JPH10163035A - 電磁誘導機器 - Google Patents

電磁誘導機器

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JPH10163035A
JPH10163035A JP8321216A JP32121696A JPH10163035A JP H10163035 A JPH10163035 A JP H10163035A JP 8321216 A JP8321216 A JP 8321216A JP 32121696 A JP32121696 A JP 32121696A JP H10163035 A JPH10163035 A JP H10163035A
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JP
Japan
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tank
electromagnetic induction
gas
winding
induction device
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Application number
JP8321216A
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English (en)
Inventor
Masahiro Hamaguchi
昌弘 浜口
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 絶縁、冷却ガスの回収が不要な電磁誘導機器
を提供すること。 【解決手段】 隣り合う素線13間に挿入された金属製
間隔片15と、この金属製間隔片15と前記素線13に
て形成される冷却ダクト31とを有する巻線本体12を
タンク内に設置し、前記タンク内にゲージ圧力で2気圧
以上の窒素ガスを封入したことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電磁誘導機器に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来の油入電磁誘導機器について図面を
用いて説明する。図9に従来の油入電磁誘導機器1の断
面図を示す。鉄心2の周りに巻線3が巻回され、変圧器
やリアクトルなどの電磁誘導機器を構成している。鉄心
2と巻線3などに生じた熱は、絶縁油4を介してタンク
の放熱部分5より外気に放出される。また絶縁油4は冷
却媒体だけではなく、巻線3内の絶縁を確保する絶縁媒
体としての働きもある。
【0003】油入電磁誘導機器は広く使用されている
が、絶縁油は可燃性であるため防災性を確保するため
に、屋内などに設置する場合には、消化設備を備え付け
なければならなかった。
【0004】図10にモールド形電磁誘導機器6を示
す。鉄心7の周囲に樹脂モールドされた巻線8を配し、
変圧器やリアクトルなどの電磁誘導機器を構成してい
る。鉄心7と巻線8などにより生じた熱は空気を冷却媒
体として外部に放出される。また空気9は冷却媒体だけ
ではなく、絶縁を確保する絶縁媒体としての働きもあ
る。
【0005】モールド形電磁誘導機器6の巻線は特性上
の制約から、屋外及び汚損雰囲気では使用ができない欠
点があった。またモールド形電磁誘導機器6の使用が終
了し、廃棄する際に、モールド電磁誘導機器6の巻線8
は強固な樹脂にてモールドされているので、アルミ又は
銅の導体を取り出し難く、再資源化が困難であり、大部
分の材料を廃棄しなければならなかった。
【0006】油入及びモールド形電磁誘導機器の上述の
問題点を解決するものとして従来SF6ガス入電磁誘導
機器がある。SF6ガス入電磁誘導機器について図9を
使用して説明する。SF6ガス入電磁誘導機器の構成は
ほぼ油入電磁誘導機器1と同一であり、冷却媒体及び絶
