JPH10158746A - 金属ストリップの竪形連続熱処理炉 - Google Patents
金属ストリップの竪形連続熱処理炉Info
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- JPH10158746A JPH10158746A JP33472396A JP33472396A JPH10158746A JP H10158746 A JPH10158746 A JP H10158746A JP 33472396 A JP33472396 A JP 33472396A JP 33472396 A JP33472396 A JP 33472396A JP H10158746 A JPH10158746 A JP H10158746A
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- cooling zone
- cooling
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Abstract
(57)【要約】
【課題】熱エネルギを有効利用しつつ、板厚が薄い金属
ストリップを熱処理する場合でもその品質を損なうこと
がない金属ストリップの竪形連続熱処理炉を提供する。 【解決手段】予熱帯と冷却帯との間に雰囲気ガスの循環
路が形成された金属ストリップの竪形連続熱処理炉にお
いて、冷却帯から予熱帯への雰囲気ガスの循環路にダン
パを設け、このダンパにより雰囲気ガスの全部又は一部
を冷却帯に循環するように構成した。
ストリップを熱処理する場合でもその品質を損なうこと
がない金属ストリップの竪形連続熱処理炉を提供する。 【解決手段】予熱帯と冷却帯との間に雰囲気ガスの循環
路が形成された金属ストリップの竪形連続熱処理炉にお
いて、冷却帯から予熱帯への雰囲気ガスの循環路にダン
パを設け、このダンパにより雰囲気ガスの全部又は一部
を冷却帯に循環するように構成した。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は金属ストリップの竪
形連続熱処理炉に関する。ステンレス鋼、銅、鉄等のス
トリップを例えば焼鈍処理する場合、これらを上下方向
に炉内搬送しつつ所定の雰囲気ガス下で熱処理する竪形
連続熱処理炉が使用される。本発明はかかる竪形連続熱
処理炉の改良に関する。
形連続熱処理炉に関する。ステンレス鋼、銅、鉄等のス
トリップを例えば焼鈍処理する場合、これらを上下方向
に炉内搬送しつつ所定の雰囲気ガス下で熱処理する竪形
連続熱処理炉が使用される。本発明はかかる竪形連続熱
処理炉の改良に関する。
【０００２】
【従来の技術】従来、上記のような金属ストリップの竪
形連続熱処理炉として一般に、炉内に大別して加熱帯と
冷却帯とが形成されており、加熱帯では加熱した雰囲気
ガスで、また炉内壁や加熱源からの輻射で金属ストリッ
プを加熱し、冷却帯では冷却した雰囲気ガスで加熱後の
金属ストリップを冷却するようにして成るものが使用さ
れている。かかる竪形連続熱処理炉では、加熱帯におい
て金属ストリップとの熱交換で冷却された雰囲気ガスを
再び加熱して使用するという雰囲気ガスの循環使用が行
なわれており、また冷却帯においても加熱後の金属スト
リップとの熱交換で加熱された雰囲気ガスを再び冷却し
て使用するという雰囲気ガスの循環使用が行なわれてい
る。
形連続熱処理炉として一般に、炉内に大別して加熱帯と
冷却帯とが形成されており、加熱帯では加熱した雰囲気
ガスで、また炉内壁や加熱源からの輻射で金属ストリッ
プを加熱し、冷却帯では冷却した雰囲気ガスで加熱後の
金属ストリップを冷却するようにして成るものが使用さ
れている。かかる竪形連続熱処理炉では、加熱帯におい
て金属ストリップとの熱交換で冷却された雰囲気ガスを
再び加熱して使用するという雰囲気ガスの循環使用が行
