JPH10159180A - 膜体を用いたコンクリート構造物の構築方法 - Google Patents

膜体を用いたコンクリート構造物の構築方法

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JPH10159180A
JPH10159180A JP8331543A JP33154396A JPH10159180A JP H10159180 A JPH10159180 A JP H10159180A JP 8331543 A JP8331543 A JP 8331543A JP 33154396 A JP33154396 A JP 33154396A JP H10159180 A JPH10159180 A JP H10159180A
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concrete
concrete layer
reinforcing bar
outside
cable
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Application number
JP8331543A
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English (en)
Inventor
Hiramasa Aokage
平昌 青景
Toru Kanda
亨 神田
Toshio Nakafushi
外志男 中伏
Yoshinori Shigeoka
良則 重岡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
H P DOHME JAPAN KK
Fujita Corp
Original Assignee
H P DOHME JAPAN KK
Fujita Corp
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  • Underground Structures, Protecting, Testing And Restoring Foundations (AREA)
  • Lining And Supports For Tunnels (AREA)
  • Conveying And Assembling Of Building Elements In Situ (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 所望の立体形状を得る上で有利で、かつ、コ
ンクリート壁の強度を高めることができる膜体を用いた
コンクリート構造物の構築方法を提供すること。 【解決手段】 コンクリート底版4上に膜体6を取り付
け、複数のケーブル8を膜体6の外側に設ける。次に膜
体6を半球状に膨張させ、ケーブル8と膜体6との間に
複数のスペーサ12を介在させる。次に第1の鉄筋網1
4を取り付け、第1の鉄筋網14の表面に沿わせて第1
の鉄筋16を組みつける。次にコンクリートを吹き付け
て第1のコンクリート層20を形成する。次に第1のコ
ンクリート層20の表面から離れた箇所で環状に延在す
る複数のケーブル21を組み付ける。次にケーブル21
から離れた箇所に第2の鉄筋22、第2の鉄筋網24を
組み付ける。次にコンクリートを吹き付けて第2のコン
クリート層26を形成し、更に、コンクリートを吹き付
けて第3のコンクリート層28を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は膜体を用いたコンク
リート構造物の構築方法に関する。
【0002】
【従来の技術】コンクリート底版と、このコンクリート
底版の上に配設された膜体とで囲まれた気密空間に空気
を圧入して膜体により立体形状を形成し、前記空間内を
高圧状態に保ったまま前記膜体の外面にコンクリートを
吹き付けることで、ドーム状やトンネル状のコンクリー
ト構造物を構築する工法は、特開平8ー135384号
公報や、特開平8ー158694号公報で既に公知であ
る。このような工法によれば、コンクリート型枠の組み
立て作業や解体作業等を省略することができることか
ら、工期の短縮化やコストダウンを図ることが可能とな
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、この工法で
