JPH10142383A - 水中移動ロボットの位置決め方法 - Google Patents

水中移動ロボットの位置決め方法

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JPH10142383A
JPH10142383A JP8300222A JP30022296A JPH10142383A JP H10142383 A JPH10142383 A JP H10142383A JP 8300222 A JP8300222 A JP 8300222A JP 30022296 A JP30022296 A JP 30022296A JP H10142383 A JPH10142383 A JP H10142383A
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JP
Japan
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wall surface
robot
robot body
pressure vessel
ultrasonic
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JP8300222A
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Aya Matsuyama
亜弥 松山
Koji Kobayashi
弘二 小林
Yuichi Miura
雄一 三浦
Naoya Hirose
尚哉 廣瀬
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IHI Corp
Original Assignee
IHI Corp
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E30/00Energy generation of nuclear origin
    • Y02E30/30Nuclear fission reactors

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  • Monitoring And Testing Of Nuclear Reactors (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明の課題は、原子炉圧力容器等の大型容
器の水中でのロボット本体の位置決めを容易にかつ高精
度に行う。 【解決手段】 水が満たされた大型容器Aの内壁面Wに
沿って移動するロボット本体1を上記壁面Wに沿って移
動させながら超音波探傷ユニット26から上記大型容器
Aの壁面W内部に超音波を発信し、その反射波の変化に
より、上記大型容器Aの外壁面に設けられた突起物の種
類と、その突起物に対するロボット本体1の相対位置を
検出して上記内壁面Wに対するロボット本体1の位置を
特定して位置決めを行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、原子炉圧力容器な
どの水が満たされた大型容器の内壁面に吸着しながらこ
れに沿って無軌道に走行移動する水中移動ロボットの位
置決め方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】原子力発電所などの原子力設備はその性
質上、高い安全性が要求されることから、ISI(供用
期間中検査)等の定期検査の実施が義務づけられてお
り、その重要な検査の一つして超音波探傷方法を用いた
原子炉圧力容器の非破壊検査がある。
【0003】この超音波による非破壊検査は周知の通
り、物体表面から物体内部に弾性波である超音波を送り
込み、その反射波の変化によって物体内部の傷や欠陥を
非破壊で検査するものである。具体的には、原子炉圧力
容器の外側にレールを設け、このレールに従って、超音
波探傷装置を備えた移動検査ロボットを走行させながら
超音波を検査する方法や、圧力容器の外表面に、磁石な
どの磁力を借りて直接この移動検査ロボットを吸着させ
た後、これをその表面に沿って無軌道に走行させながら
検査する方法がある。
【0004】このような無軌道式の移動検査ロボットを
用いた場合、原子炉圧力容器の近傍には、被曝や構造的
な理由等により、作業員が立ち入れない場合が多いた
め、検査に際して、この移動検査ロボットの据え付け作
