JPH10146039A - 可動コイル型リニアモータ - Google Patents

可動コイル型リニアモータ

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JPH10146039A
JPH10146039A JP31694596A JP31694596A JPH10146039A JP H10146039 A JPH10146039 A JP H10146039A JP 31694596 A JP31694596 A JP 31694596A JP 31694596 A JP31694596 A JP 31694596A JP H10146039 A JPH10146039 A JP H10146039A
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崇 佐々木
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光一 小田
Masahiro Mita
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Masaki Taketomi
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 トルクリップルが低く抑えられて推力のリニ
アリティが良好に維持されるとともに、衝撃等が加わっ
ても永久磁石が破損し難く、かつ高推力の得られる可動
コイル型リニアモータを提供する。 【解決手段】 磁気空隙を介して長手方向に配設された
永久磁石と、その永久磁石の磁気空隙側表面に設けられ
たカバーと、磁気空隙内に設けられて前記永久磁石列の
長手方向に沿って移動する電機子コイルとを備えた可動
コイル型リニアモータであって、前記カバーが強磁性部
分と非磁性部分とが共存する素材を用いて形成されると
ともに、その非磁性部分を短絡磁束を抑制する位置に設
けたことを特徴とする可動コイル型リニアモータ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、固設した界磁用永
久磁石に設けたカバーの長手方向に沿って移動自在にさ
れた電機子コイル(例えば、多相コイル等。)を備えた
可動コイル型のリニアモータに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、固設された界磁用永久磁石
と、この永久磁石が形成した磁気空隙内に移動自在に設
置された電機子コイルとを有し、この電機子コイルに駆
動電流を供給することにより推力を発生させて上記永久
磁石の長手方向に沿って移動させるように構成した可動
コイル型のリニアモータが知られている。
【0003】図5は、従来の可動コイル型リニアモータ
を示す要部断面図である。図5の従来の可動コイル型リ
ニアモータ100にはベース1上にセンターヨーク2と
サイドヨーク3,3とが立設され、一対のセンターヨー
ク2とサイドヨーク3とが相対向する側面には一対の永
久磁石4,4が配設されて磁気空隙15を形成してい
る。一対の永久磁石4,4は各々紙面と垂直方向にこの
可動コイル型リニアモータ100の可動子16のストロ
ークに対応する長さ分が配置してあり、一対の永久磁石
4,4およびサイドヨーク3とセンターヨーク2とを固
定子の1組として合計2組の固定子を形成している。ま
た、可動子16を構成したキャリッジ7の下部にはコイ
ルフレーム18,18が付設してある。また、コイルフ
レーム18が磁気空隙15において一対の永久磁石4,
4と対向する両側面には基板(図示省略)を介して偏平
状の3相コイル6,6(例えば特公平8−13184号
公報に記載のもの。)が配置されて、図示省略の磁極検
出手段および/または位置検出手段を用いて上記各3相
コイルに流れる駆動電流を所望の推力パターンに応じて
切り換えることにより可動子16が所定の推力を得て磁
気空隙15内を紙面垂直方向に移動可能にされている。
【0004】図6は上記図5の固定子のB−B方向矢視
断面図の従来例を示している。図6の固定子63は、直
方体形状の複数の永久磁石4cを隣接する磁極が異なる
