JPH10128560A - 溶接形鋼の溶接部支持装置 - Google Patents

溶接形鋼の溶接部支持装置

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JPH10128560A
JPH10128560A JP28542796A JP28542796A JPH10128560A JP H10128560 A JPH10128560 A JP H10128560A JP 28542796 A JP28542796 A JP 28542796A JP 28542796 A JP28542796 A JP 28542796A JP H10128560 A JPH10128560 A JP H10128560A
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Moriyuki Kakihara
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Abstract

(57)【要約】 【課題】溶接H形鋼等の製造工程で、フランジ幅替えや
フランジ案内ロールの摩耗・ウェブ支持ロールの改削に
伴うフランジ案内ロールの位置調整をこのロールを交換
することなく容易に行えると共に、このフランジ案内ロ
ールの位置調整範囲を大きくでき、一つの支持装置でウ
ェブとフランジを同時に案内支持できるようにする。 【解決手段】溶接H形鋼のフランジ材Fとウェブ材Wを
圧接する圧接ロール1と、ウェブ材側面を案内支持する
ウェブ支持ロール2を備えた溶接部支持装置において、
フランジ材Fの端面を案内するフランジ案内ロール3を
ウェブ支持ロール2に対して独立したロールとしてウェ
ブ支持ロール2の上下に配置し、偏心軸10と固定リン
グ11を有する偏心調整機構6を介して支持ブラケット
5に取付け、フランジ材幅方向に移動調整可能、支持ブ
ラケット5に固定可能とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、フランジ材とウ
ェブ材を溶接組立して溶接H形鋼や溶接T形鋼等を製造
する溶接形鋼製造工程に使用する溶接部支持装置に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、溶接H形鋼の製造ラインは、上
流側から順にアンコイラー,レベラー,高周波溶接機,
ローラー矯正機,切断機などを配設して構成され、図7
に示すように、アンコイラーから巻き戻した上下フラン
ジ材Fおよびウェブ材Wを溶接機位置に設置した上下一
対の圧接ロール1,1と左右一対で複数組の溶接支持ロ
ール2,2により正面視I字状に組み合わせると共に、
フランジ材とウェブ材の接合部を高周波電流により加熱
した後、圧接ロール1で圧力を加えながら電気抵抗等に
より溶着している。
【0003】このような溶接H形鋼の製造ラインでは、
各接合部材の中心を正しく案内支持しないと、各フラン
ジ材Fとウェブ材Wの相対位置関係がずれて、いわゆる
中心偏りと呼ばれる重大な欠陥が発生する。そのため、
ウェブ材Wは上下圧接ロール1,1の間でウェブ支持ロ
ール2により支持し、フランジ材Fはスペース的な制約
から溶接点の前方でフランジ案内ロール3’により案内
するのが一般的である。しかし、この案内方式では、ウ
ェブ材Wは溶接点で支持されるため位置変動が少ない
が、フランジ材Fは溶接点の上流側で案内されるため、
素材の大曲りや傾きによって溶接中心に案内することが
難しく、特に狭幅,薄肉材のフランジ材においては、鋼
材の剛性が小さいためフランジ材を正しく溶接中心に案
内することが困難となっている。
【0004】このような問題点を解決すべく、本発明者
は、素材に大曲り等があってもフランジ材を溶接中心に
確実に安定して案内できる次に示すような案内支持装置
を創案し、既に出願している。
【0005】 溶接形鋼の溶接部案内装置(特開昭5
8−141872号公報) これは、図6(a)に示すように、フランジ端面を案内
し得る上下一対のフランジ案内ロール50にそれぞれウ
