JPH10142979A - 画像形成装置の加熱定着装置 - Google Patents

画像形成装置の加熱定着装置

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JPH10142979A
JPH10142979A JP8299009A JP29900996A JPH10142979A JP H10142979 A JPH10142979 A JP H10142979A JP 8299009 A JP8299009 A JP 8299009A JP 29900996 A JP29900996 A JP 29900996A JP H10142979 A JPH10142979 A JP H10142979A
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JP
Japan
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sheet
air
nip
roll
heating
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JP8299009A
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English (en)
Inventor
Hiromichi Oi
浩道 大井
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Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】装置の劣化を防止でき、画像の欠陥をもたらさ
ず、製造コストや稼動コストを抑えながら、定着時の温
度分布を好適にする。 【解決手段】加熱ロール1と加圧ロール2との間に設け
られたニップをシート4が通過する加熱定着装置に送風
ダクト10を設ける。送風ダクト10は、主送風路11
とここから分岐した副送風路12とを有する。主送風路
11と副送風路12の排気口11a,12aは、ニップ
からみてシート4が搬送される下流側に開口しており、
ニップを通過するシート4を挟んで、加圧ロール2側か
ら加熱ロール1側に向けて送風を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真方式を利
用する画像形成装置の加熱定着装置に係り、さらに詳し
くは加熱定着装置の温度の調整技術に関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真方式を利用した画像形成装置で
は、シート上に形成された未定着トナー像を定着して永
久画像とする必要があり、一般には加熱定着法によりト
ナー像を定着している。この加熱定着法に用いられる装
置には、熱風定着方式やオーブン定着方式など種々のも
のがあるが、加熱ロールと加圧ロールとを平行に配設
し、両者の間のニップをシートが通過するようにした加
熱ロール方式が現在では一般的である。この方式では、
シートを搬送する搬送手段を兼用するロールの間で加熱
・加圧されたトナーが溶融し定着する。その他、加圧ロ
ールに代えて、加圧パッドや加圧ベルトを用いるものも
提案されている。
【0003】加熱ロール方式の定着装置では、一旦シー
トを通過させると、シートに熱が奪われることにより、
ロールの中央部のシート通過域の温度が急激に低下す
る。従って、次のシートを通過させる前には、加熱ロー
ルのシート通過域の温度が定着に好適になるまで待つ
か、加熱ロールに設けたヒータの設定温度を制御して昇
温させる必要がある。ところが、シート通過域が定着に
好適な温度になると、冷却されていないロールの端部す
なわちシート非通過域が今度は過熱されてしまう。この
場合、定着装置の部品の劣化や熱変形、トナーの過溶融
による像のにじみ、トナーのオフセット、ロールの端部
が熱膨張することによるシートのしわの発生などの問題
を招く。
【0004】これに対処するため、ヒータによる温度上
昇の配分を設定したり、熱膨張分を考慮してロールの形
状をあらかじめ設定したりすることも行われてはいる
が、画像形成装置では、同一サイズのシートを常に使用
するとは限らない。以上の対策では、あるサイズのシー
トに対して連続して定着している間は、ロールの端部の
過熱を防止することができても、例えば、小サイズのシ
ートを通過させた直後には、ロールの端部の過熱を防止