は、コンクリート底版と膜体とで囲まれた気密空間に空
気を圧入して膜体により立体形状を形成することから、
膜体により得られる立体形状は所望の形状に特定された
ものではなく、不安定要素を若干含むものであり、厳密
には一定しない。また、膜体の外面にコンクリートを吹
き付けることでコンクリート壁を形成するものであるか
ら、吹き付けのみではコンクリート壁の強度、耐久性を
高めるにも限界がある。本発明は前記事情に鑑み案出さ
れたものであって、本発明の目的は、立体形状を得る上
で有利で、かつ、コンクリート壁の強度、耐久性を高め
ることができる膜体を用いたコンクリート構造物の構築
方法を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
本発明は、コンクリート底版と、このコンクリート底版
の上に配設された膜体とで囲まれた気密空間に空気を圧
入して膜体により立体形状を形成し、前記空間内を高圧
状態に保ったまま前記膜体の外面にコンクリートを吹き
付けることでコンクリート構造物を構築するに際して、
前記気密空間に空気を圧入する前に、前記コンクリート
底版から離れる方向に張った状態で前記立体形状に沿っ
て延在するケーブルをその端部をコンクリート底版に固
定し相互に間隔をおいて複数設け、次いで、前記気密空
間に空気を圧入し、前記複数のケーブルで形状が規制さ
れた立体形状を膜体により形成し、次いで、前記各ケー
ブルと膜体との間にケーブルの延在方向に間隔をおいて
複数のスペーサを介在させてケーブルと膜体とを離し、
次いで、これら複数のケーブルの外側に前記膜体を覆う
ようにケーブルに沿わせて第1の鉄筋網を組み付け、次
いで、この第1の鉄筋網の外側から前記膜体の外面にコ
ンクリートを吹き付けることで膜体の外側に第1のコン
クリート層を形成し、次いで、前記第1のコンクリート
層の表面から離れた箇所で第1のコンクリート層の表面
を覆うように第2の鉄筋網を組み付け、次いで、この第
2の鉄筋網の外側から第1のコンクリート層の表面にコ
ンクリートを吹き付けることで第1のコンクリート層の
外側に第2のコンクリート層を形成し、更に、前記第2
のコンクリート層の表面にコンクリートを吹き付けるこ
とで第3のコンクリート層を形成するようにしたことを
特徴とする。
【0005】また、本発明は、前記第1の鉄筋網の外側
に第1の鉄筋網に沿わせて第1の鉄筋が組み付けられ、
前記第1のコンクリート層は、この第1の鉄筋の外側か
ら前記膜体の外面にコンクリートが吹き付けることで形
成され、前記第2の鉄筋網の内側に第2の鉄筋網に沿わ
せて第2の鉄筋を組み付けられ、前記第2のコンクリー
ト層は、このような第2の鉄筋網の外側から第1のコン
クリート層の表面にコンクリートを吹き付けることで形
成されることを特徴とする。また、本発明は、前記第2
のコンクリート層を形成する際に、第1のコンクリート
層の表面と前記第2の鉄筋の間に、第1のコンクリート
層の表面と平行させてケーブルが設けられることを特徴
とする。また、本発明は、前記第1のコンクリート層
が、コンクリートが、第1の鉄筋の外側から前記膜体の
外面に前記第1の鉄筋が埋まる程度に吹き付けられるこ
とで形成されることを特徴とする。また、本発明は、前
記第2のコンクリート層が、コンクリートが、第2の鉄
筋網の外側から第1のコンクリート層の表面に前記第2
の鉄筋網が埋まる程度に吹き付けられることで形成され
ることを特徴とする。また、本発明は、前記第3のコン
クリート層の表面が滑らかに仕上げられることを特徴と
する。また、本発明は、前記第3のコンクリート層が完
成されたのち、前記空間内の高圧状態が解除されること
を特徴とする。また、本発明は、前記膜体により形成さ
れる立体形状が上方に凸の半球状を呈し、前記ケーブル
は、前記立体形状の頂部の回りに配設される環状の第1
ケーブルと、この第1ケーブルの延在方向に間隔をおい
てその上端が前記第1ケーブルに連結され下端が前記コ
ンクリート底版に連結された第2ケーブルで構成され、
前記第1の鉄筋は、両端がコンクリート底版に連結され
半円弧状に曲げられて相互に間隔をおき第1の鉄筋網の
外側に配設される縦鉄筋と、この縦鉄筋の外側に配設さ
れ縦鉄筋の延在方向に間隔をおいた箇所でそれぞれ水平
面上で環状に延在する複数の横鉄筋で構成され、前記第
2の鉄筋は、両端がコンクリート底版に連結され半円弧
状に曲げられて相互に間隔をおき第1のコンクリート層
