JPH10161650A - 鍵盤楽器の自動演奏装置およびその製造方法 - Google Patents

鍵盤楽器の自動演奏装置およびその製造方法

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JPH10161650A
JPH10161650A JP8323210A JP32321096A JPH10161650A JP H10161650 A JPH10161650 A JP H10161650A JP 8323210 A JP8323210 A JP 8323210A JP 32321096 A JP32321096 A JP 32321096A JP H10161650 A JPH10161650 A JP H10161650A
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JP
Japan
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reed
shelf
keyboard
storage hole
key
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JP8323210A
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English (en)
Inventor
Kiyoshi Kawamura
潔 河村
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Original Assignee
Yamaha Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】鍵盤楽器に自動演奏装置を設けるにあたり鍵盤
咥えを取り付けるのを容易にする。 【解決手段】鍵盤楽器の棚板2の後方部に収納孔60を
形成し、ここに電磁アクチュエータ63,64を設けた
打鍵装置61を配置することにより、電磁アクチュエー
タ63,64で打鍵して自動演奏を行わせる。棚板2の
上には、鍵1およびハンマアクション機構を支持する筬
3が水平方向に移動できるように配置されている。そし
て、棚板2よりも上方にある押さえ部139を有する鍵
盤咥え37を収納孔60に配置し、鍵盤咥え37で支持
した支持部材14と鍵盤咥え37の押さえ部139との
間に筬3の筬後6を配置することにより、筬後6の上下
方向への移動を規制する。鍵盤咥え37は、ネジ13
0,131によって、収納孔60の内面および棚板2の
下面に固定する。筬後6の底部は、支持部材14に対し
て、筬3の水平移動できる方向に沿った一直線上で接触
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鍵盤楽器の自動演
奏装置およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】鍵盤楽器の自動演奏装置は、米国特許第
4,031,796号や実公昭62−37269号公報に
開示されているように、電磁アクチュエータの通電を制
御し、その電磁アクチュエータのプランジャで鍵を回動
させるようになっている。一般に鍵盤楽器の前方には、
電磁アクチュエータを設けるスペースの余裕はないか
ら、通常、電磁アクチュエータは、鍵の後端部下方に設
けられ、その後端部を上昇させるようになっている。こ
の種の自動演奏装置としては、あらかじめ製造時に電磁
アクチュエータなどを鍵盤楽器に組み込むタイプと、通
常の鍵盤楽器に後から電磁アクチュエータなどを組み込
むタイプとがある。
【0003】鍵盤楽器においては、鍵盤の下方に鍵を回
動自在に支持する枠組状の筬が配置され、この筬が棚板
に支持されるようになっている。通常の鍵盤楽器に後か
ら電磁アクチュエータなどを組み込む場合には、まず棚
板に複数の電磁アクチュエータを配設する収納孔(もし
くは収納溝)を形成し、次に筬後を除去して、鍵の後端
部を棚板の下方に露出させなければならない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、筬後を全て除
去した場合には、筬をその本来有していた枠組形状に戻
さなければ、負荷がかかったときの筬の形状の安定性が
悪化してしまう。このため、取り除いた筬後を再度、筬
に組み付けることも考えられるが、これでは、組み込み
作業に大変な負担がかかる上、整調も新たにしなおさな
ければならない。また、グランドピアノでは、ソフトペ
ダルを踏むと、筬がこれに支持されたアクション機構ご
と横方向に摺動し、ハンマが通常時よりも少ない数の弦
を打つようにされている。かかる筬の横方向への移動を
許容し、かつ筬の上下方向への運動を防止するために、
棚板には複数の鍵盤咥えが設けられている。鍵盤咥え
は、棚板上に設けられ、筬後の後端縁部に対して上から
被せられている。
【0005】従って、筬後を除去した場合には、再度、
鍵盤咥えを設けて、筬の横方向への移動を案内し、かつ
上下方向への移動を規制しなければならない。従来は、
通常の鍵盤楽器に後から鍵盤咥えを取り付けるのに容易
な技術が開発されていなかった。本発明は上記の事情を
考慮してなされたものであり、鍵盤咥えを取り付けるの
が容易な鍵盤楽器の自動演奏装置およびその製造方法を
提供することを目的とする。また、本発明は、筬の後方
部を完全に除去する必要がなく、しかも鍵盤咥えを取り
付けるのが容易な鍵盤楽器の自動演奏装置の製造方法を
提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明に係る鍵盤楽器の自動演奏装置は、複数の鍵
を回動自在に支持する筬と、上記筬を支持する棚板と、
上記棚板の後方部に形成された収納孔と、上記収納孔に
配置され、上記鍵をそれぞれ駆動する複数のアクチュエ
ータと、上記収納孔に配置され、上記棚板よりも上方に
ある押さえ部を有しており、上記押さえ部と上記棚板と
の間に上記筬の後方部が配置されることにより、上記筬
の上記後方部の上下方向への移動を規制する鍵盤咥えと
を備え、上記鍵盤咥えは、上記収納孔の内面および上記
棚板の下面の少なくとも一方に固定されていることを特
徴とする。本発明によれば、鍵盤咥えを収納孔の内面お
よび棚板の下面の少なくとも一方に固定することによ
り、鍵やハンマアクション機構などが入り組んで配置さ
れた棚板の上方での鍵盤咥えの取付作業をしなくてもよ
い。すなわち鍵盤咥えを取り付けるのが非常に容易にな
る。
【0007】上記筬は、上記棚板上を一方向に移動可能
にされており、上記鍵盤咥えが、上記筬の上記後方部の
底部を支持する支持部材を保持しており、上記筬の上記
後方部の底部は、上記支持部材に対して、上記棚板上の
上記筬の移動可能な方向に沿った一直線上で接触すると
好ましい。これによれば、筬の後方部の底部は、支持部
材に対して、筬の移動可能な方向に沿った一直線上で接
触するため、棚板上での筬の移動が阻害されることがな
い。従って、既存のグランドピアノのように筬が移動す
る鍵盤楽器を改造して、自動演奏装置を製造する場合で
