JPH10163796A - 弾性表面波装置 - Google Patents

弾性表面波装置

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JPH10163796A
JPH10163796A JP31808396A JP31808396A JPH10163796A JP H10163796 A JPH10163796 A JP H10163796A JP 31808396 A JP31808396 A JP 31808396A JP 31808396 A JP31808396 A JP 31808396A JP H10163796 A JPH10163796 A JP H10163796A
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JP
Japan
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piezoelectric substrate
acoustic wave
surface acoustic
constituted
base
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JP31808396A
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English (en)
Inventor
Emi Kagai
恵美 加賀井
Kazuhiro Otsuka
一弘 大塚
Toshiya Matsuda
敏哉 松田
Masayuki Funemi
雅之 船見
Yoshihide Ikegami
佳秀 池上
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Kyocera Corp
Original Assignee
Kyocera Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来のように製造工程を増やすことなく簡便
に製造でき、しかも温度特性に非常に優れた弾性表面波
装置を提供すること。 【解決手段】 基台5上に、弾性表面波を発生させるた
めの励振電極2を設けた圧電基板1を接着部材4を介し
て固着させて成る弾性表面波装置Sであって、接着部材
4の線膨張係数が圧電基板1の3倍以上であることを特
徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、タンタル酸リチウ
ム単結晶やニオブ酸リチウム単結晶等から成る圧電基板
に、励振電極を設けて成る弾性表面波(SAW)フィル
タ等の弾性表面波装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、タンタル酸リチウム(LiT
aO3 )やニオブ酸リチウム(LiNbO3 )等の単結
晶は、一般に圧電材料の性能評価の指標となる電気機械
結合係数が大きい材料として大変注目されており、例え
ば、弾性表面波フィルタや弾性表面波共振器等の弾性表
面波装置、バルク波デバイス等の各種圧電デバイスに用
いられる材料として有望視されている。
【0003】特に、36°回転YカットX伝搬のタンタ
ル酸リチウム単結晶(以下、LT36°Y−Xという)
や64°回転YカットX伝搬のニオブ酸リチウム単結晶
(以下、LN64°Y−Xという)は、電気機械結合係
数が大きい圧電基板材料として好適に使用されている。
【0004】ところが、これらの圧電基板上に、例えば
膜厚が4500Å程度のアルミニウムから成る櫛歯状の
IDT(Inter Digital Transducer) 電極等を形成させ
た弾性表面波素子に対して、中心周波数の温度依存性を
示す温度係数(TCF:Temperature Coefficient of F
requency)を測定すると、LT36°Y−Xでは−59
ppm /℃、LN64°Y1Xでは−84ppm /℃とな
り、PDC等の帯域幅の狭い仕様のRFフィルタ及びI
Fフィルタの使用には耐えないほどの大きな値を示す。
【0005】上記TCFが零に近いほど温度変化に伴う
周波数特性の変化が小さいため、そのような弾性表面波
素子は各種の弾性表面波装置として好適に使用可能であ
るが、TCFが大きすぎると、弾性表面波装置の設計
上、大きな制約となる場合が多く、またその用途も限定
されるので問題である。一般には、TCFを−50ppm
/℃程度に抑えることができれば、温度特性による変化
量が±2MHz程度に抑えることができるのでよいとさ
れている。
【0006】そこで、:IDT電極の膜厚を薄くすれ
ば、基板の質量効果によりTCFを低減させることが考
えられる。
【0007】また、:圧電基板上の伝搬路(IDT電
極や反射器)以外の表面に、誘電体薄膜を形成し、さら
に、誘電体薄膜の表面と圧電基板を接着させるパッケー
ジ基体の接着面とに熱伝導性の部材を設けて、弾性表面
波素子の放熱効率を良好にすることによりTCFを低減
させるものが提案されている(例えば、特開平2−78
314号公報を参照)。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記
