JPH10145977A - インバータ装置 - Google Patents
インバータ装置Info
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- JPH10145977A JPH10145977A JP8300239A JP30023996A JPH10145977A JP H10145977 A JPH10145977 A JP H10145977A JP 8300239 A JP8300239 A JP 8300239A JP 30023996 A JP30023996 A JP 30023996A JP H10145977 A JPH10145977 A JP H10145977A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 回路構成が簡素でかつ同一構成を有する複数
個の直流−交流変換回路を並列に接続するだけで並列同
期運転が可能なインバータ装置を提供する。 【解決手段】 本発明によるインバータ装置では、イン
バータ装置を構成するそれぞれの直流−交流変換回路1
において、出力電圧検出回路10により検出されたフル
ブリッジインバータ9の出力電圧の瞬時値が0Vのと
き、ゼロクロス検出回路13から基準正弦波発生回路1
1にゼロクロス検出信号が送出される。これにより、そ
れぞれの直流−交流変換回路1の出力信号及び基準正弦
波発生回路11の基準正弦波信号の周波数及び位相が常
に同期するので、同一構成を有する複数個の直流−交流
変換回路1を並列に接続するだけでインバータ装置の並
列同期運転が可能となる。また、出力周波数及び位相同
期用のPLL回路や同期信号供給用の特別な信号線が不
要となるので、インバータ装置の回路構成を簡素化でき
る。
個の直流−交流変換回路を並列に接続するだけで並列同
期運転が可能なインバータ装置を提供する。 【解決手段】 本発明によるインバータ装置では、イン
バータ装置を構成するそれぞれの直流−交流変換回路1
において、出力電圧検出回路10により検出されたフル
ブリッジインバータ9の出力電圧の瞬時値が0Vのと
き、ゼロクロス検出回路13から基準正弦波発生回路1
1にゼロクロス検出信号が送出される。これにより、そ
れぞれの直流−交流変換回路1の出力信号及び基準正弦
波発生回路11の基準正弦波信号の周波数及び位相が常
に同期するので、同一構成を有する複数個の直流−交流
変換回路1を並列に接続するだけでインバータ装置の並
列同期運転が可能となる。また、出力周波数及び位相同
期用のPLL回路や同期信号供給用の特別な信号線が不
要となるので、インバータ装置の回路構成を簡素化でき
る。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、直流電力を交流電
力に変換するインバータ装置の並列同期運転及び並列同
期運転時の過電流保護方式に関するものである。
力に変換するインバータ装置の並列同期運転及び並列同
期運転時の過電流保護方式に関するものである。
【0002】
【従来の技術】直流を交流に変換する直流−交流変換回
路を複数個並列又はその出力端子を単相や三相の商用交
流電源ラインと並列に接続したインバータ装置は、大容
量のインバータ装置や、例えばコンピュータシステム等
のバックアップ用電源として使用される無停電電源装置
(UPS)等に従来から広く使用されている。複数個の
直流−交流変換回路を並列に接続したインバータ装置で
は、複数個の直流−交流変換回路の並列運転に際してそ
れぞれの交流出力の周波数及び位相を同期させる必要が
ある。また、単相や三相の商用交流電源ラインと並列に
直流−交流変換回路を接続したインバータ装置では、単
相や三相の商用交流電源ラインの交流出力と直流−交流
変換回路の交流出力との周波数及び位相を同期させる必
要がある。このため、前者のインバータ装置の場合は、
或る1つの直流−交流変換回路の交流出力の周波数を基
準周波数として検出し、PLL回路(位相同期発振回
路)により他の直流−交流変換回路にそれぞれ同期信号
を供給して、各直流−交流変換回路のそれぞれの交流出
力の周波数及び位相を同期させる方法が従来から一般的
に行なわれていた。また、後者のインバータ装置の場合
は、単相又は三相の商用交流電源ラインの交流出力の周
波数を基準周波数として検出し、PLL回路により直流
−交流変換回路に同期信号を供給して、単相や三相の商
用交流電源ラインの交流出力と直流−交流変換回路の交
流出力との周波数及び位相を同期させる方法が従来から
一般的に行なわれていた。
路を複数個並列又はその出力端子を単相や三相の商用交
流電源ラインと並列に接続したインバータ装置は、大容
量のインバータ装置や、例えばコンピュータシステム等
のバックアップ用電源として使用される無停電電源装置
(UPS)等に従来から広く使用されている。複数個の
直流−交流変換回路を並列に接続したインバータ装置で
は、複数個の直流−交流変換回路の並列運転に際してそ
れぞれの交流出力の周波数及び位相を同期させる必要が
ある。また、単相や三相の商用交流電源ラインと並列に
直流−交流変換回路を接続したインバータ装置では、単
相や三相の商用交流電源ラインの交流出力と直流−交流
変換回路の交流出力との周波数及び位相を同期させる必
要がある。このため、前者のインバータ装置の場合は、
或る1つの直流−交流変換回路の交流出力の周波数を基
準周波数として検出し、PLL回路(位相同期発振回
路)により他の直流−交流変換回路にそれぞれ同期信号
を供給して、各直流−交流変換回路のそれぞれの交流出
力の周波数及び位相を同期させる方法が従来から一般的
に行なわれていた。また、後者のインバータ装置の場合
は、単相又は三相の商用交流電源ラインの交流出力の周
波数を基準周波数として検出し、PLL回路により直流
−交流変換回路に同期信号を供給して、単相や三相の商
用交流電源ラインの交流出力と直流−交流変換回路の交
流出力との周波数及び位相を同期させる方法が従来から
一般的に行なわれていた。
【0003】次に、上記のインバータ装置において、各
直流−交流変換回路のそれぞれの交流出力の周波数及び
位相を同期させるだけでは、各直流−交流変換回路のそ
れぞれの負荷電流が不均等になり、平衡しない場合があ
る。このため、従来では、各直流−交流変換回路のそれ
ぞれの負荷電流を検出し、それらの負荷電流に対応する
