JPH1012630A - 高周波集積回路装置 - Google Patents

高周波集積回路装置

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JPH1012630A
JPH1012630A JP8159568A JP15956896A JPH1012630A JP H1012630 A JPH1012630 A JP H1012630A JP 8159568 A JP8159568 A JP 8159568A JP 15956896 A JP15956896 A JP 15956896A JP H1012630 A JPH1012630 A JP H1012630A
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JP
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recess
gate
electrode
fet
layer
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JP8159568A
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English (en)
Inventor
Takao Moriwaki
孝雄 森脇
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 FETのリセス形状がばらついた場合におい
ても、容易に所望の特性を得ることができる高周波集積
回路装置を提供することを課題とする。 【解決手段】 ゲートリセス9を有するFET100
と、このゲートリセス9と同時に形成したリセス10を
抵抗層2bの電極3a,3bとに挟まれた領域に備えた
抵抗101とを設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、高周波集積回路
装置に関するものであり、特に抵抗と、リセス構造を有
するFET(Field Effect Transister) とを備えた高周
波集積回路装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図5は従来の同一基板上に形成されてい
る高周波集積回路装置(MMIC:Microwave Monolith
ic IC)の主要部の構造を摸式的に示す断面図であり、図
5(a)はFET,図5(b) はこのFETと同一基板上に
形成された抵抗を示している。図において、4は半絶縁
性GaAs基板、2aはGaAs基板4にSiをドープ
してなる活性層、2bはGaAs基板4にSiをドープ
してなる抵抗層、3a,3bは電極、6は活性層2aに
ショットキ接触可能な材料からなるゲート電極、7は金
(Au)等の活性層2aにオーミック接触可能な材料か
らなるソース電極、8は金等の活性層2aにオーミック
接触可能な材料からなるドレイン電極、9はゲートリセ
スである。
【0003】従来の高周波集積回路装置においてはFE
Tは、GaAs基板4上に活性層2aを形成した後、ソ
ース電極7,ドレイン電極8をそれぞれAu等のオーミ
ックメタルを蒸着により形成し、さらに、該ソース電極
7とドレイン電極8とに挟まれた領域の中央部にウエッ
トエッチングによりゲートリセス9を形成し、さらに、
蒸着とリフトオフとを組み合わせてゲートリセス9内に
ゲート電極6を形成することにより形成される。
【0004】また、抵抗は、GaAs基板4上に抵抗層
2bを形成した後、抵抗層2b上にオーミックメタル
(Au等)を蒸着することで電極3a,3bを設けるこ
とにより形成される。なお、この抵抗の抵抗値は、FE
Tの形状にかかわらず一定となっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】以上のような構造を従
来の高周波集積回路装置のFET及び抵抗は備えてい
た。しかしながら、従来のFETにおいてはその製造工
程において、ゲートリセス9のリセス形状の制御が難し
いため、リセス形状がばらつき、その結果、飽和電流、
ピンチオフ電圧等のFETの特性にばらつきが生じてし
まい、所望の特性を有する高周波集積回路装置が得られ
なくなるという問題が発生していた。
【0006】従って、通常はFETの動作点を決めるた
