JPH10136687A - 電動ポンプ式パワーステアリング装置の制御方法及び制御装置 - Google Patents

電動ポンプ式パワーステアリング装置の制御方法及び制御装置

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JPH10136687A
JPH10136687A JP9233917A JP23391797A JPH10136687A JP H10136687 A JPH10136687 A JP H10136687A JP 9233917 A JP9233917 A JP 9233917A JP 23391797 A JP23391797 A JP 23391797A JP H10136687 A JPH10136687 A JP H10136687A
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JP
Japan
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transistor
capacitor
switch
power steering
brushless motor
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JP9233917A
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English (en)
Inventor
Eiichi Tomioka
栄一 富岡
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Jidosha Kiki Co Ltd
Original Assignee
Jidosha Kiki Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 パワーステアリング装置のブラシレスモータ
を駆動する駆動装置を簡単かつ経済的に構成するととも
に装置の消費電力を低減する。 【解決手段】 一端が電源に接続されるコンデンサC1
を設け、制御対象となる上段トランジスタQ1のオフ時
にコンデンサの他端をグランド電位に設定して上段トラ
ンジスタの駆動エネルギーを蓄積する。また、車両のエ
ンジンを始動する車両キースイッチ7に連動したスイッ
チSW1を有し、車両キースイッチの位置に応じてスイ
ッチSW1を閉状態にしてコンデンサC1へ充電し、エ
ンジン始動直後から適切なパワーアシスト力を得るよう
にする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ブラシレスモータ
を用いて油圧ポンプを駆動する電動ポンプ式パワーステ
アリング装置の制御方法及び制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、車両に用いられる電動ポンプ式
パワーステアリング装置では、車速等の車両走行条件に
応じて電動モータが油圧ポンプを駆動し、この油圧ポン
プの油圧により所要のアシスト力を得るようにしてい
る。このような電動ポンプ式パワーステアリング装置に
用いられる電動モータとしては、従来はブラシ付モータ
が多く用いられていた。しかし、整流子に摺接するブラ
シに摩耗が生じブラシの定期的な点検・保守が必要にな
ることから、近年はブラシを無くしたブラシレスモータ
が用いられている。
【0003】図17は、このようなブラシレスモータを
駆動する駆動装置の構成を示す図であり、1は3相ブラ
シレスモータ、2はバッテリー、3はDC−DCコンバ
ータ、4はゲート駆動回路、Q1,Q2はブラシレスモ
ータ1の電機子コイルLに通電を行うための電界効果ト
ランジスタ(FET)である。なお、図17では、3相
ブラシレスモータのうち1相分の駆動例を示している
が、他の2相分についても同様の構成で駆動している。
また、以下に述べる各図においても同様である。ここ
で、モータ1を駆動する場合、或る駆動状態ではバッテ
リの+Vから上流側であるトランジスタQ1を介してモ
ータコイルへ、また別の駆動状態ではモータコイルから
下流にあるトランジスタQ2を介してバッテリーのGN
Dへ電流が流れることから、トランジスタQ1を上段ト
ランジスタと呼び、トランジスタQ2を下段トランジス
タと呼ぶ。
【0004】即ち、ブラシレスモータ1を駆動する場合
は、まず上段トランジスタQ1をオンしたのち図示しな
い他の下段トランジスタをオンして、例えば電機子コイ
ルL1,L2に対しL1→L2の方向に通電を行う。次
に、上段トランジスタQ1をオフしたのち図示しない上
段トランジスタをオンすると共に、下段トランジスタQ
2をオンして電機子コイルL1,L2に対しL2→L1
の方向に通電を行う。このように、各トランジスタQ
1,Q2と、図示しない他のトランジスタとにより電機
子コイルL1〜L3に対し、順次方向を変えながら通電
を行うことによりモータ1を回転させる。なお、モータ
1を駆動する場合、上段トランジスタQ1と、この上段
トランジスタQ1に直列接続される下段トランジスタQ
2は同時にオンしないように制御する。
【0005】ところで、ブラシレスモータ1の上段側駆
動素子として、電界効果トランジスタQ1のようなNチ
ャネルの素子を用いた場合、ソース電圧である駆動電圧
に対しゲート電圧である制御電圧を高い電圧に設定する
必要がある。このため、図17の例ではDC−DCコン
バータ3を用いて、電界効果トランジスタQ1のゲート
電圧を高くするようにしている。即ち、ゲート駆動信号
によりトランジスタQ1へのオン指示が行われると、ゲ
ート駆動回路4はDC−DCコンバータ3のOUT+電
圧をトランジスタQ1のゲート・ソース間に印加する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このように従来のブラ
シレスモータ駆動装置では、上段側トランジスタの制御
電圧を駆動電圧より高い電位に設定する場合、DC−D
Cコンバータを用いている。しかしこのDC−DCコン