の外側に配設される縦鉄筋と、この縦鉄筋の内側に配設
され縦鉄筋の延在方向に間隔をおいた箇所でそれぞれ水
平面上で環状に延在する複数の横鉄筋で構成されている
ことを特徴とする。また、本発明は、前記第2のコンク
リート層を形成する際に、第1のコンクリート層の表面
と前記第2の鉄筋の間に、第1のコンクリート層の表面
と平行させてケーブルが設けられ、前記ケーブルは、互
いに異なった高さにおいて第1のコンクリート層の外側
で環状に延在していることを特徴とする。
【0006】本発明では、コンクリート底版の上に配設
された膜体内の気密空間に空気を圧入して立体形状を形
成した際、スペーサが膜体に当接することで膜体による
立体形状が規制され、所望の立体形状が得易い。また、
スペーサにより膜体とケーブルが離され、コンクリート
壁を第1乃至第3のコンクリート層で形成したので、ス
ペーサとケーブル及び第1の鉄筋網、第2の鉄筋網がコ
ンクリートの内部に埋設され、コンクリート構造物の補
強材となり、コンクリート構造物の強度、耐久性を高め
る上で有利となる。
【0007】
【発明の実施の形態】次に、本発明により、図7(A)
に平面図で、(B)に断面正面図で示すドーム状のコン
クリート壁202からなるコンクリート構造物2を構築
する場合について説明する。まず、図1(A)、(B)
で示すように、コンクリート構造物2を構築すべき箇所
に、コンクリート構造物2よりも大きな面積でコンクリ
ート底版4を形成する。次に、コンクリート底版4の上
に膜体6を配設し、膜体6の縁部をその全周にわたりコ
ンクリート底版4上で円周上において気密に取り付け
る。前記膜体6は、図2(B)に示すように、膨張させ
た状態で半球面状になるように形成されている。更に、
コンクリート底版4から離れる方向に張った状態で前記
コンクリート構造物2の内部空間に沿って延在するケー
ブル8を膜体6の外側に設ける。このケーブル8として
PC鋼線やワイヤ等を用いることができる。ケーブル8
は、図2(A)、(B)に示すように、半球状に膨張さ
れた膜体6の頂部の回りに環状に延在する第1ケーブル
802と、第1ケーブル802の周方向に間隔をおいた
箇所にそれぞれ設けられ、上端が第1ケーブル802に
下端がコンクリート底版4に連結された第2ケーブル8
04で構成されている。
【0008】次にコンクリート底版4と膜体6とで区画
された気密空間に空気を圧入する。これにより膜体6
は、図2(A)、(B)に示すように、前記ケーブル8
で形状が規制されつつ半球状に膨張し、膜体6の内側に
半球状の気密な空間部10が形成され、この空間部10
内はコンクリート構造物2のコンクリート壁202が完
成されるまで高圧状態に維持される。次に、図3(A)
に示すように、ケーブル8と膜体6との間に、ケーブル
8の延在方向に間隔をおいて複数のスペーサ12を介在
させてケーブル8と膜体6とを離す。これにより、今度
は、スペーサ12が膜体6に当接することで膜体6によ
る立体形状が規制される。前記スペーサ12は、図5
(A)に斜視図で示すように、膜体6に載せられる所定
の面積を備えた台座部1202と、台座部1202の中
央部から起立すつ縦壁部1204と、縦壁部1204の
上部に形成されケーブル8が係止される二股状の係止部
1206からなる合成樹脂等で構成され、ケーブル8と
膜体6との間にスペーサ12を介在させた状態の拡大図
を図6に示す。尚、スペーサ12の構造は任意で、例え
ば、図6(B)に斜視図で示すように、膜体6に載せら
れる所定の面積を備えた台座部1212と、台座部12
12から延出する支柱部1214と、支柱部1214の
上部に形成されケーブル8が係止される二股状の係止部
1216から構成することも可能である。
【0009】次に、図3(B)に示すように、このよう
なケーブル8の上から、膜体6の外面全体を覆うように
第1の鉄筋網14を取着する。次に、第1の鉄筋網14
の外側でその表面に沿わせて第1の鉄筋16を組み付け
る。第1の鉄筋16は、図4に示すように両端がコンク
リート底版4に連結され、かつ、第1の鉄筋網14の表
面に当接する輪郭の半円弧状に曲げ加工された縦鉄筋1
602と、縦鉄筋1602の外側に接しつつ水平面内で
環状に延在するように曲げ加工された横鉄筋1604で
構成されている。前記縦鉄筋1602は、膜体6の周方
向に間隔をおいて複数設けられ、また、横鉄筋1604