も、既存の鍵盤楽器と同様の筬の移動を確保することが
できる。これにより、例えば、演奏者が自ら演奏する場
合でも、通常の鍵盤楽器と同様の操作をすることが可能
である。そして、筬の後方部の底部が、支持部材に一直
線上で接触していれば、筬の移動は確保されるから、鍵
盤咥えは、筬の移動可能な方向の筬の長さ全体にわたっ
て形成する必要はない。換言すれば、複数の鍵盤咥えを
互いに間隔をおいて設けたとしても、筬の後方部の底部
は鍵盤咥えに直接接触するのではなく、支持部材に一直
線上に接触するから、筬の後方部の底部に部分的な磨耗
が発生することがない。従って、長期間にわたって、筬
の移動が円滑に行える。しかも、筬の後方部の底部を棚
板で支持するのではなく、鍵盤咥えが保持する支持部材
で筬の後方部の底部を支持するようにしたので、棚板に
収納孔をあらかじめ簡単な形状に形成しておいてよい。
また、収納孔をあらかじめ大きく形成しておいてもよ
い。従って、棚板よりも上方にある筬や既存の鍵盤咥え
の加工や調整などが容易にでき、新たな鍵盤咥えやアク
チュエータの配設なども容易に行える。さらに、支持部
材は、棚板の厚さと同じ厚さにする必要はなく、支持部
材の下方では、収納孔を広くしておき、このスペースを
有効に利用することができる。
【0008】本発明に係る鍵盤楽器の自動演奏装置の製
造方法は、複数の鍵を回動自在に支持する筬と、上記筬
を支持する棚板と、上記棚板の後方部に形成された収納
孔と、上記収納孔に配置され、上記鍵をそれぞれ駆動す
る複数のアクチュエータと、上記収納孔に配置され、上
記棚板よりも上方にある押さえ部を有しており、上記押
さえ部と上記棚板との間に上記筬の後方部が配置される
ことにより、上記筬の上記後方部の上下方向への移動を
規制する鍵盤咥えとを備える鍵盤楽器の自動演奏装置の
製造方法であって、既存の鍵盤楽器の上記棚板に上記収
納孔を形成し、既存の上記筬の上記後方部の一部を除去
し、上記収納孔に上記鍵盤咥えを配置しながら、上記押
さえ部と上記棚板との間に上記筬の後方部を配置し、上
記鍵盤咥えを上記収納孔の内面および上記棚板の下面の
少なくとも一方に固定することを特徴とする。本発明に
よれば、既存の上記筬の上記後方部の一部を除去するだ
けで、筬の後方部を鍵盤咥えで押さえることができる。
従って、筬の後方部を交換する必要がなく、特に、筬に
後からその後方部を組み付ける手間がかからないため、
製造が極めて容易かつ効率的に行える。しかも、鍵盤咥
えを収納孔の内面および棚板の下面の少なくとも一方に
固定することにより、鍵やハンマアクション機構などが
入り組んで配置された棚板の上方での鍵盤咥えの取付作
業をしなくてもよい。すなわち鍵盤咥えを取り付けるの
が非常に容易になる。
【0009】上記収納孔に上記鍵盤咥えを配置する際ま
たはその前に、上記筬の上記後方部の底部を支持する支
持部材を上記鍵盤咥えに保持させると好ましい。これに
よれば、筬の後方部の底部を棚板で支持するのではな
く、鍵盤咥えが保持する支持部材で筬の後方部の底部を
支持するようにしたので、棚板に収納孔をあらかじめ簡
単な形状に形成しておいてよい。また、収納孔をあらか
じめ大きく形成しておいてもよい。従って、棚板よりも
上方にある筬や既存の鍵盤咥えの加工や調整などが容易
にでき、新たな鍵盤咥えやアクチュエータの配設なども
容易に行える。さらに、支持部材は、棚板の厚さと同じ
厚さにする必要はなく、支持部材の下方では、収納孔を
広くしておき、このスペースを有効に利用することがで
きる。
【0010】
【発明の実施の形態】
A. 鍵盤楽器の全体構成 以下、図面を参照して本発明の一実施形態について説明
する。まず、図1は本発明の実施形態に係る自動演奏装
置を備えた鍵盤楽器であるグランドピアノの主要部を示
す。同図の符号1は鍵盤を構成する鍵、2は棚板を示
す。鍵1は、図の紙面垂直方向に多数配列されており、
各鍵1は、棚板2の上に載置された筬(キーフレーム)
3の上方に配置されている。
【0011】図2に示すように筬3は、互いに平行に配
置された3枚の長板である筬前(フロントレール)4、
筬中(バランスレール)5および筬後(バックレール)
6と、これらの両端部を連結する長板である二枚の妻
(タイプレート)に配置されて筬前4、筬中5および筬
後6を連結する長板である複数の中貫き(タイプレー
ト)8とから矩形の枠組状に構成されている。これらの
筬前4、筬中5、筬後6、妻7および中貫き8は木製で
あり、これらの各接合部は、ほぞを切って組み合わせ、
接着することにより連結されている。
【0012】図1に示すように、筬中5の上面には、バ
ランスピン9が立設されており、このバランスピン9が
各鍵1の中央部を貫通している。バランスピン9は、鍵
1の前後方向の移動を抑止すると同時に、図中反時計方
向の回動を許容するようになっている。また、筬前4の
上面には、フロントピン10,11が立設されている。
フロントピン10,11の頂部は、鍵1の前部の内側に
侵入させられており、これによって鍵1の横揺れ(紙面
垂直方向への揺れ)が抑止されている。さらに、図4に
示すように、筬後6の上面には、緩衝用のフェルト12
Aが貼着されており、鍵1の後端部下面には、同じく緩
衝用のクロス12Bが貼着されている。鍵1の戻りのと
きフェルト12Aとクロス12Bが当接する。このよう
にして鍵盤を構成する全ての鍵1が筬3により支持され
ている。なお、鍵1の後端部は、筬後6よりも後方に突
出させられている。
【0013】鍵1の後端側の回動端部の上方には、前後
方向(図面左右方向)に水平に延びる図示せぬ弦が、鍵
1に対応して張られている。図1に示すように、この弦
と鍵1との間に、鍵1の動作によって弦を打撃するハン
マアクション機構20が設けられている。以上の構成に
おいて、演奏者が鍵1の図1における左側の前端部を押
鍵すると、鍵1は、バランスピン9に貫通された中央部
を中心として、図中の反時計方向に回動し、鍵1に連動
されるハンマアクション機構20が駆動され、ハンマア
クション機構20のハンマ25が打弦して音を発生する
ようにされている。なお、ハンマアクション機構20は
公知であり、その詳細な説明は省略する。
【0014】棚板2は、脚15の上端に脚桁16を介し
て水平に固定されている。また、符号17,18は、棚
板2の下面に設けられたペダル持竿およびペダル笠木を
示し、ペダル笠木18には、下方に延びるペダル吊り1
9が支持されている。ペダル吊り19の下端には、図示
せぬソフトペダル、ラウドペダルおよびソステヌートペ
ダルが設けられている。これらのペダルは、それぞれ、
音を弱める、音を強める、音を延ばすためのペダルであ
る。これらのペダルの操作は、図3(棚板2の下面図)
に示すソフトペダルレバー31、ラウドペダルレバー3
2およびソステヌートペダルレバー33を介して所定の
機構に伝えられるようになっている。なお、このペダル
関連の機構は、周知のピアノと同様であるため、詳細な
説明は省略し、図1でも省略する。このうちソフトペダ
ルレバー31は、ソフトペダルを演奏者が踏むと、筬3
全体を横方向に押圧するようになっている。
【0015】さて、図1に示すように、筬3の筬前4の