バータはブラシレスモータ駆動装置が作動している間は
常時動作しているため、エネルギー効率の点で好ましく
ない。また、DC−DCコンバータは3相分の駆動回路
毎に設ける必要があり、装置の構成が複雑になると共
に、装置が高価になるという問題がある。したがって本
発明の目的は、パワーステアリング装置のブラシレスモ
ータを駆動する駆動装置を簡単かつ経済的に構成するこ
とにある。また、本発明の他の目的は、ブラシレスモー
タ駆動装置の消費電力を低減することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】このような課題を解決す
るため本発明は、コイルに電流が通電されると回転して
車両の油圧ポンプを駆動しパワーステアリング装置のア
シスト力を得るブラシレスモータと、ブラシレスモータ
のコイルに接続されかつ制御電圧がブラシレスモータの
駆動電圧より高い複数の上段トランジスタと、ブラシレ
スモータのコイルと上段トランジスタの接続点に接続さ
れそれぞれ接続される複数の下段トランジスタと、上段
トランジスタの中から1個のトランジスタを選択的に順
次オンするとともに、下段トランジスタの中から前記オ
ンした上段トランジスタに接続されるトランジスタを除
く1個のトランジスタを選択的にオンする動作を繰り返
してブラシレスモータの各相のコイルに通電を行うコン
トローラと、一端が電源に接続されるとともに、他端は
上段トランジスタと下段トランジスタ及びコイルの接続
点に接続され、駆動エネルギーが蓄積されるコンデンサ
とを設け、上段トランジスタのオフ時にコンデンサの他
端をグランド電位に設定して上段トランジスタの駆動エ
ネルギーをコンデンサに蓄積するように制御した方法で
ある。また、車両のエンジンを始動する車両キースイッ
チに連動したスイッチを有し、上記スイッチを閉状態に
制御してコンデンサの他端をグランド電位に設定する方
法である。また、閉状態のスイッチを一定時間後に開状
態に制御する方法である。また、スイッチの閉開後にエ
ンジンの不動作状態が所定時間継続するとスイッチを閉
状態に制御する方法である。また、エンジンの始動後に
ブラシレスモータの不動作状態が所定時間継続するとス
イッチを閉状態に制御する方法である。また、コンデン
サへ駆動エネルギーを蓄積する制御手段を設け、制御手
段は上段トランジスタのオフ時にコンデンサの他端をグ
ランド電位に設定して上段トランジスタの駆動エネルギ
ーをコンデンサに蓄積するものである。また、制御手段
は、車両のエンジンを始動する車両キースイッチに連動
したスイッチを有し、スイッチを閉状態にしてコンデン
サの他端をグランド電位に設定するものである。また、
制御手段は、一定時間後にスイッチを開状態にするもの
である。また、制御手段は、エンジンの不動作状態が所
定時間継続するとスイッチを閉状態にするものである。
また、制御手段は、エンジンの始動後にブラシレスモー
タの不動作状態が所定時間継続するとスイッチを閉状態
にするものである。また、制御手段は、下段トランジス
タのPWM動作時にスイッチを閉状態にしてコンデンサ
の他端をグランド電位に設定するものである。また、制
御手段は、上段トランジスタのオフ時に下段トランジス
タをオンしてコンデンサの他端をグランド電位に設定
し、コンデンサへ充電するものである。また、制御手段
は、車両のエンジンを始動する車両キースイッチに連動
して上段トランジスタをオフ及び下段トランジスタをオ
ンするものである。また、制御手段は、オンしている下
段トランジスタを一定時間経過後にオフするものであ
る。また、制御手段は、エンジンの不動作状態が所定時
間継続すると下段トランジスタをオンするものである。
また、制御手段は、エンジンの始動後にブラシレスモー
タの不動作状態が所定時間継続すると下段トランジスタ
をオンするものである。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明について図面を参照
して説明する。図1は本発明の電動ポンプ式パワーステ
アリング装置に用いられるブラシレスモータの駆動装置
の構成を示すブロック図である。同図において、ブラシ
レスモータ駆動装置は、3相のブラシレスモータ1と、
ブラシレスモータ1の駆動電源であるバッテリ2と、フ
ォトカプラ5と、ブラシレスモータ1の駆動制御を行う
コントローラ6と、ブラシレスモータ1を回転駆動する
上段の電界効果トランジスタQ1及び下段の電界効果ト
ランジスタQ2と、上段トランジスタQ1の駆動エネル
ギーを充電するコンデンサC1と、コンデンサC1の充
電及び放電を行うスイッチSW1,SW2等から構成さ
れる。なお、コントローラ6は、モータ駆動指示信号を
入力してモータ1の駆動判断を行うモータ駆動判断部6
Aと、図示しないモータロータ位置センサ信号に基づき
モータ駆動判断部6Aから出力される信号により電界効
果トランジスタ(FET)Q1,Q2などの駆動制御を
行うFET駆動制御部6Bとからなる。ここで、図1で
は、3相ブラシレスモータ1のうち1相分の駆動例を示
しているが、他の2相分についても同様の構成である。
また、以下に述べる各図においても同様に1相分の構成
を示している。
【0009】ブラシレスモータ1を駆動する場合は、図
示しないモータロータ位置センサ信号に基づき、まず上
流側にある上段トランジスタQ1をオンしたのち、下流
側にある図示しない他の下段トランジスタをオンして、
モータ1の例えば電機子コイルL1,L2に対してL1
→L2の方向に通電を行う。次に、トランジスタQ1を
オフしたのち図示しない上段トランジスタをオンすると
共に、下段トランジスタQ2をオンして電機子コイルL
1,L2に対しL2→L1の方向に通電を行う。このよ
うにして、各トランジスタQ1,Q2と、図示しない他
のトランジスタとにより電機子コイルL1〜L3に対し
順次、方向を変えながら通電を行うことによりモータ1
を回転させる。
【0010】ところで、上段トランジスタQ1としてN
チャネルの電界効果トランジスタを用いると、そのトラ
ンジスタQ1のソース電圧に対しゲート電圧を高い電圧