めに、上記抵抗を用いたバイアス回路をFETのゲート
電極6に接続する構成とするが、FETのリセス形状が
ばらついてFET特性がばらつくと、上記抵抗を用いた
バイアス回路では、抵抗値が一定であるために所望の動
作点を決定することができず、所望の特性を有する高周
波集積回路装置が得られなくなる場合があった。
【0007】このため、バイアス回路内に調整用の複数
の回路パターンを設け、FET特性のバラツキに応じて
上記回路パターンの一つを選択するようにしたり、ある
いは高周波集積回路装置の外部にFET特性のばらつき
を補償するような調整用の回路を設け、これとバイアス
回路とを接続することにより、動作点を決定していた
が、このような手段を用いると、調整用の複数の回路パ
ターンが必要となるため、チップサイズが大きくなった
り、回路パターンを選択するため工程が複雑化したり、
調整用の回路を外部に設けるために高周波集積回路装置
が複雑化したりするというような問題があった。
【0008】この発明は上記のような問題点を解消する
ためになされたものであり、FETのリセス形状がばら
ついた場合においても、容易に所望の特性を得ることが
できる高周波集積回路装置を提供することを目的とす
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明に係る高周波集
積回路装置は、半絶縁性半導体基板と、該半導体基板上
の所定の領域上にそれぞれ配置された不純物を有する活
性層,及び不純物を有する抵抗層と、該活性層の所定の
領域上にそれぞれ配置された、該活性層とオーミック接
触するソース電極,及びドレイン電極と、該活性層の、
上記ソース電極,及びドレイン電極に挟まれた領域に設
けられたゲートリセスと、上記ゲートリセスの底面上に
設けられた、上記活性層とショットキ接触するゲート電
極と、上記抵抗層上にそれぞれ配置された、該抵抗層と
オーミック接触する第1,第2の電極と、上記抵抗層
の、上記第1の電極と第2の電極とに挟まれた領域に、
上記ゲートリセスを形成する工程において同時に形成し
てなるリセスとを備えるようにしたものである。
【0010】また、上記高周波集積回路装置において、
上記ゲート電極と上記第1の電極とが互いに接続され,
かつ、この接続がその一端が接地された所定の抵抗値を
有する抵抗と接続されており、上記第2の電極はバイア
ス直流電源と接続されており、上記ソース電極は接地さ
れているようにしたものである。
【0011】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.この発明の実施の形態1に係る高周波集
積回路装置は、半絶縁性半導体基板と、該半導体基板上
の所定の領域上にそれぞれ配置された不純物を有する活
性層,及び不純物を有する抵抗層と、該活性層の所定の
領域上にそれぞれ配置された、該活性層とオーミック接
触するソース電極,及びドレイン電極と、該活性層の、
上記ソース電極,及びドレイン電極に挟まれた領域に設
けられたゲートリセスと、上記ゲートリセスの底面上に
設けられた、上記活性層とショットキ接触するゲート電
極と、上記抵抗層上にそれぞれ配置された、該抵抗層と
オーミック接触する第1,第2の電極と、上記抵抗層
の、上記第1の電極と第2の電極とに挟まれた領域に、
上記ゲートリセスを形成する工程において同時に形成し
てなるリセスとを備えるようにしたものであり、これに
より、高周波集積回路装置のFETの動作を調整する回
路,または、FETの出力を取り出す回路に上記抵抗を
用いた場合においては、FETのゲートリセスのばらつ
きに伴うFET特性の変動に対応して、抵抗の抵抗値が
ばらつくため、FETの特性のばらつきを上記抵抗によ
り補償することが可能となり、FETのリセス形状がば
らついた場合においても、調整用の回路パターンを選択
したり、調整用の回路を外部に設けたりすることなく、
容易に所望の特性を得ることができる高周波集積回路装
置を提供することができる。
【0012】以下、実施の形態1の詳細について説明す
る。図1は本発明の実施の形態1に係る高周波集積回路
装置(MMIC:Microwave Monolithic IC)の主要部の
構造を摸式的に示す断面図であり、図1(a) はFET(F
ield Effect Transister:電界効果型トランジスタ)の
