JPH10166586A - 液体吐出ヘッド、液体吐出ヘッドカートリッジおよび液体吐出装置 - Google Patents

液体吐出ヘッド、液体吐出ヘッドカートリッジおよび液体吐出装置

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JPH10166586A
JPH10166586A JP8335422A JP33542296A JPH10166586A JP H10166586 A JPH10166586 A JP H10166586A JP 8335422 A JP8335422 A JP 8335422A JP 33542296 A JP33542296 A JP 33542296A JP H10166586 A JPH10166586 A JP H10166586A
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JP
Japan
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liquid
substrate
discharge
peltier element
ink
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JP8335422A
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English (en)
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Mitsuji Kitani
充志 木谷
Hiroshi Sugitani
博志 杉谷
Shuji Koyama
修司 小山
Toshihiro Mori
利浩 森
Masami Kasamoto
雅己 笠本
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Original Assignee
Canon Inc
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/005Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
    • B41J2/01Ink jet
    • B41J2/135Nozzles
    • B41J2/14Structure thereof only for on-demand ink jet heads
    • B41J2002/14362Assembling elements of heads
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2202/00Embodiments of or processes related to ink-jet or thermal heads
    • B41J2202/01Embodiments of or processes related to ink-jet heads
    • B41J2202/13Heads having an integrated circuit

Landscapes

  • Ink Jet (AREA)
  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)
  • Accessory Devices And Overall Control Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 発熱が不可避である基板の冷却方法の改良。 【解決手段】 基板100にペルチェ素子130を設け
る。このペルチェ素子130の電極の電位を入れ換える
ことにより、基板100の一方の面を冷却し、他方の面
を加温する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、記録用の液体を飛
翔液滴として吐出口から吐出させて被記録媒体に付着さ
せることによって記録を行う液体吐出ヘッド、液体吐出
ヘッドカートリッジおよび液体吐出装置に関する。特
に、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)お
よびブラック(K)の各色のカラーインクの吐出に用い
