JPH10128156A - スクリューコンベア型遠心分離機 - Google Patents

スクリューコンベア型遠心分離機

Info

Publication number
JPH10128156A
JPH10128156A JP29286596A JP29286596A JPH10128156A JP H10128156 A JPH10128156 A JP H10128156A JP 29286596 A JP29286596 A JP 29286596A JP 29286596 A JP29286596 A JP 29286596A JP H10128156 A JPH10128156 A JP H10128156A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
screw conveyor
wear
ceramic tile
spiral blade
resistant
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP29286596A
Other languages
English (en)
Inventor
Noboru Katsumata
昇 勝俣
Kensho Kuroda
健正 黒田
Toyohisa Wada
豊尚 和田
Takaharu Nishida
高治 西田
Kazuki Omori
一樹 大森
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippei Toyama Corp
Mitsubishi Kakoki Kaisha Ltd
Toyobo Co Ltd
Original Assignee
Nippei Toyama Corp
Mitsubishi Kakoki Kaisha Ltd
Toyobo Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippei Toyama Corp, Mitsubishi Kakoki Kaisha Ltd, Toyobo Co Ltd filed Critical Nippei Toyama Corp
Priority to JP29286596A priority Critical patent/JPH10128156A/ja
Publication of JPH10128156A publication Critical patent/JPH10128156A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B04CENTRIFUGAL APPARATUS OR MACHINES FOR CARRYING-OUT PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES
    • B04BCENTRIFUGES
    • B04B1/00Centrifuges with rotary bowls provided with solid jackets for separating predominantly liquid mixtures with or without solid particles
    • B04B1/20Centrifuges with rotary bowls provided with solid jackets for separating predominantly liquid mixtures with or without solid particles discharging solid particles from the bowl by a conveying screw coaxial with the bowl axis and rotating relatively to the bowl
    • B04B1/2008Centrifuges with rotary bowls provided with solid jackets for separating predominantly liquid mixtures with or without solid particles discharging solid particles from the bowl by a conveying screw coaxial with the bowl axis and rotating relatively to the bowl with an abrasion-resistant conveyor or drum

