JPH10129814A - 段差吸収機能を備えた自動倉庫棚 - Google Patents

段差吸収機能を備えた自動倉庫棚

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JPH10129814A
JPH10129814A JP28998196A JP28998196A JPH10129814A JP H10129814 A JPH10129814 A JP H10129814A JP 28998196 A JP28998196 A JP 28998196A JP 28998196 A JP28998196 A JP 28998196A JP H10129814 A JPH10129814 A JP H10129814A
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秀樹 三田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 荷物特に紙ロ−ルを縦置きで腕木5,5間に
パレットを使用しないで直接に載せたときに、左右の腕
木5,5に段差があっても、この段差を吸収し、紙ロ−
ルの端に傷の発生を防ぐことができる自動倉庫の棚を提
供するものである。 【解決手段】 シャットル通過空間を置き互に対向して
棚柱に固設した腕木5と、対向する左右の腕木5上にこ
れと直交して四隅でクッションゴム11を介し取付けら
れた平滑面を有する受座10とで構成した。そして受座
10はその上面が平滑面を有する鋼板ブロック又は巾狭
の樹脂パレットより構成した。又クッションゴム11は
防振ゴム又は金属ばねで構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、段差吸収機能を備
えた自動倉庫棚に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図7は公知の自動倉庫である。1は自動
倉庫Aの個々の棚、2は棚1上に載せた荷物、3はスタ
ッカ−クレ−ン、4は荷物2を昇降する昇降台である。
自動倉庫Aは縦方向の複数の棚を有する棚ブロック
1,a2・・・等を予め製作し、これを現地でこのブロ
ック単位で据付け完成している。
【0003】図8は図7に於ける自動倉庫Aの任意の棚
1に荷物2を載せた状態を示す。荷物2をパレット6を
介し、左右の腕木5上に載せて格納した状態を示す。荷
物(図では紙ロ−ル)2を載せたパレット6を棚に格納
するには、スタッカ−クレ−ン3の昇降台4上に設けた
前後にスライドするスライド装置、例えばシャットル装
置7を、テレスコピックに伸長させることにより、この
上に載せたパレット6を前進させて行う。スタッカ−ク
レ−ン3は棚ブロックa1,a2・・・の前に敷かれたレ
−ル8上を走行する。9は昇降台4を昇降させる昇降用
ドラムである。逆にスタッカ−クレ−ン3で荷物2を取
出すには、昇降台4をその真下に移動し、シャットル装
置7を前進させたのち、これを上昇させて、パレット6
を持ち上げ取出すようになっている。
【0004】さてこのような従来型自動倉庫でスタッカ
−クレ−ン3のシャットル装置7で荷物2を保管する場
合は、左右の腕木5,5には±2〜±3mmの段差dが製
造上発生している(図8(b))。
【0005】図9(a),(b)のように紙ロ−ルを横置き
(胴受)すると、腕木上に設けた受座にロ−ル面が当
り、印刷面に傷がつきやすいので、図9(c)の如く縦置
きにしたい。縦置きロ−ルは一般にパレット上に置いて
保管されるが、パレットなしで直接ロ−ルを棚に保管で
きればパレットの保管の手間や出荷後の空パレットの処
置が不要となる。更にロ−ルを縦置きにすると、通常ロ
−ルの直径Dはその長さLより小さいので、床面積が少
なくて済み、倉庫全体の保管容積効率を高めることがで
きる。しかしロ−ルを段上に直接置くと、上にのべたよ
うに棚の腕木に段差があるとロ−ルの端面に腕木5のエ
ッジが当り傷がつく。あるいはパレット上に置いて腕木
上に載せると図9(d)の如くパレットに剛性がないとこ
れが反り、ロ−ル端に傷がつく。この傷があると、高速
