JPH10130045A - 再生可能なコンクリート材及び該コンクリート材から作られたコンクリート廃材の再利用方法 - Google Patents

再生可能なコンクリート材及び該コンクリート材から作られたコンクリート廃材の再利用方法

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JPH10130045A
JPH10130045A JP28195696A JP28195696A JPH10130045A JP H10130045 A JPH10130045 A JP H10130045A JP 28195696 A JP28195696 A JP 28195696A JP 28195696 A JP28195696 A JP 28195696A JP H10130045 A JPH10130045 A JP H10130045A
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JP
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concrete
cement
aggregate
recycled
particle size
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JP28195696A
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Hisashi Tateyashiki
久志 立屋敷
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Mitsubishi Materials Corp
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Mitsubishi Materials Corp
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Publication date
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    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
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    • C04B18/04Waste materials; Refuse
    • C04B18/16Waste materials; Refuse from building or ceramic industry
    • C04B18/167Recycled materials, i.e. waste materials reused in the production of the same materials
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02WCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
    • Y02W30/00Technologies for solid waste management
    • Y02W30/50Reuse, recycling or recovery technologies
    • Y02W30/91Use of waste materials as fillers for mortars or concrete

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 原コンクリートに使用したコンクリート材料
の各量と同量の再生材料が得られ、原コンクリートを同
等の性能を有する同等体積のコンクリートに再生する。
再生するための焼成時に二酸化炭素を発生させない。 【解決手段】 セメントクリンカー粉末と石こうとを混
合してなるセメントと、セメントクリンカー粉末からな
る細骨材と、天然骨材等からなる粗骨材を含む再生可能
なコンクリート材から原コンクリートを作る。この原コ
ンクリートを廃材として再生粗骨材を選別し、その残渣
を焼成してセメントクリンカーを得る。このクリンカー
の粉砕物を再生細骨材とそれ以外の粉末に選別し、この
粉末と石こうを混合し粉砕して再生セメントを作る。再
生セメントと再生細骨材と再生粗骨材と水とを混練し、
再生コンクリートを作る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、硬化後に再生が可
能なコンクリート材に関する。またそのコンクリートか
