JPH10134290A - アクチュエータ制御用の通信ネットワーク - Google Patents

アクチュエータ制御用の通信ネットワーク

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JPH10134290A
JPH10134290A JP28973796A JP28973796A JPH10134290A JP H10134290 A JPH10134290 A JP H10134290A JP 28973796 A JP28973796 A JP 28973796A JP 28973796 A JP28973796 A JP 28973796A JP H10134290 A JPH10134290 A JP H10134290A
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JP
Japan
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station
slave
master station
slave station
master
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Application number
JP28973796A
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English (en)
Inventor
Hirotsugu Nishimura
博次 西村
Masao Hiratsuka
昌夫 平塚
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Shimadzu Corp
Original Assignee
Shimadzu Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】通信負荷の増大回避と、通信不能に対する予防
策充実とを一挙に実現する。 【解決手段】 この発明のアクチュエータ制御用の通信
ネットワークでは、起動時、ネットワークに参加中のN
個の従局1,2,3,・・,Nのうち予め定められた主
局担当優先順位の最も高い従局1が上位システムSとの
間での通信を独占して主局を兼任する。その後、もし主
局兼任の従局が故障等でネットワークから離脱した場合
には、その次に主局担当優先順位の高い従局が自動的に
主局を次々と肩代わりしてゆく。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、プラントなどに
据え付けられた各種のアクチュエータを上位システムか
らの制御用情報に従って従局が制御するよう構成されて
いるアクチュエータ制御用の通信ネットワークに関し、
特に通信ネットワークが完全に通信不能に陥ることを防
ぐための技術に関する。
【0002】
【従来の技術】図15は、従来のアクチュエータ制御用
の通信ネットワークを示すブロック図である。このネッ
トワークは、例えば、石油プラントなどに設置されてい
る電動バルブ(弁)アクチュエータ制御用である。図1
5に示す通信ネットワークは、電動バルブアクチュエー
タの制御を司る上位システムSと、上位システムSから
伝送される制御用情報に従って電動バルブアクチュエー
タの制御を実行するとともに、上位システムSへ伝送さ
れるバルブの開閉や弁の開度などの電動バルブアクチュ
エータの状態情報を送出する複数の従局a,b,c,
…,nと、上位システムSと従局a,b,c,…,nと
の間にあって両者と双方向通信をおこなうことのできる
主局A,Bを備える。上位システムSと主局A,Bとの
間は通信ラインLaで接続される。また、主局A,Bと
各従局a,b,c,…,nとの間は通信ラインLbで接
続される。この通信ネットワークは、上位システムSと
の間の通信を専ら主局A,Bが担う構成となっている。
【0003】そして、従局a,b,c,…,nの各状態
情報が主局に集められて管理されていて、必要に応じて
主局から上位システムSへ伝送される。上位システムS
から送り出されてくる制御用情報に関しても、いったん
主局で受信された後、主局から相手先の従局へ伝送され
る。この通信ネットワークには、主局Aの他に主局Bが
もうひとつあり、主局Aが素子破損や電源停止などによ
り作動しなくなった場合には、主局Aに代わって主局B
が直ちに作動して、通信が完全に不能になることを回避
する。すなわち、主局Bを通る通信路を非常用の予備ル
