JP5083744B2 - 超伝導量子干渉素子用電子回路及びそれを用いた装置 - Google Patents

超伝導量子干渉素子用電子回路及びそれを用いた装置 Download PDF

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本発明は、超伝導量子干渉素子用電子回路及びそれを用いた装置に関する。
一般に出入国に際しては、金属検知器によるチェックだけでなく麻薬等の薬物所持チェックが行なわれているが、このような薬物の持込を防止するための荷物検知装置がこれまでも数多く開発されている(例えば、特許文献1−4参照)。
ところが、現在でも麻薬等の化学物質の検知に対しては、大部分が犬の喚覚に依存している。しかしながら、このような特殊な才能を持つ犬は数が少なく、また、このような犬を育成するには時間がかかるため、どこの国も激増する薬物の密輸に十分対応できていないのが現状である。
化学物質からなる薬物の検知方法としては、核磁気共鳴法(磁気特性)、中性子法(放射化特性)、化学法(原子の結合状態)、生物法(抗体生体膜)等がある。これらの方法において、核磁気共鳴法(NMR法、Nuclear Magnetic Resonance Spectrometer)は、化学物質中の核磁気モーメントが磁場中で電磁波に対して共鳴する現象を利用したものであり、化学物質の種類を直接検知することができるため、化学物質の検知方法としては優れたものとされている。現在では、MRI(Magnetic Resonance Imaging)のような医療機器に主として利用されている。ところが、核磁気共鳴を利用するNMR法は強い磁場を発生させるための大型装置が不可欠であり、装置の小型化という意味では致命的な欠陥を持っている。
一方、化学物質中の窒素14原子(14N)が発生する固有の電磁波である核四極共鳴(Nuclear Quadrupole Resonance:NQRと省略する)を電磁波と共鳴させて検知する方法が、化学物質の検知装置として知られている。このNQR法は、NMR法と同様な原理により化学物質を検知する方法であるが、NQR法とNMR法との本質的な違いは、NMR法が磁気を利用するのに対して、NQR法は原子核周辺の電界勾配を利用する点であり、ゼロ磁界でも化学物質を検知できるという優れた特徴を有している。
このような化学物質からなる薬物の検知方法としては、特許文献5には、本発明者等による、超伝導量子干渉素子を用いた非接触型荷物検知装置が開示されている。特許文献5には、電磁波検出コイルでは検知が困難とされる低周波数帯域の検知に超伝導量子干渉素子(Superconducting Quantum Interference Device、以下、適宜にSQUIDと呼ぶ)からなる超高感度磁気センサを利用する点に特徴を有している。
SQUIDは、超伝導リング内に1つ又は2つのジョセフソン接合を有する素子である。ジョセフソン接合が1つの場合はrf−SQUID、ジョセフソン接合が2つの場合はdc−SQUIDと、それぞれ呼ばれている。このSQUIDを使用すれば、微弱な磁界が検出できる。SQUIDは、超伝導の量子化現象を応用した超高感度磁気センサであり、従来の磁気センサに比べて100倍以上の感度を省しており地磁気の5,000万分の1以下という微弱電場も検出することが可能である。
特開2001−091661号公報 特開2002−098771号公報 特開2000−028579号公報 特開平07−333351号公報 特開2004−177131号公報
NQR法は、原子核周辺の電界勾配を利用し、化学物質特有の共鳴周波数をゼロ磁界でも検知できるという優れた特徴を有している。しかしながら、この共鳴周波数(以下、適宜NQR共鳴周波数と呼ぶ)は、一般に数MHz(メガヘルツ)以下と通常のNMRに比べて低周波である。例えば、代表的な爆発物であるTNTの場合には、NQR共鳴周波数は、0.7MHzと低いために、これまで検出が困難であるという課題がある。このように、NQR法では、通常使用するような電磁波検出コイルでは目的とする化学物質を十分に検知できないという。超伝導量子干渉素子の感度自体には、周波数依存性がないので、現状では、電磁波検出コイルの限界により低周波信号の感度向上を行なうことができないという課題がある。