各検出電圧をそれぞれ比較し、それぞれの比較値に応じ
て各直流−交流変換回路の交流出力電圧を各々調整する
ことにより、各直流−交流変換回路のそれぞれの負荷電
流を均等にし、平衡させていた。
直流−交流変換回路のそれぞれの交流出力の周波数及び
位相を同期させるだけでは、各直流−交流変換回路のそ
れぞれの負荷電流が不均等になり、平衡しない場合があ
る。このため、従来では、各直流−交流変換回路のそれ
ぞれの負荷電流を検出し、それらの負荷電流に対応する
各検出電圧をそれぞれ比較し、それぞれの比較値に応じ
て各直流−交流変換回路の交流出力電圧を各々調整する
ことにより、各直流−交流変換回路のそれぞれの負荷電
流を均等にし、平衡させていた。
【0004】更に、上記のインバータ装置の過電流保護
については、直流−交流変換回路の負荷電流が制限電流
値に達したことを検出して、直流−交流変換回路内の基
準正弦波発振器の基準直流電圧のレベルを可変するか又
は基準正弦波発振器の増幅ゲインを調整することによ
り、直流−交流変換回路の負荷電流を制限して上記イン
バータ装置の過電流保護を行なっていた。
については、直流−交流変換回路の負荷電流が制限電流
値に達したことを検出して、直流−交流変換回路内の基
準正弦波発振器の基準直流電圧のレベルを可変するか又
は基準正弦波発振器の増幅ゲインを調整することによ
り、直流−交流変換回路の負荷電流を制限して上記イン
バータ装置の過電流保護を行なっていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のイン
バータ装置は、出力周波数の基準となる交流出力を発生
するマスタの直流−交流変換回路と、マスタの直流−交
流変換回路の出力周波数に同期した周波数の交流出力を
発生するスレーブの直流−交流変換回路とを有する所謂
マスタ−スレーブ方式のインバータ装置であるため、マ
スタ及びスレーブの直流−交流変換回路の構成がそれぞ
れ異なる。したがって、それぞれの直流−交流変換回路
に互換性がなく、共通化できない欠点があった。また、
PLL回路からスレーブの直流−交流変換回路に同期信
号を供給したり、スレーブの直流−交流変換回路の負荷
電流に対応する各検出電圧をそれぞれ比較するために特
別な信号線が必要となり、過電流保護回路の構成も複雑
であるため、インバータ装置の回路構成が複雑となる欠
点があった。
バータ装置は、出力周波数の基準となる交流出力を発生
するマスタの直流−交流変換回路と、マスタの直流−交
流変換回路の出力周波数に同期した周波数の交流出力を
発生するスレーブの直流−交流変換回路とを有する所謂
マスタ−スレーブ方式のインバータ装置であるため、マ
スタ及びスレーブの直流−交流変換回路の構成がそれぞ
れ異なる。したがって、それぞれの直流−交流変換回路
に互換性がなく、共通化できない欠点があった。また、
PLL回路からスレーブの直流−交流変換回路に同期信
号を供給したり、スレーブの直流−交流変換回路の負荷
電流に対応する各検出電圧をそれぞれ比較するために特
別な信号線が必要となり、過電流保護回路の構成も複雑
であるため、インバータ装置の回路構成が複雑となる欠
点があった。
【0006】そこで、本発明は回路構成が簡素でかつ同
一構成を有する複数個の直流−交流変換回路を並列に接
続するだけで並列同期運転が可能なインバータ装置を提
供することを目的とする。
一構成を有する複数個の直流−交流変換回路を並列に接
続するだけで並列同期運転が可能なインバータ装置を提
供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】「請求項1」に係る発明
のインバータ装置は、直流を交流に変換する直流−交流
変換回路を複数個並列又はその出力端子を交流電源ライ
ンと並列に接続し、前記直流−交流変換回路は、該直流
−交流変換回路の出力電圧を検出する出力電圧検出回路
と、前記直流−交流変換回路の出力電圧及び出力周波数
を規定する基準正弦波信号を発生する基準正弦波発生回
路と、前記出力電圧検出回路の検出信号と前記基準正弦
波発生回路の基準正弦波信号とを比較する比較回路と、
前記直流−交流変換回路の出力電圧の瞬時値が0Vのと
きにゼロクロス検出信号を前記基準正弦波発生回路に送
出するゼロクロス検出回路とを備え、前記比較回路の比
較出力に基づいて前記直流−交流変換回路の出力電圧を
制御すると共に前記ゼロクロス検出回路のゼロクロス検
出信号により前記直流−交流変換回路の出力信号及び前
記基準正弦波発生回路の基準正弦波信号の各々の周波数
及び位相を同期させる。また、「請求項2」に係る発明
のインバータ装置では、前記ゼロクロス検出回路と前記
基準正弦波発生回路との間に遅延回路を接続している。
のインバータ装置は、直流を交流に変換する直流−交流
変換回路を複数個並列又はその出力端子を交流電源ライ
ンと並列に接続し、前記直流−交流変換回路は、該直流
−交流変換回路の出力電圧を検出する出力電圧検出回路
と、前記直流−交流変換回路の出力電圧及び出力周波数
を規定する基準正弦波信号を発生する基準正弦波発生回
路と、前記出力電圧検出回路の検出信号と前記基準正弦
波発生回路の基準正弦波信号とを比較する比較回路と、
前記直流−交流変換回路の出力電圧の瞬時値が0Vのと
きにゼロクロス検出信号を前記基準正弦波発生回路に送
出するゼロクロス検出回路とを備え、前記比較回路の比
較出力に基づいて前記直流−交流変換回路の出力電圧を
制御すると共に前記ゼロクロス検出回路のゼロクロス検
出信号により前記直流−交流変換回路の出力信号及び前
記基準正弦波発生回路の基準正弦波信号の各々の周波数
及び位相を同期させる。また、「請求項2」に係る発明
のインバータ装置では、前記ゼロクロス検出回路と前記
基準正弦波発生回路との間に遅延回路を接続している。
【0008】「請求項3」に係る発明のインバータ装置
は、直流を交流に変換する直流−交流変換回路を複数個
並列又はその出力端子を交流電源ラインと並列に接続
し、前記直流−交流変換回路は、該直流−交流変換回路
の出力電圧を検出する出力電圧検出回路と、前記直流−
交流変換回路の出力電圧及び出力周波数を規定する基準
正弦波信号を発生する基準正弦波発生回路と、前記直流
−交流変換回路の負荷電流を該電流に対応する電圧とし
て検出する負荷電流検出回路と、前記出力電圧検出回路
の検出信号と前記基準正弦波発生回路の基準正弦波信号
及び前記負荷電流検出回路の検出信号の差信号とを比較