縁媒体として油の代わりにSF6ガスを使用している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】SF6ガスは冷却性、
電気絶縁性に優れているので、近年、SF6ガス入り機
器が多く生産されるようになってきている。ところがS
F6ガスは安定なガスであり、容易には分解しないの
で、SF6ガス入り機器の使用後は、地球環境保全の見
地からSF6ガスを回収する必要が生じてきている。こ
の問題を解決する手段として、約2/3の窒素ガスと約
1/3の炭酸ガスを用いることが提案されている。しか
しながら、炭酸ガスもまた、地球温暖化の原因となるガ
スであり、地球環境の保全には不適当なガスである。
【0008】以上の問題を解決する手段として単に、窒
素又は空気を冷却媒体及び絶縁媒体とする方法はある
が、窒素又は空気はSF6ガスと比較し、絶縁性能及び
冷却性能がともに約1/3になるので、同性能を得るた
めには機器全体が大形になってしまう課題があった。
本発明の目的は機器全体をコンパクトにし、設置時の防
災装置が不要で、屋外及び汚損雰囲気での使用が可能
で、且つ使用後の巻線材料の再資源化が容易で、ガス回
収も不要な電磁誘導機器を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の電磁誘導
機器は、巻線に金属製間隔片を挿入して冷却ダクトを形
成し、電磁誘導機器の巻線などをタンク内に収納し、ゲ
ージ圧力で2気圧以上の窒素ガスにて封入することによ
り、冷却性能と絶縁性能を大気圧のSF6ガス封入した
SF6ガス入り電磁誘導機器と同程度以上に向上でき
る。
【0010】請求項2記載の電磁誘導機器は、巻線に金
属製間隔片を挿入して冷却ダクトを形成し、電磁誘導機
器の巻線などをタンク内に収納し、ゲージ圧力で2気圧
以上の空気にて封入することにより、冷却性能と絶縁性
能を大気圧のSF6ガスで封入したSF6ガス入り電磁
誘導機器と同程度以上に向上できる。
【0011】請求項3記載の電磁誘導機器は、凸部を有
する電気導体を巻回することにより巻線を形成し、この
巻線などをタンク内に収納し、ゲージ圧力で2気圧以上
の窒素ガスにて封入することにより、冷却性能と絶縁性
能を大気圧のSF6ガスで封入したSF6ガス入り電磁
誘導機器と同程度以上に向上できる。
【0012】請求項4記載の電磁誘導機器は、凸部を有
する電気誘導体を巻回することにより巻線を形成し、こ
の巻線などをタンク内に収納し、ゲージ圧力で2気圧以
上の空気にて封入することにより、冷却性能と絶縁性能
を大気圧のSF6ガスで封入したSF6ガス入り電磁誘
導機器と同程度以上に向上できる。
【0013】請求項5記載の電磁誘導機器は、巻線に高
熱伝導絶縁体間隔片を挿入し冷却ダクトを形成し、巻線
などをタンク内に収納し、ゲージ圧力で2気圧以上の窒
素ガスにて封入することにより、冷却性能と絶縁性能を
大気圧のSF6ガスで封入したSF6ガス入り電磁誘導
機器と同程度以上に向上できる。
【0014】請求項6記載の電磁誘導機器は、巻線に高
熱伝導絶縁体を挿入し冷却ダクトを形成し、巻線などを
タンク内に収納し、ゲージ圧力で2気圧以上の空気にて
封入することにより、冷却性能と絶縁性能を大気のSF
6ガスで封入したSF6ガス入り電磁誘導機器と同程度
以上に向上できる。
【0015】請求項7記載の電磁誘導機器は、巻線内の
冷却ダクトを間隔片の厚みを変えるなどして上側は厚
く、下側は薄くなるように形成し、巻線などをタンク内
に収納し、ケージ圧力で2気圧以上の窒素ガスにて封入
することにより、冷却性能と絶縁性能を大気圧のSF6
ガスで封入したSF6ガス入り電磁誘導機器と同程度以
上に向上できる。
【0016】請求項8記載の電磁誘導機器は、巻線内の
冷却ダクトを間隔片の厚みを変えるなどして上側は厚
く、下側は薄くなるように形成し、巻線などをタンク内
に収納し、ゲージ圧力で2気圧以上の空気にて封入する
ことにより、冷却性能と絶縁性能を大気圧のSF6ガス
で封入したSF6ガス入り電磁誘導機器と同程度以上に
向上できる。
【0017】請求項9記載の電磁誘導機器は、巻線など
