JPH10154850A - 垂直共振器型半導体発光素子、発光装置、光ディスク装置、記録装置、及びエッチング方法 - Google Patents
垂直共振器型半導体発光素子、発光装置、光ディスク装置、記録装置、及びエッチング方法Info
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- JPH10154850A JPH10154850A JP4429697A JP4429697A JPH10154850A JP H10154850 A JPH10154850 A JP H10154850A JP 4429697 A JP4429697 A JP 4429697A JP 4429697 A JP4429697 A JP 4429697A JP H10154850 A JPH10154850 A JP H10154850A
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Abstract
半導体発光素子を提供する。 【解決手段】 Siドープn型GaAs基板11の上
に、Clドープn型ZnMgSSeエピタキシャル層1
2、ZnCdSe井戸層及びZnSSeバリア層からな
る多重量子井戸層13、Nドープp型ZnMgSSeエ
ピタキシャル層14、Clドープn型ZnSSeエピタ
キシャル層15、Nドープp型ZnSSeエピタキシャ
ル層16、多結晶SiO2層及び多結晶TiO2層からな
るミラー17n及び17p、及びp型AuPd電極18
を形成する。また、基板11の裏面には、レーザ光を出
射するための窓11aを設けるとともに、n型AuGe
NiPd電極19を形成する。Clドープn型ZnSS
eエピタキシャル層15を電流ブロック層及び光閉じ込
め層として機能させることにより、低しきい値電流密度
及び長寿命が達成される。また、効果的な光閉じ込めが
実現されて、単一横モードレーザ発振が得られる。
Description
の垂直共振器型半導体発光素子、ならびにそれを利用し
た発光装置、光ディスク装置、及び記録装置に関する。
また、本発明は、例えば垂直共振器型半導体発光素子を
形成するために使用し得る、エッチング方法に関する。
は、直接遷移型で広いバンドギャップを持つことから、
青色半導体レーザの構成材料として有望である。従っ
て、これらの材料を用いた青色半導体レーザの開発が、
活発に行われている。
材料を使用した垂直共振器型半導体レーザの開発も、行
われている。さらに最近では、ZnSe系II−VI族化合
物半導体材料を用いて垂直共振器型青色半導体レーザを
構成した例も、報告されている。
体を用いて構成された従来の垂直共振器型青色面発光化
合物半導体レーザの構造の一例を示す断面図である。
面発光化合物半導体レーザ500の構成では、Siドー
プn型GaAs基板171の上に、Clドープn型Zn
Seエピタキシャルクラッド層172、ZnCdSe井
戸層とZnSeバリア層とからなる多重量子井戸活性層
173、及びNドープp型ZnSeエピタキシャルクラ
ッド層174が形成されている。このp型クラッド層1
74の上には、開口部を有して電流ブロック層(電流狭
窄層)として機能する多結晶ZnO埋込み層175が形
成されており、その開口部の中に、多結晶SiO2層と
多結晶TiO2層の積層構造を有するp側ミラー177
pが設けられている。また、活性層173の下側に位置
する基板171に設けられた窓171aの中には、同様
に多結晶SiO2層と多結晶TiO2層との積層構造を有
するn側ミラー177nが設けられている。さらに、p
型AuPd電極176が、p側ミラー177pやZnO
埋込み層175を覆うように形成され、一方、n型Au
Ge電極178が、基板171の下面の窓171a以外
の箇所に形成されている。
色面発光化合物半導体レーザ500の構成において、活
性層173から発せられた光は、1対のp側ミラー17
7p及びn側ミラー177nで増幅された上で、基板1
71の窓171aから(図13では下方向に)出射され
る。
温における電流注入型のレーザ発振が報告されている
(例えば、Applied Physics Letters, Vol.66, No.22,
pp.2929-2931(May-1995)を参照のこと)。
従来の垂直共振器型青色面発光化合物半導体レーザ50
0の構造では、p型電極176から活性層173へ注入
される電流の経路は、p側ミラー177pと電流ブロッ
ク層175との間の狭い隙間のみに限られる。このた
め、この注入電流に対する電気抵抗が大きくなる。しか
も、注入された電流は、基板171に形成されたn型電
極178に向けて、図13で矢印によって示すように広
がって流れる。そのため、活性層173における発光
は、p側ミラー177pとn側ミラー177nとで挟ま
れた領域だけではなく、実際には、それよりも外側の領
域でも生じる。従って、生じた光のうちで外側の部分は
共振せず、レーザ発振の利得として寄与しない。その結
果、発光効率の低下やしきい値電流密度の増大が招かれ
る。
されたものであって、その目的は、(1)低いしきい値
電流密度でレーザ発振する垂直共振器型半導体発光素子
を提供すること、(2)上記のような垂直共振器型半導
体発光素子を利用した発光装置、光ディスク装置、或い
は記録装置を提供すること、及び(3)上記のような垂
直共振器型半導体発光素子の製造プロセスで使用できる
エッチング方法を提供すること、である。
導体発光素子は、II−VI族化合物半導体で形成された発
光層と、該発光層の内部に相当する位置に開口部を有す
る第1のII−VI族化合物半導体層と、該発光層を挟むよ
うに設けられた上部ミラー及び下部ミラーと、を備えて
おり、該開口部を通して該発光層に電流を注入する構成
になっており、そのことによって上記目的が達成され
る。
合物半導体層を挟むように設けられた下部及び上部第2
II−VI族化合物半導体層をさらに備えており、前記第1
のII-VI族化合物半導体層が第1の導電型を有し、該下
部及び上部第2II−VI族化合物半導体層のそれぞれが第
2の導電型を有しており、該第1のII−VI族化合物半導
体層によって前記電流が狭窄されて前記発光層に注入さ
れる。
導体層の前記開口部の幅が、前記上部ミラーの直径より
も小さい。
合物半導体層の前記開口部における端部が、テーパ状の
形状を有している。
抗層であり得る。
nSe層、ZnS層、ZnSSe層、ZnSeTe層、
ZnSTe層、ZnMgSSe層、或いはCdZnSS
e層であり得る。
合物半導体層の屈折率が、前記下部及び上部第2II−VI
族化合物半導体層の屈折率よりも低い。
当する位置に設けられた開口部を有するコンタクト層を
さらに備えている。前記コンタクト層は、ZnTe層、
ZnTe層を含む超格子層、或いはアモルファス半導体
層から構成され得る。
合物半導体層は前記上部ミラーの直上或いは直下に位置
する。
ぞれがII−VI族化合物半導体材料で構成され得る。
を有する電極金属層をさらに備え得る。
化合物半導体層がZnMgSSe層である。
ZnCdSe井戸層とで構成される多重量子井戸層であ
り得る。このとき、前記下部第2II−VI族化合物半導体
層と前記発光層との間に配置され、該発光層の該バリア
層のバンドギャップ以上であって且つ該下部第2II−VI
族化合物半導体層のバンドギャップより小さいバンドギ
ャップを有する、II−VI族化合物半導体光閉じ込め層を
さらに備え得る。
ッファ層を介して形成されていて、該バッファ層がZn
Se層或いはZnSSe層である。
成された電極をさらに備え、該電極が、AuとGeとN
iとPdとを含む材料から構成されている。
半導体が、発光層と、該発光層を挟むように設けられた
上部ミラー及び下部ミラーと、を備え、該上部ミラー及
び該下部ミラーのそれぞれがII−VI族化合物半導体材料
で構成されていて、そのことによって上記目的が達成さ
れる。
半導体発光素子と光検出器とを備える発光装置が提供さ
れる。ここで、該垂直共振器型半導体発光素子と該光検
出器とが同一基板の上に形成されていて、該垂直共振器
型半導体発光素子が上記特徴を有しているものであり、
そのことによって上記目的が達成される。
アレイ状に集積的に形成された複数の垂直共振器型半導
体発光素子を備える発光装置が提供される。ここで、該
複数の垂直共振器型半導体発光素子のそれぞれが上記特
徴を有しているものであり、そのことによって上記目的
が達成される。
半導体発光素子と、該垂直共振器型半導体発光素子から
出射したレーザ光を記録媒体に集光する集光光学系と、