に設定する必要がある。このため、このブラシレスモー
タ駆動装置では、コンデンサC1及びツェナダイオード
Z1を並列接続してツェナダイオードZ1のカソード側
に接続されたコンデンサC1の一端を抵抗R1及びダイ
オードD1を介してバッテリ2の電源(+V)に接続す
る。さらに、ツェナダイオードZ1のアノード側と並列
接続されたコンデンサC1の他端を、スイッチSW2を
介してトランジスタQ1のドレイン側に接続するか、或
いは抵抗R2とスイッチSW1を介してバッテリ2のグ
ランド(GND)に接続する。そして、上段トランジス
タQ1がオフの間に、コンデンサC1に対しダイオード
D1,抵抗R1を介してバッテリ2からツェナダイオー
ドZ1のツェナ電圧に達するまでエネルギーを充電す
る。その後、上段トランジスタQ1がオンする時点で、
コンデンサC1の充電エネルギーをフォトカプラ5を介
して上段トランジスタQ1のゲート・ソース電圧として
与えることで、ソース電圧より高いゲート電圧を上段ト
ランジスタQ1へ与え上段トランジスタQ1をオンさせ
る。
【0011】こうしたコンデンサC1の充電及び放電
は、上述したようにスイッチSW1,SW2の開閉動作
により行われる。即ち、スイッチSW1を閉じてツェナ
ダイオードZ1のアノード側に接続されたコンデンサC
1の他端をグランド(GND)に接続するとコンデンサ
C1が充電され、スイッチSW2を閉じてコンデンサC
1の他端をトランジスタQ1,Q2の直列接続点に接続
するとコンデンサC1が放電される。なお、これらのス
イッチSW1,SW2の開閉制御はコントローラ6内の
FET駆動制御部6Bにより行われる。
【0012】次に以上のように構成されたブラシレスモ
ータ駆動装置の要部動作を図2のタイミングチャートに
基づいて説明する。まず時刻t1において、図示しない
スイッチが閉結されることによりバッテリ2から装置電
源が投入されると、コントローラ6へモータ駆動指示信
号が与えられる(図2(a),(b))。この場合、コ
ントローラ6内のFET駆動制御部6Bはモータ1を直
ちに駆動せずにΔT1の間、待機する。従って、上段ト
ランジスタQ1及び下段トランジスタQ2は図2
(d),(e)に示すように、ともにオフ状態となって
いる。ここで、FET駆動制御部6Bは、電源投入直後
のこのΔT1の間、図2(f),(g)に示すようにス
イッチSW1及びSW2を制御線6Cを介してそれぞれ
閉、開に制御し、ダイオードZ1のアノード側に接続さ
れているコンデンサC1の他端側をグランドレベルと
し、バッテリ2からダイオードD1及び抵抗R1を介し
コンデンサC1の一端側へ電流を流しコンデンサC1の
充電を行うようにする。
【0013】次に時刻t1から設定時間ΔT1経過した
時刻t1’になった時点で、モータ駆動指示信号が依然
としてオン状態を継続していれば、図示しないモータロ
ータ位置センサ信号に基づきコントローラ6は、トラン
ジスタQ3を介してフォトカプラ5へ上段トランジスタ
Q1宛のモータ駆動信号を与える。すると、コンデンサ
C1の蓄積エネルギーがフォトカプラ5を介して上段ト
ランジスタQ1のゲート・ソース電圧として与えられ、
上段トランジスタQ1がオンしてモータ1の始動が開始
される。そして以降、図2(b)のモータ駆動指示信号
がオフされるまでの時刻t2の間は、スイッチSW1,
SW2に対して、上段トランジスタQ1を駆動するため
のコンデンサC1への充電と、各トランジスタQ1,Q
2の直列接続点の電位設定のためにオン/オフ制御が行
われる(図2(f),(g))。また、この間、各トラ
ンジスタQ1,Q2はコントローラ6からの上記モータ
駆動信号に基づくモータ駆動パターンで動作する(図2
(d),(e))。
【0014】その後、時刻t2になると、モータ駆動指
示信号はオフし、モータ駆動もオフとなる(図2
(b),(c))。これにより、各トランジスタQ1,
Q2はオフし、スイッチSW1,SW2はともに開状態
に制御される(図2(d),(e))。そして、モータ
駆動指示信号がオフした時刻t2から設定時間ΔT2経
過した時刻t3になってもモータ駆動指示信号が依然と
してオフ状態であれば、時刻t3から設定時間ΔT1が
経過する時刻t3’までは、スイッチSW2は開状態の
ままでスイッチSW1のみ閉状態に制御し、コンデンサ
C1に対する充電を行う。時刻t3’になるとスイッチ
SW1を開放する(図2(f))。このように、モータ
1が長時間駆動されない場合はコンデンサC1の蓄積エ
ネルギーが放電するため、設定時間ΔT1の間にコンデ
ンサC1への充電を行うようにする。
【0015】次に、時刻t3’から設定時間ΔT2経過
する前の時刻t4になり、モータ駆動指示信号がオンに
なると、以降、モータ駆動指示信号がオフになるまでの
間、スイッチSW1,SW2は同様に上段トランジスタ
Q1を駆動するためのコンデンサC1への充電と、各ト
ランジスタQ1,Q2の直列接続点の電位設定のために
オン/オフ制御が行われ(図2(f),(g))、また
各トランジスタQ1,Q2はこの間、コントローラ6か
らの上記モータ駆動信号に基づくモータ駆動パターンで
動作する(図2(d),(e))。
【0016】このようにして、スイッチSW1,SW2
の開閉制御を行うことで、コンデンサC1に対し特に電
源投入直後のエネルギーを蓄積するようにしたものであ
る。この結果、モータ1の始動時には、その蓄積エネル
ギーにより上段トランジスタQ1が駆動されてモータ1
が直ちに始動する。また、モータ1が長時間駆動されな
い場合は設定時間ΔT1の間にコンデンサC1へ充電を
行うことにより、次の駆動タイミングで直ちにモータ1
を駆動できる。なお、スイッチSW1,SW2を省略し
た図3のブラシレスモータ駆動装置においてもモータ1
の始動制御を行うことができる。即ち、図3に示すブラ
シレスモータ駆動装置への電源投入直後にコントローラ
6内のFET駆動制御部6Bは予めの設定時間だけ下段
トランジスタQ2を含む3相分全ての下段トランジスタ
をオンすると共に、上段トランジスタQ1を含む3相分
全ての上段トランジスタをオフする。なお、この設定時
間はトランジスタのゲート駆動を行うのに十分なエネル
