JPH10151239A - 遊技機製造用ルーター加工装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ルーター加工装置周辺での切削屑の浮遊防止
を図り、作業環境を向上する。 【解決手段】 ルーター加工を行うユニット１の全体を
防塵カバー２０で覆い、ユニット１の動作で発生した切
削屑を集塵ダクト１０，１１で吸引して集塵機１２に捕
捉し、フィルター１２ｂで切削屑と分離された清浄な空
気を、フアン１３ａより防塵カバー２０の内部に還流す
る。防塵カバー２０にユニット１の遊技盤８を受け入れ
る搬入部１ａに対応する入口２１と、ユニット１の遊技
盤８を取り出す搬出部１ｂに対応する出口２２とを有
し、入口２１と出口２２とを内側扉２１ａ，２２ａと外
側扉２１ｂ，２２ｂとからなる２重扉構造に形成し、内
側扉２１ａ，２２ａと各外側扉２１ｂ，２２ｂとの開閉
制御により、遊技盤８の搬入・搬出に際し、防塵カバー
２０からの切削屑漏れ防止が図れる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は、パチンコ機等の
遊技機製造に際し、遊技盤に、遊技球の通過孔や遊技機
能部品取付用孔等の開口を切削加工するルーター加工装
置に関する。

【０００２】

【従来の技術】パチンコ機の製造において、表面に意匠
図の描かれた遊技盤をテーブルに位置決め搭載し、この
テーブル及びテーブルの上方に設置された刃物を加工デ
ータによる位置と順序とに従って平面内の縦横に相対的
に移動すると共に、刃物を回転駆動して、遊技盤に開口
を形成するルーター加工装置を用いることは周知であ
る。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】従来のルーター加工装
置では、刃物より舞い上がる切削屑を刃物の周辺に設け
た集塵ダクトで吸引しているが、遊技盤より落下した切
削屑はルーター加工が終了する毎に、作業者がエアーノ
ズルでテーブルの後方に向けて吹き飛ばし、この吹き飛
ばされた切削屑を就業終了時に電気掃除機や箒等で清掃
している。このようなことから、集塵ダクトで吸引仕切
れない切削屑やエアーノズルで吹き飛ばされた切削屑が
ルーター加工装置の周辺に浮遊し、作業環境が悪くなる
ことがあった。

【０００４】そこで、この発明は、切削屑がルーター加
工装置の周辺に浮遊することを防止して、作業環境を向
上することができるルーター加工装置を提供しようとす
るものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】請求項１の遊技盤をテー
ブルに位置決め搭載し、このテーブル及びテーブルの上
方に設置された刃物を加工データによる位置と順序とに
従って平面内の縦横に相対的に移動すると共に、刃物を
回転駆動して、遊技盤に開口を形成する遊技機製造用ル
ーター加工ユニット全体を防塵カバーで被覆したことを
特徴としている。この請求項１の構成によれば、ルータ
ー加工に伴い発生する切削屑を、ルーター加工ユニット
の周囲に浮遊しないように、防塵カバー２０の内部に閉
じ込めることにより、作業環境を向上することができ
る。防塵カバーが、ルーター加工ユニットの遊技盤を受
け入れる搬入部に対応する入口と、ルーター加工ユニッ
トの遊技盤を取り出す搬出部に対応する出口とを有すれ
ば、ルーター加工ユニットへの遊技盤の搬入と、ルータ
ー加工ユニットからの遊技盤の搬出とを容易に行うこと
ができる。防塵カバーの入口と出口とを内側扉と外側扉
とからなる２重扉構造に形成すれば、各内側扉と各外側
扉との開閉制御により、ルーター加工ユニットへの遊技
盤の搬入とルーター加工ユニットからの遊技盤の搬出と
に際し、切削屑が防塵カバーの内部よりより外部に漏れ
る不都合を防止できる。防塵カバーに加え、集塵手段を
備えれば、作業環境を好適に維持したまま、切削屑を防
塵カバーの内部より外部に運び出すように捕捉できる。
集塵手段に切削屑を吸引する手段を備え、切削屑と分離
された清浄な空気を防塵カバーの内部に還流すれば、当
該空気が集塵手段に吸引されて、防塵カバーの内部に集
塵手段に向かう空気の流れを発生し、集塵手段の集塵力
を向上できる。集塵手段に焼却炉を連結すれば、集塵手
段で捕捉した切削屑を集塵手段の装置外に運搬せずに、
集塵手段より焼却炉に直接的に運搬し、焼却炉で切削屑
を焼却できる。