を下部が円形のタンクに収納することにより、より冷却
性能を向上できる。請求項10記載の電磁誘導機器は、
巻線などを下部が逆三角形の形状のタンクに収納するこ
とにより、より冷却性能を向上できる。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明の第1の実施例を図を用い
て説明する。本発明では電磁誘導機器の代表として変圧
器及びリアクトルに本発明を適用させた場合について述
べる。
【0019】図1は第1の実施例における電磁誘導機器
の巻線の鳥瞰図である。巻線12のA−A断面詳細を図
2に、巻き取り時の詳細図を図3に示す。素線13、1
4は平角線でも、シート材でも可能であり、冷却ダクト
31、32の形成用間隔片15、16間で軸方向又は半
径方向に巻回される。間隔片15、16は金属製であ
り、図3のように例えば高分子フィルムなどの絶縁性
の、きわめて薄いシート材17にあらかじめ接着剤など
により貼られ、素線13または14間に挿入される。
【0020】高圧側と低圧側の2個以上の巻線を必要と
する場合は、これらの巻線間の絶縁確保のため、間隔片
16は絶縁材料とする。一方、主絶縁の絶縁性能が必要
なく、例えば、変圧器のインピーダンスを大きくするた
めに主絶縁距離を確保する場圧は、間隔片16は金属材
料とする。巻線12は鉄心などと組み合わせて図9のよ
うにタンクに収納され、ゲージ圧力2気圧以上の窒素ガ
スで封入される。
【0021】次に上述の構成による電磁誘導機器の作用
について説明する。巻線の放熱性を高めるためには巻線
内に多くの冷却ダクト31、32を設け、冷却媒体との
接触面積を増加させる方法がある。この場合、電気導体
と間隔片とが接する面では、間隔片が従来のように絶縁
性であると、熱伝導率がきわめて小さいので、間隔片と
素線との接触面での熱伝導はほとんど行われない。本発
明は間隔片を金属製とすることにより、間隔片内への熱
伝導が行われて、素線13、14との接触面からも間隔
片15、16を通じて冷却ダクト31、32の冷却媒体
へ放熱される。
【0022】本発明では窒素ガスをゲージ圧力2気圧以
上で封入する。ガス冷却性は一般に比熱と密度の積に比
例する。この積は同じ圧力下ではSF6ガスに対して窒
素は約1/3となるので、窒素の冷却性能は単純にはS
F6ガスの約1/3となる。また窒素の絶縁性能はSF
6ガスの絶縁性能と比較して同一圧力下では約1/3に
なる。
【0023】ガスの性質としてガス圧力を上げると密度
が上がり、冷却性能と絶縁性能をほぼ比例的に向上でき
る。近年SF6ガス入り電磁誘導機器が広く製作されて
きているが、ガス圧力は大気圧以上である。従って絶対
圧力で3気圧、言い換えればゲージ圧力で2気圧以上に
すれば、ほぼSF6ガスを大気圧で封入した状態と同程
度の冷却性能と絶縁性能を得ることができる。
【0024】本実施例によれば、間隔片15、16を金
属とし、冷却媒体として窒素ガスをゲージ圧力で2気圧
以上に封入することにより、冷却性能及び絶縁性能を確
保、向上できるので、コンパクトで、且つ使用後のガス
回収を必要としない、地球環境保全に適した電磁誘導機
器が得られる。
【0025】なお以上は窒素ガスを封入する場合につい
て述べたが、封入ガスを空気にしても同様の効果が得ら
れる。本発明の第2の実施例について説明する。
【0026】第2の実施例における電磁誘導機器の巻線
の鳥瞰図を図1に示す。巻線12の断面詳細を図4に、
巻き取り時の詳細図を図5に示す。本発明は巻回数の少
ない低電圧側の巻線に適用すると、コイルをあまり大き
くすることなくターン間にすべて冷却空間が形成できる
ので、大きな効果が得られる。図4は左側の低電圧側に
本発明を適用した例である。電気導体19は凸部を有す
るものである。電気導体19は例えば高分子フィルムな
どの絶縁性のきわめて薄いシート材17と一緒に半径方
向に巻回される。電気導体19は間隔片の機能を含んで
あるので、自身で冷却ダクト31を形成する、巻線12
は鉄心などと組み合わせて図9のようにタンクに収納さ
れ、ゲージ圧力2気圧以上の窒素ガスで封入される。
