JPH10147387A

JPH10147387A - 包装品

Info

Publication number: JPH10147387A
Application number: JP9310110A
Authority: JP
Inventors: Sigmund Sos; ゾースズィークムント; Artur Hoch; ホッホアルトゥーア; Susanne Merkle; メルクレズザンネ
Original assignee: Groz Beckert KG
Current assignee: Groz Beckert KG
Priority date: 1996-11-13
Filing date: 1997-11-12
Publication date: 1998-06-02
Anticipated expiration: 2017-11-12
Also published as: JP3283808B2; EP0842868B1; DE59702850D1; ES2153154T3; EP0842868A1; US5853087A; DE19646845C1

Abstract

(57)【要約】【課題】ミシン針又は細長い類似した対象物のための
包装品であって包装された物品の充填と取出しが簡便に
なり、該物品が機械的な損傷及び腐蝕に対して保護され
るようにすること。【解決手段】扁平な受容部と扁平な蓋部分とを有し、
蓋部分がヒンジを介して受容部分に結合され、ヒンジ軸
を中心として容器を成して折り曲げ可能に構成され、折
り曲げられた蓋部分が受容部分の上に固定手段を用いて
固定可能であり、ヒンジとは反対側には、蓋部分又は受
容部分にヒンジ結合された閉鎖手段が配置されている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は特にミシン針又はそ
れに類似した細長い対象物のための包装品に関する。

【０００２】

【従来の技術】例えばミシン針のための包装品として
は、今日ではまだ、所定個数の針が収容されかつ長さが
針長さよりもいくらか大きい袋又は箱が使用されてい
る。これらの容器は個々のミシン針を取出す場合の取り
扱いが面倒である。例えば１つの単個針を取出すために
は袋の内容物を用心深く、針が掴めるようになるまで揺
すって袋の外に出す必要がある。さらに多数の並んでい
る針を受容する箱から個々の針を取り出すことは常には
容易でない。

【０００３】これに対して見通しの良い提供と容易な取
り出しは、ＤＥ２０３９７０１Ａ１号明細書によって公
知である、ミシン針と細長い対象物とのための容器が保
証する。この容器は横断面で見てほぼＵ字形の底部分又
は受容部分を有し、該底部分又は受容部分は横断面がＶ
字形の平行なトラフを備えている。これらのトラフは並
んで位置する対象物を秩序正しく受容する装置を形成す
る。底部分のサイドボードに係止可能でかつサイドボー
ド内で長手方向に移動可能に支承された蓋はトラフ内に
入れられた対象物を摩擦接続で不動に保持する。このた
めには蓋の内面に発泡材製のクッションが配置され、該
クッションがトラフ内にある対象物を押圧している。底
部分に対し蓋を軸方向に移動させることは、対象物をト
ラフ内で一緒に軸方向に移動させることを許すので、対
象物の端部は底部分の端面を越えて突出し、取り出しの
ために個別に掴むことができるようになる。しかし、こ
の容器においては包装された対象物は、すべての側で環
境の影響に対し保護されてはいない。これは例えばミシ
ン針においては不都合である。

【０００４】他の、ＤＥ−３０３０２０８Ａ１号明細書
によって公知である包装、特にミシン針又はそれに類似
したもののための包装においては、深絞りされたプラス
チックシートにより形成された基板の上には、該基板面
の1／2よりも少ない部分面を占める範囲に、針又は対象
物を個別の配置で受容するトラフ状の受容部が設けられ
ている。針は、基板の当該範囲の上に溶着された透明な
カバーシートによって、基板の凹所内に気密に閉じられ
て保管されている。対象物を受容する部分面に対し折り
線により段差のつけられた基板残余面は保持突起を備
え、該保持突起は部分面の上に蓋状に折り返された状態
で前記部分面の範囲における対応保持手段に係合する。
この包装品はいわゆる吊り下げ包装品である。つまり、
気密に包装されたミシン針を有する基板はスタンド又は
それに類似したものに吊り下げることができる。横方向
に延びる折り線は買入者が包装品を半分の大きさに折り
畳み、カバン内へ簡便に収納することを可能にする。し
かしながら、個々のミシン針又は包装された他の対象物
を取り出すためにはまず底板を細長く延びた元の状態に
再び拡げ、次いで、少なくとも針もしくは対象物が露出
し、それが取り出せるようになるまで、溶着されたカバ
ーシートを裂開するか引き剥がさなければならない。こ
のような吊り下げ包装品はむしろ小さい消費者のため、
例えば家庭用包装品に適しており、工業的な使用にはほ
とんど不適当である。