とともに磁気空隙15aを介して対向する磁極が異なる
ようにしてセンターヨーク2およびサイドヨーク3上に
配設してある。この固定子63において、例えば永久磁
石4cにおける紙面に垂直方向の幅(w’)を50m
m、長さ(l’)を30mm,厚さ(tm1)を10m
mとした場合の磁気空隙15aにおける可動子16のス
トローク方向の磁束密度分布を測定したところ、図10
の(c)に示す結果を得た。図10の縦軸は磁束密度
(G)、横軸は可動子16のストロークに対応した位置
(mm)である。可動コイル型リニアモータとしてトル
クリップルを抑えて推力のリニアリティを良好に維持す
るための理想的な磁気空隙の磁束密度分布は例えば図1
0の正弦波曲線(b)で示される。しかし、上記図10
の(c)はこの理想的な図10の(b)から大きくずれ
ており、上記固定子63の構成ではトルクリップルが大
きくなり推力のリニアリティが劣化する問題がある。上
記図10の(c)が理想的な図10の(b)から大きく
ずれる一因は、永久磁石4cから発した磁力線のうち3
相扁平コイル6,6に到達せずに隣接する永久磁石4
c,4c間で短絡してしまう無効磁束(f5)が多いこ
とである。
【0005】トルクリップルの問題を解決するために、
略台形状に形成した永久磁石を配設した可動コイル型リ
ニアモータ(例えば、特開平3−222670号公
報。)が知られている。また、この方式をさらに発展さ
せた構成として図7の固定子を有した可動コイル型リニ
アモータがある。
【0006】図7は上記図5の固定子のB−B方向矢視
断面図の他の従来例を示している。図7の固定子64で
は、永久磁石4dにおける磁気空隙15b側の両縁部に
面取部9,9を形成して断面略台形状とするとともに複
数個をその断面長手方向に沿って隣接する磁極が異なる
ようにし、磁気空隙15bを介して異なる磁極が対向す
るように配置してある。また、永久磁石4d,4d間に
は永久磁石4dの面取部9および直立部19と係合する
ようにして配置した固定治具8(非磁性体製)がビス1
0(非磁性体製)で締結してある。この固定子64にお
いて、例えば永久磁石4dにおける紙面に垂直方向の幅
(w2)を50mm、長さ(l2)を30mm,面取部
9の厚さ(t1)を3.5mm,直立部19の厚さ(t
2)を6.5mm,磁気空隙15bに沿う部分の長さ
(l3)を6mmとした場合に、磁気空隙15bにおけ
る可動子16のストローク方向の磁束密度分布が理想的
な図10の(b)に近似した図10の(a)になること
が知られている。
【0007】しかし、上記図7の構成では複雑形状の永
久磁石を用いるため永久磁石のコストが高価であるとと
もに固定治具8やビス10等の非磁性部材がさらに必要
であり、可動コイル型リニアモータの固定子構造が複雑
化して部品点数が増えるため安価な可動コイル型リニア
モータを提供できないという問題がある。
【0008】さらに、上記図6、図7の固定子を備えた
可動コイル型リニアモータでは永久磁石が直接磁気空隙
に接して設けられているため、例えば定期点検や故障時
の部品交換または高速走行などの際に衝撃が加わって永
久磁石を破損してしまうことがある。このような永久磁
石の破損防止を兼ねて、下記の図8や図9のように永久
磁石が磁気空隙と接する側にカバーを設ける方式が提案
されている。
【0009】図8の固定子65は磁気空隙15c側に非
磁性カバー30を設けた以外は上記図6と同様の構成で
ある。また、図9の固定子66は磁気空隙15d側に非
磁性カバー35を設けた以外は上記図7と同様の構成で
ある。
【0010】しかし、上記図6乃至図9の従来の可動コ
イル型リニアモータにおいて磁気空隙の厚みを一定とし
て比較すると、図6に比べて図8の方が非磁性カバー3
0の厚み(t30)分だけ磁気空隙15cを介して対向
する永久磁石4a,4aの間隔(Lg3m)が大きくな
るので結果的に磁気空隙15cの磁束密度分布のレベル
が低下して可動コイル型リニアモータの推力が小さくな
るという問題がある。ここで、図6の磁気空隙15aの
厚みは(Lg1)であり、図8の磁気空隙15cの厚み
は(Lg3)、磁気空隙15cの実質的厚みは(Lg3
