JPH10127642A - 医療用処置挿入具 - Google Patents

医療用処置挿入具

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JPH10127642A
JPH10127642A JP8290337A JP29033796A JPH10127642A JP H10127642 A JPH10127642 A JP H10127642A JP 8290337 A JP8290337 A JP 8290337A JP 29033796 A JP29033796 A JP 29033796A JP H10127642 A JPH10127642 A JP H10127642A
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JP
Japan
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balloon
cylindrical sheet
tip
tube
medical treatment
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Application number
JP8290337A
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English (en)
Inventor
Junichi Miura
純一 三浦
Fumihiro Umiga
文広 海賀
Minoru Shibata
稔 柴田
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Sumitomo Bakelite Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Bakelite Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 内視鏡下手術で処置、摘出を行う際に、直接
手で臓器に触れ、確実、安全に短時間で処置できる医療
用処置用挿入具を提供する。 【解決手段】 円筒状シート外周に隣接して、先バルー
ンと後バルーン形成させ、それぞれのバルーンには、枝
チューブを連通して後端部に気液開閉装置を付設する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内視鏡下手術にお
いて、吊り上げ法を用いて、臓器を直接手で触れて処置
するための処置挿入具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、低侵襲治療方法として、内視鏡下
手術が広く施行されるようになってきた。内視鏡下手術
は、主に腹部の諸臓器、例えば、胃、脾臓、腸、胆嚢等
の手術を行う際、腹壁に炭酸ガスを注入することにより
空間をつくり、そこへトラカール等の器具挿入用筒を複
数本刺入し、これより挿入された内視鏡の視野を見なが
ら、種々の処置具を挿入し、手術をする方法である。従
って、本法によると従来の開腹手術に比べ、切開創が極
めて小さく、患者へのダメージが少ないというメリット
がある。ここで、体内へ炭酸ガスを注入加圧し、腹腔内
等に必要な空間を形成せしめることを、気腹法と称せら
れる。一方、炭酸ガスの注入を行わず、皮下へ鋼線等を
刺し込んで腹壁を吊り上げる方法もあり、これを気腹法
に対し、吊り上げ法と呼ばれる。現状では、手術のし易
さなどから気腹法が多く使われているが、気腹により合
併症の可能性のある長時間の手術、小切開等を加える手
術には吊り上げ法を多く使われている。しかしながら、
こうした内視鏡下手術においては、吊り上げ法を使用す
るときも大半は、内視鏡で映し出されたモニターの映像
を見ながら、実際に手で触れて処置を行っているのでは
なく、トラカール等の挿入筒あるいは小切開口より鉗子
類等を挿入しての遠隔操作で処置するために、処置や操
作が難しかったり、時間がかかるという欠点があり、術
者にとってはストレスの大きい術式であるといえる。ま
た、万が一、術中に臓器や大血管を傷つけるような場合
には、円筒状のトラカールしか処置ルートがないため、
緊急のリカバリー処置が困難となる危険もある。特に、
大血管を傷つけた場合、瞬時の内に大出血を引き起こ
し、最悪の結果となる可能性が高い。更に、癌組織を体
外に摘出する際に、腹壁に癌組織が付着し、転移すると
いう欠点もある。
【0003】
【発明が解決しようとする問題】本発明は、従来の内視
鏡下手術における臓器処置のこのような欠点を解決する
もので、その目的とするところは、吊り上げ法で臓器処
置を行う際に、直接手で臓器に触れ、確実、安全に短時
間で処置できることにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明による医療用処置挿入具は、円筒状シート外周
に隣接して、先端側に先バルーン、後端側に後バルーン
を形成させ、更に、先端が該円筒状シートを通って該先
バルーン内に連通した先枝チューブ、および先端部が該
後バルーンに連通した後枝チューブより構成され、該先
枝チューブと該後枝チューブの後端部には各々接続用コ
ネクターを有する気液開閉装置を付設したことを構造上
の特徴とする。
【0005】
【発明の実施の形態】以下図面を用いて本発明を詳細に
説明する。図1は本発明による医療用処置挿入具の一実
施例を示す図であり、図1(a)は外観図、(b)は
(a)の断面図である。図2は他の実施例を示す外観図
であり、図3、図4は使用状態を示す概略図である。
【0006】本発明による医療用処置挿入具は、図1
(a)のように、円筒状シート(3)外周に隣接して、
先端側に先バルーン(1)、後端側に後バルーン(2)
を形成させ、更に、先端が該円筒状シート(3)を通っ
て該先バルーン内(1)に連通した先枝チューブ
(4)、および先端部が該後バルーン(2)に連通した
後枝チューブ(5)より構成され、該先枝チューブ
(4)と該後枝チューブ(5)の後端部には各々接続用
コネクターを有する気液開閉装置を付設している。
【0007】先バルーン(1)、および後バルーン
(2)は、図1(b)の断面図のように、ドーナツ状で
中空の内腔を形成させたバルーンである。通常はブロー
成形、ディップ成形、フィルム加工、回転成形などの中
空成形等で作製される。それぞれが一体的に成形されて
も、当然ながら本特許範囲に含まれるものである。ま
た、円筒状シート(3)と先バルーン(1)及び後バル
ーン(2)が貼り合わされたり、一体化させて形成した
り、円筒状シート(3)を内筒とし、その外周に外筒と
して円筒状シートとを重ね合わせ、その先端部及び中央
部で内外筒を接着して、先バルーン(1)と後バルーン
(2)を形成させたものでも良い。先バルーン(1)、
後バルーン(2)共に、バルーン肉厚は0.1〜2mm
程度の薄肉が好ましく、特に先バルーン(1)は腹壁