の技術を採用した場合、IDT電極の薄膜化により、弾
性表面波素子をパッケージの基台へ実装する際のワイヤ
ーボンディング時において、ワイヤーボンディング用の
電極パッド部とワイヤーとの密着性が悪くなるので、両
者の密着性を向上させるために、ワイヤーボンディング
用の電極パッド部が厚くなるように形成させなければな
らない。このような厚膜形成を実現させるには、二重露
光及び長時間の蒸着を行う必要があり、大変手間を要す
るだけでなく、作業工程も煩雑とならざるを得ない。
【0009】また、上記の場合、IDT電極等の電極
形成以外に誘電体膜を形成する必要があるので、この場
合も、誘電体膜の形成が面倒である上、そのための作業
工程も煩雑とならざるを得ない。
【0010】そこで、本発明は従来のように製造工程を
増やすことなく簡便に製造でき、しかも温度特性に非常
に優れた弾性表面波装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成させるた
めに、本発明の弾性表面波装置は、基台上に、弾性表面
波を発生させるための励振電極を設けた圧電基板を接着
部材を介して固着させて成る弾性表面波装置であって、
前記接着部材の線膨張係数が前記圧電基板の3倍以上で
あることを特徴とする。
【0012】また、基台上に、弾性表面波を発生させる
励振電極を設けたタンタル酸リチウムから成る圧電基板
を接着部材を介して固着させて成る。さらに、励振電極
は規格化膜厚が0.1以下とするとよい。この場合、特
に線膨張係数が5.0×10-5/℃以上の接着部材とす
るとよい。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る実施の形態に
ついて図面に基づき詳細に説明する。本発明の弾性表面
波装置Sは、例えば図1にその断面図にて示すように、
タンタル酸リチウム単結晶(LT36°Y−X)やニオ
ブ酸リチウム単結晶(LN64°Y−X)等から成る圧
電基板1の一主面1a上に、アルミニウムやアルミニウ
ムを主成分とする合金(Al−Si系,Al−Cu系,
Al−Ti系等)などから成る励振電極2(櫛歯状のI
DT電極)や反射器等が形成された弾性表面波素子3
が、セラミックや樹脂等の絶縁性材料から成る基台5、
側壁部材6,7、及びセラミックや金属等から成る蓋体
8等で組み立てられたパッケージ4内に収容されてい
る。なお、励振電極2等はCVD法、スパッタ法、真空
蒸着法などにより形成される。
【0014】ここで、励振電極2や反射器は規格化膜厚
が0.1以下に被着形成されている。また、圧電基板1
の他の主面1bと基台5との間には、圧電基板1の線膨
張係数の3倍以上で6倍以下、厚みが50〜200μm
の高分子量直鎖重合体から成る樹脂体の接着部材4が介
在されており、この接着部材4でもって弾性表面波素子
3を基台5上に固着させている。接着部材4の線膨張係
数を圧電基板1の6倍以下とするのは、線膨張係数が大
きくなり過ぎると粘度が小さくなることによりワイヤー
ボンディングが困難となるからである。
【0015】なお、接着部材4は例えば不飽和ポリエス
テルやホルマリン系等の各種熱硬化性樹脂、ポリスルホ
ン等の各種熱可塑性樹脂などが使用可能であり、その線
膨張係数が圧電基板の3倍以上であればよい。
【0016】また、アルミニウムや金等から成るワイヤ
9,9により、圧電基板1の一主面上に被着形成され励
振電極2等に接続されている電極パッド10,10と側
壁部材6の上面に被着形成され外部の駆動回路等に接続
されている電極パッド11,11とを接続している。
【0017】このように、圧電基板1の一主面上に被着
形成させた励振電極2の規格化膜厚が0.1以下の場合
で、かつ圧電基板1の他主面と基台5との間に圧電基板
1の線膨張係数の3倍以上の接着部材4を介在させるこ
とにより、圧電基板1の温度変化に伴う圧電基板1の伸
縮と励振電極2とのずれの変化を小さくすることがで
き、これにより、TCFを従来より大幅に低減させるこ
とができる。
【0018】なお、従来、圧電基板1の他主面と基台5
との間に樹脂の接着剤を介在させることが行われている
が、その樹脂の選定基準は、主に、価格、硬化条件(焦
電性の基板の場合、温度変化が大きすぎると静電気が発
生しスパークの原因となったり、高温では電極パターン
の断線が生じやすくなるため。)、粘度(粘度が適当で
ないと樹脂の塗布が良好に行われないため。)、ガスの
発生条件(弾性表面波素子がパッケージ内に封止される
ときに窒素ガスを入れることがあるが、余分なガスや水
蒸気が発生すると弾性表面波素子の劣化が促進されるた
め。)などであり、これら条件に適合する樹脂だけが使
用されてきた。
【0019】
【実施例】次に、具体的な実施例について説明する。
【0020】まず、LT36°Y−Xの圧電基板(線膨
張係数=1.6×105 /℃)を用意し、この圧電基板
上に蒸着法及びリフトオフ法等により複数の共振子が直
列及び並列接続されて成る、いわゆるラダー型と称され
る弾性表面波素子を作製した。ここで、一つの共振子
は、アルミニウムから成る櫛歯状のIDT電極、及びそ
のIDT電極の両側に形成した反射器等から構成され
る。
【0021】また、ラダー型の段数は、反射器を両側に
配置して成る所定の電極線幅のIDT電極を直列接続し
