JPH10163746A - キーレスエントリーシステム用内蔵アンテナ - Google Patents

キーレスエントリーシステム用内蔵アンテナ

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JPH10163746A
JPH10163746A JP31966796A JP31966796A JPH10163746A JP H10163746 A JPH10163746 A JP H10163746A JP 31966796 A JP31966796 A JP 31966796A JP 31966796 A JP31966796 A JP 31966796A JP H10163746 A JPH10163746 A JP H10163746A
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JP
Japan
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antenna
built
coil
entry system
keyless entry
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JP31966796A
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Inventor
Hisaya Ushiyama
尚也 牛山
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Nissan Motor Co Ltd
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Nissan Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 十分なアンテナ長を確保し、指向性を低減可
能な小型のキーレスエントリーシステム用内蔵アンテナ
を提供する。 【解決手段】 左巻きのコイル形状に成形されたアンテ
ナ11と、右巻きのコイル形状に成形されたアンテナ1
2とを、互いのコイル軸の方向が直交するように受信基
板14に実装する。アンテナ11,12の近接する端子
間が電気的に接続され、アンテナ11の他方の端子には
受信チューナー13の入力端子が接続される。受信チュ
ーナーでは、アンテナ11,12で受信した信号に含ま
れる特定の周波数に同調した信号が出力される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、キーレスエントリ
ーシステムに用いられる、車体外部から発信された信号
を車体内部で受信する内蔵アンテナに関し、特に、コイ
ル形状に成形された2つのアンテナを使用したキーレス
エントリーシステム用内蔵アンテナに関する。
【0002】
【従来の技術】キーによらずに車のドアロックやトラン
クロックの施解錠を行うキーレスエントリーシステムで
は、例えば、ユーザの所持するリモコン等の送信機から
発信された信号を、車体に内蔵されたアンテナで受信し
て、その受信信号に応じてドアロック等の施錠または解
錠が行われる。
【0003】従来の内蔵アンテナとしては、例えば、図
8に示すような、受信基板50から高さhの位置に設け
られたループアンテナ51や、図9に示すような、受信
基板50上に設けられた1つのヘリカルアンテナ52
や、図10に示すような、受信基板50から高さhの位
置に設けられたダイポールアンテナ53などが用いら
れ、これらの内蔵アンテナが図示されない車体内に搭載
される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の内蔵アンテナは、十分なアンテナ長を確保す
ることが難しい構造であってアンテナ長が制限されるた
め、アンテナの利得が低くなってしまうと共に、指向性
の制御も困難であった。また、従来の内蔵アンテナの構
造では、アンテナ自体のインピーダンスを調整し難いた
め、アンテナに接続する図示されない受信チューナーと
アンテナとの間にインピーダンスマッチング回路を設け
る必要がある。加えて、図8に示したループアンテナ5
1や図10にしたダイポールアンテナ53では、受信基
板50からアンテナまでの高さhを大きくしないと十分
な利得を確保できない。このため、内蔵アンテナの小型