なわれており、また冷却帯においても加熱後の金属スト
リップとの熱交換で加熱された雰囲気ガスを再び冷却し
て使用するという雰囲気ガスの循環使用が行なわれてい
る。
【０００３】ところが、かかる従来一般の竪形連続熱処
理炉には、金属ストリップの加熱及び冷却に膨大な熱エ
ネルギを要するという欠点がある。広義に加熱帯のなか
でも特に金属ストリップを最初に加熱する予熱帯では、
金属ストリップが低温であるため、低温の金属ストリッ
プに加熱した雰囲気ガスを噴射すると、該金属ストリッ
プとの熱交換で該雰囲気ガスは相応に冷却されてしまう
ので、かかる雰囲気ガスを再び加熱するのに膨大な熱エ
ネルギを要するのである。また広義に冷却帯のなかでも
特に加熱後の金属ストリップを最初に冷却する冷却帯で
は金属ストリップが高温であるため、高温の金属ストリ
ップに冷却した雰囲気ガスを噴射すると、該金属ストリ
ップとの熱交換で該雰囲気ガスは相応に加熱されてしま
うので、かかる雰囲気ガスを再び冷却するのに膨大な熱
エネルギを要するのである。
理炉には、金属ストリップの加熱及び冷却に膨大な熱エ
ネルギを要するという欠点がある。広義に加熱帯のなか
でも特に金属ストリップを最初に加熱する予熱帯では、
金属ストリップが低温であるため、低温の金属ストリッ
プに加熱した雰囲気ガスを噴射すると、該金属ストリッ
プとの熱交換で該雰囲気ガスは相応に冷却されてしまう
ので、かかる雰囲気ガスを再び加熱するのに膨大な熱エ
ネルギを要するのである。また広義に冷却帯のなかでも
特に加熱後の金属ストリップを最初に冷却する冷却帯で
は金属ストリップが高温であるため、高温の金属ストリ
ップに冷却した雰囲気ガスを噴射すると、該金属ストリ
ップとの熱交換で該雰囲気ガスは相応に加熱されてしま
うので、かかる雰囲気ガスを再び冷却するのに膨大な熱
エネルギを要するのである。
【０００４】そこで従来、上記のような熱エネルギのい
わば無駄を改善する金属ストリップの竪形連続熱処理炉
として、予熱帯と冷却帯との間に雰囲気ガスの循環路を
形成して成るものが提案されている（特公昭５５−２１
８１８）。この竪形連続熱処理炉は、予熱帯において低
温の金属ストリップとの熱交換により相応に冷却された
雰囲気ガスを冷却帯における冷却用の雰囲気ガスとして
使用し、また冷却帯において高温の金属ストリップとの
熱交換により相応に加熱された雰囲気ガスを予熱帯にお
ける加熱用の雰囲気ガスとして使用するというものであ
る。
わば無駄を改善する金属ストリップの竪形連続熱処理炉
として、予熱帯と冷却帯との間に雰囲気ガスの循環路を
形成して成るものが提案されている（特公昭５５−２１
８１８）。この竪形連続熱処理炉は、予熱帯において低
温の金属ストリップとの熱交換により相応に冷却された
雰囲気ガスを冷却帯における冷却用の雰囲気ガスとして
使用し、また冷却帯において高温の金属ストリップとの
熱交換により相応に加熱された雰囲気ガスを予熱帯にお
ける加熱用の雰囲気ガスとして使用するというものであ
る。
【０００５】ところが、かかる従来の竪形連続熱処理炉
には実際のところ、板厚が比較的薄い金属ストリップを
熱処理する場合、該金属ストリップの形状及び物性を損
なうという欠点がある。熱処理対象となる金属ストリッ
プには板厚の厚いものから薄いものまで各種がある。こ
のような金属ストリップを竪形連続熱処理炉で熱処理す
る場合、単位時間当たりの熱処理量を確保して生産性を
維持するため、板厚の薄い金属ストリップを熱処理する
場合には板厚の厚い金属ストリップを熱処理する場合に
比べてその炉内搬送速度を相対的に速くする。しかし、
金属ストリップの炉内搬送速度を速くするとはいって
も、装置構造や装置能力から見て、また金属ストリップ
の変形、損傷及び切断を防止する上からも、そこには一
定の限界があり、板厚の比較的薄い金属ストリップを熱
処理する場合には、その炉内搬送速度を本来要求される