【０００５】さらにＵＳ−Ａ−４７６５４７３Ｃ号明細
書によれば、所定数のミシン針をそれぞれ、横断面方形
の扁平な発泡材体内に押し込み、このように針で充たさ
れた発泡材体のセットを集合容器内に収容することが公
知である。この場合、集合容器は主としてそれぞれＵ字
形である２つの部分から成っている。これらのＵ字形部
分は互いに９０゜回動させられて互いに平行な脚部で相
互に保持し合うように組み立てられている。このような
囲い包装は必然的にきわめて面倒で、しかも高価であ
る。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は包装
品、特にミシン針又はそれに類似した細長い対象物のた
めの包装品であって、ミシン針又はそれに類似した対象
物を充填する場合と取り出す場合との取り扱いが確実で
かつ容易である点で優れておりかつ包装されたミシン針
又は対象物の機械的な損傷及び腐蝕に対する保護が保証
される包装品を提供することである。

【０００７】

【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
には、包装品は本発明によれば請求項１の特徴を有して
いる。

【０００８】本発明の包装品は、包装しようとする個々
の対象物のための保持手段を片側に保持している扁平な
受容部分と、該受容部分に通常はフィルムヒンジとして
構成されたヒンジを介して結合された扁平な蓋部分とか
ら成っている。蓋部分は保持手段により保持された針又
は対象物のための容器を構成して受容部分の上に折り曲
げられる。折り曲げられた蓋部分は受容部分の上に固定
手段で係止されるので包装容器の安定した構成が生じ
る。ヒンジとは反対側においては、蓋部分又は受容部分
にヒンジ結合された閉鎖手段が配置されている。これら
の閉鎖手段は容器内へ通じる取出し開口を開放する位置
と該取出し開口を閉鎖する位置との間で旋回させられ
る。

【０００９】保持手段は有利な形式でウエブ又は突起を
有し、このウエブ又は突起で、対象物、例えばミシン針
のための細長い受容トラフ又は受容ポケットを制限す
る。このトラフ又はポケット内に対象物、例えばミシン
針は、有利にはそれぞれ個別に、ルーズに配置されて収
容される。しかし、原則的にはトラフ底又はポケット底
の上又は蓋部分の内側に例えば発泡材から成る押圧クッ
ションを配置して針又は個々の対象物を摩擦接続により
位置が変わらないように固定することも考えられる。有
利な実施例では閉鎖手段は、取出し開口をその幅の１部
分だけに亘ってしか開放しない幅を有し、互いに無関係
に作動可能である個々の閉鎖部分を有している。これら
の閉鎖部分は、一端で蓋部分及び又は受容部分にヒンジ
結合されかつ他端でそれぞれ他方の部分に係止可能に構
成された舌片として構成されていることができる。舌片
は合目的的な形式でほぼＬ字形であり、蓋部分及び又は
受容部分にそれぞれフィルムヒンジを介して結合されて
いる。これらの閉鎖部分は係止縁で、それに向き合った
受容部分もしくは蓋部分に係止可能に構成されている。