化が困難であった。
【0005】一般に、キーレスエントリーシステム用内
蔵アンテナの性能としては、図11に示すように、車載
状態で無指向性であることが望まれる。このことから、
内蔵アンテナでは、車載状態において、単に最大利得や
平均利得が高いという性能ではなく、最小利得がいかに
高いかが重要な性能となる。本発明は上記の点に着目し
てなされたもので、十分なアンテナ長を確保し、指向性
を低減可能な小型のキーレスエントリーシステム用内蔵
アンテナを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】このため本発明のうちの
請求項1に記載の発明は、車体外部から発信された信号
に応じて施解錠を行うキーレスエントリーシステムに用
いられ、前記信号を車体内部で受信する内蔵アンテナで
あって、コイル形状に成形された第1アンテナ及び第2
アンテナを備え、該第1アンテナ及び第2アンテナを、
コイル軸の方向が互いに異なる配置で、直列に接続して
構成される。
【0007】かかる構成によれば、車体外部から発信さ
れた信号によって車両付近の電界が変化し、その電界の
変化によって、コイル軸の方向が異なる第1、2アンテ
ナそれぞれに電圧が発生する。第1、2アンテナは直列
に接続されているため、各第1、2アンテナで発生した
電圧が合成されるようになる。請求項2に記載の発明で
は、請求項1に記載の発明の具体的な構成として、前記
第1アンテナ及び第2アンテナは、コイル軸の方向が直
交する位置に配置されるものとする。
【0008】また、請求項3に記載の発明では、請求項
1又は2に記載の発明の具体的な構成として、前記第1
アンテナ及び第2アンテナが、互いに異なる巻き方向に
成形されるものとする。更に、請求項4に記載の発明で
は、請求項1〜3のいずれか1つに記載の発明の具体的
な構成として、前記第1アンテナ及び第2アンテナは、
近接する端子間が接続されるものとする。
【0009】請求項5に記載の発明では、請求項1〜4
のいずれか1つに記載の発明において、前記第1アンテ
ナ及び第2アンテナで受信した信号から所定の信号成分
を抽出する信号抽出手段を備えて構成される。かかる構
成によれば、第1アンテナ及び第2アンテナで受信した
信号が、信号抽出手段に入力され、所定の信号成分が抽
出されるようになる。
【0010】請求項6に記載の発明では、請求項1〜5
のいずれか1つに記載の発明において、前記第1アンテ
ナ及び第2アンテナが、バネ材をコイル形状に成形した
コイル部と、該コイル部を所定の形状に載置保持する保
持部材を備えて構成されるものとする。かかる構成によ
れば、保持部材によってコイル部が所定の形状に保持さ
れ、第1アンテナ又は第2アンテナの形状が安定したも
のになる。
【0011】請求項7に記載の発明では、請求項6に記
載の発明において、前記保持部材が、前記コイル部の両
端部分に係止する係止部と、前記コイル部の中間部分の
移動を規制する規制部とを備えるものとする。かかる構
成によれば、係止部及び規制部により、コイル部が所定
のコイルピッチに保持されるようになる。
【0012】請求項8に記載の発明では、請求項6又は
7に記載の発明において、前記保持部材が、前記コイル
部の両端間を所定の間隔に保持する両端保持部を備える
ものとする。かかる構成によれば、両端保持部によりコ
イル部の両端が所定の間隔に保持されて、アンテナ長が
一定となる。
【0013】
【発明の効果】このように、本発明のうちの請求項1〜
4に記載の発明は、コイル形状の第1、2アンテナを互
いのコイル軸の方向が異なるように配置し、端子間を直
列に接続したことによって、長いアンテナ長を確保する
ことができるため、アンテナの利得を高くすることが可
能であると共に、交信可能な方向が広くなって、車載状
態での指向性の低減を図ることができる。また、コイル
形状の2つのアンテナを接続して用いるためコイル全体
の巻き数が多くなり、接続された第1、2アンテナのイ
ンピーダンスの調整が容易になるので、従来のようにイ
ンピーダンスマッチング回路を設ける必要がなくなり、
内蔵アンテナの小型化及びコストの低減を図ることが可
能である。
【0014】請求項5に記載の発明は、請求項1〜4に
記載の発明の効果に加えて、信号抽出手段を備えたとに
よって、第1、2アンテナで受信した信号から所定の信
号成分を抽出できるため、車体外部からの施解錠を合図