する比較回路とを備え、前記比較回路の比較出力により
前記負荷電流に比例して前記直流−交流変換回路の出力
電圧を低下させる。また、「請求項4」に係る発明のイ
ンバータ装置では、前記直流−交流変換回路の出力電圧
の瞬時値が0Vのときにゼロクロス検出信号を前記基準
正弦波発生回路に送出するゼロクロス検出回路を備え、
前記ゼロクロス検出回路のゼロクロス検出信号により前
記直流−交流変換回路の出力信号及び前記基準正弦波発
生回路の基準正弦波信号の各々の周波数及び位相を同期
させる。更に、「請求項5」に係る発明のインバータ装
置では、前記ゼロクロス検出回路と前記基準正弦波発生
回路との間に遅延回路を接続している。
は、直流を交流に変換する直流−交流変換回路を複数個
並列又はその出力端子を交流電源ラインと並列に接続
し、前記直流−交流変換回路は、該直流−交流変換回路
の出力電圧を検出する出力電圧検出回路と、前記直流−
交流変換回路の出力電圧及び出力周波数を規定する基準
正弦波信号を発生する基準正弦波発生回路と、前記直流
−交流変換回路の負荷電流を該電流に対応する電圧とし
て検出する負荷電流検出回路と、前記出力電圧検出回路
の検出信号と前記基準正弦波発生回路の基準正弦波信号
及び前記負荷電流検出回路の検出信号の差信号とを比較
する比較回路とを備え、前記比較回路の比較出力により
前記負荷電流に比例して前記直流−交流変換回路の出力
電圧を低下させる。また、「請求項4」に係る発明のイ
ンバータ装置では、前記直流−交流変換回路の出力電圧
の瞬時値が0Vのときにゼロクロス検出信号を前記基準
正弦波発生回路に送出するゼロクロス検出回路を備え、
前記ゼロクロス検出回路のゼロクロス検出信号により前
記直流−交流変換回路の出力信号及び前記基準正弦波発
生回路の基準正弦波信号の各々の周波数及び位相を同期
させる。更に、「請求項5」に係る発明のインバータ装
置では、前記ゼロクロス検出回路と前記基準正弦波発生
回路との間に遅延回路を接続している。
【0009】「請求項6」に係る発明のインバータ装置
は、直流を交流に変換する直流−交流変換回路を複数個
並列又はその出力端子を交流電源ラインと並列に接続
し、前記直流−交流変換回路は、該直流−交流変換回路
の出力電圧を検出する出力電圧検出回路と、前記直流−
交流変換回路の出力電圧及び出力周波数を規定する基準
正弦波信号を発生する基準正弦波発生回路と、前記直流
−交流変換回路の負荷電流を該電流に対応する電圧とし
て検出する負荷電流検出回路と、該負荷電流検出回路の
検出電圧が制限電流値に対応する電圧を越えたときに過
電流検出信号を出力する過電流検出回路と、前記出力電
圧検出回路の検出信号と前記基準正弦波発生回路の基準
正弦波信号及び前記過電流検出回路の過電流検出信号の
差信号とを比較する比較回路とを備え、前記比較回路の
比較出力により前記直流−交流変換回路の出力電圧を低
下させて前記負荷電流を制限する。また、「請求項7」
に係る発明のインバータ装置では、前記直流−交流変換
回路の出力電圧の瞬時値が0Vのときにゼロクロス検出
信号を前記基準正弦波発生回路に送出するゼロクロス検
出回路を備え、前記ゼロクロス検出回路のゼロクロス検
出信号により前記直流−交流変換回路の出力信号及び前
記基準正弦波発生回路の基準正弦波信号の各々の周波数
及び位相を同期させる。更に、「請求項8」に係る発明
のインバータ装置では、前記ゼロクロス検出回路と前記
基準正弦波発生回路との間に遅延回路を接続している。
は、直流を交流に変換する直流−交流変換回路を複数個
並列又はその出力端子を交流電源ラインと並列に接続
し、前記直流−交流変換回路は、該直流−交流変換回路
の出力電圧を検出する出力電圧検出回路と、前記直流−
交流変換回路の出力電圧及び出力周波数を規定する基準
正弦波信号を発生する基準正弦波発生回路と、前記直流
−交流変換回路の負荷電流を該電流に対応する電圧とし
て検出する負荷電流検出回路と、該負荷電流検出回路の
検出電圧が制限電流値に対応する電圧を越えたときに過
電流検出信号を出力する過電流検出回路と、前記出力電
圧検出回路の検出信号と前記基準正弦波発生回路の基準
正弦波信号及び前記過電流検出回路の過電流検出信号の
差信号とを比較する比較回路とを備え、前記比較回路の
比較出力により前記直流−交流変換回路の出力電圧を低
下させて前記負荷電流を制限する。また、「請求項7」
に係る発明のインバータ装置では、前記直流−交流変換
回路の出力電圧の瞬時値が0Vのときにゼロクロス検出
信号を前記基準正弦波発生回路に送出するゼロクロス検
出回路を備え、前記ゼロクロス検出回路のゼロクロス検
出信号により前記直流−交流変換回路の出力信号及び前
記基準正弦波発生回路の基準正弦波信号の各々の周波数
及び位相を同期させる。更に、「請求項8」に係る発明
のインバータ装置では、前記ゼロクロス検出回路と前記
基準正弦波発生回路との間に遅延回路を接続している。
【0010】インバータ装置を構成するそれぞれの直流
−交流変換回路において、出力電圧検出回路により検出
された直流−交流変換回路の出力電圧の瞬時値が0Vの
とき、ゼロクロス検出回路から基準正弦波発生回路にゼ
ロクロス検出信号が送出される。これにより、それぞれ
の直流−交流変換回路の出力信号及び基準正弦波発生回
路の基準正弦波信号の周波数及び位相が常に同期するの
で、同一構成を有する複数個の直流−交流変換回路を並
列に接続するだけでインバータ装置の並列同期運転が可
能となり、出力周波数及び位相同期用のPLL回路や同
期信号供給用の特別な信号線が不要となる。また、それ
ぞれの直流−交流変換回路において、出力電圧検出回路
の検出信号と基準正弦波発生回路の基準正弦波信号及び
負荷電流検出回路の検出信号の差信号とをそれぞれ比較
し、それらの比較信号に応じてそれぞれの直流−交流変
換回路の負荷電流に比例して出力電圧を低下させる。こ
れにより、インバータ装置の並列同期運転時において、
負荷電流の大きい直流−交流変換回路の出力電圧が低下
し、各直流−交流変換回路のそれぞれの負荷電流が均等
になるので、負荷電流を自動的に平衡させることがで
き、負荷電流比較用の特別な信号線が不要となる。この
ため、簡素な回路構成でインバータ装置の負荷に常時安
定した交流出力を供給することが可能となる。更に、そ
れぞれの直流−交流変換回路において、負荷電流検出回
路の検出電圧が制限電流値に対応する電圧を越えたとき