【0027】次に本実施例の作用について説明する。本
実施例では巻線の導体に冷却ダクト用金属間隔片を形成
させることにより、発熱部である電気導体19の平坦部
分と凸部分との熱伝導が良好になり、冷却媒体を通して
の放熱が向上できる。
【0028】本実施例によれば、冷却ダクト用間隔片と
巻線の導体とを一体にすることで放熱性を向上でき、さ
らに冷却媒体として窒素ガスをゲージ圧力で2気圧以上
に封入することにより、冷却性能及び絶縁性能を確保、
向上できるので、コンパクトで、且つ使用後のガス回収
を必要としない、地球環境保全に適した電磁誘導機器が
得られる。
【0029】なお以上は窒素ガスを封入する場合につい
て述べたが、封入ガスを空気にしても同様の効果が得ら
れる。本発明の第3の実施例について説明する。
【0030】第3の実施例における電磁誘導機器の巻線
の鳥瞰図を図1に示す。巻線12の断面詳細を図2に、
巻き取り時の詳細図を図3に示す。素線13、14は平
角線でも、シート材でも可能であり、冷却ダクト用間隔
片15、16間で軸方向又は半径方向に巻回される。本
実施例では冷却ダクト用間隔片15、16は絶縁性であ
り高熱伝導性である。高熱伝導絶縁体は例えば半導体素
子をヒートシンクに取り付ける場合に、絶縁性と高熱伝
導性を得る為に使用されている材料があげられる。この
材料はゴム加工品が多く、難燃性でもあり、熱伝導率が
従来のフィルム、紙系の絶縁材料と比べて30倍程度と
高い。また基材がシリコンであり、従来から使用されて
きている絶縁材料とほぼ同程度の絶縁性能を保有してい
る。
【0031】高熱伝導冷却ダクト用間隔片15、16は
図3のように例えば高分子フィルムなどの絶縁性の、き
わめて薄いシート材17にあらかじめ接着剤などにより
貼られ、素線13または14間に挿入される。冷却ダク
ト用間隔片16は絶縁性であるので、金属製間隔片を用
いる第1の実施例のものとは異なり、高い絶縁性が要求
される主絶縁にも使用できる。また層間に過大な電圧が
加わる場合においても同様に冷却ダクト用間隔片16は
使用できる。
【0032】巻線12は鉄心などと組み合わして図9の
ようにタンクに収納され、ゲージ圧力2気圧以上の窒素
ガスで封入される。次に本実施例の作用について説明す
る。冷却ダクト用間隔片が従来のように単に絶縁性だけ
であると、熱伝導率がきわめて小さいので、冷却ダクト
と素線との接触面での放熱はほとんど行われなかった。
本実施例では冷却ダクト用間隔片を絶縁性でしかも高熱
伝導性とすることにより、巻線内部の熱は、素線13、
14との接触面からも間隔片内への熱伝導が行われて、
高熱伝導冷却ダクト用間隔片表面から冷却ダクト31、
32を通して冷却媒体へ放熱される。本発明では窒素ガ
スをゲージ圧力2気圧以上で封入する。
【0033】本実施例によれば、冷却ダクトを絶縁性高
熱伝導性材料とし、冷却媒体として窒素ガスをゲージ圧
力で2気圧以上に封入することにより、冷却性能及び絶
縁性能を確保、向上できるので、コンパクトで、且つ使
用後のガス回収を必要としない、地球環境保全に適した
電磁誘導機器が得られる。
【0034】なお以上は窒素ガスを封入する場合につい
て述べたが、封入ガスを空気にしても同様の効果が得ら
れる。本発明の第4の実施例の説明をする。
【0035】図6は、本発明の第4の実施例の電磁誘導
機器の中身の断面図である。巻線23は下部が狭く上部
が広く冷却媒体を流し得るように厚みを上下方向に変化
させた冷却ダクト25が形成されている。26は電気導
体である。図7にガス冷却の熱伝達の原理図を示す。板
状の発熱体27は何列か配置されている。発熱体からの
熱がガスに伝達されるとガスは膨脹し上昇する。この作
用により発熱体の下部から上部へのガスの流れができる
ことになる。ところでこのようなガスの流れでは境界層
を形成する。境界層の内部はガスが流れている部分であ
るが、それ以外ではガスはほとんど流れていない。図7
のように境界層は上部にいくほど厚くなる。仮に上部に
おいて両方からの境界層が重なると、スムーズな流れで