ートとして並列に設けてあるのである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のアクチュエータ制御用の通信ネットワークでも、通
信不能に対する予防策が十分であるとは言えない。主局
Aに代わって作動し出した主局Bが作動しなくなれば、
通信は完全に不通状態に陥る。勿論、図16に示すよう
に、主局A,Bを廃止してしまって各従局a,b,c,
…nそれぞれが通信ラインLcを介して個別に上位シス
テムSと通信するような構成にすれば、通信不能に対す
る予防策は十分なものとなるが、上位システムSの通信
負荷が著しく増大するという別の問題が生じる。
【0005】この発明は、上記事情に鑑み、通信負荷の
増大回避と、通信不能に対する予防策充実を一挙に実現
することのできるアクチュエータ制御用の通信ネットワ
ークを提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するた
め、この発明のアクチュエータ制御用の通信ネットワー
クは、アクチュエータの制御を司る上位システムと、前
記上位システムから伝送される制御用情報に従ってアク
チュエータの制御を実行するとともにアクチュエータの
状態情報を出力する複数の従局と、前記上位システムに
対して各従局がそれぞれ上位システムとの間で情報のや
りとりが可能となるよう配設された上位システム側通信
ラインと、各従局の間で互いに情報のやりとりがおこな
えるよう配設された従局側通信ラインとを備えた通信ネ
ットワークであって、前記従局のそれぞれが、全従局の
状態情報を格納する記憶手段と、上位システムとの間で
の通信を独占する主局を優先的に担当する順位を予め定
める優先順位指定手段と、前記通信ネットワークに参加
して正常に作動している各従局のうちで前記優先順位指
定手段が定める順位に従った場合に順位が最も高位にあ
ることを認識した従局に主局をも兼任させるとともに、
今まで主局を兼ねていた従局がネットワークから離脱し
た場合は次に優先順位の高い従局に主局を兼任させる主
局兼任手段を具備する。
【0007】〔作用〕次に、この発明のアクチュエータ
制御用の通信ネットワーク(以下、適宜「通信ネットワ
ーク」と略記)により情報を伝送する際の作用について
説明する。この発明の通信ネットワークの起動時は、上
位システムとの間で通信を独占する主局をひとつの従局
に兼任させるプロセスが実行される。すなわち、各従局
では、優先順位指定手段が定める主局担当の優先順位に
従ってみた場合、自らの順位が通信ネットワークに参加
中の各従局のうちで最も高位にあるか否かを主局兼任手
段によって認識するプロセスがおこなわれて、最も高位
にあると認識したひとつの従局だけが自動的に主局を兼
任実行する。
【0008】このようにして主局を担当する従局が決ま
れば、続いて、通信プロセスが開始される。主局を兼任
した従局は、自局の状態情報と、従局側通信ラインを通
して収集する他の従局の状態情報を全て記憶手段に格納
管理する。そして、アクチュエータの制御を司る上位シ
ステムの要求に応じて適当な状態情報を記憶手段から読
みだしシステム側通信ラインを介して上位システムへ伝
送する。一方、上位システムからの制御用情報は、シス
テム側通信ラインを通して主局兼任の従局にいったん取
り込まれた後、従局側通信ラインを介して該当する従局
へ伝送される。制御用情報を受け取った従局は、伝送さ
れた制御用情報どおりにアクチュエータ制御を実行す
る。
【0009】さらに、この発明のアクチュエータ制御用
の通信ネットワークの場合、主局を兼ねていた従局が、
素子破損や電源停止などで作動しなくなって通信ネット
ワークから離脱した場合、主局兼任手段の働きにより、
残りの従局のうちで優先順位が最も高い従局ひとつに主
局を兼任させることになる。すなわち、各従局では、主
局兼任の従局が離脱後、自らの主局担当優先順位がネッ
トワークになお残留している各従局のうちで最も高位に
あるか否かを主局兼任手段によって認識するとともに、
最も高位にあると認識したひとつの従局だけが自動的に
主局を兼任するのである。このように主局を兼任する従
局が再び定まれば、通信プロセスが再開される。主局を
兼任する従局がネットワークから離脱する毎に同じこと
が繰り返される。
【0010】したがって、この通信ネットワークの場
合、上位システムは主局を兼任するひとつの従局だけを
相手に通信をおこなうだけである。また、各従局それぞ
れが主局能力があって、事実上、ひとつの従局の主局機
能が損なわれても、順に他の従局が優先順位に従って、
主局機能を次々発揮する。
【0011】
【発明の実施の形態】続いて、この発明の一実施例を図