に過電流検出回路から過電流検出信号を出力し、出力電
圧検出回路の検出信号と基準正弦波発生回路の基準正弦
波信号及び過電流検出回路の過電流検出信号の差信号と
をそれぞれ比較し、それらの比較信号に応じて直流−交
流変換回路の出力電圧を低下させて負荷電流を制限す
る。このため、インバータ装置の負荷が、抵抗負荷、容
量性や誘導性の負荷或いは整流素子を含む負荷の何れの
負荷の場合でも良好なインバータ装置の過電流保護が可
能となる。
−交流変換回路において、出力電圧検出回路により検出
された直流−交流変換回路の出力電圧の瞬時値が0Vの
とき、ゼロクロス検出回路から基準正弦波発生回路にゼ
ロクロス検出信号が送出される。これにより、それぞれ
の直流−交流変換回路の出力信号及び基準正弦波発生回
路の基準正弦波信号の周波数及び位相が常に同期するの
で、同一構成を有する複数個の直流−交流変換回路を並
列に接続するだけでインバータ装置の並列同期運転が可
能となり、出力周波数及び位相同期用のPLL回路や同
期信号供給用の特別な信号線が不要となる。また、それ
ぞれの直流−交流変換回路において、出力電圧検出回路
の検出信号と基準正弦波発生回路の基準正弦波信号及び
負荷電流検出回路の検出信号の差信号とをそれぞれ比較
し、それらの比較信号に応じてそれぞれの直流−交流変
換回路の負荷電流に比例して出力電圧を低下させる。こ
れにより、インバータ装置の並列同期運転時において、
負荷電流の大きい直流−交流変換回路の出力電圧が低下
し、各直流−交流変換回路のそれぞれの負荷電流が均等
になるので、負荷電流を自動的に平衡させることがで
き、負荷電流比較用の特別な信号線が不要となる。この
ため、簡素な回路構成でインバータ装置の負荷に常時安
定した交流出力を供給することが可能となる。更に、そ
れぞれの直流−交流変換回路において、負荷電流検出回
路の検出電圧が制限電流値に対応する電圧を越えたとき
に過電流検出回路から過電流検出信号を出力し、出力電
圧検出回路の検出信号と基準正弦波発生回路の基準正弦
波信号及び過電流検出回路の過電流検出信号の差信号と
をそれぞれ比較し、それらの比較信号に応じて直流−交
流変換回路の出力電圧を低下させて負荷電流を制限す
る。このため、インバータ装置の負荷が、抵抗負荷、容
量性や誘導性の負荷或いは整流素子を含む負荷の何れの
負荷の場合でも良好なインバータ装置の過電流保護が可
能となる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明によるインバータ装
置の3つの実施形態を図1〜図5に基づいて説明する。
本発明の各実施形態のインバータ装置は、図1に示すよ
うに、2つ以上の直流−交流変換回路1の各出力端子を
それぞれ並列に接続したものである。第1の実施形態に
おけるインバータ装置を構成する各々の直流−交流変換
回路1は、図2に示すように、4個のトランジスタ3〜
6及びフィルタリアクトル7及びフィルタコンデンサ8
から成りかつ各トランジスタ3〜6のオン・オフ制御に
より直流電源2の直流電圧を交流電圧に変換するフルブ
リッジインバータ9と、フルブリッジインバータ9の交
流出力電圧を検出する出力電圧検出回路10と、フルブ
リッジインバータ9の出力電圧及び出力周波数を規定す
る基準正弦波信号を発生する基準正弦波発生回路11
と、出力電圧検出回路10の検出信号と基準正弦波発生
回路11の基準正弦波信号との比較信号を出力する瞬時
値比較回路、平均値比較回路等の比較回路12と、出力
電圧検出回路10の検出信号の電圧が0Vのときにゼロ
クロス検出信号を遅延回路14を通して基準正弦波発生
回路11に送出するゼロクロス検出回路13と、20k
Hzの鋸歯状波信号を発生する鋸歯状波発振回路15
と、比較回路12の比較出力信号及び鋸歯状波発振回路
15の鋸歯状波信号を比較してその比較出力信号をPW
M(パルス幅変調)信号として出力するPWMコンパレ
ータ16と、PWMコンパレータ16のPWM信号に基
づいてフルブリッジインバータ9の各トランジスタ3〜
6に付与するオン・オフ制御信号を出力する駆動回路1
7とを備えている。また、基準正弦波発生回路11は、
図3に示すように、矩形波状のクロックパルス信号を発
生するクロックパルス発生回路18と、クロックパルス
発生回路18のクロックパルス信号出力の1パルス毎に
カウント値を増加又は減少させて擬似正弦波のディジタ
ル信号を発生しかつゼロクロス検出回路13からのゼロ
クロス検出信号によりカウント値がリセットされるアッ
プ/ダウンカウンタ19と、アップ/ダウンカウンタ1
9の離散的なディジタル信号を連続的なアナログ信号に
変換して階段状の擬似正弦波信号を発生するディジタル
−アナログ変換回路20と、コンデンサ及び抵抗から成
りかつディジタル−アナログ変換回路20の階段状の擬
似正弦波信号の高調波成分を除去して円滑な基準正弦波
信号を発生する低域フィルタ回路21とから構成されて
いる。
置の3つの実施形態を図1〜図5に基づいて説明する。
本発明の各実施形態のインバータ装置は、図1に示すよ
うに、2つ以上の直流−交流変換回路1の各出力端子を
それぞれ並列に接続したものである。第1の実施形態に
おけるインバータ装置を構成する各々の直流−交流変換
回路1は、図2に示すように、4個のトランジスタ3〜
6及びフィルタリアクトル7及びフィルタコンデンサ8
から成りかつ各トランジスタ3〜6のオン・オフ制御に
より直流電源2の直流電圧を交流電圧に変換するフルブ
リッジインバータ9と、フルブリッジインバータ9の交
流出力電圧を検出する出力電圧検出回路10と、フルブ
リッジインバータ9の出力電圧及び出力周波数を規定す
る基準正弦波信号を発生する基準正弦波発生回路11
と、出力電圧検出回路10の検出信号と基準正弦波発生
回路11の基準正弦波信号との比較信号を出力する瞬時
値比較回路、平均値比較回路等の比較回路12と、出力
電圧検出回路10の検出信号の電圧が0Vのときにゼロ
クロス検出信号を遅延回路14を通して基準正弦波発生
回路11に送出するゼロクロス検出回路13と、20k
Hzの鋸歯状波信号を発生する鋸歯状波発振回路15
と、比較回路12の比較出力信号及び鋸歯状波発振回路
15の鋸歯状波信号を比較してその比較出力信号をPW
M(パルス幅変調)信号として出力するPWMコンパレ
ータ16と、PWMコンパレータ16のPWM信号に基
づいてフルブリッジインバータ9の各トランジスタ3〜