する信号を確実に受信することが可能になる。請求項6
に記載の発明は、請求項1〜4又は5に記載の発明の効
果に加えて、第1アンテナ及び第2アンテナをコイル部
で形成し、保持部材を設けたことによって、簡略な構造
で形状の安定したものとなるため、安価で寸法精度が高
く生産の自動化が容易な内蔵アンテナを提供することが
可能である。また、アンテナの形状が安定するので耐振
性も向上する。
【0015】請求項7に記載の発明は、請求項6に記載
の発明の効果に加えて、保持部材に係止部及び規制部を
設けたことによって、コイル部のコイルピッチが一定に
なるため、内蔵アンテナの形状をより安定したものにで
きる。また、コイル部が保持部材に係止されるため、内
蔵アンテナの組み立て時の作業性も向上する。請求項8
に記載の発明は、請求項6又は7に記載の発明の効果に
加えて、保持部材に両端保持部を設けることによって、
コイル部の両端が所定の間隔に保持されて、アンテナ長
が一定となるため、内蔵アンテナの形状をより一層安定
したものにできる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。図1は、第1の実施形態のキーレス
エントリーシステム用内蔵アンテナの構成を示す斜視図
である。図1において、本内蔵アンテナは、コイル形状
に成形された巻き方向が互いに異なる第1、2アンテナ
としてのアンテナ11,12と、アンテナ11,12で
受信された信号を入力し、特定の周波数に同調した信号
を出力する信号抽出手段としての受信チューナー13
と、アンテナ11,12及び受信チューナー13が所定
の位置に実装される受信基板14と、から構成される。
また、受信チューナー13から出力される信号は、ドア
ロックやトランクロック等の施解錠動作を制御する図示
されない制御部に送られる。上記の内蔵アンテナは、車
体に内蔵され、ユーザが所持する図示されないリモコン
内の送信機から発信される電波を受信する。
【0017】アンテナ11は、図2の構造図に示すよう
に、例えば、従来より用いられているヘリカルアンテナ
と同様に、銅線11Aを一定の方向及び一定のピッチで
ボビン11Bに巻架して形成される。このアンテナ11
は、コイルの軸の方向が図1のa1 方向と平行になるよ
うに、銅線11Aの両端が受信基板14の所定の位置に
実装される。また、ここでは銅線11Aの巻き方向を、
例えば、左巻きとする。
【0018】アンテナ12は、アンテナ11と同様に、
銅線12A(図1)を一定の方向及び一定のピッチで図
示されないボビンに巻架して形成される。ただし、銅線
12Aの巻き方向は、アンテナ11の銅線11Aの巻き
方向と異なる方向となるように、ここでは右巻きとす
る。このアンテナ12は、コイルの軸の方向が上記a1
方向に直交するa2 方向(図1)と平行になるように、
銅線12Aの両端が受信基板14の所定の位置に実装さ
れる。
【0019】上記のアンテナ11,12は、それぞれ近
接する端子間が受信基板14に形成されたプリント配線
を介して接続され、更に、アンテナ11の他端子が、受
信基板14のプリント配線を介して受信チューナー13
の入力端子に接続される。図3には、アンテナ11,1
2及び受信チューナー13の接続状態を示す。また、各
アンテナ11,12の銅線の巻き数は、内蔵アンテナの
利得を増大させたい方向に応じて、また、接続された2
つのアンテナのインピーダンスが受信チューナー13の
入力インピーダンスに整合するように適宜に調整され
る。
【0020】受信チューナー13は、アンテナ11,1
2で受信した信号に含まれる送信機からの信号の周波数
に同調する同調回路を備え、同調された信号を検波した
後、受信基板14のプリント配線等を介して制御部に送
出される。受信基板14は、アンテナ11,12及び受
信チューナー13間を電気的に接続する配線が予め印刷
されたプリント基板とし、この基板上にアンテナ11,
12及び受信チューナー13が実装される。
【0021】次に、第1の実施形態の作用について説明
する。まず、車体内に搭載される前の内蔵アンテナ単体
の作用から説明すると、例えば、内蔵アンテナ周辺の空
間の電界が図1のa方向で変化する場合、a方向の電界
変化は、アンテナ11のコイル軸の方向と平行なa1
向の電界変化と、アンテナ12のコイル軸の方向と平行
なa2 方向の電界変化とに分解できる。a1 方向の電界