Landscapes

  • Grinding-Machine Dressing And Accessory Apparatuses (AREA)
  • Centrifugal Separators (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】スクリューコンベア型遠心分離機において、螺
旋羽根の耐摩耗性を改善する。 【解決手段】スクリューコンベア21の軸部25の周り
に形成された螺旋羽根26の先端部(周縁部)には、複
数の耐摩チップ41が取り付けられている。各耐摩チッ
プ41は、特殊形状のセラミックタイル42と収納ケー
ス43とからなっている。セラミックタイル42は窒化
珪素セラミックスの焼結体として提供されている。収納
ケース43は、螺旋羽根の周縁部に溶接によって固着さ
れており、セラミックタイル42の一部を当該ケースの
外に露出させつつこれを収納している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、遠心分離機、より
詳しくはスクリューコンベアを備えた遠心分離機に関す
る。特に、砥粒を分散液に分散してなるスラリーを用い
てワークに切削加工を施すワイヤソーのスラリー管理シ
ステムに適用可能な遠心分離機に関するものである。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】本件発明は、本出願の
時点では未だ公知とされていない「ワイヤソーのスラリ
ー管理システム」において、特に有用性を見いだすこと
ができる遠心分離機に関するものである。本発明の技術
的意義を的確に理解するために、本件出願人が未公開の
先願において提案しているワイヤソーのスラリー管理シ
ステムの概要を簡単に説明する。
【0003】図1に示すように、調合槽1の内部には撹
拌機2が配設されている。調合槽1の上方には、砥粒を
収容したホッパ3と、分散液(ベースオイル又は水)を
貯留した分散液槽4とが配設されている。そして、ホッ
パ3からスクリューフィーダ3aを介して供給される砥
粒と、分散液槽4からポンプPを介して供給される分散
液とを調合槽1内で撹拌混合することで、適切な砥粒/
分散液比率のスラリーを調製している。この調合槽1の
下流には複数のワイヤソーW1,W2が設けられてお
り、各ワイヤソーW1,W2に備え付けられた撹拌機付
きスラリータンクT1,T2に調合槽1から新規のスラ
リーが供給される。また、各スラリータンクT1,T2
の下流側には撹拌機付きの廃スラリー貯槽6が設けられ
ている。
【0004】各ワイヤソーW1,W2では、自己のスラ
リータンクT1,T2にストックされたスラリーを、互
いに平行に張設された状態で走行するワイヤ群に供給
し、このワイヤ群に被切削体(ワーク)を通過させるこ
とで多数のウェハを同時に得ている。そして、ワイヤー
群から使用済みスラリーをタンクT1,T2に回収し、
これを走行中のワイヤ群に再度供給することでスラリー
の再利用を図っている。但し、同じスラリーを使用し続
けると、そのスラリー中で、ワークの切り粉の混入量が
次第に増大すると共に、ラッピングで破砕される砥粒の
比率が増大して正常な粒径の砥粒量が次第に減少し、そ
の結果ワイヤソーの切れ味が悪くなる。このため、スラ
リータンクT1,T2内のスラリーの全部又は一部を、
定期的に廃スラリー貯槽6に排出し、その排出量に応じ
て調合槽1から新規なスラリーを各スラリータンクT
1,T2に追加供給している。
【0005】廃スラリー貯槽6の下流側には分離回収機
構7が配設されている。この分離回収機構7は、廃スラ
リーから不要な成分を除去すると共に、再利用可能な砥
粒及び分散液を分離回収するためのものである。かかる
分離回収機構7は、例えば図1に示すように、第1分離
回収段階としてのデカンタ8と、第2分離回収段階とし
てのフィルター9とを備えている。
【0006】デカンタ8には、例えばスクリューコンベ
ア型の遠心分離機が用いられる。デカンタ8は廃スラリ
ーを、砥粒と、当該砥粒よりも細かい微粒成分を不純物
として含む濁分散液とに遠心分離し、固形分として砥粒
を回収する。デカンタ8によって分離された濁分散液は
フィルター9に送られ、フィルター9はこの濁分散液か
ら不純物(使用可能な砥粒よりも細かい微粒成分)を濾
し取り、清澄な分散液を回収する。デカンタ8によって
回収された使用可能な砥粒、及び、フィルター9によっ
て回収された清澄な分散液は、前記調合槽1に戻されて
スラリー原料として再利用される。
【0007】ところで、デカンタ8として用いられるス
クリューコンベア型遠心分離機は、コンベア本体の外周
部に螺旋状に形成された羽根(スクリュー)を備えてい
