JPH10148529A - エネルギー閉じ込め型圧電振動ジャイロスコープ - Google Patents

エネルギー閉じ込め型圧電振動ジャイロスコープ

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JPH10148529A
JPH10148529A JP8306515A JP30651596A JPH10148529A JP H10148529 A JPH10148529 A JP H10148529A JP 8306515 A JP8306515 A JP 8306515A JP 30651596 A JP30651596 A JP 30651596A JP H10148529 A JPH10148529 A JP H10148529A
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piezoelectric
electrode
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JP8306515A
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Hiroshi Abe
洋 阿部
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Tokin Corp
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Tokin Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 小型で、構造及び製造が簡単、高精度のエネ
ルギー閉じ込め振動モードを利用した圧電振動ジャイロ
を提供すること。 【解決手段】 圧電板の厚さ方向に分極を有する部分の
主面のほぼ中央部であって励振方向に互いに所定間隔離
れた二位置の内、一方の位置に前記励振方向と直角の方
向にストリップ状の1対の電極を設けると共に、他方の
位置に前記励振方向と直角方向に他の1対のストリップ
状の他の1対の電極を形成し、前記2対の電極間に励振
用の駆動電圧を印加し、1対を構成する電極間に生じる
コリオリ力による振動に対応した起電力を検出するよう
にし、2対の電極間に振動エネルギーを閉じ込めた圧電
振動ジャイロを得る。1対を構成する電極に加わる駆動
電圧を可変抵抗器によって互いに調整することによっ
て、電極に非対称性が存在しても非回転時の検出電圧を
ゼロに調整することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、回転角速度を検出
するためのジャイロスコープに関し、特に、圧電振動子
のエネルギー閉じ込め振動モードを利用した圧電振動ジ
ャイロスコープに関するものである。
【0002】
【従来の技術】圧電振動ジャイロスコープ(以下簡単の
ために圧電振動ジャイロと呼ぶ)は、圧電振動子を一定
方向に励振しておいた状態で、該圧電振動子がその励振
方向に直角な方向の軸の周りにに回転した際、その励振
方向及び回転軸に直角の方向に生ずるコリオリ力を検知
して、回転角速度を検出するもので、種々の応用がある
が、最近では、例えば、自動車のナビゲーションシステ
ムや、VTRカメラの手振れ補正機構などに用いられる
ようになって来ている。
【0003】圧電振動ジャイロとして、振動のエネルギ
ーが駆動電極近傍に集中しているエネルギー閉じ込め振
動モードで振動する圧電振動子を用いたエネルギー閉じ
込め振動モードを利用した圧電振動ジャイロが、例え
ば、特開昭62−162915号や特開平5−3225
80号に提案されている。
【0004】エネルギー閉じ込め振動モードを利用した
圧電振動ジャイロは、振動エネルギーが圧電振動子の局
部に集中しているので、圧電振動子の支持が簡単容易で
あり、遊離しているリード線が不要となる利点がある。
【0005】特開昭62−162915号は、振動エネ
ルギーを局部に閉じ込めるために、振動子の厚みを局部
的に厚く形成しその部分を厚み方向に分極し、厚い局部
の対向端面に駆動電極を設け、対向側面に検出電極を設
けたものを開示している。また、他の例として、駆動電
極と検出電極を圧電板の一面に設け、駆動電極間に検出