変化は、左巻きのアンテナ11にE1 方向の電圧e1
発生させ、a2方向の電界変化は、右巻きのアンテナ1
2にE2 方向の電圧e2 を発生させる。これにより、巻
き方向が異なるアンテナ11,12には同じ向きの電圧
が発生し、そのアンテナ11,12の近接する端子間が
電気的に接続されているので、アンテナ11の他端子に
接続する受信チューナー13の入力端子には、電圧e1
と電圧e2 とを合成した電圧e1 +e2 が印加される。
受信チューナー13は、入力信号に含まれる所定の周波
数の信号に同調した信号を生成する。
【0022】a方向以外の方向の電界変化についても上
記と同様にして考えると、本内蔵アンテナでは、a方向
及びa方向を180°回転した方向の電界変化に対し
て、アンテナ11,12に発生する電圧が合成されて、
最大のアンテナ利得が得られるようになる。従って、従
来の内蔵アンテナでは十分な利得が得られず、アンテナ
利得の増大が求められてきた方向を、本内蔵アンテナの
a方向若しくはa方向を180°回転した方向とするこ
とで、より広範囲な交信可能エリアが確保されるように
なる。ただし、a方向を±90°回転した方向の電界変
化に対しては、アンテナ11,12に発生する電圧が打
ち消し合ってアンテナ利得が低くなるため、内蔵アンテ
ナを車体に搭載する時には、上記の方向及び車体からの
反射等を考慮する必要がある。
【0023】図4は、車載された内蔵アンテナの各方向
に対する利得特性の一例を示す。また、この利得特性と
の比較のために、図5,6には、一般に用いられるアン
テナを車載したときの各方向に対する利得特性の一例を
示す。図5は、アンテナ長が24cmの1/4λユニポ
ールアンテナを車載した場合の利得特性であり、図6
は、単一の1/4λヘリカルアンテナを車載した場合の
利得特性である。ただし、図4〜6は、同一の車載状態
で受信周波数を310MHzとしたときの測定データを
示し、円Fの内側は交信不可能な利得範囲を示してい
る。
【0024】まず、1/4λユニポールアンテナを用い
た場合には、図5に示すように、およそ25°〜125
°,180°〜200°,205°〜290°,315
°〜330°の方向に交信不可エリアが存在することが
わかる。従って、無指向性が望まれるキーレスエントリ
ーシステム用の内蔵アンテナとしては不適である。ま
た、1/4λヘリカルアンテナを用いた場合には、図6
に示すように、1/4λユニポールアンテナを用いた場
合と比較して平均利得は高くなるが、この場合にも、お
よそ40°〜55°,195°〜225°,240°〜
250°の方向に交信不可エリアが存在し、指向性の面
で性能が十分でない。
【0025】一方、本実施形態の内蔵アンテナを用いた
場合には、図4に示すように、平均利得については1/
4λヘリカルアンテナを用いた場合より低くなるが、各
方向で略一定した利得が得られており(即ち、最小利得
が高い)、交信不可エリアが殆ど無く、キーレスエント
リーシステム用内蔵アンテナとして優れた特性を有する
ようになる。
【0026】このような車載された内蔵アンテナに対し
て、ユーザの所持するリモコンが操作され、送信機から
電波が発信されると、その電波がアンテナ11,12で
受信され、受信チューナ13に送られる。受信チューナ
13では、アンテナ11,12からの信号に含まれる送
信機からの信号成分が抽出されて制御部に送られる。制
御部では、受信チューナー13からの信号を基に、送信
機から発信された信号が表す、例えば、暗証番号等が認
識される。認識された暗証番号は、予め登録された暗証
番号と照合される。この暗証番号は、ユーザが所持する
リモコンに対応して設定されており、車両側でリモコン
の登録作業を予め行うことによってメモリ等に記憶され
る。照合の結果、2つの暗証番号が一致すると、ドアロ
ック等の施解錠動作が制御される。
【0027】このように、第1の実施形態によれば、コ
イル形状で巻き方向の異なる2つのアンテナ11,12
を互いのコイル軸の方向が直交するように配置して直列
に接続したことにより、長いアンテナ長を確保すること
ができるため、アンテナの利得を高くすることが可能で
あると共に、各方向で略一定した利得が得られようにな
るため、無指向性に近い内蔵アンテナを実現できる。ま
た、コイル形状の2つのアンテナ11,12を接続して
用いるためコイル全体の巻き数が多くなり、アンテナ1