【００１０】本発明の包装品はプラスチック、例えばポ
リエチレンから、有利には注型成形法で製作されてい
る。受容部分及び蓋部分がフィルムヒンジを介して互い
に結合されているとそれは全体として一体の物品を成
す。対象物、例えばミシン針は、蓋部分が折り拡げられ
て平らに位置している状態で受容部分の受容手段に入れ
られる。これは完全自動的に行われる。次いで蓋部分が
ヒンジ軸を中心として１８０゜折り返されかつ固定手段
で受容部分に固定的に結合される。この場合には同時に
例えば蓋部分に一体成形された閉鎖手段が、向き合った
部分、つまり、この場合には受容部分に係止される。こ
れで包装工程は終了する。蓋部分と受容部分とから形成
された容器は、包装されたミシン針又は対象物を機械的
な損傷と環境の影響、例えばはねかけ水に対して保護す
る。包装品を形成するプラスチックは揮発性の腐蝕防止
剤（ＶＣＩ）を含み、包装された金属製の対象物の腐蝕
保護が自動的に保証されるようになっていることもでき
る。包装品は完全に純種のプラスチックから製造できる
ので、空になったあとで問題なくリサイクル可能であ
る。透明なプラスチックを使用することで、包装された
対象物は外から随時看取することができる。包装品から
対象物、例えばミシン針を取り出すことはきわめて容易
である。このためには単に取出し開口を閉鎖する閉鎖手
段が開放されるだけでよい。すなわち閉鎖手段は各対象
物を取り出したあとで再び閉鎖することができる。幅が
受容部分の幅よりも狭い前述のＬ字形の舌片を使用した
場合には、取出し開口は１つ又は２つの対象物を取り出
すために必要な幅だけ開放されるので、この１つ又は２
つの対象物を、他の包装された残った対象物が包装品か
ら脱落することなしに、簡単に包装品から揺すり出すか
又は引出すことができる。

【００１１】例えば短いミシン針が運搬に際して軸方向
に往復移動し、例えばその際に先端が損傷されることを
回避するためには、受容部分と蓋部分との間に、少なく
とも保持手段の１部分に亘って延びる、収容された対象
物の長手方向の移動を制限する少なくとも１つのストッ
パ手段が配置されていると有利である。このストッパ手
段は適当な受容溝内に入れられたプラスチック製の横条
片から成っていることができる。

【００１２】閉じられた包装品を積み重ねできるように
構成するためには、互いに横置きで積み重ねられた隣接
する包装品の保持手段が互いに形状接続で係合するよう
に配置された保持手段を蓋部分及び又は受容部分が保持
している。

【００１３】本発明の包装品の別の構成は従属請求項の
対象である。

【００１４】本発明の包装品は特にミシン針のために定
められている。この場合、この包装品は個々のミシン針
又はこれらのミシン針の小さなグループ、例えば１対の
ミシン針を目的に合わせて取り出すことを可能にするた
めにニードルディスペンサとも呼ばれる。しかしながら
原則的には前記包装品は丸形、扁平形、四角形、角柱形
又はその他の形状の精密小部分を受容するのに適してい
る。包装しようとする針は直線的であるか又は曲げられ
ている（丸針）ことも、それ自体任意の形を有すること
のできる前述の精密小部分であることもできる。

【００１５】

【発明の実施の形態】図面において２つの実施例で示さ
れた包装品はいわゆるニードルディスペンサとして構成
されている。この包装品は射出成形法で製作されたプラ
スチック部分１から成っている。このプラスチック部分
１の材料は通常はポリオレフィン、例えばポリエチレン
である。平面図で見て方形である、細長いプラスチック
部分１は受容部分２を有し、該受容部分２の一方の端面
側には扁平な蓋部分３がフィルムヒンジ４を介して一体
に成形されている。受容部分２は平らな板状の底部分５
を有し、該底部分５はその上面に、互いに間隔をおいて
一体成形された平行なウエブ６を保持している。これら
のウエブ６は対を成して、それらの間に長手方向に延び
るトラフ７（図１）を制限している。これらのトラフの
各々は図４において符号８で示されたミシン針を受容す
るために用いられる。ウエブ６とトラフ７はミシン針８
のための保持手段を形成する。この保持手段はミシン針
８の直径と長さとに合わされている。