下面は、妻7および中貫き8に対して傾斜させられてお
り、これにより筬前4の前端縁部が棚板2の上面に線接
触している。また、筬中5の下面には、適宜に紙面垂直
方向に間隔をおいて、ベッディングスクリュー13が螺
着されており、ベッディングスクリュー13の球の一部
状の頭部が棚板2の上面に点接触している。さらに、筬
後6の下面も、妻7および中貫き8に対して傾斜させら
れており、棚板2の上面とほぼ面一になるように配置さ
れた支持部材14の上面に、筬後6の後端縁部が線接触
している。このような接触状態により、筬3は、これに
支持された全ての鍵1を一括して横方向(紙面垂直方
向)に移動可能にされている。なお、筬後6の付近の構
成については、さらに詳しく後述する。
【0016】図2に示すように、棚板2の前側の両側に
は、拍子木35がネジにより着脱自在に固定されてい
る。各拍子木35には、ピン36が突設されており、こ
のピン36によって筬3の筬前4が上方から棚板2に向
けて押さえつけられている。また、棚板2の後方部に
は、複数の鍵盤咥え37が間隔をおいて取り付けられて
おり、鍵盤咥え37により、筬後6の上下動が抑止され
ると共に、筬3の横方向への移動が許容されている。
【0017】また、ハンマアクション機構20のサポー
トレール21およびシャンクレール22は、図示せぬ支
持部材によって筬3に取り付けられて、筬3に平行に支
持されており、サポートレール21に回動自在に取り付
けられたウイペン23のキャブスタン24は鍵1にネジ
止めされている。このようにしてハンマアクション機構
20は、筬3とともに上記のように横方向に移動する可
能になされている。従って、上記のように演奏者がソフ
トペダルを踏むと、ソフトペダルレバー31が筬3全体
を横方向に押圧し、全ての鍵1およびハンマアクション
機構20も横方向に移動するようになっている。周知の
ように、グランドピアノにおいては、通常時は、一つの
ハンマ25が、同じ音階を発する三本の弦を打つように
なっているのに対して、このようにソフトペダルを踏ん
だ時には、ハンマ25が弦に相対的に移動することによ
り、二本の弦だけを打ち、同じ力で演奏者が押鍵しても
小さい音を発するようにされている。
【0018】図1に示すように、ハンマアクション機構
20の奥側には、弦を押さえるダンパアクション機構4
0が設けられている。このダンパアクション機構40に
は、各鍵1に対応してダンパレバー41が設けられてお
り、押鍵された鍵1の後端部によりダンパレバー41が
突き上げられ、前記ハンマ25が弦を打撃する直前に、
ダンパが弦から上に離れるようになっている。押鍵され
ていない鍵1に対応するダンパは、弦に接触したままで
あり、これにより押鍵された鍵1に対応する弦のみが聴
音可能な音を発し、他の弦の共振が防止される。そし
て、演奏者が離鍵すると、ダンパレバー41が下がり、
ダンパが弦に接触するようになっている。なお、演奏者
がソステヌートペダルを踏んだときには、前記のソステ
ヌートペダルレバー33が作動し、ソステヌートペダル
を踏んだときに押されていた鍵に対応するダンパが弦か
ら離れた状態のままにされ、弦の振動が継続するように
なっている。また、演奏者がラウドペダルを踏んだ時に
は、前記のラウドペダルレバー32が作動し、ダンパア
クション機構40のリフティングレール42が上昇させ
られて、これに伴い全ての鍵1に対応するダンパレバー
41が上昇させられ、全てのダンパが弦から離れる。従
って、一つの鍵1の押鍵により、対応する弦以外の弦も
共鳴して、大きな音を発するようになっている。
【0019】後述するように、このグランドピアノに
は、打鍵装置61が設けられて自動演奏が可能とされて
いるが、以上のようにして、通常のグランドピアノと同
様に演奏者による演奏を行うことが可能となっている。
【0020】B.打鍵装置 続いて、本実施形態で用いられている打鍵装置について
説明する。図1および図2に示すように、前記棚板2に
おける鍵1の後端部に対向する部分には、収納孔60が
形成されている。収納孔60は、鍵盤の全幅にわたって
延びる長い長方形状であり、この収納孔60には、打鍵
装置61が組み込まれている。この打鍵装置61は、鍵
1の後端部を押し上げることにより鍵1に押鍵と同等の
動作を与えるもので、図1に示すように、棚板2に着脱
自在に固定された支持ユニット62と、この支持ユニッ
ト62に装着された複数の電磁アクチュエータ63,6
4とから構成されている。電磁アクチュエータ63また
は64は、鍵1の後端部の下方にそれぞれ配設されてお
り、対応する各鍵1を駆動する。
【0021】B−1.支持ユニット 図4に示すように、支持ユニット62は、主支持プレー
ト70と、主支持プレート70の底壁70aに固定され
たサイドプレート71と、主支持プレート70の立壁7
0bを棚板2の後方部に連結するL金具72と、サイド
プレート71を棚板2の前方部に連結するL金具73と
を有する。このうち、少なくとも主支持プレート70
は、軟鉄等の磁性材料でできている。また、サイドプレ
ート71、L金具72およびL金具73は、軟鉄等によ
り形成してもよいし、剛性が担保されるのであれば他の
金属や樹脂等により形成してもよい。
【0022】図5に示すように、主支持プレート70
は、収納孔60にほぼ等しい横方向の長さを有し、立壁
70bと、立壁70bの下端から直角に屈曲された底壁
70aとを有する断面L字形の部材である。なお、底壁
70aの両端部からは、それぞれ側壁70cが直角に屈
曲されて設けられている。立壁70bには、電磁アクチ
ュエータ63または64を取り付けるための三列の透孔
群74A,74B,74Cが形成されている。透孔群7
4A,74B,74Cを構成する透孔74は、立壁70
bの長手方向に延びる同形同大の長孔である。上下の透
孔群74A,74Cにおいては、それぞれ上下二列に透
孔74が配置されており、中央の透孔群74Bにおいて
は三列に透孔74が配置されている。
【0023】各透孔群74A,74B,74Cにおいて
上下に隣接する透孔74同士は、半ピッチずらされ千鳥
状に配列されていると共に、上下方向にみると部分的に
重なっている。また、同じ列における隣接する透孔74
のピッチは、一般的な鍵1のピッチとほぼ等しく設定さ
れている。また、上方の透孔群74Aの下列の透孔74
と、中央の透孔群74Bの上列の透孔74は、上下方向
に揃えられ、中央の透孔群74Bの下列の透孔74と、
下方の透孔群74Cの上列の透孔74も上下方向に揃え
られている。
【0024】また、主支持プレート70の立壁70bに
は、等間隔にネジ孔75が形成されている。さらに、底
壁70aには、透孔74と同形同大の透孔76形成され
ている。この透孔76は電磁アクチュエータ63,64
の空冷用に設けられており、透孔74と同ピッチに配列
されている。さらに、底壁70aには、ネジ止め用の透
孔77,78が複数形成されている。
【0025】図4に示すように、サイドプレート71
は、断面L字形で、図4の紙面垂直方向に延在する主支
持プレート70とほぼ同じ長さの長尺の部材である。そ
して、主支持プレート70の底壁70aに形成された透
孔78を通るネジ79により、サイドプレート71と主