得るインクジェットヘッド等に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のインクジェットヘッドは、特開昭
55−132253号公報に記載されているように、シ
リコン基板上に形成された電気熱変換体と、シリコン基
板の上方に配された吐出口と、電気熱変換体の発生する
熱により形成される熱作用部を有するインク流路とを含
み、このインク流路にインクを供給する共通液室を構成
するための凹部を有する天板と上記基板とを接合するこ
とによって概略構成されている。
【0003】このような構成のインクジェットヘッドに
あっては、シリコン基板上に配された電気熱変換体を駆
動するための駆動回路が通常シリコン基板内に作り込ま
れている。また、その駆動回路からの配線を引き出すた
めの配線板も備えており、この配線板と上記シリコン基
板はアルミニウム等からなる放熱部材上に隣接して配置
されている。シリコン基板上では、電気熱変換体から引
き出された一方のアルミ配線は駆動回路に接続され、他
方のアルミ配線は一括されて2層配線によりシリコン基
板の端部に引き出され、ワイヤーボンディングによって
配線板上の電源端子に接続されている。
【0004】インクジェット記録に用いられるインク
は、通常、記録特性、安全面等の観点から、主に水性イ
ンクとされている。この水性インクは顔料、染料、水、
水溶性有機溶剤等から構成されているため、温度によ
り、その物性、例えば粘度、表面張力等が変化し易く、
吐出特性に大きく影響する可能性がある。すなわち、低
温時におけるインク粘度の増加(増粘)を招き、あるい
は長時間、未使用状態で放置された場合には溶剤成分の
蒸発による増粘、組成変化などにより吐出特性が悪くな
ることが考えられる。
【0005】このため、シリコン基板内にインク吐出に
至らない程度の熱エネルギをインクに付与する、いわゆ
る予備加熱手段を設けるという技術思想が開示されてい
る。この予備加熱手段は、シリコン基板上に電気熱変換
体と同一材料で形成された加熱用ヒータである。このよ
うな予備加熱手段によれば、長時間、未使用状態であっ
たインクに対して予備加熱をしておくことから、実際の
インク吐出時の急激な温度上昇に対しても応答性が向上
し、より細かな吐出制御が可能となる利点がある。ま
た、外側に予備加熱手段を設ける場合と比較して小型化
が可能となり、部品点数を減少させることが可能となる
利点もある。
【0006】しかしながら、ヘッドが昇温し過ぎた場合
には、シリコン基板から放熱部材としてのベースプレー
トへ熱伝導させ、さらにベースプレートから放熱させる
冷却手段しかないため、効率よく冷却できず、冷却に時
間がかかる不都合が発生することが考えられる。
【0007】また、従来のインクジェットヘッドでは、
インクが高温であるために、インク吐出発泡時にインク
に生じる気泡が共通液室内に溜まった場合に、電気熱変
換体により形成される熱作用部にインクを供給できない
事態が発生することが考えられる。
【0008】この事態を未然に回避するため、インクジ
ェットヘッド全体を冷却する冷却手段を設けたインクジ
ェット装置が特開昭55−9429号公報に開示されて
いる。
【0009】しかしながら、このような冷却手段を備え
たインクジェット装置にあっては、冷却の応答性が悪
く、即効性がないため、より細かなインクの温度制御を
行えないばかりか、大型の冷却手段を駆動するために消
費電力が大きくなってしまい、好ましくない。さらに、
インクジェットヘッドを冷却手段で覆う必要があり、別
部品となるため部品点数が増え、コストアップを招くこ
とになる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】以上要するに、従来の
インクジェットヘッド等の液体吐出ヘッドにおいては、
液体の吐出に際して発生する熱を、吐出後においても残
存してしまう不都合を解決する冷却手段の改良が求めら
れていた。また、用いられる液体が水性のものであり、
温度の影響で粘度、表面張力等の変化を受け易く、液体
吐出特性の低下を回避する必要があった。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明では、上記課題を
解決するために、発熱が不可避である基板に冷却手段と
して使用可能なペルチェ素子を設けることとしている。
