JPH1014181A - 永久磁石同期機の着磁装置とその位置決め固定方法 - Google Patents

永久磁石同期機の着磁装置とその位置決め固定方法

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JPH1014181A
JPH1014181A JP8184220A JP18422096A JPH1014181A JP H1014181 A JPH1014181 A JP H1014181A JP 8184220 A JP8184220 A JP 8184220A JP 18422096 A JP18422096 A JP 18422096A JP H1014181 A JPH1014181 A JP H1014181A
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rotor
magnetizing
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magnetizer
magnetic pole
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JP8184220A
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Tsukasa Miura
司 三浦
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Fuji Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】永久磁石からなる界磁極の形成をする着磁装置
の電流供給装置を小形軽量化し、かつ、複雑な形状のス
キュー形状を有する磁極の着磁をも容易に行える着磁器
からなる着磁装置と、着磁装置の位置決め固定方法を提
供する。 【解決手段】着磁装置の着磁器7aの回転子鉄心2の軸
方向に対向する着磁用磁極鉄心6aを構成する磁束発生
用の着磁コイル5が設けられた磁極61aの幅寸法を、
前記回転子鉄心2の軸方向寸法より小さくした平板円筒
状形状に構成して、この着磁器7aを前記回転子1の軸
方向に移動する移動手段12により回転子鉄心2の外周
の永久磁石3の磁化を前記着磁器7aを軸方向に移動し
ながら複数回に分けて行うことにより、磁極を形成する
着磁器7aのコイル5に供給する電流が少なくてすみ、
電源容量の小さい小形,軽量な電流供給装置からなる着
磁装置が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、回転子に永久磁
石を搭載して界磁極を形成する回転界磁形の永久磁石同
期機の未磁化の永久磁石を着磁する着磁装置の構造に関
する。
【0002】
【従来の技術】図3は、従来の永久磁石同期機の回転子
の界磁極を形成するための着磁装置を構成する着磁器
と、この着磁器に挿入する前の未磁化の永久磁石を搭載
した回転子の斜視図である。回転子の界磁極に永久磁石
を使用する永久磁石同期機、特に永久磁石同期電動機
は、界磁の強さをほぼ一定にすることができるので、固
定子の電機子巻線に可変周波数電源を供給して回転磁界
を生成するこにより回転子の回転速度を精度良く制御可
変することができる高効率のものが得られる。ところ
で、永久磁石は通常その成形段階では磁力を持たず、外
部より強制的に起磁力を加える、いわゆる着磁または磁
化により磁石としての性能を持つようになる。この未磁
化の永久磁石を磁化する装置を着磁装置または磁化装置
と称する。
【0003】永久磁石同期電動機における前記した回転
子の界磁極を構成する未磁化の永久磁石を着磁する着磁
方法は、図3の4極の場合に示すように、回転子1の回
転子鉄心2の外周に設けられた未磁化の永久磁石3の外
周に対向するように前記回転子1と同心状に配された軸
方向に設けられた溝部4に挿着して巻回された4個のコ
イル5と、このコイル5を支持する4極の前記回転子鉄