ェブ支持ロール2を嵌着すると共に、フランジ案内ロー
ル50の中間部を軸受51を介して支持ブラケット52
に取付け、上下のフランジ案内ロール50をボルト・ナ
ット53で締め付けることにより、フランジ案内ロール
50とウェブ支持ロール2が一体回転できるようにして
いる。また、別の実施例ではフランジ案内ロール50と
ウェブ支持ロール2の間にも軸受を介在させることによ
り、フランジ案内ロール50とウェブ支持ロール2が個
別に回転できるようにしている。
【0006】 形鋼案内支持装置(実開平4−125
089号公報)〔または形鋼の案内支持ロール装置(実
公昭6−5030号公報)〕 これは、図6(b)に示すように、ウェブ支持ロール2
を回転可能に支持する主支持軸60に偏心支持軸61を
突設し、この偏心支持軸61に、フランジ案内ロール6
2を回転可能に取付け、ナット63等で固定可能とし、
操作部64により偏心支持軸61を回転させることによ
り、ウェブ支持ロール2のウェブ支持位置とフランジ案
内ロール62のフランジ端面支持位置との相対位置を変
更可能としている。なお、ウェブ支持ロール2・フラン
ジ案内ロール62は、取付軸部65において固定支持台
66に取付けている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述の
フランジ案内ロールをウェブ支持ロールに組み込む固定
式構造のの従来装置では、次のような問題点がある。
【0008】a) 形鋼サイズが変更されると、その都度
フランジ幅に応じてフランジ案内ロールを交換する必要
があり、取替作業が面倒で時間がかかる。また、フラン
ジ幅に応じた多くの種類のフランジ案内ロールを保有す
る必要があり、費用が多くかかり保管スペースも必要と
なる。
【0009】b) ウェブ支持ロールとフランジ案内ロー
ルが一体回転するタイプでは、両ロールの直径が異なる
ために回転周速差が生じ、フランジ案内ロールの当接部
が摩耗し易く、摩耗した場合にはフランジ案内ロールを
交換する必要がある。また、ウェブ支持ロールが摩耗し
て改削した時には、ウェブ支持ロールの直径か小さくな
るため、それに応じてフランジ案内ロールの直径も変更
しなければならない。
【0010】また、前述のフランジ案内ロールを偏心調
整機構を介してウェブ支持ロールに取付ける調整式構造
のの従来装置では、フランジ幅替えやフランジ案内ロ
ールの摩耗・ウェブ支持ロールの改削に伴うフランジ案
内ロールの位置調整をフランジ案内ロールを交換するこ
となく容易に行えるため、の従来装置の欠点を解消で
きるものの、次のような問題点がある。
【0011】a)フランジ案内ロールをウェブ支持ロー
ルに直接取り付ける構造のため、フランジ案内ロールの
位置調整範囲が小さくなり、形鋼のフランジ幅に応じて
数種類の溶接部支持装置を用意しておかなければなら
ず、費用が多くかかり保管スペースも必要となる。
【0012】b)また、フランジ幅が広幅の場合にはウ
ェブ支持ロールの直径を大きくしなければならず、重量
が増大し、取り替え作業に手間がかかる。
【0013】c)フランジ案内ロールとウェブ支持ロー
ルが一体のため、ウェブ支持ロールを取り替える際に
は、あらためてフランジ案内ロールの位置調整が必要と
なる。
【0014】d)フランジ案内ロールとウェブ支持ロー
ルが一体で、ウェブ材・フランジ材の反力モーメントが
作用するため、ウェブ支持ロールの支持構造を強固な構
造とする必要があり、また片持ち式の場合には反力モー
メントに対して構造的に弱い欠点がある。
【0015】この発明は、前述のような問題点を解消す
べくなされたもので、その目的は、フランジ幅替えやフ
ランジ案内ロールの摩耗・ウェブ支持ロールの改削に伴
うフランジ案内ロールの位置調整をフランジ案内ロール
を交換することなく容易に行えると共に、このフランジ
案内ロールの位置調整範囲を大きくすることができ、さ
らに一つの一般的な支持装置でウェブとフランジを同時
に案内支持することができる溶接部支持装置を提供する
ことにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】この発明に係る第1の溶
接形鋼の溶接部支持装置は、溶接形鋼製造工程における
溶接部位置に、フランジ材とウェブ材を圧接する圧接ロ
ールと、ウェブ材側面を案内支持するウェブ支持ロール
を備えた溶接形鋼の溶接部支持装置において、図1、図
2に示すように、フランジ材の端面を案内するフランジ
案内ロールを、前記ウェブ支持ロールに対して独立して
従動回転可能なロールとすると共に、ウェブ支持ロール
の支持ブラケットに偏心調整機構を介して設け、フラン
ジ材幅方向に移動調整可能、かつ前記支持ブラケットに
固定可能としたことを特徴とする。偏心調整機構は、ウ
ェブ支持ロールの支持ブラケットの中間部に回転可能に
支持された偏心軸と、この偏心軸を任意の回転位置で支
持ブラケットに固定可能な固定部材から構成し、この偏
心軸の上下一対の偏心軸部にフランジ案内ロールを回転
可能に取り付け、ウェブ支持ロールの上下に位置させ
る。
【0017】この発明に係る第2の溶接形鋼の溶接部支
持装置は、溶接形鋼製造工程における溶接部位置に、フ
ランジ材とウェブ材を圧接する圧接ロールと、ウェブ材
側面を案内支持するウェブ支持ロールを備えた溶接形鋼
の溶接部支持装置において、図5に示すように、フラン
ジ材の端面を案内するフランジ案内ロールを、前記ウェ
ブ支持ロールに対して独立して従動回転可能なロールと
すると共に、ウェブ支持ロールの支持ブラケットにスラ
イド調整機構を介して設け、フランジ材幅方向に移動調
整可能、かつ前記支持ブラケットに固定可能としたこと
を特徴とする。
【0018】スライド調整機構は、ウェブ支持ロールの
支持ブラケットにフランジ案内ロールの取付軸をフラン
ジ幅方向にスライド可能に取付けるスライド部材と、こ
のスライド部材をスライドさせるターンバックルや油圧
シリンダなどの駆動装置から構成する。
【0019】以上のような構成において、フランジ幅替
えやフランジ案内ロールの摩耗・ウェブ支持ロールの改
削に伴うフランジ案内ロールの位置調整に際して、ウェ
ブ支持ロールの上下に位置するフランジ案内ロールを偏
心調整機構またはスライド調整機構によりフランジ幅方
向に移動させ、ウェブ支持ロールの支持ブラケットに固
定し、フランジ案内ロールの外周当接面がフランジ材端
面に位置するようにする。この状態でウェブ支持ロール
によりウェブが案内され、ほぼ同じ垂直面内でフランジ
材の端面がフランジ案内ロールにより案内され、ウェブ
およびフランジ材の中心が溶接中心位置に一致した状態
で、圧接ロールにより圧接が行われ、中心偏りのない高
品質の溶接H形鋼が製造される。
【0020】ウェブ支持ロールおよびフランジ案内ロー
ルはそれぞれが独立して従動回転するため、フランジ案
内ロールがフランジ材の端面に対してスリップすること
がない。フランジ案内ロールのフランジ幅方向位置を調
整できるため、フランジ幅替え等に対してフランジ案内
ロールを交換する必要がない。フランジ案内ロールはウ
ェブ支持ロールとは独立して支持ブラケットに取付ける
ため、フランジ案内ロールの直径を大きくでき、かつそ
の移動調整量も大きくでき、適用できるフランジ幅寸法
範囲を広くすることができる。また、ウェブ支持ロール
に通常のロールを使用できる。さらに、ウェブ支持ロー
ルとフランジ案内ロールを同じ支持ブラケットに取付け
るため、支持構造を簡単にできると共に、片持ち式に比
べて強固に支持することができ、また同時に取替・整備
・保管が可能となる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、この発明を図示する一実施
例に基づいて詳細に説明する。これは、溶接H形鋼製造
ラインに適用した例であり、図1〜図4にこの発明に係
る溶接部支持装置の第1実施例を示し、図5に第2実施
例を示す。
【0022】図1において、溶接部支持装置は、従来と
同様に、H形鋼の上下フランジ材Fの外面を圧下し、高
周波で加熱されたフランジ材Fとウェブ材Wを圧接する
上下一対の圧接ロール1,1と、この圧接ロール1,1
による圧接位置と同一の垂直面内においてウェブWの上