なくなり、幣束状態となり、ガスが流れ難くなるので冷
却性能は極端に悪くなる。本実施例は上部においてもガ
スの流れの境界層が重なることがないように、上部の冷
却空間を広げたものであり、巻線23は鉄心24などと
組み合わせて図9のようにタンクに収納され、ゲージ圧
力2気圧以上の窒素ガスで封入される。
【0036】次に本実施例の作用について説明する。ガ
スは巻線23の下部の冷却部分に入って暖められ膨脹す
るが、伝わった熱量はわずかであるので、流れの境界層
は厚くなっておらず、狭い冷却空間でも流れの境界層は
重なり合うことはない。巻線23の上部では境界層は厚
くなるが、冷却空間が広いので流れの境界層は重なり合
うことはない。以上により巻線23は冷却性能を確保で
き、冷却ダクト25の下部の厚さを狭くできるので、そ
の部分に付属品を収納したり、タンク自信を下部だけ小
さくすることができる。
【0037】本実施例によれば、巻線23の下部の冷却
空間を狭くし、上部の冷却空間を広くし、冷却媒体とし
て窒素ガスをゲージ圧力で2気圧以上に封入することに
より、冷却性能及び絶縁性能を確保、向上できるので、
コンパクトで、且つ使用後のガス回収を必要としない、
地球環境保全に適した電磁誘導機器が得られる。 なお
以上は窒素ガスを封入する場合について述べたが、封入
ガスを空気にしても同様の効果が得られる。
【0038】次に、本発明の第5の実施例について説明
する。図8は第5の実施例の電磁誘導機器の断面図であ
る。本実施例は図6の巻線23と鉄心24をタンク内に
収納したケースである。図8のタンクは下部が円形であ
るが逆三角形でも可能である。タンクは内部圧力がゲー
ジ圧力で2気圧以上であるため、厚い金属板で側板29
が製作される。側板29の横には放熱フィン30が取り
付けられる。タンク内部の下側は円形又は逆三角形状で
あるため、電気誘導機器の下部が小さい巻線23が余分
な空間がないように収納される。
【0039】次に本実施例の作用について説明する。タ
ンクは高気圧のガスを封入できるように側板29を厚く
してある。このために、コルゲートタンク及びパネルラ
ジエターなどを用いた放熱方法は採用し難い。タンクの
下部には放熱フィン30が上部より熱伝導で熱を下部に
伝えて、大気との冷却面積を広く確保できるので放熱効
果を向上できる。
【0040】本実施例によれば、冷却媒体として窒素ガ
スをゲージ圧力で2気圧以上に封入することにより、冷
却性能及び絶縁性能を確保、向上できるので、コンパク
トで、且つ使用後のガス回収を必要としない、地球環境
保全に適した電磁誘導機器が得られる。
【0041】なお以上は窒素ガスを封入する場合につい
て述べたが、封入ガスを空気にしても同様の効果が得ら
れる。以上発明は主に変圧器について述べてきたが、リ
アクトル、また例えば、巻線内に鉄心がない空心リアク
トルなどのような電磁誘導機器全般に適用が可能であ
る。
【0042】
【発明の効果】本発明によれば冷却媒体及び絶縁媒体と
してゲージ圧力で2気圧以上の窒素及び空気を使用し、
巻線内部の冷却性能とタンクの冷却性能を向上させるの
で、防災性に優れ、電気導材の再資源化を容易とし、地
球環境を悪化させず、使用後のガス回収を必要としな
い、コンパクトな電磁誘導機器が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に基づく実施例における電磁誘導機器の
巻線の鳥瞰図。
【図2】本発明に基づく実施例における電磁誘導機器の
巻線の断面図。
【図3】本発明に基づく実施例における電磁誘導機器の
巻線の詳細図。
【図4】本発明に基づく実施例における電磁誘導機器の
巻線の断面図。
【図5】本発明に基づく実施例における電磁誘導機器の
巻線の詳細図。
【図6】本発明に基づく実施例における電磁誘導機器の
中身の断面図。
【図7】図6におけるガスの流れの境界層を説明する
図。
【図8】本発明に基づく実施例における電磁誘導機器の
断面図。
【図9】従来の電磁誘導機器の断面図及び本発明の電磁
誘導機器の中身を収納した状態を説明するための断面
図。