業等は遠隔操作によって行われることから、原子炉圧力
容器に対するその移動検査ロボットの位置決めが重要と
なってくる。
【0005】そして、この移動検査ロボットの位置決め
方法としては、従来、圧力容器表面に設定された任意の
基準点に、超音波やレーザーを用いた距離計を取り付け
ると共に、ロボット本体側に走行距離を検出するプラニ
メータ等を設けて、予めその位置が判っている基準点に
対するロボット本体の位置を検出する方法が考えられい
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述したよ
うな従来の無軌道式の移動検査ロボットによる検査は、
全て原子炉圧力容器の外側から行われるようになってい
るが、より迅速な検査及び作業員の被曝低減の見地等か
ら上述したような無軌道式の移動検査ロボットを原子炉
圧力容器の内壁面に設置し、その内壁面から検査するこ
とが望ましい。
【0007】すなわち、圧力容器の外側にロボット本体
を装着する方法では、圧力容器の外側に設けられている
多くの障害物を避けるか取り除かねばならないため、ロ
ボット本体の装着に多大な時間を要してしまい、作業員
の被曝低減が実現できないが、内壁面はこのような障害
物が少ないため、ロボット本体の装着時間が大幅に短縮
されて、検査作業時間の短縮化と作業員の被曝低減が達
成できるからである。
【0008】しかしながら、この原子炉圧力容器の内部
には炉水が満たされているため、上述したような距離計
測のための装置を炉水中の基準点に精度良く設置しなけ
ればならず、水中での移動検査ロボットの正確な位置決
めを行うことは困難である。そのため、ロボット本体に
水中カメラや光ビーム等の位置検出手段を備えると共
に、原子炉圧力容器内のジェットポンプやシュラウド等
の炉内構造物を位置決めの際の計測対象物として基準と
して位置決めする方法も提案されているが、このような
計測対象物が無い場合や取り外してしまった後では、こ
の方法を用いることはできない。
【0009】そこで、本発明はこのような課題を有効に
解決するために案出されたものであり、その目的は、原
子炉圧力容器等の大型容器の水中でのロボット本体の位
置決めを容易にかつ高精度に行うことができる新規な水
中移動ロボットの位置決め方法を提供するものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明は、外壁面にその形状と大きさと取り付け位置
等が予め判っている突起物が形成された原子炉圧力容器
内の壁面に沿ってロボット本体を無軌道に走行させるよ
うにした水中移動ロボットの位置決め方法において、上
記ロボット本体に、超音波を発信してその反射波を受け
る超音波探傷ユニットを取り付けた後、このロボット本
体を上記壁面に沿って移動させながら上記超音波探傷ユ
ニットから上記圧力容器の壁面内部に超音波を発信し、
その反射波の変化により、上記圧力容器の外壁面に設け
られた突起物の種類と、その突起物に対するロボット本
体の相対位置を検出して上記内壁面に対するロボット本
体の位置を特定してから位置決めを行うようにしたもの
である。
【0011】すなわち、原子炉圧力容器の外壁面に設け
られたノズルやブラケットなどの突起物は、原子炉圧力
容器の設計寸法図面等により、その種類と取付け位置が
予め判っていることから、ロボット本体に設けられた超
音波探傷ユニットからの超音波によって圧力容器内部か
らその突起物の種類と、その突起物に対するロボット本
体の相対位置を検出することで、圧力容器に対するロボ
ット本体の位置を特定することができるため、ロボット
本体の走行原点の位置決めを容易にかつ高い精度で行う
ことができる。
【0012】
【発明の実施の形態】次に、本発明を実施する好適一形
態を添付図面を参照しながら説明する。
【0013】図1〜図3は本発明方法で使用する水中移
動ロボットの実施の一形態を示したものである。
【0014】図示するように、この水中移動ロボット
は、本発明者らが先に出願した特願平6−319972
号で提案した水中移動台車と略同様な構成をしており、
一側面が開口部1aが形成されたシャーレー状のロボッ
ト本体1の内部に略矩形状のケーシング2が水密に取り
付けられ、さらにこのケーシング2内の上部には浮体3
が、また、その下部には錘体部4がそれぞれ収容されて
いる。
【0015】この浮体3は、空気又は発泡スチロールな
どが充填された密閉タンク5からなっており、錘体部4
は後述するスラストファン6や、駆動輪及びモータ等の