このペルチェ素子は、吐出エネルギ発生手段としての電
気熱変換体と共に、シリコン基板上に形成することも可
能であり、基板の冷却に効率よく使用できる。また、ペ
ルチェ素子は、小型であり、基板と一体に形成すること
ができるので、従来の大型の冷却手段と異なり、別部品
とする必要もない。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を説明
する。
【0013】本発明の一の実施の形態においては、液体
を吐出するための吐出口と、該吐出口に連通する液流路
と、該液流路に供給される液体を前記吐出口から吐出さ
せるための吐出エネルギを発生する吐出エネルギ発生手
段を備えた基板とを含む液体吐出ヘッドであって、前記
基板にペルチェ素子群が設けられていることを特徴とす
る。
【0014】このような構成においては、ペルチェ素子
群により基板を冷却応答性よく冷却することができるの
で、液流路に供給される液体の温度を制御することがで
きる。従って、温度に応じて変化し易い液体の物性を一
定に保持することができることから吐出特性を安定に保
つことができる。
【0015】また、本発明の他の実施の形態において
は、液体を吐出するための複数の吐出口と、該吐出口に
連通する複数の液流路と、該複数の液流路に連通し、か
つ、該液流路に前記液体を供給するための共通液室と、
該共通液室から前記液流路に供給される液体を前記吐出
口から吐出させるための吐出エネルギを発生する吐出エ
ネルギ発生手段を備えた基板とを含む液体吐出ヘッドで
あって、前記基板にペルチェ素子群が設けられているこ
とを特徴とする。
【0016】このような構成においても、ペルチェ素子
は基板に対する有効な冷却手段として機能することがで
きるので、液体の物性を変化させることがなく、吐出特
性を安定に保つことができる。
【0017】ここで、前記基板はシリコンを主成分とし
た基板であってもよい。このような構成においては、ペ
ルチェ素子を吐出エネルギ発生手段としての電気熱変換
体と共に、シリコン基板に形成することができ、外部か
ら別の冷却手段を付与する場合に比較して製造コストを
低減させることができる。
【0018】前記ペルチェ素子群は前記共通液室内に配
されるように前記基板に設けられてもよい。このような
構成においては、ペルチェ素子により基板と共に液体を
も冷却することができる。
【0019】前記ペルチェ素子群の電極は、該ペルチェ
素子を前記基板の外部から駆動可能とするように、前記
基板の電極パッドに引き出されてもよい。このような構
成においては、ペルチェ素子の駆動を外部から容易に行
うことができる。
【0020】ここで、前記基板の温度を検知する温度セ
ンサをさらに有してもよい。このような構成において
は、ペルチェ素子の駆動を必要とする時にのみ駆動させ
ることができるので、冷却のタイミングを図れ、基板を
効率よく冷却することができる。
【0021】前記ペルチェ素子は、前記温度センサによ
り検知された前記基板の温度に応じて電極の極性を変化
させるようにして駆動されてもよい。前記ペルチェ素子
の電極は、前記基板に設けられた他の素子との共通配線
部材であってもよい。
【0022】本発明のさらに他の実施の形態において
は、液体吐出ヘッドカートリッジであって、上記液体吐
出ヘッドと、該液体吐出ヘッドに供給すべき前記液体を
貯留する液体容器とを含むことを特徴とする。
【0023】本発明の他の実施の形態においては、液体
吐出装置であって、上記液体吐出ヘッドカートリッジを
搭載する手段を備えたことを特徴とする。
【0024】(実施形態1)図1は本発明の液体吐出ヘ
ッドの第1の実施形態を示す分解斜視図である。
【0025】図1においてIJUは、電気信号に応じて
膜沸騰をインクに対して生じせしめるための熱エネルギ
を生成する吐出エネルギ発生手段としての電気熱変換体
を用いて記録を行うバブルジェット方式のユニットであ
る。100はシリコン(Si)基板上に複数の列状に配
された電気熱変換体(吐出ヒータ)と、これに電力を供
給するAl等の電気配線とが成膜技術により形成されて
なるヒータボードである。200はヒータボード100
に対する配線基板である。
【0026】これらヒータボード100と配線基板20
0は、後述の金属製の支持体300上に搭載されてい
る。この金属製の支持体300はヒータボード100内
の蓄熱を放熱するための部材でもある。