該記録媒体からの反射光を受光する光検出器と、を備え
る光ディスク装置が提供される。ここで、該複数の垂直
共振器型半導体発光素子は上記特徴を有しているもので
あり、そのことによって上記目的が達成される。好まし
くは、前記垂直共振器型半導体発光素子から出射した前
記レーザ光により、前記記録媒体に記録されている情報
を読み取る。
して垂直共振器型半導体発光素子を備える記録装置が提
供される。ここで、該垂直共振器型半導体発光素子は上
記特徴を有しているものであり、そのことによって上記
目的が達成される。
チング方法は、II−VI族化合物半導体層を所定の混合ガ
スによってドライエッチングするステップを包含する。
該所定の混合ガスは、第1のガス成分と第2のガス成分
とを含み、該第1のガスは塩素ガスであり、該第2のガ
スは、水素ガス、窒素ガス、及び不活性ガスからなるグ
ループから選択されたガスであり、そのことによって上
記目的が達成される。
の上にII−VI族化合物半導体層が形成されている半導体
積層構造をエッチングする方法が提供される。該方法
は、該GaAs結晶をNH4OHとH2O2とH2Oとの混
合溶液でウェットエッチングするステップを包含してお
り、そのことによって上記目的が達成される。好ましく
は、前記GaAs結晶の上にAlAs或いはAlGaA
sからなるエッチングストップ層を形成するステップを
さらに包含する。
は、活性層を含む発光領域がII−VI族化合物半導体材料
で形成されており、活性層の上方には、開口部を有する
II−VI族化合物半導体層が埋め込まれている。そして、
その埋め込まれた層が、電流ブロック層(電流狭窄層)
として機能する。これにより、電流を、活性層(発光領
域)のうちで1対のミラーに挟まれた領域のみに有効に
注入されるように、狭窄できる。この結果、しきい値電
流密度が低く良好な特性を有する電流駆動型の垂直共振
器型半導体発光素子(例えば青色面発光半導体レーザ)
を実現することができる。
タクト層(例えばZnTe系コンタクト層)を設けるこ
とにより、コンタクト抵抗を小さくするとともに、生成
された光がコンタクト層で吸収されて外部に出射されな
いことによる光損失を抑制することができる。
られるミラーは、従来は、主にSiO2などの絶縁性材
料(酸化物)の積層構造によって構成されている。この
とき、ミラー直下の活性層で発生した熱は、このような
絶縁層(酸化物層)の積層構造を通じて放散されなけれ
ばならないが、絶縁性材料の熱伝導率が比較的に小さい
ために、放熱が効果的に行えない。これに対して、本発
明では、ミラーをII−VI族化合物半導体材料の積層構造
により構成する。II−VI族化合物半導体材料は、従来の
構成材料である絶縁層よりも高い熱伝導率を有している
ので、ミラー直下の活性層で発生した熱が効率的に放散
される。この結果、面発光半導体レーザなどの発光素子
のより高温での動作が可能となる。
構成されていると、それを通じて電流を注入することは
できない。しかし、例えばZnMgSSeエピタキシャ
ル層及びZnSSeエピタキシャル層などのII−VI族化
合物半導体材料の積層構造から構成されるミラーは、不
純物添加によって導電性を得ることができる。その結
果、ミラーを通じた電流注入が可能となり、効率的な電
流狭窄が実現されて、しきい値電流密度の低減が実現で
きる。
ル層のエッチングにあたって、塩素ガスを第1のガス成
分、水素ガス、窒素ガス、或いは不活性ガスのいずれか
1つを第2のガス成分としてそれぞれ含む混合ガスを用
いてドライエッチングすれば、ダメージが少なく、高い
エッチングレートを有していて、且つ垂直性にすぐれた
エッチングが実現される。この結果、電流を有効に狭窄
する構造を形成することが可能になる。
されるGaAs基板をエッチングして、生じた光を出射
させる窓を形成する際に、NH4OHとH2O2とH2Oと
の混合溶液でGaAs基板をウェットエッチングすれ
ば、窓を容易に形成することができる。また、窓の形成
後に、例えばn型GaAs基板に、PdNiGeAu電
極を低温で形成することが可能となる。
形態について、図面を用いて説明する。
の垂直共振器型半導体発光素子の第1の実施形態とし
て、ZnSe系II−VI族化合物半導体材料を用いて構成
される垂直共振器型青色面発光半導体レーザ100の構
造を示す断面図であり、図1(b)は、その上面図であ
る(但し、図1(b)では、後述するp型電極は図示し
ていない)。また、図1(c)は、青色面発光半導体レ
ーザ100の活性層及びその近傍におけるエネルギーバ
ンドを模式的に示す図である。
ドープn型GaAs基板11の上に、AlAs或いはA
lGaAsからなる厚さ約0.1μmのエッチングスト
ップ層20を介して、Clドープn型ZnMgSSeエ
ピタキシャルクラッド層12、多重量子井戸活性層
(「発光層」とも称する)13、Nドープp型ZnMg
SSeエピタキシャル第1クラッド層14、Clドープ
n型ZnSSeエピタキシャル電流ブロック層15、N
ドープp型ZnSSeエピタキシャル第2クラッド層1
6が形成されている。電流ブロック層15は開口部を有
しており、第2クラッド層16は、その開口部を覆うよ
うに電流ブロック層15の上に形成されている。
ク層15の開口部に相当する位置に、多結晶SiO2層
及び多結晶TiO2層の積層構造を有するp側ミラー1
7pが形成されている。また、電流ブロック層15の上
には、電流ブロック層15と対応する開口部を有するZ
nTeコンタクト層18cが形成されている。そして、
p側ミラー17p及びコンタクト層18cを覆うよう
に、p型AuPd電極18が形成されている。
窓11aが形成されている。その窓11aの底面に相当
する位置には、多結晶SiO2層及び多結晶TiO2層の
積層構造を有するn側ミラー17nが形成されている。
また、基板11の裏面であって窓11a以外の領域に
は、n型AuGeNiPd電極19が形成されている。
は、図1(c)のバンド図に示すように、ZnCdSe
井戸層13w及びZnSSeバリア層13bからなる多
重量子井戸構造を有している。ZnCdSe井戸層13
wの厚さは約4nm、ZnSSeバリア層13bの厚さ
は約20nmであり、ZnCdSe井戸層13wの層数
は3層である。さらに、両端のZnCdSe井戸層13
wとクラッド層12及び14との間には、厚さ約20n
mのZnSSe光閉じ込め層13n及び13pを、それ
ぞれ設けている。
0の構造では、p側ミラー17pが形成されている箇所
を除いたp型クラッド層16の全面上に、p型電極18
が形成されている。このため、コンタクト層18cを介
したp型電極18とp型クラッド層16との間のコンタ
クト面積を大きくとることができて、その間のコンタク
ト抵抗を低減することができる。
nTe層は、p型に高濃度にドーピングができ、且つp
型クラッド層15よりも小さいバンドギャップを有す
る。これより、コンタクト層18cとしてZnTe層を
用いることは、低コンタクト抵抗化に適している。但
し、バンドギャップの小さいこのZnTeコンタクト層
18cは、p側ミラー17pの周囲のみに形成してい
て、p側ミラー17pの直下には形成していない。これ
は、ZnTeがレーザ光を吸収するからである。
りに、ZnSe及びZnTeの超格子構造でコンタクト
層18cを構成してもよい。このときには、具体的に
は、ZnSSeクラッド層16の側からZnSe層、Z
nTe層、ZnSe層、ZnTe層、……、の順に積層
して、最後にZnTe層がp型電極18と接触する構成
とすればよい。
からなるアモルファス半導体層から構成してもよい。
タキシャル層で形成する場合、例えばコンタクト層18
cの構成材料がp型ZnTeコンタクト層であるときに
は、p型電極18をAuで形成すれば、両者の間にオー
ミック接触が実現される。しかし、ZnTeコンタクト
層18cがエピタキシャル結晶層であるため、その下地
層であるZnSSeクラッド層16との間で、格子定数
の不整合率が大きくなる。このため、ZnTeコンタク
ト層18cの中にミスフィット転位が発生して、レーザ
特性が劣化する。
eなどのアモルファス半導体層を形成してコンタクト層
18cとすれば、アモルファス半導体層は本来規則的な
原子配列を有していないために、コンタクト層18cに
おける格子不整合の問題を考慮する必要がない。従っ
て、格子不整合に起因した転位の発生や伝搬が生じず、
高品質のアモルファスコンタクト半導体層が形成でき
る。この結果、例えばコンタクト層内部の格子欠陥に起