心2の軸方向長さと同じ長さの磁極鉄心6とからなる着
磁器7と、この着磁器7の着磁コイル5に電流を供給す
る電流供給装置8とから構成される着磁装置8におい
て、前記着磁器7の内部に前記回転子1の回転子鉄心2
を同心状に装着してから行われる。
【0004】永久磁石3の着磁は、電流供給装置8より
大電流を流すと、着磁コイル5によって強力な磁束が発
生して、図4に示すように着磁器7の磁極形状と同一の
形に未磁化の永久磁石3を一気に磁気飽和させて着磁す
る。この着磁方法は、回転子1の全極を同時に着磁する
もので、一括着磁方式とよばれ一般的に行われている方
法である。前記した着磁コイル5に通流する電流は、大
電流を比較的短時間流せばよいので、電源である電流供
給装置8は、通常LC共振型のパルス電源が用いられ
る。電流供給装置8は、構成するコンデンサに規定の電
圧を予め充電しておき、これを一気に着磁コイル5に流
して、着磁コイル5とコンデンサとの間に共振を起こさ
せて高いピーク電流を得るものであり、上記の電流供給
装置8のコンデンサの容量をC、着磁器7のコイル5の
抵抗をR,インダクタンスをLとすると、R<2√(L
/C)の条件が成り立つとき、電流供給装置8からコイ
ル5に通流する電流は減衰振動波形となって第1周期で
非常に高い尖塔値を得ることができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】さて、最近は高保持力
を有する永久磁石が開発され、特に稀土類磁石を用いた
永久磁石同期機の適用拡大も図られ、大形の大容量機へ
の適用開発も行われている。このため、永久磁石の着磁
装置もより残留磁束密度の大きい永久磁石を着磁するこ
とが可能な着磁能力の高いものが要求されるようになっ
てきた。しかしながら、前記した従来の永久磁石の全極
を同時に着磁する一括着磁方式の着磁装置においては、
磁束を発生させるために大電流をコイルに通流する必要
があり、電流供給装置も大形となり、着磁コストが高く
なるという問題があった。したがって、大形の永久磁石
を搭載する回転子構造においては、永久磁石を着磁した
後に、回転子に取り付けて界磁極を構成する方法が一般
的に行われている。この方法は、既に磁化したものを鉄
性の部材である回転子鉄心の外周上に取り付けるため
に、非常に慎重な取扱と、取り付け位置決め治具等に特
殊な治具を必要とする煩雑な作業となる。
【0006】また、永久磁石同期電動機では、一般に電
圧波形の高調波及びトルク脈動の減少による電動機のス
ムーズな回転を得るために、図5に示すように、磁極の
中心軸を回転子1の中心軸である回転子軸1aに対して
半径方向に1スロット分だけ傾けるスキュー9と称する
方式を採用している。このスキュー9を実現するために
は、着磁器7の磁極形状をも同様の形状としなければな
らず、着磁用磁極鉄心6に施されるコイルが着磁用磁極
鉄心6の軸方向に対して半径方向にPだけ傾けて構成す
る複雑な構造の着磁器を必要とする。また、図6(a)
及び(b)のような永久磁石3の軸方向長さLの1/2
の個所を1スロット分だけスキューするV字形9a及び
雷形のスキュー9bの界磁極構造の場合には、回転子鉄
心2上の永久磁石3に対面する着磁器7の着磁コイル5
の形状、及び着磁用磁極鉄心6の溝部4の形状も複雑に
なり、場合によっては着磁用磁極鉄心6に着磁コイル5
を前記したスキュー9a及び9b形状に巻回できない場
合でてくる恐れがあるという問題もある。
【0007】この発明の課題は、前記の問題を解決し
て、残留磁束密度の大きい高保持力を有する永久磁石か
らなる界磁極の形成をも電流供給装置の大型化を必要と
せず行え、かつ、複雑な形状のスキュー形状を有する磁
極の着磁をも容易に行える着磁器からなる着磁装置と、
その着磁操作に際しての着磁装置の位置決め固定方法を
提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記した課題を解決する
ために、この発明の着磁装置は、回転子鉄心の軸方向に
対向する磁極鉄心の寸法を、薄い平板状形状のような回