また、NQR法において、非接触で十分な感度を得るためには、現状の超伝導量子干渉素子及び電磁波検出コイルに合わせて設計を行なうために、受信波の信号強度が十分に得られるように、発振器の出力を大きくしている。このため装置が大型になって小型化できないという課題がある。このため、NQR法を用いた化学物質の検査に用いる非接触型荷物検知装置などの小型化が図れないという課題がある。
本発明は上記課題に鑑み、大凡10MHz以下の高周波領域で高感度が得られる、超伝導量子干渉素子用電子回路及びそれを用いた装置を提供することを目的としている。
上記目的を達成するため、本発明の超伝導量子干渉素子用電子回路は、超伝導量子干渉素子に隣接して配設される、共振器及びフィードバックコイルを、含み構成される超伝導量子干渉素子用電子回路であって、共振器が、ピックアップコイルと入力コイルと可変容量のコンデンサとからなり、ピックアップコイル及び可変容量のコンデンサを、常温の状態とし、入力コイル及びフィードバックコイルを、超伝導量子干渉素子を動作させる冷却容器に収容し、高周波信号を0.1〜10MHzまで掃引することを特徴とする。
上記構成において、超伝導量子干渉素子が、好ましくは、高温超伝導体からなる。また、冷却容器が、好ましくは、磁気シールド又は電磁気シールドされている
上記構成によれば、ピックアップコイル入力コイルと可変容量のコンデンサとからなる共振器を備えているので、従来のコイルだけでなる場合の10倍以上の磁界感度を容易に得ることができる。
また、上記目的を達成するため、本発明の核四極共鳴装置は、被検査物に電磁波を照射する送信部と、被検査物からの核四極共鳴信号を受信する受信部とを、含み構成される核四極共鳴装置であって、受信部が超伝導量子干渉素子を用いた電子回路を備え、電子回路は、超伝導量子干渉素子に隣接して配設される、共振器及びフィードバックコイルを、含み、共振器が、ピックアップコイルと入力コイルと可変容量のコンデンサとからなり、ピックアップコイル及び可変容量のコンデンサを、常温の状態とし、入力コイル及びフィードバックコイルを、超伝導量子干渉素子を動作させる冷却容器に収容し、送信部からの高周波信号を0.1〜10MHzまで掃引することを特徴とする。
上記構成において、超伝導量子干渉素子が、好ましくは、高温超伝導体からなる。また、冷却容器が、好ましくは、磁気シールド又は電磁気シールドされている
上記構成によれば、被検査物に含まれている化学物質を、高感度で測定することができ、かつ、装置の小型化が可能である、超伝導量子干渉素子用電子回路を用いたNQR装置を提供することができる。
さらに、上記目的を達成するため、本発明の非接触型化学物質検知装置は、電磁波発信器及び電磁波発信アンテナからなる電磁波発信部と、電磁波に共鳴する原子のNQRを受信する受信部と、を、含み構成される非接触型化学物質検知装置であって、受信部が高温超伝導体からなる量子干渉素子を用いた電子回路を備え、電子回路は、超伝導量子干渉素子に隣接して配設される、共振器及びフィードバックコイルを、含み、共振器が、ピックアップコイルと入力コイルと可変容量のコンデンサとからなり、ピックアップコイル及び可変容量のコンデンサを、常温の状態とし、入力コイル及びフィードバックコイルを、超伝導量子干渉素子を動作させる冷却容器に収容し、送信部からの高周波信号を0.1〜10MHzまで掃引することを特徴とする。
上記構成において、超伝導量子干渉素子が、好ましくは、高温超伝導体からなる。また、冷却容器が、好ましくは、磁気シールド又は電磁気シールドされている

上記構成によれば、被検査物に含まれている化学物質を、高感度で測定することができ、かつ、装置の小型化が可能である、超伝導量子干渉素子用電子回路を用いたNQR装置による非接触型化学物質検知装置を提供することができる。