ら作られたコンクリートの廃材を再利用する方法に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】一般にコンクリート材は、主としてセメ
ントと細骨材と粗骨材とにより構成される。近年、老朽
化したビル、マンション、工場等を解体して発生するコ
ンクリート廃材の量は膨大になってきており、将来も増
大することが見込まれる。このコンクリート廃材は路盤
材や沿岸の埋立て材として用いられている。しかしこう
したコンクリート廃材の再利用量は全体の極く一部であ
って、大部分のコンクリート廃材はそのまま廃棄されて
いる。その結果、廃棄処理の仕方によっては環境汚染を
引き起こし、社会問題となっている。
【0003】このような問題を回避するために、これま
で多くのコンクリート廃材の再生技術が提案されてい
る。代表的な例として次の4つの技術が提案されてい
る。 セメントの製造プロセスで生成される、セメント半
製品のクリンカーを細骨材及び粗骨材に用いて、これら
の骨材とセメントとにより再生可能なコンクリート材を
製造する。そしてこのコンクリート材からコンクリート
製品又はコンクリート構造物を作製し、使用済みとなっ
たときにこの製品又は構造物を微粉砕して、クリンカー
内部の未水和のセメント部分を露出させ、微粉砕物すべ
てを水硬性の再生セメントにする(日刊工業新聞、紙面
18頁、1995年10月5日)。
【0004】 粗骨材及び細骨材を石灰石、ケイ質
岩、粘板岩、高炉スラグ、膨張頁岩、フライアッシュ焼
成骨材、銅スラグ砕砂などにより構成し、これら全体で
セメントクリンカー成分となるようにした後、これらの
骨材とセメントとにより再生可能なコンクリート材を製
造する。そしてこのコンクリート材でコンクリート製品
又はコンクリート構造物を作製した後、使用済みとなっ
たときにこの製品又は構造物を全量微粉砕し、この微粉
砕物に少量の補正原料を加えて焼成することによりセメ
ントクリンカーにすれば、これ以外に原料を加えること
なく、このセメントクリンカーからそのまま水硬性セメ
ントを作製できる(特開平8−12404)。
【0005】 細骨材及び粗骨材ともに天然石を用い
て作られたコンクリートの廃材を粉砕してふるい分けを
行い、ふるいの下部分の組成をセメント原料の組成に調
整した後、これを焼成して再生セメントクリンカーと
し、この再生セメントクリンカーに石こうを添加して再
生セメントを生成する(特開平6−285454)。 細骨材及び粗骨材ともに石灰石を用いて作られたコ
ンクリートの廃材を粉砕し、この粉砕物を110〜20
0℃程度で含水率10%以下にふるい分けして、コンク
リートのバインダ材やセメント代替品として使用する
(特開平6−316447)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記〜の
技術には次の問題点がある。即ち、上記の再生方法で
は、細骨材のみならず粗骨材にもクリンカーを用い、そ
のコンクリート廃材の微粉砕物すべてを焼成することな
く、再生セメントにするため、再生する度に原コンクリ
ートに用いた以上の膨大な量のセメントが作られる。こ
の結果、再生可能なコンクリート材を製造するために
は、このセメントに見合った細骨材及び粗骨材用の新規
のクリンカーを別途大量に用意しなければならない。こ
の再生方法は、将来のコンクリートの需要が増大し続け
ることを前提とし、需要が低迷した場合には再生セメン
トは死蔵することになる。また微粉砕により露出するセ
メントの未水和部分はコンクリート製品又はコンクリー
ト構造物の使用年数によって一定ではなく、再生セメン
トの強度発現性は新規なセメントの強度発現性と比べて
低く、かつ変動し易いことが懸念される。
【0007】上記の再生方法では、上記と同様に再
生する度に原コンクリートに用いた以上の膨大な量のセ
メントが作られ、コンクリートの需要が低迷した場合に
は再生セメントが死蔵することになる。また使用済みの
コンクリート製品又はコンクリート構造物の微粉砕物を
焼成するときに、微粉砕物に含まれる石灰石から多量の
二酸化炭素を発生する。
【0008】上記の再生方法では、良質な細骨材及び
セメント原料を得るためには、粒径が5mm未満の細骨
材に付着したセメントペーストを相互に分離しなければ
ならず、多大の労力とエネルギーを必要とする。また上
記と同様に再生する度に原コンクリートに用いた以上
の膨大な量のセメントが作られ、コンクリートの需要が
低迷した場合には再生セメントが死蔵することになる。
更にふるいの下部分の微粉末はシリカ質の細骨材が多量
に混入して、SiO2リッチな組成になるため、セメン
ト原料の組成にするためにCaOリッチな石灰石を多量
に補う必要がある。この石灰石を含んだ微粉末を焼成す
ると、上記と同様に多量の二酸化炭素を発生する。更