印刷時にその傷が原因で紙が破断し、印刷工程の停止と
いうトラブルが発生し、多大の損害につながる。
【0006】(段差の対策)このような腕木5,5間の
段差は不可避として、これの対策として、腕木上にロ−
ル受台を設ける方法が考えられる。この受台として一
軸ヒンジ型(図10(a))、完全一体構造型(図10
(b))、一体高剛性型、一体軟剛性型、等が考えら
れている。の一軸ヒンジ式は図10(a)の如く受座を
それぞれ一軸ヒンジで回動可能に支持する方式である
が、実用的にはこの一軸支持では機能不十分である。
の完全一体構造型は受座を図10(b)に示す如く横枠と
その上のこれと直交する左右縦枠とで構成し、縦枠上面
の平面度を±0.5mm等の高精度にするが、段差の精度
は確保されてもこのブロックを地上で製作し、棚の高所
(100kgで高さ20〜30mも高い所)に数多く取付
けることはコスト的・人手の問題、あるいは足場の確保
等を勘案すると実質的に不可能である。
【0007】次にの一体高剛性型は図10(c)の如
く、受台を一体の樹脂製とするのであるが、の完全一
体型を軽量化するメリットはあるが、上記の理由で実
質的に不可能である。さらに、図10(d)の一体軟剛性
型は薄板鋼板で一体に構成するもので、これによりクッ
ション効果を持たせるものであるが、この場合も、ロ−
ルに薄板を追従させるべく、段差と薄板との間に隙間を
持たせるものであるが、設計的に容易でない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このよう
に、荷物特に紙ロ−ルを縦置きで腕木5,5間にパレッ
トを使用しないで直接に載せたときに、左右の腕木5,
5に段差があっても、この段差を吸収し、紙ロ−ルの端
に傷の発生を防ぐことができる自動倉庫の棚を提供する
ものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】シャットル通過空間を置
き互に対向して棚柱に固設した腕木5と、対向する左右
の腕木5上にこれと直交して四隅でクッションゴム11
を介し取付けられた平滑面を有する受座10とで構成し
た。そして受座10はその上面が平滑面を有する鋼板ブ
ロック又は巾狭の樹脂パレットより構成した。又クッシ
ョンゴム11は防振ゴム又は金属ばねで構成した。
【0010】
【発明の実施の形態】図1は本発明による段差吸収機能
を有する棚の構造を示す斜視図である。10は棚1の腕
木5上にこれと直交して設けた受座である。受座10は
鋼板製ブロック又は巾狭の樹脂パレット材等よりなって
いる。受座10は長方形をなし、その四隅でクッション
ゴム11で腕木5上に取付けられる。クッションゴム1
1はたとえば図2に示す如く、筒状をしたゴム体内にボ
ルトの頭が埋め込まれたもので、この下側のボルトを腕
木5に通し、上側のボルトは受座10の隅部に通し、ナ
ット締めすることによって固着している。又クッション
ゴム11は市販の防振ゴムでも良いが通常の自動倉庫で
は入替頻度が少ないので安価なゴムでも良いし、金属バ
ネも使用できる。
【0011】このように、腕木5上に、クッションゴム
11を介して長方形の受座10を取付けたので、紙ロ−
ル2下面の形状に合わせて受座10が追従し、左右腕木
5,5間の段差はスム−ズに解消される。この場合紙ロ
−ル2は左右の受座10上に乗るので、面圧分布も図3
(a)の如くなり、図3(b)に示す一体構造型の場合に比
べ、応力集中度はその1/2以下となる。
【0012】図4はクッションゴム11を介し取付けた
受座10が段差dがあってもよくこれを吸収することを
示す。即ち図4の如く段差dが存在すると、受座10が
左に若干傾いて均衡し、紙ロ−ル下面は左右の受座10
上に段差なしで着座する。図5は2軸段差、即ち左右の
腕木5に3次元的捩りがあっても、4個のクッションゴ
ム11の存在によって均衡する。
【0013】(作動) 紙ロ−ルの受渡し機能(図6参照) (1)紙ロ−ル2を棚上に置く場合 シャットル装置7上に紙ロ−ル2を載せて棚に進入す
る。 昇降台が下降してシャットル装置7を下げる。 紙ロ−ル2の下端面が受座10に当たり、左右の受座
10が紙ロ−ル2の下面に均衡したところで停止する