支持プレート70とが締結されている。
【0026】また、L金具73は断面L字形の短い部材
であり、図4の紙面垂直方向に複数設けられ互いに間隔
をおいている。そして、L金具73の一辺は、サイドプ
レート71にネジ80により締結されている。そして、
L金具73の他辺は、ネジ81により、スペーサ82を
介して棚板2の前方部の底面に固定されている。
【0027】さらに、主支持プレート70の立壁70b
には、L金具72の一辺が当接され、L金具72を貫通
するネジ83が立壁70bに形成されたネジ孔75に螺
合させられることにより、L金具72と立壁70bとが
締結されている。L金具72も断面L字形の短い部材で
あり、図4の紙面垂直方向に複数設けられ互いに間隔を
おいている。そして、L金具72の他辺は、ネジ84に
より、スペーサ85を介して棚板2の後方部の底面に固
定されている。
【0028】このようにして、支持ユニット62が構成
されており、主支持プレート70の立壁70bが垂直に
配され、棚板2に形成された収納孔60を貫通してい
る。この立壁70bの前面は、電磁アクチュエータ6
3,64の取付面とされている。次に、その電磁アクチ
ュエータ63,64について説明する。
【0029】B−2.電磁アクチュエータ 電磁アクチュエータ63,64は、図4に示すように、
磁性材料からなり磁路を形成するヨーク90と、このヨ
ーク90に組み込まれたソレノイド100と、このソレ
ノイド100に嵌挿された磁性材料からなるプランジャ
110Aまたは110Bとから構成されている。
【0030】図6に示すように、ヨーク90は、断面ク
ランク形状の第1のヨーク91と断面コ字状の第2のヨ
ーク92とがネジで互いに結合されてなるもので、全体
としてコ字状の両端に鍔93がそれぞれ形成された断面
形状を有している。第1のヨーク91は立設された主板
部94と、主板部94の上端から屈曲され水平になされ
た挟持板部95と、挟持板部95の一端から上方に屈曲
された鍔93とを有する。第2のヨーク92は、第1の
ヨーク91の挟持板部95に平行に対向する挟持板部9
6と、挟持板部96の一端から下方に屈曲された鍔93
と、他端から下方に屈曲された結合片97とを有する。
第1のヨーク91の主板部94の下部94aには、第2
のヨーク92の結合片97とがネジ99で締結されてい
る。そして、第1のヨーク91の挟持板部95と、第2
のヨーク92の挟持板部96との間に、ソレノイド10
0が挟持されるようになっている。
【0031】第1のヨーク91および第2のヨーク92
の各鍔93は、先端に向かうほど幅が狭くなる台形状に
形成され、各鍔93には上下一対のネジ孔93aが形成
されている。また、第1のヨーク91の主板部94の下
部94aおよび第2のヨーク92の結合片97も、下端
に向かうほど幅が狭くなる台形状に形成されている。第
1のヨーク91の挟持板部95および第2のヨーク92
の挟持板部96は正方形状に形成されている。挟持板部
95,96には、ソレノイド100の両端のフランジ1
03の端面に形成された突出部105,106がそれぞ
れ嵌合する嵌合孔98が形成されている。
【0032】ソレノイド100は、貫通孔101を有す
る円筒状のボビン102と、ボビン102の外周に巻回
されたコイル104とを有する。ボビン102の両端に
はフランジ103が形成されている。そして、ソレノイ
ド100のフランジ103同士の間の部分は、ヨーク9
0の上下の挟持板部95,96の空間に配置され、フラ
ンジ103の両端面がこれら挟持板部95,96に当接
する状態で挟持されている。また、フランジ103の端
面には、ヨーク90の挟持板部95,96の嵌合孔98
に嵌合する断面円形の突出部105,106が形成され
ている。上方の突出部105が、嵌合孔98から突き出
さない程度の長さであるのに対して、下方の突出部10
6は、嵌合孔98を突き出して下方の鍔93の下端より
も下方に達している。貫通孔101は、突出部105,
106をも貫通している。
【0033】なお、図6に示す状態では、挟持板部9
5,96が互いに平行にされているが、ソレノイド10
0を両者の間に配置しないときには、第1のヨーク91
の挟持板部95と主板部94とがなす角度を鋭角にする
とともに、第2のヨーク92の挟持板部96と結合片9
7とがなす角度を鈍角にして、上下の鍔93同士の間隔
が図示よりも狭くなるように、第1のヨーク91および
第2のヨーク92は形成されている。この電磁アクチュ
エータ63を組み立てる際には、嵌合孔98に突出部1
05,106を嵌合し、上下のフランジ103をそれぞ
れ挟持板部95,96に当接させた状態で、鍔93同士
の間隔を広げながら、第1のヨーク91と第2のヨーク
92とをネジ99で締結する。これにより、挟持板部9
5,96が互いに平行になされると同時に、このように
して挟持板部95,96の間に配置されたソレノイド1
00は、挟持板部95,96から付勢力を受けて、ヨー
ク90に強固に保持される。
【0034】さて、図4および図9に示すように、電磁
アクチュエータ63,64は、上下二段に配置されてい
る。図7は、下段に配置された電磁アクチュエータ64
のプランジャ110Bを示す。このプランジャ110
は、円柱状の大径部材111と、これに同軸上に結合さ
れた円柱状の小径部材112とを有する。このうち大径
部材111は、軟鉄等の磁性材料から形成されている。
大径部材111には、その一端面に開口するネジ穴11
1aが形成されており、小径部材112の下端部に形成
されたオネジがこのネジ穴111aに螺合されることに
より、大径部材111と小径部材112とが結合されて
いる。
【0035】小径部材112の上端部には、二つの周溝
112aが形成されている。また、この小径部材112
の上端部には、ゴム製の緩衝用頭部113が取り付けら
れている。また、小径部材112の中央よりやや下の部
分には、ストッパ115がEリング116により固定さ
れている。ストッパ115は、フェルト製の円板状の緩
衝部117と、緩衝部117が固着された円板状の基板
部118とから構成されている。
【0036】図9に示すように、プランジャ110B
は、その大径部材111が下方になるようにされ、大径
部材111がソレノイド100のボビン102の貫通孔
101に摺動自在に嵌挿されている。そして、ストッパ
115の緩衝部117が、ヨーク90の上側の挟持板部
95に当たることにより、プランジャ110Bの下動が
規制されるようになっている。また、プランジャ110
Bの可動が規制されたとき、大径部材111は、ボビン
102の下方に形成された突出部106中に位置する。
突出部106は、上下動するプランジャ110Bの大径
部材111を案内し、プランジャ110Bの傾倒を防止
する。上段に配置された電磁アクチュエータ63のプラ
ンジャ110Aもほぼ同様の構成であるが、このプラン
ジャ110Aは、その小径部材112が細く短くされ、
緩衝用頭部113とストッパ115の基板部118との
間が円錐台状の連結部119で連結されている点で異な
る。
【0037】B−3.電磁アクチュエータの装着 さて、電磁アクチュエータ63,64は、支持ユニット