転子鉄心の軸方向寸法より小さくして着磁器を構成し
て、前記回転子鉄心の外周の永久磁石の磁化を前記着磁
器を移動手段により移動しながら軸方向に複数回に分け
て行う。これにより、回転子鉄心の永久磁石の軸方向に
部分的な着磁を繰り返して磁極を形成できるので、着磁
器のコイルに供給する電流が少なくてすみ電源容量の小
さい小形,軽量な電流供給装置からなる着磁装置とする
ことができる。
【0009】また、着磁器を回転子の軸方向に移動する
前記移動手段に加えて、回転子を周方向に回転する回転
位置決め手段を設けることにより、回転子の軸方向の移
動と回転子の回転操作によって、着磁器と回転子鉄心の
永久磁石の周方向の相対位置を変えながら着磁を繰り返
し行うことにより、回転子鉄心の軸方向に対して斜めに
未磁化の永久磁石を磁化したスキュー構造の回転子を得
ることができる。
【0010】更に、回転子の回転子軸の一方の軸端を回
転子軸の周方向に回転可能な前記回転位置決め手段に連
結する第1の固定手段に固定して、前記回転子軸の他方
の軸端を予め着磁用磁極鉄心の中心線上に位置するよう
に設定した回転子軸の周方向に回転可能な第2の固定手
段に固定して、着磁器を前記第2の固定手段と連結して
いる回転子軸の他方の軸端から反対側の一方の軸端まで
移動して、着磁用磁極鉄心の内周面と回転子鉄心の未磁
化の永久磁石の面との間隔が等間隔を保持するように前
記回転位置決め手段の第1の固定手段の回転子軸の半径
方向の位置を調整して着磁器を位置決め固定することに
より、着磁作業時の回転子と着磁器の位置合わせが容易
で、かつ永久磁石同期機の回転子の界磁極の形成を精度
よくできる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下この発明の実施の形態を図に
基づいて説明する。図1及び図2は、この発明の実施の
形態になる永久磁石同期電動機の着磁装置であり、図1
は、その構成図、図2は図1のII−IIの部分断面図であ
る。図1及び図2に示す着磁装置を構成する着磁器7a
は、この着磁器7aを構成する着磁用磁極鉄心6aが、
回転子1の回転子鉄心2の軸方向長さに対して幅が小さ
い平板円筒の形状をして、回転子1の極数分だけ周方向
に分割して着磁コイル5を巻き付けられている磁極61
aと、この磁極61aを支持して外周部に磁路を形成す
る着磁ヨーク62aとからなり、この着磁ヨーク62a
の両側面を支持板10,10にて保持して、この支持板
10,10の下部にて支持台11に結合して固定されて
いる構成となっている。そして、着磁装置は前記した着
磁器7aと、この支持台11を回転子1の軸方向に移動
させる移動手段12と、回転子1を回転移動する回転位
置決め手段13と、前記回転子1の中心軸線上を着磁用
磁極鉄心6aの着磁ヨーク62aの中心線に一致させて
固定する前記回転位置決め手段13に連結する第1の固
定手段14と第2の固定手段15とからなる位置決め固
定手段16と、前記磁極61aに巻回したコイル5に電
流を供給する電流供給装置8とから構成されている。
【0012】前記した、着磁器7aを回転子1の軸方向
に移動させる移動手段12は、一端が駆動モータ12a
に連結されたボールネジ12bが前記着磁器7aを支持
する支持台11に貫通してネジ結され、支持台11の移
動をガイドするスライドレール12c,12cが、図2
に示すように支持台11の両端部に設けられたガイドベ
アリング12d,12dとそれぞれ嵌合接触するように
台床11a上に結合された軸支え17,17上に両端部
を結合して支持されて構成されている。着磁器7aの回
転子1の軸方向への移動は、前記駆動モータ12aを駆
動させることにより前記ボールネジ12bを回転させ、
このボールネジ12bにネジ結された支持台11をスラ
イドレール12c,12cに沿って移動させることによ
り行われる。
【0013】また、前記した回転子1を回転移動する回
転位置決め手段13は、後記する第1の固定手段14を
介して支持固定された回転子1の回転子軸1bに連結す