るが、スクリューコンベアに要求される種々の機械的特
性を損なわないように螺旋羽根を構成するには、羽根の
肉厚や材質等の点で一定の制約がある。このため、遠心
分離の処理対象物がワイヤソー用スラリーのように、固
体含有量が極めて高くしかもその固体成分である砥粒自
体が切削性(又は研磨性)の物質であり、更に、運転時
の遠心加速度も並外れて高く設定する必要があるという
過酷な条件のもとでは、従来の設計のままでは螺旋羽根
(特に周縁部)が極めて早期に摩耗し、長期使用に耐え
ないという問題があった。
【0008】本発明は上記事情に鑑みてなされたもので
あり、その目的は、耐久性、特に螺旋羽根の耐摩耗性に
優れた遠心分離機を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、回転シリンダ内に、螺旋羽根を備えたスクリューコ
ンベアを回動可能に収容し、回転シリンダの内壁面とス
クリューコンベアとの間に螺旋状に区画された固液分離
領域を設けた遠心分離機において、前記スクリューコン
ベアの螺旋羽根の周縁部に、耐摩耗性を改善する耐摩手
段を設けたことをその要旨とする。
【0010】この遠心分離機によれば、回転シリンダの
遠心分離能力に応じて、固液分離領域に供給された処理
対象物(例えば廃スラリー)が固体成分と液体成分とに
分離され、その結果、当該固体成分が回転シリンダの内
壁面に層をなして付着する。回転シリンダの内壁面に付
着した固体成分は、スクリューコンベアと回転シリンダ
との相対回転関係に基づき、スクリューコンベアの螺旋
羽根によって掻き取られつつ固形分排出側へ搬送され
る。螺旋羽根の周縁部は回転シリンダの内壁面に付着し
た固体成分と直接接触して摩耗しやすい状況にあるが、
本発明では、当該周縁部に耐摩手段を設けることで、耐
摩耗性を改善している。
【0011】請求項2の発明は、前記耐摩手段が、前記
螺旋羽根の周縁部に取り付けられた複数の耐摩チップで
構成されていることを特徴とする。この構成によれば、
耐摩チップの取り付けによって耐摩手段を簡易に構成す
ることができる。また、耐摩チップが耐摩性を担保する
ので、スクリューコンベアの本体及び螺旋羽根の主要部
に従前の材料を使用でき、製造コストの増大を最小限に
止めつつ耐摩耗性を改善することができる。
【0012】請求項3の発明は、前記耐摩チップの各々
が、セラミックタイルと、前記螺旋羽根の周縁部に固着
されると共に前記セラミックタイルの一部を露出しつつ
これを収納する収納部を備えた収納ケースとによって構
成されていることを特徴とする。
【0013】この構成によれば、セラミックタイルを収
納ケースに納め、この収納ケースを介してセラミックタ
イルを螺旋羽根に取り付けることとしたため、耐摩性に
優れるが金属との親和性(溶融接着性等)に乏しい焼結
セラミックスを耐摩材料として使用することが可能とな
る。
【0014】請求項4の発明は、前記セラミックタイル
と前記収納ケースの収納部のそれぞれに形成された凹凸
部の係合関係に基づいて、当該セラミックタイルは当該
収納ケースの収納部より前記スクリューコンベアの半径
方向への離脱不能となっていることを特徴とする。
【0015】この構成によれば、セラミックタイル側と
収納ケース側との凹凸関係によって半径方向への離脱不
能な係合状態を形成するため、スクリューコンベアを高
速回転させたときも、遠心力によってセラミックタイル
が収納ケースから離脱するという事態を未然に防止する
ことができる。
【0016】請求項5の発明は、請求項3又は4の遠心
分離機において、前記セラミックタイルが窒化珪素セラ
ミックスの焼結体として提供されていることを特徴とす
る。窒化珪素の焼結体は耐摩性に優れており、本発明の
目的達成に貢献する。
【0017】請求項6の発明は、請求項2の遠心分離機
において、前記耐摩チップの各々がサーメット製のチッ
プ片によって構成されていることを特徴とする。サーメ
ットはそれ自体として耐摩性に優れており、本発明の目
的達成に貢献する。また、サーメット製のチップ片は、
金属製の螺旋羽根に対して溶接にて固着可能であり、取
り付け作業が容易という利点がある。尚、使用可能なサ
ーメットとしては窒化チタンがあげられる。
【0018】請求項7の発明は、請求項1の遠心分離機
において、前記耐摩手段が、前記螺旋羽根の周縁部を覆
うように設けられた超硬合金製の保護材で構成されてい
ることを特徴とする。超硬合金はそれ自体として耐摩性
に優れており、本発明の目的達成に貢献する。超硬合金
としてはタングステンカーバイト含有合金があげられ
る。尚、超硬合金とは、金属炭化物粉末と金属粉末とを
適量配合し焼結して得た合金のことである。
【0019】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の一実施形態を図
