JPH10146736A - 工作機械の運動軌跡測定システム及び工作機械の運動軌跡測定用測長器 - Google Patents

工作機械の運動軌跡測定システム及び工作機械の運動軌跡測定用測長器

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Publication number
JPH10146736A
JPH10146736A JP13707997A JP13707997A JPH10146736A JP H10146736 A JPH10146736 A JP H10146736A JP 13707997 A JP13707997 A JP 13707997A JP 13707997 A JP13707997 A JP 13707997A JP H10146736 A JPH10146736 A JP H10146736A
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JP
Japan
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optical unit
machine tool
interference optical
measuring
movement
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JP13707997A
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English (en)
Inventor
Nobuyuki Osawa
信之 大澤
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Tokyo Seimitsu Co Ltd
Original Assignee
Tokyo Seimitsu Co Ltd
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Publication date
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  • Instruments For Measurement Of Length By Optical Means (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 NC工作機械の移動精度の測定が容易に高精
度で行え、しかも各種の移動について共通の機構が使用
できる工作機械の運動軌跡測定システムの実現。 【解決手段】 工作機械において主軸19及び載物台15を
相対移動させた時の相対距離の変化を測定する工作機械
の運動軌跡測定システムであって、第1の回転ジョイン
ト46を介して主軸19に回動自在に取り付けられる第1部
材43と、第2の回転ジョイント47を介して載物台15に回
動自在に取り付けられる第2部材41と、第1及び第2部
材を接続し、距離に応じて伸縮する伸縮機構42,44,45
と、分離型レーザ測長器とを備え、干渉光学ユニット51
とコーナーキューブ52をそれぞれ第1部材43又は第2部
材41に設け、レーザ測長器で第1部材43と第2部材41の
距離を測定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、工作機械の主軸及
び載物台(テーブル)を相対移動させた時の移動精度を
測定する工作機械の円運動軌跡測定システムに関する。
【0002】
【従来の技術】図1は、NC工作機械の一種である縦型
マシニングセンタの移動機構の概略を示す図である。図
1において、参照番号11はベースを、12はベース上
の基体部を、13はX軸方向の移動機構のベースである
Xベースを、14はXベース上をX軸方向に移動する部
分でY軸方向の移動機構のベースが設けられたYベース
を、15はテーブルを、16はZ軸方向の移動機構のベ
ースが設けられる垂直柱を、17はZ軸方向に移動する
Z移動部を、18はZ移動部に設けられる主軸駆動部
を、19は主軸を、20はエンドミル等のツールが取り
付けられるチャックを示す。加工は、チャックにツール