することが不十分である。このため、その直後に大サイ
ズのシートを通過させると、トナーのオフセットやシー
トのしわの発生が起こる場合がある。また、小サイズの
シートを連続して通過させていると、再加熱の繰り返し
の結果、ロールの端部が過熱され、定着装置の部品の劣
化や熱変形を生ずるおそれがある。
【0005】また、ヒータによる温度上昇の配分をロー
ルのシート通過域と非通過域とで異ならせる場合には、
一般に非定着時(スタンバイ状態)では、非通過域の温
度を通過域よりも下げておくことが行われている。従っ
て、定着開始のために、ロールを昇温すると、もともと
温度が高かったロールの中央部が今度は過熱し、シート
中央のトナーのオフセットや過溶融による画像のにじみ
が発生する場合がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】そこで、加熱ロールに
対して部分選択的に冷却する方法が提案されている。こ
のうち特開平4−51179号公報には、次の技術が開
示されている。 (1) ニップの上流側に配置した送風ダクトから加熱ロ
ールに向けて送風し、シートがニップを通過する時に送
風ダクトの出口をふさぐことにより、非通過域であるロ
ール端部を冷却する。 (2) ニップの上流側に配置した二つの送風ダクトから
加圧ロールの両端部に向けて送風しロール両端部を冷却
する。 (3) ニップの上流側に配置した送風ダクトの出口にシ
ャッタを設けるとともに、センサで検知したシートの幅
に応じてシャッタの開度や位置を制御し、ロールのシー
ト非通過域を冷却する。また、特開平4−177382
号公報には、上記(1)と同一の技術が開示されている。
【0007】しかし、いずれの技術も、ニップの上流側
に送風ダクトが配置されており、上流側から送風するよ
うになっている。これでは、たとえシートの未定着トナ
ー面と反対側に送風ダクトを設けたとしても、未定着の
トナーを乱し、画像欠陥をもたらすおそれが大きい。ま
た、(1)の技術では、定着前のシートを全体的に冷却す
ることになり、(2)(3)の技術でもシートを部分的に冷却
することになる。これにより、定着装置の温度を高く設
定しなければならず、電力の無駄を招く。さらに、定着
直前と定着直後のシートの大きさの熱膨張差が大きくな
り、シートの搬送容易性や画像の質に悪影響を与える懸
念もある。
【0008】しかも、(1)(2)の技術では、シートに定着
を行うときにだけ送風機を駆動するように制御しなけれ
ばならない。もし、そうしなければ、非定着時には、
(1)の技術では、ロールを全体的に空冷することにな
り、(2)の技術では、ロールの端部を空冷することにな
り、いずれにせよロールの端部が過度に冷却されるから
である。この場合、却って、定着再開後のロール中央部
の過熱を招くおそれがあるのは上述の通りである。(3)
の技術では、シートの幅を検知する手段やシャッタを制
御する手段が必要となり製造コストの上昇を招く。
【0009】ところで、加熱定着装置においては、加熱
・加圧対象であるシートから必然的に水分が気化する。
この水分量が多くなると、画像形成装置の内部、特にシ
ート排出部などに水滴が凝固付着し、部品の劣化を招い
たり、シートに水滴の模様を付けたりすることがある。
【0010】本発明は上記の事情を考慮してなされたも
のであり、部品の劣化を防止でき、画像の欠陥をもたら
さず、製造コストや稼動コストを抑えながら、定着時の
温度分布を好適にすることが可能な画像形成装置の加熱
定着装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明に係る画像形成装置の加熱定着装置は、加熱
手段と、上記加熱手段に隣接するように配置され、上記
加熱手段との間にニップが設けられた加圧手段と、上記
ニップをシートが通過するようにこのシートを搬送する
搬送手段と、上記ニップからみて上記シートが搬送され
る下流側に開口する開口部を有しており、上記ニップを
通過する上記シートを挟んで上記加熱手段と上記加圧手
段の一方側から他方側に向けて上記開口部から送風する
ように配置されており、この他方側の上記加熱手段また
は上記加圧手段を冷却する送風ダクトと、上記送風ダク
トに送風する送風機とを備えることを特徴とする。
【0012】この構成によれば、ニップを通過するシー
トを挟んで加熱手段と加圧手段の一方側から他方側に向
けて開口部から送風するように送風ダクトが配置されて
いるために、ニップをシートが通過する際、加熱手段ま