1,12のインピーダンスの調整が容易になるので、従
来のようにアンテナと受信チューナーとの間にインピー
ダンスマッチング回路を設ける必要がなくなり、内蔵ア
ンテナの小型化及びコストの低減を図ることが可能であ
る。更に、受信基板とアンテナとの間のクリアランス
(上述した図8または図10の高さh)が不要となるた
め、内蔵アンテナをより小型にできる。
【0028】次に、第2の実施形態を説明する。第2の
実施形態では、第1の実施形態で用いたアンテナ11,
12に代えて、より生産性に優れた構造のアンテナ1
1’,12’を使用した場合について説明する。尚、ア
ンテナ11’,12’以外の第2の実施形態の構成、作
用は、第1の実施形態の構成、作用と同様であるため、
ここでは説明を省略する。
【0029】図7は、第2の実施形態で用いるアンテナ
11’(12’)の構造を示す図である。図7におい
て、アンテナ11’は、バネ材をコイル形状に成形した
コイル部11A’と、このコイル部11A’を一定の形
状に載置保持する保持部材としての台座11B’とから
成る。
【0030】コイル部11A’は、例えば、表面に銅メ
ッキ等を施したものが用いられる。このコイル部11
A’の巻き方向は、ここでは例えば、右巻きとする。上
記のような銅メッキされたバネ材を用いることで、第1
の実施形態のボビンに巻架して成形された銅線と同等の
性能が確保される上に、銅線及びボビンを用いるときに
問題となる、銅線の巻きピッチがずれた場合にその形状
の補正が難しいという欠点が解消される。
【0031】台座11B’は、本体部20と、コイル部
11A’の中間部分の移動を規制してP1 ,P2 部分の
コイルピッチを補正する本体部20の上面中央部分に設
けられた規制部としての凸部21と、コイル部11A’
の両端部分を係止するために本体部20の上面両端部分
にそれぞれ設けられた係止部22,23と、コイル部1
1A’の全長を補正するために本体部20の両端の所定
位置を貫通して形成された両端保持部としての貫通孔2
4,25とを有する。凸部21の形状は、コイル部11
A’のピッチ形状に沿うものとし、また、係止部22,
23の形状は、上端部が中央方向に屈曲したツメ形状と
する。
【0032】上記のような台座11B’に対して、コイ
ル部11A’の両端部分の下部が係止部22,23に係
止すると同時に、コイル部11A’の中間部分が凸部2
1に当接する。これにより、コイル部11A’には、凸
部21及び係止部22,23から一定の外力が加えら
れ、その外力に対する反力によりコイル部11A’の形
状(P1 ,P2 部分のコイルピッチ)が略一定に保持さ
れる。また、コイル部11A’の両端を貫通孔24,2
5に通すことで、アンテナ長が貫通孔24,25間の間
隔に定まる。更に、貫通孔24,25を通ったコイル部
11A’の両端は受信基板14の所定位置に実装され
る。従って、凸部21、係止部22,23及び貫通孔2
4,25の配置を適宜に設定することで、安定したコイ
ルピッチ及び一定のアンテナ長を有するアンテナ11’
となる。
【0033】また、アンテナ12’の構造についても、
アンテナ11’の構造と同様に、コイル部12A’及び
台座12B’とから構成される。ただし、アンテナ1
2’は、その巻き方向をここでは左巻きとし、また、第
1の実施形態と同様に、そのコイル軸の方向がアンテナ
11’のコイル軸の方向と直交するように、受信基板1
4の所定位置に実装される。
【0034】このように、第2の実施形態によれば、ア
ンテナ11’,12’が、コイル部11A’,12A’
と、それを載置保持する台座11B’,12B’とから
構成されることによって、簡略な構造で形状の安定した
アンテナ11’,12’となるため、安価で寸法精度の
高い、従って、生産の自動化が容易なキーレスエントリ
ーシステム用内蔵アンテナを提供することが可能であ
る。また、台座11B’,12B’によってコイル部1
1A’,12A’の形状がほぼ固定されるため、アンテ
ナ11’,12’の共振周波数が高くなり耐振性の向上
を図ることができる。更に、台座11B’,12B’の
係止部24,25をツメ形状としたことによって、アン
テナ11’,12’が受信基板14に実装される前の組
み立て途中の状態で、コイル部11A’,12A’と台
座11B’,12B’が分離しないため、生産性の一層
の向上を図ることが可能である。
【0035】尚、上述した第1、2の実施形態では、コ