本発明の超伝導量子干渉素子用電子回路によれば、ピックアップコイル及び入力コイルとコンデンサとからなる共振器を備えているので、従来のコイルだけでなる場合の10倍以上の磁界感度を容易に得ることができる。また、高温超伝導体からなる超伝導量子干渉素子を用いれば、液体窒素温度で動作する超高感度磁気センサーを構成することができる。
本発明の上記超伝導量子干渉素子用電子回路を用いたNQR装置や非接触型化学物質検知装置によれば、被検査物に含まれている化学物質を、高感度で測定することができ、かつ、装置の小型化が可能である。
以下、この発明の実施の形態を図面により詳細に説明する。なお、実質的に同一の部材または同一の部分には同一の符号を付して説明する。
最初に、本発明の超伝導量子干渉素子用電子回路による第1の実施形態を説明する。
図1は、本発明による超伝導量子干渉素子用電子回路の第1の実施形態の構成を示す回路図である。
本発明の超伝導量子干渉素子用電子回路1は、dc超伝導量子干渉素子(以下、適宜dc−SQUIDと呼ぶ)2と、この超伝導量子干渉素子2に隣接して配設される、ピックアップコイル3とコンデンサ4と入力コイル5とからなる共振器6と、フィードバックコイル7と、超伝導量子干渉素子2からの信号を検出する電子回路10と、を含み構成されている。
ここで、図中の点線で囲んでいる領域11は、dc−SQUID2と入力コイル5とフィードバックコイル7と、が収容される冷却容器である。この冷却容器11は、超伝導量子干渉素子2が動作する温度に保持されている液体窒素や液体窒素冷凍機などによるクライオスタットなどの冷却容器を用いることができる。この冷却容器11は、外部磁界からの雑音を遮断するために磁気シールドされてもよい。また、ピックアップコイル3がNQR信号を検出する場合には、さらに、電界シールドを施してもよい。本発明においては、磁気シールド及び電界シールドの両方の作用をするシールドを、電磁気シールドと呼ぶ。
増幅器12により増幅された信号は、さらに、積分器13に出力されて直流電圧にされる。この積分器13からの出力13Aは、帰還抵抗14を介して、dc−SQUID2近傍に配置されているフィードバックコイル7に接続されている。これにより、フィードバックコイル7には電流が流れる。
ここで、増幅器12には、図示しない基準電圧が入力されていて、常にdc−SQUID2からの出力電圧が一定となるように、帰還抵抗14を介してフィードバック制御されている。これにより、dc−SQUID2からの出力が一定となるように、フィードバックコイル7から磁束が発生する。このフィードバック電流の値は、dc−SQUID2に印加される外部磁界の磁束に比例する。これにより、フィードバック電流の値から外部磁束の測定ができる。
本発明の超伝導量子干渉素子用電子回路1の特徴は、超伝導量子干渉素子2が検出する外部磁界検出用の共振器6を備えていることである。
この共振器6の共振周波数(fr)は、下式(1)で表わされる。
Figure 0005083744
ここで、Cはコンデンサ4の容量、Lp及びLiはそれぞれ、ピックアップコイル3及び入力コイル5のインダクタンスである。ピックアップコイル3及び入力コイル5は、銅線などの抵抗率の小さい金属からなる線材又はパイプを用いることができる。
このような共振器6を備えたdc−SQUID2の磁界感度SB 1/2 は、次式(2)で表わされる。
Figure 0005083744
ここで、frは共振器6の共振周波数、nはピックアップコイル3の巻数、rはピックアップコイル3の半径、Rpはピックアップコイル3の直列抵抗、Riは入力コイル5の直列抵抗、SΦ1/2 sqはdc−SQUID2の磁束雑音スペクトラム、Tpはピックアップコイル3の温度、Tiは入力コイル5の温度である(図1参照)。ピックアップコイル3の温度(Tp)は室内に配置されるので約300Kであり、Tiはdc−SQUID2が高温超伝導体である場合には、液体窒素温度(77.3K:−196℃)とすることができる。