ギーがコンデンサC1に蓄積できるだけの時間であり、
この間はモータ駆動指示信号がオンしていてもモータ1
を駆動せず、設定時間終了後にモータ1を駆動する。
【0017】また、ブラシレス駆動装置に電源が供給さ
れた状態で長時間モータ1が停止した状態が継続する
と、コンデンサC1に蓄積されたエネルギーは放電する
ため、同様にモータ1が起動できなくなる。このため、
コントローラ6内のFET駆動制御部6Bはモータ始動
時と同様に、予めの設定時間だけ3相分全ての下段トラ
ンジスタをオンすると共に、3相分全ての上段トランジ
スタをオフし、この間コンデンサC1へ充電を行うよう
にする。
【0018】このようなブラシレス駆動装置の要部動作
を図4のタイミングチャートに基づいてさらに詳細に説
明する。時刻t1でブラシレスモータ駆動装置に電源が
投入されると、モータ駆動指示信号がコントローラ6に
与えられる(図4(a),(b))。なお、必ずしも電
源投入と同時にモータ駆動指示が与えられなくても良
い。この場合、コントローラ6内のFET駆動制御部6
Bは、設定時間ΔT1の間、上段トランジスタQ1を含
む全ての上段トランジスタをオフとし(図4(d))、
下段トランジスタQ2を含む全ての下段トランジスタを
オンする(図4(e))。すると、図3の装置では、こ
のΔT1の間、各トランジスタQ1,Q2の直列接続点
の電位レベルが低下することから、ダイオードD1,抵
抗R1を介しバッテリ2からコンデンサC1へエネルギ
ーが蓄積される。
【0019】そして時刻t1から設定時間ΔT1経過し
た時刻t1’になると、モータ駆動指示信号がまだオフ
していなければ、コントローラ6は各トランジスタQ
1,Q2へモータ駆動信号を与える(図4(c))。す
ると、コンデンサC1の充電電圧がフォトカプラ5を介
して上段トランジスタQ1に与えられ、上段トランジス
タQ1がオンすることによりモータ1の始動が開始され
る。そして以降、モータ駆動指示信号がオフされるまで
の時刻t2の間は、トランジスタQ1,Q2はコントロ
ーラ6からの上記モータ駆動信号に基づくモータ駆動パ
ターンで動作する(図4(d),(e))。
【0020】その後、時刻t2になると、モータ駆動指
示信号はオフし、モータ駆動信号もオフとなる。これに
より、各トランジスタQ1,Q2もオフする。ここでモ
ータ駆動指示信号がオフした時刻t2から設定時間ΔT
2経過した時刻t3になってもモータ駆動指示信号がオ
フ状態であれば、FET駆動制御部6Bは時刻t3から
設定時間ΔT1が経過する時刻t3’までの間、全ての
上段トランジスタをオフ、全ての下段トランジスタをオ
ンとする。これにより同様にコンデンサC1への充電が
行われる。そして、時刻t3’になると、全ての上段及
び下段のトランジスタをオフ状態とする。
【0021】次に、時刻t3’から設定時間ΔT2経過
する以前の時刻t4になりモータ駆動指示信号がオンに
なると、以降モータ駆動指示信号がオフになるまでの
間、上段及び下段の各トランジスタQ1,Q2はモータ
駆動パターンに基づいて動作する。このようにして、モ
ータ1の始動時、及びモータ1が長時間駆動されずにコ
ンデンサC1の蓄積エネルギーが無くなった後でも、コ
ントローラ6内のFET駆動制御部6Bが上段及び下段
の各トランジスタをそれぞれオフ・オン制御することに
より、コンデンサC1に十分な駆動エネルギーを蓄積で
きるようにしたものである。この結果、確実にモータ1
を駆動できる。
【0022】ところで、モータ1の回転数を制御する場
合は、一般にモータ1を駆動するトランジスタの出力パ
ルスのデューティ比を変えるPWM制御が行われてい
る。しかしこうしたPWM制御が下段トランジスタQ2
に対して行われると、図3の回路ではコンデンサC1に
は十分な駆動エネルギーが蓄積されないことがある。こ
のため、コントローラ6内のFET駆動制御部6Bが図
1に示すスイッチSW1,SW2の開閉制御を行うこと
でコンデンサC1に十分な駆動エネルギーを蓄積できる
ようにする。
【0023】図5は、PWM制御によるモータ駆動時の
コンデンサC1へのエネルギーの蓄積状況を示すタイミ
ングチャートである。図5のタイミングチャート及び図
1のブロック図に基づきFET駆動制御部6Bの動作を
詳細に説明する。図1に示す上段トランジスタQ1のゲ
ート駆動信号がオフしている期間、即ち図5(a)に示
す時刻t0から時刻t1までの間にスイッチSW1を閉
結し、スイッチSW2を開状態に制御する(図5
(b),(c))。すると、図1においてコンデンサC
1の他端は強制的にグランドレベルとなるため、コンデ
ンサC1にはダイオードD1,抵抗R1を介し、バッテ
リ2からツェナダイオードZ1のツェナ電圧に達するま
でエネルギーが充電される(図5(d))。
【0024】次に、図5に示す時刻t1からt2までの
間の上段トランジスタQ1へのゲート駆動信号のオン指
示により、FET駆動制御部6BはスイッチSW1を
開、スイッチSW2を閉状態に制御する。すると、コン
デンサC1に充電されたエネルギーはフォトカプラ5を
介して上段トランジスタQ1のゲート・ソース電圧とし
て印加される。なお、時刻t2以降の動作は、上記動作
の繰り返しとなる。従って、このブラシレスモータ駆動
装置におけるコンデンサC1への充電時にはコンデンサ
C1の他端側が強制的にグランドレベルになるため下段
トランジスタQ2の動作に依存せずに充電を行うことが
できる。従って、下段トランジスタQ2がPWM動作を
行っていてもコンデンサC1には十分な駆動エネルギー
を蓄積できる。
【0025】このようにこのブラシレスモータ駆動装置
では、上段トランジスタQ1のゲート駆動電圧を得る場
合にモータ駆動のためのスイッチング動作を利用したも
のである。このため、ゲート駆動電圧を単体のDC−D
Cコンバータから得る場合に比べ構成が極めて簡単にな
る。また、上段トランジスタQ1のオフ時には次にこの
上段トランジスタQ1をオンするためのゲート駆動エネ
ルギーを蓄え、上段トランジスタQ1のオン時にはコン
デンサC1へエネルギーを蓄えないような動作を繰り返