【0027】1300は複数のインク流路(液流路)を
夫々区分するための隔壁(溝)や各インク流路へインク
を与えるためにインクを収納するための共通液室等を設
けた溝付天板であり、各インク流路に対応した吐出口を
複数有するオリフィスプレート400を一体成型したも
のである。これらの一体成型材料としてはポリサルフォ
ン樹脂が好ましいが、他の成型用樹脂材料でもよい。
【0028】上述の金属製支持体300は、配線基板2
00の裏面を平面で支持し、インクジェットユニットI
JUの底板となる。500は押圧部材である押えばねで
あり、M字形状でそのM字の中央で共通液室を軽圧で押
圧すると共に前だれ部501で液路の一部、好ましくは
吐出口近傍の領域を線圧で集中押圧する。ヒータボード
100および天板1300を押えばねの足部が支持体3
00の穴3121を通って支持体300の裏面側に係合
することで、これらを挟み込んだ状態で両者を係合させ
ることにより、押えばね500とその前だれ部501の
集中の付勢力によってヒータボード100と天板130
0とを圧着固定されている。
【0029】インク供給部材600は、押えばね500
により支持体300上に固定されたヒータボード100
と天板1300上に装着され、天板1300のインク供
給口から後述のインクタンク内のインクを供給するもの
である。
【0030】インクタンクは、カートリッジ本体100
0と、インク吸収体900と、このインク吸収体900
をカートリッジ本体1000の上記ユニットIJU取付
面とは反対側の側面から挿入した後、これを封止する蓋
部材1100とで構成されている。1200はユニット
IJUに対してインクを供給するための供給口である。
1401はカートリッジ内部を大気に連通するために蓋
部材1100に設けられた大気連通口である。
【0031】本実施形態における天板1300は耐イン
ク性に優れたポリサルフォン、ポリエーテルサルフォ
ン、ポリフェニレンオキサイド、ポリプロピレンなどの
樹脂を用い、オリフィスプレート部400と共に金型内
で一体に同時成型されている。
【0032】上述のように一体成型品は、インク供給部
材600、天板・オリフィスプレート、インクタンク本
体1000としたので、組立て精度が高水準になるばか
りでなく、大量生産の品質向上に極めて有効である。ま
た、部品点数の個数は従来に比較して減少できているの
で、優れた所望特性を確実に発揮できる。
【0033】次に、図2を参照して本実施形態における
シリコン基板の構成を詳述する。
【0034】図2は、図1の要部を拡大した分解斜視図
である。図2に示すように、シリコン基板100には、
シリコン基板の冷却手段としてのペルチェ素子群130
が設けられている。ペルチェ素子群130は、シリコン
基板100上に形成された電気熱変換体としての吐出ヒ
ータ140の後方の位置に、後述する方法によって形成
されている。ペルチェ素子群130の形成位置は、特に
限定されないが、シリコン基板100上でインクが及び
範囲であれば冷却効率の点で好ましい。
【0035】本実施形態では、天板1300の下側に図
示しない共通液室用の凹部が形成されているが、この共
通液室用の凹部に対応するシリコン基板100の位置に
集中的に形成されている。
【0036】また、本実施形態では、吐出ヒータ140
により形成される熱作用部を含むインク流路の後部に温
度センサ190が形成されており、この温度センサ19
0により検知されたインクの温度に応じて上述のペルチ
ェ素子群130が駆動されるように構成されている。な
お、本実施形態における温度センサ190はP/N接合
のダイオードである。
【0037】また、ペルチェ素子群130は、アルミ配
線でボンディングパッド170に引き出され、配線板2
00の端子とワイヤーボンディングにより電気的に接続
されており、基板外部からのペルチェ素子群130の駆
動を可能としている。
【0038】なお、本実施形態では、天板1300と一
体に成型されたオリフィスプレート400にインク吐出
口120が設けられており、上述のシリコン基板100
の吐出ヒータ140に対応している。本実施形態に係る
ヘッドは、インク吐出口120が吐出ヒータ140の上
面に沿う方向に配された、いわゆるエッジシュータタイ
プであるが、本発明はこのタイプのものに限定されるこ
となく、例えばインク吐出口が吐出ヒータの上面に対向