面を参照しながら説明する。図1は実施例に係る電磁バ
ルブアクチュエータ制御用の通信ネットワークの全体構
成を示すブロック図、図2は実施例の通信ネットワーク
における従局の基本構成を示すブロック図である。
【0012】図1に示すように、実施例の通信ネットワ
ークは、電磁バルブアクチュエータ(以下、適宜「アク
チュエータ」と略記)の制御を司る上位システムSと、
上位システムSから伝送される制御用情報に従ってアク
チュエータの制御を実行するとともに、アクチュエータ
の状態情報を出力するN個の従局1,2,…,Nと、上
位システムSと各従局1,2,…,Nの間に配設された
通信ライン(上位システム側通信ライン)L1と、各従
局1,2,…,Nの間に配設された通信ライン(従局側
通信ライン)L2とからなる。原則としてアクチュエー
タ1個に対し1個の従局が一体的に設置されている。
【0013】そして、通信ラインL1は、各従局1,
2,…,Nがそれぞれ上位システムSとの間で情報のや
りとりが可能となるよう配設されている。通信ラインL
2は、各従局1,2,…,Nの間で互いに情報のやりと
りがおこなえるよう配設されている。また、実施例の場
合、従局1,2,…,Nが纏まって上位システムSの入
出力端子T0に接続された、いわゆるマルチドロップ方
式のネットワークである。以下、実施例の通信ネットワ
ークの各部構成について、より具体的な説明をおこな
う。
【0014】まず、上位システムSは、システム稼働用
のコンピュータを始めとして、操作デスク(図示省略)
や表示用TV(図示省略)モニタなどを装備していて、
システムの稼働・管理に必要な操作・指令がおこなえる
よう構成されている。通信ラインL1,L2は、光ファ
イバーによって配線されている。勿論、光ファイバー以
外のケーブルでもって通信ラインL1,L2が配線され
ていてもよい。
【0015】次に、従局1,2,…,Nの説明をおこな
う。各従局は、細部は若干異なることがあっても、図2
に示す共通の基本構成を具備しており、制御プログラム
に従って従局全体の動作をコントロールするCPU(中
央処理装置)10を始めとして、全従局の状態情報(バ
ルブの開閉,バルブの開度,故障情報など)を格納する
状態情報メモリ部(記憶手段)11や、各従局のアドレ
ス番号と各々の状態情報を一時的に記憶するバッファメ
モリ部12、入出力端子T1を通して通信ラインL1と
接続されている上位システム側通信用IF13、入出力
端子T2を通して通信ラインL2と接続されている従局
側通信用IF14、および、電動バルブアクチュエータ
Vのモータを動かす駆動回路部15などで構成される。
【0016】各従局には、図1に示すようにアドレス番
号1,2,・・・,Nが予め与えられている。このアド
レス番号1,2,・・・,Nは、優先順位指定手段によ
り、主局を優先的に担当する順位を規定するものにもな
っている。詳しくは後述するが、原則として番号が若い
ほど優先順位が高位にあるよう制御プログラムが組まれ
ている。したがって、優先順位指定手段は、アドレス番
号と制御プログラムで構成されるものである。
【0017】主局を兼任する従局の状態情報メモリ部
(記憶手段)11は、図3に示すように、自局の状態情
報と他の従局の状態情報をアドレス番号および情報項目
と対応付けしたかたちで格納するよう構成されている。
自局以外の他の従局の状態情報は、勿論、通信ラインL
2および局側通信用IF14を介して収集格納されるも
のである。
【0018】また、バッファメモリ部12には、自局の
アドレス番号が常に先頭に格納され、続いて従局側通信
用IF14を介して収集するネットワークに参加中の他
の従局のアドレスと、各従局の状態情報が格納される。
この従局アドレス番号と状態情報の収集格納プロセスは
定期的に繰り返されるよう構成されている。したがっ
て、バッファメモリ部12に格納されたアドレス番号を
チェックし、アドレス番号が格納されている従局はその
時点でネットワークに参加中であり、逆にアドレス番号
が格納されていない従局は、その時点でネットワークか
ら離脱していることが確認できることになる。
【0019】続いて、この発明の通信ネットワークの大
きな特徴として、各従局が具備する主局兼任手段を説明
する。この主局兼任手段は、ネットワークに参加中の各
従局のうちで主局担当優先順位が最も高位にあることを
認識した従局に主局をも兼任させるとともに、今まで主
局を兼ねていた従局がネットワークから離脱した場合は
次に優先順位の高い従局に主局を兼任させる主局特定機
能を発揮するよう構成されているものである。
