JPH1014909A - 患部計測用マーカ - Google Patents

患部計測用マーカ

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JPH1014909A
JPH1014909A JP8169020A JP16902096A JPH1014909A JP H1014909 A JPH1014909 A JP H1014909A JP 8169020 A JP8169020 A JP 8169020A JP 16902096 A JP16902096 A JP 16902096A JP H1014909 A JPH1014909 A JP H1014909A
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mri
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JP8169020A
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Shinichi Hirano
信一 平野
Yasuhiro Goto
泰宏 後藤
Kazuaki Fukasaku
和明 深作
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Tokai Rika Co Ltd
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Tokai Rika Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 患部計測用マーカにおいて、MRI用の造影
剤が漏れたり、内部に気泡が発生したりすることを防止
でき、X線CT及びMRIのどちらの撮影も常に良好に
行うことができるようにする。 【解決手段】 マーカの基準棒8を、カーボンFRP製
の外パイプ13と、この外パイプ13内に挿入された非
磁性体製のパイプ状の容器14と、この容器14の内部
にゲル状に硬化させた状態で密封状態に充填されたMR
I用の造影剤15とにより構成する。造影剤15として
は、液体状ではなく、ゲル状に硬化した状態としている
ので、外部へ漏れ難く、また、内部に気泡が発生するこ
ともない。しかも、造影剤15を外パイプ13とは別の
容器14に密封しているので、その造影剤15の品質を
一層安定した状態に保持することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、定位脳手術を行う
際に、X線CTまたは核磁気共鳴を利用したMRI(ma
gnetic resonance imaging)により頭部の断層撮影を行
って患部の位置を計測するために用いられる患部計測用
マーカに関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】定位脳手術を行う場
合、頭蓋固定装置により患者の頭部を固定し、X線CT
またはMRIにより頭部の断層撮影を行って患部の位置
を計測することが行われている。この撮影の際に、頭蓋
固定装置に患部計測用のマーカを取り付け、撮影された
画像にそのマーカの基準棒が基準点として表示されるよ
うにし、その基準点に基づき、患部の位置を三次元的に
計測するようにしている。
【0003】この種のマーカの基準棒としては、X線C
Tの画像とMRIの画像のどちらにも表示される必要が
あるため、例えば、カーボンFRP(カーボン繊維強化
プラスチック)製のパイプ内に、サラダ油などの液体状
のMRI用の造影剤を封入して構成されていた。この場
合、カーボンはX線CTの画像に良好に表示され、ま
た、MRI用の造影剤はMRIの画像に良好に表示され
ることになる。
【0004】しかしながら、従来では、パイプ内に封入
されたMRI用の造影剤が液体状であるため、その造影
剤が漏れ出したり、或いは内部で気泡が発生したりする
ことがあった。造影剤が漏れ出した場合には、マーカと
して使用できなくなってしまうことになり、また、気泡
が発生した場合には、MRIの画像において基準点が不
明瞭となってしまうことになる。
【0005】本発明は上記した事情に鑑みてなされたも
のであり、その目的は、MRI用の造影剤が漏れたり、
内部に気泡が発生したりすることを防止でき、X線CT
及びMRIのどちらの撮影も常に良好に行うことができ
る患部計測用マーカを提供するにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の目的を
達成するために、頭蓋固定装置により患者の頭部を固定
し、X線CTまたは核磁気共鳴を利用したMRIにより
頭部の断層撮影を行って患部の位置を計測するために用
いられる患部計測用マーカにおいて、前記頭蓋固定装置
に取り付けられる台座と、この台座に取り付けられた複
数本の基準棒とを備え、前記基準棒を、カーボンを主体
とする外パイプと、この外パイプ内に挿入された非磁性
体製のパイプ状の容器と、この容器の内部にゲル状に硬
化させた状態で密封状態に充填されたMRI用の造影剤
とにより構成したことを特徴とするものである。
【0007】上記した手段によれば、MRI用の造影剤
としては、液体状ではなく、ゲル状に硬化した状態とな
っているので、外部へ漏れ難く、また、内部に気泡が発
生することもない。しかも、MRI用の造影剤を外パイ
プとは別の容器に密封しているので、その造影剤の品質
を一層安定した状態に保持することができる。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施例について
図面を参照して説明する。まず、図4及び図5におい
て、患者の頭部Aを固定する頭蓋固定装置1は、固定枠
2と、この固定枠2に取り付けられた4本の固定ピン3
とを備えていて、固定枠2に頭部Aを挿入した状態で、
その頭部Aを4本の固定ピン3により固定する構成とな
っている。そして、固定枠2において、これの左右両側
部及び上下部の4箇所に、本発明に係わる患部計測用の
マーカ4が着脱可能に取り付けられるようになってい
る。図4及び図5においては、マーカ4が固定枠2の左
右両側部と上部の3箇所に取り付けられた状態が示され
ている。
【0009】各マーカ4は、図2に示すように、ねじ5
により上記固定枠2に取付固定される台座6と、この台