【００１６】底部分５には、互いに向き合った両方の長
手縁部に平行に起立する２つの条片部９が一体成形され
ている。この条片部９はフィルムヒンジ４の範囲で、同
様に底部分５に一体成形された端壁１０によって互いに
結合されかつ扁平な受容部分２にほぼ槽状又はトラフ状
の形を与える。条片部９は端面側において、特に図１、
図２に示された形式で、符号１１で示したところで、ト
ラフ７の長手方向に底部分５を越えて突出している。

【００１７】蓋部分３はフィルムヒンジ４とは反対の端
面側に閉鎖手段１２を備えて構成されている。この閉鎖
手段１２は切込まれた、横断面で見てほぼＬ字形の閉鎖
舌片１３として構成されている。それぞれ幅の狭い長手
方向ギャップ１４により互いに分離された閉鎖舌片１３
の幅は蓋部分３の幅よりも小さい。閉鎖舌片１３はそれ
ぞれフィルムヒンジ１５を介して蓋部分に結合されてい
る。該フィルムヒンジ１５のヒンジ軸１６はトラフ７の
長手方向に対して横方向にかつ蓋部分３のフィルムヒン
ジ４のヒンジ軸１７に対して平行に向けられている。

【００１８】各閉鎖舌片１３はフィルムヒンジ４に向い
た側に、幅に亘って一貫して延びる係止突起１８を備え
ている。この係止突起１８は包装品が閉じられた場合
に、例えば図４に示されているように、受容部分２の底
部分５の自由な端縁２０に係止される。係止突起１８と
は反対側で閉鎖舌片１３からは、蓋部分３に対してほぼ
平行に向けられた舌状部１９が突出している。この舌状
部１９は閉鎖舌片１３を開放するために用いられる。

【００１９】記述した包装品には、図１と図２とに示さ
れた、製作の際に直接的に与えられる、扁平な、折り拡
げられた状態で、ミシン針が詰められる。この場合には
自動的な装置で各トラフ内にそれぞれ１つの針が装入さ
れると有利である（図４参照）。次いで蓋部分３がヒン
ジ軸４を中心として１８０度旋回させられる。その際に
係止突起１８は受容部分２の底部分５の端縁２０に係止
されかつこの端縁２０との間に、解離可能なスナップ係
止部を形成する。

【００２０】特に図１と図２とから判るように、全部で
９個のウエブ６の３つの上には突出する錠止ピン２１の
形の固定手段が設けられている。この固定手段は蓋部分
３を閉じた場合に蓋部分３の対応する長孔２２に係合す
る。このように閉じられたニードルディスペンサは、プ
レス嵌めを有するピン−長孔結合の構成に基づき、受容
部分２と旋回させられた蓋部分３とがその間にミシン針
８のための受容部を制限しかつ該受容部が側方で条片部
９と端壁１０とによって閉鎖されかつその取出し開口が
閉鎖舌片１３によって閉じられている解離不能なユニッ
トを成す。長孔２２を貫いて突出する錠止ピン２１は必
要である場合には蓋部分３に溶着しておくか又は接着し
ておくことができる。

【００２１】ミシン針８を底部分５と側方の条片部９と
蓋部分３とにより制限された取出し開口から取り出すこ
とを容易にするためには、底部分５は自由な端縁２０の
範囲に、内側に一体成形された横方向に延びる斜面２３
（図４）を備えている。約３０゜の傾斜角で延びる斜面
２３は針の端部をトラフから押し出す際にいくらか持ち
上げるので、針は掴みやすくなる。しかしながらこの斜
面２３は、閉鎖舌片１３が開いた場合にミシン針が脱落
することを防止するのに十分な抵抗をもたらす。