する位置に配された、いわゆるサイドシュータタイプの
ものでも適用可能である。
【0039】次に、図3(a)および(b)を参照して
上述のペルチェ素子群130の基本構成およびその動作
を説明する。
【0040】図3(a)および(b)はペルチェ素子が
形成されたシリコン基板100の一部を示した模式的断
面図であり、(a)はシリコン基板100の下面で吸熱
を行い、上面で放熱を行う動作状態を示し、(b)は
(a)とは逆にシリコン基板100の上面で吸熱を行
い、下面で放熱を行う動作状態を示すものである。
【0041】シリコン基板100には、上下に貫通する
+ 層とp+ 層とが半導体形成工程を用いて形成されて
いる。近接するn+ 層の一端とp+ 層の一端とは導体に
より接続されており、両層は一つの熱電対を構成する。
ここで、図3(a)に示すように、A側の電極を+電位
にすると、p+ 層からn+ 層に向けて電流が流れる電極
部分で放熱が起こり、逆にn+ 層からp+ 層に向けて電
流が流れる電極部分では吸熱が起こる。すなわち、図3
(a)では、下面で吸熱させ、上面で放熱させることが
可能であるので、下面で冷却することができ、上面で加
熱することができる。シリコン基板100の上面に吐出
ヒータ140が形成されているとすれば、同一の上面に
冷却の対象とすることができるインクが供給されている
ことになるので、その上面で冷却を行うようにするに
は、逆に、図3(b)に示すように、B側の電極を+電
位とする。このように、A側の電極とB側の電極との間
で電位を入れ換えることにより、所望の面で容易に冷却
または加熱を行うことができる。従って、従来のヘッド
とは異なり、ヘッドのうち、特に発熱に伴って温度の上
昇し易い基板およびインクの温度を容易に制御すること
ができるので、インクの吐出特性を安定に保持すること
ができる。
【0042】また、インク吐出後は、吐出ヒータおよび
液流路または共通液室内のインクがペルチェ素子により
急冷されるため、過飽和領域の気泡が液体に戻り、体積
が減少する。このため、気泡による液流路の閉塞が回避
されるため、安定してインクの供給を行うことが可能と
なる。
【0043】さらに、温度センサを備えた上述の構成で
は、温度センサの出力がシリコン基板の所定温度以上で
ある場合には、その情報はヘッド外部の温度検出回路に
より検出され、ペルチェ素子群の一方の電極を+電位と
することにより、シリコン基板の液室側の面で吸熱して
冷却することができる。
【0044】逆に、温度センサの出力が所定温度以下で
ある場合には、その情報もヘッド外部の温度検出回路に
より検出され、ペルチェ素子群の他方の電極を+電位と
することにより、シリコン基板の液室側の面で放熱して
加温することができる。
【0045】また、温度センサの出力が所定温度に達し
ている場合には、ペルチェ素子への印加電圧をOFFに
する。
【0046】このように温度センサを利用することによ
り、効率よく的確に温度の制御を行うことができる。
【0047】次に、図4(a)〜(h)を参照して本実
施形態に係るシリコン基板100の製造方法の一例を説
明する。
【0048】まず、(a)に示すように、Si−Ge
(10%)で、熱伝導率を若干下げたウエハーを用い
る。
【0049】次に、(b)に示すように、ウエハーの両
面に、それぞれ、ペルチェ素子の一部を構成するn+
を形成すべき領域を露出させるように酸化膜からなる第
1のマスクを設ける。そして、この第1のマスクを介し
て露出領域にn+ の拡散を両面から行う。
【0050】次に、(c)に示すように、第1のマスク
を除去した後、やはりペルチェ素子の一部を構成するp
+ 層を形成すべき領域を露出させるように酸化膜からな
る第2のマスクを設ける。そして、この第2のマスクを
介して露出領域にp+ の拡散を両面から行う。
【0051】次に、(d)に示すように、第2のマスク
を除去した後、(e)に示すように、押し込みを行って
+ 層およびp+ 層の両拡散層をウエハーの上下方向に
貫通させる。
【0052】このような段階に至った後、(f)に示す
ように、Bi−CMOSプロセスによりシフトレジスタ
(図示略)およびヒータの駆動用トランジスタを形成す
る。
【0053】そして、(g)に示すように、吐出ヒータ
等の他の素子の電極、配線の形成工程と同工程で、近接
するn+ 層の一端とp+ 層の一端との接続を導体により