部・下部側面をそれぞれ左右両側から案内支持する左右
一対のウェブ支持ロール2,2を有し、溶接点の前方で
フランジ材Fの端面を案内するフランジ案内ロール3’
と、フランジ材Fおよびウェブ材Wに給電子を介して接
続される高周波電源4を備えている。
【0023】このような溶接部支持装置において、図1
〜図4に示す第1実施例では、ウェブ支持ロール2の支
持ブラケット5に偏心調整機構6を介してフランジ案内
ロール3を設け、ウェブ支持ロール2の上下に位置する
フランジ案内ロール3,3により上下のフランジ端面を
溶接点位置で案内する。
【0024】図2に示すように、ウェブ支持ロール2
は、従来一般に使用されているロール構造であり、支持
ブラケット5の先端部に上下一対で配設され、その取付
軸7を軸受8を介して支持することにより従動回転可能
とされている。支持ブラケット5は、その基部が図示し
ない支持架台などにボルト止めされる部材であり、ウェ
ブ支持ロール2が取付けられる中央ブラケット5aの上
下に偏心調整機構取付用のブラケット5b,5cを新た
に設け、このような支持ブラケット5の中間部に偏心調
整機構6を取付け、この偏心調整機構6にフランジ案内
ロール3を上下一対で取付ける。
【0025】偏心調整機構6は、図2に示すように、主
として、偏心軸10と、この偏心軸10を支持ブラケッ
ト5に固定する固定リング11からなる。偏心軸10
は、中間軸部10aと、この中間軸部10aの上下に一
体的に設けられた偏心軸部10bと、上部の偏心軸部1
0bの上面に一体的に設けられた作動軸部10cと、下
部の偏心軸部10bの下面に一体的に設けられた支持軸
部10dからなり、中間軸部10a・作動軸部10c・
支持軸部10dの中心軸線L0 に対して偏心軸部10b
の中心軸線LE を距離eだけ偏心させている。
【0026】中間軸部10aを中央ブラケット5aの取
付孔に配置し、上下の偏心軸部10bにそれぞれフラン
ジ案内ロール3を軸受12を介して取付け、上下で独立
して従動回転可能とする。フランジ案内ロール3は、細
幅のロール本体3aと、胴部3bとから断面L字状に構
成し、中央ブラケット5aと上下のブラケット5b,5
cとの間においてウェブ支持ロール2に近接配置できる
ようにする。なお、軸受12部分にはスペーサー13を
介在させ、オイルシール14でシールする。
【0027】偏心軸10は、中間軸部10aが中央ブラ
ケット5aに支持され、作動軸部10cが固定リング1
1を介して上部のブラケット5bに支持され、支持軸部
10dが下部のブラケット5cに支持されており、作動
軸部10cをモンキースパナ等で回転させることによ
り、偏心軸部10bが中心軸線L0 を中心として旋回
し、フランジ案内ロール3のフランジ端面当接位置が0
〜2eだけ変化する(図3参照)。
【0028】なお、図示した例では、中間軸部10aを
段付きの軸受け構造として、フランジ案内ロール3にか
かる負荷を中央ブラケット5aと上下のブラケット5
b,5cの3点で受けているが、この中間軸部10aを
無くして上から下まで全体を偏心軸10bとし、中央ブ
ラケット5aには、偏心軸10bが余裕を持って偏心回
転し得る大径の開口孔を設けるようにしてもよい。この
場合、上下のブラケット5b,5cでフランジ案内ロー
ル3にかかる負荷を受けることになるが、フランジ幅に
応じて数種類の偏心軸10が必要な場合には、径の異な
る偏心軸10を共通の支持ブラケット5に取付けること
ができ、この方が便利である。
【0029】固定リング11は、偏心軸10を回転させ
てフランジ案内ロール3の位置調整を行った後に、偏心
軸10を上部のブラケット5bにボルト止めにより固定
するものである。偏心軸10と共に一体回転する固定リ
ング11にはボルト20が挿通可能なボルト孔21を形
成し、ブラケット5bには雌ねじ22を穿設して、ボル
ト止めする(図2,図3参照)。このボルト孔21と雌
ねじ22は同心円上に同一のピッチで同数設けてよい
が、偏心軸10を前記ピッチ分の角度ずつしか回転させ
ることができず、フランジ案内ロール3の偏心位置の微