は、縦鉄筋1602の延在方向に間隔をおいて複数設け
られている。次に、この状態で第1の鉄筋16の上から
前記膜体6の外面に、低所から高所へと順次コンクリー
トを吹き付け、図4に示すように、膜体6の外側に第1
のコンクリート層20を形成する。第1のコンクリート
層20は、コンクリートが第1の鉄筋16、すなわち横
鉄筋1604が埋まる程度に吹き付けられることで形成
される。これにより第1のコンクリート層20の内部に
ケーブル8とスペーサ12と第1の鉄筋網14が埋設さ
れ、また第1の鉄筋16がほぼ埋設された状態となる。
【0010】次に、図3(C)及び図4に示すように、
第1のコンクリート層20の表面から離れた箇所で第1
のコンクリート層20の表面と平行して延在するよう
に、ケーブル21を延在させる。前記ケーブル21とし
ては例えばPC鋼線が用いられ、ケーブル21は膜体6
の頂部を除いた箇所で、コンクリート層20の外側の互
いに異なった高さにおいてそれぞれ水平面内で円周上に
延在するように、長さの異なるものが複数用意され、鉄
筋等の適宜手段により第1のコンクリート層20の外側
に設けられる。次に、図3(C)に示すように、第1の
コンクリート層20及びケーブル21から離れた箇所
で、第1のコンクリート層20の表面と平行させつつ第
2の鉄筋22を設ける。第2の鉄筋22は、図4に示す
ように、水平面内で環状に延在するように曲げ加工され
た横鉄筋2202と、両端がコンクリート底版4に連結
され横鉄筋2202の表面に当接する輪郭の半円弧状に
曲げ加工された縦鉄筋2204で構成されている。前記
横鉄筋2202は、縦鉄筋2204の延在方向に間隔を
おいて複数設けられ、縦鉄筋2204は、膜体6の周方
向に間隔をおいて複数設けられている。次に、前記第2
の鉄筋22の外側に第1のコンクリート層20の表面全
体を覆うように第2の鉄筋網24を組み付ける。次に、
この状態で第2の鉄筋網24の上から第1のコンクリー
ト層20の表面に、低所から高所へと順次コンクリート
を吹き付け、図4に示すように、第1のコンクリート層
20の外側に第2のコンクリート層26を形成する。
尚、このコンクリートの吹き付けは、前記第1のコンク
リート層20が硬化し養生された後になされる。第2の
コンクリート層26は、コンクリートが第2の鉄筋網2
4がほぼ埋まる程度に吹き付けられることで形成され
る。これにより第2のコンクリート層26の内部に第2
の鉄筋22が埋設され、また、第2の鉄筋網24がほぼ
埋設された状態となる。
【0011】次に、前記第2のコンクリート層26が硬
化し養生された後、第2のコンクリート層26の表面に
コンクリートを吹き付け、図4に示すように、第2のコ
ンクリート層26の外側に第3のコンクリート層28を
形成する。この実施例では第3のコンクリート層28の
表面をコテ等により仕上げ、硬化させ養生させることで
コンクリート壁202が完成する。そして、コンクリー
ト壁202が完成されたのち、前記空間部10内を大気
圧に戻して膜体6を取り除き、これにより半球状のコン
クリート構造物2が得られる。また、前記ケーブル21
に、その延在方向に張力を掛け、これによりコンクリー
ト壁202の強度を高める。ケーブル21へ張力を掛け
るに際しては、例えば、張力を掛ける箇所に型枠部材を
取着しておき、コンクリート壁202の完成後に、この
型枠部材を取り外すことでケーブル21の部分を露出さ
せ、この露出されたケーブル21の部分をジャッキ等を
用いて締め付けることで行われ、張力を掛けた後は、ケ
ーブル21が露出された部分はコンクリート等で塞がれ
る。なお、コンクリート構造物2の開口部は、例えば、
第1のコンクリート層20を形成するコンクリートが吹
き付けられる前に、開口部に対応した型枠部材が取着さ
れ、コンクリート壁202の完成後、この型枠部材を取
り除くことで形成される。
【0012】本実施例によれば、膜体6の外側に、所望
の形状に沿って延在するケーブル8を設けたので、空間
部10を高圧状態とした際、ケーブル8によりスペーサ
12を介して所望の半球状の空間部10が得易い。ま
た、コンクリート壁202を、第1、第2、第3の三つ
のコンクリート層20、26、28で形成するようにし
たので、立体形状を規制するケーブル8やスペーサ12
がコンクリート壁202に確実に埋設されるのは無論の
こと、第1の鉄筋網14、第1の鉄筋16、ケーブル2
1、第2の鉄筋22、第2の鉄筋網24もコンクリート