因する電圧上昇の抑制や、コンタクト層の内部における
格子欠陥を通じたリークによる不均一な電流注入の抑制
などの効果が得られて、レーザの動作特性が劣化しない
とともに、その寿命が向上する。
半導体層で構成されていても、Auなどの金属によって
p型電極18を形成すれば、良好なオーミック接触が実
現される。
ブロック層15により、p側ミラー17pの直下に位置
する活性層13の中央部13aに集中して注入されて、
それにより、活性層13の中央部13aで発光する。こ
のようにして、上下がp側ミラー17p及びn側ミラー
17nに挟まれた活性層13の中央部13aに有効に電
流が注入できて、その領域でのレーザ発振に必要な利得
が、比較的に低い電流量で得られる。その結果、発振す
るためのしきい値電流密度も小さくすることができる。
る端部が、テーパ状の形状を有していることが好まし
い。これによって、開口部を埋めるようにしてその上に
設けられるp型クラッド層16を、望ましくない凹部の
形成を生じることなく平坦に形成することができる。ま
た、開口部の幅(図1(a)のY)を、p側ミラー17
pの直径(図1(a)のX)よりも小さくすることが好
ましい。これによって、活性層13のうちでp側ミラー
17pの直下に位置する領域13aに、より効率的に電
流を注入することが可能になる。
5としてn型ZnSSeエピタキシャル層を用いている
が、その代わりに、ZnSe層、ZnS層、ZnSSe
層、ZnSeTe層、ZnSTe層、ZnMgSSe
層、或いはCdZnSSe層であってもよく、または、
それらの層から構成される超格子構造を用いてもよい。
てn型導電層を用いているが、高抵抗層となるアンドー
プII−VI族化合物半導体層も、同様に電流ブロック層1
5として用いることができる。或いは、II−VI族化合物
半導体層に酸素不純物を添加して高抵抗層として、電流
ブロック層15として用いてもよい。
型ZnMgSSeクラッド層14よりも小さい屈折率を
有するように形成する。例えば、図1(a)の構成で、
p型ZnMgSSeクラッド層14の組成がZn0.9M
g0.1S0.15Se0.85でその屈折率が2.64である場
合には、n型ZnSSe電流ブロック層15の組成をZ
nS0.06Se0.94として、その屈折率を2.60とす
る。或いは、p型ZnMgSSeクラッド層14が上記
組成を有する場合に、電流ブロック層15をZnMgS
Se層で形成するには、電流ブロック層15をn型或い
はアンドープとした上で、その組成をZn0.8Mg0.2S
0.35Se0.65としてその屈折率を2.51とする。
エピタキシャル層を用いるには、活性層13より下部の
n側構造の中に(例えば、n型クラッド層12の中
に)、電流ブロック層を備える必要がある。この場合に
は、GaAs基板11の上に、まずn型ZnSSeバッ
ファ層、次にp型ZnSSe電流ブロック層を成長し、
その後に開口部の形成のために、電流ブロック層となる
p型ZnSSe層をエッチングする。さらにそれから、
n型ZnMgSSeクラッド層、多重量子井戸活性層、
p型ZnMgSSeクラッド層からなるレーザ構造を成
長することにより、上記と同様の効果を発揮する電流狭
窄構造が得られる。
発光半導体レーザ100の製造方法について、図2
(a)〜(e)を参照して説明する。
物半導体材料の成長方法として、分子線エピタキシー
(MBE)法を用いる。具体的には、まず、図2(a)
に示すように、Siドープn型GaAs基板11の上
に、MBE法によってAlAs或いはAlGaAsエッ
チングストップ層20を形成し、さらにその上に、Cl
ドープn型ZnMgSSeクラッド層12、ZnCdS
e井戸層とZnSSeバリア層と光閉じ込め層とからな
る多重量子井戸活性層(発光層)13、Nドープp型Z
nMgSSeクラッド層14、Clドープn型ZnSS
e電流ブロック層15を、順次エピタキシャル成長す
る。なお、図2(a)〜(e)では、図面の記載を簡潔
にするために、基板11からp型クラッド層14までの
各層を、一括して描いている。
層20を介してGaAs基板11の上にMBE法で形成
する各層は、いずれもGaAs基板11に格子整合する
II−VI族化合物半導体材料で構成されているので、高品
質のエピタキシャル層が得られる。すなわち、n型クラ
ッド層12、p型クラッド層14、n型電流ブロック層
15、p型第2クラッド層16を構成するZnMgSS
e層及びZnSSe層は、いずれもGaAs基板11と
格子整合する組成を有している。これにより、結晶は、
欠陥が少ない高品質のものとなる。
上へのII−VI族化合物半導体エピタキシャル層の成長に
先立って、結晶性の向上などを目的として、まず、Ga
Asに格子整合する材料、例えばZnSeやZnS0.06
Se0.94からなるバッファ層を成長し、その後にII−VI
族化合物半導体エピタキシャル層を成長してもよい。
まず図2(a)に示すように、Clドープn型ZnSS
e電流ブロック層15の上に、フォトリソグラフ法によ
って、直径約16μmの開口部22aを有するレジスト
パターン22を形成する。そして、そのレジストパター
ン22をマスクに用いて、Clドープn型ZnSSe電
流ブロック層15をエッチングする。その後に、レジス
トパターン22を除去することによって、図2(b)に
示すように、電流ブロック層15に開口部15aを形成
する。
開口部15aを含めて、Nドープp型ZnSSe第2ク
ラッド層16を、MBE法でエピタキシャル成長する。
また、その上には、コンタクト層18cを堆積する。こ
れにより、図2(c)に示すように、電流狭窄機能を奏
するn型ZnSSe電流ブロック層15が内部に埋め込
まれた構造が形成される。
ラー17pの形成箇所になる窓(直径約12μm)を形
成するためのレジストパターン(不図示)を形成し、そ
の上から、多結晶SiO2層及び多結晶TiO2層の積層
構造をスパッタリングによって蒸着する。その後にリフ
トオフを行い、図2(d)に示すように、円筒形状(直
径約12μm)のp側ミラー17pを形成する。なお、
円柱状のp側ミラー17pは、上記のようなリフトオフ
法に代えて、p側ミラー17pを構成することになる積
層構造をp型第2クラッド層16の全面上に形成し、そ
の後にその上にマスクを形成して、CF4ガスによるド
ライエッチングなどのエッチング手法を用いて円筒形状
に形成することもできる。
ド層16及びp側ミラー17pの上に、p型AuPd電
極18を形成する。具体的には、p型第2クラッド層1
6及びp側ミラー17pの全面上に、まず厚さ約10n
mのPd層を蒸着し、続いて厚さ約200nmのAu層
を蒸着する。これによって、AuPd電極18がコンタ
クト層18cを介してp型ZnSSe第2クラッド層1
6に接触するp型電極構造が、形成される。
することも可能である。しかし、コンタクト抵抗を低減
して素子の駆動電圧を低減するためには、以上で説明し
たように、ZnTeなどからなるコンタクト層18cを
形成することが好ましい。但し、ZnTeコンタクト層
18cによる光吸収による素子の内部損失の増加を防ぐ
ためには、ZnTeコンタクト層18cのうちでp側ミ
ラー17pを形成する領域に開口部を形成するのがよ
い。開口部を有するZnTeコンタクト層18cの形成
にあたっては、まずp型第2クラッド層16の全面上に
ZnTe層を成長し、その上に所定のパターンを有する
レジストマスクを形成して、これをマスクにZnTe層
をエッチングする。これによって、p側ミラー17pが
形成される領域を除いた領域に、ZnTeコンタクト層
が形成される。
について説明する。
グラフ処理を行いやすくするために、Siドープn型G
aAs基板11を、H2SO4:H2O2:H2Oの混合溶
液を用いて、約140μmの厚さだけエッチングする。
透明ではないことを考慮して、GaAs基板11の裏面
側のn側ミラー17nの形成箇所におけるn型ZnMg
SSeクラッド層12を露出させるために、GaAs基
板11をさらにエッチングして、直径約30μmの窓1
1aを形成する。この窓11aは、フォトリソグラフ法
により適切なレジストパターンを形成した後に、NH4
OH:H2O2:H2Oの混合溶液を用いたウェットエッ
チングを行って、形成する。
GaAsのエッチングレートは、ZnMgSSeのエッ
チングレートより、約20倍以上も速い。従って、もし
エッチングストップ層20を設けていなくても、GaA
s基板11が全てエッチングされて下地のZnMgSS
eクラッド層12が露出した時点で、エッチングは進ま
なくなる。これによって、極めて平坦なZnMgSSe