【0020】通信ネットワークの起動時、各従局のバッ
ファメモリ部12には先ずネットワークに参加中の全従
局のアドレス番号が一斉に格納される。そして、CPU
10が、先頭の自局のアドレス番号を順に他の従局のア
ドレス番号と比較して、自局のアドレス番号が格納され
ているアドレス番号の中で最も若い(小さい)かどうか
をチェックする。もし、自局のアドレス番号が最も若い
という結果となった従局は、主局担当優先順位が最も高
位にあることを認識した従局となり、この従局だけが、
直ちに、上位システムSとの間での通信を独占する主局
としての機能を兼任実行するとともに、アドレス番号を
主局を示すアドレス番号Wに変更する。このアドレス番
号Wは無条件で主局担当局であることを示す番号でもあ
る。
【0021】以後、各従局のバッファメモリ部12への
アドレス番号の収集格納プロセスが定期的に繰り返され
る都度、まずアドレス番号Wの有無が先ずチェックされ
る。アドレス番号Wが確認されれば、主局が正常に作動
していることが確認される。しかし、アドレス番号Wが
確認されなければ、主局を担当していた従局が故障や電
源停止でネットワークから離脱して主局が正常に作動し
てはいないことになる。この場合、直ちに再び主局兼任
手段に主局特定機能を発揮させることにより、次に優先
順位の高い従局に主局を肩代わりさせることになる。ネ
ットワークに参加している従局がある限り、主局兼任手
段により主局担当局を自動的に変更し続け、通信が不通
になることを阻止する。
【0022】なお、主局を兼任する従局が決定された後
も、バッファメモリ部12のアドレス番号を主局を示す
アドレス番号Wに変更せず、元の従局のアドレス番号の
ままにしておいて、アドレス番号Wは情報伝送時などの
必要な時だけ使用するようにしてもよい。ただ、この場
合は、バッファメモリ部12へのアドレス番号の収集格
納プロセスが定期的に繰り返される都度、主局兼任手段
に主局特定機能を発揮させることになる。主局を担当し
ていた従局がネットワークから離脱していない限り、同
じ従局が主局担当局として再任される。また、実施例の
ネットワークでは、主局兼任手段が、CPU10と、制
御プログラムおよびバッファメモリ部12を中心に構成
されていることになる。
【0023】このように、この発明の通信ネットワーク
では、上位システムは主局を兼任する従局ひとつだけを
相手に通信を行っている。一方、従局は、優先順位指定
手段と主局兼任手段を具備することにより、主局が正常
に作動しているか否かを定期的に監視しながら、主局が
正常に作動していなければ、主局を自動的に設定し直し
てネットワークを正常状態に復帰させるのである。
【0024】次に、上記構成の通信ネットワークにおけ
る具体的な通信動作を、図面を参照しながら説明する。
実施例の通信ネットワークを起動させると、まずバッフ
ァメモリ部12への従局アドレス番号の収集格納プロセ
スが各従局で一斉に進行する。このプロセスにより、例
えば、従局1の場合も、他の従局と同様に、図3(a)
に示すように、先頭の自局のアドレス番号1に続いてネ
ットワークに参加中の(N−1)個の他の従局2,3,
・・・,Nのアドレス番号が順にバッファメモリ部12
へ格納される。
【0025】続いて、各従局のCPU10は、先頭の自
局のアドレス番号が格納されたアドレス番号の中で最も
若い(小さい)かどうかをチェックする。今は、アドレ
ス番号1が最も若いので、従局1だけが主局担当優先順
位が最も高位にあることを認識し、直ちに主局機能を実
行するとともに、図3(b)に示すように、アドレス番
号1をアドレス番号Wに変更して、図10に示すよう
に、ネットワークを従局1が主局の状態にセットする。
従局1が主局に決まると、従局1は、従局側通信用IF
14および通信ラインL2を介して、他の従局2,3,
・・・,Nの状態情報を直ちに収集し、図4に示すよう
に、バッファメモリ部12を介して状態情報メモリ部1
1に従局別・項目別に対応付けしたかたちで格納する。
【0026】上位システムSが、従局に状態情報を要求
する時は、図5に示すような命令情報データD1を、通
信ラインL1へ送出する。命令情報データD1は、相手
先である主局アドレス(アドレス番号W)、送信要求を
示すリード命令、指定する従局のアドレス(例えばアド
レス番号3)、および、情報項目(例えば項目J)を有
するデータである。一方、上位システム側通信用IF1
3から命令情報データD1を受信した主局兼任中の従局
1は、主局アドレス(アドレス番号W)から自局へ送信
されたものであることを理解した後、状態情報メモリ部
11から上位システムSの命令に対応する状態情報J3