62の主支持プレート70の立壁70bの前面に、上下
の配置を交互に変換されながら、主支持プレート70の
長手方向に沿って千鳥状に配列される。図2に示すよう
に、電磁アクチュエータ63,64のヨーク90の上下
の鍔93は、立壁70bに当接され、ネジ120により
ここに装着されている。
【0038】すなわち、図8に示すように、上段の電磁
アクチュエータ63のためのヨーク90は、上方の鍔9
3に形成された一対のネジ孔93aが、立壁70bの上
方の透孔群74Aの上下の透孔74に合致するようにさ
れ、下方の鍔93に形成された一対のネジ孔93aが、
中央の透孔群74Bの上列と中列の透孔74に合致する
ようにされている。そして、各透孔74に通したネジ1
20がネジ孔93aに螺合されることにより、ヨーク9
0は主支持プレート70に装着される。図示はしない
が、下段の電磁アクチュエータ64のためのヨーク90
は、上方の鍔93に形成された一対のネジ孔93aが、
立壁70bの中央の透孔群74Aの中列と下列の透孔7
4に合致するようにされ、下方の鍔93に形成された一
対のネジ孔93aが、下方の透孔群74Cの上下の透孔
74に合致するようにされている。そして、各透孔74
に通したネジ120がネジ孔93aに螺合されることに
より、ヨーク90は主支持プレート70に装着される。
【0039】このようにして、図9に示すように、電磁
アクチュエータ63が上段に配置され、電磁アクチュエ
ータ64が下段に配置され、それらのプランジャ110
A,110Bが垂直になされている。上段の電磁アクチ
ュエータ63は互いに等ピッチに配置され、下段の電磁
アクチュエータ64も互いに等ピッチに配置される。そ
して、上段の電磁アクチュエータ63から半ピッチおい
て下段の電磁アクチュエータ64が配置され、下段の電
磁アクチュエータ64のプランジャ110Bの小径部材
112が、上段の互いに隣接する電磁アクチュエータ6
3の間を延びている。上述したように、上段の電磁アク
チュエータ63のプランジャ110Aは短く、下段の電
磁アクチュエータ64のプランジャ110Bは長くされ
ており、両者の頂部に装着された緩衝用頭部113は、
全て同一の水平面上に配される。
【0040】以上のようにして、各電磁アクチュエータ
63,64は、プランジャ110Aまたは110Bの緩
衝用頭部113が、鍵1の後端部の直下になるように配
置されている。ここで、ヨーク90は、主支持プレート
70の横方向に長い透孔74に通したネジ120により
主支持プレート70に締結されているため、ネジ120
を緩めれば、ヨーク90の位置を横方向へ簡単に微調整
することができる。このように、鍵1のピッチが異なる
様々な機種のグランドピアノに対して、電磁アクチュエ
ータ63,64の位置を最適化することができる。従っ
て、組み込みが容易であり、既存のピアノへの後付けタ
イプとしてもきわめて好適である。
【0041】また、電磁アクチュエータ63,64は、
全て主支持プレート70の前面側に配置されており、そ
れらのヨーク90を主支持プレート70に着脱するネジ
120は、全て主支持プレート70の後方側から操作す
るようになっている。このためヨーク90の着脱や位置
調整が容易である。さらに、プレートの前後に電磁アク
チュエータ63,64を配置する場合に比べれば、棚板
2に形成する収納孔60の幅を大きくしなくても済む。
また、既存の筬後6を切断して電磁アクチュエータ6
3,64のプランジャ110A,110Bのためのスペ
ースを設ける場合でも、あまり筬後6を大きく切断しな
くても済むという利点がある。
【0042】主支持プレート70は、各電磁アクチュエ
ータ63,64を支持するとともに、上述の如く磁性材
料でできていることから、同じく磁性材料でできている
ヨーク90とともに各ソレノイド101の磁路を形成す
る。ソレノイド100のコイル104に駆動電流が供給
されると、ソレノイド100には垂直方向に磁場が発生
する。この磁場は、ソレノイド100よりも前方におい
ては、ほぼ断面コ字状の磁路であるヨーク90を巡回
し、ソレノイド100よりも後方においては、ヨーク9
0の上下の挟持板部95,96と主支持プレート70と
で構成されるほぼ断面コ字状の磁路を巡回する。従っ
て、プランジャ110A,110Bの大径部材111に
上昇する力が与えられ、プランジャ110の緩衝用頭部
113が鍵1の後端部を突き上げる。このように、ソレ
ノイド100には前方と後方に磁路が設けられるため、
これらの磁路がない場合やヨーク90だけで片方の磁路
を設けた場合に比べて、プランジャ110A,110B
に強い上昇力を与えることが可能である。しかも後方の
磁路は、電磁アクチュエータ63,64を支持する支持
体である主支持プレート70により構成されるから、部
品数の増大を招くことがなく、製造コストを上昇させな
くてもよい。
【0043】図4に示すように、支持ユニット62の主
支持プレート70の底壁70aの上面には、断面L字形
のブラケット121の短辺が載置され、これが底壁70
aに形成された透孔77を通るネジ122によって、底
壁70aに締結されている。このブラケット121は、
主支持プレート70の長さ(図4の紙面垂直方向)全体
にわたって延在する長尺の一つの部材としてもよいし、
短いブラケット121を複数設けて図4の紙面垂直方向
に間隔をおいて設けてもよい。
【0044】ブラケット121の長辺には、複数の円筒
部123が突設されている。これらの円筒部123の先
端には、プリント基板124が当接されており、図示し
ないネジによりプリント基板124は、円筒部123に
固定されている。プリント基板124には、電磁アクチ
ュエータ63,64を駆動する回路が設けられている。
各ソレノイド100のコイル104から延びたリード1
25の端末には、コネクタ126が設けられており、コ
ネクタ126は、プリント基板124に対して装着可能
になっている。そして、コネクタ126の装着により、
プリント基板124に設けられた回路からの駆動電流
が、コネクタ126およびリード125を通じてソレノ
イド100のコイル104に供給され、電磁アクチュエ
ータ63,64が作動するようになっている。
【0045】このプリント基板124上の回路は、図示
しない制御装置により制御される。具体的には、記録媒
体に記録された演奏データが図示しない読み取り装置に
よって読み取られ、この演奏データに基づいて制御装置
が回路に制御電流を供給する。そして、発生するべき音
階に対応した電磁アクチュエータ63または64のソレ
ノイド100のコイル104にプリント基板124の回
路が駆動電流を供給する。すると、プランジャ110A
または100Bが上昇し、対象とする鍵1の後端部を突
き上げる。
【0046】そして、演奏データに基づいて、ソレノイ
ド100への駆動電流の供給が停止されると、プランジ
ャ110は下降して元の位置に戻る。このような電磁ア
クチュエータ63,64のプランジャ110A,110
Bの動きにより、鍵1が駆動され、自動演奏される。
【0047】プリント基板124を支持するブラケット
121と、下方の電磁アクチュエータ64のヨーク90