m)である。非磁性カバーの設置により磁気空隙の磁界
強度が低下して可動コイル型リニアモータの推力を低下
させる問題は図7に対する図9でも同様に存在する。こ
こで、図7の磁気空隙15bの厚みは(Lg2)、図9
の磁気空隙15dの厚みは(Lg4)、磁気空隙15d
の実質的厚みは(Lg4m:対向する永久磁石4b,4
bの間隔)である。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明の
課題は、カバー付設型であってトルクリップルを非常に
小さく抑えられて推力のリニアリティを良好にできると
ともに大推力の得られる可動コイル型リニアモータを提
供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記課題を達成した本発
明の可動コイル型リニアモータは、磁気空隙を形成する
永久磁石と、その永久磁石に設けたカバーと、前記カバ
ーに沿って磁気空隙内を移動する電機子コイルとを備え
た可動コイル型リニアモータであって、前記カバーを強
磁性部分と非磁性部分とが共存する素材を用いて形成す
るとともに、その非磁性部分を短絡磁束を抑制する位置
に設けたことを特徴とする。本発明により、ひとつなが
りの部材で強磁性部分と非磁性部分とが共存するカバー
を形成できるとともにその非磁性部分を短絡磁束を抑制
する位置に配置したので、短絡磁束を抑えながら磁気空
隙の実質的厚みを小さく維持できる結果良好な推力のリ
ニアリティおよび大推力を有した可動コイル型リニアモ
ータを提供できる。また、カバーを設けたことで衝撃が
加わっても永久磁石が破損しにくく、耐久性に優れた可
動コイル型リニアモータを提供できる。
【0013】また、上記カバーの非磁性部分を加熱変成
部で構成すると短絡磁束の通る上記カバーの任意位置に
自在に非磁性部を形成できるのでカバー付設型の固定子
構造の簡略化と部品点数の削減が可能である。ここで、
本発明における加熱変成部とは後述の局部加熱冷却部お
よび/または局部加熱溶融凝固部をいう。
【0014】また、上記カバーの非磁性部分が30体積
%以上の溶融凝固組織を有した場合では、本発明の可動
コイル型リニアモータが−60℃までの極低温度雰囲気
にさらされても上記カバーの非磁性部分が安定に存在す
るので−60℃までの極低温度域における良好な推力の
リニアリティおよび大推力を保持することができる。
【0015】また、本発明の可動コイル型リニアモータ
は、磁気空隙を形成する永久磁石と、その永久磁石に設
けたカバーと、前記カバーに沿って磁気空隙内を移動す
る電機子コイルとを備えた可動コイル型リニアモータで
あって、前記永久磁石の有効磁束を通す強磁性カバー
と、前記永久磁石の短絡磁束を抑制する非磁性カバーと
を設けたことを特徴とする。この構成により、強磁性カ
バーと非磁性カバーとを用いて短絡磁束を抑えながら磁
気空隙の実質的厚みを小さく維持できるので良好な推力
のリニアリティおよび大推力を有した可動コイル型リニ
アモータを提供できる。また、カバーを設けたことで衝
撃が加わっても永久磁石が破損しにくく、耐久性に優れ
た可動コイル型リニアモータを提供できる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下に本発明を詳説する。
【0017】図4は本発明の可動コイル型リニアモータ
の一態様を示す要部断面図であり、上記図5と同一の構
成部分には同一の参照符号を付してある。図4の本発明
の可動コイル型リニアモータ50において、一対の永久
磁石4,4の相対向する側面上に強磁性部分と非磁性部
分とが共存したカバー11を設けてある。
【0018】図1は上記図4の固定子のA−A方向矢視
断面図の一態様を示し、上記図8と同一の構成部分には
同一の符号を付している。図1の固定子60において、
カバー11の非磁性部は加熱冷却部11bhで構成され
ており、隣接した直方体形状の永久磁石4a,4aの境
界直上に配置されて模式的に図示した短絡磁束(f2)
を抑え、磁気空隙5の形成に寄与する有効磁束(f1)
を増加させている。この有効磁束(f1)が可動子16
の走行とともに上記3相扁平コイル近傍に設けた磁気検