移動機構7等からなっている。そして、これら浮体3及
び錘体部4によってロボット本体1が水中にて茶柱状
(縦型)に垂直に立った状態で浮遊するように浮力調節
されている。より詳しくロボット本体1が水中で僅かに
沈降する程度に浮力調節されている。
【0016】また、このロボット本体1の背面1b側に
は一対の排水口8,8が形成されており、さらにこの排
水口8,8には、それぞれスラストファン6,6が設け
られている。このスラストファン6,6は各排水口8,
8に位置するファン9,9と、これら各ファン9,9を
それぞれ正逆回転駆動するファン駆動用モータ10,1
0とからなっており、各ファン9,9をそれぞれファン
駆動用モータ10,10で駆動してロボット本体1内外
の水を排水口8,8から吸排水することで水中を茶柱状
に浮遊しているロボット本体1を水平方向に移動させる
と共に、図2(A)に示すように、このロボット本体1
の開口部1aが水中の壁面Wに接したときに、ロボット
本体1内を負圧状態にして吸盤の如くその壁面Wに吸着
させるようになっている。
【0017】また、このロボット本体1の開口部1aの
周縁部には、リング状のシールスカート11が取り付け
られている。このシールスカート11は、図2(B)に
示すようにロボット本体1が壁面Wに接したときにロボ
ット本体1内の負圧状態を保つためのものであり、開口
部1aの周縁部に取り付けられたゴムの如き可撓性材料
からなるフレアリング部12と、このフレアリング部1
2の外周縁部に取り付けられたポリエステル樹脂の如き
変形可能な材料からなるシールリング13とからなって
いる。
【0018】このフレアリング部12は、ロボット本体
1内が負圧になったときに、その吸引力により、図2
(B)に示すように一点鎖線で示すように内側へ引っ張
られて壁面Wに接触するように変形することで開口部1
aの周縁部と、壁面Wとの隙間をシールするようになっ
ている。但し、このときフレアリング部9は、ロボット
本体1の内外を完全にシールするものではなく、壁面W
との間に多少の水流を発生させるようになっており、吸
盤の如くロボット本体1を壁面Wに固定するようなこと
はない。一方、シールリング13はフレアリング部12
の外周縁部を補強する働きの他に、その周縁部には図示
するように壁面W側にカットされた傾斜面13aが形成
されており、ロボット本体1が移動する際に、壁面Wに
付着した障害物H(ゴミ、ボルト、溶接線、段差等)を
容易に乗り越えることができるようになっている。
【0019】また、移動機構7はケーシング2の下部両
側に設けられた一対の駆動輪14,14と、ケーシング
2内下部に設けられ、これら各駆動輪11,11をそれ
ぞれ独立して正逆方向に回転駆動する駆動輪用モータ1
5,15と、浮体3の下面に設けられたボールキャスタ
16とからなっており、ロボット本体1が壁面Wに接触
したときに、これら駆動輪14,14とボールキャスタ
16によってロボット本体1を壁面Wに3点支持すると
共に、各駆動輪用モータ15,15によって各駆動輪1
4,14をそれぞれ独立に回転速度及び回転方向を制御
することで、ロボット本体1を壁面Wに沿って無軌道に
走行させることができるようになっている。従って、例
えば、図1に示すような状態で各駆動輪14,14を同
方向かつ同回転速度で駆動してやればそのまま上下方向
に直線走行を、また、各駆動輪14,14の相対回転速
度を変えることで任意の半径でカーブ走行をさせること
ができ、また、停止した状態から各駆動輪14,14を
それぞれ反対方向に回転駆動すれば、定位置でロボット
本体1の旋回動作をそれぞれ行うことができるようにな
っている。
【0020】また、この駆動輪14,14の近傍には壁
面Wに対するロボット本体1の走行距離を検出する一対
のプラニメータ17,17と、ロボット本体1の傾きを
検知する重力センサ(図示せず)が設けられている。こ
のプラニメータ17,17はロボット本体1は壁面Wに
沿って走行するときに壁面Wに倣って転動するフリクシ
ョンローラ18と、このフリクションローラ18の回転
数をカウントするロータリーエンコーダ(図示せず)と
を備えており、これらによって壁面Wに対するロボット
本体1の走行軌跡を検出できるようになっている。
【0021】また、ケーシング2内には、上述したスラ
ストファン6や移動機構7、プラニメータ17等を制御
する制御基板19が備えられており、ケーシング2の上
部に設けられたコネクタ20に接続される操作ケーブル
21を介して図3に示すように水上フロアFに設置され