とる。そして、(h)に示すように、ペルチェ素子の電
極、配線をインク等から保護するための保護膜を両面に
形成した後、吐出用ヒータ、ヒータ配線、ヒータの保護
膜および耐キャビティション膜のBJ膜を形成する。
【0054】図5は、上述の液体吐出ヘッドとしてのイ
ンクジェットヘッドを搭載し得る液体吐出装置としての
インクジェット記録装置の一例を示す概略斜視図であ
る。
【0055】図5において駆動モータ5013の正逆回
転に連動して駆動力伝達5011、5009を介して回
転するリードスクリュー5005のら線溝5004に対
して係合するキャリッジHCはピン(図示略)を有し、
矢印a、b方向に往復移動される。5002は紙押え板
であり、キャリッジ移動方向にわたって紙をプラテン5
000に対して押圧する。5007、5008はフォト
カプラでキャリッジのレバー5006のこの領域での存
在を確認してモータ5013の回転方向切換等を行うた
めのホームポジション検知手段である。5016は記録
ヘッドの前面をキャップするキャップ部材5022を支
持する部材で、5015はこのキャップ内を吸引する吸
引手段でキャップ内開口5023を介して記録ヘッドの
吸引回復を行う。5017はクリーニングブレードで、
5019はこのブレードを前後方向に移動可能にする部
材であり、本体支持板5018にこれらは支持されてい
る。ブレードは、この形態でなく周知のクリーニングブ
レードが本例に適用できることはいうまでもない。ま
た、5012は、吸引回復の吸引を開始するためのレバ
ーで、キャリッジと係合するカム5020の移動に伴っ
て移動し、駆動モータからの駆動力がクラッチ切換等の
公知の伝達手段で移動制御される。
【0056】これらのキャッピング、クリーニング、吸
引回復は、キャリッジがホームポジション側領域にきた
ときにリードスクリュー5005の作用によってそれら
の対応位置で所望の処理が行えるように構成されている
が、周知のタイミングで所望の作動を行うようにすれ
ば、本例にはいずれも適用できる。上述における各構成
は単独でも複合的にみても優れた発明であり、本発明に
とって好ましい構成例を示している。
【0057】なお、本装置にはインク吐出圧発生素子を
駆動するための駆動信号供給手段を有している。
【0058】(その他)なお、本発明は、特にインクジ
ェット記録方式の中でも、インク吐出を行わせるために
利用されるエネルギとして熱エネルギを発生する手段
(例えば電気熱変換体やレーザ光等)を備え、前記熱エ
ネルギによりインクの状態変化を生起させる方式の記録
ヘッド、記録装置において優れた効果をもたらすもので
ある。かかる方式によれば記録の高密度化,高精細化が
達成できるからである。
【0059】その代表的な構成や原理については、例え
ば、米国特許第4723129号明細書,同第4740
796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて
行うものが好ましい。この方式は所謂オンデマンド型,
コンティニュアス型のいずれにも適用可能であるが、特
に、オンデマンド型の場合には、液体(インク)が保持
されているシートや液路に対応して配置されている電気
熱変換体に、記録情報に対応していて核沸騰を越える急
速な温度上昇を与える少なくとも1つの駆動信号を印加
することによって、電気熱変換体に熱エネルギを発生せ
しめ、記録ヘッドの熱作用面に膜沸騰を生じさせて、結
果的にこの駆動信号に一対一で対応した液体(インク)
内の気泡を形成できるので有効である。この気泡の成
長,収縮により吐出用開口を介して液体(インク)を吐
出させて、少なくとも1つの滴を形成する。この駆動信
号をパルス形状とすると、即時適切に気泡の成長収縮が
行われるので、特に応答性に優れた液体(インク)の吐
出が達成でき、より好ましい。このパルス形状の駆動信
号としては、米国特許第4463359号明細書,同第
4345262号明細書に記載されているようなものが
適している。なお、上記熱作用面の温度上昇率に関する
発明の米国特許第4313124号明細書に記載されて
いる条件を採用すると、さらに優れた記録を行うことが
できる。
【0060】記録ヘッドの構成としては、上述の各明細
書に開示されているような吐出口,液路,電気熱変換体
の組合せ構成(直線状液流路または直角液流路)の他に
熱作用部が屈曲する領域に配置されている構成を開示す