に上記の再生方法では、再生セメントを製造する際
に、CaOの供給原料として石灰石を使用せず、焼成時
に二酸化炭素を排出しない利点があるものの、上記と
同様に再生する度に原コンクリートに用いた以上の膨大
な量のセメントが作られ、コンクリートの需要が低迷し
た場合には再生セメントが死蔵することになる。
【0009】本発明の目的は、原コンクリートに使用し
たセメント、細骨材及び粗骨材と同等の性能を有し、こ
れらの各量とほぼ同量の再生セメント、再生細骨材及び
再生粗骨材が得られ、大量の補正原料を使う必要のない
再生可能なコンクリート材及びそのコンクリート廃材の
再利用方法を提供することにある。本発明の更に別の目
的は、焼成時に二酸化炭素を発生しない、再生可能なコ
ンクリート材及びそのコンクリート廃材の再利用方法を
提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明は、
図1に示すように、粒径0.1mm未満のセメントクリ
ンカー粉末11aと石こう11bとを混合し粉砕してな
るセメント11と、粒径0.1mm以上5mm未満のセ
メントクリンカー粉砕物12aからなる細骨材12と、
粒径5mm以上の天然骨材又は人工骨材13aからなる
粗骨材13を含む再生可能なコンクリート材10であ
る。粗骨材としてセメントクリンカー以外の通常の天然
骨材又は人工骨材を使用し、細骨材としてセメントクリ
ンカーを使用するため、第一にこのコンクリート材から
コンクリート製品等を作製し、使用済みとなった後、こ
のコンクリート廃材の破砕物から粗骨材を回収すれば、
残りの材料はセメントクリンカーと同一成分であり、労
力を要する細骨材とセメントペーストとの分離を行うこ
となく、かつ多量の補正原料を追加することなく、再生
細骨材と再生セメントを得ることができる。
【0011】請求項2に係る発明は、請求項1に係る発
明であって、混和剤14を更に含む再生可能なコンクリ
ート材である。細骨材にセメントクリンカーを使用する
と、コンクリートの流動性が低下し易く、かつ乾燥収縮
が増大し易いため、高性能減水剤、流動化剤などの混和
剤を加えて、使用すべき水量を低減させることが好まし
い。
【0012】請求項3に係る発明は、図1に示すよう
に、(a) 請求項1又は2記載の再生可能なコンクリート
材10と水15とを混練する工程と、(b) この混練して
調製されたコンクリートを打設し硬化させてコンクリー
ト製品又はコンクリート構造物20を作製する工程と、
(c) 使用済みのコンクリート製品又はコンクリート構造
物20を破砕してコンクリート廃材30にする工程と、
(d) この廃材30から粒径が5mm以上の天然骨材又は
人工骨材からなる再生粗骨材43を選別する工程と、
(e) この粗骨材43を選別した後の粒径が5mm未満の
破砕物を焼成してセメントクリンカーを得る工程と、
(f) このセメントクリンカーを粉砕する工程と、(g) こ
のセメントクリンカーを粉砕して得られた粉砕物を粒径
が0.1mm以上5mm未満の再生細骨材42と粒径が
0.1mm未満の粉末41aに選別する工程と、(h) こ
の(g)工程で得られた粉末41aと石こう41bとを混
合粉砕して再生セメント41を作る工程と、(i) この
(h)工程で作られた再生セメント41と(g)工程で得られ
た再生細骨材42と(d)工程で選別された再生粗骨材4
3と水45とを混練する工程と、(j) この(i)工程で混
練して調製されたコンクリートを打設し硬化させてコン
クリート製品又はコンクリート構造物50を作製する工
程とを含むコンクリート廃材の再利用方法である。コン
クリート廃材の破砕物から粗骨材を選別した残渣はセメ
ントクリンカーと同一成分であって、このクリンカーを
焼成するため、微量の石こう以外に特別に補正原料を使
うことなく、再生された残渣を粉砕すれば、粒径に応じ
て再生セメント及び再生細骨材が得られる。また従来の
セメント製造の主要原料である石灰石を使用しなくて済
むので、焼成時に二酸化炭素を排出しない。
【0013】請求項4に係る発明は、請求項3に係る発
明であって、(i)工程の混練時に更に混和剤44を加え
るコンクリート廃材の再利用方法である。細骨材にセメ
ントクリンカーを使用しているため、(i)工程の混練時
にコンクリートの流動性が低下し易く、かつ乾燥収縮が
増大し易いため、高性能減水剤、流動化剤などの混和剤
を加えて、使用すべき水量を低減させることが好まし
い。
【0014】請求項5に係る発明は、請求項3又は4に
係る発明であって、(c)工程〜(j)工程を1又は2回以上
繰り返すコンクリート廃材の再利用方法である。コンク
リート廃材の破砕物から粗骨材を選別した残渣がセメン
トクリンカーと同一成分であって、この残渣を焼成する
ため、粒径に応じて再生セメント及び再生細骨材とし