表面が露出できる。或いは、先に述べたように、AlA
s或いはAlGaAsからなるエッチングストップ層2
0を設ければ、これらの材料とGaAsとの間の上記エ
ッチャントに対するエッチング選択性は、GaAsとZ
nMgSSeとの間においてよりもさらに大きいので、
エッチングの制御がさらに容易且つ確実になる。
H:H2O2:H2O=2〜5:30〜70:10〜40
の範囲であればよく、例えば5:35:36とする。
ル層を成長する際に、結晶性の向上などを目的に、まず
GaAs基板11の上にZnSeやZnSSeなどから
なるバッファ層を成長し、その後にII−VI族化合物半導
体エピタキシャル層を成長しても良いことはすでに述べ
ているが、この場合においても、GaAs基板11のエ
ッチングに上記エッチャントを使用することができる。
1aを設けた後に、n側ミラー17nの形成のために、
多結晶SiO2層及び多結晶TiO2層の積層構造をスパ
ッタリングによって蒸着する。その後にリフトオフを行
って、レーザ光の出射側のn側ミラー17nを形成す
る。
ってn側ミラー17nをレジストパターンでカバーした
後に、窓11a以外の箇所のGaAs基板11の裏面
に、n型電極19を形成する。具体的には、厚さ約10
nmのPd層、厚さ約10nmのNi層、厚さ約30n
mのGe層、及び厚さ約80nmのAu層を、順次蒸着
する。その後にリフトオフを行って、n型PdNiGe
Au電極19を形成する。低抵抗なオーミックコンタク
トにするための熱処理温度は、例えば約200℃とす
る。
の積層構造に代えて、Pd層及びNi層の上にAuGe
合金層が蒸着された積層構造であっても、同様の効果が
得られる。但し、その場合には、第1層であるPd層及
び第2層であるNi層の厚さが、それぞれ約5nm〜約
20nmの範囲内であることが望ましい。
青色面発光半導体レーザでは、室温において、約3mA
程度の極めて小さなしきい値電流でレーザ発振が得られ
る。ここで、得られるレーザ発振波長は約510nmで
あって、且つ得られる放射角も約7度と極めて狭い値で
ある。また、本実施形態の構成では、n型ZnSSe電
流ブロック層15のエピタキシャル埋込み構造により、
多重量子井戸活性層13のうちでp側ミラー17p及び
n側ミラー17nに挟まれた領域に、電流が狭窄され
る。これにより、AuPd電極(P型電極)18から注
入された電流は円筒形状に流れて、多重量子井戸活性層
13の中心部分13aに注入される。その結果、レーザ
ビームは円形状となり、且つその出射端の直径が約12
μmと比較的大きいことから、極めて小さな放射角が得
られる。
するレジストパターン22をマスクとして、Nドープn
型ZnSSe電流ブロック層15をエッチングする場
合、飽和臭素水と燐酸と水との混合液(例えば、混合比
は1:2:3)を用いてウェットエッチングを行う。し
かし、ウェットエッチングでは、しばしば、エッチング
による処理表面の荒れが生じたり、平滑なエッチング側
壁を得ることが困難であったりする。
微細加工の手法として、塩素系ドライエッチングが注目
されている。また、これまでに、炭化水素系ガスを用い
たZnSeの反応性イオンエッチングについては、いく
つかの報告があるが、一般には、エッチングレートが遅
いなどの問題を有している(例えば、二階堂他:春季応
物(1995)、30p-ZN-15、或いは、Ohtsuka et al.:J. Ap
pl. Phys. 75 (1994)8231)。そこで本発明では、塩素
ガスと水素ガスとの混合ガスを導入した反応性イオンビ
ームエッチング(RIBE)を用いる。
に対するエッチングレートの加速電圧依存性を示すグラ
フである。具体的には、図3において、黒い丸プロット
は、ZnSe層に関するデータであり、黒い三角のプロ
ットは、ZnMgSSe層に関するデータである。具体
的には、基板温度Tsub=約20℃、エッチング圧力P
=約1×10-3Torr、及びマイクロ波パワーM.
W.P.=約200Wとし、エッチングガスとして塩素
ガスを用いた場合(「Cl2」と表示しているデー
タ)、塩素ガスと水素ガスとの混合ガスを用いた場合
(「Cl2/H2」と表示しているデータ)、及び塩素ガ
スとヘリウムガスとの混合ガスを用いた場合(「Cl2
/He」と表示しているデータ)の3通りのそれぞれに
ついて、GaAs基板上にMBE法で成長したZnSe
層及びZnMgSSe層を有するテスト試料に対する測
定で得られた、両材料におけるエッチングレート(平均
値)の比較を示す。
で電流ブロック層15の構成材料としているZnSSe
層に対するデータを示していないが、実際には、ZnS
Se層に対するデータは、図3に示すZnSe層に対す
るデータと同様である。
MgSSeのそれぞれにおいて、加速電圧の増加にした
がってエッチングレートの急激な増加が認められ、最終
的には、ZnSe及びZnMgSSeのそれぞれにおい
て高いエッチングレートが得られている。ここで特徴的
なことは、塩素ガスと水素ガスとの混合ガスを用いる場
合(Cl2/H2)、及び塩素ガスとヘリウムガスとの混
合ガスを用いる場合(Cl2/He)には、いずれもZ
nSe及びZnMgSSeに対するエッチングレートが
お互いにほぼ等しくなる。従って、レーザ構造などに含
まれるZnSeとZnMgSSeとのヘテロ接合構造の
エッチングにこれらの混合ガスを用いれば、両材料を実
質的に等速度でエッチングできる。これより、エッチン
グガスとして混合ガス(塩素ガスと水素ガスとの混合ガ
ス、或いは、塩素ガスとヘリウムガスとの混合ガス)を
用いれば、どちらも極めて平坦なエッチング面が得ら
れ、垂直方向には約80度のエッチング角度で平滑なエ
ッチング側壁が得られるので有用である。
び水素ガスの混合ガスを用いるZnSe或いはZnMg
SSeのRIBEドライエッチングによって得られたリ
ッジ形状を模式的に示す断面図であり、図4(b)は、
従来技術に従った塩素ガスのみを用いるZnSe或いは
ZnMgSSeのRIBEドライエッチングによって得
られたリッジ形状を模式的に示す断面図である。
るエッチングでは、凹凸がない平坦な表面を有する側壁
が得られるとともに、サイドエッチングも生じない。一
方、図4(b)に示す塩素ガスのみを用いるエッチング
では、側壁部分にサイドエッチングが入るとともに、表
面の荒れが大きくなる。
によるNドープp型ZnSe層のエッチングの前後にお
ける、PLスペクトル強度の変化を示す図である。な
お、図5のデータの測定にあたって、PLスペクトル強
度の測定温度は約12Kとし、エッチング対象であるN
ドープp型ZnSe層のp型キャリア濃度pは、p=約
4×1017cm-3としている。
強度の変化がほとんどない。これは、エッチングダメー
ジが極めて少ないことを意味している。
eのエッチング特性を説明したが、ZnSSe或いはC
dZnSeについても、上記と同様のエッチングレート
及び平滑なエッチング面を得ることができる。
て、ガス流量は、典型的にはCl2及びH2のそれぞれに
ついて、約5sccmとしている。或いは、H2とCl2
との流量比が0.5<(H2/Cl2)<1.5の条件を
満たせば、上述のようなエッチング特性が期待できる。
との混合ガスに代えて、窒素ガス、ヘリウム、ネオン、
キセノンなどの不活性ガスと塩素ガスとの混合ガスを用
いても、同様の効果を得ることができる。
は、AuGeNiPdの積層構造によってp型電極18
を形成している。これは、ZnSe系II−VI族化合物半
導体材料の成長温度が約300℃以下と比較的に低いの
で、電極の形成に際して、すでに形成されているZnS
e系II−VI族化合物半導体材料の積層構造に悪影響を与
えないように極力低いシンター温度でオーミック接触を
形成する必要があるためである。
構成するために必要な熱処理温度と、その結果として得
られる接触抵抗値を、それぞれ示す。表1によれば、A
uGeNiPd積層構造を用いれば、約200℃で約3
0分間の熱処理で、接触抵抗が約1.00×10-4Ω・
cm2と低い良好なオーミック接触が得られる。
半導体発光素子の第2の実施形態として、ZnSe系II
−VI族化合物半導体材料を用いた垂直共振器型青色面発
光半導体レーザ200を、図6(a)及び(b)を参照
して説明する。具体的には、本実施形態の青色面発光半
導体レーザ200は、第1の実施形態における青色面発
光半導体レーザ100に対して、p側及びn側ミラーが
II−VI族化合物半導体材料の積層構造で構成されている
点が異なっている。
導体レーザ200の構造を示す断面図であり、図1