を取付け、被加工物(ワーク)をテーブルに固定した上
で、XとY軸移動機構により加工する部分がツールの直
下になるように移動し、Z軸移動機構によりツールを降
下させて加工を行う。加工する形状は、X、Y及びZ軸
移動機構により、ワークとツールを移動させることによ
り行う。
【0003】NC工作機械は、X、Y及びZ軸移動機構
を数値制御して所望の加工を行う。NC工作機械の加工
精度はX、Y及びZ軸移動機構の移動精度で決定され
る。近年、NC工作機械の加工精度は益々向上してお
り、それに応じてX、Y及びZ軸移動機構の移動精度を
高くする必要があるが、移動精度の向上のためには移動
精度を正確に測定する必要がある。
【0004】NC工作機械の移動精度については、IS
O230−2やJISB−6201−1990等に各軸
方向の移動精度の測定方法が規定されている。ここで規
定されているのは、各移動軸の独立した移動精度である
が、より実際の使用状況に近い複数の軸方向に同時に移
動する時の移動精度を測定する必要が指摘されている。
図2は、複数の軸方向に移動する時の移動例を示す図で
あり、(1)は1軸方向の移動を、(2)は2軸方向に
座標値がそれぞれ単純に増加又は減少する場合の例を、
(3)は3軸方向に座標値がそれぞれ単純に増加又は減
少する場合の例を示す。ISO230−2やJISB−
6201−1990等に規定されているのは、図2の
(1)に示した移動についての移動精度であるが、
(2)や(3)の移動についても移動精度を測定するこ
とが好ましい。また、2軸や3軸の移動については、図
2の(2)や(3)に示した移動は一部の例であり、他
にも各種の移動があり得る。例えば、2軸方向の移動で
は、X軸方向には座標値が増加、Y軸方向には座標値が
減少すれば、図示の移動方向に交差する移動が行われ
る。また、2軸方向の移動で、X軸方向とY軸方向の座
標値を適当に変化させれば、円軌跡を描かせることも可
能である。特開昭61−209857号公報には、NC
工作機械の運動精度を円弧補間運動の真円度を測定する
ことにより解析する方法が開示されている。具体的に
は、伸縮可能な部材の両端を回転ジョイントを介して主
軸とテーブルとに連結し、主軸を中心とした円軌跡を描
くようにテーブルを移動させ、伸縮可能な部材の伸縮
量、すなわち、主軸とテーブル上の一点との距離の変化
を測定して解析することにより、移動誤差を測定する。
【0005】図3は、この解析方法を説明する図であ
り、テーブル上の一点が主軸Oを中心とした円軌跡を描
くように、Yベース部分14がX軸方向に移動し、テー
ブル15がY軸方向に移動する様子を示している。従っ
て、テーブル上のこの点と主軸Oの部分に上記の伸縮可
能な部材の両端を回転ジョイントを介して取り付けた場
合、理想的には伸縮は起こらず伸縮量は一定の値であ
り、移動機構に誤差がある場合には方向に応じて伸縮量
が変化することになる。実際には、回転ジョイントの中
心とテーブル上のこの点と主軸Oの中心の誤差のため
に、軌跡は円にならず、伸縮量も複雑な変化になるが、
解析により移動精度を算出することが可能である。
【0006】図4は、伸縮可能な部材の両端を回転ジョ
イントを介してテーブルと主軸に取り付ける構成例を示
す図である。図4に示すように、回転ジョイント32を
ポール31を介して主軸のチャック20に固定する。同
様に、回転ジョイント35をテーブル15に固定する。
回転ジョイント32と35は、途中に伸縮機構33を有
する連結部材で連結されており、回転ジョイント32と
35の距離の変化に応じて伸縮機構33が伸縮する。伸
縮機構33には伸縮機構33の伸縮量を検出するセンサ
34が設けられている。回転ジョイント32と35で連
結されているため、テーブルが円軌跡を描くように移動
するのに応じて、伸縮機構33を有する連結部材は主軸
を中心として回転するので、センサ34で伸縮量を測定
する。移動軌跡が正確に円軌跡で主軸が円軌跡の中心に
一致していれば伸縮は起こらないが、円軌跡でない場合
には伸縮が生じるので、伸縮量の変化を解析すればどの
ような軌跡で移動したかが評価できる。
【0007】NC工作機械の移動精度を測定する場合に
は、相対的に移動する2つの部分の距離の変化を測定す