2〜図4を参照しつつ詳細に説明する。図2に示すよう
に、本実施形態に従う遠心分離機のケーシング11に
は、内部回転機構12が前部ベアリング13及び後部ベ
アリング14によって回動可能に支持されている。この
内部回転機構12の前端軸部12aには被動プーリ15
が取り付けられ、また、ケーシング11の外側に設けら
れたモータ17の出力軸には駆動プーリ16が取り付け
られている。両プーリ15,16には動力伝達ベルト1
8が掛装され、モータ17の動力によって内部回転機構
12が回転するようになっている。
【0020】内部回転機構12は、その回転軸線方向に
延びるスクリューコンベア21と、そのスクリューコン
ベア21を取り囲むように設けられた回転シリンダ22
とを備えている。スクリューコンベア21及び回転シリ
ンダ22の各前端部は、減速機構23(内部構造の図示
略)を介して前端軸部12aに作動連結されている。回
転シリンダ22の後端部は後部ベアリング14によって
回動可能に支持されている。また、スクリューコンベア
21の後端部には、インペラーポンプ24が一体回動可
能に外嵌されている。そして、インペラーポンプ24の
作動に伴い、回転シリンダ22内から装置後方に強制放
出される流体の動圧作用によって、回転シリンダ22の
後端部周壁内において、スクリューコンベア21及びイ
ンペラーポンプ24が、回転シリンダ22とは非接触状
態で浮上支持される。
【0021】減速機構23は、被動プーリ15及び前端
軸部12aを経てモータ17から伝達される動力をスク
リューコンベア21と回転シリンダ22とにそれぞれ減
速分配する。その結果、スクリューコンベア21と回転
シリンダ22とは、異なる回転角速度(スクリューコン
ベア21の回転角速度は回転シリンダ22の回転角速度
よりも若干小さい)で同一方向に回転する。
【0022】(回転シリンダ22)回転シリンダ22の
前側周壁部には、その軸芯周りに等角度間隔にて放射状
に配置された複数の固形分排出口31が穿設されてい
る。一方、回転シリンダ22の後側周壁部の内側には、
その軸芯に向かって延びる区画壁33が突設されてい
る。この鍔状の区画壁33は、回転シリンダ22内を、
スクリューコンベア21の主要部を収容する固液分離領
域と、インペラーポンプ24を収容するポンプ室32と
に前後に区画する。この鍔状の区画壁33には、回転シ
リンダ22の軸芯から半径方向に所定距離だけ隔てた位
置に複数の連通孔35が形成されている。各連通孔35
は、前記固液分離領域と、前記ポンプ室32とを連通す
る。
【0023】回転シリンダ22の略中央における周壁の
肉厚は、固形分排出口31の方に向かってシリンダ内径
が徐々に小さくなるように設定され、固形分排出口31
の手前においてシリンダ内径が最小となっている。その
結果、回転シリンダ22の略中央部の周壁には、回転シ
リンダ内壁面としての断面テーパ状の円錐形内周面34
a及び円筒形内周面34bが形成される。円筒形内周面
34b及び区画壁33によって囲まれた内部領域は、こ
の遠心分離機で処理される処理対象物(例えば廃スラリ
ー)の実質的な固液分離領域を形成する。また、円錐形
内周面34aを有する回転シリンダ22の周壁部はコー
ン部と呼ばれ、そのコーン部の前端付近は、固液分離動
作時に液体に浸らない部位となることから、特にビーチ
ゾーンと呼ばれている。
【0024】(スクリューコンベア21)スクリューコ
ンベア21は、その軸線方向に延びる軸部25と、その
軸部25の外周に螺旋状に形成された羽根(スクリュ
ー)26とを備えている。この螺旋羽根26は、主とし
て前記回転シリンダ22内の固液分離領域に存在してい
る。当該螺旋羽根26の各部位の高さは、スクリューコ
ンベア21が回転しても螺旋羽根26の先端(周縁)が
円錐形内周面34a又は円筒形内周面34bと非接触の
状態を維持することができる最大限の高さに設定されて
いる。従って、螺旋羽根26の周縁部は、円錐形内周面
34a又は円筒形内周面34bの直近にあり、前記回転
シリンダ22の固液分離領域は、スクリューコンベア2
1の螺旋羽根26によって螺旋状の通路を形成するが如
く区画される。
【0025】スクリューコンベア21の軸部25内に
は、その軸方向中央部あたりから後端部にかけて供給室
27が形成されている。この供給室27には、その後端
部開口より導入管28が挿入されており、その導入管2
8の先端(前端)は軸部25の軸方向中央域に達してい
る。当該中央域において軸部25の構成壁には、その軸
芯周りに等角度間隔にて放射状に配置された複数の供給
孔29が穿設されている。そして、この遠心分離機での
処理対象物(廃スラリー)は、導入管28によってその
後端部開口から供給室27内に導入されると共に、軸部