【００２２】閉鎖舌片１３の幅は取出し開口の幅よりも
小さい。すなわち、この実施例では閉鎖舌片１３の幅は
並んで位置する２つのトラフ７の幅にほぼ相応してい
る。閉鎖舌片１３は個別に図３の閉鎖位置から図６の開
放位置へ旋回させられ得るので、このような形式でほぼ
透明な包装品からそれぞれ１対の針を選び、これを目的
に合わせて取り出すこと又は取出し開口を通して露出さ
せることが残ったミシン針の包装状態を変化させること
なく行うことができる。もちろん、閉鎖舌片１３の幅は
それぞれ目的に合わせて選ぶことができる。すなわち、
この幅は唯一のトラフ７の幅に合わせておくこともでき
る。

【００２３】所望のミシン針８を取り出したあとで包装
品は簡単な形式で再び閉鎖することができる。この場合
には閉鎖舌片１３は係止突起１８と端縁２０とにより形
成されたスナップ結合部に係合するまで底部分２の上に
押し下げられる。

【００２４】閉鎖舌片１３は、例えば図３から判るよう
に蓋部分３の上方の1／3に配置されている。閉鎖舌片の
ヒンジ軸１６と蓋部分３のヒンジ軸１７との間に残って
いる範囲には包装内容物、製造者及びそれに類似した表
示を蓋部分３の上に直接的に印刷するか、又は印刷され
たラベル等で貼付することができる。ケースによって
は、この範囲において受容部分２又は蓋部分３に窓を設
け、包装された対象物を直接看取ることができるように
することも考えれる。さらに図３による閉じられた包装
ユニットは、必要である場合には、包帯又は場合によっ
ては裂開糸を備えた被覆シートを備えていることもでき
る。この包帯又は被覆シートは包装品を最初に開けるま
での無傷を保証しかつ又は気密な閉鎖を保証する。

【００２５】ミシン針８は個々に、側方の遊びをもって
ルーズに受容部分２のトラフ７内に位置している。所定
の針長さに設計された包装品を、短い針を受容するため
に調整するためには、受容部分２内に、横方向に延びる
ストッパ条片２４を、例えば図１に示されているように
配置することができる。横断面で見て方形の細長いスト
ッパ条片２４は両方の側方の条片部９の内面の間を延び
ている。つまり、ストッパ条片２４はウエブ６の間隔で
横溝２５を備え、該横溝２５の範囲おいてストッパ条片
２４はウエブ６の受容溝２６に、トラフ７がそれぞれそ
の全高さと内径幅とに亘って端面側のストッパによって
その長さが制限されるように挿入されている。このスト
ッパとこれによって短縮されたトラフ長さは、包装され
た短いミシン針８が包装品を運搬するか又は揺すった場
合に、不都合に長手方向に加速されることを阻止する。

【００２６】先に図１から図５に基づき記述した包装品
は細長い、ほぼ直線的な対象物、つまりミシン針のため
のものである。しかしながらこの包装品は原則的には、
他の形を有する対象物、例えば曲げられているか又は湾
曲した対象物のためにも、包装原理を放棄することなし
に装備することもできる。このための実施例は図７から
９までに図示されている。同様にニードルディスペンサ
の形態に構成された図示の包装品は湾曲した対象物、例
えば湾曲した針８ａを包装するために用いられる。

【００２７】この包装品はすでに述べたように図１から
図５までの包装品とほぼ同じく形成されている。同じ部
分には同じ符号が付けられかつ個々にはもう一度は説明
されていない。

【００２８】図１から図５までの実施例とは保持手段が
異なっている。直線的な扁平なウエブ６の代わりに、底
部分５にはウエブ状の突起６ａが一体成形されている。
この突起６ａは円弧状に湾曲され、底部分５の長さの１
部分だけに亘って延びている。隣り合っているウエブ状
の突起６ａの間には、それぞれ１つの、同様に円弧状に
湾曲されたトラフ７ａが位置している。このトラフ７ａ
内には包装された湾曲した針８ａが、図８に示されてい
るように、丸められたシャフト部分で、側方の遊びをお
いて受容されている。