る必要がある。距離の測定にはマグネットスケールなど
も使用されるが、レーザ干渉測長器も広く使用されてい
る。特に、実願昭62−52869号に開示されてい
る、レーザ光源と干渉光学ユニットの間を単一モードフ
ァイバ又は偏波面保存ファイバ等の光ファイバで接続し
た分離型レーザ干渉計は、レーザ光源と干渉光学ユニッ
トの間のアラインメント調整が不要で配置の自由度が高
いため、NC工作機械の移動精度を測定するのに適して
おり、広く使用されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】分離型レーザ干渉計
は、干渉光学ユニットに直接レーザ光を入力させる従来
のレーザ干渉計に比べてアラインメント調整ははるかに
容易であるが、それでも干渉光学ユニットとコーナーキ
ューブのアラインメント調整は必要である。図5は干渉
光学ユニットとコーナーキューブのアラインメント調整
の必要性を説明する図である。図5の(1)に示すよう
に、干渉光学ユニット51から出射されたレーザ光はコ
ーナーキューブ52に入射し、コーナーキューブ52で
逆方向に反射され、再び干渉光学ユニット51に入射す
る。コーナーキューブ52が干渉光学ユニット51に対
し移動すると、移動量に応じて干渉光学ユニット51で
生じる干渉縞が変化するので、干渉縞の変化数を検出す
ることにより移動量が測定できる。図5の(1)に示す
ように、干渉光学ユニット51から出射されたレーザ光
の方向がコーナーキューブ52の移動方向と一致してい
れば、コーナーキューブ52が移動しても干渉光学ユニ
ット51から出射されたレーザ光はコーナーキューブ5
2の同じ位置に入射するので測定が行える。しかし、図
5の(2)に示すように、干渉光学ユニット51から出
射されたレーザ光の方向がコーナーキューブ52の移動
方向と一致していない時には、コーナーキューブ52が
移動すると干渉光学ユニット51から出射されたレーザ
光はコーナーキューブ52に入射しない場合が起こる。
これでは測定は行えないので、測定を開始する前に、移
動の開始位置と終了位置の両方で干渉光学ユニット51
から出射されたレーザ光がコーナーキューブ52に入射
するようにアラインメント調整を行っていた。このアラ
インメント調整はかなり煩雑で、経験を要する作業であ
る。そのため、このアラインメント調整無しで測定が行
えることが望まれていた。
【0009】一方、特開昭61−209857号公報に
開示されているNC工作機械の運動精度を円弧補間運動
の真円度を測定することにより解析する方法では、図4
に示すような機構を使用するが、センサ34が検出でき
る伸縮量の変化範囲は小さく、この機構は円弧補間運動
の真円度の測定専用であり、図2に示した他の移動にお
ける移動精度の測定には使用できない。そのため、特開
昭61−209857号公報に開示されている方法を実
行するためだけに図4に示すような機構を用意する必要
があり、コスト高になっていた。
【0010】NC工作機械の移動精度は年々向上してお
り、それを測定する場合の測定精度も高くすることが求
められている。特開昭61−209857号公報には、
伸縮量を検出するセンサとしてモアレスケールや差動変
圧器が使用できることが示されているが、伸縮量の範囲
が大きくなると、十分な精度で測定できないという問題
がある。
【0011】本発明は、このような問題に鑑みてなされ
たもので、NC工作機械の移動精度の測定が容易に高精
度で行え、しかも各種の移動について共通の機構が使用
できる工作機械の運動軌跡測定システム及びそこで使用
する工作機械の運動軌跡測定用測長器の実現を目的とす
る。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を実現するた
め、本発明の工作機械の運動軌跡測定システム及び工作
機械の運動軌跡測定用測長器では、干渉光学ユニットと
コーナーキューブを同じ向きを保持しながら距離が変化
可能な伸縮機構に保持し、一方を回動自在に主軸に取り
付けて主軸と一緒に移動するようにし、他方を回動自在
に載物台に取り付けて載物台と一緒に移動するように
し、干渉光学ユニットとコーナーキューブのアラインメ
ント調整を不要にする。
【0013】すなわち、本発明の工作機械の運動軌跡測