る米国特許第4558333号明細書,米国特許第44
59600号明細書を用いた構成も本発明に含まれるも
のである。
【0061】さらに、記録装置が記録できる記録媒体の
最大幅に対応した長さを有するフルラインタイプの記録
ヘッドに対しても本発明は有効に適用できる。そのよう
な記録ヘッドとしては、複数記録ヘッドの組合せによっ
てその長さを満たす構成や、一体的に形成された1個の
記録ヘッドとしての構成のいずれでもよい。
【0062】加えて、上例のようなシリアルタイプのも
のでも、装置本体に固定された記録ヘッド、あるいは装
置本体に装着されることで装置本体との電気的な接続や
装置本体からのインクの供給が可能になる交換自在のチ
ップタイプの記録ヘッド、あるいは記録ヘッド自体に一
体的にインクタンクが設けられたカートリッジタイプの
記録ヘッドを用いた場合にも本発明は有効である。
【0063】また、本発明の記録装置の構成として、記
録ヘッドの吐出回復手段、予備的な補助手段等を付加す
ることは本発明の効果を一層安定できるので、好ましい
ものである。これらを具体的に挙げれば、記録ヘッドに
対してのキャッピング手段、クリーニング手段、加圧或
は吸引手段、電気熱変換体或はこれとは別の加熱素子或
はこれらの組み合わせを用いて加熱を行う予備加熱手
段、記録とは別の吐出を行なう予備吐出手段を挙げるこ
とができる。
【0064】また、搭載される記録ヘッドの種類ないし
個数についても、例えば単色のインクに対応して1個の
みが設けられたものの他、記録色や濃度を異にする複数
のインクに対応して複数個数設けられるものであっても
よい。すなわち、例えば記録装置の記録モードとしては
黒色等の主流色のみの記録モードだけではなく、記録ヘ
ッドを一体的に構成するか複数個の組み合わせによるか
いずれでもよいが、異なる色の複色カラー、または混色
によるフルカラーの各記録モードの少なくとも一つを備
えた装置にも本発明は極めて有効である。
【0065】さらに加えて、以上説明した本発明実施例
においては、インクを液体として説明しているが、室温
やそれ以下で固化するインクであって、室温で軟化もし
くは液化するものを用いてもよく、あるいはインクジェ
ット方式ではインク自体を30℃以上70℃以下の範囲
内で温度調整を行ってインクの粘性を安定吐出範囲にあ
るように温度制御するものが一般的であるから、使用記
録信号付与時にインクが液状をなすものを用いてもよ
い。加えて、熱エネルギによる昇温を、インクの固形状
態から液体状態への状態変化のエネルギとして使用せし
めることで積極的に防止するため、またはインクの蒸発
を防止するため、放置状態で固化し加熱によって液化す
るインクを用いてもよい。いずれにしても熱エネルギの
記録信号に応じた付与によってインクが液化し、液状イ
ンクが吐出されるものや、記録媒体に到達する時点では
すでに固化し始めるもの等のような、熱エネルギの付与
によって初めて液化する性質のインクを使用する場合も
本発明は適用可能である。本発明においては、上述した
各インクに対して最も有効なものは、上述した膜沸騰方
式を実行するものである。
【0066】さらに加えて、本発明インクジェット記録
装置の形態としては、コンピュータ等の情報処理機器の
画像出力端末として用いられるものの他、リーダ等と組
合せた複写装置、さらには送受信機能を有するファクシ
ミリ装置の形態を採るもの等であってもよい。
【0067】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
ペルチェ素子群により基板を冷却応答性よく冷却するこ
とができるので、液流路に供給される液体の温度を制御
することができる。従って、温度に応じて変化し易い液
体の物性を一定に保持することができることから吐出特
性を安定に保つことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の液体吐出ヘッドの第1の実施形態を示
す分解斜視図である。
【図2】図1の要部を拡大した分解斜視図である。
【図3】(a)および(b)はペルチェ素子が形成され
たシリコン基板の一部を示した模式的断面図であり、
(a)はシリコン基板の下面で吸熱を行い、上面で放熱
を行う動作状態を示し、(b)は(a)とは逆にシリコ
ン基板の上面で吸熱を行い、下面で放熱を行う動作状態
を示すものである。
【図4】(a)〜(h)は本発明の一実施形態に係るシ