たは加圧手段のシート通過域がシートで隠されて空冷さ
れない一方で、シート非通過域が空冷される。従って、
定着装置の部品の劣化や熱変形、トナーの過溶融による
像のにじみ、トナーのオフセット、ロールの端部が熱膨
張することによるシートのしわの発生などの問題を防止
することができる。また、加熱手段または加圧手段のう
ち、シートで隠される部分が空冷されず、シートで隠さ
れる部分が空冷されるから、シートのサイズや搬送位置
に関係なく、シート非通過域を冷却することができ、特
別なシートサイズなどの検出手段や、これに応じた制御
手段が不要である。
【0013】しかも、送風ダクトの開口部が、上記ニッ
プからみて上記シートが搬送される下流側に開口してい
るため、上流側にある未定着のトナーを乱し、画像欠陥
を引き起こすおそれが低減される。また、定着前のシー
トを冷却することがないから、定着装置の温度を高く設
定する必要はなく、従来技術よりも経済的である。さら
に、定着直前と定着直後のシートの大きさの熱膨張差を
少なくすることができ、シートの搬送容易性や画像の質
に悪影響を与える懸念はない。さらには、定着直後の温
度の高いシートを冷却できる。従って、例えば、両面に
画像形成する場合や、片面に画像を続けて形成して合成
する場合には、シートの帯電性などを初期状態に近づけ
ることができ、一回目と二回目のトナー転写の条件を類
似させることが可能である。また、ニップで加熱・加圧
されたシートから気化してニップの下流側において発生
した水蒸気を効果的に排除することが可能である。従っ
て、シート排出部などの水滴の凝固付着を防止し、装置
の劣化やシートに水滴の模様が付着するのを防止するこ
とが可能である。
【0014】本発明において、上記送風ダクトには、上
記シートの幅方向に沿って異なる空気の流動抵抗を有す
る抵抗手段が設けられていると好ましい。これにより、
シートの非定着時に温度を下げておきたい部分に対して
は、流動抵抗を小さく設定しておくことにより、強く空
冷することができる。この場合、シートへの定着時であ
るか非定着時であるかを検出する手段や特別な制御手段
は必要なく、装置を単純化することができる。
【0015】例えば、上記送風ダクトは、その途中から
分岐させられた主送風路と副搬送路とを有しており、各
送風路が上記開口部を有しており、上記主搬送路と副送
風路内の空気の流動抵抗が互いに異なるようにするとよ
い。あるいは、上記送風ダクトは、その途中から分岐さ
せられて複数の送風路を有しており、各送風路が上記開
口部を有しており、上記送風路内の空気の流動抵抗が互
いに異なるようにしてもよい。これらの場合、送風ダク
トを製造する手間があまりかからずに済む。
【0016】
【発明の実施の形態】
1. 加熱定着装置の構成 以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明す
る。図1および図2に示すように、本実施形態に係る加
熱定着装置は、円筒状の加熱ロール(加熱手段、搬送手
段)1と円柱状の加圧ロール(加圧手段、搬送手段)2
とを有する。加熱ロール1の内部には、その軸線方向に
沿って長いヒータ3が配設されている。ヒータ3として
は、例えばハロゲンランプが用いられる。加熱ロール1
および加圧ロール2は互いにほぼ平行に配置され、図示
しないバネなどの押圧機構で相互に押圧しあっている。
また、加熱ロール1は図示しない駆動機構により図の反
時計方向に回転させられ、加圧ロール2はこれに従動し
て時計方向に回転させられるようになっている。
【0017】図中の下方からは、シート4が垂直方向に
沿って搬送されてくる。シート4の片面(加熱ロール1
側の面)には、図示しない例えば感光体ドラムから静電
転写されたトナー5が吸着されている。このシート4
は、加熱ロール1と加圧ロール2との間のニップにその
先端が侵入させられ、その後、加熱ロール1の回転に伴
い上方に搬出される。これによりロール1,2の間で加
熱・加圧されたトナーが溶融しシート4に定着する。次
に、シート4は、図示しない搬出ロールにより、画像形
成装置の筐体の外部に設けた搬出トレーに向けて搬出さ
れる。
【0018】図2に示すように、シート4は、ロール
1,2の軸線方向の中央を通過するように設定されてい
る。この設定は、シート4が大サイズの場合も小サイズ
の場合も適用され、ロングエッジフィードでもショート
エッジフィードでも同様である。すなわち、シート4の
搬送は、センターレジストレーションにより行われてい