定システムは、工作機械において主軸及び載物台を相対
移動させた時の主軸と載物台の相対距離の変化を測定す
る工作機械の運動軌跡測定システムであって、第1の回
転ジョイントを介して主軸に回動自在に取り付けられる
第1部材と、第2の回転ジョイントを介して載物台に回
動自在に取り付けられる第2部材と、第1部材と第2部
材を接続する部材で、第1部材と第2部材間の距離に応
じて伸縮する伸縮機構と、レーザ光源が干渉光学ユニッ
トと分離しており、レーザ光源から干渉光学ユニットへ
のレーザビームの伝達が光ファイバで行われるレーザ測
長器とを備え、干渉光学ユニットと、干渉光学ユニット
から出射される測定用レーザビームを逆方向に反射する
測定用コーナーキューブの一方を第1部材と第2部材の
一方に設け、干渉光学ユニットと測定用コーナーキュー
ブの他方を第1部材と第2部材の他方に設けて、レーザ
測長器で第1部材と第2部材の距離を測定することを特
徴とする。
【0014】本発明の工作機械の運動軌跡測定システム
及び工作機械の運動軌跡測定用測長器によれば、第1部
材と第2部材は伸縮機構で連結されており、距離は変化
可能であるが向きは変化しないので、第1部材と第2部
材に設けられた干渉光学ユニットと測定用コーナーキュ
ーブのアラインメント調整を行う必要はない。従って、
第1部材を第1の回転ジョイントを介して主軸に取り付
け、第2部材を第2の回転ジョイントを介して載物台に
取り付ければ直ちに測定が行える。
【0015】主軸と載物台の相対移動が直線移動である
場合には、伸縮機構の伸縮方向が直線と平行になるよう
に配置する。また、移動が特開昭61−209857号
公報に開示されている円弧補間運動である場合には、伸
縮機構が円弧補間運動の平面に平行に回転するように配
置する。本発明の工作機械の運動軌跡測定システムで
は、伸縮量を検出するセンサとしてレーザ測長器を使用
するので、第1部材と第2部材間の大きな距離の変化も
測定でき、しかも測定精度は高い。従って、図2に示し
た移動と特開昭61−209857号公報に開示されて
いる円弧補間運動の移動精度の測定が、共通の機構で行
える。
【0016】レーザ測長器で距離の変化を測定する場
合、レーザビームを測定用レーザビームと参照用レーザ
ビームに分割すると共にこれらのレーザビームを再び合
成するビームスプリッタを有する干渉光学ユニットと、
ビームスプリッタから出射された測定用レーザビームを
逆方向に反射する測定用コーナーキューブを、第1部材
と第2部材にそれぞれ固定し、干渉光学ユニットにレー
ザ光を導く必要がある。レーザ測長器に使用するレーザ
ビームは高い波長安定性が要求されるため、レーザ光源
はかなりの大きさと重量を有する。そのため、レーザ光
源をビームスプリッタと一体に設けて回転させるのは現
実には難しい。また、レーザ光源を外部に設け、レーザ
光源から出射されるレーザビームを直接ビームスプリッ
タに入射させることは、ビームスプリッタが回転するた
め不可能である。そこで、本発明の工作機械の運動軌跡
測定システムでは、レーザ光源と干渉光学ユニットの間
を単一モードファイバ又は偏波面保存ファイバ等の光フ
ァイバで接続することにより、レーザ光源を干渉光学ユ
ニットと離れた位置に配置できるようにした分離型レー
ザ測長器を使用するようにした。
【0017】
【発明の実施の形態】図6は、本発明の実施例における
伸縮機構及びレーザ測長器の配置を示す図である。な
お、NC工作機械としては、Yベース14、テーブル、
及びチャック20の部分のみを示し、他の部分は省略し
てある。また、この伸縮機構で測定するのは、主軸に垂
直なXY平面内での移動である。
【0018】図6において、参照番号41から45が伸
縮機構を構成する部分であり、46と47が回転ジョイ
ントに相当するユニバーサルジョイント部分であり、5
1から56がレーザ測長器を構成する部分であり、57
はエンコーダである。ガイドレール44と45は両端が
部材41と42に固定されている。ガイドレール44と
45は平行であり、部材43はガイドレール44と45
に沿って自由に移動可能である。部材43には第1のユ
ニバーサルジョイント46が固定されており、第1のユ
ニバーサルジョイント46の回転自在のポールが、主軸