炉内搬送速度よりも遅くし、板厚の比較的厚い金属スト
リップを熱処理する場合に比べてその単位時間当たりの
熱処理量を抑えているのが実情である。板厚の比較的薄
い金属ストリップを熱処理する場合、本来はその板厚に
応じてその炉内搬送速度を更に速くすることが要求され
るにもかかわらず、実際にはそれよりも遅い炉内搬送速
度で熱処理するため、前述したように予熱帯と冷却帯と
の間に雰囲気ガスの循環路を形成するだけであると、冷
却帯において加熱後の金属ストリップを急激に冷却し過
ぎてしまい、該金属ストリップの形状及び物性を損なう
のである。
には実際のところ、板厚が比較的薄い金属ストリップを
熱処理する場合、該金属ストリップの形状及び物性を損
なうという欠点がある。熱処理対象となる金属ストリッ
プには板厚の厚いものから薄いものまで各種がある。こ
のような金属ストリップを竪形連続熱処理炉で熱処理す
る場合、単位時間当たりの熱処理量を確保して生産性を
維持するため、板厚の薄い金属ストリップを熱処理する
場合には板厚の厚い金属ストリップを熱処理する場合に
比べてその炉内搬送速度を相対的に速くする。しかし、
金属ストリップの炉内搬送速度を速くするとはいって
も、装置構造や装置能力から見て、また金属ストリップ
の変形、損傷及び切断を防止する上からも、そこには一
定の限界があり、板厚の比較的薄い金属ストリップを熱
処理する場合には、その炉内搬送速度を本来要求される
炉内搬送速度よりも遅くし、板厚の比較的厚い金属スト
リップを熱処理する場合に比べてその単位時間当たりの
熱処理量を抑えているのが実情である。板厚の比較的薄
い金属ストリップを熱処理する場合、本来はその板厚に
応じてその炉内搬送速度を更に速くすることが要求され
るにもかかわらず、実際にはそれよりも遅い炉内搬送速
度で熱処理するため、前述したように予熱帯と冷却帯と
の間に雰囲気ガスの循環路を形成するだけであると、冷
却帯において加熱後の金属ストリップを急激に冷却し過
ぎてしまい、該金属ストリップの形状及び物性を損なう
のである。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は、予熱帯と冷却帯との間に雰囲気ガスの循環
路が形成された従来の竪形連続熱処理炉では実際のとこ
ろ、板厚の比較的薄い金属ストリップを熱処理する場
合、冷却帯において該金属ストリップを急激に冷却し過
ぎてしまい、その品質を損なう点である。
する課題は、予熱帯と冷却帯との間に雰囲気ガスの循環
路が形成された従来の竪形連続熱処理炉では実際のとこ
ろ、板厚の比較的薄い金属ストリップを熱処理する場
合、冷却帯において該金属ストリップを急激に冷却し過
ぎてしまい、その品質を損なう点である。
【０００７】
【課題を解決するための手段】しかして本発明は、予熱
帯と冷却帯との間に雰囲気ガスの循環路が形成された金
属ストリップの竪形連続熱処理炉において、冷却帯から
予熱帯への雰囲気ガスの循環路にダンパを設け、このダ
ンパにより雰囲気ガスの全部又は一部を冷却帯に循環す
るようにして成ることを特徴とする金属ストリップの竪
形連続熱処理炉に係る。
帯と冷却帯との間に雰囲気ガスの循環路が形成された金
属ストリップの竪形連続熱処理炉において、冷却帯から
予熱帯への雰囲気ガスの循環路にダンパを設け、このダ
ンパにより雰囲気ガスの全部又は一部を冷却帯に循環す
るようにして成ることを特徴とする金属ストリップの竪
形連続熱処理炉に係る。
【０００８】本発明に係る竪形連続熱処理炉でも、金属
ストリップを上下方向に炉内搬送しつつ所定の雰囲気ガ
ス下で熱処理するようになっている。炉内上流側には広
義の加熱帯が形成されており、また炉内下流側には広義
の冷却帯が形成されていて、広義に加熱帯では加熱した
雰囲気ガスで、また炉内壁や加熱源からの輻射で金属ス
トリップを加熱し、広義に冷却帯では冷却した雰囲気ガ
スを加熱後の金属ストリップに噴射して該金属ストリッ