25の回転による遠心作用により、各供給孔29を経由
して、スクリューコンベア21と回転シリンダ22の内
周面との間の固液分離領域内に散布されるようになって
いる。
【0026】更に、図3に示すように、スクリューコン
ベア21の螺旋羽根26の周縁部には、耐摩手段を構成
する複数の耐摩チップ41が固定されている。これら耐
摩チップ41は、螺旋羽根26の前側スパイラル面及び
後側スパイラル面のうちの特に前側スパイラル面上に固
定されている(図2参照)。
【0027】図4(A)及び(B)に示すように、各耐
摩チップ41は、特殊形状のセラミックタイル42と、
該セラミックタイル42を収納する金属製の収納ケース
43とを備えている。収納ケース43は、それと同種又
は異種の金属よりなる螺旋羽根26の周縁部に対して溶
接によって固着されている。この際、各収納ケース43
の外側端が螺旋羽根26の周縁よりも更に外側に突出す
るように、各収納ケース43は螺旋羽根26に対して位
置決めされている。
【0028】各セラミックタイル42は、窒化珪素(S
3 4 )の焼結体として提供されており、その略中央
部がくびれた形状(「8」の字形状又は達磨形状)をな
している。即ち、各セラミックタイル42は、係合凹部
としての左右一対のくびれ部42aを有すると共に、本
体部に穿設されたビス孔42bを有している。
【0029】各収納ケース43には、前記セラミックタ
イル42の形状に対応する収納凹部43aが形成され、
この収納凹部43aには前記セラミックタイル42が嵌
入されている。即ち、各収納ケース43には、その収納
凹部43a内において、セラミックタイル42のくびれ
部42aと係合する一対の係合突部43bが形成されて
いる。従って、各収納凹部43aにおける一対の係合突
部43bと、セラミックタイル42のくびれ部42aと
の係合関係に基づき、当該セラミックタイル42は、ス
クリューコンベア21の半径方向に対しては、収納ケー
ス43から離脱不能となっている。また、各セラミック
タイル42は、ビス孔42bに挿入されたビス44によ
って収納ケース43に対し螺着されている。これによ
り、セラミックタイル42はスクリューコンベア21の
軸線方向に対して、収納ケース43から離脱不能となっ
ている。
【0030】尚、図4(A)及び(B)から分かるよう
に、セラミックタイル42が収納ケース43に収められ
た場合でも、セラミックタイル42の外側端が収納ケー
ス43の外側端よりも更に外側に突出し、かつ、セラミ
ックタイル42の上面が収納ケース43の上面よりも更
に前方側に突出(露出)するように、セラミックタイル
42及び収納ケース43の寸法が決定されている。
【0031】(作用及び効果)次に、この遠心分離機
を、図1に示すようなワイヤソーのスラリー管理システ
ムにおけるデカンタ8として使用した場合の作用を説明
する。
【0032】導入管28の後端部開口に供給された廃ス
ラリーは、導入管28を経て供給室27に導入される
と、スクリューコンベア21の回転に伴う遠心作用によ
り、供給孔29を介して前記固液分離領域に供給され
る。
【0033】回転シリンダ22はスクリューコンベア2
1よりも更に高速度で回転しているため、固液分離領域
に供給された廃スラリーは遠心分離作用を受けて、相対
的に比重の大きい砥粒成分と、当該砥粒成分よりも比重
の小さい微粒成分を不純物として含む濁分散液とに分離
される。そして、相対的に比重の大きい砥粒成分は、回
転シリンダ22の内壁面(主として円筒形内周面34
b)に付着して次第に円筒状のスラッジ層(図示せず)
を形成する。他方、濁分散液は、遠心力が働く限り、前
記スラッジ層の上側(内側)に円筒状の液層Lを形成す
る。
【0034】固液分離領域において、スクリューコンベ
ア21は螺旋羽根26に沿ったスパイラル状の流れを形
成し、液体成分としての濁分散液をインペラーポンプ2
4の方向に搬送する。そして、固液分離領域への廃スラ
リーの連続供給によって、前記スラッジ層及び濁分散液
層Lの厚みが増し、液層Lの液位が連通孔35の高さに
達するときには、その連通孔35の構成壁(区画壁3
3)を横溢してポンプ室32に濁分散液が流れ込む。こ
の濁分散液はインペラーポンプ24によって遠心分離機
の後端より外部に圧送排出される。
【0035】一方、円筒形内周面34bにスラッジ層を
形成した砥粒成分は、スクリューコンベア21の螺旋羽
根26(特にその外周部)によって掻き取られつつ、回
転シリンダ22のコーン部方向へ搬送される。コーン部
の先端付近は液層Lに浸らないビーチゾーンとなってお
り、このビーチゾーンにおいて泥状の砥粒成分が脱液さ
れ、固体成分として固形分排出口31より当該遠心分離
機の外部に連続的に排出される。