し行うため、最適な充放電設計を行うようにすれば、非
常に効率の良いゲート駆動電源を得ることができる。
【0026】図6はブラシレスモータ駆動装置の他の構
成例を示す図であり、スイッチSW1,SW2として、
バイポーラトランジスタQ4,Q5を用いた例である。
なお、バイポーラトランジスタの代わりに電界効果トラ
ンジスタを用いても同様の効果を奏する。
【0027】次に図7はブラシレスモータ駆動装置の他
の構成例を示す図であり、図8はその動作を示すタイミ
ングチャートである。図7に示す回路は、トランジスタ
Q4及びQ5を用いて上段トランジスタQ1のオフ時に
コンデンサC1への充電が行われるものである。即ち、
上段トランジスタQ1のオフ時にはトランジスタQ4が
オン、トランジスタQ5がオフすることでコンデンサC
1へ駆動エネルギーが蓄積される。なお、電源投入時に
は、図8(d),(e)に示すように上段トランジスタ
Q1及び下段トランジスタQ2をともにオフしてコンデ
ンサC1へ充電する。
【0028】次に、図9はブラシレスモータ駆動装置を
自動車に適用した場合の第1の構成例を示すブロック図
であり、図1に示す駆動装置に車両キースイッチ7を付
加したものである。車両キースイッチ7は、周知のよう
に、OFF(オフ)位置、Acc.(アクセサリ)位
置、ON(オン)位置、Start(スタート)位置の
4つの位置を選択するものである。ここで、車両キース
イッチ7を回してOFF位置からAcc.位置になる
と、バッテリ2から例えば車載のラジオなど特定の電気
系統に電源が供給される。また、車両キースイッチ7が
ON位置になると、バッテリ2から車載の各部の電気系
統に電源が供給され、エンジンの点火系にも電源が接続
される。また、車両キースイッチ7がStart位置に
なると、エンジンが始動される。
【0029】図9に示す駆動装置は、上記のような車両
キースイッチ7をコントローラ6に接続することによ
り、車両のエンジン始動前にコンデンサC1へのエネル
ギーの蓄積を行うようにしたものである。これにより、
パワーステアリング装置のモータ1は、コンデンサC1
の蓄積エネルギーにより上段トランジスタQ1が駆動さ
れるため直ちに始動することが可能になる。この結果、
図示しない油圧ポンプを直ちに駆動することができ、油
圧による所要のパワーアシスト力が得られる。
【0030】以下、図10〜図12の各タイミングチャ
ートに基づいて図9の駆動装置の要部動作を説明する。
まず、図10のタイミングチャートから説明する。まず
時刻t1において、車両キースイッチ(以下、キースイ
ッチ)7がOFF位置からAcc.位置になり、バッテ
リ2から本装置に電源が投入されると(図10(a),
(b))、FET駆動制御部6Bは、ΔT1の間スイッ
チSW1のみを閉とする(図10(g))。これにより
コンデンサC1への充電が行われる。その後、時刻t
1’となると、スイッチSW1を開にし、コンデンサC
1への充電を終了する。ここで、キースイッチ7がAc
c.位置のまま設定時間ΔT2が経過すると、FET駆
動制御部6Bは、ΔT1の間スイッチSW1を閉とし
(図10(g))、コンデンサC1への再充電を行う。
【0031】次にキースイッチ7の位置がAcc.位置
からON位置を経由してStart位置になるとエンジ
ンが始動されるとともに、車両の各部にバッテリ2から
電源が供給され、かつキースイッチ7の位置はON位置
に戻る(図10(a))。そして時刻t3でコントロー
ラ6へモータ駆動指示信号が与えられると(図10
(c))、FET駆動制御部6Bはモータ駆動指示信号
がオフされるまでの時刻t4の間は、スイッチSW1,
SW2に対して、上段トランジスタQ1を駆動するため
のコンデンサC1への充電と、各トランジスタQ1,Q
2の直列接続点の電位設定のためにオン/オフ制御を行
う(図10(g),(h))。また、この間、各トラン
ジスタQ1,Q2はコントローラ6からの上記モータ駆
動信号に基づくモータ駆動パターンで動作し(図10
(e),(f))、モータ1が駆動される(図10
(d))。
【0032】その後、時刻t4になると、モータ駆動指
示信号はオフし、モータ駆動もオフとなる(図10
(g),(h))。これにより、各トランジスタQ1,
Q2はオフし、スイッチSW1,SW2はともに開状態
に制御される(図10(e),(f))。そして、モー
タ駆動指示信号がオフした時刻t4から設定時間ΔT2
経過した時刻t5になってもモータ駆動指示信号が依然
としてオフ状態であれば、設定時間ΔT1の間、スイッ
チSW2は開状態のままでスイッチSW1のみ閉状態に
制御し、コンデンサC1に対する充電を行い、時刻t
5’になるとスイッチSW1を開放する(図10
(g))。
【0033】このようにキースイッチ7がAcc.位置
になると、コンデンサC1への充電を行うことで、エン
ジン始動直後からモータ1の始動を可能としたものであ
る。ただし、エンジン停止中にキースイッチ7がAc
c.位置にあってラジオなどのオーディオ機器の動作時
間が長時間に及ぶ可能性も考えられることから、定期的
にΔT1時間だけコンデンサC1へ充電する。
【0034】次に図11のタイミングチャートは、キー
スイッチ7がOFF位置からAcc.位置を経由してO
N位置になる時にコンデンサC1へ充電を行う場合の動
作を示すものである。キースイッチ7が時刻t1でON
位置となると、バッテリ2から本装置に電源が投入され
る(図11(a),(b))。この場合、FET駆動制
御部6Bは、ΔT1の間スイッチSW1のみを閉とする
(図11(g))。これによりコンデンサC1への充電
が行われる。その後、時刻t1’となるとスイッチSW
1を開にしてコンデンサC1の充電を終了する。そし
て、キースイッチ7がON位置のまま設定時間ΔT2が
経過すると、FET駆動制御部6Bは、ΔT1の間スイ
ッチSW1を閉とし(図11(g))、コンデンサC1
への再充電を行う。次にキースイッチ7の位置がON位
置からStart位置になるとエンジンが始動されると
ともに、車両の各部にバッテリ2から電源が供給され、
かつキースイッチ7の位置はON位置に戻る(図11