プを冷却するようになっている。そして広義に加熱帯の
うちでもまだ加熱されていない金属ストリップを最初に
加熱する予熱帯と、広義に冷却帯のうちでもまだ冷却さ
れていない加熱後の金属ストリップを最初に冷却する冷
却帯との間には、雰囲気ガスの循環路が形成されてお
り、予熱帯において低温の金属ストリップとの熱交換に
より相応に冷却された雰囲気ガスを冷却帯における冷却
用の雰囲気ガスとして使用し、また冷却帯において高温
の金属ストリップとの熱交換により相応に加熱された雰
囲気ガスを予熱帯における加熱用の雰囲気ガスとして使
用するようになっている。
ストリップを上下方向に炉内搬送しつつ所定の雰囲気ガ
ス下で熱処理するようになっている。炉内上流側には広
義の加熱帯が形成されており、また炉内下流側には広義
の冷却帯が形成されていて、広義に加熱帯では加熱した
雰囲気ガスで、また炉内壁や加熱源からの輻射で金属ス
トリップを加熱し、広義に冷却帯では冷却した雰囲気ガ
スを加熱後の金属ストリップに噴射して該金属ストリッ
プを冷却するようになっている。そして広義に加熱帯の
うちでもまだ加熱されていない金属ストリップを最初に
加熱する予熱帯と、広義に冷却帯のうちでもまだ冷却さ
れていない加熱後の金属ストリップを最初に冷却する冷
却帯との間には、雰囲気ガスの循環路が形成されてお
り、予熱帯において低温の金属ストリップとの熱交換に
より相応に冷却された雰囲気ガスを冷却帯における冷却
用の雰囲気ガスとして使用し、また冷却帯において高温
の金属ストリップとの熱交換により相応に加熱された雰
囲気ガスを予熱帯における加熱用の雰囲気ガスとして使
用するようになっている。
【０００９】本発明に係る竪形連続熱処理炉では、冷却
帯から予熱帯への雰囲気ガスの循環路にダンパが設けら
れており、このダンパの開閉又は開度によって雰囲気ガ
スの全部又は一部を冷却帯に循環するようになってい
る。ダンパを全開して冷却帯から予熱帯への雰囲気ガス
の循環路を全開すれば、冷却帯において高温の金属スト
リップとの熱交換により相応に加熱された雰囲気ガスの
全部が予熱帯における加熱用の雰囲気ガスとなる。また
ダンパの開度を調節して、例えば半開して冷却帯から予
熱帯への循環路を半開すれば、冷却帯において高温の金
属ストリップとの熱交換により相応に加熱された雰囲気
ガスの半分が予熱帯における加熱用の雰囲気ガスとな
り、残りの半分が冷却帯における冷却用の雰囲気ガスと
なる。更にダンパを全閉して冷却帯から予熱帯への雰囲
気ガスの循環路を全閉すれば、冷却帯において高温の金
属ストリップとの熱交換により相応に加熱された雰囲気
ガスの全部が冷却帯における冷却用のガスとなる。
帯から予熱帯への雰囲気ガスの循環路にダンパが設けら
れており、このダンパの開閉又は開度によって雰囲気ガ
スの全部又は一部を冷却帯に循環するようになってい
る。ダンパを全開して冷却帯から予熱帯への雰囲気ガス
の循環路を全開すれば、冷却帯において高温の金属スト
リップとの熱交換により相応に加熱された雰囲気ガスの
全部が予熱帯における加熱用の雰囲気ガスとなる。また
ダンパの開度を調節して、例えば半開して冷却帯から予
熱帯への循環路を半開すれば、冷却帯において高温の金
属ストリップとの熱交換により相応に加熱された雰囲気
ガスの半分が予熱帯における加熱用の雰囲気ガスとな
り、残りの半分が冷却帯における冷却用の雰囲気ガスと
なる。更にダンパを全閉して冷却帯から予熱帯への雰囲
気ガスの循環路を全閉すれば、冷却帯において高温の金
属ストリップとの熱交換により相応に加熱された雰囲気
ガスの全部が冷却帯における冷却用のガスとなる。
【００１０】板厚が比較的厚く、その板厚に応じて本来
要求される炉内搬送速度に実際の炉内搬送速度を合わせ
ることができる金属ストリップを熱処理する場合には、
ダンパを全開して、冷却帯において高温の金属ストリッ
プとの熱交換により相応に加熱された雰囲気ガスの全部