の第1のヨーク91の主板部94との間には、断面矩形
の緩衝材127が配置されている。この緩衝材127
は、ブラケット121に固着してもよいし、主板部94
に固着してもよい。この緩衝材127があることによ
り、ブラケット121を主支持プレート70の底壁70
aにネジ122で締結する際に、下段の電磁アクチュエ
ータ64のヨーク90に過大な力がかかるのが防止され
る。また、コネクタ126をプリント基板124に装着
または取り外しする際には、プリント基板124を後方
へ押しつけなければならないが、このときも緩衝材12
7により、下段の電磁アクチュエータ64のヨーク90
に過大な力がかかるのが防止される。
【0048】この打鍵装置61においては、主支持プレ
ート70およびサイドプレート71を締結し、これに電
磁アクチュエータ63,64やプリント基板124を支
持させると、主支持プレート70およびサイドプレート
71によりほぼJ字形の筐体をなす。すなわち主支持プ
レート70とサイドプレート71との間の空間に電磁ア
クチュエータ63,64やプリント基板124が配置さ
れる。打鍵装置61をグランドピアノに装着する際には
他の部材にぶつけてしまうおそれがあるが、電磁アクチ
ュエータ63,64は、主支持プレート70とサイドプ
レート71によってかかる衝撃から保護される。また、
主支持プレート70は、平坦な底壁70aを有してお
り、この底壁70aを床面に接触させて、打鍵装置61
を載置することが可能である。従って、装着作業の際に
作業者が打鍵装置61を倒れないように支持しておく必
要がない。これらのことから、装着作業の負担を軽減す
ることができる。
【0049】ここで、主支持プレート70およびサイド
プレート71からなる筐体は、棚板2に直接ネジなどで
固定されるのではなく、L金具72,73を介して棚板
2に固定されるようになっている。かかる筐体は、電磁
アクチュエータ63,64の調整や交換のため、棚板2
から取り外す必要が生ずることがある。このような場合
に、筐体を棚板2に直接固定してあると、木製の棚板2
に損傷を与えるおそれがある。たとえば、ネジで固定し
てあると、筐体の着脱の繰り返しにより、棚板に設けた
ネジ孔のネジ山を破壊することがありうる。しかし、上
記のように、L金具を介して筐体を棚板2に固定するこ
とにより、筐体をL金具から取り外せば、電磁アクチュ
エータ63,64の調節や交換を行うことができ、棚板
2には何の悪影響も与えることがない。
【0050】なお、的確にプランジャ110A,110
Bの緩衝用頭部113による打鍵動作がなされるよう
に、緩衝用頭部113と鍵1との間隔は、適宜な値(た
とえば0.5〜1mm程度)に設定しておく。これには、
厚さの異なるスペーサ82,85を準備しておき、L金
具72,73を介して打鍵装置61を棚板2に取り付け
る際に、緩衝用頭部113と鍵1との間隔をスペーサ8
2,85で調整すればよい。従って、同一構成の打鍵装
置61を準備しておけば、棚板2や筬3のサイズが異な
る様々な機種のグランドピアノに対しても、的確な打鍵
を実現することができる。
【0051】図9に示すように、上段の電磁アクチュエ
ータ63においては、ヨーク90の下方の鍔93は下端
に向かうほど幅が狭くなる台形状に形成されており、下
段の電磁アクチュエータ64においては、ヨーク90の
上方の鍔93は、上端に向かうほど幅が狭くなる台形状
に形成されている。各電磁アクチュエータ63,64の
横方向の間隔は各鍵の間隔にほぼ一致させる必要がある
が、この構成では、各電磁アクチュエータ63,64に
比較的大きなコイル104を用いても、上段の電磁アク
チュエータ63のヨーク90の下方の鍔93と、下段の
電磁アクチュエータ64の上方の鍔93とが、ぶつから
ないようになっている。これによりプランジャ110
A,110Bに与える力を大きくすることができる。ま
た組み込みが容易であり、既存のピアノへの後付けタイ
プとしてもきわめて好適である。なお、各電磁アクチュ
エータ63,64では、上下の鍔93の形状を異ならせ
る必要がなく、図示のように同一形状とすることで、同
一構成のヨーク90を用いることができる。
【0052】さらにまた、電磁アクチュエータ63の下
方の鍔93と電磁アクチュエータ64の上方の鍔93が
上記の形状にされていることにより、高さ方向におい
て、上段の電磁アクチュエータ63と下段の電磁アクチ
ュエータ64との間隔を狭めることが可能となってい
る。このため、下段の電磁アクチュエータ64のプラン
ジャ110Bがあまりにも長くなることが抑止され、振
動や曲がり等の不具合の発生を抑制できる。これらのこ
とから押鍵動作の安定化が図られる。
【0053】同様の理由により、図4に示すように、打
鍵装置61は、収納孔60から下方にはみ出してはいる
が、その長さは短くすることができる。図2に示すよう
に、棚板2の下方には、ソフトペダルレバー31、ラウ
ドペダルレバー32、ソステヌートペダルレバー33や
これらに対応するペダル類が配置されるが、打鍵装置6
1が棚板2の下方へ突出する長さが抑えられることによ
り、打鍵装置61がペダルレバーやペダル類と緩衝する
のが防止され、その上、これらにぶつからないように打
鍵装置61を棚板2に取り付けるのも簡単である。
【0054】さらに、各ヨーク90において第1のヨー
ク91の主板部94の下部94aおよび第2のヨーク9
2の結合片97も下方に向かうにつれて幅が狭くなるよ
うになされているため、立壁70bへの着脱時に電磁ア
クチュエータ63,64を前後に移動させても、上段の
電磁アクチュエータ63の下部94aおよび結合片97
に、下段の電磁アクチュエータ64の上方の鍔93が、
ぶつからないようになっている。このため、立壁70b
への着脱が容易である。
【0055】C.筬後の付近の構成 次に、筬後6の付近の構成、特に図1ないし図4に示し
た鍵盤咥え37および支持部材14について詳細に説明
する。鍵盤咥え37は、一枚の矩形の板金を屈曲するこ
とにより形成されており、図10に示すように、上方に
ある第1の垂直部132と、第1のハンマアクション機
構20のサポートレール21垂直部132の下端から前
方に屈曲された第1の水平部133と、第1の水平部1
33の前方端から下方に屈曲された第2の垂直部134
と、第2の垂直部134から斜め下後方に屈曲された第
1の傾斜部135と、第1の傾斜部135の下後端から
斜め下前方に屈曲された第2の傾斜部136と、第2の
傾斜部136の下前端から下方に屈曲された第3の垂直
部137と、第3の垂直部137の下端から前方に屈曲
された第4の水平部138とを有する。さらに、第1の
垂直部132の上端からは、押さえ部139がわずかに
前方に突出するように屈曲されている。押さえ部139
が第1の垂直部132から前方に突出する長さは、5mm
以下が好ましく、2〜3mmであればさらに好ましい。
【0056】ここで第2の垂直部134と第3の垂直部
137は、同一垂直面上になされている。第2の傾斜部
136には透孔136aが形成され、第4の水平部13
8には透孔138aが形成されている。図4に示すよう
に、鍵盤咥え37は、打鍵装置61を収納する収納孔6