6に付与するオン・オフ制御信号を出力する駆動回路1
7とを備えている。また、基準正弦波発生回路11は、
図3に示すように、矩形波状のクロックパルス信号を発
生するクロックパルス発生回路18と、クロックパルス
発生回路18のクロックパルス信号出力の1パルス毎に
カウント値を増加又は減少させて擬似正弦波のディジタ
ル信号を発生しかつゼロクロス検出回路13からのゼロ
クロス検出信号によりカウント値がリセットされるアッ
プ/ダウンカウンタ19と、アップ/ダウンカウンタ1
9の離散的なディジタル信号を連続的なアナログ信号に
変換して階段状の擬似正弦波信号を発生するディジタル
−アナログ変換回路20と、コンデンサ及び抵抗から成
りかつディジタル−アナログ変換回路20の階段状の擬
似正弦波信号の高調波成分を除去して円滑な基準正弦波
信号を発生する低域フィルタ回路21とから構成されて
いる。
【0012】上記の構成において、直流−交流変換回路
1内のフルブリッジインバータ9の交流出力電圧の瞬時
値が0Vになると、出力電圧検出回路10の検出電圧が
0Vとなり、ゼロクロス検出回路13から遅延回路14
を通して基準正弦波発生回路11にゼロクロス検出信号
が送出される。このゼロクロス検出信号により基準正弦
波発生回路11内のアップ/ダウンカウンタ19のカウ
ント値がリセットされ、低域フィルタ回路21を通して
出力される基準正弦波信号の電圧の瞬時値が0Vとな
る。このとき、低域フィルタ回路21により基準正弦波
信号に位相遅れが生じるが、その位相遅れ分だけ遅延回
路14によりゼロクロス検出信号の位相を遅延させてア
ップ/ダウンカウンタ19のカウント値をリセットする
ため、フルブリッジインバータ9の交流出力及び基準正
弦波発生回路11の基準正弦波出力の周波数及び位相が
常に同期する。これにより、図1に示すインバータ装置
における各直流−交流変換回路1のそれぞれの交流出力
の周波数及び位相を全て同期させることができる。した
がって、同一構成を有する複数個の直流−交流変換回路
1の出力端子を並列に接続するだけでインバータ装置の
並列同期運転が可能となり、また、従来必要とした出力
周波数及び位相同期用のPLL回路や同期信号供給用の
特別な信号線が不要となるので、インバータ装置の回路
構成を簡素化することができる。
1内のフルブリッジインバータ9の交流出力電圧の瞬時
値が0Vになると、出力電圧検出回路10の検出電圧が
0Vとなり、ゼロクロス検出回路13から遅延回路14
を通して基準正弦波発生回路11にゼロクロス検出信号
が送出される。このゼロクロス検出信号により基準正弦
波発生回路11内のアップ/ダウンカウンタ19のカウ
ント値がリセットされ、低域フィルタ回路21を通して
出力される基準正弦波信号の電圧の瞬時値が0Vとな
る。このとき、低域フィルタ回路21により基準正弦波
信号に位相遅れが生じるが、その位相遅れ分だけ遅延回
路14によりゼロクロス検出信号の位相を遅延させてア
ップ/ダウンカウンタ19のカウント値をリセットする
ため、フルブリッジインバータ9の交流出力及び基準正
弦波発生回路11の基準正弦波出力の周波数及び位相が
常に同期する。これにより、図1に示すインバータ装置
における各直流−交流変換回路1のそれぞれの交流出力
の周波数及び位相を全て同期させることができる。した
がって、同一構成を有する複数個の直流−交流変換回路
1の出力端子を並列に接続するだけでインバータ装置の
並列同期運転が可能となり、また、従来必要とした出力
周波数及び位相同期用のPLL回路や同期信号供給用の
特別な信号線が不要となるので、インバータ装置の回路
構成を簡素化することができる。
【0013】次に、図2に示す直流−交流変換回路1を
複数個並列に接続したインバータ装置では、出力端子に
接続される負荷の種類によっては各直流−交流変換回路
1のそれぞれの負荷電流が不均等になり、平衡しない場
合がある。そこで、第2の実施形態におけるインバータ
装置を構成する各々の直流−交流変換回路1では、図4
に示すように、図2に示す直流−交流変換回路1の基準
正弦波発生回路11と比較回路12との間に、フルブリ
ッジインバータ9の負荷電流を該電流に対応する電圧と
して検出する負荷電流検出回路22と、負荷電流検出回
路22の検出電圧の位相を反転する位相反転回路23
と、基準正弦波発生回路11の基準正弦波信号の電圧と
位相反転回路23における反転信号の電圧との和電圧を
出力する加算回路24とを追加接続している。その他の
構成は、図2に示す直流−交流変換回路1と略同一であ
る。
複数個並列に接続したインバータ装置では、出力端子に
接続される負荷の種類によっては各直流−交流変換回路
1のそれぞれの負荷電流が不均等になり、平衡しない場
合がある。そこで、第2の実施形態におけるインバータ
装置を構成する各々の直流−交流変換回路1では、図4
に示すように、図2に示す直流−交流変換回路1の基準
正弦波発生回路11と比較回路12との間に、フルブリ
ッジインバータ9の負荷電流を該電流に対応する電圧と
して検出する負荷電流検出回路22と、負荷電流検出回
路22の検出電圧の位相を反転する位相反転回路23
と、基準正弦波発生回路11の基準正弦波信号の電圧と
位相反転回路23における反転信号の電圧との和電圧を
出力する加算回路24とを追加接続している。その他の
構成は、図2に示す直流−交流変換回路1と略同一であ
る。
【0014】図4に示す直流−交流変換回路1では、負
荷電流検出回路22によりフルブリッジインバータ9の
負荷電流がその電流に対応する電圧として検出され、そ
の検出電圧の位相が位相反転回路23により反転され、
基準正弦波発生回路11の基準正弦波信号の電圧と位相
反転回路23における反転信号の電圧との和電圧、即ち
基準正弦波発生回路11の基準正弦波信号の電圧と負荷
電流検出回路22の検出電圧との差電圧が加算回路24
から出力され、出力電圧検出回路10の検出電圧と加算
回路24の出力電圧とが比較回路12により比較され
る。これにより、フルブリッジインバータ9の負荷電流
に比例して基準正弦波発生回路11の基準正弦波信号の
電圧が低下するので、比較回路12からの比較出力によ
りフルブリッジインバータ9の負荷電流に比例してその
出力電圧を低下させることができる。また、図4に示す
直流−交流変換回路1の交流出力の周波数及び位相の同
期動作は、図2に示す実施形態と略同様であるので説明