を予熱帯における加熱用の雰囲気ガスとして使用し、熱
エネルギを有効利用する。板厚が比較的薄く、その板厚
に応じて本来要求される炉内搬送速度にまで実際の炉内
搬送速度を速くすることができない金属ストリップを熱
処理する場合には、ダンパの開度を調節するか又は全閉
して、冷却帯において高温の金属ストリップとの熱交換
により相応に加熱された雰囲気ガスの一部又は全部を冷
却帯における冷却用ガスとして使用し、全体としての冷
却用ガスの温度を高め、冷却帯において高温の金属スト
リップを急激に冷却し過ぎてしまうのを防止する。
要求される炉内搬送速度に実際の炉内搬送速度を合わせ
ることができる金属ストリップを熱処理する場合には、
ダンパを全開して、冷却帯において高温の金属ストリッ
プとの熱交換により相応に加熱された雰囲気ガスの全部
を予熱帯における加熱用の雰囲気ガスとして使用し、熱
エネルギを有効利用する。板厚が比較的薄く、その板厚
に応じて本来要求される炉内搬送速度にまで実際の炉内
搬送速度を速くすることができない金属ストリップを熱
処理する場合には、ダンパの開度を調節するか又は全閉
して、冷却帯において高温の金属ストリップとの熱交換
により相応に加熱された雰囲気ガスの一部又は全部を冷
却帯における冷却用ガスとして使用し、全体としての冷
却用ガスの温度を高め、冷却帯において高温の金属スト
リップを急激に冷却し過ぎてしまうのを防止する。
【００１１】しかし、板厚が特に薄い金属ストリップを
熱処理する場合には、上記のようにダンパを全閉して
も、全体としての冷却用ガスの温度が依然として高く、
冷却帯において高温の金属ストリップを急激に冷却し過
ぎてしまうのを充分に防止できない事態が生じる。この
ような事態に備えて本発明に係る竪形連続熱処理炉で
は、冷却帯において高温の金属ストリップとの熱交換に
より相応に加熱された雰囲気ガスの一部又は全部を冷却
帯に循環させる返送路に補助ヒータを設けるのが好まし
い。補助ヒータにより全体としての冷却用ガスの温度を
更に高め、板厚が特に薄い金属ストリップであっても、
冷却帯において高温の金属ストリップを急激に冷却し過
ぎてしまうのを防止すると共に、要求に応じて高温の金
属ストリップを徐冷するのである。
熱処理する場合には、上記のようにダンパを全閉して
も、全体としての冷却用ガスの温度が依然として高く、
冷却帯において高温の金属ストリップを急激に冷却し過
ぎてしまうのを充分に防止できない事態が生じる。この
ような事態に備えて本発明に係る竪形連続熱処理炉で
は、冷却帯において高温の金属ストリップとの熱交換に
より相応に加熱された雰囲気ガスの一部又は全部を冷却
帯に循環させる返送路に補助ヒータを設けるのが好まし
い。補助ヒータにより全体としての冷却用ガスの温度を
更に高め、板厚が特に薄い金属ストリップであっても、
冷却帯において高温の金属ストリップを急激に冷却し過
ぎてしまうのを防止すると共に、要求に応じて高温の金
属ストリップを徐冷するのである。
【００１２】
【発明の実施の形態】図１は本発明に係る竪形連続熱処
理炉を略示する縦断面図である。全体として竪長に構築
された竪形連続熱処理炉は、加熱帯１１、加熱帯１１の
上流側に加熱帯１１とは分離して設けられた予熱帯２１
及び加熱帯１１の下流側に設けられた冷却帯３１を備
え、図１の場合には予熱帯２１と冷却帯３１のうちでも
加熱後の金属ストリップを最初に冷却する冷却帯４１と
が相対位置に設けられている。図１に略示した竪形連続
熱処理炉の説明を省略する他の構成は図１に略示した限
りにおいてかかる形態の従来の竪形連続熱処理炉（例え
ば特公昭５５−２１８１８号公報に記載されているよう
な竪形連続熱処理炉）と同様になっており、金属ストリ
ップＡは、炉底から炉内へ搬入→予熱帯２１を介して炉
内を直線的に上昇→炉頂で方向変換→加熱帯１１及び冷
却帯３１を介して炉内を直線的に下降→炉底から炉外へ