出手段(図示省略)により検出されて、その3相扁平コ
イルに通電する駆動電流の通電タイミングを調整するよ
うになっている。また、永久磁石4aの長さ(l)より
もカバー11の強磁性部11aの長さ(m)を小さくし
てあるので有効磁束(f1)を大にするとともに短絡磁
束(f2)を小さくすることが可能である。カバー11
は、強磁性部分と非磁性部分とが共存可能な合金素材;
例えば、フェライト系やマルテンサイト系の磁性ステン
レス鋼、高マンガン鋼等の1種または2種以上を用いて
後述の局部加熱冷却手段または局部加熱溶融凝固手段を
用い、さらに必要に応じて適宜の機械加工を経て製作す
ることができる。このカバー11はひとつながりの部品
で形成することが可能であり、必要に応じてカバー11
を強磁性部分11aと非磁性部分11bhとが共存する
単位で複数に分割してもよい。このカバー11を配設し
たことによって磁気空隙5の実質的厚みは磁気空隙5を
介して対向する一対の永久磁石4a,4aの間隔(Lg
m)ではなくなり、一対の強磁性部11a,11aの間
隔(Lg)となる。すなわち、永久磁石4aのN極を発
した磁力線は、順次、カバー11の強磁性部11a,磁
気空隙5,強磁性部11a,永久磁石4aのS極に戻る
閉ループ(有効磁束f1)を形成するので、磁気回路上
は永久磁石4aの厚みが(tm)から(t=tm+t
c)に増加したことと略等価である。よって、カバー1
1を配置しても磁気空隙5の磁界強度があたかも厚み
(t)を有した一対の永久磁石4a,4aを対向配置さ
せた場合と略同等となり磁気空隙5の磁束密度分布のレ
ベルを大に保持して可動子16に大推力を付与すること
ができる。同時に、上記非磁性部11bhで磁気空隙5
における磁束密度分布の非正弦波成分の一因である短絡
磁束f2を抑制するので可動子16に良好な推力のリニ
アリティを付与することができる。
【0019】(実施例1)上記カバー11の形成素材と
して、重量%で0.6%C−13%Cr−残Feおよび
不可避不純物からなる組成のフェライト系ステンレス鋼
素材を用いて、この素材全体を優れた強磁性特性とする
ために適宜の磁気焼鈍を行い、図11のB−H曲線に示
す通り20℃において最大飽和磁束密度Bs=1.4
T、保磁力Hc=10 Oeという優れた強磁性特性を
有した素材を得た。次に、この素材を上記カバー11の
略寸法に機械加工した後、上記非磁性部11bhに対応
する部分にCO2レーザを照射することでその非磁性化
すべき部分をこの素材のオーステナイト変態温度以上で
あって融点未満の温度(例えば、1200℃。)に加熱
後冷却し、フェライト組織を有した上記強磁性部11a
とオーステナイト組織を有した上記非磁性部11bhと
を形成した。その後、必要に応じて仕上げ加工を行なっ
て上記カバー11の最終寸法に仕上げた。この非磁性部
11bhの20℃におけるB−Hカーブを測定したとこ
ろ図12のB−H特性を得た。図12より、この非磁性
部11bhの20℃での比透磁率μsは約1.1であり
μs≦2という非磁性特性が確保できていた。このμs
=1.1という値はほぼ空気と同等の非常に優れた非磁
性特性である。また、このカバー11の強磁性部11a
は上記図11の強磁性特性を有していた。次に、上記非
磁性部11bhの極低温度域における安定性を評価した
結果について説明する。まず、上記カバー11をドライ
アイスを加えることによって−10℃〜−60℃に調整
した液体メタノール冷媒中に浸し、その非磁性部11b
hのオーステナイト相がフェライト相に変態する温度を
調べた。冷媒に浸した時間は30分であり、その後室温
20℃に戻し、X線回折で結晶構造を同定した結果を表
1に示した。
【0020】
【表1】 A:オーステナイト相、F:フェライト相 表1から、この実施例1の非磁性部11bhは−40℃
までフェライト相に変態することなく安定に存在するこ
とがわかった。したがって、この実施例1のカバー11
を装着した本発明の可動コイル型リニアモータは−40
℃までの用途に使用可能である。また、上記図1の固定
子60において、永久磁石4aにおける紙面に垂直方向
の幅(w)を50mm、長さ(l)を30mm,厚さ