(b)は、その活性層及びその近傍におけるエネルギー
バンドを模式的に示す図である。
0では、Siドープn型GaAs基板61の上に、n側
ミラー65n、発光層となる半導体活性領域62、p側
ミラー65p、所定の開口部を有するClドープn型Z
nSSe電流ブロック層63、Nドープp型ZnSSe
クラッド層64が、順にエピタキシャル成長されてい
る。
lドープZnMgSSeエピタキシャル層及びClドー
プZnSSeエピタキシャル層からなるn型積層構造に
よって構成されている。また、p側ミラー65pは、N
ドープZnMgSSeエピタキシャル層及びNドープZ
nSSeエピタキシャル層からなるp型積層構造によっ
て構成されている。
に、n型ZnMgSSeクラッド層62n、ZnSSe
光閉じ込め層62a、ZnSSe井戸層62w、ZnS
Seバリア層62b、ZnSSe光閉じ込め層62c、
及びp型ZnMgSSeクラッド層62pから構成され
ている。このうち、ZnSSe井戸層62wの厚さは約
4nm、及びZnSSeバリア層62bの厚さは約20
nmであり、ZnCdSe井戸層62wの層数は3層で
ある。両端のZnCdSe井戸層62wとクラッド層6
2n及び62pとの間には、厚さ約20nmのZnSS
e光閉じ込め層62a及び62cを、それぞれ設けてい
る。
ンタクト層66cを介して、p型AuPd電極66が形
成されている。ZnTeコンタクト層66cは、p型電
極66とp型クラッド層64との間のコンタクト抵抗を
低減するために形成されるが、レーザ光を吸収しないよ
うに、所定のパターンの開口部を有してp側ミラー65
pの周辺部のみに形成されている。また、GaAs基板
61の裏面には、n型AuGeNiPd電極67が形成
されている。なお、GaAs基板61には窓61aが形
成され、レーザ光は、この窓61aを通して外部に放射
される。
の実施形態で説明したように、GaAs基板61とその
上の半導体積層構造との間にエッチングストップ層を設
けてもよい。
びn側ミラー65nを半導体積層構造で構成している点
を、以下に説明する。
熱伝導性が極めて良く、例えばII−VI族化合物半導体材
料の熱伝導率は、SiO2の熱伝導率の値の約30倍で
ある。従って、本実施形態のようにZnMgSSeエピ
タキシャル層及びZnSSeエピタキシャル層の積層構
造からなるミラーを用いれば、ミラー直下の活性層で発
生した熱を、SiO2などの酸化物薄膜(絶縁膜)を通
さずに効率的に放散することができる。この結果、発光
素子のより高温での動作が可能となる。
構成されていると、それを通じて電流を注入することは
できない。しかし、本実施形態のように、例えばZnM
gSSeエピタキシャル層及びZnSSeエピタキシャ
ル層などのII−VI族化合物半導体材料の積層構造から構
成されるミラーは、不純物添加によって導電性を得るこ
とができる。その結果、ミラーを通じた電流注入が可能
となり、効率的な電流狭窄が実現されて、しきい値電流
密度の低減が実現できる。
ピタキシャル層とZnSSeエピタキシャル層とからな
る積層構造を有するp側ミラー65p及びn側ミラー6
5nを使用し、さらにこのミラー65p及び65nにp
型或いはn型の不純物を添加して導電性をもたせてい
る。これにより、電流を狭窄して、この積層構造ミラー
の直下、すなわち発光層のうちで積層構造ミラーに挟ま
れた領域のみに、電流を注入することができる。この結
果、光共振器の中で高い光学利得を得ることが可能とな
り、低しきい値の電流駆動で、垂直共振器型半導体発光
素子(青色面発光半導体レーザ)の良好な動作特性を得
ることができる。
半導体発光素子の第3の実施形態として、ZnSe系II
−VI族化合物半導体材料を用いた垂直共振器型青色面発
光半導体レーザ300を、図7を参照して説明する。
体レーザ300も、第2の実施形態における青色面発光
半導体レーザ200と同様に、p側及びn側ミラーとし
てZnMgSSeエピタキシャル層とZnSSeエピタ
キシャル層とからなる積層構造を有するミラーを使用し
ている。さらに本実施形態では、MBE成長で形成され
るII−VI族化合物半導体層に不純物を添加しない場合
(すなわちアンドープII−VI族化合物半導体層の場合)
に高抵抗層が得られることを利用して、このようにして
得られた高抵抗層を電流ブロック層として用いる。これ
によって、活性層の直上に電流ブロック層を形成するこ
とができて、電流狭窄機能をさらに有効に行うことが可
能となる。
構造を示す断面図である。
ドープn型GaAs基板71の上に、半導体積層構造か
ら構成されるn側ミラー74n、ZnSSe活性層7
2、電流狭窄機能を奏するアンドープ高抵抗ZnSSe
電流ブロック層(電流狭窄層)73、及び半導体積層構
造から構成されるp側ミラー74pを、順にエピタキシ
ャル成長させている。
注入される電流を、活性領域72の中央部に集中させる
ように、開口部を有している。p側ミラー74pは、こ
の開口部を埋めるように、電流ブロック層73の上に形
成されている。
SSeエピタキシャル層とZnSSeエピタキシャル層
とからなるn型積層構造を有している。一方、p側ミラ
ー74pは、NドープZnMgSSeエピタキシャル層
とZnSSeエピタキシャル層とからなるp型積層構造
を有している。p側ミラー74pの上には、例えばAu
Pdからなるp型電極75が全面に形成されている。ま
た、基板71の裏面には、例えばAuGeNiPdから
なるn型電極76が形成されている。
導体レーザ300の構成で、p側ミラー74pとp型電
極75との間の接触抵抗を低減するために、両者の間
に、第1の実施形態で説明したような材料から構成され
ているコンタクト層を設けてもよい。また、本実施形態
の構成においても、第1の実施形態で説明したように、
GaAs基板71とその上の半導体積層構造との間にエ
ッチングストップ層を設けてもよい。
は、第2の実施形態における青色半導体レーザ200の
場合と同様の構造を有している。すなわち、活性領域7
2には、n側ミラー74nに近い側から、n型ZnMg
SSeクラッド層、ZnSSe光閉じ込め層、井戸層及
びバリア層の周期構造(多重量子井戸構造)、ZnSS
e光閉じ込め層、及びp型ZnMgSSeクラッド層が
設けられている。このうち、ZnCdSe井戸層の厚さ
は約4nm、及びZnSSeバリア層の厚さは約20n
mであり、ZnCdSe井戸層の層数は3層である。さ
らに、両端のZnCdSe井戸層とn型及びp型クラッ
ド層との間には、厚さ約20nmのZnSSe光閉じ込
め層を、それぞれ設けている。
及びn側ミラー74nを、n型或いはp型にドーピング
された半導体積層構造で構成している。その結果、ミラ
ーを通じた電流注入が可能となる。さらに、注入された
電流は、電流ブロック層73により、活性領域72のう
ちでp側ミラー74pとn側ミラーと74nに挟まれた
領域に注入される。これにより、ミラー74p及び74
nで挟まれた発光領域のみに電流が効率的に狭窄され
て、光共振器の中で高い光学利得を得ることができ、そ
の結果として、低しきい値電流密度が実現できる。な
お、生成されたレーザ光は、GaAs基板71に形成さ
れた窓71aを通して、図7では下方向に出射される。
比べて熱伝導性が極めて良いので、本実施形態のように
半導体材料(ZnMgSSeエピタキシャル層及びZn
SSeエピタキシャル層)の積層構造からなるミラーを
用いれば、ミラー直下の活性層で発生した熱を、SiO
2などの酸化物薄膜(絶縁膜)を通さずに効率的に放散
することができる。この結果、より高温での動作が可能
となる。
半導体発光素子の第4の実施形態として、ZnSe系II
−VI族化合物半導体材料を用いた垂直共振器型青色面発
光半導体レーザ400を、図8を参照して説明する。
体レーザ400も、第2或いは第3の実施形態における
青色面発光半導体レーザ200或いは300と同様に、
p側及びn側ミラーとしてZnMgSSeエピタキシャ
ル層とZnSSeエピタキシャル層とからなる積層構造
を有するミラーを使用している。但し、本実施形態で
は、生成したレーザ光を基板に設けた窓から図中で下方
向に出射させるのではなく、II−VI族化合物半導体層に
設けた開口部を通じて図中で上方向に出射させる。これ
より、基板(例えばGaAs基板)をエッチングしてレ
ーザ光出射用の窓を形成する必要がなく、製造プロセス
の簡略化が可能である。
ーザ400の構造を示す断面図である。
ドープn型GaAs基板81の上に、半導体積層構造か
ら構成されるn側ミラー85n、量子井戸活性層82、