【０００６】

【発明の実施の形態】図１〜２は一実施形態を示してい
る。図１において、ルーター加工ユニット１はその全体
を防塵カバー２０で被覆されている。ルーター加工ユニ
ット１のモーターのような刃物駆動部２はＸＺ駆動部３
で図１の紙面の表裏方向水平移動すると共に図１の紙面
の上下方向に垂直移動する。刃物駆動部２に下方に向け
て取り付けられた刃物４は刃物駆動部２で水平な一方向
に回転駆動する。ルーター加工ユニット１の可動盤５は
Ｙ駆動部６で図１の紙面の左右方向に水平移動する。可
動盤５に設けられたテーブル７には、加工しようとする
遊技盤８の意匠図の描かれた表面をテーブル７側に向け
て、遊技盤８に形成した図外の一対の基準孔を、テーブ
ル７に設けられた図外の位置決めピンに外嵌装置するこ
とで、遊技盤８を位置決め搭載する。実際には、この遊
技盤８とテーブル７との間には、遊技盤８にその機種に
応じて加工される複数の開口と同一の位置と大きさとに
予め形成された貫通孔を有する図外の当板を介装するの
が一般的であるが、この当板は、テーブル７に遊技盤８
の機種に応じて加工される複数の開口と同一の位置と大
きさとに予め形成された複数の屑落下を形成し、このテ
ーブル７をルーター加工ユニット１に着脱可能に搭載す
るような形態とすれば、このテーブル７を遊技盤８の機
種に応じて用いられる当板として兼用し、当板を省略す
ることも可能である。

【０００７】そして、テーブル７に遊技盤８が位置決め
搭載されたことを検出する図外の遊技盤センサー、又
は、当該遊技盤センサーに代えて作業者の操作でオン動
作されるマニュアルスイッチのいずれかが、遊技盤種別
信号と加工開始信号とを、コンピューターが内蔵された
図外の制御部に出力すると、当該制御部の記憶装置に予
め記憶された当該遊技盤８の機種に対応する加工データ
ーより開口を切削する位置と順序とを抽出し、それらの
位置と順序とに従ってＹ駆動部６、ＸＺ駆動部３、刃物
駆動部２を駆動することで、刃物４がテーブル７に位置
決め搭載された遊技盤８に、例えば、センター役物用
孔、ストップランプ用孔、賞球ランプ用孔、アタッカー
用孔、サイドランプ用孔、入賞用孔、アウト用孔等の複
数の開口を順に自動的に切削して形成する。

【０００８】この実施形態の場合、刃物４より舞い上が
る切削屑を吸引すると共に吸引気流で刃物駆動部２の冷
却を行う集塵ダクト１０と、集塵ダクト１０で吸引仕切
れずに遊技盤８側に落下した切削屑を吸引する集塵ダク
ト１１とを備えている。これらの集塵ダクト１０，１１
は集塵機１２の切削屑を捕捉するための集塵室１２ａに
接続されている。集塵機１２は、フィルター１２ｂで集
塵室１２ａと区分された空気室１２ｃに吸引力発生源１
３を配管接続し、吸引力発生源１３のモーター１３ａで
駆動されたファン１３ｂで生成された吸引用の空気流に
乗せて集塵ダクト１０，１１より運搬された切削屑をフ
ィルター１２ｂで分離して集塵室１２ａに捕捉し、フィ
ルター１２ｂを通過した清浄な空気を空気室１２ｃより
吸引力発生源１３のファン１３ｂのインレットに供給す
る。これらの集塵ダクト１０，１１、集塵機１２、吸引
力発生源１３が集塵手段１４を構成している。この集塵
手段１４で捕捉された切削屑は集塵室１２ａよりサイロ
１５を経由して焼却炉１６に運搬されて焼却される。吸
引力発生源１３のファン１３ｂのアウトレットは、防塵
カバー２０に配管接続されている。