【0036】本実施形態に特徴的な効果は次の通りであ
る。 (イ)スクリューコンベア21の螺旋羽根26の周縁部
の全体に複数の耐摩チップ41を取り付けたので、当該
周縁部における耐摩耗性が大きく改善される。従って、
螺旋羽根26の周縁部によって、回転シリンダ22の内
壁面に付着した砥粒のスラッジを掻き取りつつ固形分排
出口31の方へ搬送する作業を繰り返しても、螺旋羽根
26の周縁部は容易に摩耗しない。従って、スクリュー
コンベア21の寿命が飛躍的に向上し、ひいては、遠心
分離機の信頼性及び耐用年数が大幅に改善される。
【0037】(ロ)セラミックタイル42を収納ケース
43に対してビス44を用いて着脱可能に固定している
ため、収納ケース43を現状のままにして破損したセラ
ミックタイル42のみを交換することができる。従っ
て、スクリューコンベア21の保守管理が極めて容易
で、しかも経済的なものとなる。
【0038】(ハ)螺旋羽根26の外周部における耐摩
チップ41の配列方法を変更することや、一部の耐摩チ
ップ41において収納ケース43からセラミックタイル
42を取り外しておく等することで、スクリューコンベ
ア21の動バランスを意図的に調整することができる。
従って、遠心分離機に回転駆動に関する不具合が生じた
場合の対処が容易になるという利点がある。
【0039】(ニ)各耐摩チップ41において、収納凹
部43aにおける一対の係合突部43bと、セラミック
タイル42のくびれ部(係合凹部)42aとの係合関係
に基づき、当該セラミックタイル42はスクリューコン
ベア21の半径方向に対して収納ケース43から離脱不
能となっている。従って、スクリューコンベア21の回
転速度がかなり高速の場合でも、遠心力によってセラミ
ックタイル42が螺旋羽根26から脱落するおそれがな
く、当該遠心分離機の運転速度を上昇させることができ
る。
【0040】(ホ)以上の観点から、本実施形態の遠心
分離機は、ワイヤソーのスラリー管理システムで用いら
れるデカンタとして極めて優れた適性を有している。 尚、本発明は上記実施形態のみに限定されるものではな
く、次のような態様にて実施されてもよい。
【0041】(a)図5に示すように、耐摩チップ41
において、略長方形状のセラミックタイル45の中央部
両側に左右一対の突部45aを形成すると共に、収納ケ
ース46の収納凹部46aには、前記セラミックタイル
45の形状に対応させて前記一対の突部45aと係合す
る一対の係合凹部46bを形成すること。この凹凸構成
によっても、セラミックタイル45は収納ケース46か
らスクリューコンベア21の半径方向への離脱が不能と
なる。
【0042】(b)図6(A)に示すように、前記耐摩
手段を構成する各耐摩チップを、単独のサーメット製チ
ップ片51によって構成すること。当該チップ片51に
使用可能な耐摩性サーメットとしては、窒化チタン(T
iN)があげられる。この場合、耐摩チップ51自体が
サーメットであることから、金属製の螺旋羽根26に対
して耐摩チップ51を溶接にて直接固定でき、前述のよ
うな収納ケースを必要としないという利点がある。この
構成によっても、前記実施形態と同様の効果を得ること
ができる。
【0043】(c)図6(B)に示すように、耐摩手段
として、螺旋羽根26の周縁部を覆う超硬合金製の保護
材52を設けること。当該保護材52に使用可能な超硬
合金としては、例えば、タングステンカーバイト(W
C)とニッケル系金属(例えば「ハステロイ」(商品
名))との合金があげられる。保護材52の肉厚Tは、
要求される耐用時間に応じて設定すればよいが、一般に
は、1.0〜3.0ミリメートルの範囲が好ましい。こ
の構成によっても、前記実施形態と同様の効果を得るこ
とができる。
【0044】(d)前記図2には、固液分離領域内に螺
旋羽根26付きのスクリューコンベア21を配設した遠
心分離機を示したが、本発明は、固液分離領域内に螺旋
羽根26の他に複数の分離板(ベーン)をも併設したタ
イプのスクリューコンベア型遠心分離機(特公昭63−
2218号公報参照)に適用されてもよい。
【0045】(e)前記図2のスクリューコンベア21
においては、螺旋羽根26の外周部の全域にわたり耐摩
チップ41を取り付けたが、スクリューコンベア21の
前半部のみ、即ち、回転シリンダ22の円錐形内周面3
4aと対向する螺旋羽根26の外周部のみに耐摩チップ
41を取り付けるようにしてもよい。これは、円錐形内
周面34aに沿って前記コーン部の先端に向けて砥粒の
スラッジを掻きあげる部位が、他の部位(円筒形内周面
34bと対向する部位)よりも特に摩耗しやすいためで
ある。
【0046】(f)本発明のスクリューコンベア型遠心
分離機は、図1の分離回収機構7における第1分離回収