上記(2)式から、dc−SQUID2の磁界感度は、ピックアップコイル3及び入力コイル5の直列抵抗を小さくするほど、高くすることができる。例えば、共振周波数1MHzにおいて、感度SB 1/2 として約5fT/Hz1/2 という値を実現できる。1fTは、10-15 Tである。この値は、共振器6を用いない場合の20倍以上の磁界感度である。
これにより、本発明の超伝導量子干渉素子用電子回路1によれば、ピックアップコイル3及び入力コイル5とコンデンサ4とからなる共振器6を備えているので、従来のコイルだけでなる場合の10倍以上の磁界感度を容易に得ることができる。また、高温超伝導体からなる超伝導量子干渉素子2を用いれば、液体窒素温度で動作する超高感度磁気センサーを構成することができる。
本発明の超伝導量子干渉素子用電子回路1において、上記共振回路6の共振周波数は、
用いるピックアップコイル3、入力コイル5やコンデンサ4の値を調整すれば、任意の共振周波数とすることができる。例えば、コンデンサ4として、可変容量コンデンサ(バリコン)や可変容量ダイオードを用いてもよい。可変容量ダイオードの場合には、可変容量ダイオードに印加する直流電圧を制御することにより容量を変化させることができる。
次に、本発明の超伝導量子干渉素子用電子回路を用いた核四極共鳴装置(以下、適宜NQR装置と呼ぶ)について説明する。
図2は、本発明の超伝導量子干渉素子用電子回路1を用いた核四極共鳴装置NQR装置20の構成を示すブロック図である。
図において、本発明の超伝導量子干渉素子用電子回路を用いたNQR装置20は、電磁波発振器21と増幅器22と送信コイル23とからなる電磁波送信機24と、本発明の超伝導量子干渉素子用電子回路1を含む受信機30と、解析装置35と、を含み構成されている。
電磁波発振器21は、被測定物質25に固有の共振周波数を有する電磁波を発振する。この電磁波が被測定物質25の同定と検知に必要な電力までに増幅器22により増幅され、送信コイル23から電磁波として、被測定物質25に照射される。このように構成される電磁波送信機24は、解析装置35によりパルス波や連続波を発生する。パルス波を発生する場合には、解析装置35から、パルス変調器36を介して、パルス変調するように制御してもよい。
被測定物質25に送信機24から送信される電磁波により、被測定物質25から発生するNQR波26が、本発明の超伝導量子干渉素子用電子回路を備えた受信機30により受信される。受信機30は、前記NQR信号の時間的変化を観測し、記録する検波器32を備えている。この検波器32としてはロックインアンプなどを用いることができる。
解析装置35は、検波器32で得られたNQR信号の時間軸信号をフーリエ変換してNQR信号の周波数軸信号、即ちNMQスペクトラムを得るように構成されている。このような解析装置35には、高速フーリエ変換器(FFT)を含んでいることが好適である。今日では、既に数十万の化学物質の共鳴周波数が調べられており、上記得られたNMQスペクトラムから、被観察物に含まれる化学物質を容易に同定することができる。
上記のNQR装置20においては、電磁波の送受信態様としては、送信受信にそれぞれ、専用コイルを用いているが、送受兼用のコイルとしてもよい。
本発明のNQR装置20によれば、超伝導量子干渉素子用電子回路1が、ピックアップコイル3及び入力コイル5とコンデンサ4とからなる共振器6を備えているので、従来のコイルだけでなる場合の10倍以上の磁界感度を容易に得ることができ、被観察物からのNQR信号の検出感度を向上させることができる。したがって、電磁波送信機24の出力を小さくすることができる。このため、従来のNQR装置よりも電磁波送信機24の出力を低減できるので、装置の小型化ができる。
次に、本発明の超伝導量子干渉素子用電子回路を有するNQR装置を用いた非接触型化学物質検知装置について説明する。
図3は、本発明のNQR装置を用いた非接触型化学物質検知装置50の構成を示す模式図である。
図3に示すように、本発明の非接触型化学物質検知装置50は、ベルトコンベア部61上を搬送される被検査物62が、本発明の超伝導量子干渉素子用電子回路1を有するNQR装置を用いて検査する装置である。