は省略する。したがって、図4に示す直流−交流変換回
路1を複数個並列に接続したインバータ装置の並列同期
運転時において、負荷電流の大きい直流−交流変換回路
1の出力電圧が低下し、各直流−交流変換回路1のそれ
ぞれの負荷電流が均等になるので、インバータ装置の負
荷が、抵抗負荷、容量性や誘導性の負荷或いは整流素子
を含む負荷の何れの負荷の場合でも負荷電流を自動的に
平衡させることができ、負荷電流比較用の特別な信号線
が不要となる。このため、簡素な回路構成でインバータ
装置の負荷に常時安定した交流出力を供給することが可
能となる。なお、この実施形態では周波数及び位相同期
回路としてPLL回路を使用することもできる。
荷電流検出回路22によりフルブリッジインバータ9の
負荷電流がその電流に対応する電圧として検出され、そ
の検出電圧の位相が位相反転回路23により反転され、
基準正弦波発生回路11の基準正弦波信号の電圧と位相
反転回路23における反転信号の電圧との和電圧、即ち
基準正弦波発生回路11の基準正弦波信号の電圧と負荷
電流検出回路22の検出電圧との差電圧が加算回路24
から出力され、出力電圧検出回路10の検出電圧と加算
回路24の出力電圧とが比較回路12により比較され
る。これにより、フルブリッジインバータ9の負荷電流
に比例して基準正弦波発生回路11の基準正弦波信号の
電圧が低下するので、比較回路12からの比較出力によ
りフルブリッジインバータ9の負荷電流に比例してその
出力電圧を低下させることができる。また、図4に示す
直流−交流変換回路1の交流出力の周波数及び位相の同
期動作は、図2に示す実施形態と略同様であるので説明
は省略する。したがって、図4に示す直流−交流変換回
路1を複数個並列に接続したインバータ装置の並列同期
運転時において、負荷電流の大きい直流−交流変換回路
1の出力電圧が低下し、各直流−交流変換回路1のそれ
ぞれの負荷電流が均等になるので、インバータ装置の負
荷が、抵抗負荷、容量性や誘導性の負荷或いは整流素子
を含む負荷の何れの負荷の場合でも負荷電流を自動的に
平衡させることができ、負荷電流比較用の特別な信号線
が不要となる。このため、簡素な回路構成でインバータ
装置の負荷に常時安定した交流出力を供給することが可
能となる。なお、この実施形態では周波数及び位相同期
回路としてPLL回路を使用することもできる。
【0015】更に、インバータ装置における各直流−交
流変換回路1の過電流保護を行なうために、第3の実施
形態におけるインバータ装置を構成する各々の直流−交
流変換回路1では、図5に示すように、図4に示す直流
−交流変換回路1の位相反転回路23と加算回路24と
の間に、制限電流値に対応する電圧を発生する基準電源
25と、位相反転回路23の電圧が基準電源25の電圧
を越えたときに過電流検出信号を出力する過電流検出回
路26とを追加接続している。その他の構成は、図2及
び図4に示す直流−交流変換回路1と略同一である。
流変換回路1の過電流保護を行なうために、第3の実施
形態におけるインバータ装置を構成する各々の直流−交
流変換回路1では、図5に示すように、図4に示す直流
−交流変換回路1の位相反転回路23と加算回路24と
の間に、制限電流値に対応する電圧を発生する基準電源
25と、位相反転回路23の電圧が基準電源25の電圧
を越えたときに過電流検出信号を出力する過電流検出回
路26とを追加接続している。その他の構成は、図2及
び図4に示す直流−交流変換回路1と略同一である。
【0016】図5に示す直流−交流変換回路1では、負
荷電流検出回路22の検出電圧の位相が位相反転回路2
3により反転され、位相反転回路23の出力電圧が制限
電流値に対応する電圧を与える基準電源25の電圧を越
えたときに、比較増幅回路である過電流検出回路26か
ら過電流検出信号が出力される。即ち、基準電源25の
電圧レベル以下の位相反転信号はカットされる。次に、
基準正弦波発生回路11の基準正弦波信号の電圧と過電
流検出回路26の過電流検出信号の電圧との和電圧が加
算回路24から出力され、出力電圧検出回路10の検出
電圧と加算回路24の出力電圧とが比較回路12により
比較される。これにより、フルブリッジインバータ9の
負荷電流が制限電流値を越えたときに基準正弦波発生回
路11の基準正弦波信号の電圧が制限されるので、比較
回路12からの比較出力によりフルブリッジインバータ
9の出力電圧を低下させて負荷電流を制限することがで
きる。また、図5に示す直流−交流変換回路1の交流出
力の周波数及び位相の同期動作は、図2及び図4に示す
実施形態と略同様であるので説明は省略する。したがっ
て、図5に示す直流−交流変換回路1を複数個並列に接
続したインバータ装置の並列同期運転時において、過負
荷時又は負荷電流不平衡時の各直流−交流変換回路1の
過電流保護が個別に行なわれ、負荷電流が制限されるの
で、インバータ装置の負荷が、抵抗負荷、容量性や誘導
性の負荷或いは整流素子を含む負荷の何れの負荷の場合
でも良好なインバータ装置の過電流保護が可能となる。
荷電流検出回路22の検出電圧の位相が位相反転回路2
3により反転され、位相反転回路23の出力電圧が制限
電流値に対応する電圧を与える基準電源25の電圧を越
えたときに、比較増幅回路である過電流検出回路26か
ら過電流検出信号が出力される。即ち、基準電源25の
電圧レベル以下の位相反転信号はカットされる。次に、
基準正弦波発生回路11の基準正弦波信号の電圧と過電
流検出回路26の過電流検出信号の電圧との和電圧が加
算回路24から出力され、出力電圧検出回路10の検出
電圧と加算回路24の出力電圧とが比較回路12により
比較される。これにより、フルブリッジインバータ9の
負荷電流が制限電流値を越えたときに基準正弦波発生回
路11の基準正弦波信号の電圧が制限されるので、比較
回路12からの比較出力によりフルブリッジインバータ
9の出力電圧を低下させて負荷電流を制限することがで
きる。また、図5に示す直流−交流変換回路1の交流出
力の周波数及び位相の同期動作は、図2及び図4に示す
実施形態と略同様であるので説明は省略する。したがっ
て、図5に示す直流−交流変換回路1を複数個並列に接
続したインバータ装置の並列同期運転時において、過負
荷時又は負荷電流不平衡時の各直流−交流変換回路1の
過電流保護が個別に行なわれ、負荷電流が制限されるの
で、インバータ装置の負荷が、抵抗負荷、容量性や誘導
性の負荷或いは整流素子を含む負荷の何れの負荷の場合