(a))。そして時刻t3でコントローラ6へモータ駆
動指示信号が与えられると(図11(c))、以降この
駆動装置は既に説明した図10のタイミングチャートと
同様の動作を行う。
【0035】このようにキースイッチ7がAcc.位置
からON位置になると、コンデンサC1へ充電すること
により、エンジン始動前にモータ1の始動準備を行うよ
うにしたものである。図10に示す動作に対する図11
に示す動作の利点は、エンジンを始動しない状態でキー
スイッチがAcc.位置にある場合よりON位置にある
場合の方が少ないため、エンジンを始動しないでモータ
コントローラへ通電されるといった無駄を防止できる。
また、この場合エンジンを始動しないでキースイッチ7
が長時間ON位置のまま放置されることも考えられるこ
とから、定期的にΔT1時間だけコンデンサC1へ充電
する。
【0036】次に図12のタイミングチャートは、キー
スイッチ7がOFF位置からAcc.位置に一定時間あ
り、その後ON位置を経由してStart位置になる時
にコンデンサC1への充電を行う場合の動作を示すもの
である。キースイッチ7が時刻t1でAcc.位置にな
り、その後時刻t2でON位置になるとバッテリ2から
本装置に電源が投入される(図12(a),(b))。
続いて時刻t3でStart位置になると、エンジンが
始動されるとともに、FET駆動制御部6Bは、ΔT1
の間スイッチSW1のみを閉とする(図12(g))。
これによりコンデンサC1への充電が行われる。その
後、時刻t3’となると、スイッチSW1を開にする。
そして時刻t4でコントローラ6へモータ駆動指示信号
が与えられると(図12(c))、以降この駆動装置は
既に説明した図1及び図11のタイミングチャートと同
様の動作を行う。
【0037】このようにキースイッチ7がStart位
置になると、コンデンサC1への充電を行うようにした
ものである。ここで、キースイッチ7がStart位置
にある間だけ充電を行うとコンデンサC1への充電が不
十分になることから、キースイッチ7がStart位置
に達したことをトリガーとして、コンデンサC1への充
電が十分に行われる設定時間ΔT1の間充電を行うよう
にする。なおこの例では、キースイッチ7がStart
位置に達するとエンジンが始動され、かつキースイッチ
7はStart位置に留まらずにON位置に戻るため、
キースイッチ7の位置が継続してON位置またはアクセ
サリ位置にある上記の各例のように、コンデンサC1へ
定期的に充電する必要がない。
【0038】次に図13に示す駆動装置は、キースイッ
チ7をコントローラ6に接続することにより、車両のエ
ンジン始動前にコンデンサC1へのエネルギーの蓄積を
行う第2の構成例を示すブロック図である。図11の装
置は、スイッチSW1,SW2を省略した図3に示す駆
動装置に、キースイッチ7を付加したものである。
【0039】以下、図14〜図16の各タイミングチャ
ートに基づいて図13の装置の要部動作を説明する。ま
ず、図14のタイミングチャートから説明する。まず時
刻t1において、キースイッチ7がOFF位置からAc
c.位置になり、バッテリ2から本装置に電源が投入さ
れると(図14(a),(b))、FET駆動制御部6
Bは、ΔT1の間、下段トランジスタQ2のみをONに
する(図14(f))。これによりコンデンサC1への
充電が行われる。その後、時刻t1’となると、下段ト
ランジスタQ2をオフしてコンデンサC1への充電を終
了する。そして、キースイッチ7がAcc.位置のまま
設定時間ΔT2が経過すると、FET駆動制御部6B
は、ΔT1の間、下段トランジスタQ2をオンし(図1
4(f))、コンデンサC1への再充電を行う。
【0040】次にキースイッチ7の位置がAcc.位置
からON位置を経由してStart位置になるとエンジ
ンが始動されるとともに、車両の各部にバッテリ2から
電源が供給され、かつキースイッチ7の位置はON位置
に戻る(図14(a))。そして時刻t3でコントロー
ラ6へモータ駆動指示信号が与えられると(図14
(c))、コントローラ6はモータ駆動指示信号がオフ
されるまでの時刻t4の間、各トランジスタQ1,Q2
を上記モータ駆動信号に基づくモータ駆動パターンで駆
動し(図14(e),(f))、この結果、モータ1が
駆動される(図14(d))。
【0041】その後、時刻t4になると、各トランジス
タQ1,Q2はオフされる(図14(e),(f))。
そして、モータ駆動指示信号がオフした時刻t4から設
定時間ΔT2経過した時刻t5になってもモータ駆動指
示信号が依然としてオフ状態であれば、設定時間ΔT1
の間、トランジスタQ2のみをオンしてコンデンサC1
に対する充電を行い、時刻t5’になるとスイッチSW
1を開放する(図14(f))。このようにキースイッ
チ7がAcc.位置になると、コンデンサC1への充電
を行うことで、エンジン始動直後からモータ1の始動を
可能としたものである。
【0042】次に図15のタイミングチャートは、キー
スイッチ7がOFF位置からAcc.位置を経由してO
N位置になる時にコンデンサC1への充電を行う場合の
動作を示すものである。キースイッチ7が時刻t1でO
N位置となると、バッテリ2から本装置に電源が投入さ
れる(図15(a),(b))。この場合、FET駆動
制御部6Bは、ΔT1の間トランジスタQ2をオフにす
る(図15(f))。これによりコンデンサC1への充
電が行われる。その後、時刻t1’となるとトランジス
タQ2をオフしてコンデンサC1への充電を終了する。
そして、キースイッチ7がON位置のまま設定時間ΔT
2が経過すると、FET駆動制御部6Bは、ΔT1の間
トランジスタQ2をオンして(図15(f))、コンデ
ンサC1への再充電を行う。
【0043】次にキースイッチ7の位置がON位置から
Start位置になるとエンジンが始動されるととも
に、車両の各部にバッテリ2から電源が供給され、かつ
キースイッチ7の位置はON位置に戻る(図15
(a))。そして時刻t3でコントローラ6へモータ駆
動指示信号が与えられると(図15(c))、以降この