ベルトコンベア部61の途中には、電磁気シールド部60が配設されている。この電磁
気シールド部60は、ベルトコンベア61Aの移動方法の前後に被検査物62の入口63と出口64が設けられた長方形の電磁気シールド60Aと、その上部の貫通穴に挿入した二重の円筒電磁気シールド59と、から構成されている。この電磁気シールド60Aとは、磁気シールド及び電界シールドの作用をするシールドである。そして、長方形の電磁気シールド60Aの中を非磁性のベルトコンベア61Aのベルトが移動できるようにされている。
なお、ベルトコンベア61Aの駆動ローラやモータは、電磁気シールド部60の外に設けられている。
円筒電磁気シールド59内には液体窒素容器58が設けられ、その中に図示しない本発明の共振器6を含むdc−SQUID2が浸漬されている。
電磁気シールド部60の上部左側には、NQR装置からの送信用アンテナ51が挿入されている。
NQR装置は、送信部と、受信部と、から構成されている。送信部は、高周波発振器53と、その出力を増幅する電力増幅部52と、からなり、発生した高周波出力が送信用コイル51に供給される。受信部は、dc−SQUID57に接続されるピックアップコイル3及びコンデンサ4などを含む超伝導量子干渉素子用電子回路54と、ロックインアンプ55と、データ処理装置56と、から構成されている。
上記電磁気シールド部60を設けることによってより効率的に環境ノイズを削除することが可能になる。この電磁気シールド部60は、二重の電磁遮蔽板からなっており、対象とする被検査物以外から発信されるNQR信号を排除する構造になっている。
以上のように構成されている本発明の非接触型化学物質検知装置50の動作について説明する。
被検査物62は、荷物入り口から電磁気シールド部60内に導入される。NQR装置より発生させた高周波を増幅器52で増幅し、それを電磁気シールド部60内に設けた送信用アンテナ51より被検査物62へ向けて放射しながら、被検査物62を荷物出口方向へ移動させる。
被検査物62からのNQR信号は、dc−SQUID57より検出し、超伝導量子干渉素子用電子回路54からロックインアンプ55へ出力される。送信部53からの参照信号(表1参照)と同一の周波数の信号のみをロックインアンプ55で捕まえて処理装置56へ出力する。
Figure 0005083744
1000回程度の積算処理後、処理装置56にデータとして保存する。送信部からの高周波信号は、0.1〜10MHzまで掃引することにより、処理装置56のデータは0.1〜10MHzのスペクトルとして表示され、爆発物や劇薬物など既知のスペクトルと照合して、物質を同定し、異常な物について警報を発する。
本発明の高温超伝導SQUID用電子回路を有するNQRを備えた非接触型化学物質検知装置50は、各種の化学物質を検知することができる。例えば、被検査物62中に火薬であるTNT(Trinitrotoluene)が存在する場合には、TNT中に存在する窒素14原子が照射される高周波によってNQR信号を発信し、このNQR信号が、液体窒素で冷却されている高温超伝導SQUID54で受信される。そして、データ処理装置56で既知の共鳴周波数と比較して、TNTや麻薬などの化学物質を、非接触で検知することができる。
以上、詳しく述べたように、本発明の非接触型化学物質検知装置50は、他の化学物質検知装置に比較して数々の特徴を有するが、優れた部分を列挙すると下記のようになる。
(イ)化学物質そのものが直接検知できる。
(ロ)周波数を変化させることにより複数の化学物質を同時に検知することが可能になる。
(ハ)装置の小型化が可能になる。
(ニ)検知に磁石が不用となる。
(ホ)SQUIDを、センサーとして用いるため高感度の検知が可能になる。
(へ)高温超伝導SQUIDの利用により少量の液体窒素により作動が可能になる。
次に、実施例に基づいて、詳細に説明する。
図4は、実施例1の超伝導量子干渉素子用電子回路1Aにおいて、冷却容器周辺の構成を示す模式図である。