電極として交差指電極を設けたものを開示している。
【0006】特開平5−322580号は、圧電板の一
部領域を厚み方向に分極し、その分極領域の主面上に2
組の対向電極を、対向方向を直角にして設け、一方の対
向電極を駆動電極に、他方の対向電極を検出電極とした
圧電振動ジャイロを開示している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】特開昭62−1629
15号に開示したエネルギー閉じ込め振動モードを利用
した圧電振動ジャイロは、圧電板の厚みを局部的に厚く
しなければならないとか交差指電極を形成しなければな
らないといった製造上の難点がある。また、一対の駆動
電極と一対の検出電極が互いに近傍に設けられているの
で、駆動電極から圧電板内に印加した駆動電界が検出電
極に影響され、駆動電界方向が変化して精度が得られな
いとの欠点が見られる。
【0008】特開平5−322580号に開示したエネ
ルギー閉じ込め振動モードを利用した圧電振動ジャイロ
は、構成は簡単で製造も容易であるが、一対の駆動電極
と一対の検出電極が互いに近傍に設けられているので、
駆動電極から圧電板内に印加した駆動電界が検出電極に
影響され、駆動電界方向が変化し、精度の良い検出出力
を得ることが困難である。
【0009】従って、本発明は、小型で、構造及び製造
が簡単、高精度のエネルギー閉じ込め振動モードを利用
した圧電振動ジャイロを提供することを目的とする。
【0010】本発明は、圧電板の主面の限定された領域
に出力電極を駆動電極の一部に共用することによって、
出力電極が駆動電界に悪影響を与えないようにしたエネ
ルギー閉じ込め振動モードを利用した圧電振動ジャイロ
を提供することを目的とする。
【0011】更に、本発明は、振動子の加工、組立て、
電極誤差などによる圧電振動ジャイロの静止時における
不要な出力を回路的にキャンルすることができるエネル
ギー閉じ込め振動モードを利用した圧電振動ジャイロを
提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、圧電板の平面
に沿った一方向に励振し、該圧電板の回転によって生じ
るコリオリ力による振動を検知して回転角速度を検出す
る圧電振動ジャイロスコープにおいて、前記圧電板の厚
さ方向に分極を有する部分の主面上であって前記励振方
向に互いに所定間隔離れた二位置の内、一方の位置に前
記励振方向と直角の方向に互いに間隔をおいて延在する
ストリップ状の第1および第2の電極を設けると共に、
他方の位置に前記励振方向とほぼ直角方向に互いに間隔
をおいて延在するストリップ状の第3および第4の電極
を形成し、前記第1および第2の電極と前記第3及び第
4の電極との間に励振用の駆動電圧を印加し、前記第3
及び第4の電極の間に生じる前記コリオリ力による振動
に対応した起電力を検出するようにし、前記第1および
第2の電極と前記第3および第4の電極との間に生ずる
厚みすべり振動のエネルギー閉じ込めモードを利用した
ことを特徴とするエネルギー閉じ込め型圧電振動ジャイ
ロスコープである。
【0013】本発明の圧電振動ジャイロスコープにおい
ては、前記第3及び第4の電極はそれぞれ仮想接地機能
を備えた第1及び第2の電流検出回路に接続してあり、
前記第1および第2の電極に励振用の駆動電圧を印加
し、前記第1及び第2の電流検出回路出力間に生ずる差
電圧から検出出力を得る構成とする。
【0014】本発明の圧電振動ジャイロスコープは、駆
動及び検出回路として、前記第1及び第2の電流検出回
路の出力間に接続され該両電流検出回路の出力電圧の差
を検出するための差動回路と、該差動回路出力に接続さ
れた同期検波回路と、該同期検波回路の出力に接続され
た整流回路と、前記第1及び第2の電流検出回路の出力
間に接続され自励振駆動用周波数の信号を発振するため
の発振回路と、該発振回路の出力に接続され前記自励振
駆動用周波数の交流電圧を前記第1および第2の電極に
印加する駆動回路とを備えると良い。
【0015】前記第1および第2の電極に印加される電
圧を調整する駆動電圧調整手段を備えることによって、
前記第3および第4の電極から前記第1および第2の電
流検出回路に入力する出力電流を同一になるように調整
するようにすると良い。
【0016】前記駆動電圧調整手段が前記第1および第