【図10】従来のモールド形電磁誘導機器の説明図。
【符号の説明】
13,14,23は素線、15,16は間隔片、17は
シート材、19,26は電気導体、24は鉄心、31,
32は冷却ダクトである。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 隣り合う素線間に挿入された金属製間隔
    片と、この金属製間隔片と前記素線にて形成される冷却
    ダクトとを有する巻線本体をタンク内に設置し、前記タ
    ンク内にゲージ圧力で2気圧以上の窒素ガスを封入した
    ことを特徴とする電磁誘導機器。
  2. 【請求項2】 隣り合う素線間に挿入された金属製間隔
    片と、この金属製間隔片と前記素線にて形成される冷却
    ダクトとを有する巻線本体をタンク内に設置し、前記タ
    ンク内にゲージ圧力で2気圧以上の空気を封入したこと
    を特徴とする電磁誘導機器。
  3. 【請求項3】 凸部を有する電気導体を素線としこの素
    線を巻回してなる巻線本体と、この巻線本体をタンク内
    に設置し、前記タンク内にゲージ圧力で2気圧以上の窒
    素ガスを封入したことを特徴とする電磁誘導機器。
  4. 【請求項4】 凸部を有する電気導体を素線としこの素
    線を巻回してなる巻線本体と、この巻線本体をタンク内
    に設置し、前記タンク内にゲージ圧力で2気圧以上の空
    気を封入したことを特徴とする電磁誘導機器。
  5. 【請求項5】 隣り合う素線間に挿入された高熱伝導絶
    縁体間隔片と、この高熱伝導絶縁体間隔片と前記素線に
    て形成される冷却ダクトとを有する巻線本体をタンク内
    に設置し、前記タンク内にゲージ圧力で2気圧以上の窒
    素ガスを封入したことを特徴とする電磁誘導機器。
  6. 【請求項6】 隣り合う素線間に挿入された高熱伝導絶
    縁体間隔片と、この高熱伝導絶縁体間隔片と前記素線に
    て形成される冷却ダクトとを有する巻線本体をタンク内
    に設置し、前記タンク内にゲージ圧力で2気圧以上の空
    気を封入したことを特徴とする電磁誘導機器。
  7. 【請求項7】 タンク内にゲージ圧力で2気圧以上の窒
    素ガスによって封入された巻線本体を形成する複数の素
    線と、隣り合う前記素線間に挿入された間隔片と、この
    間隔片と前記素線にて形成される冷却ダクトとを有し、
    前記間隔片を前記巻線本体の軸方向下部側に向かって徐
    々に細く形成するともに、前記冷却ダクトを前記巻線本
    体の軸方向下部側に向かって徐々に細く形成したことを
    特徴とする電磁誘導機器。
  8. 【請求項8】 タンク内にゲージ圧力で2気圧以上の空
    気によって封入された巻線本体を形成する複数の素線
    と、隣り合う前記素線間に挿入された間隔片と、この間
    隔片と前記素線にて形成される冷却ダクトとを有し、前
    記間隔片を前記巻線本体の軸方向下部側に向かって徐々
    に細く形成するともに、前記冷却ダクトを前記巻線本体
    の軸方向下部側に向かって徐々に細く形成したことを特
    徴とする電磁誘導機器。
  9. 【請求項9】 前記タンクの下部が円形であることを特
    徴とする請求項1乃至8記載の電磁誘導機器。
  10. 【請求項10】 前記タンクの下部が逆三角形の形状で
    あることを特徴とする請求項1乃至8記載の電磁誘導機
    器。
JP8321216A 1996-12-02 1996-12-02 電磁誘導機器 Pending JPH10163035A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
SG103335A1 (en) * 2001-11-01 2004-04-29 Hitachi Ltd Gas insulation transformer
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