た直列共振子が3個、IDT電極を並列に接続した並列
共振子が2個の2.5段とした。さらに、直列共振子の
周期を4.4μm 、並列共振子の周期を4.6μm と
し、反射器本数を50本、IDT電極及び反射器の厚み
を4300Åとした。
【0022】このように作製した弾性表面波素子をアル
ミナ等のセラミック製の基台上に、各種の接着部材でも
って固着せしめた弾性表面波装置を用意し、それぞれの
弾性表面波装置に対して、ネットワークアナライザ(ヒ
ューレットパッカード社製)により中心周波数880M
Hzの場合の温度特性を測定した。その結果を図2に示
す。
【0023】図2において、は、接着部材としてシリ
コーン樹脂(線膨張係数=3.0×10-5/℃)を用い
た場合であり、TCFは56ppm /℃の大きな値を示し
た。
【0024】は、接着部材としてポリイミド系樹脂
(線膨張係数=4.1×10-5/℃)を用いた場合であ
り、TCFは−51ppm /℃の大きな値を示した。
【0025】は、接着部材としてエポキシ樹脂(線膨
張係数=5.0×10-5/℃)を用いた場合であり、T
CFは−48ppm /℃であった。
【0026】は、接着部材として熱粘性ポリマー型樹
脂(線膨張係数=6.5×10-5/℃)を用いた場合で
あり、TCFは最も絶対値が小さい−44ppm /℃であ
った。
【0027】このように、接着部材として圧電基板の線
膨張係数の3倍以上のものを用いることにより、温度変
化に伴う圧電基板の伸縮を緩和することができるので、
非常に優れた温度特性を有する弾性表面波装置を提供す
ることができる。
【0028】なお、上記実施例において圧電基板がタン
タル酸リチウム単結晶の場合、励振電極をアルミニウム
とし、ラダー型の弾性表面波素子におけるTCFについ
て説明したが、本発明の弾性表面波装置は、これらに限
定されるものではなく、圧電基板がニオブ酸リチウム単
結晶、四ほう酸リチウム、水晶、ランガサイト等でもよ
く、また、励振電極がアルミニウムを主体とする合金、
金、クロム、チタン、銅等でもよい。また、伝搬型の弾
性表面波素子の場合でも、ほぼ同様な効果を得ることが
期待でき、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で適宜変更
し実施が可能である。
【0029】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の弾性表面
波装置によれば、圧電基板の裏面と基台との間に線膨張
係数が圧電基板の3倍以上の接着部材を介在させたこと
により、励振電極に電圧を印加した際に生ずる圧電基板
の伸縮を接着部材で極力吸収するようにしたので、温度
特性を損なうことのない優れた弾性表面波装置を提供す
ることができる。
【0030】また、温度特性を向上させるために、従来
のような煩雑で手間のかかる製造工程が不要となるの
で、迅速かつ簡便に弾性表面波装置を製造することが可
能となる。
【0031】特に、圧電基板としてタンタル酸リチウム
単結晶、アルミニウムもしくはその合金から成る励振電
極の膜厚を0.1以下、接着部材として圧電基板の3倍
以上の線膨張係数を有するものを採用することにより、
TCFが−50ppm /℃より絶対値の小さい非常に優れ
た弾性表面波装置を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る弾性表面波装置の断面図。
【図2】線膨張係数と中心周波数の温度係数との関係を
示すグラフ。
【符号の説明】
1 ・・・ 圧電基板 2 ・・・ 励振電極 3 ・・・ 弾性表面波素子 4 ・・・ 接着部材 5 ・・・ 基台 S ・・・ 弾性表面波装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 船見 雅之 京都府相楽郡精華町光台3丁目5番地 京 セラ株式会社中央研究所内 (72)発明者 池上 佳秀 京都府相楽郡精華町光台3丁目5番地 京 セラ株式会社中央研究所内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基台上に、弾性表面波を発生させるため
    の励振電極を設けた圧電基板を接着部材を介して固着さ
    せて成る弾性表面波装置であって、前記接着部材の線膨
    張係数が前記圧電基板の3倍以上であることを特徴とす
    る弾性表面波装置。
  2. 【請求項2】 前記圧電基板がタンタル酸リチウムであ
    ることを特徴とする請求項1に記載の弾性表面波装置。
JP31808396A 1996-11-28 1996-11-28 弾性表面波装置 Pending JPH10163796A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2014077239A1 (ja) * 2012-11-13 2014-05-22 株式会社村田製作所 弾性波装置

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2014077239A1 (ja) * 2012-11-13 2014-05-22 株式会社村田製作所 弾性波装置
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