リコン基板の製造方法の一例を示す模式的断面図であ
る。
【図5】本発明が適用される液体吐出装置としてのイン
クジェット記録装置の一例を示す概略斜視図である。
【符号の説明】
100 シリコン基板 120 吐出口 130 ペルチェ素子群 140 吐出ヒータ(吐出エネルギ発生手段) 190 温度センサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 森 利浩 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 笠本 雅己 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液体を吐出するための吐出口と、該吐出
    口に連通する液流路と、該液流路に供給される液体を前
    記吐出口から吐出させるための吐出エネルギを発生する
    吐出エネルギ発生手段を備えた基板とを含む液体吐出ヘ
    ッドであって、 前記基板にペルチェ素子群が設けられていることを特徴
    とする液体吐出ヘッド。
  2. 【請求項2】 液体を吐出するための複数の吐出口と、
    該吐出口に連通する複数の液流路と、該複数の液流路に
    連通し、かつ、該液流路に前記液体を供給するための共
    通液室と、該共通液室から前記液流路に供給される液体
    を前記吐出口から吐出させるための吐出エネルギを発生
    する吐出エネルギ発生手段を備えた基板とを含む液体吐
    出ヘッドであって、 前記基板にペルチェ素子群が設けられていることを特徴
    とする液体吐出ヘッド。
  3. 【請求項3】 前記基板はシリコンを主成分とした基板
    であることを特徴とする請求項1または2に記載の液体
    吐出ヘッド。
  4. 【請求項4】 前記ペルチェ素子群は前記共通液室内に
    配されるように前記基板に設けられていることを特徴と
    する請求項2または3に記載の液体吐出ヘッド。
  5. 【請求項5】 前記ペルチェ素子群の電極は、該ペルチ
    ェ素子を前記基板の外部から駆動可能とするように、前
    記基板の電極パッドに引き出されていることを特徴とす
    る請求項1〜4のいずれかの項に記載の液体吐出ヘッ
    ド。
  6. 【請求項6】 前記基板の温度を検知する温度センサを
    さらに有することを特徴とする請求項1〜5のいずれか
    の項に記載の液体吐出ヘッド。
  7. 【請求項7】 前記ペルチェ素子は、前記温度センサに
    より検知された前記基板の温度に応じて電極の極性を変
    化させるようにして駆動されることを特徴とする請求項
    6記載の液体吐出ヘッド。
  8. 【請求項8】 前記ペルチェ素子の電極は、前記基板に
    設けられた他の素子との共通配線部材であることを特徴
    とする請求項1〜7のいずれかの項に記載の液体吐出ヘ
    ッド。
  9. 【請求項9】 請求項1〜8のいずれかの項に記載の液
    体吐出ヘッドと、該液体吐出ヘッドに供給すべき前記液
    体を貯留する液体容器とを含むことを特徴とする液体吐
    出ヘッドカートリッジ。
  10. 【請求項10】 請求項9記載の液体吐出ヘッドカート
    リッジを搭載する手段を備えたことを特徴とする液体吐
    出装置。
JP8335422A 1996-12-16 1996-12-16 液体吐出ヘッド、液体吐出ヘッドカートリッジおよび液体吐出装置 Pending JPH10166586A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009149103A (ja) * 1998-10-16 2009-07-09 Silverbrook Research Pty Ltd 複製によってインクジェットプリントヘッドを製作する方法

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JP2009149103A (ja) * 1998-10-16 2009-07-09 Silverbrook Research Pty Ltd 複製によってインクジェットプリントヘッドを製作する方法

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