調整を行うことができないため、微調整が必要な場合に
は、雌ねじ22とボルト孔21の数を異ならせ、微調整
を行えるようにする。
【0030】具体的には、固定リング11にやや大きめ
のボルト孔21を偶数個設け、ブラケット5bにボルト
孔21の数より多い(あるいは少ない)雌ねじ22を設
け、ボルト孔21と雌ねじ22とが合致した箇所でボル
ト20を入れて固定する。ボルト孔21の数は多いほど
偏心の微調整をより細かくできる。また、雌ねじ22は
ボルト孔21より1個多い(あるいは少ない)のが望ま
しいが、この場合には、ボルト孔21と雌ねじ22の合
致する箇所は円周上で一箇所のみとなる。止めボルト2
0を2箇所必要な場合には、ボルト孔21の数と雌ねじ
22の数を偶数個とすればよい。前述した上下のブラケ
ット5b,5cのみでフランジ案内ロール3の負荷を受
ける場合には、2本のボルト20で固定リング11を固
定する方が有利である。
【0031】図4に示すのは、ボルト孔21を8等分配
置とし、雌ねじ22を9等分配置した場合であり、の
位置でボルトを入れて固定することができ、この状態か
ら左右に40°または5°だけ固定リング11を回転さ
せることにより、または’の位置でボルト孔21と
雌ねじ22が合致し、1箇所でボルト止めすることがで
きる。ボルト孔21を8等分配置、雌ねじ22を10等
分配置した場合には、36°ずつ回転させることにより
2箇所が合致することになる。ボルト孔21と雌ねじ2
2の数を増やすことにより細かく微調整を行うことがで
きる。ボルト孔21・雌ねじ22の数は、フランジ案内
ロール3の位置の調整精度によって決定すればよい。
【0032】なお、固定部材11は、その中央部に、作
動軸部10cの断面に対応した略角形の取付孔23を形
成し、固定部材11が作動軸部10cと一体回転できる
ようにし、上部の支持ブラケット5bに対しては嵌合段
部11aで回転可能に支持されるようにする(図2参
照)。また、固定部材は以上のような構造に限らず、偏
心軸10を任意の回転位置で固定できるものであればよ
い。
【0033】以上のような構成において、 (1) 図2に示すように、製造する溶接H形鋼のフランジ
材Fの幅とウェブ材Wの厚みから、溶接中心位置からフ
ランジ端面までの距離aを求め、この距離aを基に作動
軸部10aにより偏心軸10を回転させてフランジ案内
ロール3の偏心量を調整し、フランジ案内ロール3の外
周当接面位置がフランジ端面に接触し、あるいはフラン
ジ端面との間に若干の隙間があくように設定する。次い
で、固定部材11を上部のブラケット5bにボルト20
で固定する。
【0034】(2) 溶接H形鋼のウェブ高さに応じて上下
圧接ロール1,1を上下移動させ(通常は上部の圧接ロ
ール1のみを上下移動させる)、支持ブラケット5をウ
ェブ材Wの厚みに応じて適宜の手段により水平位置調整
し、上下のフランジ案内ロール3,3が溶接H形鋼の上
下フランジ材Fの位置に位置するように支持ブラケット
5の上下位置を調整する。種々のウェブ高さに対して
は、これに対応した寸法のウェブ支持ロール2・フラン
ジ案内ロール3を組み付けた支持ブラケット5を用意し
ておき、これらを適宜選択する。
【0035】以上のような状態で、ウェブ支持ロール2
によりウェブ材Wが案内され、ほぼ同じ垂直面内でフラ
ンジ材Fの端面がフランジ案内ロール3により案内さ
れ、さらに圧接ロール1にフランジ材Fの傾きを修正す
る機構を採用した場合には、フランジ材Fの傾斜が修正
され、ウェブWおよびフランジ材Fの中心が溶接中心位
置に一致した状態で、圧接ロール1により圧接が行わ
れ、中心偏りのない高品質の溶接H形鋼が製造される。
【0036】このような第1実施例の溶接部支持装置で
あれば、 a)フランジ案内ロール3はウェブ支持ロール2とは独
立して従動回転できるため、フランジ案内ロールがフラ
ンジ材Fに対してスリップすることがなく、フランジ案
内ロール3の外周面の摩耗を少なくすることができる。
【0037】b)フランジ案内ロール3のフランジ材幅
方向位置を調整できるため、フランジ幅替えやフランジ