(tm)を9mmの直方体ブロック(日立金属(株)製
のNd−Fe−B系異方性焼結磁石:HS37BH)と
し、カバー11の厚み(tc)を1mmとした場合の磁
気空隙5における可動子16のストローク方向の磁束密
度分布を測定したところ、理想的な正弦波曲線(図10
の(b))に非常に近い図10の曲線(d)が得られ、
良好な推力のリニアリティを有していることがわかっ
た。
【0021】図2は上記図4の固定子のA−A方向矢視
断面図の他の態様を示し、上記図1と同一の構成部分に
は同一の符号を付している。図2のカバー11’は、強
磁性部11aと、溶融凝固部11bmと加熱冷却部11
bhとを有した非磁性部11bとからなっている。この
溶融凝固部11bmが永久磁石4a,4aの境界直上に
配置されて漏れ磁束(f2’)を抑えるようになってい
る。 (実施例2)上記カバー11’の形成素材として上記実
施例1と同一の素材を用いて同一の磁気焼鈍を行った
後、上記カバー11’の略寸法形状に機械加工し、上記
非磁性部11bに対応する部分をCO2レーザを用いて
上記素材の融点直上10℃の温度に加熱して局部的に溶
融後冷却凝固させて、非磁性部11bに該当する部分を
フェライト組織から非磁性のオーステナイト組織に変態
させた。その後、必要に応じて仕上げ加工を行い、上記
カバー11’の寸法形状に仕上げた。この非磁性部11
bの組織は溶融凝固組織11bmが70体積%と加熱冷
却部11bhが30体積%とからなっている。この実施
例2の強磁性部11aおよび非磁性部11bの20℃に
おけるB−Hカーブを測定したところ、強磁性部11a
は上記図11と同様の強磁性特性であり、非磁性部11
bは上記図12と同様の非磁性特性になっていた。次
に、この実施例2の非磁性部11bの極低温度域での安
定性を上記実施例1と同様にして評価したところ上記表
1の結果を得た。表1から、実施例2の局部的な溶融凝
固部11bmは−60℃でもフェライト相に変態するこ
となく安定に存在していた。したがって、このカバー1
1’を装着した本発明の可動コイル型リニアモータは−
60℃までの大推力と推力のリニアリティとを有してい
る。
【0022】上記実施例2では上記非磁性部11bにお
ける溶融凝固部11bmの存在比率が70体積%の場合
を記載したが、この溶融凝固部11bmの存在比率が3
0体積%以上であれば本発明の可動コイル型リニアモー
タとして−60℃までの極低温度域において実用に供し
得る推力および推力のリニアリティとを備えることが容
易である。
【0023】上記溶融凝固部11bmの−60℃までの
良好な存在安定性は、本発明者のミクロ解析により次の
ように推論付けされている。上記非磁性部11bmおよ
び11bhの断面のミクロ組織を電子顕微鏡により観察
した結果を図13の組織写真に示した。図13(a)に
示す実施例2の溶融凝固部11bmでは析出している炭
化物の数が少ないが、図13(b)に示す実施例1の加
熱冷却部11bhでは析出した炭化物粒子の数が非常に
多い。図13(b)対比で図13(a)の析出炭化物粒
子の総占有面積は約1/40に減少していることがわか
った。このことから、上記の局部加熱冷却処理によって
局部をオーステナイト変態温度以上に加熱するだけでは
析出した炭化物が母相に再固溶できないが、上記の局部
加熱溶融凝固処理を行うと析出していた炭化物が母相に
再固溶し、その再固溶により母相部分の含有する有効炭
素量が増加したことで上記溶融凝固部11bm(オース
テナイト相)の存在安定性がより高められて−60℃ま
で安定に存在できたものと考えられる。
【0024】図3は本発明の可動コイル型リニアモータ
に装着する固定子のさらに他の態様を示す要部断面図で
ある。図3で上記図1と同一の構成部分には同一の符号
を付している。図3の固定子62では、磁気空隙5’’
を介して片側は上記図1と同様にセンターヨーク2上に
永久磁石4aが貼着されてその永久磁石4aの磁気空隙
5’’対向側にカバー11を設けてある。また、磁気空
隙5’’を介してカバー11と対向する側には強磁性の
サイドヨーク3(例えば、SS400製等。)が配置し
てある。この固定子62の構成によれば、上記図1、図