た主制御部22に接続されている。尚、図3に示すよう
に、この操作ケーブル21は主制御部22の近傍に設置
されたドラム23に繰り出し巻き取り自在に巻き付けら
れており、ロボット本体1の走行移動により、その長さ
が不足したり、ロボット本体1の走行の邪魔になったり
しないように、その長さが適宜調節されるようになって
いる。
【0022】さらに、図1及び図2に示すように、この
ロボット本体1の下部には壁面W内部を超音波によって
探傷するための超音波探傷機構24が、これと一体的に
取り付けられている。
【0023】この超音波探傷機構24は、図示するよう
にロボット本体1の下部に鍔状の取付け部25を突出さ
せて形成し、この取付け部25に超音波探傷ユニット2
6を図示矢印方向に往復移動自在に取り付けたものであ
る。
【0024】すなわち、この取付け部25は、下部に平
坦な案内面27を有しており、この案内面27に沿って
リニアガイド28が延設されると共に、このリニアガイ
ド28に沿って移動可能なガイド体29が取り付けられ
ている。そして、このリニアガイド28の両端近傍部に
はそれぞれタイミングプーリ30,31が取り付けら
れ、これら一対のタイミングプーリ30,31間には無
端状のタイミングベルト32が架け渡されると共に、こ
のタイミングベルト32にガイド体29が固定され、一
方のタイミングプーリ30の回転軸に接続された往復動
用モータ33によってリニアガイド28に沿ってガイド
体29が往復移動可能となっている。さらにこのガイド
体29には、取り付けアーム34がコイルスプリング3
5によって壁面W側へ向けて付勢されるように軸支され
ると共に、この取り付けアーム34の先端に上記超音波
探傷ユニット26が取り付けられている。
【0025】従って、図示するように、この台車本体1
をスラストファン6によって壁面Wに吸着させると超音
波探傷ユニット26も壁面Wに接触することになるた
め、この状態で例えば、図4に示すようにロボット本体
1を壁面Wに沿って上下方向に走行させながら、超音波
探傷ユニット26を往復動させることで、超音波探傷ユ
ニット26の往復動の幅で壁面Wの上下方向に沿って壁
面Wの超音波探傷を行うことができる。具体的には、図
1に示すように、往復動用モータ33を駆動し、タイミ
ングプーリー30を介してタイミングプーリ30,31
間に架け渡されたタイミングベルト32を移動し、リニ
アガイド28に沿ってガイド体29を往復移動させるこ
とで、ガイド体29の取り付けアーム34を介して支持
された超音波探傷ユニット26をガイド体29と一体的
に往復移動させ、超音波探傷ユニット26の位置を壁面
Wに対して水平方向に変位させつつ壁面W内に超音波を
発射し、その反射波を分析して壁面W内の傷の有無、位
置、大きさなどを非破壊検査するようになっている。
尚、図中36は一方のタイミングプーリ31の回転軸に
取り付けられたポテンションメーターであり、タイミン
グプーリ31の回転数をカウントすることで案内面27
に対する超音波探傷ユニット26の位置を正確に検出す
るようにしたものである。
【0026】次に、このような構成をした水中移動ロボ
ットを用いて図5及び図3に示すような大型容器の一つ
である原子炉圧力容器Aに対する位置決め方法の実施の
一形態を説明する。尚、図5は本発明に係る位置決め方
法に適用する原子炉圧力容器Aを示す一部破断外観斜視
図、図3はこの原子炉圧力容器Aの上蓋bを外し、上述
した移動検査ロボットを据え付けた状態を示す側面図で
ある。そして、図示するように、この原子炉圧力容器A
はその外殻を形成する容器胴aが厚肉の鋼板部材cを複
数溶接によって略有底円筒状に繋ぎ合わせてなるもので
あり、その容器胴aの外面には、図示しない主蒸気管や
給水管等を連結するための大小様々な複数のノズルd,
d…や、この容器胴aをその周囲の遮蔽壁e等に支持す
るための複数のブラケットf,f…が容器胴aの外面か
ら突出して設けられている。
【0027】そして、このような構造をした原子炉圧力
容器Aに対する水中移動ロボットの位置決めを行うに
は、先ず、図3に示すように、ロボット本体1を図示し
ないマニピュレータ等によって地上フロアFから炉水w
中に入れた後、上述したようなスラストファン6,6を
駆動してこのロボット本体1を圧力容器Aの内壁面Wの
任意の位置に吸着させる。
【0028】次に、上述したようにこのロボット本体1
内に設けられた移動機構7を駆動してロボット本体1を
壁面Wに沿って適当な方向に走行させながら、超音波探
傷ユニット26を駆動して壁面W中に超音波を発信す