駆動装置は既に説明した図14のタイミングチャートと
同様の動作を行う。このようにキースイッチ7がAc
c.位置からON位置になると、コンデンサC1へ充電
することにより、エンジン始動前にモータ1の始動準備
を行うようにしたものである。
【0044】次に図16のタイミングチャートは、キー
スイッチ7がOFF位置からAcc.位置に一定時間あ
り、その後ON位置を経由してStart位置になる時
にコンデンサC1への充電を行う場合の動作を示すもの
である。キースイッチ7が時刻t1でAcc.位置にな
り、その後時刻t2でON位置になるとバッテリ2から
本装置に電源が投入される(図16(a),(b))。
続いて時刻t3でStart位置になると、エンジンが
始動されるとともに、FET駆動制御部6Bは、ΔT1
の間トランジスタQ2のみをオンする(図16
(f))。これによりコンデンサC1への充電が行われ
る。その後、時刻t3’となると、トランジスタQ2を
オフする。そして時刻t4でコントローラ6へモータ駆
動指示信号が与えられると(図16(c))、以降この
駆動装置は既に説明した図14及び図15のタイミング
チャートと同様の動作を行う。このようにキースイッチ
7がStart位置になると、コンデンサC1への充電
を行うようにしたものである。
【0045】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、一
端が電源に接続されるコンデンサを設け、制御対象とな
る上段トランジスタのオフ時にコンデンサの他端をグラ
ンド電位に設定して上段トランジスタの駆動エネルギー
を蓄積するようにしたので、上段トランジスタをオンす
るのに十分な駆動エネルギーを従来装置のようにDC−
DCコンバータを用いずにコンデンサから得ることがで
きる。したがって装置を簡単かつ経済的に構成できると
ともに、常時電源供給されているDC−DCコンバータ
が不要になるため、装置の消費電力を低減できる。ま
た、車両のエンジンを始動する車両キースイッチに連動
したスイッチを有し、車両キースイッチの位置に応じて
スイッチを閉状態にしてコンデンサの他端をグランド電
位に設定し充電を行うため、エンジン始動時には直ちに
モータが駆動され、この結果、エンジン始動直後から適
切なパワーアシスト力が得られる。また、例えば車両キ
ースイッチの位置が、車載のオーディオ機器などの一部
の電気機器に電源が供給されるアクセサリ位置及び車載
の全ての電気機器に電源が供給されるオン位置にあって
エンジンの不動作状態が所定時間継続するような場合は
スイッチを閉状態にするので、不要なエネルギーを消費
することなく、モータ駆動するためのトランジスタ駆動
エネルギーをコンデンサに蓄積できる。また、エンジン
の始動後にブラシレスモータの不動作状態が所定時間継
続するとスイッチを閉状態にするので、モータの不動作
状態が継続しコンデンサの駆動エネルギーが無くなった
ような場合でも上段トランジスタの駆動エネルギーを確
保できる。また、下段トランジスタのPWM動作時にス
イッチを閉状態にしてコンデンサの他端をグランド電位
に設定するため、特に下段トランジスタのPWM動作時
にコンデンサに上段トランジスタの駆動エネルギーを十
分蓄積できる。また、上段トランジスタのオフ時に下段
トランジスタをオンしてコンデンサの他端をグランド電
位に設定し、コンデンサへ充電するので、特別な手段を
設けずにコンデンサへエネルギーを蓄積できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施の形態を示すブロック図
である。
【図2】 図1に示す装置の各部の動作を示すタイミン
グチャートである。
【図3】 本発明の第2の実施の形態を示すブロック図
である。
【図4】 図3に示す装置の動作を示すタイミングチャ
ートである。
【図5】 図1に示す装置のPWM動作時におけるコン
デンサの充電状況を示すタイミングチャートである。
【図6】 本発明の第3の実施の形態を示すブロック図
である。
【図7】 本発明の第4の実施の形態を示すブロック図
である。
【図8】 図7に示す装置の動作を示すタイミングチャ
ートである。
【図9】 本発明の第5の実施の形態を示すブロック図
である。
【図10】 図9に示す装置の動作を示すタイミングチ
ャートである。
【図11】 図9に示す装置の動作を示すタイミングチ
ャートである。
【図12】 図9に示す装置の動作を示すタイミングチ
ャートである。
【図13】 本発明の第6の実施の形態を示すブロック
図である。
【図14】 図13に示す装置の動作を示すタイミング
チャートである。
【図15】 図13に示す装置の動作を示すタイミング
チャートである。
【図16】 図13に示す装置の動作を示すタイミング
チャートである。
【図17】 従来装置の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
1…ブラシレスモータ、2…バッテリ、5…フォトカプ
ラ、6…コントローラ、6A…モータ駆動判断部、6B
…FET駆動制御部、7…車両キースイッチ、Q1…上
段トランジスタ(電界効果トランジスタ)、Q2…下段
トランジスタ(電界効果トランジスタ)、C1…コンデ
ンサ、Z1…ツェナダイオード、SW1,SW2…スイ
ッチ、Q3〜Q5…トランジスタ。

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コイルに電流が通電されると回転して車
    両の油圧ポンプを駆動しパワーステアリング装置のアシ
    スト力を得るブラシレスモータと、 ブラシレスモータのコイルに接続されかつ制御電圧がブ
    ラシレスモータの駆動電圧より高い複数の上段トランジ
    スタと、 ブラシレスモータのコイルと上段トランジスタの接続点
    に接続されそれぞれ接続される複数の下段トランジスタ
    と、 上段トランジスタの中から1個のトランジスタを選択的
    に順次オンするとともに、下段トランジスタの中から前
    記オンした上段トランジスタに接続されるトランジスタ