2の電極に両端を接続された可変抵抗器であり、該可変
抵抗器の摺動端子に前記駆動回路の出力を接続し、該摺
動端子の位置を変化させることによって、前記第1およ
び第2の電極に印加される電圧を調整するようにするこ
とができる。
【0017】前記圧電板としては、圧電セラミックスを
用い、該圧電セラミックの前記第1乃至第4の電極間及
びその近傍の領域のみを厚さ方向に分極するものとす
る。
【0018】また、前記圧電板として厚み方向に分極軸
を有する圧電結晶板を用いることもできる。
【0019】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の一実施例におけ
るエネルギ一閉じ込め型振動ジャイロの振動子の構成を
示す斜視図である。図1に示すように、圧電振動子は、
例えば、PZTやチタン酸バリウムなどの圧電セラミッ
クス板で構成した、中央部が厚さ方向に分極軸を有する
圧電板10を用いる。この圧電板10の前記中央部の主
面上にストリップ状の第1および第2の電極11および
12が一直線上に互いに間隔をおいて設けられている。
こりら第1および第2の電極11および12と所定距離
だけ離れた位置に該第1および第2の電極と対向し且つ
平行に、第3および第4の電極13および14が互いに
離れて形成されている。これら電極11、12、13お
よび14には、外部に導出するための端子部15、1
6、17および18が接続されている。なお、これら電
極および端子部は、銀ペーストあるいは金スパッタで構
成されると良い。もちろん他の導電膜を採用することが
できる。外部に導出するための端子部は振動子の上に設
けずにリード線を用いても良い。
【0020】今、図示のとおり、厚み方向をZ軸、電極
の対向方向をX軸、これらに直交する方向をY軸とする
三次元座標を決める。
【0021】第1および第2の電極11および12と第
3および第4の電極13および14との間に駆動電圧
(交流)を印加すると、X方向の振動が励振される。こ
の状態で、圧電板10がZ軸の周りに回転すると、Y方
向にコリオリ力による振動が発生し、これにより、第3
および第4の電極間に起電力が発生する。この起電力を
検知することによって、コリオリ力による振動の大きさ
を、したがって、回転角速度を検出することができる。
なお、振動のエネルギーは圧電板の前記中央部すなわ
ち、電極11から14に囲まれた振動領域に閉じ込めら
れ、周辺に及ばないので、圧電板の周辺部を支持するこ
とが容易である。
【0022】図2は図1の圧電振動子1に接続される回
路構成を示すブロック図である。図2を参照をすると、
圧電振動子1の第3及び第4の電極13及び14には、
電流検出回路21、22がそれぞれ接続されている。電
流検出回路21、22の出力側には、差動増幅回路23
が接続され、同期検波回路24、整流回路25を介し
て、圧電振動ジャイロの検出出力が得られる。一方、電
流検出回路21、22は自励発振条件を満たすための発
振回路26に接続され、X方向振動を与えるための駆動
回路27を介して第1および第2の電極11および12
に接続されており、自励発振回路を構成している。この
自励発振回路により圧電振動子の厚みすベり振動の共振
周波数にほぼ等しい周波数の交流電圧が電極11に印加
される。
【0023】なお、駆動回路27の出力駆動電圧は、第
1および第2の電極11および12に直接供給されても
良いが、駆動電圧調整手段を介すると良い。この駆動電
圧調整手段により、第1および第2の電流検出回路21
および22に出力される電流の振幅が同一になるように
調整することができる。これにより、振動子の加工、組
立て、電極誤差などによる圧電振動ジャイロの静止時に
おける不要な出力を回路的にキャンルすることができ
る。
【0024】このような駆動電圧調整手段として、種々
のものが用いられるが、ここでは、前記第1および第2
の電極11および12に両端を接続された可変抵抗器2
8が用いられ、該可変抵抗器の摺動端子に前記駆動回路
27の出力が接続されている。この摺動端子の位置を変
化させることによって、前記第1および第2の電極11
および12に印加される電圧を調整することができる。
【0025】図3は、図2における電流検出回路21お
よび22の構成例を示す図で、第3および第4の電極1