のチャック20に固定されている。これにより、部材4
3は主軸に回転自在に取り付けられていることになる。
第2のユニバーサルジョイント47はテーブル15に固
定されており、第2のユニバーサルジョイント47の回
転自在のポールが、部材41に固定されている。これに
より、部材41はテーブル15に回転自在に取り付けら
れていることになる。従って、テーブル15が移動する
と、第1と第2のユニバーサルジョイント46と47が
回転し、部材43の部分を通ってガイドレール44と4
5が移動し、部材41と43の間の距離が変化する。
【0019】本実施例で使用されるレーザ測長器は実願
昭62−52869号に記載されている分離型レーザ干
渉計である。この分離型レーザ干渉計は、レーザ光源と
干渉光学ユニットの間を単一モードファイバ又は偏波面
保存ファイバ等の光ファイバで接続することにより、レ
ーザ光源と干渉光学ユニットの間のアラインメント調整
を不要にすると共にその間の配置の自由度を高めたレー
ザ測長器である。更に、信号処理部を干渉光学ユニット
から分離することも可能であり、干渉光学ユニットに光
検出器を設けて干渉縞の信号を電気信号に変換し、電気
信号用ケーブルで信号処理部に送ることも可能である
が、ここでは信号処理部に光検出器を設けて干渉縞の光
信号を光ファイバを介して信号処理部の光検出器に送信
する形式のものを使用する。これにより、干渉光学ユニ
ットをより小型にできる。
【0020】図6において、参照番号51は干渉光学ユ
ニットであり、52は測定用コーナーキューブであり、
53はHe−Neレーザ等の可干渉距離の長いレーザ光
を出力するレーザ光源であり、54は信号処理ユニット
であり、55はレーザ光源53から干渉光学ユニット5
1にレーザビームを伝達する単一モードファイバ又は偏
波面保存ファイバ等の光ファイバであり、56は干渉光
学ユニット51で合成された干渉レーザビームを信号処
理ユニット54に伝達する光ファイバである。ここで、
分離型レーザ測長器について簡単に説明する。
【0021】図7は、干渉光学ユニット51の内部の構
成を示す図である。レーザ光源53から光ファイバ55
を介して伝達されたレーザビームは、光ファイバ55の
端面から放射され、コリメータレンズ139で平行ビー
ムにされ、偏光ビームスプリッタ131に入射する。偏
光ビームスプリッタ131の光軸は入射するレーザ光の
偏光面に対して45°になるように調整されている。こ
の場合、偏光ビームスプリッタ131を透過するレーザ
光はP偏光、偏光ビームスプリッタ131で反射するレ
ーザ光はS偏光と呼ばれ、互いに偏光方向が直交してい
る。一方のレーザビーム(P偏光)は部材43に配置さ
れた測定用コーナーキューブ52に入射し、そこで逆方
向に反射されて再び偏光ビームスプリッタ131に入射
する。他方のレーザビーム(S偏光)は干渉光学ユニッ
ト51に設けられた参照用コーナーキューブ132に入
射し、そこで逆方向に反射されて再び偏光ビームスプリ
ッタ131に入射する。測定用コーナーキューブ52か
ら偏光ビームスプリッタ131に入射したレーザビーム
と参照用コーナーキューブ132から偏光ビームスプリ
ッタ131に入射したレーザビームは、偏光ビームスプ
リッタ131で重なり合い干渉レーザビームになる。干
渉レーザビームは、偏光板138を通過し、コリメータ
レンズ140で光ファイバ56の端面に集光され、信号
処理ユニット54に伝達される。信号処理ユニット54
には、光ファイバ56で伝達された干渉レーザビームの
干渉具合に応じて変化する光強度を光検出器で検出す
る。干渉レーザビームの強度は2つのレーザビームの光
路差がレーザビームの波長の整数倍の時にもっとも大き
くなり、光路差が波長の整数倍と1/2異なる時にもっ
とも小さくなる。従って、干渉光学ユニット51と測定
用コーナーキューブ52の距離が変化すると、干渉レー
ザビームの強度が変化する。具体的には距離が1/2波
長分移動すると、往復で波長分の光路差が生じる。実際
には、距離が長くなる方向に変化したか、距離が短くな
る方向に変化したかを検出するため、1/4波長離れた
部分の変化を検出する2個の光検出器を設けて、その出
力の強度の関係から距離の変化を検出する。
