometer operating at a bandwidth of 200 mhz and higher

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015501919A JP2015501919A (ja) 2015-01-19
JP5978310B2 true JP5978310B2 (ja) 2016-08-24

Family

ID=48429986

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014541024A Active JP5978310B2 (ja) 2011-11-14 2011-11-14 200MHz以上の帯域幅で動作するDCSQUIDベースのRF磁気計

Country Status (4)

Country Link
US (1) US9476951B2 (ja)
EP (1) EP2780732B1 (ja)
JP (1) JP5978310B2 (ja)
WO (1) WO2013074067A1 (ja)

Families Citing this family (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8179133B1 (en) 2008-08-18 2012-05-15 Hypres, Inc. High linearity superconducting radio frequency magnetic field detector
US8571614B1 (en) 2009-10-12 2013-10-29 Hypres, Inc. Low-power biasing networks for superconducting integrated circuits
US8970217B1 (en) 2010-04-14 2015-03-03 Hypres, Inc. System and method for noise reduction in magnetic resonance imaging
FR3021752B1 (fr) * 2014-05-30 2016-07-01 Thales Sa Capteur magnetometrique
US10222416B1 (en) 2015-04-14 2019-03-05 Hypres, Inc. System and method for array diagnostics in superconducting integrated circuit
US10536033B2 (en) 2016-03-23 2020-01-14 Novanta Corporation System and method of bi-directional communication for position sensors involving superposition of data over low voltage DC power using two conductors
JP2018124156A (ja) * 2017-01-31 2018-08-09 富士通株式会社 Fll回路及びsquidセンサ
US10802086B2 (en) 2019-03-06 2020-10-13 United States Of America As Represented By The Secretary Of The Navy Circuits and method for biasing magnetic flux through a superconducting quantum interference array
JP2021085675A (ja) * 2019-11-25 2021-06-03 株式会社リコー 磁場計測装置
KR102613656B1 (ko) * 2020-12-17 2023-12-15 한국전자통신연구원 Gmi 마그네토미터를 이용하는 자기장 통신 방법 및 장치
US11630166B1 (en) 2021-08-30 2023-04-18 United States Of America As Represented By The Secretary Of The Navy Superconducting quantum interference array receiver and method for digitally controlling magnetic flux bias thereof

Family Cites Families (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4389612A (en) * 1980-06-17 1983-06-21 S.H.E. Corporation Apparatus for reducing low frequency noise in dc biased SQUIDS
EP0448368B1 (en) * 1990-03-20 1997-11-12 Fujitsu Limited Multichannel SQUID flux meter
US5343147A (en) * 1992-09-08 1994-08-30 Quantum Magnetics, Inc. Method and apparatus for using stochastic excitation and a superconducting quantum interference device (SAUID) to perform wideband frequency response measurements
US5532592A (en) * 1993-02-02 1996-07-02 Conductus, Inc. Squid control apparatus with non-cryogenic flux-locked loop disposed in close proximity to the squid
US5469057A (en) * 1994-03-08 1995-11-21 University Of New Mexico Method and apparatus for extending the dynamic range of DC-squid measurements using a flux tracking loop
US6420868B1 (en) * 2000-06-16 2002-07-16 Honeywell International Inc. Read-out electronics for DC squid magnetic measurements
US6356078B1 (en) * 2000-06-16 2002-03-12 Honeywell International Inc. Frequency multiplexed flux locked loop architecture providing an array of DC SQUIDS having both shared and unshared components
US6448767B1 (en) * 2000-06-16 2002-09-10 Honeywell International, Inc. Fast flux locked loop
JP2002148322A (ja) * 2000-11-09 2002-05-22 Seiko Instruments Inc 超伝導量子干渉素子を用いた信号検出器およびその測定方法
JP2005188946A (ja) * 2003-12-24 2005-07-14 Sumitomo Denko Hightecs Kk 磁気検出装置
US7091718B1 (en) * 2004-02-27 2006-08-15 Honeywell Federal Manufacturing & Technologies, Llc System having unmodulated flux locked loop for measuring magnetic fields
US7106057B2 (en) * 2004-03-17 2006-09-12 University Of Maryland High frequency scanning SQUID microscope and method of measuring high frequency magnetic fields
JP4133934B2 (ja) * 2004-06-03 2008-08-13 独立行政法人科学技術振興機構 Squid用ダブルカウンタ方式によるヒステリシス特性型ディジタルfll装置
JP5083744B2 (ja) * 2005-09-02 2012-11-28 独立行政法人物質・材料研究機構 超伝導量子干渉素子用電子回路及びそれを用いた装置
DE112009003385A5 (de) * 2008-11-19 2012-05-16 Institut Für Photonische Technologien E.V. Squid-system mit erhöhter fluss-spannungs-transferfunktion
US8593141B1 (en) * 2009-11-24 2013-11-26 Hypres, Inc. Magnetic resonance system and method employing a digital squid

Also Published As

Publication number Publication date
WO2013074067A1 (en) 2013-05-23
JP2015501919A (ja) 2015-01-19
US20140249033A1 (en) 2014-09-04
EP2780732A4 (en) 2015-11-11
EP2780732A1 (en) 2014-09-24
EP2780732B1 (en) 2020-02-26
US9476951B2 (en) 2016-10-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5978310B2 (ja) 200MHz以上の帯域幅で動作するDCSQUIDベースのRF磁気計
Huber et al. Gradiometric micro-SQUID susceptometer for scanning measurements of mesoscopic samples
Luomahaara et al. Kinetic inductance magnetometer
US9529035B2 (en) Method and system for localization of open defects in electronic devices with a DC squid based RF magnetometer
KR20210113669A (ko) 조셉슨 진행파 파라메트릭 증폭기
Granata et al. An ultralow noise current amplifier based on superconducting quantum interference device for high sensitivity applications
Kornev et al. From single SQUID to superconducting quantum arrays
Balinskiy et al. A spin-wave magnetometer with a positive feedback
JP2002148322A (ja) 超伝導量子干渉素子を用いた信号検出器およびその測定方法
Ohmichi et al. Application of a tunnel diode oscillator to noncontact resistivity measurement in pulsed magnetic fields
Talanov et al. A scanning SQUID microscope with 200 MHz bandwidth
JP2005188947A (ja) 磁気検出装置
Labbé et al. Effects of flux pinning on the DC characteristics of meander-shaped superconducting quantum interference filters with flux concentrator
Stolz et al. Long baseline thin film SQUID gradiometers
JPH0943328A (ja) 超電導磁気検出装置
Vettoliere et al. Superconductive quantum interference magnetometer with high sensitivity achieved by an induced resonance
Li et al. Remote sensing and control of phase qubits
JP2006184116A (ja) 磁気検出装置
Rostami High-sensitivity magnetometer for studying magnetic flux capture in high-temperature superconductors
Thomasson et al. High slew rate large bandwidth integrated dc SQUID magnetometer for NMR applications
Talanov et al. A near-field scanning SQUID microwave microscope
JP3063655B2 (ja) 磁気センサ素子動作回路
Oukhanski et al. High frequency ac bias for direct-coupled dc superconducting quantum interference device readout electronics
Gudoshnikov et al. Direct-coupled electronics for high-temperature superconductor DC SQUID-based magnetometer
Ruede et al. Readout system for NanoSQUID sensors using a SQUID amplifier

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20141110

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20150925

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20151013

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20160113

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160215

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20160628

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20160725

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5978310

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250