る台床11a上に設けられた軸受13aと、この軸受1
3aにて支持された回転軸13bと、この回転軸13b
を駆動する駆動モータ13cとから構成されており、こ
の駆動モータ13cの回転によって寸動運動して、回転
子1の微小な回転位置の変更を行う。
【0014】また、位置決め固定手段16を構成する第
1の固定手段14は、上記したように回転子1の回転子
軸1bを支持固定する支持部が、図1に示すように周方
向に複数個設けられた移動可能な固定チャック14aか
らなり、この固定チャック14aを上下及び左右に移動
させることにより回転子1の中心線を移動させるように
なっている。また、第2の固定手段15は、固定部15
aと、この固定部15aに貫挿された軸受15bと、こ
の軸受15bにて支持された先端部15cが鋭角をした
回転軸15dとから構成されている。そして、回転子1
の回転子軸1cの軸端部には予め円錐状のくぼみ1dを
設けておき、前記した回転軸15dの先端部15cを嵌
め込むことにより位置固定するようにする。
【0015】上記した着磁装置による着磁のための回転
子1の着磁器7aへの装着は、次のようにして行う。ま
ず、前記した位置決め固定手段16の第2の固定手段1
5を構成する回転軸15dの先端部15cを予め着磁器
7aの着磁ヨーク62aの中心線上に合わせておき、こ
の先端部15cを基準点とするようにする。次に、着磁
器7aを前記移動手段12の駆動モータ12aを回転し
て予め回転子軸1c端側に寄せておき、回転子軸1cの
くぼみ1dに回転軸15dの先端部15cをセットし
て、他方の回転子1の回転子軸1bを第1の固定手段1
4の固定チャック14aにて仮止めしておく。次に、移
動手段12にて着磁器7aを徐々に図1の左側に移動し
ながら、着磁用磁極61aと回転子1の永久磁石3を備
えた回転子鉄心2の表面の周方向の各部の間隙が、均等
となるように第1の固定手段14の固定チャック14a
の移動を上下及び左右方向に微調節しながら行い固定す
るようにする。
【0016】回転子鉄心2に設けた永久磁石3の着磁
は、図1の位置にセットした着磁器7aを、一定ピッチ
で移動しながら行うようにする。即ち、永久磁石3の左
端に着磁器7aの磁極61aの端面が対向するように前
記移動手段12にて移動してセットして、この状態で、
電流供給装置8からパルス状の電流を磁極61aに巻回
されたコイル5に供給することにより、周方向に設けた
磁極61aの磁極数に相当する永久磁石3の部分を、前
記のコイル5の巻回された磁極61a幅W分だけ軸方向
に局部的に磁化する。次に、前記した移動手段12によ
って、前記した磁極61aの幅寸法Wだけ右側へ移動し
て、前記と同様に周方向の永久磁石3を磁化する。この
局部的な磁化操作を永久磁石3の右端まで順次繰り返し
行うことにより、前記した図4に示した磁極数を有する
永久磁石を設けた界磁極からなる回転子1を作製する。
この実施の形態からなる着磁装置では、磁極61aの幅
寸法を小さくした着磁用磁極鉄心6aを用いているの
で、一回の着磁に電流供給装置8から着磁器7aの着磁
コイル5に通流する電流は少なくてすみ、コンデンサ容
量を小容量の小形軽量な電流供給装置8とすることかで
きる。
【0017】前記した図5及び図6に示す永久磁石3に
スキューを行う場合には、前記した永久磁石3の左端に
磁極61aの端面が対向するようにセットして電流供給
装置8からの通電により磁極幅W分だけ磁化した後に、
前記した移動手段12によって、磁極61aの幅寸法W
だけ右側へ移動するとともに、前記回転位置決め手段1
3の駆動モータ13cを駆動して回転子1の周方向に所
定距離移動して前記と同様に電流供給装置8からの通電
により磁化する操作を繰り返し行うことにより回転子鉄
心2の軸方向に対して斜めに未磁化の永久磁石3を磁化
した磁極を形成することができる。なお、図5に示す通
常のスキュー9形状の場合には、永久磁石3の軸方向の
長さをL、所望のスキュー量をPとすると、回転位置決
め手段13による回転子1の周方向の回転量は、P・W
/Lとなる。前記したように、着磁器7aの磁極61a