及び半導体積層構造から構成されるp側ミラー85p
が、順に形成されている。p側ミラー層85pの上に
は、電流狭窄機能を奏するClドープn型ZnSSe電
流ブロック層(電流狭窄層)83が設けられている。電
流ブロック層83は、p型電極86から注入される電流
を、活性領域82の中央部に集中させるように、開口部
を有している。さらに、Nドープp型ZnSSeクラッ
ド層84が、この開口部を埋めるように、電流ブロック
層83の上に形成されている。
82は、第2或いは第3の実施形態における青色面発光
半導体レーザ200或いは300の場合と同様の構造を
有している。すなわち、活性領域82には、n側ミラー
85nに近い側から、n型ZnMgSSeクラッド層、
ZnSSe光閉じ込め層、井戸層及びバリア層の周期構
造(多重量子井戸構造)、ZnSSe光閉じ込め層、及
びp型ZnMgSSeクラッド層が設けられている。
SSeエピタキシャル層とZnSSeエピタキシャル層
とからなるn型積層構造を有している。一方、p側ミラ
ー85pは、NドープZnMgSSeエピタキシャル層
とZnSSeエピタキシャル層とからなるp型積層構造
を有している。p側クラッド層84の上には、例えばA
uPdからなるp型電極86が全面に形成されている。
また、基板81の裏面には、例えばAuGeNiPdか
らなるn型電極87が形成されている。
導体レーザ400の構成で、p側ミラー85pとp型電
極86との間の接触抵抗を低減するために、両者の間
に、第1の実施形態で説明したような材料から構成され
ているコンタクト層を設けてもよい。
は、基板81の側ではなく、II−VI族化合物半導体材料
積層構造の側より取り出される。そのため、p型電極8
6に開口部が設けられていて、レーザ光は、この開口部
を通して図8では上方向に出射される。
及びn側ミラー85nを、n型或いはp型にドーピング
された半導体積層構造で構成している。その結果、ミラ
ーを通じた電流注入が可能となる。さらに、注入された
電流は、電流ブロック層83により、活性領域82のう
ちでp側ミラー85pとn側ミラー85nに挟まれた領
域に注入される。これにより、ミラー85p及び85n
で挟まれた発光領域のみに電流が効率的に狭窄されて、
光共振器の中で高い光学利得を得ることができ、その結
果として、低しきい値電流密度が実現できる。
比べて熱伝導性が極めて良いので、本実施形態のように
半導体材料(ZnMgSSeエピタキシャル層及びZn
SSeエピタキシャル層)の積層構造からなるミラーを
用いれば、ミラー直下の活性層で発生した熱を、SiO
2などの酸化物薄膜(絶縁膜)を通さずに効率的に放散
することができる。この結果、より高温での動作が可能
となる。
半導体発光素子の第5の実施形態として、ZnSe系II
−VI族化合物半導体材料を用いた垂直共振器型青色面発
光半導体レーザ500を、図9を参照して説明する。
体レーザ500も、第2〜第4の実施形態における青色
面発光半導体レーザ200、300及び400と同様
に、p側及びn側ミラーとしてZnMgSSeエピタキ
シャル層とZnSSeエピタキシャル層とからなる積層
構造を有するミラーを使用している。さらに本実施形態
では、第3の実施形態と同様に、MBE成長で形成され
るII−VI族化合物半導体層に不純物を添加しない場合
(すなわちアンドープII−VI族化合物半導体層の場合)
に高抵抗層が得られることを利用して、このようにして
得られた高抵抗層を電流ブロック層として用いる。これ
によって、活性層の直上に電流ブロック層を形成するこ
とができて、電流狭窄機能をさらに有効に行うことが可
能となる。
を基板に設けた窓からではなく、第4の実施形態と同様
にII−VI族化合物半導体層に設けた開口部を通じて出射
させる。これより、基板(例えばGaAs基板)をエッ
チングしてレーザ光出射用の窓を形成する必要がなく、
製造プロセスの簡略化が可能である。
ーザ500の構造を示す断面図である。
ドープn型GaAs基板91の上に、半導体積層構造か
ら構成されるn側ミラー94n及び活性領域92が形成
されている。活性領域92の上には、電流狭窄機能を奏
するアンドープ高抵抗ZnSSe電流ブロック層(電流
狭窄層)93が設けられている。電流ブロック層93
は、p型電極95から注入される電流を、活性領域92
の中央部に集中させるように、開口部を有している。さ
らに、半導体積層構造から構成されているp側ミラー9
4pが、この開口部を埋めるように、電流ブロック層9
3の上に形成されている。p側ミラー層94pの上に
は、例えばAuPdからなるp型電極95が形成されて
いる。p型電極95には、電流ブロック層93の開口部
に相当する位置に、同様に開口部が設けられている。レ
ーザ光は、この開口部を通して、図9では上方向に出射
される。
92は、第2〜第4の実施形態における青色面発光半導
体レーザ200、300及び400の場合と同様の構造
を有している。すなわち、活性領域92には、n側ミラ
ー94nに近い側から、n型ZnMgSSeクラッド
層、ZnSSe光閉じ込め層、井戸層及びバリア層の周
期構造、ZnSSe光閉じ込め層、及びp型ZnMgS
Seクラッド層が設けられている。
SSeエピタキシャル層とZnSSeエピタキシャル層
とからなるn型積層構造を有している。一方、p側ミラ
ー94pは、NドープZnMgSSeエピタキシャル層
とZnSSeエピタキシャル層とからなるp型積層構造
を有している。また、基板91の裏面には、例えばAu
GeNiPdからなるn型電極96が形成されている。
導体レーザ500の構成で、p側ミラー94pとp型電
極95との間の接触抵抗を低減するために、両者の間
に、第1の実施形態で説明したような材料から構成され
ているコンタクト層を設けてもよい。
は、基板91の側ではなく、II−VI族化合物半導体材料
積層構造の側より取り出される。そのため、p型電極9
6に開口部が設けられていて、レーザ光は、この開口部
を通して図9では上方向に出射される。これより、基板
(例えばGaAs基板)をエッチングしてレーザ光出射
用の窓を形成する必要がなく、製造プロセスの簡略化が
可能である。
及びn側ミラー94nを、n型或いはp型にドーピング
された半導体積層構造で構成している。その結果、ミラ
ーを通じた電流注入が可能となる。さらに、注入された
電流は、電流ブロック層93により、活性領域92のう
ちでp側ミラー94pとn側ミラー94nに挟まれた領
域に注入される。これにより、ミラー94p及び94n
で挟まれた発光領域のみに電流が効率的に狭窄されて、
光共振器の中で高い光学利得を得ることができ、その結
果として、低しきい値電流密度が実現できる。
比べて熱伝導性が極めて良いので、本実施形態のように
半導体材料(ZnMgSSeエピタキシャル層及びZn
SSeエピタキシャル層)の積層構造からなるミラーを
用いれば、ミラー直下の活性層で発生した熱を、SiO
2などの酸化物薄膜(絶縁膜)を通さずに効率的に放散
することができる。この結果、より高温での動作が可能
となる。
しながら説明したように、本実施形態の構成でn型電極
96として用いたn型AuGeNiPd電極は、他の金
属電極に比べて、電極形成のための熱処理温度が最も高
いにもかかわらず、最も低い接触抵抗を示す。これよ
り、AuGeNiPdは、電極の構成材料として適して
いる。
実施形態として、本発明に従った垂直共振器型半導体発
光素子(具体的には面発光半導体レーザ)を使用して構
成される光ディスク装置600を、図10を参照して説
明する。
600では、キャンにレーザチップが収納されているキ
ャンタイプの半導体レーザ121より、波長約480n
mのレーザ光122が出射される。このレーザ光122
は、コリメータレンズ123で平行光にされた後に、回
折格子124で3ビームに分割される(但し、図10で
は、簡略化のために単一のビームとして示している)。
その後に、光ビームはハーフプリズム125を通り、集
光レンズ126で集光されて、光ディスク127の上に
直径約1μmのスポットを結ぶ。
光レンズ126を通り、ハーフプリズム125で反射さ
れて、受光レンズ128に向かう。そして、受光レンズ
128で絞られた後にシリンドリカルレンズ129を通
過して、光検出器(ホトダイオード)1210に入射さ
れる。このホトダイオード1210は、検知した光信号
を電気信号に変換する。
際に、分割された3ビームを用いて、光ディスク127
の上の光ビームスポットのディスク半径方向のずれ(ト
ラッキングエラー)を検出する。また、シリンドリカル