2に比べて磁気空隙5’’における磁束密度分布のレベ
ルがやや低下する傾向を示すが正弦波に非常に近い磁束
密度分布を実現できるとともに高価な永久磁石の使用量
を少なくしたので、推力のリニアリティが良好で安価な
可動コイル型リニアモータを提供することができる。
【0025】次に、上記本発明のリニアモータ50に実
施例1のカバー11を配置した場合(実施例3)および
実施例2のカバー11’を配置した場合(実施例4)に
ついて、20℃でリニアモータの駆動開始から5分後に
測定した推力の最大値およびトルクリップル、ならびに
下記の条件で評価した衝撃テストの結果を表2に併記し
た。表2では、比較例1として上記図6の固定子63を
上記リニアモータ100に配置した場合、比較例2とし
て上記図7の固定子64を上記リニアモータ100に配
置した場合、比較例3として上記図8の固定子65を上
記リニアモータ50に配置した場合、比較例4として上
記図9の固定子66を上記リニアモータ50に配置した
場合で、各々上記実施例3,4と同様にして評価した推
力の最大値、トルクリップルおよび衝撃テストの結果を
併記した。ここで、上記評価に際し、各固定子に日立金
属(株)製のNd−Fe−B系異方性焼結磁石(HS3
7BH)を配設してある。また、表2の推力の最大値は
実施例3の値を100%として相対表示している。ま
た、トルクリップルが小とは推力のリニアリティが良好
な状態、トルクリップルが大とは推力のリニアリティが
不良の状態をいう。また、衝撃テストは上記の各固定子
を1mの高さからSUS304ステンレス鋼板上に落下
させて配設してある永久磁石の割れ、欠けの有無を調べ
たものである。
【0026】
【表2】
【0027】表2より、各比較例のものに比べて、実施
例3,4のものは大推力であるとともにトルクリップル
が小さく抑えられ、耐衝撃性にも優れていることがわか
った。
【0028】図14は本発明の可動コイル型リニアモー
タにおける固定子のさらに他の態様を示す要部断面図で
あり、図1と同一の構成部分には同一の符号を付してい
る。図14の固定子67において、カバー21は各磁極
部直上に貼着した複数個の強磁性部材21a(例えば、
SS41製。)と各磁極境界直上に貼着した複数個の非
磁性部材21b(例えば、SUS304製。)とからな
る。この構成によれば汎用の強磁性素材および非磁性素
材を用いてカバー21を形成することができるメリット
を有している。また、上記図1と同様に磁気空隙5eの
実質的厚みを(Lg5)とできるので有効磁束(f3)
を大にし大推力とするとともに短絡磁束(f4)を小に
抑えて推力のリニアリティを良好にすることができてい
る。
【0029】上記態様では電機子コイルとして特殊構造
の3相扁平コイルを用いた場合を記載したが、他の汎用
の3相コイルや2相コイル等を適宜使用することができ
る。また、上記態様では直方体形状の永久磁石を複数個
連結して界磁用永久磁石を構成したが、これに代えて1
個の長尺直方体形状の永久磁石を用いて適宜の着磁手段
により上記態様と同様に多磁極を形成し磁気空隙を形成
してもよい。また、本発明に用いる永久磁石の形状は直
方体に限定されず、磁気空隙を形成可能な他の形状(例
えば台形状、リング形、扇形等。)のものを用いること
ができる。また、上記態様では2つの磁気空隙を有する
可動コイル型リニアモータを記載したが、磁気空隙を1
つまたは3つ以上としてもよい。また、上記態様では局
部加熱冷却手段、局部加熱溶融凝固手段としてレーザ加
熱を用いたが、これに代えて他の局部加熱手段(例え
ば、プラズマ加熱、高周波加熱、高温加熱体の接触加熱
等。)を適宜適用できることは勿論である。
【0030】
【発明の効果】本発明は下記の優れた効果を奏し得る。 (1)カバー付設型の可動コイル型リニアモータであっ
て従来のカバー無しの可動コイル型リニアモータと同一
の磁気空隙の厚みとした場合に、従来のカバー無しの可
動コイル型リニアモータと同等の大推力を得ることが容
易である。 (2)大推力とともに、良好な推力のリニアリティを得
ることができる。 (3)耐衝撃性に優れた可動コイル型リニアモータを提