0の内部に配置され、第2の垂直部134と第3の垂直
部137とが収納孔60の前方側の面に接触させられ、
第4の水平部138が棚板2の底面に接触させられる。
そして、第2の傾斜部136の透孔136aを貫通する
ネジ130が収納孔60の前方側の面にねじ込まれ、第
4の水平部138の透孔138aを貫通するネジ131
が棚板2の底面にねじ込まれて、鍵盤咥え37が棚板2
に固定されている。
【0057】第1の垂直部132の上には、断面矩形の
支持部材14が載置されており、支持部材14は、第1
の垂直部132と収納孔60の前方面との間に挟持され
ている。この支持部材14は、スプルース等の木材また
は合成樹脂など、筬3の材料と同等またはそれよりもや
や軟らかい材料によって形成されている。支持部材14
は、図2に示すように、収納孔60の長さとほぼ等しい
長さ(筬3の長さよりもわずかに大きい長さ)を有して
おり、上記の通り筬後6の後端縁部が、支持部材14の
上面に線接触している。なお、図示では、支持部材14
の上面は棚板2の上面とほぼ面一にされているが、筬3
によって支持されているハンマアクション機構20のハ
ンマ25の打弦する高さが最適になるように、支持部材
14の厚さは適宜変更される。
【0058】鍵盤咥え37を棚板2に固定した状態で、
鍵盤咥え37の上方にある押さえ部139と、棚板2お
よび支持部材14との間に、筬後6の後端部が差し込ま
れており、筬3の上下動が抑止されている。なお、押さ
え部139と筬後6の上面との間には、1〜2mm程度の
わずかな隙間が設けられ、横方向に移動可能な筬後6の
磨耗が防止されている。
【0059】さらに、第1の垂直部132と、筬後6の
後端面との間には、摺動を容易にするスペーサ140が
配置されている。スペーサ140は、滑りのよい材料、
例えばポリテトラフルオロレチレンから形成されてい
る。なお、スペーサ140は、その厚さ調整を容易にす
るために、シートを積層して設けると好ましい。
【0060】以上のように、筬後6の底部は、支持部材
14に対して、筬3の移動可能な方向に沿った一直線上
で接触するため、棚板2上での筬3の移動が阻害される
ことがない。従って、既存のグランドピアノのように筬
3が移動する鍵盤楽器を改造して、自動演奏装置を製造
する場合でも、既存の鍵盤楽器と同様の筬3の移動を確
保することができる。すなわち、このグランドピアノに
は、打鍵装置61が設けられて自動演奏が可能とされて
いるが、通常のグランドピアノと全く同様に演奏者によ
る演奏を行うことが可能となっている。
【0061】そして、上述のように、複数の鍵盤咥え3
7を互いに間隔をおいて設けたとしても、筬後6の底部
は鍵盤咥え37に直接接触するのではなく、支持部材1
4に一直線上に接触するから、筬後6の底部に部分的な
磨耗が発生することがない。磨耗は、筬後6の長さ全体
にわたって一様に生ずる。従って、長期間にわたって、
筬3の移動が円滑に行える。しかも、筬後6の底部を棚
板2で支持するのではなく、鍵盤咥え37が保持する支
持部材14で支持するようにしたので、打鍵装置61を
設けるために棚板2に形成する収納孔60をあらかじめ
簡単な形状にしておいてよい。また、収納孔60をあら
かじめ大きく形成しておいてもよい。従って、既存の鍵
盤楽器に自動演奏装置を設ける場合、棚板2よりも上方
にある筬3やその他の部材の加工や調整などが容易にで
き、新たな鍵盤咥え37や打鍵装置61の配設なども容
易に行える。さらに、支持部材14は、棚板2の厚さよ
りも小さい厚さにしてあるため、支持部材14の下方で
は、収納孔60のスペースを有効に利用することができ
る。
【0062】D.自動演奏装置の製造方法 次に、上述した自動演奏装置の製造方法について説明す
る。図11は、既存の通常のグランドピアノの主要部を
示す側面断面図である。図において、符号37Aは既存
の鍵盤咥えを示す。この鍵盤咥え37Aは、木材で形成
されたほぼ断面矩形の部材であって、棚板2上に載置さ
れており、その前方には押さえ部37Bが突設されてい
る。鍵盤咥え37Aは、複数設けられて、横方向(図1
1の紙面垂直方向)に間隔をおいて配置され、棚板2の
最後端部付近の上面に固定されている。このグランドピ
アノにおいては、筬前4の前端縁部の下面が棚板2の上
面に線接触し、筬中5の下面に螺着されたベッディング
スクリュー13の球の一部状の頭部が棚板2の上面に点
接触し、筬後6の後端縁部の下面が棚板2の上面に線接
触しており、このような接触状態により、筬3は、これ
に支持された全ての鍵1およびハンマアクション機構2
0ごと横方向(紙面垂直方向)に移動可能にされてい
る。
【0063】さて、このグランドピアノに自動演奏装置
を設けるには、まず線L1,線L2に沿って、棚板2を
切断し、図2および図3に示す長い収納孔60を形成す
る。次に、線L3に沿って、既存の筬後6の後端部を切
断して除去する。この場合、枠組形状の筬3の本来有し
ていた、負荷がかかったときの筬の形状の安定性が悪化
しないように、筬後6の前後方向の長さのうち三分の一
程度を除去するのが好ましい。この時には、筬後6の後
端部に貼着されたフェルト12A(図4参照)も筬後6
に揃えて切断される。
【0064】この後は、既存の鍵盤咥え37Aの押さえ
部37Bは本来の役割を終えるから、打鍵装置61の装
着などの邪魔にならないように、線L1にほぼ沿って押
さえ部37Bを切断して除去する。なお、鍵盤咥え37
Aを全て除去してもよいが、本実施形態では、鍵盤咥え
37Aは、ダンパアクション機構40のリフティングレ
ール42が下降しているときにこれを支持する役割を兼
用しているため、押さえ部37Bのみを除去する。
【0065】さらに、鍵1の後端部の下面に貼着された
クロス12Bを線L2にほぼ沿って切断する、なお、図
4に示すように新たに設ける鍵盤咥え37の押さえ部1
39が筬後6の後端部に掛かるように、クロス12Bの
切断面は、筬後6の切断面よりもやや前方にしておく。
上述のように、押さえ部139が第1の垂直部132よ
りも前方に突出する長さは、わずかであるが、これでも
十分に筬3の上下の動きを抑制することが可能である。
なお、このように押さえ部139を小さくしたことによ
って、クロス12Bをあまり大きく切断しなくてもよ
い。
【0066】そして、図4に示すように、鍵盤咥え37
の第1の垂直部132と第1の水平部133とで構成さ
れる隅角部に支持部材14を保持させて、形成された収
納孔60に新たな鍵盤咥え37を配置しながら、鍵盤咥
え37の押さえ部139と棚板2との間に筬後6の後端
部が入るようにする。次に、ネジ130,131で鍵盤
咥え37を収納孔60の内面および棚板2の下面に固定
する。最後に、打鍵装置61の支持ユニット62を棚板
2の下面にネジ81,ネジ84で固定することによっ
て、鍵盤楽器の自動演奏装置が完成する。
【0067】以上の方法を採ることによって、既存の鍵
盤楽器の筬後6の一部を除去するだけで、鍵盤咥え37
の押さえ部139で筬後6を押さえることができる。従
って、筬後6を交換する必要がなく、特に、筬3に後か
ら筬後6を組み付ける手間がかからないため、製造が極
めて容易かつ効率的に行える。