図4に示すように、冷却容器11は、電磁気シールド16内に収容されている。この冷却容器11内には、dc−SQUID2と、入力コイル5などが配設され、液体窒素11Aで冷却されている。dc−SQUID2は、液体窒素温度で動作する高温超電導体を用いた。dc−SQUID2を載置する基板の大きさは、2cm×2cmであり、その有効磁束捕獲断面積は0.46mm2 である。
ピックアップコイル3と、バリコン4Aとが、室温に配置されている。ピックアップコイル3及び入力コイル5は、直径1mmの銅線からなっている。ピックアップコイル3は、直径9cmで巻数が4回であり、そのインダクタンスは3.13μHであった。入力コイル5は、直径3.8cmで巻数が10回であり、そのインダクタンスは8.4μHであった。この場合の、ピックアップコイル3及び入力コイル5間の相互インダクタンスは、150pHであった。これらのコイル3,5の室温での直列抵抗は、直流測定によると、何れも0.07Ωであった。そして、入力コイル5の液体窒素温度における直列抵抗は、直流測定によると、0.01Ωであった。
コンデンサとしては、その容量が可変できるバリコン4Aを用いているので、共振周波数を変化させることができる。ここで、ピックアップコイル3及びバリコン4Aの配線6Aは、撚り線状に配線されていて、NQR共鳴周波数以外の雑音の影響を受けないようにしている。
図5は、実施例1の超伝導量子干渉素子用電子回路1Aにおける、共振器の共振周波数測定回路を説明するための模式図である。
図5に示すように、共振器6の共振周波数波は、ネットワークアナライザー18により測定した。ネットワークアナライザーの入力18Aには、dc−SQUID2からの信号を検出する電子回路10の出力が入力され、その出力18Bには、抵抗からなる整合回路18Cを介して、伝送コイル19を接続している。この伝送コイル19は、ピックアップコイル3の周囲に配設されている。伝送コイル19の直径は50cmの1回巻きコイルである。
図6は、実施例1の超伝導量子干渉素子用電子回路1Aにおける、共振器の共振周波数の測定結果を示す図である。図において、横軸は周波数(MHz)であり、縦軸は超伝導量子干渉素子用電子回路1Aからの信号強度(dB)を示している。バリコン4Aの容量は1nFとした。
図6から明らかなように、上記図4で説明した共振器6の共振周波数は1.384MHzであり、Q値が104であることが分かった。
上記Q値と、共振周波数から共振器の6の直列抵抗Rを計算することができる。直列Rは下記(3)で与えられる。
Figure 0005083744
例として、上記図6の測定から、C=1nF,fr=1.384MHz、Q=104とすれば、直列抵抗Rは1.12Ωとなる。これから、ピックアップコイルの抵抗は、全体の約7/8であるので、0.98Ωとなる。また、入力コイル5の抵抗は、全体の約1/8であるので、0.14Ωとなる。
バリコン4Aの容量値を変化させ、共振器6の共振周波数を変え、そのときの共振周波数とQの測定により、直列抵抗Rを求め、ピックアップコイル3と入力コイル5の直列抵
抗を測定した。
図7は、実施例1のピックアップコイル3及びと入力コイル5の直列抵抗の周波数依存性を示す図である。図において、横軸は周波数(MHz)であり、縦軸は直列抵抗(Ω)を示している。
図7から明らかなように、周波数が0.2〜4MHzにおける直列抵抗は、周波数の増大と共に増大することが分かった。この周波数数依存性は、上記コイルを形成する銅線の表皮効果による。
図8は、実施例1の超伝導量子干渉素子用電子回路1Aの周波数特性のための測定回路を模式的に示す図である。
図8に示すように測定回路において、伝送コイル19に信号発生器27を接続し、超伝導量子干渉素子用電子回路1Aからの信号出力をスペクラムアナライザー28に接続している。この場合、信号発生器27の出力27Aが、抵抗からなる整合回路27Bを介して、伝送コイル19に供給されている。ここで、信号発生器27及びスペクラムアナライザー28以外の回路は、シールドルーム29に収容し、外来雑音を遮断した。