座6と平行に配置された連結板7と、これら台座6と連
結板7との間に配設された5本の基準棒8,9,10,
11,12とから構成されている。5本の基準棒8〜1
2のうち、両側に位置する2本の基準棒8,12と中央
部に位置する基準棒10とは平行に配置されている。残
る2本の基準棒9と11は、連結板7を底辺とすると共
に頭蓋固定装置1の原点Oを頂点とする、二等辺三角形
を形成するように配置されている。
【0010】各基準棒8〜12は同一の構成であり、具
体的には図1に示すような構成となっている(図1には
基準棒8を代表として示す)。すなわち、外側に位置す
る外パイプ13と、この外パイプ13内に挿入されたパ
イプ状の容器14と、この容器14の内部に密封状態に
充填されたMRI用の造影剤15とから構成されてい
る。
【0011】このうち、外パイプ13は、X線CTの画
像に良好に表示されるカーボンを主体とした材料、この
場合カーボンFRP(カーボン繊維強化プラスチック)
によって形成されている。また、容器14の材質として
は、X線CT及びMRIの画像に悪影響を与えず、しか
も水分を通しにくい非磁性材料として、この場合フッ素
樹脂、或いはポリエチレンによって形成されている。そ
して、MRI用の造影剤15としては、例えば、ガドペ
ンテト酸ジメグルミン(マグネビスト(商品名))を用
い、これを工業用寒天であるアクリルアミドと混合して
ゲル状に硬化させた状態で、上記容器14の内部に密封
状態に充填している。この場合、ガドペンテト酸ジメグ
ルミンとアクリルアミドの混合比(重量比)は、ガドペ
ンテト酸ジメグルミンを1としたときに、アクリルアミ
ドを500〜1000とすることが好ましい。
【0012】しかして、図4及び図5に示すように、患
者の頭部Aを頭蓋固定装置1により固定すると共に、頭
蓋固定装置1に患部計測用のマーカ4を取り付けた状態
で、例えばMRIにより頭部Aの断層撮影を行うと、図
3に示すように、その画像16には、病変部位である患
部Bと共に、各マーカ4の基準棒8〜12が基準点8a
〜12aとして表示される。この場合、各基準棒8〜1
0のうちMRI用の造影剤15部分が基準点8a〜12
aとして点で表示される。
【0013】そして、この画像16において、マーカ4
の中心軸L1,L2から患部Bまでの寸法x,yを計測
し、この寸法x,yと、画像16の縮尺度に基づき、実
際の患部の、固定枠2の原点OからX方向及びY方向の
距離を計測できる。また、画像16において、マーカ4
の二等辺三角形の斜辺を構成する2本の基準棒9,11
に対応する基準点9a,11a間の寸法zを計測し、こ
の寸法zと、画像16の縮尺度に基づき、実際の患部
の、固定枠2の原点OからZ方向の距離を計測できる。
これらにより、実際の患部の位置を、固定枠2の三次元
の座標で表すことができる。そして、このようして求め
た患部の位置に対して、治療器、例えば吸引針を導入し
たり、或いはライナック等のX線照射装置によりX線を
照射することにより、治療を行うことができる。
【0014】X線CTにより頭部Aの断層撮影を行う場
合も、上記したMRIの場合と同様に行うことができ
る。なお、このX線CTの画像では、図示はしないが、
各基準棒8〜10のうち、カーボンを主体とした外パイ
プ13の部分が基準点として小さなリング状で表示され
る。
【0015】上記した実施例によれば、マーカ4の各基
準棒8〜12を、カーボンを主体とした外パイプ13
と、この外パイプ13内に挿入された非磁性体製の容器
14と、この容器14の内部に充填されたMRI用の造
影剤15とにより構成したことにより、X線CT及びM
RIのどちらの撮影も良好に行うことができる。また、
MRI用の造影剤15としては、液体状ではなく、ゲル
状に硬化した状態となっているので、外部へ漏れ難く、
また、内部に気泡が発生することもない。しかも、MR
I用の造影剤15を外パイプ13とは別の容器14に密
封しているので、その造影剤15の品質を一層安定した
状態に保持することができる。従って、MRI用の造影
剤15が漏れたり、内部に気泡が発生したりすることを
防止でき、X線CT及びMRIのどちらの撮影も常に良
好に行うことができる。
【0016】本発明は、上記した実施例にのみ限定され
るものではなく、次のように変形または拡張することが
できる。MRI用の造影剤15としては、ガドペンテト
酸ジメグルミンに代えて、生理食塩水(NaCl)に塩
化ニッケルを少量混ぜた溶液、或いは、硫酸銅水溶液を
用い、これをゲル状に硬化させるようにしてもよい。
【0017】
【発明の効果】以上の説明にて明らかなように、本発明
によれば、基準棒を、カーボンを主体とした外パイプ
と、この外パイプ内に挿入された非磁性体製の容器と、
この容器の内部にゲル状に硬化させた状態で密封状態に
充填されたMRI用の造影剤とにより構成したことによ
り、MRI用の造影剤が漏れたり、内部に気泡が発生し
たりすることを防止でき、X線CT及びMRIのどちら
の撮影も常に良好に行うことができるという優れた効果
を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】要部の拡大破断正面図
【図2】マーカの斜視図
【図3】MRIによる画像を示す図
【図4】使用状態を示す側面図
【図5】同状態の正面図
【符号の説明】
1は頭蓋固定装置、4はマーカ、6は台座、8〜12は
基準棒、8a〜12aは基準点、13は外パイプ、14
は容器、15は造影剤、Aは頭部、Bは患部である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 頭蓋固定装置により患者の頭部を固定
    し、X線CTまたは核磁気共鳴を利用したMRIにより
    頭部の断層撮影を行って患部の位置を計測するために用
    いられるものであって、 前記頭蓋固定装置に取り付けられる台座と、この台座に
    取り付けられた複数本の基準棒とを備え、 前記基準棒を、 カーボンを主体とする外パイプと、 この外パイプ内に挿入された非磁性体製のパイプ状の容
    器と、 この容器の内部にゲル状に硬化させた状態で密封状態に
    充填されたMRI用の造影剤とにより構成したことを特
    徴とする患部計測用マーカ。
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