段階に用いられるほか、第2分離回収段階においても用
いることができる。第2分離回収段階として用いる場合
には、第1分離回収段階のデカンタ8として使用する場
合よりも更に高速回転(例えば2000G〜4000
G)させる必要がある。これにより、濁分散液中に微粒
成分として含まれている切削屑と分散液とを完全に分離
し、清澄な分散液のみを回収することが可能となる。
【0047】
【発明の効果】以上詳述したように、各請求項に記載の
発明によれば、耐久性、特に螺旋羽根の耐摩耗性に優れ
た遠心分離機とすることができる。特に、処理対象物が
ワイヤソー用スラリーのように、固体含有量が極めて高
く、しかもその固体成分である砥粒自体が切削性(又は
研磨性)の物質であり、更に、運転時の遠心加速度も並
外れて高く設定する必要があるという過酷な条件のもと
でも、螺旋羽根が摩耗することなく長期使用に耐え得る
ため、本発明の遠心分離機は、ワイヤソーのスラリー管
理システムにおけるデカンタとして極めて優れた適性を
有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】ワイヤソーのスラリー管理システムの概要を示
す図。
【図2】遠心分離機の断面図。
【図3】螺旋羽根の外周部に配列された耐摩チップを示
す正面図。
【図4】(A)は耐摩チップの拡大正面図、(B)はそ
の耐摩チップのX−X線での断面図。
【図5】耐摩チップの別例を示す正面図。
【図6】(A)及び(B)は耐摩手段の別例を示す断面
図。
【符号の説明】
21…スクリューコンベア、22…回転シリンダ、26
…螺旋羽根(スクリュー)、34a…円錐形内周面、3
4b…円筒形内周面(34a,34bは回転シリンダの
内壁面を構成する)、41…耐摩手段としての耐摩チッ
プ、42,45…セラミックタイル、43,46…収納
ケース、43a,46a…収納部としての収納凹部、5
1…耐摩手段及び耐摩チップとしてのチップ片、52…
耐摩手段としての保護材。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 黒田 健正 神奈川県横須賀市神明町1番地 株式会社 日平トヤマ技術センター内 (72)発明者 和田 豊尚 神奈川県横須賀市神明町1番地 株式会社 日平トヤマ技術センター内 (72)発明者 西田 高治 大阪府大阪市北区堂島浜2丁目2番8号 東洋紡績株式会社内 (72)発明者 大森 一樹 神奈川県川崎市川崎区大川町2番1号 三 菱化工機株式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】回転シリンダ内に、螺旋羽根を備えたスク
    リューコンベアを回動可能に収容し、回転シリンダの内
    壁面とスクリューコンベアとの間に螺旋状に区画された
    固液分離領域を設けた遠心分離機において、 前記スクリューコンベアの螺旋羽根の周縁部に、耐摩耗
    性を改善する耐摩手段を設けたことを特徴とする遠心分
    離機。
  2. 【請求項2】前記耐摩手段は、前記螺旋羽根の周縁部に
    取り付けられた複数の耐摩チップで構成されている請求
    項1に記載の遠心分離機。
  3. 【請求項3】前記耐摩チップの各々は、セラミックタイ
    ルと、前記螺旋羽根の周縁部に固着されると共に前記セ
    ラミックタイルの一部を露出しつつこれを収納する収納
    部を備えた収納ケースとによって構成されている請求項
    2に記載の遠心分離機。
  4. 【請求項4】前記セラミックタイルと前記収納ケースの
    収納部のそれぞれに形成された凹凸部の係合関係に基づ
    いて、当該セラミックタイルは当該収納ケースの収納部
    より前記スクリューコンベアの半径方向への離脱不能と
    なっている請求項3に記載の遠心分離機。
  5. 【請求項5】前記セラミックタイルは、窒化珪素セラミ
    ックスの焼結体として提供されている請求項3又は4に
    記載の遠心分離機。
  6. 【請求項6】前記耐摩チップの各々は、サーメット製の
    チップ片によって構成されている請求項2に記載の遠心
    分離機。
  7. 【請求項7】前記耐摩手段は、前記螺旋羽根の周縁部を
    覆うように設けられた超硬合金製の保護材で構成されて
    いる請求項1に記載の遠心分離機。
JP29286596A 1996-11-05 1996-11-05 スクリューコンベア型遠心分離機 Pending JPH10128156A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP29286596A JPH10128156A (ja) 1996-11-05 1996-11-05 スクリューコンベア型遠心分離機