搬出、以上の経路で炉内搬送され、この間に所定の雰囲
気ガス下で熱処理を受ける。
理炉を略示する縦断面図である。全体として竪長に構築
された竪形連続熱処理炉は、加熱帯１１、加熱帯１１の
上流側に加熱帯１１とは分離して設けられた予熱帯２１
及び加熱帯１１の下流側に設けられた冷却帯３１を備
え、図１の場合には予熱帯２１と冷却帯３１のうちでも
加熱後の金属ストリップを最初に冷却する冷却帯４１と
が相対位置に設けられている。図１に略示した竪形連続
熱処理炉の説明を省略する他の構成は図１に略示した限
りにおいてかかる形態の従来の竪形連続熱処理炉（例え
ば特公昭５５−２１８１８号公報に記載されているよう
な竪形連続熱処理炉）と同様になっており、金属ストリ
ップＡは、炉底から炉内へ搬入→予熱帯２１を介して炉
内を直線的に上昇→炉頂で方向変換→加熱帯１１及び冷
却帯３１を介して炉内を直線的に下降→炉底から炉外へ
搬出、以上の経路で炉内搬送され、この間に所定の雰囲
気ガス下で熱処理を受ける。
【００１３】図２は図１と同じ竪形連続熱処理炉につい
て予熱帯と冷却帯の部分を略示する横断面図である。予
熱帯２１について説明すると、金属ストリップＡが炉内
搬送される搬送路２２の両側にプレナムチャンバ２３
ａ，２３ｂが設けられており、金属ストリップＡはプレ
ナムチャンバ２３ａ，２３ｂの相対する先端面に穿設さ
れた多数の孔から噴射する雰囲気ガスによって加熱され
るようになっている。冷却帯４１も同様になっていて、
金属ストリップＡが炉内搬送される搬送路４２の両側に
プレナムチャンバ４３ａ，４３ｂが設けられており、金
属ストリップＡはプレナムチャンバ４３ａ，４３ｂの相
対する先端面に穿設された多数の孔から噴射する雰囲気
ガスによって冷却されるようになっている。
て予熱帯と冷却帯の部分を略示する横断面図である。予
熱帯２１について説明すると、金属ストリップＡが炉内
搬送される搬送路２２の両側にプレナムチャンバ２３
ａ，２３ｂが設けられており、金属ストリップＡはプレ
ナムチャンバ２３ａ，２３ｂの相対する先端面に穿設さ
れた多数の孔から噴射する雰囲気ガスによって加熱され
るようになっている。冷却帯４１も同様になっていて、
金属ストリップＡが炉内搬送される搬送路４２の両側に
プレナムチャンバ４３ａ，４３ｂが設けられており、金
属ストリップＡはプレナムチャンバ４３ａ，４３ｂの相
対する先端面に穿設された多数の孔から噴射する雰囲気
ガスによって冷却されるようになっている。
【００１４】予熱帯２１と冷却帯４１との間には雰囲気
ガスの循環路が形成されており、この循環路は予熱帯２
１から冷却帯４１への循環路５１と冷却帯４１から予熱
帯２１への循環路５２とで構成されている。循環路５１
は搬路２２とプレナムチャンバ４３ａ，４３ｂとを連絡
するものであり、また循環路５２は搬路４２とプレナム
チャンバ２３ａ，２３ｂとを連絡するものである。搬路
２２と循環路５１との間には補助クーラ６１及びファン
７１が介装されており、また搬路４２と循環路５２との
間には補助ヒータ６２及びファン７２が介装されてい
る。循環路５２にはこれを介して冷却帯４１から予熱帯
２１へと送られる雰囲気ガスを再び冷却帯４１のプレナ
ムチャンバ４３ａ，４３ｂへと戻す返送路５２ａが接続
されており、その接続部にダンパ８１が設けられてい
る。
ガスの循環路が形成されており、この循環路は予熱帯２
１から冷却帯４１への循環路５１と冷却帯４１から予熱
帯２１への循環路５２とで構成されている。循環路５１
は搬路２２とプレナムチャンバ４３ａ，４３ｂとを連絡
するものであり、また循環路５２は搬路４２とプレナム
チャンバ２３ａ，２３ｂとを連絡するものである。搬路
２２と循環路５１との間には補助クーラ６１及びファン
７１が介装されており、また搬路４２と循環路５２との
間には補助ヒータ６２及びファン７２が介装されてい
る。循環路５２にはこれを介して冷却帯４１から予熱帯