【0068】また、上述のように、ネジ130,131
により、鍵盤咥え37を収納孔60の内面および棚板2
の下面に固定することにより、鍵1やハンマアクション
機構20などが入り組んで配置された棚板2の上方での
鍵盤咥え37の取付作業をしなくてもよい。すなわち鍵
盤咥え37を取り付けるのが非常に容易に行える。
【0069】なお、このように既存のピアノに後から自
動演奏装置を設けることを想定し、既存のピアノの製造
時に、将来形成されるかもしれない収納孔60の輪郭の
一部または全部に沿った目印を棚板2の下面に設けてお
いてもよい。このような目印として、細い切り込みを設
けてもよい。また、棚板2の下面における鍵盤咥え37
を設けるかもしれない位置や、筬後6の下面の切断する
かもしれない位置に同様のマークを設けておいてもよ
い。
【0070】E.変形例 本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、たと
えば、次のような変形が可能である。 電磁アクチュエータ63,64の各ヨーク90は、
第1、第2のヨーク91,92の組み合わせで構成され
ているが、単一の部材としてもよい。 グランドピアノに限られず、もし筬を棚板に対して
移動可能に設けるのであれば、アップライトピアノ、チ
ェンバロ、チェレスタ、オルガン等、あらゆる鍵盤楽器
に適用することができる。 既存の鍵盤楽器の棚板2に打鍵装置61や鍵盤咥え
37を取り付ける場合に限らず、工場で鍵盤楽器を製造
する際に、上記の方法で自動演奏装置を設けてもよい。 打鍵装置61の構成は、上記には限定されず、例え
ば、電磁アクチュエータを主支持プレート70の立壁7
0bの前後に装着することも考えられる。ただし、上記
のように、電磁アクチュエータ63,64を立壁70b
の片面に装着すれば、収納孔60の幅を大きくしなくて
も済み、かつ筬後6をあまり大きく切断しなくても済む
という利点がある。
【0071】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る自動
演奏装置にあっては、鍵盤楽器に自動演奏装置を設ける
にあたり鍵盤咥えを取り付けるのが容易になる。また、
本発明に係る製造方法にあっては、この効果に加えて、
筬の後方部を完全に除去する必要がないために、筬に後
からその後方部を組み付ける必要がなく、製造が極めて
容易かつ効率的に行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態に係る自動演奏装置を備え
た鍵盤楽器であるグランドピアノの主要部を示す側面断
面図である。
【図2】 上記グランドピアノの棚板および筬を示す平
面図である。
【図3】 上記自動演奏装置の打鍵装置を取り付ける前
の上記棚板を示す下面図である。
【図4】 上記自動演奏装置の詳細を示す側面断面図で
ある。
【図5】 上記自動演奏装置に用いられる主支持プレー
トを示す図であって、(a)は正面図、(b)は下面
図、(c)は側面図である。
【図6】 上記自動演奏装置に用いられる電磁アクチュ
エータのヨークおよびソレノイドを示す図であって、
(a)は平面図、(b)は側面図、(c)は背面図、
(d)は下面図である。
【図7】 上記自動演奏装置に用いられるプランジャを
示す一部破断正面図である。
【図8】 上記自動演奏装置の主支持プレートに取り付
けた上記ヨークの正面図である。
【図9】 上記電磁アクチュエータの配列を示す正面図
である。
【図10】 上記自動演奏装置に用いられる鍵盤咥えを
示す図であって、(a)は正面図、(b)は下面図、
(c)は側面図である。
【図11】 通常のグランドピアノの主要部を示す側面
断面図である。
【符号の説明】
1…鍵、2…棚板、3…筬、4…筬前、5…筬中、6…
筬後(筬の後方部)、7…妻、8…中貫き、14…支持
部材、20…ハンマアクション機構、35…拍子木、3
6…ピン、37…(新たな)鍵盤咥え、37A…既存の
鍵盤咥え、40…ダンパアクション機構、60…収納
孔、61…打鍵装置、62…支持ユニット、63,64
…電磁アクチュエータ、100…ソレノイド、110
A,110B…プランジャ、130,131…ネジ、13
2…第1の垂直部、133…第1の水平部、134…第
2の垂直部、135…第1の傾斜部、136…第2の傾
斜部、137…第3の垂直部、138…第4の水平部、
139…押さえ部、140…スペーサ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の鍵を回動自在に支持する筬と、 上記筬を支持する棚板と、 上記棚板の後方部に形成された収納孔と、 上記収納孔に配置され、上記鍵をそれぞれ駆動する複数
    のアクチュエータと、 上記収納孔に配置され、上記棚板よりも上方にある押さ
    え部を有しており、上記押さえ部と上記棚板との間に上
    記筬の後方部が配置されることにより、上記筬の上記後
    方部の上下方向への移動を規制する鍵盤咥えとを備え、 上記鍵盤咥えは、上記収納孔の内面および上記棚板の下
    面の少なくとも一方に固定されていることを特徴とする
    鍵盤楽器の自動演奏装置。
  2. 【請求項2】 上記筬は、上記棚板上を一方向に移動可
    能にされており、 上記鍵盤咥えが、上記筬の上記後方部の底部を支持する
    支持部材を保持しており、 上記筬の上記後方部の底部は、上記支持部材に対して、
    上記棚板上の上記筬の移動可能な方向に沿った一直線上
    で接触することを特徴とする請求項1に記載の鍵盤楽器
    の自動演奏装置。
  3. 【請求項3】 複数の鍵を回動自在に支持する筬と、 上記筬を支持する棚板と、 上記棚板の後方部に形成された収納孔と、 上記収納孔に配置され、上記鍵をそれぞれ駆動する複数
    のアクチュエータと、 上記収納孔に配置され、上記棚板よりも上方にある押さ
    え部を有しており、上記押さえ部と上記棚板との間に上
    記筬の後方部が配置されることにより、上記筬の上記後
    方部の上下方向への移動を規制する鍵盤咥えとを備える
    鍵盤楽器の自動演奏装置の製造方法であって、 既存の鍵盤楽器の上記棚板に上記収納孔を形成し、 既存の上記筬の上記後方部の一部を除去し、 上記収納孔に上記鍵盤咥えを配置しながら、上記押さえ
    部と上記棚板との間に上記筬の後方部を配置し、 上記鍵盤咥えを上記収納孔の内面および上記棚板の下面
    の少なくとも一方に固定することを特徴とする鍵盤楽器
    の自動演奏装置の製造方法。
  4. 【請求項4】 上記収納孔に上記鍵盤咥えを配置する際
    またはその前に、上記筬の上記後方部の底部を支持する
    支持部材を上記鍵盤咥えに保持させることを特徴とする
    請求項3に記載の方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008122486A (ja) * 2006-11-09 2008-05-29 Yamaha Corp 鍵駆動装置

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