幅Wを小さくして、回転子1の軸方向と周方向に移動し
ながら局部的に永久磁石3を磁化することにより、図6
の(a)及び(b)に示す形状のスキュー9a及び9b
を有する永久磁石3を備えた界磁極からなる回転子1を
も容易に作製することができる。
【0018】
【発明の効果】以上のように、この発明においては、永
久磁石同期機の着磁装置を回転子鉄心の軸方向に対向す
る着磁用磁極鉄心の寸法を回転子鉄心の軸方向寸法より
小さくして着磁器を構成して、この着磁器を移動手段に
より回転子の軸方向に移動しながら前記回転子鉄心の永
久磁石の磁化を複数回に分けて行うように構成した。こ
れにより、一回の磁化に要する着磁器のコイルに通電す
る電流が小さくてすむので、従来の回転子の全極を同時
に着磁する着磁装置と比してコンデンサ容量を小さくし
た小形軽量な電流供給装置を有する着磁装置が得られ
る。
【0019】即ち、前記した実施の形態からなる着磁器
からなる着磁装置と、従来の図3に示す着磁装置との比
較をすると次のようになる。永久磁石を磁気飽和するの
に必要な起磁力をHm とし、永久磁石の厚さをtm、1
コイルの巻数をNとすと、磁化のために必要な電流Im
は次のようになる。
【0020】
【数1】Im =Hm ・tm /N となり、このとき1極あたりのインダクタンスLは、永
久磁石の透磁率をμm 、Sを着磁面積(磁極61aの幅
Wに比例)とすると、
【0021】
【数2】L=μm ・N2 ・S/tm となり、図3の永久磁石3の全長をA、前記したように
磁極61aの幅をWとすると、従来の装置による図3の
場合には、この実施の形態の図1の着磁装置と比して、
インダクタンスLは、W/Aとなる。
【0022】一方、着磁時の着磁コイルに通流する電流
の、前記した着磁用磁極鉄心のコイルのインダクタンス
と、電流供給装置のコンデンサとの共振回路からなる第
1周期の電流尖塔値は、おおよそコイル間に印加される
電圧をV0 とすると、次式で表される。
【0023】
【数3】Im =V0 √(C/L)
【0024】従って、電源に必要なコンデンサ容量は、
次のようになる。
【0025】
【数4】C=(Im /V0 2 ×L
【0026】コンデンサ容量は、インダクタンスLに比
例するので、この発明からなる図1の着磁装置の場合に
は、図3に示す従来装置と比べてコンデンサ容量は、W
/Aでよいので、電流供給装置の電源容量を小さくで
き、このためコンデンサの体格が小となるので小形な電
流供給装置とすることができる。
【0027】また、前記した着磁器を回転子の軸方向に
移動する移動手段に加えて、回転子を周方向に回転する
手段を着磁装置に附加することにより、着磁器の軸方向
の移動と回転子の回転操作によって、着磁器と回転子鉄
心の永久磁石の周方向の相対位置を変えながら着磁を繰
り返すことができ、回転子鉄心の軸方向に対して斜めに
未磁化の永久磁石を磁化したスキュー構造の界磁極から
なる回転子を容易に得ることができる。
【0028】また、回転子の回転子軸の一方の軸端を回
転子軸の周方向に回転可能な前記回転位置決め手段に連
結する第1の固定手段に固定して、前記回転子軸の他方
の軸端を予め着磁用磁極鉄心の中心線上に位置するよう
に設定した回転子軸の周方向に回転可能な第2の固定手
段に固定して、磁極鉄心の内周面と回転子鉄心の未磁化
の永久磁石の面との間隔が等間隔を保持するように前記
回転位置決め手段の第1の固定手段の回転子軸の半径方
向の位置を調整して着磁器を位置決め固定することによ
り、着磁作業時の回転子と着磁器の位置合わせが容易
で、かつ永久磁石同期機の回転子の界磁極の形成を精度
よくできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態になる永久磁石同期機の
着磁装置の構成図である。
【図2】図1のII−II断面図である。
【図3】従来の永久磁石同期機の着磁装置と、この着磁
装置の着磁器に挿入する前の未磁化の永久磁石を搭載し
た回転子の斜視図である。
