JPH10170105A - 膨張弁 - Google Patents

膨張弁

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Publication number
JPH10170105A
JPH10170105A JP8324475A JP32447596A JPH10170105A JP H10170105 A JPH10170105 A JP H10170105A JP 8324475 A JP8324475 A JP 8324475A JP 32447596 A JP32447596 A JP 32447596A JP H10170105 A JPH10170105 A JP H10170105A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
gas
temperature
expansion valve
volume
diaphragm
Prior art date
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Pending
Application number
JP8324475A
Other languages
English (en)
Inventor
Tokumi Tsugawa
徳巳 津川
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TGK Co Ltd
Original Assignee
TGK Co Ltd
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Publication date
Application filed by TGK Co Ltd filed Critical TGK Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】感温筒を用いたタイプの膨張弁において凝縮用
ガスに不活性ガスを混合させた混合ガスを用いて、しか
も正確に作動させることのできる膨張弁を提供するこ
と。 【解決手段】一つながりに連通する気密室30、細管3
3及び感温筒32の内部に不活性ガスと凝縮用ガスとを
混合した混合ガスを封入して、(不活性ガスの容積)/
(凝縮用ガスの容積)=αとし、感温筒32の内容積を
Aとして、気密室30の内容積と細管33の内容積との
和をBとしたとき、(A/B)≧2α/(1−α)とし
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、自動車用空調装
置等の冷凍サイクルに使用される膨張弁に関する。
【0002】
【従来の技術】膨張弁は、蒸発器から送り出される冷媒
の温度に対応して弁の開度を変化させる必要があり、一
般に、感温用のガスが封入された気密室(ダイアフラム
室)の壁の一部を形成するダイアフラムによって駆動さ
れる。
【0003】そのような膨張弁には、蒸発器から送り出
される冷媒の流路にダイアフラム室を直接置くようにし
た一体型のタイプと、蒸発器から送り出される冷媒の流
路に感温筒を配置して、感温筒とダイアフラム室との間
を細管で連通させたタイプとがある。
【0004】そのうち、一体型は本体が大型になったり
レイアウト上の融通がきかないためコスト高になるの
で、コストを重視する場合等には、感温筒を使用するタ
イプが用いられる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】感温筒を用いたタイプ
では、感温筒内に充填されたガスが凝縮することによ
り、それと連通するダイアフラム室内の圧力が低下して
ダイアフラムが移動し、それによって弁が駆動される。
そのように動作するためには、感温筒内に凝縮用ガスが
充分に存在することが条件となる。
【0006】一方、蒸発器から送り出される低圧冷媒の
温度変化に対する蒸発器に送り込まれる高圧冷媒の流量
変化の特性を適切に設定するためには、凝縮用ガスに窒
素等の不活性ガスを混ぜた混合ガスを用いるとよい。
【0007】しかし、凝縮用ガスに不活性ガスが混ざっ
ていると、感温筒内においては不活性ガスが存在する容
積の分だけ凝縮用ガスが存在することができないので、
感温筒内で凝縮用ガスが凝縮してもダイアフラム室の内
圧が充分に低下せず、弁機構が適切に動作しない不具合
が生じる場合がある。
【0008】そこで本発明は、感温筒を用いたタイプの
膨張弁において、凝縮用ガスに不活性ガスを混合させた