る。
【0019】さて、加圧ロール2の上方には、送風ダク
ト10が配置されている。送風ダクト10は、幅の広い
矩形筒状の主送風路11と、送風ダクト10の途中から
分岐した二つの副送風路12とを有する。主送風路11
には送風機室13が形成されており、送風機室13の内
部には送風機14が配置されている。この送風機14が
回転させられることにより、主送風路11の右上にある
導入口15から空気が送風ダクト10内に導入される。
【0020】送風ダクト10においては、副送風路12
が主送風路11の手前と奥側に並べられており、主送風
路11の手前側と奥側に、副送風路12に連通する分岐
口16が設けられている。従って、主送風路11を流動
する空気が、副送風路12へ流入するには、主送風路1
1からほぼ直角に曲がらなければならない。また、主送
風路11が分岐口16から下流側の部分では直線状にな
されているのに対して副送風路12は、U字形に湾曲さ
せられている。従って、図3および図4に示すシート4
の非通過時には、副送風路12における空気の流動抵抗
が、主送風路11におけるそれよりも、はるかに大きく
なっている。なお、主送風路11の断面積は分岐口16
の下流側の部分でも一様であり、副送風路12の断面積
も一様である。ただし、副送風路12の内部の高さは、
主送風路11の内部の高さよりも小さくされており、こ
れによっても、ロール1,2の幅方向において、単位長
さあたりの流量が小さくなる。
【0021】副送風路12は、その最も下流側の部分に
おいて、主送風路11に並列させられており、ロール
1,2の軸線方向に沿って、手前側の副送風路12の排
気口(開口部)12a、主送風路11の排気口(開口
部)11aおよび奥側の副送風路12の排気口(開口
部)12aが一列をなすようにされている。これらの排
気口11a,12aは、加熱ロール1と加圧ロール2の
ニップからみてシート4が搬送される下流側に開口す
る。そして、この開口位置は、ニップを通過するシート
4よりも加圧ロール2側であって、排気口11a,12
aは、加圧ロール2側から加熱ロール1側に向けて送風
し、これにより加熱ロール1の表面を冷却する。
【0022】さて、排気口11a,12aの設けられた
主送風路11および副送風路12の最下流端は、ニップ
を通過してゆくシート4に平行になるように、斜めに形
成されている。また、ニップを通過してゆくシート4が
排気口11a,12aに極めて接近するように、加熱ロ
ール1、加圧ロール2および図示しないロール等により
構成されるシート4の搬送経路と、排気口11a,12
aの配置関係が考慮されている。これにより、シート4
は、ニップの通過時に主送風路11の排気口11aの全
体、および副送風路12の排気口12aの一部を塞ぐよ
うになっている。なお、シート4が塞ぐ排気口は、シー
ト4の幅(搬送方向に垂直の長さ)に対応し、例えば、
シート4が図示より小さいサイズであれば、シート4は
排気口11aだけを塞ぎ、図示より大きいサイズであれ
ば、副送風路12をさらに大きく塞ぐことになる。
【0023】2. 加熱定着装置の作用 2−1.シート通過時 上記の構成の下、送風機14を駆動し送風させている状
態で、加熱ロール1および加圧ロール2の間のニップに
は、図示しない例えば感光体ドラムからトナー5が転写
されたシート4が搬送されてくる。このシート4がニッ
プを通過し、ここでトナー5がシート4に溶融定着され
た後、ニップを通過したシート4は、さらに図中の上方
に搬送されてゆく。このとき、図1および図2に示すよ
うに、シート4は、主送風路11の排気口11aの全
体、および副送風路12の排気口12aの一部を塞ぐ。
一方、副送風路12の排気口12aは、一部だけが塞が
れる。このため、主送風路11では、空気の流動が阻害
され、分岐口16を通じて副送風路12に空気が侵入
し、排気口12aを通じて送風される。従って、加熱ロ
ール1のシート通過域である中央部は空冷されない一方
で、加熱ロール1のシート非通過域である両端部が空冷
される。また、伝熱により、加熱ロール1に接触・回転
している加圧ロール2のシート非通過域である両端部も
冷却される。図2において、斜線部は、かかる作用によ
り冷却される部分を示す。
【0024】一方、加熱ロール1および加圧ロール2の
シート通過域ではシート4に熱が奪われる。このため、
ロール1,2の中央部のシート通過域の温度が急激に低
下する。従って、次のシート4を通過させる前には、加
熱ロール1のシート通過域の温度が定着に好適になるよ