て、繰り返し利用することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】請求項1に係る再生可能なコンク
リート材及び請求項3に係る再利用方法の(i)工程で
は、100重量部のセメントに対して、100〜100
0重量部のセメントクリンカー細骨材と、100〜10
00重量部の天然骨材又は人工骨材からなる粗骨材を含
む。請求項2に係る再生可能なコンクリート材及び請求
項3に係る再利用方法の(i)工程では、100重量部の
セメントに対して、100〜1000重量部のセメント
クリンカー細骨材と、100〜1000重量部の天然骨
材又は人工骨材からなる粗骨材と、0.1〜5重量部の
混和剤を含む。上記範囲において、セメントクリンカー
細骨材の好ましい含有量は150〜350重量部であ
り、天然骨材又は人工骨材からなる粗骨材の好ましい含
有量は150〜350重量部であって、混和剤の好まし
い含有量は0.1〜2重量部である。
【0016】セメントクリンカー細骨材及び天然骨材又
は人工骨材からなる粗骨材が上記下限値未満では、コン
クリートの諸性質(ワーカビリティ、強度、耐久性、水
密性等)に悪影響を及ぼし、上記上限値を越えると強度
発現性が低下する不具合を生じる。混和剤が上記下限値
未満では性状が改善されず、上記上限値を越えると強度
発現性が低下する不具合を生じる。
【0017】請求項1ないし請求項5に係るコンクリー
ト材について詳述する。先ずセメントは、粒径0.1m
m未満のセメントクリンカー粉末と石こうとを混合し粉
砕してなるポルトランドセメントである。このポルトラ
ンドセメントとしては、普通ポルトランドセメント、早
強ポルトランドセメント、超早強ポルトランドセメン
ト、中庸熱ポルトランドセメント、耐硫酸塩ポルトラン
ドセメント、ビーライトセメント等が例示される。
【0018】次いで細骨材は、ポルトランドセメント用
のクリンカーを破砕して粒径0.1mm以上5mm未満
に調整した細骨材である。次に粗骨材は、粒径が5mm
以上の天然骨材又は人工骨材である。天然骨材は自然作
用によって岩石からできたものであり、人工骨材には岩
石や玉石を破砕して作った砕石、砕砂などの普通骨材、
又は膨張性のけつ岩、粘土などを焼成して作った人工軽
量骨材がある。請求項2又は請求項4に係る混和剤に
は、高性能減水剤、流動化剤、AE(air-entraining)
剤、AE減水剤などが挙げられる。
【0019】本発明の方法によりコンクリート廃材を再
生するには、図1に示すように、先ず粒径0.1mm未
満のセメントクリンカー粉末11aと石こう11bとを
混合し粉砕してなるセメント11と、粒径0.1mm以
上5mm未満のセメントクリンカー粉砕物12aからな
る細骨材12と、粒径5mm以上の天然骨材又は人工骨
材13aからなる粗骨材13と、必要により混和剤14
を含む再生可能なコンクリート材10を用意する。次い
でこのコンクリート材10と水15とを混練して調製さ
れたコンクリートを打設し硬化させてコンクリート製品
又はコンクリート構造物(以下、原コンクリートとい
う)20を作製する。この原コンクリート20を長年に
わたって使用した後、破砕してコンクリート廃材30に
なったときに、この廃材30から5mm以上の再生粗骨
材43を選別する。この再生粗骨材43は、上記粗骨材
13と同等物である。コンクリート廃材30から再生粗
骨材43を選別する場合に、特開平5−272111号
公報に記載されているように、コンクリート廃材30を
100℃以上、好ましくは150〜500℃に加熱処理
し、必要により加熱した後急冷する処理を1サイクル又
は複数サイクル行うことにより、この熱変化で廃材内部
に歪みを生じさせた後、更に廃材を破砕するようにすれ
ば、元の粗骨材に付着していたモルタルがこの破砕で剥
離し易くなり、容易に所望の再生粗骨材43が得られる
ので好ましい。
【0020】一方、5mm未満の破砕物は1200〜1
500℃で焼成され、セメントクリンカーとなる。この
セメントクリンカーを粉砕した後で、0.1mmのふる
いにかけ、このふるいを通過しなかったものは再生細骨
材42となり、このふるいを通過しかつ石こう41bを
混合し粉砕したものは再生セメント41となる。この再
生セメント41と再生細骨材42と再生粗骨材43と必
要により混和剤44と水45を混練してコンクリートを
調製する。このコンクリートを打設し硬化させてコンク
リート製品又はコンクリート構造物(以下、再生コンク
リートという)50が作られる。この再生コンクリート
50が使用され、再びコンクリート廃材30となったと
きには、上記工程が繰り返される。
【0021】
【実施例】次に本発明の実施例を比較例とともに説明す
る。 <実施例1>普通ポルトランドセメント300重量部