【0022】図6に戻って、本実施例では、部材41に
干渉光学ユニット51が取り付けられ、部材43に測定
用コーナーキューブ52が取り付けられ、干渉光学ユニ
ット51から出射された測定用レーザビームが測定用コ
ーナーキューブ52に入射し、そこで反射されて再び干
渉光学ユニット51に入射するようになっている。図6
に示すような伸縮機構を使用して測定を行う場合の手順
について説明する。前述のように、図6の伸縮機構で測
定できるのはXY平面に平行な移動の移動精度である。
例えば、X軸方向の移動精度を測定する場合には、伸縮
機構の移動方向がX軸に平行になるように、すなわち、
ガイドレール44と45はX軸に平行になるように、Y
ベース14を移動する。伸縮機構を構成する要素の形状
はあらかじめ分かっており、伸縮機構の移動方向がX軸
に平行になるようにするには、主軸とテーブル15をど
の位置に移動すればよいかが算出されるので、その算出
値に従って移動させる。次に、テーブル15を所定量ず
つ移動しながらレーザ測長器の測定した距離を記録す
る。このようにしてX軸方向の移動精度が測定できる。
Y軸方向の移動精度についても同様である。
【0023】また、X軸とY軸の両方を同時に移動させ
る場合も基本的には同様である。X軸方向とY軸方向の
位置をそれぞれ一定量ずつ変化させると直線運動をする
ことになるが、その場合には伸縮機構の伸縮方向がこの
直線に平行になるようにテーブル15を移動した上で、
テーブル15をX軸方向とY軸方向にそれぞれ一定量ず
つ移動させる。
【0024】特開昭61−209857号公報に開示さ
れた円弧補間運動の真円度を測定する場合には、伸縮機
構のガイドレール44と45がXY平面、すなわち主軸
に垂直な平面内に平行になるように主軸の高さを調整し
た上で、第2のユニバーサルジョイント47の中心を、
主軸を中心として円弧運動させればよい。第1のユニバ
ーサルジョイント46は、主軸のチャック20に取り付
けられており、伸縮機構は主軸を中心に回転するためで
ある。
【0025】次に、主軸がZ軸方向に移動する場合につ
いて説明する。図8は、テーブル15がX軸方向に、主
軸がZ軸方向に移動する場合の伸縮機構の配置を示す図
である。図示のように、テーブル15には取り付け板6
2が設けられ、そこに第2のユニバーサルジョイント4
7が取り付けられる。また、第1のユニバーサルジョイ
ント46のポール61の先端は90°曲げられている。
Yベース14を移動して、伸縮機構の伸縮方向がXZ平
面に平行になるように移動した後、テーブル15と主軸
を移動開始位置に移動させ、測定を開始する。
【0026】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
NC工作機械の移動精度が簡単な操作で容易に測定でき
るようになると共に、同様の機構を使用して円弧補間運
動の真円度を高精度で測定することも可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】NC工作機械の移動機構の概略を示す図であ
る。
【図2】NC工作機械での移動方向の例を示す図であ
る。
【図3】NC工作機械の運動精度を円弧補間運動の真円
度で測定する原理を説明する図である。
【図4】NC工作機械の運動精度を円弧補間運動の真円
度で測定する公知例における機構の構成を示す図であ
る。
【図5】干渉光学ユニットとコーナーキューブのアライ
ンメント調整の必要性を説明する図である。
【図6】実施例における伸縮機構及びレーザ測長器の配
置を示す図である。
【図7】実施例の干渉光学ユニットの構成を示す図であ
る。
【図8】Z軸方向の移動成分も含む移動における移動精
度を測定する伸縮機構の配置を示す図である。
【符号の説明】
15…載物台(テーブル) 19…主軸 20…チャック 41、42、43、44、45…伸縮機構 46、47…回転ジョイント 51…干渉光学ユニット 52…測定用コーナーキューブ 53…レーザ光源 54…信号処理ユニット 55、56…光ファイバ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 工作機械において主軸(19)及び載物
    台(15)を相対移動させた時の前記主軸(19)と前