る。ここで発信された超音波は壁面W内部に伝搬してそ
の底面(外壁面)に当たった後、反射波となって再び超
音波探傷ユニット26側に戻ってくる。そして、この伝
搬時間は底面までの距離により変化することから、この
伝搬時間を主制御部22等に設けられた演算装置等で解
析することで超音波探傷ユニット26が位置している壁
面Wの板厚がわかる。また、この超音波は反射角度が多
く過ぎたり、反射する底面形状がコーナー部だったりす
ると、その反射波は異方向に反射してしまい超音波探傷
ユニット26側に戻ってこないため、その取り付け面の
形状も検出することができる。
【0029】従って、本発明はこのような原理を利用し
てその反射波の変化を解析することにより、圧力容器A
の外壁面に取り付けられているノズルdやブラケットf
等の突起部の位置を内壁面W側から検知することができ
る。
【0030】例えば、壁面W側に超音波探傷ユニット2
6から超音波を発信しながらロボット本体1を壁面Wに
沿って任意の方向に走行させると、図6(A)に示すよ
うに、ブロック状のブラケットfが取り付けられた位置
では圧力容器Aの板厚が厚くなって反射波の伝搬時間に
変化が現れることから、この伝搬時間に応じた反射波の
変化を解析し、その解析結果を例えば図6(B)に示す
ようにグラフィック化することで、ブラケットfの大き
さ、形状等は勿論、このブラケットfに対するロボット
本体1の相対位置をも正確に検知することができる。
尚、図6(B)の場合はブラケットfの内壁面W付近を
X方向及びY方向に交互に走行させて長方形状にスキャ
ンした後、その反射波の伝搬時間を2分割し、短い部分
を斜線で示し、長い内部分を白抜きで表したものであ
る。従って、この図からも判るように、斜線部分が図6
(A)に示す板厚が一定の鋼板c部分であり、白抜き部
分が長方形状をしたブラケットfの取付部であることが
判る。
【0031】また、同様に、図7(A)に示すように、
ロート状のノズルdが取り付けられた位置では圧力容器
Aの板厚やノズル穴g周囲の曲面部分の関係で同じく反
射波有無及び伝搬時間に変化が現れることから、この伝
搬時間に応じた反射波の変化を解析し、その解析結果を
同じく図7(B)に示すようにグラフィック化すること
で、ノズルdの大きさ、形状及びノズル穴gの中心位置
は勿論、このノズルdに対するロボット本体1の相対位
置も正確に検知することができる。同じく、図7(B)
の場合はノズル穴gの周囲にロボット本体1を垂直方向
(X軸方向)に走らせながら超音波探傷ユニット26を
水平方向(Y軸方向)に往復動させてスキャンした後、
その反射波の有無を検知し、超音波が戻ってきた部分を
斜線で示し、異方向に反射して戻ってこなかった曲線部
分をプロットして白抜きで表したものである。従って、
斜線部分が図7(A)に示すように超音波が戻ってきた
内壁Wまたはノズルd部分であり、白抜き部分がノズル
穴gであることが判る。
【0032】そして、このようにして検出されたブラケ
ットfやノズルd等の外壁面突起物の大きさ、形状、設
置位置は、原子炉圧力容器A全体の設計寸法図面などか
ら予め判っていることから、設計寸法図面などを基にし
て原子炉圧力容器Aに対するロボット本体1の現在位置
を相対的に特定することができる。
【0033】以上の方法によって、ロボット本体1の壁
面Wに対する原点を決定して位置決めを行い、この原点
を基準点としてロボット本体1を壁面Wに沿って走行さ
せ、その後はロボット本体1に取り付けられた重力セン
サーとプラニメータによって走行軌跡を求めながら圧力
容器Aの内側から高精度の超音波探傷を行う。
【0034】このように本発明は、ロボット本体に設け
られた超音波探傷ユニットから圧力容器壁面内部に超音
波を発信し、その反射波の変化によって圧力容器に対す
るロボット本体の相対位置を求めるようにしたことか
ら、容器内部の炉内構造物を利用することができない場
合であっても、炉水中における位置決めを高精度で容易
に行うことが可能となる。また、この位置決めで使用し
た超音波探傷ユニットはそのまま通常の探傷検査に使用
することができるため、従来のように、位置決めに際し
て種々の装置を用いる必要がなく、作業効率の向上は勿
論、大幅なコストダウンと水中移動台車の小型軽量化も
達成できる。尚、上記ロボット本体1に高精度の水深計
を付け加え、その水深計による水深値も解析のデータに
加えることで、例えば、同型状の突起物が垂直方向に並
んで設けてある場合には、いずれの突起部であるかを容