レンズ129により、光ビームスポットの焦点の光ディ
スク127の表面に垂直な方向における位置ずれ(フォ
ーカシングエラー)を検出する。検出されたこれらのず
れ(トラッキングエラー及びフォーカシングエラー)に
基づいて、光ディスク127の上における光ビームスポ
ットの位置が駆動系130によって微動調整され、ずれ
が修正される。具体的には、例えば駆動系130で集光
レンズ126の位置を微調整することによって、上記の
位置の修正が行われる。
0は、半導体レーザ121と、半導体レーザ121から
のレーザ光122を光ディスク127に導く集光光学系
と、光ディスク127から反射した光を検出する光検出
器1210を備えていて、光ディスク127に記録され
ている情報信号の読み出し(再生)を行う。また、半導
体レーザ121からの光出力を大きくすることで、光デ
ィスク127への書き込み(記録)も行うことができ
る。すなわち、1台の半導体レーザ121を光源として
使用しながら読み出し及び書き込みの両機能を実施でき
る、簡単な構成で優れた特性を有する光ディスク装置6
00を実現することができる。
であり、光ディスク装置600の構成の中の半導体レー
ザ121として適用すれば、もともと円形のレーザ光を
利用することができる。これによって、ビーム形状を整
形することなく、半導体レーザ121から出射した光ビ
ーム122をそのまま光ディスク127に照射すること
ができる。このため、半導体レーザ121から出射した
光ビーム122を無駄なく効率的に利用することができ
て、光ディスク装置600における光の利用効率が向上
する。
広がり角度が小さい(すなわち、狭出射角)という特徴
を有しているので、図10の構成に本発明の半導体レー
ザを適用すれば、コリメータレンズ123を省略して
も、十分な機能を発揮することができる。
直共振器型半導体発光素子(具体的には面発光レーザ)
を利用して形成される発光装置700の構成を模式的に
示す断面図である。
GaAs基板113の上に、本発明による垂直共振器型
半導体発光素子(例えば面発光レーザ)111と受光素
子(光検出器)112とを並べて形成している。このよ
うに、同一の基板113の上に光検出器(受光素子)1
12と面発光レーザ111とを集積的に形成した発光装
置では、両素子111及び112の光軸合わせ工程を簡
略化することができて、その製造コストが低減される。
ーなどの印刷製版における光源としても、適用すること
ができる。
明の垂直共振器型半導体発光素子(具体的には面発光レ
ーザ)を利用して形成される発光装置800の構成を模
式的に示す斜視図である。
GaAs基板170の上に本発明による垂直共振器型半
導体発光素子(例えば面発光半導体レーザ)175をア
レイ状に複数個集積して形成されている。個々の面発光
半導体レーザ175は、本発明のいずれかの実施形態と
して説明した構成を有していればよい。例えば、図12
(b)の断面図に模式的に示すように、個々の面発光半
導体レーザ175からは、基板170に設けられた窓1
70aを通じてレーザ光180が出射される。或いは、
基板の上に形成された半導体積層構造に設けられた窓を
通じてレーザ光が出射される構成であってもよい。
を含む発光装置800を光ディスク装置の光源として使
用して、アレイに含まれる個々の面発光半導体レーザ1
75から出射したレーザ光180が、並列且つ同時に光
ディスク190に照射される。これによって、複数の信
号の読み出し或いは書き込みを並列且つ同時に行うこと
ができて、高速且つ高密度の情報の記録再生が可能にな
る。
置では、レーザ光の出射のための窓の部分に光ファイバ
を挿入することで、複数のプラスチック光ファイバへの
接続(光結合)を容易に行うことができる。この結果、
並列光データ伝送が容易に実現され得るようになる。特
に、本発明の面発光半導体レーザは約480nmの波長
の青色レーザ光を発するが、プラスチック光ファイバ
は、この約480nmの波長の光に対しては、伝搬によ
る損失が少ない。従って、低損失の光源が実現される。
(例えば、面発光半導体レーザ)では、電流ブロック層
が設けられていて、電流を、発光層のうちで積層構造を
有するミラーで挟まれた領域に、有効に注入することが
できる。これによって、低いしきい値電流密度が得られ
る。
よい半導体材料の積層構造で構成することにより、ミラ
ー直下の活性層で発生した熱を、ミラーを通して効果的
に放散できる。これにより、垂直共振器型半導体発光素
子(面発光半導体レーザ)の高温でのレーザ動作が可能
となる。
構造の側からレーザ光を取り出す構成とすれば、基板に
レーザ出射のための窓を形成する工程を行う必要がなく
なって、製造方法が容易になるとともに歩留まりが向上
する。
期構造(多重量子井戸構造)を設けるとともに、この周
期構造とクラッド層との間に、クラッド層よりもバンド
ギャップが小さく且つバリア層より大きなバンドギャッ
プを有する光閉じ込め層を設けるようにすれば、キャリ
アのオーバーフローを抑制して、しきい値電流密度を低
減することができる。
領域の量子井戸構造に含まれる井戸層を除いて、ZnM
gSSeクラッド層やZnSSe電流ブロック層(電流
狭窄層)、さらには、ZnMgSSe層及びZnSSe
層の積層構造を有するミラーを含めて、GaAs基板に
格子整合した積層構造を形成することができる。これに
よって、積層構造に含まれる各層を構成する結晶の欠陥
密度が低減されて、素子寿命が向上する。具体的には、
GaAs基板に格子整合する組成は、例えば、Zn0.9
Mg0.1S0.15Se0.85及びZnS0.06Se0.94であ
る。
nSe系II−VI族化合物半導体材料を用いた垂直共振器
型青色面発光半導体レーザの構造を示す断面図であり、
(b)は、(a)の面発光半導体レーザの上面図であ
り、(c)は、(a)の面発光半導体レーザの活性層及
びその近傍におけるエネルギーバンド図である。
ーザの製造工程を示す斜視図である。
である。
スの混合ガスを用いるドライエッチングによって得られ
るエッチングプロファイルを模式的に示す断面図であ
り、(b)は、従来技術に従った塩素ガスを用いるドラ
イエッチングによって得られるエッチングプロファイル
を模式的に示す断面図である。
を示す図である。
nSe系II−VI族化合物半導体材料を用いた垂直共振器
型青色面発光半導体レーザの構造を示す断面図であり、
(b)は、(a)の面発光半導体レーザの活性層及びそ
の近傍におけるエネルギーバンド図である。
−VI族化合物半導体材料を用いた垂直共振器型青色面発
光半導体レーザの構造を示す断面図である。
−VI族化合物半導体材料を用いた垂直共振器型青色面発
光半導体レーザの構造を示す断面図である。
−VI族化合物半導体材料を用いた垂直共振器型青色面発
光半導体レーザの構造を示す断面図である。
成を模式的に示す断面図である。
における発光装置の構成を模式的に示す斜視図及び断面
図である。
体レーザの構造を示す断面図である。
Claims (27)
- 【請求項1】 II−VI族化合物半導体で形成された発光
層と、 該発光層の内部に相当する位置に開口部を有する第1の
II−VI族化合物半導体層と、 該発光層を挟むように設けられた上部ミラー及び下部ミ
ラーと、を備えており、該開口部を通して該発光層に電
流を注入する、垂直共振器型半導体発光素子。 - 【請求項2】 前記第1のII−VI族化合物半導体層を挟
むように設けられた下部及び上部第2II−VI族化合物半
導体層をさらに備えており、 前記第1のII−VI族化合物半導体層が第1の導電型を有
し、該下部及び上部第2II−VI族化合物半導体層のそれ
ぞれが第2の導電型を有しており、 該第1のII−VI族化合物半導体層によって前記電流が狭
窄されて前記発光層に注入される、請求項1に記載の垂
直共振器型半導体発光素子。 - 【請求項3】 前記第1のII−VI族化合物半導体層の前
記開口部の幅が、前記上部ミラーの直径よりも小さい、
請求項1に記載の垂直共振器型半導体発光素子。 - 【請求項4】 前記第1のII−VI族化合物半導体層の前
記開口部における端部が、テーパ状の形状を有してい
る、請求項1に記載の垂直共振器型半導体発光素子。 - 【請求項5】 前記第1のII−VI族化合物半導体層が高
抵抗層である、請求項1に記載の垂直共振器型半導体発
光素子。 - 【請求項6】 前記第1のII−VI族化合物半導体層が、
ZnSe層、ZnS層、ZnSSe層、ZnSeTe
層、ZnSTe層、ZnMgSSe層、或いはCdZn
SSe層である、請求項1に記載の垂直共振器型半導体