２１へと送られる雰囲気ガスを再び冷却帯４１のプレナ
ムチャンバ４３ａ，４３ｂへと戻す返送路５２ａが接続
されており、その接続部にダンパ８１が設けられてい
る。
【００１５】板厚が比較的厚く、その板厚に応じて本来
要求される炉内搬送速度に実際の炉内搬送速度を合わせ
ることができるような金属ストリップＡを熱処理する場
合には、ダンパ８１を実線位置の全開にして、冷却帯４
１において高温の金属ストリップＡとの熱交換により相
応に加熱された雰囲気ガスの全部を、循環路５２を介し
てプレナムチャンバ２３ａ，２３ｂへと送ることによ
り、予熱帯２１における加熱用の雰囲気ガスとして使用
し、熱エネルギを有効利用する。板厚が比較的薄く、そ
の板厚に応じて本来要求される炉内搬送速度にまで実際
の炉内搬送速度を速くすることができないような金属ス
トリップＡを熱処理する場合には、ダンパ８１の開度を
調節するか又は点線位置の全閉にして、冷却帯４１にお
いて高温の金属ストリップＡとの熱交換により相応に加
熱された雰囲気ガスの一部又は全部を、循環路５２及び
返送路５２ａを介してプレナムチャンバ４３ａ，４３ｂ
へと戻すことにより、冷却帯４１における冷却用ガスと
して使用し、全体としての冷却用ガスの温度を高め、冷
却帯４１において高温の金属ストリップＡを急激に冷却
し過ぎてしまうのを防止する。板厚が特に薄く、実際の
炉内搬送速度がその板厚に応じて本来要求される炉内搬
送速度の５０％程度となるような金属ストリップＡを熱
処理する場合には、上記のようにダンパ８１を全閉して
も、全体としての冷却用ガスの温度が依然として高く、
冷却帯４１において高温の金属ストリップＡを急激に冷
却し過ぎてしまうのを充分に防止できず、また要求され
るような徐冷もできないので、このような場合には補助
ヒータ６２により全体としての冷却用ガスの温度を高め
る。
要求される炉内搬送速度に実際の炉内搬送速度を合わせ
ることができるような金属ストリップＡを熱処理する場
合には、ダンパ８１を実線位置の全開にして、冷却帯４
１において高温の金属ストリップＡとの熱交換により相
応に加熱された雰囲気ガスの全部を、循環路５２を介し
てプレナムチャンバ２３ａ，２３ｂへと送ることによ
り、予熱帯２１における加熱用の雰囲気ガスとして使用
し、熱エネルギを有効利用する。板厚が比較的薄く、そ
の板厚に応じて本来要求される炉内搬送速度にまで実際
の炉内搬送速度を速くすることができないような金属ス
トリップＡを熱処理する場合には、ダンパ８１の開度を
調節するか又は点線位置の全閉にして、冷却帯４１にお
いて高温の金属ストリップＡとの熱交換により相応に加
熱された雰囲気ガスの一部又は全部を、循環路５２及び
返送路５２ａを介してプレナムチャンバ４３ａ，４３ｂ
へと戻すことにより、冷却帯４１における冷却用ガスと
して使用し、全体としての冷却用ガスの温度を高め、冷
却帯４１において高温の金属ストリップＡを急激に冷却
し過ぎてしまうのを防止する。板厚が特に薄く、実際の
炉内搬送速度がその板厚に応じて本来要求される炉内搬
送速度の５０％程度となるような金属ストリップＡを熱
処理する場合には、上記のようにダンパ８１を全閉して
も、全体としての冷却用ガスの温度が依然として高く、
冷却帯４１において高温の金属ストリップＡを急激に冷
却し過ぎてしまうのを充分に防止できず、また要求され
るような徐冷もできないので、このような場合には補助
ヒータ６２により全体としての冷却用ガスの温度を高め
る。
【００１６】
【発明の効果】既に明らかなように、以上説明した本発
明には、熱エネルギを有効利用しつつ、板厚が薄い金属
ストリップを熱処理する場合でもその品質を損なうこと
がないという効果がある。
明には、熱エネルギを有効利用しつつ、板厚が薄い金属
ストリップを熱処理する場合でもその品質を損なうこと
がないという効果がある。
【図１】本発明に係る竪形連続熱処理炉を略示する縦断