混合ガスを用いてしかも正確に作動させることのできる
膨張弁を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明の膨張弁は、蒸発器に送り込まれる直前の高
圧冷媒が通る絞り部の流路面積を変えるための弁機構
と、気密室の壁の一部として配置されてその気密室内の
圧力に対応して上記弁機構を駆動するためのダイアフラ
ムと、細管を介して上記気密室に連通し、上記蒸発器か
ら送り出される低圧冷媒の温度を感知する位置に配置さ
れた感温筒とが設けられた膨張弁において、一つながり
に連通する上記気密室、上記細管及び上記感温筒の内部
に不活性ガスと凝縮用ガスとを混合した混合ガスを封入
して、(不活性ガスの容積)/(凝縮用ガスの容積)=
αとし、上記感温筒の内容積をAとして、上記気密室の
内容積と上記細管の内容積との和をBとしたとき、(A
/B)≧2α/(1−α)としたことを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】図面を参照して本発明の実施の形
態を説明する。図1は、自動車用空調装置等の冷凍サイ
クルに使用される膨張弁を示している。
【0011】21は、膨張弁の本体ブロックであり、高
圧の冷媒が送り込まれてくる高圧冷媒入口22と、図示
されていない蒸発器の入口に接続された冷媒出口23と
が直角方向に向きを変えて形成されている。
【0012】高圧冷媒入口22と冷媒出口23との間の
冷媒流路の途中には、冷媒の流路断面積を狭く絞った絞
り孔24が、冷媒出口23に対して真っ直ぐに形成され
ている。
【0013】そして、冷媒の流路面積を可変するための
球状の弁体25が冷媒出口23側から絞り孔24に対向
して配置されている。26は、弁体25を絞り孔24に
押し付ける方向に付勢する圧縮コイルスプリング、27
は弁体側スプリング受け、28は調整ナット式の本体側
スプリング受けである。
【0014】絞り孔24を間に挟んで、冷媒出口23と
逆側の端部にはダイアフラム室30(気密室)が形成さ
れていて、後述するダイアフラム31の裏側部分と冷媒
出口23側の冷媒流路との間は連通孔29によって連通
している。
【0015】32は、蒸発器から送り出される冷媒の温
度を感知するための感温筒であり、図2に正面断面が示
されるように、例えば蒸発器の出口配管10に取り付け
られた受け11に密着させて配置されている。感温筒3
2は、外部に対して密閉されているが、キャピラリーチ
ューブのような細管33を介してダイアフラム室30と
一つながりに連通している。
【0016】そのように一つながりになっている感温筒
32と細管33とダイアフラム室30内には、冷凍サイ
クルの運転条件下で飽和蒸気の状態になる例えばR12
等のガスが凝縮用ガスとして封入されているが、冷凍サ
イクルの運転条件下で過熱状態になる例えば窒素ガスの
ような不活性ガスがそれに混合されている。そこで、
(不活性ガスの容積)/(凝縮用ガスの容積)=αとす
る。
【0017】ダイアフラム室30は、上述のように感温
筒32が連通する気密室であり、可撓性薄膜からなるダ
イアフラム31が壁面の一部を形成している。したがっ
てダイアフラム31は、ダイアフラム室30内の圧力と
ダイアフラム31の裏面側の空間の圧力との差圧によっ
て変位する。
【0018】ダイアフラム31の裏面側には、円盤状の
ダイアフラム受け36がダイアフラム31と中心位置を
合わせて当接して配置されており、ダイアフラム受け3
6と弁体25との間に挟まれる位置に、ロッド35が軸
線方向に進退自在に配置されている。
【0019】33は、ロッド35の外周面部分を伝って
冷媒がリークしないようにするためのシール用のOリン
グ、34は、Oリング33を押さえると共にロッド35
の進退ガイドとなる筒状体である。
【0020】このように構成された膨張弁においては、
高圧冷媒入口22から送り込まれた高圧冷媒が、絞り孔
24を通過することによって断熱膨張しながら冷媒出口
22から蒸発器10に送り込まれ、ダイアフラム室30
内の圧力に対応して弁体25が変位して、高圧冷媒の流
量が制御される。
【0021】上述のように構成された膨張弁において
は、図示されていない蒸発器から送り出される低圧冷媒
の温度にしたがって感温筒32内の凝縮用ガスの状態が
変化する。
【0022】そして、それによって変化するダイアフラ
ム室30内の圧力に応答してダイアフラム31が変位す
ることにより、絞り孔24と弁体25との間の流路面積
が変化して、冷媒出口23から蒸発器に送り込まれる高
圧冷媒の流量(圧力)が制御される。