【００２９】受容部分２に挿入されたストッパ条片２４
ａは正方形の横断面を有する、その長さに亘って平滑な
条片として形成されている。該条片は両端において、各
側部条片９にかつ底部分５の内側に一体成形された、そ
れぞれストッパ条片２４ａのために１つの受容溝２６ａ
を間に制限する２つの小ブロック２７の間に受容されて
いる。これらの小ブロック２７は同時に、側方の条片部
９と底部分５との間の結合の補強をも行う。同じ目的の
ためにはウエブ状の突起６ａの反対側に一体成形された
３角形の補強リブ２８も役立つ。

【００３０】このような包装品は湾曲した針８ａを５本
しか受容しないように定められていることを考慮して、
閉鎖舌片１３ａも２つしか設けられていない。これらの
閉鎖舌片１３ａは蓋部分３と受容部分２の対称平面にあ
る長手方向スリット１４ａによって互いに分離されてい
る。開放された状態で閉鎖舌片１３ａの各々は図９に示
されているように、少なくとも２つの湾曲した針８への
接近を可能にする。

【００３１】閉じられた状態では包装品はいずれの実施
例のものも積み重ね可能であるので、これらの包装品は
販売単位にまとめることができる。この販売単位は所定
数の包装品、例えば１０個の包装品を有することができ
る。これは図１０、図１１に示されている。

【００３２】例えば図２と図４とから判るように側方の
条片部９は下方の縁範囲２９において底部分５の上へ突
出するように構成されているので、底面に対して段部を
成す長手方向肩を生ぜしめる。さらに側方の条片部９の
高さは、販売準備された包装品の上方の長手方向縁が、
受容部分２の上に折り返されて錠止ピン２１で固定され
た蓋部分３（図３）に対していくらか後退させられるよ
うに設定されている（符号３０）。したがって包装品が
積み重ねられた場合には相上下して位置する包装品が横
方向に相対的に移動することは、側方の条片部９の間
に、それぞれ下にある包装品の上方へ突出する蓋部分３
が符号３０で示した個所で嵌合することで阻止される。
この場合、該蓋部分はその上にある前述の長手方向肩の
間に挿入される。

【００３３】積み重ねられた包装品が長手方向に相対移
動することを防止するためには、各包装品の下面に２つ
の結合ピン３１（図１０）の形をした保持手段が突出す
るように配置されている。これらの結合ピン３１に対し
ては蓋部分３には長孔３２が配置されている。これらの
結合ピン３１は積重ね基準として役立ち積重ねに際して
そのために蓋部分３に設けられた長孔３２内に受容され
る。

【００３４】符号２９で示した長手方向肩と符号３０で
示した蓋部分３の突出部は、結合ピン３１とそれに配属
された長孔３２と一緒になって保持手段を形成する。積
み重ねられた包装品において、相上下して位置するこの
保持手段は形状接続で互いに係合する。

【００３５】包装されたミシン針８，８ａの腐蝕を回避
するためには、包装品１，１ａを製造するプラスチック
には揮発性の腐蝕防止剤（ＶＣＩ）が例えば２から２０
重量パーセントの割合で添加されている。このような揮
発性の腐蝕防止剤自体は公知である。

【００３６】前述の形式でクリップ止めされた例えば１
０個の包装品は図１１が示すように１つの包装品単位を
形成する。この１０個ブロックは前方に向いたラベル３
３を立てて積み重ねることも寝せて積み重ねることもで
きる。この１０個ブロックは透明シート３４に包まれか
つ例えば１２．５ｍｍ閉鎖舌片に向いた上縁から離して
配置された裂開糸３５を備えている。包装シート３４は
分子状の揮発性の腐蝕防止剤（ＶＣＩ）が逃げることを
阻止する。図示のように包装に際して発生する透明シー
ト３４のオーバーラップは両方の端面と一方の側面とに
配置されている。販売ラベル３３を有する正面はオーバ
ーラップを有していない。もっとも大きい包装単位では
例えばこのような１０個ブロックが５個１つの段ボール
箱に収められる。