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP29286596A JPH10128156A (ja) 1996-11-05 1996-11-05 スクリューコンベア型遠心分離機

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10128156A true JPH10128156A (ja) 1998-05-19

Family

ID=17787382

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP29286596A Pending JPH10128156A (ja) 1996-11-05 1996-11-05 スクリューコンベア型遠心分離機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10128156A (ja)

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006198540A (ja) * 2005-01-21 2006-08-03 Mori Plant:Kk 固液分離機
KR100883924B1 (ko) 2008-02-19 2009-02-17 이희록 원심분리기의 스크류컨베이어용 타일어셈블리
JP2011025184A (ja) * 2009-07-28 2011-02-10 Nippon Canpack:Kk 使用済み珪藻土濾過材の脱水処理設備
CN102371215A (zh) * 2010-08-20 2012-03-14 上海市离心机械研究所有限公司 一种离心机螺旋叶片的边缘保护瓦结构
KR200466612Y1 (ko) * 2012-05-23 2013-04-30 이기영 산업용 구조물의 초경팁 고정구조
JP2013536073A (ja) * 2010-08-27 2013-09-19 アルファ・ラバル・コーポレイト・エービー 遠心分離機
KR20160010549A (ko) * 2013-05-15 2016-01-27 안드리츠 에스.아.에스. 스크롤 컨베이어 플라이트용 보호 타일
EP3427937A1 (de) * 2017-07-13 2019-01-16 Röhren- und Pumpenwerk Bauer Ges.mbH Schnecke eines pressschneckenseparators
CN110170385A (zh) * 2019-06-26 2019-08-27 绍兴金冶环保科技有限公司 叶片式冶金离心机
KR102193025B1 (ko) * 2019-09-02 2020-12-18 이종원 스크류 콘베어 크기 조절과 마모 대응이 가능한 수평형 원심분리장치
KR102193024B1 (ko) * 2019-09-02 2020-12-18 이종원 원심분리용 크기 조절과 마모 대응이 가능한 스크류 콘베어

Cited By (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006198540A (ja) * 2005-01-21 2006-08-03 Mori Plant:Kk 固液分離機
KR100883924B1 (ko) 2008-02-19 2009-02-17 이희록 원심분리기의 스크류컨베이어용 타일어셈블리
JP2011025184A (ja) * 2009-07-28 2011-02-10 Nippon Canpack:Kk 使用済み珪藻土濾過材の脱水処理設備
CN102371215A (zh) * 2010-08-20 2012-03-14 上海市离心机械研究所有限公司 一种离心机螺旋叶片的边缘保护瓦结构
JP2013536073A (ja) * 2010-08-27 2013-09-19 アルファ・ラバル・コーポレイト・エービー 遠心分離機
KR200466612Y1 (ko) * 2012-05-23 2013-04-30 이기영 산업용 구조물의 초경팁 고정구조
KR20160010549A (ko) * 2013-05-15 2016-01-27 안드리츠 에스.아.에스. 스크롤 컨베이어 플라이트용 보호 타일
EP3427937A1 (de) * 2017-07-13 2019-01-16 Röhren- und Pumpenwerk Bauer Ges.mbH Schnecke eines pressschneckenseparators
CN110170385A (zh) * 2019-06-26 2019-08-27 绍兴金冶环保科技有限公司 叶片式冶金离心机
CN110170385B (zh) * 2019-06-26 2023-09-01 绍兴金冶环保科技有限公司 叶片式冶金离心机
KR102193025B1 (ko) * 2019-09-02 2020-12-18 이종원 스크류 콘베어 크기 조절과 마모 대응이 가능한 수평형 원심분리장치
KR102193024B1 (ko) * 2019-09-02 2020-12-18 이종원 원심분리용 크기 조절과 마모 대응이 가능한 스크류 콘베어

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0664727B1 (en) Wear resistant basket for scroll centrifuge
US20060264312A1 (en) Centrifuge with clutch mechanism for synchronous blade and bowl rotation
JPH10128156A (ja) スクリューコンベア型遠心分離機
US6790169B2 (en) Centrifuge with feed tube adapter
ES2234263T3 (es) Mecanismo de embrague de centrifuga y diseño de cuchillas con mecanismos de control.
US6780147B2 (en) Centrifuge with open conveyor having an accelerating impeller and flow enhancer
US20030228966A1 (en) Centrifuge systems and methods
JP2009268963A (ja) 縦型遠心分離機
CN211329846U (zh) 液压驱动式钻井液离心机
CN210753237U (zh) 一种卧螺离心机
CA2001470C (en) Solids-liquids separator
JP2997700B2 (ja) デカンタ型遠心分離機
US5720879A (en) Horizontal centrifugal separator with angulated vanes
JP6006453B1 (ja) 遠心分離装置
JPH08135653A (ja) 水中軸受装置
JPH08338425A (ja) 水中軸受装置
EP1579918B1 (en) Centrifugal machine
JP3225461B2 (ja) 吐出口ブッシュ
GB2059816A (en) Centrifugal separator apparatus
JPS5926813A (ja) スクリユ−コンベヤ
JPH105626A (ja) 遠心分離装置
EP0882511A2 (en) Centrifugal separator
JP2005169299A (ja) 微粒子混合流体の定量供給装置
JP3145935B2 (ja) コーン型遠心分離機
KR200200291Y1 (ko) 습식 분쇄 분산기의 미립자 분리장치

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20040106

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20040601