を引出し、図6に示すような状態情報データD2を上位
システム側通信用IF13から通信ラインL1を介して
上位システムSへ伝送する。状態情報データD2は、相
手先である上位システムアドレス、指定する従局のアド
レス(今はアドレス番号3)、および、情報項目(J
3)を有するデータである。
【0027】上位システムSが、従局へ制御用情報を伝
送する時は、図7に示すような命令情報データD3を通
信ラインL1へ送出する。この命令情報データD3は、
相手先である主局アドレス(アドレス番号W)、制御命
令を示すライト命令、指定する従局のアドレス(例えば
アドレス番号2)、および、具体的な制御用情報を有す
るデータである。一方、上位システム側通信用IF13
から命令情報データD3を受信した主局兼任中の従局1
は、主局アドレス(アドレス番号W)から自局へ送信さ
れたものであることを理解して、図8に示すような命令
情報データD4を、従局側通信用IF14から通信ライ
ンL2を介して命令情報データD3が指定する従局2へ
転送する。この命令情報データD4は、指定する従局の
アドレス(今はアドレス番号2)、制御命令を示すライ
ト命令、および、具体的な制御用情報を有するデータで
ある。従局側通信用IF14から命令情報データD4を
受信した従局2は、CPU10で命令を解読して命令の
実行に必要な制御信号を駆動回路部15へ送り出す。駆
動回路部15は制御信号を受けて電動バルブアクチュエ
ータ機構部Vを命令どおりに動かす。
【0028】各従局では、バッファメモリ部12へのア
ドレス番号と状態情報の収集格納プロセスが定期的に繰
り返されている。アドレス番号Wの格納が確認されれば
問題ないが、例えば図9(a)に示すように(ここで
は、従局2のバッファメモリ部12の内容を示す)、ア
ドレス番号Wが落ちて従局1と共に主局が離脱した状態
であることが確認されると、残りの(N−1)個の各従
局のCPU10は自局のアドレス番号が、格納されたア
ドレス番号群の中で最も若い(小さい)かどうかをチェ
ックする。今は、アドレス番号2が最も若いので従局2
だけが主局担当優先順位が最も高位にあることを認識す
る。その結果、従局2が主局機能を実行するとともに、
図9(b)に示すように、バッファメモリ部12の自局
のアドレス番号2をアドレス番号Wに変更するととも
に、アドレス番号が確認できなかった局(この例では従
局1)の該当エリアの状態情報を『故障』と設定する。
そして、図11に示すように、ネットワークを従局2が
主局の状態にセットする。勿論、通信ネットワークでは
通信プロセスが支障なく継続実行される。
【0029】この発明は上記実施例の形態に限られるこ
とはなく、下記のように変形実施することができる。 (1)図12に示すように、実施例の通信ネットワーク
において、各従局1,2,・・,Nの後段にそれぞれ、
子局である従局1a,…1m,2a,…2m,3a,…
3m,…,Na,…Nmが接続された構成のものが変形
例としてあげられる。各子局は、間にある従局を介して
データ伝送をおこなうことになる。
【0030】(2)実施例の通信ネットワークでは、従
局1,2,…,Nが上位システムSに纏まって配線され
ていたが、図13に示すように、従局1,2,…,Nが
通信ラインL3でもって上位システムSに個別に配線さ
れている構成のものが変形例としてあげられる。変形例
の場合、通信ラインL3の配線量は増えるが、通信ライ
ンL3の信頼性が向上する。
【0031】(3)実施例の通信ネットワークでは、上
位システムSがひとつであったが、図14に示すよう
に、各従局1,2,…,Nごとに上位システムS1,S
2,S3,…,SNが設けられて通信ラインL4で接続
された構成のものが変形例としてあげられる。石油プラ
ントなどでは、上位システムと従局の配線が長くなるこ
とが多いので、通信ラインの配線が大変なのであるが、
変形例では上位システムを従局の傍に設置して通信ライ
ンの配線を短くすることができる。
【0032】(4)実施例の通信ネットワークでは、ア
クチュエータが電動バルブアクチュエータであったが、
アクチュエータは特定のものに限らず、モータや電動シ
リンダなどのアクチュエータが例示される。勿論、通信
ネットワークが種類の異なるアクチュエータを同時に制
御する態様もある。また、この発明の通信ネットワーク
が適用されるプラントも石油プラントに限られないこと
は言うまでもない。
【0033】
【発明の効果】この発明のアクチュエータ制御用の通信
ネットワークによれば、上位システムは主局を兼任する
ひとつの従局だけを相手に通信をおこなっているだけで