発光素子。 - 【請求項7】 前記第1のII−VI族化合物半導体層の屈
折率が、前記下部及び上部第2II−VI族化合物半導体層
の屈折率よりも低い、請求項2に記載の垂直共振器型半
導体発光素子。 - 【請求項8】 前記発光層の上部に相当する位置に開口
部を有するコンタクト層をさらに備えている、請求項1
に記載の垂直共振器型半導体発光素子。 - 【請求項9】 前記コンタクト層が、ZnTe層、Zn
Te層を含む超格子層、或いはアモルファス半導体層か
ら構成されている、請求項8に記載の垂直共振器型半導
体発光素子。 - 【請求項10】 前記第1のII−VI族化合物半導体層は
前記上部ミラーの直上或いは直下に位置する、請求項1
に記載の垂直共振器型半導体発光素子。 - 【請求項11】 前記上部ミラー及び前記下部ミラーの
それぞれがII−VI族化合物半導体材料で構成されてい
る、請求項1に記載の垂直共振器型半導体発光素子。 - 【請求項12】 前記発光層の上部に相当する位置に開
口部を有する電極金属層をさらに備えている、請求項1
に記載の垂直共振器型半導体発光素子。 - 【請求項13】 前記下部第2II−VI族化合物半導体層
がZnMgSSe層である、請求項2に記載の垂直共振
器型半導体発光素子。 - 【請求項14】 前記発光層がZnSSeバリア層と複
数のZnCdSe井戸層とで構成される多重量子井戸層
からなる、請求項1に記載の垂直共振器型半導体発光素
子。 - 【請求項15】 前記発光層がZnSSeバリア層と複
数のZnCdSe井戸層とで構成される多重量子井戸層
からなる、請求項2に記載の垂直共振器型半導体発光素
子。 - 【請求項16】 前記下部第2II−VI族化合物半導体層
と前記発光層との間に配置され、該発光層の前記バリア
層のバンドギャップ以上であって且つ該下部第2II−VI
族化合物半導体層のバンドギャップより小さいバンドギ
ャップを有する、II−VI族化合物半導体光閉じ込め層を
さらに備える、請求項15に記載の垂直共振器型半導体
発光素子。 - 【請求項17】 GaAs基板の上にバッファ層を介し
て形成されていて、該バッファ層がZnSe層或いはZ
nSSe層である、請求項1に記載の垂直共振器型半導
体発光素子。 - 【請求項18】 GaAs基板の上に形成された電極を
さらに備え、該電極が、AuとGeとNiとPdとを含
む材料から構成されている、請求項1に記載の垂直共振
器型半導体発光素子。 - 【請求項19】 発光層と、 該発光層を挟むように設けられた上部ミラー及び下部ミ
ラーと、を備え、該上部ミラー及び該下部ミラーのそれ
ぞれがII−VI族化合物半導体材料で構成されている、垂
直共振器型半導体発光素子。 - 【請求項20】 垂直共振器型半導体発光素子と光検出
器とを備える発光装置であって、 該垂直共振器型半導体発光素子と該光検出器とが同一基
板の上に形成されていて、 該垂直共振器型半導体発光素子が請求項1から19のい
ずれかに記載のものである、発光装置。 - 【請求項21】 同一基板上にアレイ状に集積的に形成
された複数の垂直共振器型半導体発光素子を備える発光
装置であって、該複数の垂直共振器型半導体発光素子の
それぞれが、請求項1から19のいずれかに記載のもの
である、発光装置。 - 【請求項22】 垂直共振器型半導体発光素子と、 該垂直共振器型半導体発光素子から出射したレーザ光を
記録媒体に集光する集光光学系と、 該記録媒体からの反射光を受光する光検出器と、を備え
る光ディスク装置であって、 該垂直共振器型半導体発光素子が請求項1から19のい
ずれかに記載のものである、光ディスク装置。 - 【請求項23】 前記垂直共振器型半導体発光素子から
出射した前記レーザ光により、前記記録媒体に記録され
ている情報を読み取る、請求項22に記載の光ディスク
装置。 - 【請求項24】 記録用光源として垂直共振器型半導体
発光素子を備える記録装置であって、該垂直共振器型半
導体発光素子が請求項1から19のいずれかに記載のも
のである、記録装置。 - 【請求項25】 II−VI族化合物半導体層を所定の混合
ガスによってドライエッチングするステップを包含し、 該所定の混合ガスは、第1のガス成分と第2のガス成分
とを含み、 該第1のガスは塩素ガスであり、 該第2のガスは、水素ガス、窒素ガス、及び不活性ガス
からなるグループから選択されたガスである、エッチン
グ方法。 - 【請求項26】 GaAs結晶の上にII−VI族化合物半
導体層が形成されている半導体積層構造をエッチングす
る方法であって、該GaAs結晶をNH4OHとH2O2
とH2Oとの混合溶液でウェットエッチングするステッ
プを包含する、エッチング方法。 - 【請求項27】 前記GaAs結晶の上にAlAs或い
はAlGaAsからなるエッチングストップ層を形成す
るステップをさらに包含する、請求項26に記載のエッ
チング方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4429697A JPH10154850A (ja) | 1996-09-30 | 1997-02-27 | 垂直共振器型半導体発光素子、発光装置、光ディスク装置、記録装置、及びエッチング方法 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25808796 | 1996-09-30 | ||
JP8-258087 | 1996-09-30 | ||
JP4429697A JPH10154850A (ja) | 1996-09-30 | 1997-02-27 | 垂直共振器型半導体発光素子、発光装置、光ディスク装置、記録装置、及びエッチング方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10154850A true JPH10154850A (ja) | 1998-06-09 |
Family
ID=26384149
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4429697A Withdrawn JPH10154850A (ja) | 1996-09-30 | 1997-02-27 | 垂直共振器型半導体発光素子、発光装置、光ディスク装置、記録装置、及びエッチング方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10154850A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002196571A (ja) * | 2000-12-26 | 2002-07-12 | Canon Inc | 画像形成装置 |
JP2008506259A (ja) * | 2004-07-06 | 2008-02-28 | ザ リージェンツ オブ ザ ユニバーシティ オブ カリフォルニア | オプトエレクトロニクス応用のための(Al、In、Ga)NおよびZn(S、Se)のウェハボンディング方法 |
-
1997
- 1997-02-27 JP JP4429697A patent/JPH10154850A/ja not_active Withdrawn
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002196571A (ja) * | 2000-12-26 | 2002-07-12 | Canon Inc | 画像形成装置 |
JP4574006B2 (ja) * | 2000-12-26 | 2010-11-04 | キヤノン株式会社 | 画像形成装置 |
JP2008506259A (ja) * | 2004-07-06 | 2008-02-28 | ザ リージェンツ オブ ザ ユニバーシティ オブ カリフォルニア | オプトエレクトロニクス応用のための(Al、In、Ga)NおよびZn(S、Se)のウェハボンディング方法 |
KR101244754B1 (ko) | 2004-07-06 | 2013-03-18 | 더 리전트 오브 더 유니버시티 오브 캘리포니아 | 광전자 응용을 위한 (알루미늄질소, 인듐질소, 갈륨질소, 알루미늄인듐질소, 알루미늄갈륨질소, 인듐갈륨질소, 또는 알루미늄인듐갈륨질소)와 (아연황, 아연셀레늄, 또는 아연황셀레늄) 사이의 웨이퍼 결합 방법 |
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