うにヒータ3の設定温度を制御して再度、昇温させる。
ここで、上記のように、ロール1,2の両端部が冷却さ
れているから、再度の昇温を行っても、ロール1,2の
シート非通過域である両端部が過熱状態になることが防
止されている。従って、定着装置の部品の劣化や熱変
形、トナーの過溶融による像のにじみ、トナーのオフセ
ット、ロールの端部が熱膨張することによるシートのし
わの発生などの問題を回避することができる。
【0025】このことは、例えば、小サイズのシート4
に対して連続して定着を施す場合に極めて有利である。
また、例えば、小サイズのシートを通過させた直後に
も、ロールの端部の過熱を防止することが十分可能であ
るから、その直後にシート4より大サイズのシートを通
過させても、トナーのオフセットやシートのしわの発生
が起こるのを回避することができ有利である。
【0026】また、加熱ロール1のうち、シート4で隠
される中央部が空冷されず、シート4で隠される両端部
が空冷されるから、シート4のサイズや搬送位置に関係
なく、加熱ロール1および加圧ロール2のシート非通過
域を冷却することができ、特別なシートサイズなどの検
出手段や、これに応じた制御手段が不要である。
【0027】しかも、送風ダクト10の排気口11a,
12aが、ニップからみてシート4が搬送される下流側
に開口しているため、上流側にある未定着のトナー5を
乱し、画像欠陥を引き起こすおそれが低減される。ま
た、定着前のシート4を冷却することがないから、ヒー
タ3の温度を高く設定する必要はなく、従来技術よりも
経済的である。さらに、定着直前と定着直後のシート4
の大きさの熱膨張差を少なくすることができ、シート4
の搬送容易性や画像の質に悪影響を与える懸念はない。
【0028】さらには、定着直後の温度の高いシート4
を冷却できる。従って、例えば、両面に画像形成する場
合や、片面に画像を続けて形成して合成する場合には、
シート4の帯電性などを初期状態に近づけることがで
き、例えば感光体ドラムからの一回目と二回目のトナー
5の転写の条件を類似させることが可能である。また、
ニップの下流側で送風を行うため、ニップで加熱・加圧
されたシート4から気化してニップの下流側において発
生した水蒸気を効果的に排除することが可能である。従
って、シート排出部などの水滴の凝固付着を防止し、装
置の劣化やシート4に水滴の模様が付着するのを防止す
ることが可能である。
【0029】2−2.スタンバイ状態 次に、シート4の非通過時であるスタンバイ状態につい
て説明する。ヒータ3による温度配分は、ロール1,2
の軸方向中央部で温度が高く、両端部で温度が低くなる
ようにされている。これは、多様な用紙サイズに対応す
るための配熱分布を図った結果であるが、この場合、ロ
ール1,2を昇温すると、ロールの中央部が今度は過熱
するおそれが従来あった。そこで、本実施形態では、定
着終了後のスタンバイ状態でも、送風機14を停止せず
送風を継続する。また、画像形成装置の電源をオンにし
た直後のスタンバイ状態でも送風機14を起動し送風を
開始する。
【0030】さて、この状態では、図3および図4に示
すように、送風ダクト10において、送風のほとんどは
主送風路11において行われ、副送風路12ではほとん
ど送風されないか、送風されたとしてもわずかである。
これは、上記のように、副送風路12における空気の流
動抵抗が高くされているためである。従って、副送風路
12の排気口12aからは、あまり送風されず、加熱ロ
ール1の両端部が空冷されないのに対して、主送風路1
1の排気口11aからは強く送風され、加熱ロール1の
中央部が強く空冷される。また、伝熱により、加熱ロー
ル1に接触・回転している加圧ロール2の両端部も冷却
される。図4において、斜線部は、かかる作用により冷
却される部分を示す。
【0031】このようにして、定着のためヒータ3によ
りロール1,2を加熱または再加熱しても、ロール1,
2の中央部は過熱状態にならず、定着対象となるシート
4の中央におけるトナーのオフセットやトナーの過溶融
による画像のにじみなどを回避することができる。この
場合、主送風路11と副送風路12への送風の方向切り
替えは、ニップへのシート4の通過により行われる。従
って、シート4への定着・非定着を検出する手段や特別
な制御手段は必要なく、装置を単純化することができ
る。
【0032】なお、送風ダクト10における空気の流動
抵抗をシート4の幅方向に沿って異ならせるために、本