3および14を仮想的に接地させる機能を備えたもので
ある。この回路は、演算増幅器31の非反転入力端子
(+)は基準電圧に接地されており、演算増幅器31の
出力端子から反転入力端子に抵抗器Rが接続されてい
る。反転入力端子(−)は,演算増幅器の仮想接地機能
により常に前記の接地基準電位に保たれる。この反転端
子に電流が流入すると、抵抗器Rにより電圧に変換され
る。すなわち、Vout=−iRなる出力を得る。すな
わち、この電流検出回路は、機能的には入カインピーダ
ンスがほぼ0で、入力電流に比例した出力電圧を得るこ
とが出来る回路である。
【0026】この電流検出回路を図2の電流検出回路2
1および22に用いる。その際、反転入力端子(−)を
第3および第4の電極13および14に接続する。これ
により、駆動電圧は、第1およびだ2の電極11および
12と第3および第4の電極13および14との間に加
わることになり、第3および第4の電極13および14
間の起電力は、電流検出回路21および22の出力間の
電位差として検出できることになる。
【0027】次に、本発明の上記の実施の形態における
よる圧電振動子の駆動原理を、図面を参照して具体的に
説明する。
【0028】図4(a)及び(b)は、図1および図2
に示したエネルギー閉じ込め型振動子の基本構造をそれ
ぞれ示す平面図及び電極部分のみを示す断面図である。
図4(a)及び(b)を参照すると、厚さ方向(Z軸方
向)に分極された圧電板10の中央部の同一面上に、X
軸方向に間隔を持って対向するスリット状の電極D1お
よびD2が形成されている。なお、T1およびT2は端
子部である。端子T1およびT2間に電圧を印加する
と、対向する電極D1およびD2の間の圧電板10の領
域(電極間領域)には、ほぼ板の面に平行な方向(X方
向)の電界が印加されるため、この電界と直交する厚さ
方向(Z軸方向)の分極との相互作用により、電極間領
域にはX方向にひずみが生ずることになる。電極D1、
D2の寸法を圧電板10の特性に合わせて設計し、印加
電圧を電極間領域の共振周波数に合った周波数の交流電
圧とすると、電極間領域に厚みすべり振動を励起するこ
とができる。その振動は電極間領域の周囲には減衰して
伝搬せずに閉じ込められる。すなわちエネルギー閉じ込
め振動子を構成することができる。また、この振動は、
圧電板の面に平行な電界によって生ずる厚みすべり振動
であるので、平行電界励振型厚みすべり振動と呼ばれ
る。なお、厚みすべり振動とは、圧電板の変位の方向が
板面に平行で、波の伝搬方向が板の厚さ方向の振動であ
る。この振動の様子を図解するために、図5に半波長で
共振している場合の厚さ方向(Z軸方向)の変位分布を
示す。
【0029】図1および図2の振動子は、上の基本構造
を利用したものである。すなわち、第1およびだ2の電
極11および12がD1をその長さ方向で2分割した電
極であり、これらと対向する、第3および第4の電極1
3および14がD2電極を長さ方向で2分割した電極で
ある。第3の電極13および第4の電極13および14
は検出電極を構成し、それぞれ仮想接地機能を備えた電
流検出回路21および22に接続している。これによ
り、第3の電極13および第4の電極14は、仮想的に
基準電位に保たれているから、電位的には接地端子とみ
なすことができる。従って、第1および第2の電極11
および12に前記圧電板の厚みすベり振動モードの共振
周波数にほぼ等しい周波数の励振用の駆動電圧を印加す
ると、図4の振動子と同様に、第1、第2、第3および
第4の電極11、12、13および14によって囲まれ
る領域(電極間領域)に、第1および第2の電極11お
よび12の中心を結ぶ線の中点と、第3および第4の電
極13および14の中心を結ぶ直線の中点とを結ぶ直線
の方向(X方向)のエネルギー閉じ込め振動モードの厚
みすベり振動が発生する。
【0030】この状態で、前記圧電板10をその主面と
直交する軸の回りに回転させたると、コリオリ力の作用
により、前記励振されている厚みすベり振動の方向と直
角な方向(Y方向)の厚みすベり振動が発生する。この
コリオリ力により発生した厚みすベり振動により、第1
の電極11と第3の電極13の間、および第2の電極1
2と第4の電極14の間のインピーダンスが変化し、そ
の結果として、前記電流検出回路21及び22に流れ込