供できる。 (4)正弦波に非常に近い磁束密度分布を得る場合に、
カバーおよび永久磁石を単純形状化できるとともに固定
子の部品点数を削減できるので安価な可動コイル型リニ
アモータを提供できる。 (5)カバーの非磁性部分の極低温度域での存在安定性
が大幅に向上し、極低温度域での可動コイル型リニアモ
ータの用途拡大に大きく貢献するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のリニアモータにおける固定子の一態様
を示す要部断面図である。
【図2】本発明のリニアモータにおける固定子の他の態
様を示す要部断面図である。
【図3】本発明の可動コイル型リニアモータにおける固
定子のさらに他の態様を示す要部断面図である。
【図4】本発明の可動コイル型リニアモータの一態様を
示す要部断面図である。
【図5】従来の可動コイル型リニアモータを示す要部断
面図である。
【図6】従来の可動コイル型リニアモータの固定子を示
す要部断面図である。
【図7】従来の可動コイル型リニアモータの固定子を示
す要部断面図である。
【図8】従来の可動コイル型リニアモータの固定子を示
す要部断面図である。
【図9】従来の可動コイル型リニアモータの固定子を示
す要部断面図である。
【図10】磁気空隙におけるストローク方向の磁束密度
分布を示す図である。
【図11】カバーの強磁性部のB−Hカーブを示す図で
ある。
【図12】カバーの非磁性部のBーHカーブを示す図で
ある。
【図13】本発明の加熱変成部に関わり、溶融凝固部
(a)および加熱冷却部(b)における顕微鏡写真であ
る。
【図14】本発明の可動コイル型リニアモータにおける
固定子のさらに他の態様を示す要部断面図である。
【符号の説明】
2 センターヨーク、3 サイドヨーク、4,4a,4
c,4d 永久磁石、5,5’,5’’,5e,15,
15a,15b,15c,15d 磁気空隙、6 電機
子コイル、7 キャリッジ、8 固定治具、9 面取
部、10 ビス、11,11’,21,30,35 カ
バー、11a,11a’,21a 強磁性部、11b,
21b 非磁性部、11bh 加熱冷却部、11bm
溶融凝固部、16 可動子、18 コイルフレーム、1
9 直立部、50,100 リニアモータ、60,6
1,62,63,64,65,66,67 固定子、L
g、Lg’,Lg1,Lg2,Lg3,Lg4,Lg5
磁気空隙の厚み、Lgmy永久磁石とヨークとの間
隔、Lgm 対向永久磁石の間隔、f1,f1’,f
3,f5,f6 有効磁束、f2,f2’,f4 短絡
磁束。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 武富 正喜 群馬県多野郡吉井町多比良2977番地 日立 金属機工株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁気空隙を形成する永久磁石と、その永
    久磁石に設けたカバーと、前記カバーに沿って磁気空隙
    内を移動する電機子コイルとを備えた可動コイル型リニ
    アモータであって、 前記カバーを強磁性部分と非磁性部分とが共存する素材
    を用いて形成するとともに、その非磁性部分を短絡磁束
    を抑制する位置に設けたことを特徴とする可動コイル型
    リニアモータ。
  2. 【請求項2】 前記非磁性部分が加熱変成部であること
    を特徴とする請求項1に記載の可動コイル型リニアモー
    タ。
  3. 【請求項3】 前記非磁性部分が30体積%以上の溶融
    凝固組織を有することを特徴とする請求項1に記載の可
    動コイル型リニアモータ。
  4. 【請求項4】 磁気空隙を形成する永久磁石と、その永
    久磁石に設けたカバーと、前記カバーに沿って磁気空隙
    内を移動する電機子コイルとを備えた可動コイル型リニ
    アモータであって、 前記永久磁石の有効磁束を通す強磁性カバーと前記永久
    磁石の短絡磁束を抑制する非磁性カバーとを設けたこと
    を特徴とする可動コイル型リニアモータ。
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