図9は、実施例1の超伝導量子干渉素子用電子回路1Aの出力の1例を示す図である。図において、横軸は周波数(MHz)であり、縦軸は電圧スペクトラム (V/Hz1/2 )を示している。バリコン4Aの容量は2.2nFとした。信号発生器26の周波数は954kHzとし、その出力は10mVとした。
図9から明らかなように、954kHzの信号は、1.67mV/Hz1/2 であることが分かった。
(比較例)
比較例として、実施例1の回路において共振器を用いないで、dc−SQUID2を直接、伝送コイル19に結合した。
図10は、比較例の超伝導量子干渉素子用電子回路の出力の1例を示す図である。図において、横軸は周波数(MHz)であり、縦軸は電圧スペクトラム(V/Hz1/2 )を示している。
図10から明らかなように、954kHzの信号は、43μV/Hz1/2 であり、実施例1の38.8分の1の信号強度となった。dc−SQUID2自身の磁界感度SB 1/2
カ゛220fT/Hz1/2 であることから、実施例1の磁界感度SB 1/2 は、220/38.8から計算され、5.67fT/Hz1/2 となる。
上記測定において、共振器6の共振周波数をバリコン4Aにより変化させ、そのときの実施例1の超伝導量子干渉素子用電子回路の出力特性を測定し、磁界感度SB 1/2 を測定した。
図11は、実施例1及び比較例の超伝導量子干渉素子用電子回路の磁界感度SB 1/2 の周波数依存性を示す測定値を示す図である。図において、横軸は周波数(MHz)であり、縦軸は磁界感度(fT/Hz1/2 )を示している。
図11から明らかなように、周波数が0.2〜4MHzの範囲で、磁界感度SB 1/2 は、4.5から8.5fT/Hz1/2 となった。この値は、比較例のdc−SQUID2自身の磁界感度SB 1/2 である220fT/Hz1/2 の25/1から1/50/1であることが判明した。
実施例1の超伝導量子干渉素子用電子回路により、実施例2のNQR装置20を構成した。このNQR装置20を使用して、TNT爆発物100gをdc−SQUID2の下5cmで通過させたところ、1pT(ピコテスラ)の信号を捕えることができ爆発物であることが検知できた。
上記実施例2によれば、実施例2のNQR装置20を、非接触型化学物質検知装置50に適用すれば、爆発物、毒劇物、薬品、麻薬、ヘロインなど種々の化学物質の同定を高感度で行なうことができることが判明し、空港の手荷物検杏、税関検査などにおいて、便利に利用することができる。
本発明は、上記実施例に限定されることなく、特許請求の範囲に記載した発明の範囲内で種々の変形が可能であり、それらも本発明の範囲内に含まれることはいうまでもない。
本発明による超伝導量子干渉素子用電子回路の第1の実施形態の構成を示す回路図である。 本発明の超伝導量子干渉素子用電子回路を用いた核四極共鳴装置NQR装置の構成を示すブロック図である。 本発明のNQR装置を用いた非接触型化学物質検知装置の構成を示す模式図である。 実施例1の超伝導量子干渉素子用電子回路において、冷却容器周辺の構成を示す模式図である。 実施例1の超伝導量子干渉素子用電子回路における、共振器の共振周波数測定回路を説明するための模式図である。 実施例1の超伝導量子干渉素子用電子回路における、共振器の共振周波数の測定結果を示す図である。 実施例1のピックアップコイル及び入力コイルの直列抵抗の周波数依存性を示す図である。 実施例1の超伝導量子干渉素子用電子回路の周波数特性のための測定回路を模式的に示す図である。 実施例1の超伝導量子干渉素子用電子回路の出力の1例を示す図である。 比較例の超伝導量子干渉素子用電子回路の出力の1例を示す図である。 実施例1及び比較例の超伝導量子干渉素子用電子回路の磁界感度SB 1/2 の周波数依存性を示す測定値を示す図である。
符号の説明
1,1A,54:超伝導量子干渉素子用電子回路
2,57:dc超伝導量子干渉素子(dc−SQUID)
2A,2B:超伝導体
2C,2D:ジョセフソン接合
2E,2F:電流端子
3:ピックアップコイル
4:コンデンサ