【００３７】本願の包装品の図示の実施例においては閉
鎖舌片１３，１３ａはそれぞれ蓋部分３に一体成形され
ている。しかし、このような閉鎖舌片又は類似の閉鎖手
段を受容部分２に設けるか又は蓋部分３と受容部分２と
の両方に設けることも考えられる。さらに包装しようと
する対象物の形に関連して、底部分５も閉鎖舌片１３，
１３ａに向き合った範囲で下方へ向って旋回開放できる
ように構成して、対象物の取出しをさらに容易にするこ
ともできる。

【図面の簡単な説明】

【図１】ミシン針のためのいわゆるニードルディスペン
サの形をした包装品を開いた状態で、ストッパ条片を取
り出して図示した斜視図。

【図２】図１のＩＩ−ＩＩ線に沿って断面して、異なる
寸法で図１の包装品を示した図。

【図３】図１の包装品を閉じた状態で示した図。

【図４】図３の包装品を図３のＩＶ−ＩＶ線に沿って断
面して異なる寸法で示した図。

【図５】受容部分の取出し開口を制限する端縁の範囲の
内側にある斜面を図示した、図４の部分拡大図。

【図６】図３の包装品を２つのミシン針を取り出すため
に開かれた状態で示した図。

【図７】湾曲したミシン針を受容するための変化実施例
である包装品を示した、図１に相応する斜視図。

【図８】ミシン針の入れられた、蓋部分を折り曲げる前
の状態で図７の包装品を示した図。

【図９】図７の包装品を２つのミシン針を取り出すため
に部分的に開放された状態で、図６に相応する斜視図で
示した図。

【図１０】図３による閉じられた包装品を複数積み重ね
た状態で、積重ね基準を形成する保持手段と共に示した
斜視図。

【図１１】図３による閉じられた包装品を保護シートに
包んだ状態で示した斜視図。

【符号の説明】

１プラスチック部分、２受容部分、３蓋部
分、４フィルムヒンジ、５底部分、６ウエ
ブ、７トラフ、８ミシン針、９側部条片、
１０端壁、１１突出部、１２閉鎖手段、
１３閉鎖舌片、１４長手方向ギャップ、１５フ
ィルムヒンジ、１６ヒンジ軸、１７ヒンジ軸、
１８係止突起、１９舌状部、２０端縁、
２１錠止ピン、２２長孔、２３斜面、２４
ストッパ条片、２７小ブロック、２８補助リ
ブ、３０突出部、３１結合ピン、３２長
孔、３３ラベル、３４透明シート

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (71)出願人 393020339 Ｇｒｏｚ−ＢｅｃｋｅｒｔＫＧ (72)発明者アルトゥーアホッホドイツ連邦共和国アルプシュタットシェーンハルデンシュトラーセ４ (72)発明者ズザンネメルクレドイツ連邦共和国ビッツヨルクシュトラーセ 42