面図。
面図。
【図２】図１と同じ竪形連続熱処理炉について予熱帯と
冷却帯の部分を略示する横断面図。
冷却帯の部分を略示する横断面図。
１１・・・加熱帯、２１・・・予熱帯、３１，４１・・
・冷却帯、５１，５２・・・循環路、５２ａ・・・返送
路、６１・・・補助クーラ、６２・・・補助ヒータ、７
１，７２・・・ファン、８１・・・ダンパ
・冷却帯、５１，５２・・・循環路、５２ａ・・・返送
路、６１・・・補助クーラ、６２・・・補助ヒータ、７
１，７２・・・ファン、８１・・・ダンパ
Claims (2)
- 【請求項１】 予熱帯と冷却帯との間に雰囲気ガスの循
環路が形成された金属ストリップの竪形連続熱処理炉に
おいて、冷却帯から予熱帯への雰囲気ガスの循環路にダ
ンパを設け、このダンパにより雰囲気ガスの全部又は一
部を冷却帯に循環するようにして成ることを特徴とする
金属ストリップの竪形連続熱処理炉。 - 【請求項２】 雰囲気ガスを冷却帯に循環する返送路に
補助ヒータを設けた請求項１記載の金属ストリップの竪
形連続熱処理炉。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP33472396A JPH10158746A (ja) | 1996-11-28 | 1996-11-28 | 金属ストリップの竪形連続熱処理炉 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP33472396A JPH10158746A (ja) | 1996-11-28 | 1996-11-28 | 金属ストリップの竪形連続熱処理炉 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH10158746A true JPH10158746A (ja) | 1998-06-16 |
Family
ID=18280501
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP33472396A Pending JPH10158746A (ja) | 1996-11-28 | 1996-11-28 | 金属ストリップの竪形連続熱処理炉 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH10158746A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2009179861A (ja) * | 2008-01-31 | 2009-08-13 | Koyo Thermo System Kk | 熱処理システム |
| JP2010500525A (ja) * | 2006-08-11 | 2010-01-07 | アイゼンマン アンラゲンバウ ゲゼルシャフト ミット ペシュレンクテル ハフツングウント コンパニー コマンディトゲゼルシャフト | 高温空気炉モジュール及び高温空気炉 |
-
1996
- 1996-11-28 JP JP33472396A patent/JPH10158746A/ja active Pending
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2010500525A (ja) * | 2006-08-11 | 2010-01-07 | アイゼンマン アンラゲンバウ ゲゼルシャフト ミット ペシュレンクテル ハフツングウント コンパニー コマンディトゲゼルシャフト | 高温空気炉モジュール及び高温空気炉 |
| JP2009179861A (ja) * | 2008-01-31 | 2009-08-13 | Koyo Thermo System Kk | 熱処理システム |
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