(7)の3〜10cm程度の切開口より体内(6)に挿
入するため、薄肉でかさばらない方が有利であり、バル
ーン内に空気を注入した場合でも、実使用の2倍以上の
量を注入しても破裂しない程度の最低限の肉厚が好まし
い。円筒状シート(3)の内径は、後バルーン(2)と
先バルーン(1)内を通して手、腕(14)を挿入して
処置を行うため、手、腕(14)が挿入できる程度の径
が好ましく、60〜90mm程度が適当である。最外径
は90〜200mm程度で、特に先バルーン(1)は体
内(6)挿入時かさばらない程度の外径にするのが好ま
しい。バルーン材質については、例えば、軟質塩化ビニ
ル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプ
ロピレン樹脂、ポリエステル樹脂、シリコーンゴム、天
然ゴムのような適度な柔軟性をもつ材料が好ましいが必
ずしもそのような材質に限定する必要はない。先バルー
ン(1)が空気を注入しない状態で、かさばらず切開口
より体内(6)に簡単に挿入でき、体組織を傷つけない
程度の柔軟性をもち、また、空気、あるいは水を注入し
た場合にも実使用の2倍以上の量を注入しても破裂しな
い程度の十分な破裂強度及び引裂強度をもつ材質を選択
することが肝要である。
【0008】円筒状シート(3)は肉厚0.1〜2mm
の円筒状のシート部材であり、通常、インフレーション
成形等で作製されるが特に、これに限定されない。使用
上、そのシート内に手、腕(14)を挿入し、また、切
開口で固定されるため、材質は、かさばらず、適度な柔
軟性をもつ材質がよく、例えば、軟質塩化ビニル樹脂、
ポリウレタン樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン
樹脂、ポリエステル樹脂、シリコーンゴム、天然ゴムの
ような材料が好ましい。また、内径も50〜100mm
程度が適切である。そのシートの外周に、先バルーン
(1)と後バルーン(2)を貼り合わせるが、先バルー
ン(1)と後バルーン(2)の間隔は患者の腹壁(7)
の厚さに対応するもので通常10〜15mm程度である
が、特に個人差のある皮下脂肪層の厚みを考慮して5〜
30mmの間で数種準備しておくのが好ましい。そのた
め、円筒状シート(3)長さは5〜20cm程度が適切
である。
【0009】図1(a)断面のように、先枝チューブ
(4)は、先端部が円筒状シート(3)内を通って、先
バルーン(1)内に開口し、後枝チューブ(5)は先端
部が後バルーン(2)内に開口し、各々そこからバルー
ン部の後端側へ気液流通のために導き出されたチューブ
である。先枝チューブ(4)は先端部が円筒状シート
(3)の内側あるいは外側のどちらを通っても、先バル
ーン(1)に開口していれば良い。また、先枝チューブ
(4)及び後枝チューブ(5)は、図1(a)のように
各々独立したチューブでも良いが、図2に示すようにバ
ルーン後端部近傍は互いに一体化されたチューブで2つ
の流通路をもつ2腔チューブ(8)を用い、後方の位置
に分岐部(9)を設けて枝分かれしても良い。材質とし
ては、例えば、軟質塩化ビニル樹脂、ウレタン樹脂、シ
リコーンゴム、天然ゴムのような適度な柔軟性と硬度を
もつ材料を使用し、押出成形された内径0.3〜3m
m、肉厚0.3〜2mmのチューブが好ましい。また、
枝チューブ(4)(5)の長さは、術者が様々な処置具
を使用するのに支障にならないように、30〜300m
m程度が適当である。
【0010】更に、先枝チューブ(4)および後枝チュ
ーブ(5)の後端部には、それぞれ気液開閉装置(1
0)(11)であるコネクターを有する逆止弁、2方コ
ック、もしくは3方コック等が連結されており一般的な
バルーンの膨張注入器具である注射筒の着脱により、簡
便に開閉できる構造となっている。また、枝チューブ
(4)(5)と気液開閉装置(10)(11)の間には
パイロットバルーン(12)(13)が連結されても良
く、この場合、パイロットバルーン(12)(13)
は、バルーン部(1)(2)のバルーン膨張状況のモニ
ターができるように、例えば、軟質塩化ビニル樹脂、ウ
レタン樹脂、シリコーンゴム、天然ゴム等の適度な柔軟
性と弾力性を有する材料で成形されている。
【0011】本発明による医療用処置挿入具の使用に当
たっては、例えば、図3に示すように腹壁(7)の切開
口から、先バルーン(1)を手で小さくし、体内(6)
に挿入する。挿入後、気液開閉装置(10)(11)か
ら、シリンジ等を用いて空気または水を注入することに
より先バルーン(1)を膨張させる。ここで、この医療
用処置挿入具を引いて腹壁(7)内側に先バルーン
(1)を密着させた後、後バルーン(2)を同様にして
体外で膨張させ、腹壁(7)を先バルーン(1)と後バ
ルーン(2)の2つのバルーン膨張部で挟み込むように
して、気密的に医療用処置挿入具を体表に固定する。後
バルーン(2)と先バルーン(1)の内側の円筒状シー
ト(3)を通して体外と体内(6)が通じており、円筒
状シート(3)から手、腕(14)を挿入して直接、処
置を行う。
【0012】
【発明の効果】本発明の医療用処置挿入具は腹壁の切開
口より挿入する時、かさばりがなく、また、バルーンの
適度な柔軟性のため、安全に容易に挿入できる。また、
2個のバルーン膨張部をもち、体内と体外表面でバルー
ンを膨張させることにより、切開口を体内外から挟み込
むように固定でき、医療用処置挿入具を気密的に確実に
固定することができる。バルーンが柔軟なため、小切開
口についても損傷する恐れがない。膨張したバルーン内
部で、体外と体内が通じるため、体外から体内に手を容
易に挿入して直接手で臓器処置あるいは摘出を行え、確
実、安全に短時間で処置することができる。また、膨張
バルーンは操作角度に追随して自由に変形し、臓器処置
を容易に行うことができる。更に、癌組織を体外に取り
出すときにも腹壁に付着することがなく取り出すことが
出来るため、転移の心配がなく、安全、短時間で処置が
行うことができ、内視鏡下手術で処置を行う場合、極め
て有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)吊り上げ法で目的を達成するための本発
明による医療用処置挿入具の一実施例を示す図である。 (b)吊り上げ法で目的を達成するための本発明による
医療用処置挿入具の一実施例を示す断面図である。
【図2】吊り上げ法で目的を達成するための本発明によ
る医療用処置挿入具の他の実施例を示す図である。
【図3】本発明による医療用処置挿入具の使用状態を示
す概略図である。
【図4】本発明による医療用処置挿入具の手を挿入した
ときの使用状態を示す概略図である。
【符号の説明】
1.先バルーン 2.後バルーン 3.円筒状シート 4.先枝チューブ 5.後枝チューブ 6.体内 7.腹壁 8.2腔チューブ 9.分岐部 10.11.気液開閉装置 12.13.パイロットバルーン 14.手、腕