4A:バリコン
5:入力コイル
6:共振器
7:フィードバックコイル
10:電子回路
11:冷却容器
12:増幅器
13:積分器
13A:出力
14:帰還抵抗
16:電磁気シールド
18:ネットワークアナライザー
18A:入力
18B:出力
18C:整合回路
19:伝送コイル
20:核四極共鳴装置(NQR装置)
21:電磁波発振器
23:送信コイル
24:電磁波送信機
25,62:被測定物質
26:NQR波
27:信号発生器
28:スペクラムアナライザー
29:シールドルーム
30:受信機
32:検波器
35:解析装置
36:パルス変調器
50:非接触型化学物質検知装置
51:送信用アンテナ
52:電力増幅部
53:高周波発振器
56:ロックインアンプ
56:データ処理装置
58:液体窒素容器
59:二重の円筒電磁気シールド
60:電磁気シールド部
60A:電磁気シールド
61:ベルトコンベア部
61A:ベルトコンベア
63:入口
64:出口

Claims (9)

  1. 超伝導量子干渉素子に隣接して配設される、共振器及びフィードバックコイルを、含み構成される超伝導量子干渉素子用電子回路であって、
    上記共振器が、ピックアップコイルと入力コイルと可変容量のコンデンサとからなり、該ピックアップコイル及び可変容量のコンデンサを、常温の状態とし、該入力コイル及び上記フィードバックコイルを、超伝導量子干渉素子を動作させる冷却容器に収容し、高周波信号を0.1〜10MHzまで掃引することを特徴とする、超伝導量子干渉素子用電子回路。
  2. 前記超伝導量子干渉素子が、高温超伝導体からなることを特徴とする、請求項1に記載の超伝導量子干渉素子用電子回路。
  3. 前記冷却容器が、磁気シールド又は電磁気シールドされていることを特徴とする、請求項1に記載の超伝導量子干渉素子用電子回路。
  4. 被検査物に電磁波を照射する送信部と、該被検査物からの核四極共鳴信号を受信する受信部とを、含み構成される核四極共鳴装置であって、
    上記受信部が超伝導量子干渉素子を用いた電子回路を備え、
    上記電子回路は、超伝導量子干渉素子に隣接して配設される、共振器及びフィードバックコイルを、含み、
    上記共振器が、ピックアップコイルと入力コイルと可変容量のコンデンサとからなり、該ピックアップコイル及び可変容量のコンデンサを、常温の状態とし、該入力コイル及び上記フィードバックコイルを、超伝導量子干渉素子を動作させる冷却容器に収容し、送信部からの高周波信号を0.1〜10MHzまで掃引することを特徴とする、核四極共鳴装置。
  5. 前記超伝導量子干渉素子が、高温超伝導体からなることを特徴とする、請求項に記載の核四極共鳴装置。
  6. 前記冷却容器が、磁気シールド又は電磁気シールドされていることを特徴とする、請求項に記載の核四極共鳴装置。
  7. 電磁波発信器及び電磁波発信アンテナからなる電磁波発信部と、該電磁波に共鳴する原子のNQRを受信する受信部と、を、含み構成される非接触型化学物質検知装置であって、
    上記受信部が高温超伝導体からなる量子干渉素子を用いた電子回路を備え、
    上記電子回路は、超伝導量子干渉素子に隣接して配設される、共振器及びフィードバックコイルを、含み、
    上記共振器が、ピックアップコイルと入力コイルと可変容量のコンデンサとからなり、該ピックアップコイル及び可変容量のコンデンサを、常温の状態とし、該入力コイル及び上記フィードバックコイルを、超伝導量子干渉素子を動作させる冷却容器に収容し、送信部からの高周波信号を0.1〜10MHzまで掃引することを特徴とする、非接触型化学物質検知装置。
  8. 前記超伝導量子干渉素子が、高温超伝導体からなることを特徴とする、請求項に記載
    の非接触型化学物質検知装置。
  9. 前記冷却容器が、磁気シールド又は電磁気シールドされていることを特徴とする、請求項に記載の非接触型化学物質検知装置。
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