壁202に確実に埋設され、内部に隙間等を生じること
なくコンクリート壁202の補強材となるので、コンク
リート壁202及びコンクリート構造物2の強度、耐久
性を高める上でも有利となる。
【0013】なお、実施例では、膜体6を取り除いた場
合について説明したが、膜体6をコンクリート構造物2
の内部にそのまま存置するようにしてもよく、また、第
1の鉄筋16やケーブル21、第2の鉄筋22は省略す
ることも可能である。また、実施例では第3のコンクリ
ート層28の表面を仕上げた場合について説明したが、
コンクリート構造物2が用いられる用途によっては省略
してもよい。また、実施例ではコンクリート構造物2
が、上方に凸の半球状のコンクリート壁202で構成さ
れている場合について説明したが、トンネルを構成する
半円筒状のコンクリート壁からなるコンクリート構造物
の場合にも本発明は適用され、その場合には、ケーブル
8、縦鉄筋1602、2204がトンネルの延在方向に
間隔をおいて複数設けられ、横鉄筋1604、220
2、ケーブル21が縦鉄筋1602、2204の延在方
向に間隔をおいた箇所でトンネルの延在方向に平行して
複数設けられることになる。
【0014】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように本発明によ
れば、コンクリート底版と、このコンクリート底版の上
に配設された膜体とで囲まれた気密空間に空気を圧入し
て膜体により立体形状を形成し、前記空間内を高圧状態
に保ったまま前記膜体の外面にコンクリートを吹き付け
ることでコンクリート構造物を構築する工法において、
膜体により所望の立体形状を得る上で有利となり、ま
た、コンクリート構造物の強度、耐久性を高めることが
可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)はコンクリート底版上に膜体とケーブル
を配置した状態の平面図、(B)は同正面図である。
【図2】(A)は気密空間に空気を圧入した状態の平面
図、(B)は同正面図である。
【図3】(A)は膜体とケーブルとの間にスペーサを介
設した状態の正面図、(B)はケーブルの外側に第1の
鉄筋網を被せ、第1の鉄筋を配設した状態の正面図、
(C)は第1のコンクリート層の外側に第2の鉄筋、第
2の鉄筋網を配設した状態の正面図である。
【図4】コンクリート壁の拡大断面図である。
【図5】(A)、(B)はそれぞれスペーサの斜視図で
ある。
【図6】膜体とケーブルとの間にスペーサを介設した状
態の拡大正面図である。
【図7】(A)は完成されたコンクリート構造物の平面
図、(B)は同断面正面図である。
【符号の説明】
2 コンクリート構造物 4 コンクリート底版 6 膜体 8 ケーブル 12 スペーサ 14 第1の鉄筋網 16 第1の鉄筋 20 第1のコンクリート層 21 ケーブル 22 第2の鉄筋 24 第2の鉄筋網 26 第2のコンクリート層 28 第3のコンクリート層 202 コンクリート壁
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中伏 外志男 東京都渋谷区千駄ヶ谷四丁目6番15号 株 式会社フジタ内 (72)発明者 重岡 良則 東京都新宿区西新宿8丁目21番2号 エイ チピー・ドームジャパン株式会社内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コンクリート底版と、このコンクリート
    底版の上に配設された膜体とで囲まれた気密空間に空気
    を圧入して膜体により立体形状を形成し、 前記空間内を高圧状態に保ったまま前記膜体の外面にコ
    ンクリートを吹き付けることでコンクリート構造物を構
    築するに際して、 前記気密空間に空気を圧入する前に、前記コンクリート
    底版から離れる方向に張った状態で前記立体形状に沿っ
    て延在するケーブルをその端部をコンクリート底版に固
    定し相互に間隔をおいて複数設け、 次いで、前記気密空間に空気を圧入し、前記複数のケー
    ブルで形状が規制された立体形状を膜体により形成し、 次いで、前記各ケーブルと膜体との間にケーブルの延在
    方向に間隔をおいて複数のスペーサを介在させてケーブ
    ルと膜体とを離し、 次いで、これら複数のケーブルの外側に前記膜体を覆う