実施形態では、送風ダクト10を途中から分岐させ、分
岐された主送風路11と副送風路12の空気の流動抵抗
が互いに異なるようにしてある。この構成は、送風ダク
ト10を製造する手間があまりかからずに済み有利であ
る。本実施形態において、送風ダクト10の分岐数、す
なわち主送風路11と副送風路12の合計数は、ヒータ
3の温度分布設定や使用するシート4のサイズの種類な
どにより適宜変更可能である。
【0033】また、上記の実施形態では、シート4のト
ナー5が定着されていない面に対面する排気口11a,
12aから加熱ロール1に向けて送風するようになって
いるが、すでにトナー5が定着されているニップの下流
側において送風を行うため、これには限定されず、加圧
ロール2に向けて送風してもよい。この場合も伝熱によ
り、加熱ロール1にまで冷却作用は及ぶことになる。
【0034】3.他の実施形態 図5は、他の実施形態を示す。図5において、上記の実
施形態と機能が同一の構成要素には同一の符号を付けて
その説明を省略する。本実施形態では、サイドレジスト
レーションによりシート4を通過させるようになってい
る。すなわち、シート4は、サイズおよびロングエッジ
フィードかショートエッジフィードかにかかわらず、ロ
ール1,2の軸線方向における一端側にその側端を揃え
て通過するように設定されている。
【0035】送風ダクト10は、主送風路11と、主送
風路11の図中の手前側に開口した分岐口16を通じて
主送風路11に連通する副送風路12と、副送風路12
の手前側に開口した分岐口26を通じて副送風路12に
連通する副送風路22とを有する。送風機は図示しない
が、上記の実施形態と同様に、主送風路11の送風機室
13に配置されている。主送風路11を流動する空気
が、副送風路12,22へ流入するには、主送風路11
からほぼ直角に曲がらなければならない。また、主送風
路11が分岐口16から下流側の部分では直線状になさ
れているのに対して副送風路12,22は、U字形に湾
曲させられている。従って、シート4の非通過時には、
副送風路12,22における空気の流動抵抗が、主送風
路11におけるそれよりも、はるかに大きくなってい
る。なお、主送風路11の断面積は分岐口16の下流側
の部分でも一様であり、副送風路12の断面積も一様で
ある。ただし、副送風路12,22の内部の高さは、主
送風路11の内部の高さよりも小さくされており、これ
によっても、ロール1,2の幅方向において、単位長さ
あたりの流量が小さくなる。
【0036】副送風路12,22は、その最も下流側の
部分において、主送風路11に並列させられており、ロ
ール1,2の軸線方向に沿って、主送風路11の排気口
11a、副送風路12の排気口12a、副送風路22の
排気口(開口部)22aが一列をなすようにされてい
る。これらの排気口11a,12a,22aは、加熱ロ
ール1と加圧ロール2のニップからみてシート4が搬送
される下流側に開口する。そして、この開口位置は、ニ
ップを通過するシート4よりも加圧ロール2側であっ
て、排気口11a,12a,22aは、加圧ロール2側
から加熱ロール1側に向けて送風し、これにより加熱ロ
ール1の表面を冷却する。
【0037】本実施形態でも、排気口11a,12a,
22aの設けられた主送風路11および副送風路12,
22の最下流端は、ニップを通過してゆくシート4に平
行になるように、斜めに形成されている。また、ニップ
を通過してゆくシート4が排気口11a,12a,22
aに極めて接近するように、加熱ロール1、加圧ロール
2および図示しないロール等により構成されるシート4
の搬送経路と、排気口11a,12a,22aの配置関
係が考慮されている。これにより、シート4は、そのサ
イズに応じて、ニップの通過時に主送風路11の排気口
11aの全体を塞ぐようになっている。なお、シート4
が塞ぐ排気口は、シート4の幅に対応し、例えば、シー
ト4が排気口11aの全体と排気口12aの一部を塞ぐ
場合もあるし、シート4が排気口11aの全体、排気口
12の全体だけでなく排気口22aの一部を塞ぐ場合も
ある。
【0038】上記の構成において、加熱ロール1の内部
のヒータ3による温度分布は、必ずシート4が通過する
ロール1,2の紙面奥側の温度が高く、手前側の温度が
低くなるようになっている。ここで、シート4の通過時
には、主送風路11の排気口11aがシート4により塞
がれ、排気口12a,22aから送風が行われる。これ
によりロール1,2におけるシート4の非通過域が冷却