む電流値が変化する。第3の電極13と第4の電極14
は前述したように、励振されている厚みすベり振動の方
向(X方向)に対して対称に配置されているため、電流
検出回路21および22に流れ込むコリオリ力による振
動によって変化する電流は、振幅が等しく、互いに18
0度位相の異なった電流となる。従って、電流検出回路
21および22の出力電圧も、互いに180度位相の異
なった電圧となり、これらの出力電圧の差を差動回路2
2により差電圧として検出し、同期検波回路24によっ
てこの電圧を所定のタイミングで同期検波し、整流回路
25で整流することにより、印加した回転角速度に比例
した直流の出力電圧を検出出力として得ることが出来
る。
【0031】一方、電流検出回路21、22は自励発振
条件を満足するための発振回路26と駆動回路27を介
して第1および第2の電極11および12に接続され、
自励発振ループを構成している。これにより、振動子の
共振周波数を自動的に迫尾して効率よく振動子を駆動で
きるから、高感度なジャイロを得ることができる。
【0032】なお、前述したように、振動子の製作の際
に、電極等の対称性が失われ、電流検出回路21および
22への出力電流の対称性が失われると、圧電振動子の
非回転時にも、出力が現れ、また、その分だけ回転時も
検出出力に誤差が生じることになるので、この非回転時
の出力を零とするために、可変抵抗器28による駆動電
圧調整回路が設けられている。
【0033】ここで、本発明に用いる圧電板が「厚み方
向の分極を有する」とは、厚み方向にのみ分極されてい
るものに限定するものではなく、厚み方向の分極成分を
有するものも含むものとする。もちろん厚み方向の分極
成分の大きな方が良いので、厚み方向のみに分極されて
いるものが最も有利である。
【0034】圧電板10として圧電セラミックスを用い
た場合には、公知のように分極処理を必要とするが、分
極領域は、圧電板の全体に亘っても良いし、振動を閉じ
込める領域のみに限っても良い。
【0035】圧電板10として、圧電結晶板(例えば水
晶、LiNbO3、LiTO3等)を用いることができ
る。その場合、厚み方向の分極軸を持たせるために、Z
カットの板が最も好ましいが、回転Yカットの板を用い
ることもできる。
【0036】
【発明の効果】本発明によれば、圧電板の主面上に一直
線上に間隔をおいて配置した一対のスリット状電極と、
これらと平行に且つ対向する他の1対のスリット状電極
間に駆動電圧を印加して駆動を行い、一方の対の電極を
検出電極として検出を行うので、駆動電界が検出電極の
存在によって悪影響を受けず、X方向振動を励振するた
めの電界を保ったままY方向振動を検出することがで
き、高精度高感度の振動ジャイロを得ることができる。
又、エネルギ一閉じ込め振動を用いているから支持が容
易で信頼性の高いジャイロを得ることができる。更に、
一対の電極に加わる駆動電圧を互いに調節する駆動電圧
調節手段を設けたので、この駆動電圧調節手段を調整す
ることによって、1対の検出電極の各々から出力される
電流の振幅を同一に調節することができ、これによっ
て、製造誤差による出力電流の非対称性を回路の調整で
補正することができる。したがって、構成度の圧電振動
ジャイロを得ることができる。
【0037】又、圧電板を局部的に厚みを変化させた
り、複雑な電極構造を形成する必要もなく、振動子とし
ては任意形状の圧電板の所定領域に2対の平行電極を形
成するのみで良いので、構造および製造も簡単である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態による圧電振動子の構成を
示す斜視図である。
【図2】圧電振動子を用いたジャイロの回路構成を示す
ブロック図である。
【図3】図2の回路で用いる電流検出回路の一例を示す
回路図である。
【図4】図1および図2の圧電振動子に採用した振動子
基本構造を示す図で、(a)は平面図、(b)は、電極
の端子部を除いた側面図である。
【図5】図4の基本構造の振動子の厚みすべり振動にお
ける厚み方向の変位分布を示す図である。
【符号の説明】
1 圧電振動子 10 圧電板 11 第1の電極 12 第2の電極 13 第3の電極 14 第4の電極 15、16、17、18 端子部 21 電流検出回路 22 電流検出回路 23 差動回路 24 同期検波回路 25 整流回路 26 発振回路 27 駆動回路 28 駆動電圧調整回路(可変抵抗器) 31 演算増幅器