    ようにケーブルに沿わせて第1の鉄筋網を組み付け、 次いで、この第1の鉄筋網の外側から前記膜体の外面に
    コンクリートを吹き付けることで膜体の外側に第1のコ
    ンクリート層を形成し、 次いで、前記第1のコンクリート層の表面から離れた箇
    所で第1のコンクリート層の表面を覆うように第2の鉄
    筋網を組み付け、 次いで、この第2の鉄筋網の外側から第1のコンクリー
    ト層の表面にコンクリートを吹き付けることで第1のコ
    ンクリート層の外側に第2のコンクリート層を形成し、 更に、前記第2のコンクリート層の表面にコンクリート
    を吹き付けることで第3のコンクリート層を形成するよ
    うにした、 ことを特徴とする膜体を用いたコンクリート構造物の構
    築方法。
  2. 【請求項2】 前記第1の鉄筋網の外側に第1の鉄筋網
    に沿わせて第1の鉄筋が組み付けられ、前記第1のコン
    クリート層は、この第1の鉄筋の外側から前記膜体の外
    面にコンクリートを吹き付けることで形成され、前記第
    2の鉄筋網の内側に第2の鉄筋網に沿わせて第2の鉄筋
    が組み付けられ、前記第2のコンクリート層は、このよ
    うな第2の鉄筋網の外側から第1のコンクリート層の表
    面にコンクリートを吹き付けることで形成されるコンク
    リート構造物の構築方法。
  3. 【請求項3】 前記第2のコンクリート層を形成する際
    に、第1のコンクリート層の表面と前記第2の鉄筋の間
    に、第1のコンクリート層の表面と平行させてケーブル
    が設けられる請求項2記載の膜体を用いたコンクリート
    構造物の構築方法。
  4. 【請求項4】 前記第1のコンクリート層は、コンクリ
    ートが、第1の鉄筋の外側から前記膜体の外面に前記第
    1の鉄筋が埋まる程度に吹き付けられることで形成され
    る請求項2記載の膜体を用いたコンクリート構造物の構
    築方法。
  5. 【請求項5】 前記第2のコンクリート層は、コンクリ
    ートが、第2の鉄筋網の外側から第1のコンクリート層
    の表面に前記第2の鉄筋網が埋まる程度に吹き付けられ
    ることで形成される請求項1記載の膜体を用いたコンク
    リート構造物の構築方法。
  6. 【請求項6】 前記第3のコンクリート層の表面は滑ら
    かに仕上げられる請求項1記載の膜体を用いたコンクリ
    ート構造物の構築方法。
  7. 【請求項7】 前記第3のコンクリート層が完成された
    のち、前記空間内の高圧状態が解除される請求項1記載
    の膜体を用いたコンクリート構造物の構築方法。
  8. 【請求項8】 前記膜体により形成される立体形状は上
    方に凸の半球状を呈し、前記ケーブルは、前記立体形状
    の頂部の回りに配設される環状の第1ケーブルと、この
    第1ケーブルの延在方向に間隔をおいてその上端が前記
    第1ケーブルに連結され下端が前記コンクリート底版に
    連結された第2ケーブルで構成され、前記第1の鉄筋
    は、両端がコンクリート底版に連結され半円弧状に曲げ
    られて相互に間隔をおき第1の鉄筋網の外側に配設され
    る縦鉄筋と、この縦鉄筋の外側に配設され縦鉄筋の延在
    方向に間隔をおいた箇所でそれぞれ水平面上で環状に延
    在する複数の横鉄筋で構成され、前記第2の鉄筋は、両
    端がコンクリート底版に連結され半円弧状に曲げられて
    相互に間隔をおき第1のコンクリート層の外側に配設さ
    れる縦鉄筋と、この縦鉄筋の内側に配設され縦鉄筋の延
    在方向に間隔をおいた箇所でそれぞれ水平面上で環状に
    延在する複数の横鉄筋で構成されている請求項2記載の
    膜体を用いたコンクリート構造物の構築方法。
  9. 【請求項9】 前記第2のコンクリート層を形成する際
    に、第1のコンクリート層の表面と前記第2の鉄筋の間
    に、第1のコンクリート層の表面と平行させてケーブル
    が設けられ、前記ケーブルは、互いに異なった高さにお
    いて第1のコンクリート層の外側で環状に延在している
    請求項8記載の膜体を用いたコンクリート構造物の構築
    方法。
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