でも良好なインバータ装置の過電流保護が可能となる。
【0017】本発明の実施態様は前記の各実施形態に限
定されず、更に種々の変更が可能である。例えば、上記
の各実施形態では図1に示すように同一構成を有する2
つ以上の直流−交流変換回路1の各出力端子をそれぞれ
並列に接続したインバータ装置を示したが、図6に示す
ように直流−交流変換回路1の出力端子を単相又は三相
の商用交流電源27のラインと並列に接続したインバー
タ装置(例えば、無停電電源装置等)にも適用が可能で
ある。この場合は、直流−交流変換回路1の交流出力の
周波数及び位相を商用交流電源27の交流出力の周波数
及び位相に同期させればよい。また、図6に示すインバ
ータ装置の出力端子と並列に同一構成の直流−交流変換
回路1の出力端子を接続してもよい。更に、上記の各実
施形態では直流−交流変換回路1の電力変換部をフルブ
リッジインバータ9としたが、ハーフブリッジ形等の他
形式のインバータでもよく、またバイポーラトランジス
タの代わりにFET(電界効果トランジスタ)、サイリ
スタ等を使用してもよい。
定されず、更に種々の変更が可能である。例えば、上記
の各実施形態では図1に示すように同一構成を有する2
つ以上の直流−交流変換回路1の各出力端子をそれぞれ
並列に接続したインバータ装置を示したが、図6に示す
ように直流−交流変換回路1の出力端子を単相又は三相
の商用交流電源27のラインと並列に接続したインバー
タ装置(例えば、無停電電源装置等)にも適用が可能で
ある。この場合は、直流−交流変換回路1の交流出力の
周波数及び位相を商用交流電源27の交流出力の周波数
及び位相に同期させればよい。また、図6に示すインバ
ータ装置の出力端子と並列に同一構成の直流−交流変換
回路1の出力端子を接続してもよい。更に、上記の各実
施形態では直流−交流変換回路1の電力変換部をフルブ
リッジインバータ9としたが、ハーフブリッジ形等の他
形式のインバータでもよく、またバイポーラトランジス
タの代わりにFET(電界効果トランジスタ)、サイリ
スタ等を使用してもよい。
【0018】
【発明の効果】本発明によれば、同一構成を有する複数
個の直流−交流変換回路を並列に接続するだけでインバ
ータ装置の並列同期運転が可能であるので、従来のマス
タ−スレーブ方式のインバータ装置で必要とした回路構
成の複雑なPLL回路や同期信号供給用の特別な信号線
が不要となり、インバータ装置の回路構成を簡素化でき
る。また、インバータ装置の負荷の種類に拘らずそれぞ
れの直流−交流変換回路において負荷電流を自動的に平
衡させることができるので、負荷電流比較用の特別な信
号線が不要であり、簡素な回路構成で各直流−交流変換
回路の負担を平均化できると共に、インバータ装置の負
荷に常時安定した交流出力を供給することが可能であ
る。更に、インバータ装置の負荷が、抵抗負荷、容量性
や誘導性の負荷或いは整流素子を含む負荷の何れの負荷
の場合でも良好なインバータ装置の過電流保護ができる
利点がある。
個の直流−交流変換回路を並列に接続するだけでインバ
ータ装置の並列同期運転が可能であるので、従来のマス
タ−スレーブ方式のインバータ装置で必要とした回路構
成の複雑なPLL回路や同期信号供給用の特別な信号線
が不要となり、インバータ装置の回路構成を簡素化でき
る。また、インバータ装置の負荷の種類に拘らずそれぞ
れの直流−交流変換回路において負荷電流を自動的に平
衡させることができるので、負荷電流比較用の特別な信
号線が不要であり、簡素な回路構成で各直流−交流変換
回路の負担を平均化できると共に、インバータ装置の負
荷に常時安定した交流出力を供給することが可能であ
る。更に、インバータ装置の負荷が、抵抗負荷、容量性
や誘導性の負荷或いは整流素子を含む負荷の何れの負荷
の場合でも良好なインバータ装置の過電流保護ができる
利点がある。
【図1】 本発明によるインバータ装置の実施形態を示
すブロック回路図
すブロック回路図
【図2】 第1の実施形態におけるインバータ装置を構
成する各々の直流−交流変換回路の内部構成を示すブロ
ック回路図
成する各々の直流−交流変換回路の内部構成を示すブロ
ック回路図
【図3】 基準正弦波発生回路の内部構成を示すブロッ
ク回路図
ク回路図
【図4】 第2の実施形態におけるインバータ装置を構
成する各々の直流−交流変換回路の内部構成を示すブロ
ック回路図
成する各々の直流−交流変換回路の内部構成を示すブロ
ック回路図
【図5】 第3の実施形態におけるインバータ装置を構
成する各々の直流−交流変換回路の内部構成を示すブロ
ック回路図
成する各々の直流−交流変換回路の内部構成を示すブロ
ック回路図
【図6】 本発明によるインバータ装置の他の実施形態
を示すブロック回路図
を示すブロック回路図
1...直流−交流変換回路、2...直流電源、3〜
6...トランジスタ、7...フィルタリアクトル、
8...フィルタコンデンサ、9...フルブリッジイ
ンバータ、10...出力電圧検出回路、11...基
準正弦波発生回路、12...比較回路、13...ゼ
ロクロス検出回路、14...遅延回路、15...鋸
歯状波発振回路、16...PWMコンパレータ、1
7...駆動回路、18...クロックパルス発生回
路、19...アップ/ダウンカウンタ、20...デ
ィジタル−アナログ変換回路、21...低域フィルタ
回路、22...負荷電流検出回路、23...位相反
転回路、24...加算回路、25...基準電源、2
6...過電流検出回路、27...商用交流電源
6...トランジスタ、7...フィルタリアクトル、
8...フィルタコンデンサ、9...フルブリッジイ
ンバータ、10...出力電圧検出回路、11...基
準正弦波発生回路、12...比較回路、13...ゼ
ロクロス検出回路、14...遅延回路、15...鋸
歯状波発振回路、16...PWMコンパレータ、1
7...駆動回路、18...クロックパルス発生回
路、19...アップ/ダウンカウンタ、20...デ
ィジタル−アナログ変換回路、21...低域フィルタ
回路、22...負荷電流検出回路、23...位相反
転回路、24...加算回路、25...基準電源、2
6...過電流検出回路、27...商用交流電源
Claims (8)
- 【請求項1】 直流を交流に変換する直流−交流変換回
路を複数個並列又はその出力端子を交流電源ラインと並