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 円筒状シート外周に隣接して、先端側に
    先バルーン、後端側に後バルーンを形成させ、更に、先
    端が該円筒状シートを通って該先バルーン内に連通した
    先枝チューブ、および先端部が該後バルーンに連通した
    後枝チューブより構成され、該先枝チューブと該後枝チ
    ューブの後端部には各々接続用コネクターを有する気液
    開閉装置を付設したことを特徴とする医療用処置挿入
    具。
  2. 【請求項2】 円筒状シートと先バルーン及び後バルー
    ンが貼り合わされて形成した請求項1の医療用処置挿入
    具。
  3. 【請求項3】 円筒状シートを内筒とし、その外周に外
    筒として円筒状シートとを重ね合わせ、その先端部及び
    中央部で内外筒を接着して、先バルーンと後バルーンを
    形成させた請求項1の医療用処置挿入具。
  4. 【請求項4】 円筒状シートの長さが5〜20cm、円
    筒状シート内径が5〜10cmである請求項1の医療用
    処置挿入具。
JP8290337A 1996-10-31 1996-10-31 医療用処置挿入具 Pending JPH10127642A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016112184A (ja) * 2014-12-15 2016-06-23 株式会社ワールドプリンター 開創器
CN109171835A (zh) * 2018-09-28 2019-01-11 大连大学附属中山医院 保胆手术中胆汁及结石收集装置

Cited By (3)

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