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧電板の平面に沿った一方向に励振し、
    該圧電板の回転によって生じるコリオリ力を検知して回
    転角速度を検出する圧電振動ジャイロスコープにおい
    て、前記圧電板の厚さ方向に分極を有する部分の主面上
    であって前記励振方向に互いに所定間隔離れた二位置の
    内、一方の位置に前記励振方向と直角の方向に互いに間
    隔をおいて延在するストリップ状の第1および第2の電
    極を設けると共に、他方の位置に前記励振方向とほぼ直
    角方向に互いに間隔をおいて延在するストリップ状の第
    3および第4の電極を形成し、前記第1および第2の電
    極と前記第3及び第4の電極との間に励振用の駆動電圧
    を印加し、前記第3及び第4の電極の間に生じる前記コ
    リオリ力による振動に対応した起電力を検出するように
    し、前記第1および第2の電極と前記第3および第4の
    電極との間に生ずる厚みすべり振動のエネルギー閉じ込
    めモードを利用したことを特徴とするエネルギー閉じ込
    め型圧電振動ジャイロスコープ。
  2. 【請求項2】 請求項1の圧電振動ジャイロスコープに
    おいて、前記第3及び第4の電極はそれぞれ仮想接地機
    能を備えた第1及び第2の電流検出回路に接続してあ
    り、前記第1および第2の電極に励振用の駆動電圧を印
    加し、前記第1及び第2の電流検出回路出力間に生ずる
    差電圧から検出出力を得るように構成したことを特徴と
    する圧電振動ジャイロスコープ。
  3. 【請求項3】 請求項2の圧電振動ジャイロスコープに
    おいて、前記第1及び第2の電流検出回路の出力間に接
    続され該両電流検出回路の出力電圧の差を検出するため
    の差動回路と、該差動回路出力に接続された同期検波回
    路と、該同期検波回路の出力に接続された整流回路と、
    前記第1及び第2の電流検出回路の出力間に接続され自
    励振駆動用周波数の信号を発振するための発振回路と、
    該発振回路の出力に接続され前記自励振駆動用周波数の
    交流電圧を前記第1および第2の電極に印加する駆動回
    路とを備えていることを特徴とする圧電振動ジャイロス
    コープ。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の圧電振動ジャイロスコ
    ープにおいて、前記第3および第4の電極から前記第1
    および第2の電流検出回路に入力する出力電流が同じ振
    幅を有するように前記第1および第2の電極に印加され
    る電圧を調整する駆動電圧調整手段を有することを特徴
    とする圧電振動ジャイロスコープ。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載の圧電振動ジャイロスコ
    ープにおいて、前記駆動電圧調整手段が前記第1および
    第2の電極に両端を接続された可変抵抗器であり、該可
    変抵抗器の摺動端子に前記駆動回路の出力が接続されて
    おり、該摺動端子の位置を変化させることによって、前
    記第1および第2の電極に印加される電圧を調整するこ
    とを特徴とする圧電振動ジャイロスコープ。
  6. 【請求項6】 請求項1から5のいずれかに記載の圧電
    振動ジャイロスコープにおいて、前記圧電板として圧電
    セラミックスを用い、該圧電セラミックの前記第1乃至
    第4の電極間及びその近傍の領域のみを厚さ方向に分極
    したことを特徴とする圧電振動ジャイロスコープ。
  7. 【請求項7】 請求項1から5のいずれかに記載の圧電
    振動ジャイロスコープにおいて、前記圧電板として厚み
    方向に分極軸を有する圧電結晶板を用いたことを特徴と
    する圧電振動ジャイロスコープ。
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