イル軸の方向が直交するように2つのアンテナを配置し
た場合を説明したが、本発明の2つのアンテナの配置は
これに限らず、アンテナ利得を増大させたい方向に応じ
て各コイル軸の方向を適宜に設定することが可能であ
る。また、巻き方向が互いに異なり、近接する端子間が
接続された2つのアンテナについて説明したが、本発明
の2つのアンテナの巻き方向及び接続状態はこれに限ら
れるものではなく、アンテナ利得を増大させたい方向に
応じて、巻き方向と接続状態との組合わせを選ぶことが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態の内蔵アンテナの構成
を示す斜視図である。
【図2】同上第1の実施形態のアンテナの構造を示す図
である。
【図3】同上第1の実施形態のアンテナ及び受信チュー
ナーの接続状態を説明する図である。
【図4】同上第1の実施形態の利得特性を示す図であ
る。
【図5】1/4λユニポールアンテナの場合の利得特性
を示す図である。
【図6】1/4λヘリカルアンテナの場合の利得特性を
示す図である。
【図7】本発明の第2の実施形態のアンテナの構造を示
す図である。
【図8】従来のループアンテナを用いたときの構成を示
す図である。
【図9】従来のヘリカルアンテナを用いたときの構成を
示す図である。
【図10】従来のダイポールアンテナを用いたときの構
成を示す図である。
【図11】内蔵アンテナに望まれる性能を説明する図で
ある。
【符号の説明】
11,12,11’12’ アンテナ 11A,12A 銅線 11B ボビン 11A’,12A’ コイル部 11B’,12B’ 台座 13 受信チューナー 14 受信基板 20 本体部 21 凸部 22,23 係止部 24,25 貫通孔

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】車体外部から発信された信号に応じて施解
    錠を行うキーレスエントリーシステムに用いられ、前記
    信号を車体内部で受信する内蔵アンテナであって、 コイル形状に成形された第1アンテナ及び第2アンテナ
    を備え、該第1アンテナ及び第2アンテナを、コイル軸
    の方向が互いに異なる配置で、直列に接続して構成され
    たことを特徴とするキーレスエントリーシステム用内蔵
    アンテナ。
  2. 【請求項2】前記第1アンテナ及び第2アンテナは、コ
    イル軸の方向が直交する位置に配置されたことを特徴と
    する請求項1記載のキーレスエントリーシステム用内蔵
    アンテナ。
  3. 【請求項3】前記第1アンテナ及び第2アンテナが、互
    いに異なる巻き方向に成形されたことを特徴とする請求
    項1又は2記載のキーレスエントリーシステム用内蔵ア
    ンテナ。
  4. 【請求項4】前記第1アンテナ及び第2アンテナは、近
    接する端子間が接続されたことを特徴とする請求項1〜
    3のいずれか1つに記載のキーレスエントリーシステム
    用内蔵アンテナ。
  5. 【請求項5】前記第1アンテナ及び第2アンテナで受信
    した信号から所定の信号成分を抽出する信号抽出手段を
    備えて構成されたことを特徴とする請求項1〜4のいず
    れか1つに記載のキーレスエントリーシステム用内蔵ア
    ンテナ。
  6. 【請求項6】前記第1アンテナ及び第2アンテナが、バ
    ネ材をコイル形状に成形したコイル部と、該コイル部を
    所定の形状に載置保持する保持部材を備えて構成された
    ことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つに記載の
    キーレスエントリーシステム用内蔵アンテナ。
  7. 【請求項7】前記保持部材が、前記コイル部の両端部分
    に係止する係止部と、前記コイル部の中間部分の移動を
    規制する規制部とを備えたことを特徴とする請求項6記
    載のキーレスエントリーシステム用内蔵アンテナ。
  8. 【請求項8】前記保持部材が、前記コイル部の両端間を
    所定の間隔に保持する両端保持部を備えたことを特徴と
    する請求項6又は7記載のキーレスエントリーシステム
    用内蔵アンテナ。
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