【図4】着磁後の回転子の斜視図である。
【図5】スキュー形界磁極の回転子の構造図である。
【図6】異なるスキュー形界磁極の回転子の構造図で、
(a)はV字形、(b)は雷形のスキュー形状である。
【符号の説明】
1 回転子 2 回転子鉄心 3 永久磁石 5 着磁コイル 6 着磁用磁極鉄心 6a 着磁用磁極鉄心 61a 磁極 62a 磁極ヨーク 7 着磁器 7a 着磁器 8 電流供給装置 12 移動手段 12a 駆動モータ 12b ボールネジ 12c スライドレール 12d ガイドベアリング 13 回転位置決め手段 13a 回転軸 13c 駆動モータ 14 第1の固定手段 14a 固定チャック 15 第2の固定手段 15a 固定部 15b 軸受 15d 回転軸 16 位置決め固定手段

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】回転子の回転子鉄心の外周に設けられた未
    磁化の永久磁石の外周に対向して前記回転子と同心状に
    配された着磁用磁極鉄心と、この着磁用磁極鉄心に設け
    られた着磁コイルとからなる着磁器と、この着磁器の着
    磁コイルに電流を供給する電流供給装置とからなり、前
    記電流供給装置からのパルス状の電流を前記着磁コイル
    に供給して前記着磁用磁極鉄心を通って流れる磁束によ
    って着磁用磁極鉄心に対向する位置の前記未磁化の永久
    磁石を磁化して回転子に磁極を形成する着磁装置におい
    て、着磁用磁極鉄心の軸方向寸法を前記回転子鉄心の軸
    方向寸法より小さくして着磁器を構成して、この着磁器
    を前記回転子の軸方向に移動する移動手段を設けて前記
    回転子鉄心の外周の永久磁石の磁化を前記着磁器を軸方
    向に移動しながら複数回に分けて着磁を行うことを特徴
    とする永久磁石同期機の着磁装置。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の着磁装置において、電流
    供給装置からのパルス電流が、電源により充電されたコ
    ンデンサから供給するものであることを特徴とする永久
    磁石同期機の着磁装置。
  3. 【請求項3】請求項1に記載の着磁装置において、着磁
    用磁極鉄心を平板状としたことを特徴とする永久磁石同
    期機の着磁装置。
  4. 【請求項4】請求項1〜請求項3に記載のいずれかの永
    久磁石同期機の着磁装置において、回転子を周方向に回
    転する回転位置決め手段を有して、着磁器を移動手段に
    より回転子の軸方向に移動するとともに、前記回転位置
    決め手段にて回転子を回転子の周方向に移動して、前記
    回転子の軸方向に対して斜めに未磁化の永久磁石を磁化
    することを特徴とする永久磁石同期機の着磁装置。
  5. 【請求項5】請求項4に記載の永久磁石同期機の着磁装
    置において、回転子の回転子軸の一方の軸端を回転子軸
    の周方向に回転可能な回転位置決め手段に連結する第1
    の固定手段に固定して、前記回転子軸の他方の軸端を予
    め着磁器の着磁用磁極鉄心の中心線上に位置するように
    設定した回転子軸の周方向に回転可能な第2の固定手段
    に固定して、前記着磁器を移動手段にて前記第2の固定
    手段と連結している回転子軸の他方の軸端から反対側の
    一方の軸端まで移動して、着磁用磁極鉄心の内周面と回
    転子鉄心の未磁化の永久磁石の面との間隔が等間隔を保
    持するように前記の第1の固定手段の回転子軸の半径方
    向の位置を調整して着磁器を位置決めすることを特徴と
    する永久磁石同期機の着磁装置の位置決め固定方法。
JP8184220A 1996-06-25 1996-06-25 永久磁石同期機の着磁装置とその位置決め固定方法 Pending JPH1014181A (ja)

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