    を除く1個のトランジスタを選択的にオンする動作を繰
    り返してブラシレスモータの各相のコイルに通電を行う
    コントローラと、 一端が電源に接続されるとともに、他端は上段トランジ
    スタと下段トランジスタ及びコイルの接続点に接続さ
    れ、駆動エネルギーが蓄積されるコンデンサとを備え、 上段トランジスタのオフ時にコンデンサの他端をグラン
    ド電位に設定して上段トランジスタの駆動エネルギーを
    コンデンサに蓄積することを特徴とする電動ポンプ式パ
    ワーステアリング装置の制御方法。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 車両のエンジンを始動する車両キースイッチに連動した
    スイッチを有し、前記スイッチを閉状態に制御してコン
    デンサの他端をグランド電位に設定することを特徴とす
    る電動ポンプ式パワーステアリング装置の制御方法。
  3. 【請求項3】 請求項2において、 閉状態の前記スイッチを一定時間後に開状態に制御する
    ことを特徴とする電動ポンプ式パワーステアリング装置
    の制御方法。
  4. 【請求項4】 請求項3において、 前記スイッチの閉開後に前記エンジンの不動作状態が所
    定時間継続すると該スイッチを閉状態に制御することを
    特徴とする電動ポンプ式パワーステアリング装置の制御
    方法。
  5. 【請求項5】 請求項3において、 前記エンジンの始動後に前記ブラシレスモータの不動作
    状態が所定時間継続すると前記スイッチを閉状態に制御
    することを特徴とする電動ポンプ式パワーステアリング
    装置の制御方法。
  6. 【請求項6】 コイルに電流が通電されると回転して車
    両の油圧ポンプを駆動しパワーステアリング装置のアシ
    スト力を得るブラシレスモータと、 ブラシレスモータのコイルに接続されかつ制御電圧がブ
    ラシレスモータの駆動電圧より高い複数の上段トランジ
    スタと、 ブラシレスモータのコイルと上段トランジスタの接続点
    に接続されそれぞれ接続される複数の下段トランジスタ
    と、 上段トランジスタの中から1個のトランジスタを選択的
    に順次オンするとともに、下段トランジスタの中から前
    記オンした上段トランジスタに接続されるトランジスタ
    を除く1個のトランジスタを選択的にオンする動作を繰
    り返してブラシレスモータの各相のコイルに通電を行う
    コントローラと、 一端が電源に接続されるとともに、他端はブラシレスモ
    ータのコイルと上段トランジスタと下段トランジスタと
    の接続点に接続され、駆動エネルギーが蓄積されるコン
    デンサと、 コンデンサへ駆動エネルギーを蓄積する制御手段とを備
    え、前記制御手段は上段トランジスタのオフ時にコンデ
    ンサの他端をグランド電位に設定して上段トランジスタ
    の駆動エネルギーをコンデンサに蓄積することを特徴と
    する電動ポンプ式パワーステアリング装置の制御装置。
  7. 【請求項7】 請求項6において、 前記制御手段は、車両のエンジンを始動する車両キース
    イッチに連動したスイッチを有し、前記スイッチを閉状
    態にしてコンデンサの他端をグランド電位に設定するこ
    とを特徴とする電動ポンプ式パワーステアリング装置の
    制御装置。
  8. 【請求項8】 請求項7において、 前記制御手段は、一定時間後に前記スイッチを開状態に
    することを特徴とする電動ポンプ式パワーステアリング
    装置の制御装置。
  9. 【請求項9】 請求項8において、 前記制御手段は、前記エンジンの不動作状態が所定時間
    継続すると前記スイッチを閉状態にすることを特徴とす
    る電動ポンプ式パワーステアリング装置の制御装置。
  10. 【請求項10】 請求項8において、 前記制御手段は、前記エンジンの始動後に前記ブラシレ
    スモータの不動作状態が所定時間継続すると前記スイッ
    チを閉状態にすることを特徴とする電動ポンプ式パワー
    ステアリング装置の制御装置。
  11. 【請求項11】 請求項6において、 前記制御手段は、車両のエンジンを始動する車両キース
    イッチに連動したスイッチを有し、前記下段トランジス
    タのPWM動作時に前記スイッチを閉状態にしてコンデ
    ンサの他端をグランド電位に設定することを特徴とする
    電動ポンプ式パワーステアリング装置の制御装置。
  12. 【請求項12】 請求項6において、 前記制御手段は、上段トランジスタのオフ時に下段トラ
    ンジスタをオンしてコンデンサの他端をグランド電位に
    設定し、コンデンサへ駆動エネルギーを蓄積することを
    特徴とする電動ポンプ式パワーステアリング装置の制御
    装置。
  13. 【請求項13】 請求項12において、 前記制御手段は、車両のエンジンを始動する車両キース
    イッチに連動して上段トランジスタをオフ及び下段トラ
    ンジスタをオンすることを特徴とする電動ポンプ式パワ
    ーステアリング装置の制御装置。
  14. 【請求項14】 請求項13において、 前記制御手段は、オンしている下段トランジスタを一定
    時間経過後にオフすることを特徴とする電動ポンプ式パ
    ワーステアリング装置の制御装置。
  15. 【請求項15】 請求項14において、 前記制御手段は、前記エンジンの不動作状態が所定時間
    継続すると下段トランジスタをオンすることを特徴とす
    る電動ポンプ式パワーステアリング装置の制御装置。
  16. 【請求項16】 請求項14において、 前記制御手段は、前記エンジンの始動後に前記ブラシレ
    スモータの不動作状態が所定時間継続すると下段トラン
    ジスタをオンすることを特徴とする電動ポンプ式パワー
    ステアリング装置の制御装置。
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