案内ロールの摩耗・ウェブ支持ロールの改削に対してフ
ランジ案内ロールを交換する必要がなく、予備のフラン
ジ案内ロールを用意するだけでよいため、フランジ案内
ロールの保有数を少なくすることができ、費用および保
管スペースを大幅に低減できる。また、取替作業が不要
のため、段取時間・調整時間を大幅に短縮することがで
きる。
【0038】c)フランジ案内ロール3をウェブ支持ロ
ール2とは独立して支持ブラケット5に取付けるため、
フランジ案内ロール3の直径を大径とすることができ、
また偏心調整機構6の偏心量も大きくとることができ、
適用できるフランジ幅寸法範囲を広くすることができ、
一つの溶接部支持装置で広範囲のサイズの溶接H形鋼に
対して適用できる。
【0039】d)フランジ案内ロール3に大径の従動ロ
ールを採用することができ、案内部分の磨耗を小さくす
ることができ、軸受の強度を大きくすることができる。
ウェブ支持ロール2は、フランジ幅が広幅であっても従
来のように直径を大きくする必要はなく、通常使用され
る大きさのものを使用することができる。
【0040】e)ウェブ支持ロール2とフランジ案内ロ
ール3を同じ支持ブラケット5に取付けるため、支持構
造を簡単にできると共に、片持ち式に比べて強固に支持
することができる。また、ウェブ支持ロール2を取り替
える際には、構造上からフランジ案内ロール3を取り外
さなければならないが、ウェブ支持ロール2・フランジ
案内ロール3の取替・整備・保管を同時に行うことがで
きる。
【0041】次に、図5の第2実施例においては、偏心
調整機構に代えてスライド調整機構30を使用してい
る。ウェブ支持ロール2・フランジ案内ロール3・支持
ブラケット5の構造は第1実施例と同様であり、フラン
ジ案内ロール3を上下一対のターンバックル31等でフ
ランジ幅方向に進退移動させる。
【0042】上下一対のフランジ案内ロール3は、取付
軸32に回転自在に取付け、取付軸32の中間部が挿通
される中央ブラケット5aの取付孔33は進退移動スト
ロークに対応したフランジ幅方向に長い孔とする。上下
のブラケット5b,5cにも同様の長孔または長溝34
を設け、これに挿通される取付軸32の上部および下部
にスライドブロック35を取付け、このスライドブロッ
ク35と支持ブラケット5の基板とにターンバックル3
1の端部をそれぞれ接続する。上下のブラケット5b,
5cにはスライドブロック35のスライドガイド36を
取付ける。
【0043】このような第2実施例においては、ターン
バックル31を回転させるだけで、フランジシ案内ロー
ル3を進退移動させて位置調整し、任意の位置に固定す
ることができる。なお、ターンバックル31に限らず、
任意の位置で固定可能な油圧シリンダ等を使用すること
ができる。この第2実施例の場合も、第1実施例と同様
の効果が得られることはいうまでもない。
【0044】なお、以上は溶接H形鋼の製造ラインに適
用した例を示したが、これに限らず、その他の溶接形鋼
にも適用できることはいうまでもない。
【0045】
【発明の効果】前述の通り、本発明は、フランジ材の端
面を案内するフランジ案内ロールを、ウェブ支持ロール
とは別体のロールとし、ウェブ支持ロールの支持ブラケ
ットに偏心調整機構またはスライド調整機構を介して取
付けるようにしたため、次のような効果を奏する。
【0046】(1) フランジ幅替えやフランジ案内ロール
の摩耗・ウェブ支持ロールの改削に伴うフランジ案内ロ
ールの位置調整をフランジ案内ロールを交換することな
く容易に行えると共に、フランジ案内ロールをウェブ支
持ロールの支持ブラケットに設けるため、フランジ案内
ロールの直径を大径とすることができ、またその移動量
も大きくすることができ、適用できるフランジ幅寸法範
囲を広くすることができ、一つの溶接部支持装置により
広範囲のサイズの溶接形鋼に適用できる。また、ウェブ
支持ロールには通常のものを使用できる。これにより装
置費用や保管スペース等の大幅な低減を図ることがで
き、また作業性も大幅に改善することができる。
【0047】(2) ウェブ支持ロールおよびフランジ案内