    記載物台(15)の相対距離の変化を測定する工作機械
    の運動軌跡測定システムであって、 第1の回転ジョイント(46)を介して前記主軸(1
    9)に回動自在に取り付けられる第1部材(43)と、 第2の回転ジョイント(47)を介して前記載物台(1
    5)に回動自在に取り付けられる第2部材(41)と、 前記第1部材(43)と前記第2部材(41)を接続す
    る部材で、前記第1部材(43)と前記第2部材(4
    1)間の距離に応じて伸縮する伸縮機構(42、44、
    45)と、 レーザ光源(53)が干渉光学ユニット(51)と分離
    しており、前記レーザ光源(53)から前記干渉光学ユ
    ニット(51)へのレーザビームの伝達が光ファイバ
    (55)で行われるレーザ測長器とを備え、 前記干渉光学ユニット(51)と、該干渉光学ユニット
    (51)から出射される測定用レーザビームを逆方向に
    反射する測定用コーナーキューブ(52)の一方を前記
    第1部材(43)と前記第2部材(41)の一方に設
    け、前記干渉光学ユニット(51)と前記測定用コーナ
    ーキューブ(52)の他方を前記第1部材(43)と前
    記第2部材(41)の他方に設けて、前記レーザ測長器
    で前記第1部材(43)と前記第2部材(41)の距離
    を測定することを特徴とする工作機械の移動軌跡測定シ
    ステム。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の工作機械の移動軌跡測
    定システムであって、 前記主軸(19)及び前記載物台(15)の相対移動に
    伴って、前記第1及び第2部材(43、41)が直線上
    を相対移動する時には、前記伸縮機構(42、44、4
    5)の伸縮方向は前記直線と平行になるように配置され
    る工作機械の移動軌跡測定システム。
  3. 【請求項3】 工作機械において主軸(19)及び載物
    台(15)を相対移動させた時の前記主軸(19)と前
    記載物台(15)の相対距離の変化を測定する工作機械
    の運動軌跡測定用測長器であって、 第1の回転ジョイント(46)を介して前記主軸(1
    9)に回動自在に取り付けられる第1部材(43)と、 第2の回転ジョイント(47)を介して前記載物台(1
    5)に回動自在に取り付けられる第2部材(41)と、 前記第1部材(43)と前記第2部材(41)を接続す
    る部材で、前記第1部材(43)と前記第2部材(4
    1)間の距離に応じて伸縮する伸縮機構(42、44、
    45)と、 レーザ光源(53)が干渉光学ユニット(51)と分離
    しており、前記レーザ光源(53)から前記干渉光学ユ
    ニット(51)へのレーザビームの伝達が光ファイバ
    (55)で行われるレーザ測長器とを備え、 前記干渉光学ユニット(51)と、該干渉光学ユニット
    (51)から出射される測定用レーザビームを逆方向に
    反射する測定用コーナーキューブ(52)の一方を前記
    第1部材(43)と前記第2部材(41)の一方に設
    け、前記干渉光学ユニット(51)と前記測定用コーナ
    ーキューブ(52)の他方を前記第1部材(43)と前
    記第2部材(41)の他方に設けて、前記レーザ測長器
    で前記第1部材(43)と前記第2部材(41)の距離
    を測定することを特徴とする工作機械の移動軌跡測定用
    測長器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009103686A (ja) * 2007-10-25 2009-05-14 Mitsubishi Electric Research Laboratories Inc 干渉分光法用の装置、干渉分光法を使用した方法、干渉測定装置
CN116661163A (zh) * 2023-07-28 2023-08-29 成都飞机工业(集团)有限责任公司 一种激光干涉仪准直装置和方法

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