易に特定することができる。また、本実施の形態では、
水が満たされた大型容器として原子炉圧力容器の場合で
説明したが、本発明方法は、これに限定されるものでは
なく、例えばLNGタンクや球形のガスタンク等予めそ
の形状や大きさが判っている大型容器にも適用できるこ
とは勿論である。
【0035】
【発明の効果】以上要するに本発明によれば、内部構造
物がない大型容器であっても水中でのロボット本体の位
置決めを容易にかつ高精度に行うことができるため、原
子炉圧力容器等の大型容器に対する高精度の超音波探傷
検査等を行うことができる等といった優れた効果を発揮
する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法に用いるロボット本体の実施の一形
態を示す一部破断平面図である。
【図2】(A)は本発明方法に用いるロボット本体の実
施の一形態を示す一部破断平面図である。(B)は図2
(A)中X部拡大図である。
【図3】原子力圧力容器に本発明方法で用いる水中移動
台車を備えた実施の一形態を示す概念図である。
【図4】本発明方法に用いるロボット本体に取り付けら
れた超音波探傷ユニットの軌跡の一例を示す説明図であ
る。
【図5】従来の原子炉圧力容器の一例を示す一部破断外
観斜視図である。
【図6】本発明方法の実施の一形態を示す概念図であ
る。
【図7】本発明方法の他の実施の一形態を示す概念図で
ある。
【符号の説明】
1 ロボット本体 26 超音波探傷ユニット f ブラケット d ノズル A 圧力容器 W 壁面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 三浦 雄一 東京都江東区豊洲三丁目1番15号 石川島 播磨重工業株式会社東二テクニカルセンタ ー内 (72)発明者 廣瀬 尚哉 東京都江東区豊洲三丁目1番15号 石川島 播磨重工業株式会社東二テクニカルセンタ ー内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外壁面にその形状と大きさと取り付け位
    置等が予め判っている突起物が形成された大型容器内の
    壁面に沿ってロボット本体を無軌道に走行させる水中移
    動ロボットの位置決め方法において、上記ロボット本体
    に、超音波を発信してその反射波を受ける超音波探傷ユ
    ニットを取り付けた後、このロボット本体を上記壁面に
    沿って移動させながら上記超音波探傷ユニットから上記
    大型容器の壁面内部に超音波を発信し、その反射波の変
    化により、上記大型容器の外壁面に設けられた突起物の
    種類と、その突起物に対するロボット本体の相対位置を
    検出して上記内壁面に対するロボット本体の位置を特定
    して位置決めを行うようにしたことを特徴とする水中移
    動ロボットの位置決め方法。
JP8300222A 1996-01-31 1996-11-12 水中移動ロボットの位置決め方法 Pending JPH10142383A (ja)

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Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8300222A JPH10142383A (ja) 1996-11-12 1996-11-12 水中移動ロボットの位置決め方法
US08/772,312 US5852984A (en) 1996-01-31 1996-12-23 Underwater vehicle and method of positioning same
DE69616975T DE69616975T2 (de) 1996-01-31 1996-12-27 Unterwasserfahrzeug und Verfahren zu dessen Positionierung
EP96120950A EP0787646B1 (en) 1996-01-31 1996-12-27 Underwater vehicle and method of positioning same
CA002194109A CA2194109C (en) 1996-01-31 1996-12-30 Underwater vehicle and method of positioning same

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