と、粒径が0.1〜5mmのセメントクリンカー粉砕物
からなる細骨材788重量部と、粒径が5〜20mmの
硬質砂岩からなる粗骨材928重量部と、スルホン酸系
からなるAE減水剤1重量部と、水165重量部とをミ
キサーに入れ均一に混練してコンクリートを調製した。
このコンクリートのスランプは12cmであった。
【0022】<比較例1>粒径が0.1〜5mmの硬質
砂岩からなる細骨材788重量部を使用した以外は実施
例1と同様にしてコンクリートを調製した。スランプ
は、AE減水剤を用いて、実施例1と同一に調整した。
【0023】<比較例2>粒径が0.1〜5mmの石灰
石からなる細骨材788重量部と、粒径が5mm〜20
mmの石灰石からなる粗骨材928重量部を使用した以
外は実施例1と同様にしてコンクリートを調製した。ス
ランプは、AE減水剤を用いて、実施例1と同一に調整
した。実施例1及び比較例1,2の配合内容を表1に示
す。
【0024】
【表1】
【0025】<原コンクリートの圧縮強度>「コンクリ
ートの圧縮強度試験方法(JIS A 1108−199
2)」に準じて強度試験した。即ち、実施例1及び比較
例1,2のコンクリートの一部を採取し、このコンクリ
ートから直径10cm、高さ20cmの円柱状の供試体
(原コンクリート)を作製した。供試体の材令が28日
になった時点で、各供試体を3個ずつ圧縮強度について
測定した。その平均値を表1に示す。表1から実施例1
及び比較例1,2のいずれのコンクリートも30N/m
2を上回る圧縮強度を有した。
【0026】<再生セメントの製造>実施例1及び比較
例1,2のコンクリート全量を所定の型枠に打設し、硬
化させた。材令28日以上経過したこの原コンクリート
をコンクリート廃材とするために、各別に破砕し、5m
mのふるいを通過させ、粒径が5mm以上の粗骨材を選
別した。実施例1では、再生粗骨材を選別した後の破砕
物を1450℃で焼成した後、微粉砕し、0.1mmの
ふるいに通し、ふるいを通過した粉末に石こうを加え、
混合し粉砕することにより再生セメントを製造した。比
較例1では、再生粗骨材を選別した後の破砕物を再生セ
メントの原料とし、必要量の石灰石、粘土及び鉄原料を
加えたものを1450℃で焼成した。この焼成物と石こ
うとにより再生セメントを製造した。
【0027】比較例2では、再生粗骨材を選別した後の
破砕物を再生セメントの原料とし、必要量の粘土及び鉄
原料を加えたものを1450℃で焼成した。この焼成物
と石こうとにより再生セメントを製造した。表2に実施
例1及び比較例1,2の再生セメントを製造するための
各原料割合を示す。
【0028】
【表2】
【0029】表2から明らかなように、実施例1の再生
粗骨材を選別した後の破砕物は、すべてセメントクリン
カーと同一成分であるので、他の石灰石、粘土、鉄原料
を加える必要はない。これに対して比較例1の再生粗骨
材を選別した後の破砕物は、SiO2分の多い粉末であ
るため、これを補正するためにCaO成分の多い石灰石
を多量に加え、更に粘土及び鉄原料を加える必要があ
る。また比較例2の再生粗骨材を取り除いた破砕物は、
原コンクリートが石灰石骨材コンクリートであるため、
再生セメントにするために比較例1のような補正用石灰
石を加える必要がないが、この粉末は焼成時に二酸化炭
素を発生して減量するため、その分を見込んで多く加え
る必要がある。更に補正原料として、粘土、鉄原料が必
要となる。
【0030】<再生コンクリート材の組成、強度及び再
生セメント製造時に発生するCO2量>原コンクリート
1m3が廃材となって、この廃材から再生コンクリート
を作るときのコンクリート材の組成及びこのコンクリー
ト材から作られた再生コンクリートの材令28日の圧縮
強度を表3に示す。この強度試験は前述した方法と同様
に行った。またこの再生コンクリートの製造に要した再
生セメントを製造するとき、発生する二酸化炭素量の計
算値を表3に示す。
【0031】
【表3】
【0032】表3において、( )内は原コンクリート
から分離した再生粗骨材を意味する。表3から明らかな
ように、比較例1及び2では、原コンクリート1m3
らそれぞれ20m3及び3m3の再生コンクリートが作ら
れるのに対して、実施例1では原コンクリートと同量の
1m3が作られ、ボリュームの増大はなかった。また再
生コンクリートの圧縮強度はいずれも30N/mm2
上回っていた。更に比較例1及び2で多量の二酸化炭素
を発生するのに対して、実施例1では二酸化炭素は発生
することはない。
【0033】
【発明の効果】以上述べたように、この再生可能なコン
クリート材を用いて作られた原コンクリートが廃材とな
ったときに、本発明の再利用方法によれば、原コンクリ
ートに使用したセメント、細骨材及び粗骨材の各量とほ
ぼ同量の再生セメント、再生細骨材及び再生粗骨材が得