【0023】その場合、感温筒32内部分の混合ガス中
に凝縮用ガスの占める割合(容積)が50%以上あれ
ば、感温筒32内で凝縮用ガスが凝縮したときダイアフ
ラム室の内圧が充分に低下して、膨張弁の作動に不具合
は生じない。
【0024】そこで、不活性ガスが全て感温筒32内に
入ってしまったという最悪の状態においても感温筒32
内において凝縮用ガスが50%以上の容積を占めるため
の条件を検討した。
【0025】その結果は、感温筒32の内容積をAと
し、ダイアフラム室30の内容積と細管33の内容積と
の和をBとしたとき、 (A/2)≧α(B+(A/2)) 即ち、 (A/B)≧2α/(1−α) である。
【0026】図3は、αの値に対してA/Bの値がとる
べき適切な領域を示しており、曲線部及びそれより上の
部分が本発明の該当範囲である。なお、膨張弁がハンチ
ング等を起こさないようにするためにはA/Bが20よ
り大きくならないことが望ましい。
【0027】なお、本発明は上記実施の形態に限定され
るものではなく、例えば図4に示されるように、感温筒
32を蒸発器の出口配管10に沿わせて潰した形状に形
成してもよく、図5に示されるように、キャピラリーチ
ューブをコイル状に巻いて感温筒32を形成してもよ
い。
【0028】
【発明の効果】本発明によれば、感温筒を用いたタイプ
の膨張弁において、凝縮用ガスに不活性ガスを混合させ
た混合ガスを用いたときに、常に最小限必要な量の凝縮
用ガスが感温筒内に確保されるので、感温筒内の凝縮用
ガスの凝縮によって気密室の内圧が充分に低下して、適
切な時定数によって膨張弁を常に良好に作動させること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の膨張弁の側面断面
図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態の感温筒取り付け部
分の正面断面図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態の膨張弁の適正範囲
を示す線図である。
【図4】本発明の第2の実施の形態の感温筒取り付け部
分の正面断面図である。
【図5】本発明の第3の実施の形態の感温筒取り付け部
分の側面断面図である。
【符号の説明】
24 絞り孔 25 弁体 30 ダイアフラム室(気密室) 31 ダイアフラム 32 感温筒 33 細管 35 ロッド

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】蒸発器に送り込まれる直前の高圧冷媒が通
    る絞り部の流路面積を変えるための弁機構と、 気密室の壁の一部として配置されてその気密室内の圧力
    に対応して上記弁機構を駆動するためのダイアフラム
    と、 細管を介して上記気密室に連通し、上記蒸発器から送り
    出される低圧冷媒の温度を感知する位置に配置された感
    温筒とが設けられた膨張弁において、 一つながりに連通する上記気密室、上記細管及び上記感
    温筒の内部に不活性ガスと凝縮用ガスとを混合した混合
    ガスを封入して、(不活性ガスの容積)/(凝縮用ガス
    の容積)=αとし、 上記感温筒の内容積をAとして、上記気密室の内容積と
    上記細管の内容積との和をBとしたとき、(A/B)≧
    2α/(1−α)としたことを特徴とする膨張弁。
JP8324475A 1996-12-05 1996-12-05 膨張弁 Pending JPH10170105A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2001006182A1 (fr) * 1999-07-16 2001-01-25 Bosch Automotive Systems Corporation Cycle frigorifique
EP1666817A3 (en) * 2004-12-01 2007-01-17 Fujikoki Corporation Pressure control valve
EP1691149A3 (en) * 2005-01-13 2007-10-10 Denso Corporation Expansion valve for refrigerating cycle
JP2022045732A (ja) * 2020-09-09 2022-03-22 株式会社鷺宮製作所 流量調整弁及び冷却装置

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