される。また、スタンバイ状態では、主送風路11の排
気口11aから主に送風が行われ、ロール1,2におけ
る紙面奥側の端部が強く冷却される。このようにして、
上記と同様の効果を達成することが可能である。
【0039】本実施形態においても、送風ダクト10の
分岐数、すなわち主送風路11と副送風路12,22の
合計数は、ヒータ3の温度分布設定や使用するシート4
のサイズの種類などにより適宜変更可能である。例え
ば、副送風路22を設けずに、副送風路12を図示より
も幅広く形成してもよい。また、送風は加圧ロール2に
向けて行ってもよい。
【0040】なお、上記のいずれの実施形態も加熱ロー
ル1と加圧ロール2とを有する定着装置であるが、本発
明は、これに限定されず、加圧ロール2の代わりに固定
された加圧パッドの表面の弾性体を加熱ロールに押圧
し、この弾性体と加熱ロールとで設けられるニップにシ
ートを通過させる定着装置に適用してもよい。あるい
は、加圧ロール2の代わりに、回転走行するエンドレス
ベルトを加熱ロールに押圧し、エンドレスベルトと加熱
ロールとの間のニップにシートを通過させる定着装置に
適用してもよい。これらの場合、加熱ロールに向けて送
風してもよいし、加圧パッドの表面の弾性体またはエン
ドレスベルトに送風してもよい。
【0041】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
装置の劣化を防止でき、画像の欠陥をもたらさず、製造
コストや稼動コストを抑えながら、定着時の温度分布を
好適にすることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態に係る画像形成装置の加
熱定着装置のシート通過時を示す側面断面図である。
【図2】 図1の加熱定着装置を示す斜視図である。
【図3】 同加熱定着装置のシート非通過時を示す側面
断面図である。
【図4】 図3の加熱定着装置を示す斜視図である。
【図5】 本発明の他の実施形態に係る加熱定着装置を
示す斜視図である。
【符号の説明】
1…加熱ロール(加熱手段、搬送手段)、2…加圧ロー
ル(加圧手段、搬送手段)、4…シート、5…トナー、
10…送風ダクト、11…主送風路、12,22…副搬
送路、11a,12a,22a…排気口(開口部)、13
…送風機室、14…送風機、16,26…分岐口

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加熱手段と、上記加熱手段に隣接するよ
    うに配置され、上記加熱手段との間にニップが設けられ
    た加圧手段と、 上記ニップをシートが通過するようにこのシートを搬送
    する搬送手段と、 上記ニップからみて上記シートが搬送される下流側に開
    口する開口部を有しており、上記ニップを通過する上記
    シートを挟んで上記加熱手段と上記加圧手段の一方側か
    ら他方側に向けて上記開口部から送風するように配置さ
    れており、この他方側の上記加熱手段または上記加圧手
    段を冷却する送風ダクトと、 上記送風ダクトに送風する送風機とを備えることを特徴
    とする画像形成装置の加熱定着装置。
  2. 【請求項2】 上記送風ダクトには、上記シートの幅方
    向に沿って異なる空気の流動抵抗を有する抵抗手段が設
    けられていることを特徴とする請求項1に記載の画像形
    成装置の加熱定着装置。
  3. 【請求項3】 上記送風ダクトは、その途中から分岐さ
    せられた主送風路と副搬送路とを有しており、各送風路
    が上記開口部を有しており、上記主搬送路と副送風路内
    の空気の流動抵抗が互いに異なることを特徴とする請求
    項2に記載の画像形成装置の加熱定着装置。
  4. 【請求項4】 上記送風ダクトは、その途中から分岐さ
    せられて複数の送風路を有しており、各送風路が上記開
    口部を有しており、上記送風路内の空気の流動抵抗が互
    いに異なることを特徴とする請求項2に記載の画像形成
    装置の加熱定着装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014038232A (ja) * 2012-08-17 2014-02-27 Kyocera Document Solutions Inc 定着装置、及び画像形成装置

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