ロールがそれぞれ独立して従動回転し、フランジ案内ロ
ールの周速差によるスリップがなくなり、フランジ案内
ロールの磨耗を少なくでき、またフランジ案内ロールに
大径の従動ロールを採用できるため、磨耗を少なくで
き、さらに軸受の強度を大きくすることができる。これ
により、長期間にわたって安定してフランジ材を案内
し、ウェブ材とフランジ材の偏心不良を防止して高品質
の溶接形鋼を製造することができる。
【0048】(3) ウェブ支持ロールとフランジ案内ロー
ルを同じ支持ブラケットに取付けるため、支持構造を簡
単にできると共に、片持ち式に比べて強固に支持するこ
とができ、比較的簡単な構造で安価な溶接部支持装置が
得られると共に、溶接形鋼を安定して案内支持すること
ができる。また、ウェブ支持ロール・フランジ案内ロー
ルの取替・整備・保管を同時に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る溶接形鋼の溶接部支持装置の第
1実施例であり、(a)は側面図、(b)は横断面図で
ある。
【図2】図1の溶接部支持装置の部分断面詳細図であ
る。
【図3】図2の平面図である。
【図4】図1の溶接部支持装置における偏心軸固定リン
グの微調整機構を示す概略平面図である。
【図5】この発明に係る溶接形鋼の溶接部支持装置の第
2実施例であり、(a)は部分断面正面図、(b)は部
分横断面図である。
【図6】従来の溶接部支持装置であり、(a)はフラン
ジ案内ロールをウェブ支持ロールに組み込む構造の装
置、(b)はフランジ案内ロールを偏心調整機構を介し
てウェブ支持ロールに取付ける構造の装置である。
【図7】従来一般の溶接部支持装置であり、(a)は側
面図、(b)は横断面図である。
【符号の説明】
F…フランジ材 W…ウェブ材 1…圧接ロール 2…ウェブ支持ロール 3…フランジ案内ロール 4…高周波電源 5…支持ブラケット 6…偏心調整機構 7…取付軸 8…軸受 9…軸受固定用ナット 10…偏心軸 10a…中間軸部 10b…偏心軸部 10c…作動軸部 10d…支持軸部 11…固定リング 12…軸受 13…スペーサー 14…オイルシール 20…ボルト 21…ボルト孔 22…雌ねじ 23…取付孔 30…スライド調整機構 31…ターンバックル 32…取付軸 33…取付孔 34…長孔または長溝 35…スライドブロック 36…スライドガイド
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI B23K 37/04 B23K 37/04 G

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 溶接形鋼製造工程における溶接部位置
    に、フランジ材とウェブ材を圧接する圧接ロールと、ウ
    ェブ材側面を案内支持するウェブ支持ロールを備えた溶
    接形鋼の溶接部支持装置において、 フランジ材の端面を案内するフランジ案内ロールを、前
    記ウェブ支持ロールに対して独立して従動回転可能なロ
    ールとすると共に、ウェブ支持ロールの支持ブラケット
    に偏心調整機構を介して設け、フランジ材幅方向に移動
    調整可能、かつ前記支持ブラケットに固定可能としたこ
    とを特徴とする溶接形鋼の溶接部支持装置。
  2. 【請求項2】 溶接形鋼製造工程における溶接部位置
    に、フランジ材とウェブ材を圧接する圧接ロールと、ウ
    ェブ材側面を案内支持するウェブ支持ロールを備えた溶
    接形鋼の溶接部支持装置において、 フランジ材の端面を案内するフランジ案内ロールを、前
    記ウェブ支持ロールに対して独立して従動回転可能なロ
    ールとすると共に、ウェブ支持ロールの支持ブラケット
    にスライド調整機構を介して設け、フランジ材幅方向に
    移動調整可能、かつ前記支持ブラケットに固定可能とし
    たことを特徴とする溶接形鋼の溶接部支持装置。
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