列に接続したインバータ装置において、 前記直流−交流変換回路は、該直流−交流変換回路の出
力電圧を検出する出力電圧検出回路と、前記直流−交流
変換回路の出力電圧及び出力周波数を規定する基準正弦
波信号を発生する基準正弦波発生回路と、前記出力電圧
検出回路の検出信号と前記基準正弦波発生回路の基準正
弦波信号とを比較する比較回路と、前記直流−交流変換
回路の出力電圧の瞬時値が0Vのときにゼロクロス検出
信号を前記基準正弦波発生回路に送出するゼロクロス検
出回路とを備え、前記比較回路の比較出力に基づいて前
記直流−交流変換回路の出力電圧を制御すると共に前記
ゼロクロス検出回路のゼロクロス検出信号により前記直
流−交流変換回路の出力信号及び前記基準正弦波発生回
路の基準正弦波信号の各々の周波数及び位相を同期させ
ることを特徴とするインバータ装置。 - 【請求項2】 前記ゼロクロス検出回路と前記基準正弦
波発生回路との間に遅延回路を接続した「請求項1」に
記載のインバータ装置。 - 【請求項3】 直流を交流に変換する直流−交流変換回
路を複数個並列又はその出力端子を交流電源ラインと並
列に接続したインバータ装置において、 前記直流−交流変換回路は、該直流−交流変換回路の出
力電圧を検出する出力電圧検出回路と、前記直流−交流
変換回路の出力電圧及び出力周波数を規定する基準正弦
波信号を発生する基準正弦波発生回路と、前記直流−交
流変換回路の負荷電流を該電流に対応する電圧として検
出する負荷電流検出回路と、前記出力電圧検出回路の検
出信号と前記基準正弦波発生回路の基準正弦波信号及び
前記負荷電流検出回路の検出信号の差信号とを比較する
比較回路とを備え、前記比較回路の比較出力により前記
負荷電流に比例して前記直流−交流変換回路の出力電圧
を低下させることを特徴とするインバータ装置。 - 【請求項4】 前記直流−交流変換回路の出力電圧の瞬
時値が0Vのときにゼロクロス検出信号を前記基準正弦
波発生回路に送出するゼロクロス検出回路を備え、前記
ゼロクロス検出回路のゼロクロス検出信号により前記直
流−交流変換回路の出力信号及び前記基準正弦波発生回
路の基準正弦波信号の各々の周波数及び位相を同期させ
る「請求項3」に記載のインバータ装置。 - 【請求項5】 前記ゼロクロス検出回路と前記基準正弦
波発生回路との間に遅延回路を接続した「請求項4」に
記載のインバータ装置。 - 【請求項6】 直流を交流に変換する直流−交流変換回
路を複数個並列又はその出力端子を交流電源ラインと並
列に接続したインバータ装置において、 前記直流−交流変換回路は、該直流−交流変換回路の出
力電圧を検出する出力電圧検出回路と、前記直流−交流
変換回路の出力電圧及び出力周波数を規定する基準正弦
波信号を発生する基準正弦波発生回路と、前記直流−交
流変換回路の負荷電流を該電流に対応する電圧として検
出する負荷電流検出回路と、該負荷電流検出回路の検出
電圧が制限電流値に対応する電圧を越えたときに過電流
検出信号を出力する過電流検出回路と、前記出力電圧検
出回路の検出信号と前記基準正弦波発生回路の基準正弦
波信号及び前記過電流検出回路の過電流検出信号の差信
号とを比較する比較回路とを備え、前記比較回路の比較
出力により前記直流−交流変換回路の出力電圧を低下さ
せて前記負荷電流を制限することを特徴とするインバー
タ装置。 - 【請求項7】 前記直流−交流変換回路の出力電圧の瞬
時値が0Vのときにゼロクロス検出信号を前記基準正弦
波発生回路に送出するゼロクロス検出回路を備え、前記
ゼロクロス検出回路のゼロクロス検出信号により前記直
流−交流変換回路の出力信号及び前記基準正弦波発生回
路の基準正弦波信号の各々の周波数及び位相を同期させ
る「請求項6」に記載のインバータ装置。 - 【請求項8】 前記ゼロクロス検出回路と前記基準正弦
波発生回路との間に遅延回路を接続した「請求項7」に
記載のインバータ装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8300239A JPH10145977A (ja) | 1996-11-12 | 1996-11-12 | インバータ装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8300239A JPH10145977A (ja) | 1996-11-12 | 1996-11-12 | インバータ装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10145977A true JPH10145977A (ja) | 1998-05-29 |
Family
ID=17882395
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8300239A Pending JPH10145977A (ja) | 1996-11-12 | 1996-11-12 | インバータ装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10145977A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006223060A (ja) * | 2005-02-10 | 2006-08-24 | Toshiba Corp | 電力変換器の並列運転制御装置 |
JP2010093967A (ja) * | 2008-10-09 | 2010-04-22 | Honda Motor Co Ltd | 発電機の直列接続装置 |
JP2014176239A (ja) * | 2013-03-11 | 2014-09-22 | Toyama Prefecture | プラズマ放電用多相交流電源 |
JP2016005329A (ja) * | 2014-06-16 | 2016-01-12 | 三菱電機株式会社 | 電力変換装置 |
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1996
- 1996-11-12 JP JP8300239A patent/JPH10145977A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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