【０００９】図２にも示すように、防塵カバー２０は、
例えば、光透過性を有する合成樹脂からなる図外のパネ
ルを図外の骨格フレームに取り付けるようにして、ルー
ター加工ユニット１の全体を覆うような箱形に形成さ
れ、ルーター加工ユニット１のこれから加工を行おうと
する遊技盤８を受け入れる搬入部１ａに対応する入口２
１と、ルーター加工ユニット１の加工が終了した遊技盤
８を取り出す搬出部１ｂに対応する出口２２とを有す
る。入口２１と出口２２とは内側扉２１ａ，２２ａと外
側扉２１ｂ，２２ｂとからなる２重扉構造に形成されて
いる。入口２１は、外側扉２１ｂを開いて、遊技盤８又
は遊技盤８が積み重ねられた図外のブロックが内側扉２
１ａと外側扉２１ｂとの間の空間において、ルーター加
工ユニット１の外から搬入部１ａに格納された後に、外
側扉２１ｂを閉じ、この外側扉２１ｂが閉じられた状態
において、内側扉２１ａを開いて、遊技盤８又はそのブ
ロックを搬入部１ａからルーター加工ユニット１の材料
供給ステージ１ｃに搬入した後に、内側扉２１ａを閉じ
る。出口２２は、内側扉２２ｂを開いて、遊技盤８又は
そのブロックが内側扉２２ａと外側扉２２ｂとの間の空
間において、ルーター加工ユニット１の加工終了ステー
ジ１ｄより搬出部１ｂに格納された後に、内側扉２２ａ
を閉じ、この内側扉２２ａが閉じられた状態において、
外側扉２２ｂを開いて、遊技盤８又はそのブロックを搬
出部１ｂからルーター加工ユニット１の外に搬出した後
に、外側扉２２ｂを閉じる。これらの入口２１及び出口
２２の内側扉２１ａ，２２ａと外側扉２１ｂ，２２ｂと
の開閉は、作業者が人為的に行うか、又は、ルーター加
工ユニット１を駆動制御する図外の制御装置により自動
的に行うことが可能である。又、防塵カバー２０は、ル
ーター加工ユニット１のルーター加工用の刃物４の交換
やその他の保守点検作業を行い易い部分を開放し得る図
外の扉を備えている。

【００１０】この実施形態によれば、ルーター加工ユニ
ット１の全体を防塵カバー２０で被覆したので、ルータ
ー加工ユニット１より舞い上がった切削屑ルーター加工
ユニット１の周囲に浮遊しないように、切削屑を防塵カ
バー２０の内部に閉じ込めて、作業環境を向上すること
ができる。

【００１１】又、集塵手段１４を備えたので、吸引力発
生源１３を駆動し、テーブル７に位置決め搭載された遊
技盤８の機種に対応する加工データーで可動盤５、テー
ブル７、刃物駆動部２を制御して、刃物４で遊技盤８に
複数の開口を切削加工する際、その切削に伴って発生し
た切削屑の一部を刃物４の周辺より集塵ダクト１０で吸
引し、この集塵ダクト１０で吸引仕切れなかった切削屑
も、集塵ダクト１１で吸引する。そして、集塵ダクト１
０，１１に吸引された切削屑を、集塵ダクト１０，１１
の内部の空気流に乗せて、集塵機１２の集塵室１２ａで
捕捉することができる。

【００１２】この集塵機１２のフィルター１２ｂで切削
屑と分離された清浄な空気が、吸引力発生源１３のフア
ン１３ａより防塵カバー２０の内部に還流し、集塵ダク
ト１０，１１に吸引されることにより、防塵カバー２０
の内部に、集塵ダクト１０，１１に向かう空気の流れを
発生して、集塵手段１４の集塵力を向上することができ
る。

【００１３】又、集塵手段１４に焼却炉１６を連結した
ので、集塵室１２ａで捕捉した切削屑を装置外に運搬せ
ずに、集塵室１２ａより焼却炉１６に直接的に運搬し、
焼却炉１６で切削屑を焼却することができる。

【００１４】前記実施形態では、防塵カバー２０を箱形
に形成したが、当該防塵カバー２０をドーム形状に形成
しても同様の作用効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】 一実施形態を示す構成図。

【図２】 同実施形態の防塵カバーまわりを示し、ａ図
は斜視図、ｂ図は横断面図。

【符号の説明】

１ ルーター加工ユニット ４ 刃物 ７ テーブル ８ 遊技盤 １４ 集塵手段 １６ 焼却炉 ２０ 防塵カバー ２１ 入口 ２１ａ 入口の内側扉 ２１ｂ 入口の外側扉 ２２ 出口 ２２ａ 出口の内側扉 ２２ｂ 出口の外側扉

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 遊技盤をテーブルに位置決め搭載し、こ
   のテーブル及びテーブルの上方に設置された刃物を加工
   データによる位置と順序とに従って平面内の縦横に相対
   的に移動すると共に、刃物を回転駆動して、遊技盤に開
   口を形成する遊技機製造用ルーター加工ユニットを全体
   を、防塵カバーで被覆したことを特徴とする遊技機製造
   用ルーター加工装置。