あって、上位シテテムにかかる通信負荷は実質的にひと
つの局と通信をおこなう時の負荷と変わらないので、通
信負荷の増大を回避することができる。また、各従局そ
れぞれが主局の役割を果たせる能力があって、ひとつの
従局の主局機能が損なわれても順に他の従局が優先順位
に従って主局機能を次々発揮することから、通信不能に
対する予防策を充実させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の通信ネットワークの全体構成を示すブ
ロック図である。
【図2】実施例における従局の基本構成を示すブロック
図である。
【図3】従局1のバッファメモリの記憶内容例を示す模
式図である。
【図4】従局の状態情報メモリ部の記憶内容例を示す模
式図である。
【図5】上位システムから主局へ送られる命令情報デー
タ例を示す模式図である。
【図6】主局から上位システムへ送られる状態情報デー
タ例を示す模式図である。
【図7】上位システムから主局へ送られる命令情報デー
タ例を示す模式図である。
【図8】主局から従局へ送られる命令情報データ例を示
す模式図である。
【図9】従局2のバッファメモリの記憶内容例を示す模
式図である。
【図10】実施例において従局1が主局である時の状態
を示すブロック図である。
【図11】実施例において従局2が主局である時の状態
を示すブロック図である。
【図12】変形例の通信ネットワークの構成を示すブロ
ック図である。
【図13】他の変形例の通信ネットワークの構成を示す
ブロック図である。
【図14】他の変形例の通信ネットワークの構成を示す
ブロック図である。
【図15】従来の通信ネットワークの構成を示すブロッ
ク図である。
【図16】参考例の通信ネットワークの構成を示すブロ
ック図である。
【符号の説明】
1〜3,N…従局 10…CPU 11…状態情報メモリ部 12…バッファメモリ部 I1〜IN…状態情報 J1〜JN…状態情報 P1〜PN…状態情報 D1,D3…命令情報データ D2…状態情報データ L1〜L4…通信ライン S…上位システム S1〜SN…上位システム V…電動バルブアクチュエータ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アクチュエータの制御を司る上位システム
    と、前記上位システムから伝送される制御用情報に従っ
    てアクチュエータの制御を実行するとともにアクチュエ
    ータの状態情報を出力する複数の従局と、前記上位シス
    テムに対して各従局がそれぞれ上位システムとの間で情
    報のやりとりが可能となるよう配設された上位システム
    側通信ラインと、各従局の間で互いに情報のやりとりが
    おこなえるよう配設された従局側通信ラインとを備えた
    通信ネットワークであって、前記従局のそれぞれが、全
    従局の状態情報を格納する記憶手段と、上位システムと
    の間での通信を独占する主局を優先的に担当する順位を
    予め定める優先順位指定手段と、前記通信ネットワーク
    に参加して正常に作動している各従局のうちで前記優先
    順位指定手段が定める順位に従った場合に順位が最も高
    位にあることを認識した従局に主局をも兼任させるとと
    もに、今まで主局を兼ねていた従局がネットワークから
    離脱した場合は次に優先順位の高い従局に主局を兼任さ
    せる主局兼任手段を具備することを特徴とするアクチュ
    エータ制御用の通信ネットワーク。
JP28973796A 1996-10-31 1996-10-31 アクチュエータ制御用の通信ネットワーク Pending JPH10134290A (ja)

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JP28973796A Pending JPH10134290A (ja) 1996-10-31 1996-10-31 アクチュエータ制御用の通信ネットワーク

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100662281B1 (ko) * 2000-10-13 2007-01-02 엘지전자 주식회사 다중 제어시스템의 신호 전송 방법
JP2013175857A (ja) * 2012-02-24 2013-09-05 Mitsubishi Electric Corp 通信装置と制御システムの代表端末決定方法

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