(図6(b))。 シャットル装置7を一定ストロ−ク下降した後引抜
く。
【0014】(2)紙ロ−ル2を取り出す場合 シャトル装置(空荷)で棚1の前に進入。 シャトル装置(昇降台)を上昇させる。 昇降台の上昇途中でシャットル装置7の上面が紙ロ−
ル2の下面に当たり持上げる。 紙ロ−ルの下面が左右の受座10から離れたところ
で、上昇を停止する(一定ストロ−クで停止)。
【0015】(3)クッションゴムの機能について 腕木5とは分離した受座10の上面で紙ロ−ルを腕木5
の精度(平坦度)とは無関係に受けることができる。そ
して受座10がクッションゴム11により紙ロ−ル2に
追従するので、紙ロ−ル2端面での局部的応力集中が少
なく、紙ロ−ルを傷つけることがない。
【0016】1.以上本発明は自動倉庫用棚の段差吸収
機構であるが、これ以外にも例えばフォ−クリフトで移
載する置台にも適用することができる。 2.又荷物の種類は(紙)ロ−ルについて説明したが、
これ以外にも一体形状で両端支持可能であれば本機構を
他に応用することができる。
【0017】
【発明の効果】棚を構成する腕木5、腕木5上の受座1
0は、地上で腕木5上に組付けたのち、棚ブロックを組
立て据付けることができるので、通常と同様の据付がで
き、高所作業が不要となる。又棚の腕木5の精度は標準
的段差dのあるもので良く、安価に提供できる。クッシ
ョンゴム11のクッション作用により、紙ロ−ル2の損
傷がさけられる。紙ロ−ル2の縦置きが可能となり、棚
全体の保管容積効率が上がり、かつパレットレス化を実
現することが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の段差吸収棚の斜視図。
【図2】クッションゴムの正面図。
【図3】(a)は本発明に係る棚の面圧分布図、(b)は一
体構造型棚の面圧分布図。
【図4】本発明の段差吸収機能の説明図。
【図5】本発明のロ−ルの捩りに対する機能説明図。
【図6】本発明に係る棚へのロ−ルの受渡し説明図。
【図7】公知自動倉庫。
【図8】図7における部分詳細図。
【図9】紙ロ−ルの支持方法を示し、(a)及び(b)は横
置き、(c)はパレットによる縦置きを示す。
【図10】腕木上におく受台の諸例を示す。
【符号の説明】
A 自動倉庫 1 棚 2 荷物(紙ロ−
ル) 3 スタッカ−クレ−ン 4 昇降台 5 腕木 6 パレット 7 シャットル装置 8 レ−ル 9 昇降用ドラム 10 受座 11 クッションゴム

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シャットル通過空間を置き互に対向して
    棚柱に固設した腕木(5)と、対向する左右の腕木(5)上
    にこれと直交し四隅でクッションゴム(11)を介し取付け
    られた平滑面を有する長方形をした受座(10)とで構成し
    たことを特徴とする段差吸収機能を備えた自動倉庫棚。
  2. 【請求項2】 受座(10)はその上面が平滑面を有する鋼
    板ブロック又は巾狭の樹脂パレットよりなる請求項1記
    載の段差吸収機能を備えた自動倉庫棚。
  3. 【請求項3】 クッションゴム(11)は防振ゴム又は金属
    ばねである請求項1又は請求項2記載の段差吸収機能を
    備えた自動倉庫棚。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000226112A (ja) * 1999-02-08 2000-08-15 Daifuku Co Ltd 物品保管設備
JP2008127203A (ja) * 2006-11-27 2008-06-05 Daifuku Co Ltd 荷保管用ラックの荷支持装置
JP2008133075A (ja) * 2006-11-28 2008-06-12 Daifuku Co Ltd 荷保管用ラックの荷支持装置
JP2008133074A (ja) * 2006-11-28 2008-06-12 Daifuku Co Ltd 荷保管用ラックの荷支持装置

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