られる。その結果、原コンクリートを同等の性能を有す
る同等体積のコンクリートに再生することが可能とな
る。また粗骨材を選別した後粉砕した粉砕物の構成材料
は、セメント水和物と細骨材であるクリンカー粒子であ
ることから、これをセメント原料として活用すれば、大
量の補正原料を使う必要がない。
【0034】また再生セメントを作るときに、石灰石を
一切加えずに焼成するため、焼成時に二酸化炭素を発生
せずセメント製造時における二酸化炭素排出量を著しく
低減させる利点もある。また粗骨材を選別した後の破砕
物は脱炭酸が完了しており、セメント製造設備の観点か
らは、現状のセメント製造設備に比べ、調合工程、脱炭
酸工程等を省略できることから、簡便な工程で再生セメ
ントを安価に製造することができる。更に本発明の再利
用方法によれば、コンクリートの構成原料を閉ループで
循環使用するため、再生した原料を廃棄物として外部に
持ち出し難い原子力発電所等の原子力関連施設の建築材
料に有効である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の再生可能なコンクリート材から作られ
たコンクリート廃材の再利用方法を示す工程図。
【符号の説明】
10 再生可能なコンクリート材 11 セメント 11a 粒径が0.1mm未満のセメントクリンカー粉
末 11b 石こう 12 細骨材 12a 粒径が0.1〜5mmのセメントクリンカー粉
砕物 13 粗骨材 13a 粒径が5mm以上の天然骨材又は人工骨材 14 混和剤 15 水 20 コンクリート製品又はコンクリート構造物(原コ
ンクリート) 30 コンクリート廃材 41 再生セメント 41a 粒径が0.1mm未満のセメントクリンカー粉
末 42 再生細骨材 42a 粒径が0.1〜5mmのセメントクリンカー粉
砕物 43 再生粗骨材 44 混和剤 45 水 50 再生コンクリート
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C04B 14:04 18:16)

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 粒径0.1mm未満のセメントクリンカ
    ー粉末(11a)と石こう(11b)とを混合し粉砕してなるセメ
    ント(11)と、粒径0.1mm以上5mm未満のセメント
    クリンカー粉砕物(12a)からなる細骨材(12)と、粒径5
    mm以上の天然骨材又は人工骨材(13a)からなる粗骨材
    (13)を含む再生可能なコンクリート材。
  2. 【請求項2】 混和剤(14)を更に含む請求項1記載の再
    生可能なコンクリート材。
  3. 【請求項3】 (a) 請求項1又は2記載の再生可能なコ
    ンクリート材(10)と水(15)とを混練する工程と、 (b) 前記混練して調製されたコンクリートを打設し硬化
    させてコンクリート製品又はコンクリート構造物(20)を
    作製する工程と、 (c) 使用済みの前記コンクリート製品又はコンクリート
    構造物(20)を破砕してコンクリート廃材(30)にする工程
    と、 (d) 前記廃材(30)から粒径が5mm以上の天然骨材又は
    人工骨材からなる再生粗骨材(43)を選別する工程と、 (e) 前記粗骨材(43)を選別した後の粒径が5mm未満の
    破砕物を焼成してセメントクリンカーを得る工程と、 (f) 前記セメントクリンカーを粉砕する工程と、 (g) 前記セメントクリンカーを粉砕して得られた粉砕物
    を粒径が0.1mm以上5mm未満の再生細骨材(42)と
    粒径が0.1mm未満の粉末(41a)に選別する工程と、 (h) 前記(g)工程で得られた粉末(41a)と石こう(41b)と
    を混合又は混合粉砕して再生セメント(41)を作る工程
    と、 (i) 前記(h)工程で作られた再生セメント(41)と前記(g)
    工程で得られた再生細骨材(42)と前記(d)工程で選別さ
    れた再生粗骨材(43)と水(45)とを混練する工程と、 (j) 前記(i)工程で混練して調製されたコンクリートを
    打設し硬化させてコンクリート製品又はコンクリート構
    造物(50)を作製する工程とを含むコンクリート廃材の再
    利用方法。
  4. 【請求項4】 (i)工程の混練時に更に混和剤(44)を加
    える請求項3記載のコンクリート廃材の再利用方法。
  5. 【請求項5】 (c)工程〜(j)工程を1又は2回以上繰り
    返す請求項3又は4記載のコンクリート廃材の再利用方
    法。
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