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】包装品、特にミシン針又はそれに類似し
た細長い物品のための包装品であって、 −個々の物品のための保持手段（６，７；６ａ，７ａ）
を片側に保持する扁平な受容部分（２）と、 −前記受容部分（２）にヒンジ（４）によって結合さ
れ、前記保持手段により前記受容部分（２）に保持され
た物品の容器を形成してヒンジ（４）の軸（１７）を中
心として前記受容部分（２）の上に折り曲げ可能に構成
された扁平な蓋部分（３）と、 −折り曲げられた前記蓋部分（３）を前記受容部分
（２）に係留するための固定手段（２１，２２）と、 −ヒンジ（４）とは反対側に配置され、蓋部分又は受容
部分（３；２）にヒンジ結合されかつ当該容器に通じる
取出し開口を開放する、開いた位置と、前記取出し開口
を閉鎖する閉じた位置との間で旋回可能である閉鎖手段
（１３；１３ａ）と、を有していることを特徴とする、
包装品。
【請求項２】物品のための細長い受容トラフ（７，７
ａ）又は受容ポケットを制限するウエブ（６）又は突起
（６ａ）を前記保持手段が有している、請求項１記載の
包装品。
【請求項３】前記蓋部分及び又は受容部分（３；２）
がヒンジ軸（１７）に対して横方向に延びる、一体成形
された条片（９）を保持しており、この条片（９）によ
り、蓋部分（３）が折り曲げられた場合に、容器が少な
くとも部分的に側方で閉じられる、請求項１又は２記載
の包装品。
【請求項４】蓋部分（３）及び受容部分（２）が固定
手段として、互いに協働する係止手段（２１，２２）を
有し、該係止手段（２１，２２）により、受容部分
（２）の上に折り曲げられた蓋部分（３）が該受容部分
（２）に係止可能である、請求項１から３までのいずれ
か１項記載の包装品。
【請求項５】蓋部分及び又は受容部分（３，２）が保
持手段（２９，３０；３１，３２）を保持し、横置きで
包装体が積み重ねられた場合に、隣り合う包装品が形状
による接続で互いに係合させられて配置される、請求項
１から４までのいずれか１項記載の包装品。
【請求項６】前記保持手段が蓋部分及び又は受容部分
（３；２）の上に配置された、突出する保持部材（３
１）と、該保持部材（３１）に配属された、それぞれ他
方の部分に構成された対応する凹所（３２）とを有して
いる、請求項５記載の包装品。
【請求項７】前記閉鎖手段が取出し開口をその幅の１
部に亘ってのみ開放する幅を有しかつ互いに無関係に作
動可能である単個閉鎖部分（１３；１３ａ）を有してい
る、請求項１から６までのいずれか１項記載の包装品。
【請求項８】前記閉鎖部分が舌片（１３，１３ａ）と
して構成され、該舌片（１３，１３ａ）が一端で蓋部分
及び又は受容部分（３；２）にヒンジ結合されかつ他端
でそれぞれ他方の部分（２；３）に係止可能に構成され
ている、請求項７記載の包装品。
【請求項９】前記舌片（１３；１３ａ）が横断面で見
てほぼＬ字形に構成され、前記蓋部分及び又は前記受容
部分（３；２）にフィルムヒンジ（１５）を介して結合
されている、請求項８記載の包装品。
【請求項１０】前記舌片（１３，１３ａ）が係止縁
（２０）で、該係止縁（２０）に向き合った受容部分も
しくは蓋部分（２；３）に係止可能に構成されている、
請求項９記載の包装品。
【請求項１１】前記受容部分（２）が取出し開口を制
限する端面の範囲に、内側に一体成形された傾斜したラ
ンプ（２３）を有している、請求項１から１０までのい
ずれか１項記載の包装品。
【請求項１２】前記受容部分（２）と該受容部分
（２）の上に折り曲げられた蓋部分（３）とが共通のシ
ートで包み囲まれている、請求項１から１１までのいず
れか１項記載の包装品。
【請求項１３】前記受容部分と前記蓋部分（２，３）
の間に、少なくとも前記保持手段（６；６ａ）の１部に
亘って延びる、収容された物品の長手方向の運動を制限
するストッパ手段（２４，２４ａ）が配置されている、
請求項１から１２までのいずれか１項記載の包装品。
【請求項１４】当該包装品がプラスチックから成って
いる、請求項１から１３までのいずれか１項記載の包装
品。
【請求項１５】前記プラスチックが揮発性の腐蝕防止
剤（ＶＣＩ）を含んでいる、請求項１４記載の包装品。