ソース・ドレイン方向の断面図,図1(b) はこのFET
と同一基板上に形成されている抵抗の、その電極間を結
ぶ方向に沿った断面図,及び図1(c) は図1(b) の抵抗
のI−I方向の断面図である。図において、100はF
ET、101は抵抗、4は半絶縁性GaAs基板、2a
はGaAs基板4にSiをドープしてなる活性層、2b
はGaAs基板4にSiをドープしてなる抵抗層で、こ
の活性層2a及び抵抗層2bは、基板4にSiをドープ
して形成する代わりに、基板4上にSiをドープしてな
るGaAs層を結晶成長させるようにしてもよい。3
a,3bは電極、6は活性層2aにショットキ接触可能
な材料からなるゲート電極、7は金等の活性層2aにオ
ーミック接触可能な材料からなるソース電極、8は金等
の活性層2aにオーミック接触可能な材料からなるドレ
イン電極、9はゲートリセス、10は上記ゲートリセス
9と同一の工程において形成された抵抗値調整用のリセ
スである。なお、リセスの伸びる方向は、電極3a,b
を結ぶ方向以外の方向、例えば電極3a,bを結ぶ方向
に対して垂直な方向であってもよい。
【0013】この実施の形態1の高周波集積回路装置に
おいてはFET100は、GaAs基板4上に活性層2
aを形成した後、ソース電極7,ドレイン電極8をそれ
ぞれAu等のオーミックメタルを蒸着により形成し、さ
らに、該ソース電極7とドレイン電極8とに挟まれた領
域の中央部にウエットエッチングによりゲートリセス9
を形成し、さらに、蒸着とリフトオフとを組み合わせて
ゲートリセス9内にゲート電極6を形成することにより
形成される。
【0014】また、抵抗101は、GaAs基板4上に
抵抗層2bを形成した後、抵抗層2b上にオーミックメ
タル(Au等)を蒸着することで電極3a,3bを設け
た後、抵抗値調整用のリセス10を設けることにより形
成されるが、このリセス10は、上記FET100のゲ
ートリセス9を形成する際に同時に形成する,つまり一
度のウエットエッチング工程において、ゲートリセス9
とリセス10とを同時に形成するようにする。
【0015】この実施の形態1においては、ゲートリセ
ス9を有するFET100はリセス形状の制御が困難で
あるため、飽和電流、ピンチオフ電圧等のFET特性に
ばらつきが生じるが、抵抗101も、ゲートリセス9と
同時に形成されるリセス10を備えており、このリセス
10の形状もゲートリセス9と同じ割合でばらつくこと
になる。ここで、この抵抗101においては、リセス1
0の形状が変化すると、抵抗101の電極3a,3bを
結ぶ方向と垂直な方向の断面における断面積が変化する
ため、抵抗値が変化する、つまり、リセス10の大きさ
が大きくなると断面積が減少して抵抗値が増加し、リセ
ス10の大きさが小さくなると抵抗値が低くなるため、
リセス10の形状がばらつくと、抵抗101の抵抗値も
ばらつく。したがって、ゲートリセス9の形状がばらつ
くのと同じ割合でリセス10の形状が変化し、この結
果、抵抗101の抵抗値もゲートリセス9の形状のばら
つきに関係して変化することとなる。
【0016】このため、高周波集積回路装置のFET1
00の動作を調整する回路,または、FET100の出
力を取り出す回路において、上記抵抗101を用いる
と、FET100のゲートリセス9のばらつきに伴うF
ET特性の変動に対応して、抵抗101の抵抗値がばら
つくため、FET100の特性のばらつきを上記抵抗に
より補償することが可能となる。
【0017】なお、この実施の形態1においては、リセ
ス10としては電極3a,bを結ぶ方向に伸びる互いに
平行な3本の線状のリセスを用いているが、抵抗101
の抵抗値がリセス10のばらつきに伴って変化する割合
は、抵抗値調整用のリセスの数や、幅や長さによって変
化するため、FET100の特性のばらつく割合に合わ
せて調整するようにする。
【0018】このように、この実施の形態1によれば、
ゲートリセス9を有するFET100と、このゲートリ
セス9と同時に形成したリセス10を備えた抵抗101
とを備えたから、ゲートリセス9の形状のばらつきに伴
うFET10の特性のばらつきを抵抗101により補償
することができ、FETのリセス形状がばらついた場合
においても、容易に所望の特性を備えた高周波集積回路
装置を提供することができる効果がある。
【0019】実施の形態2.本発明の実施の形態2に係
る高周波集積回路装置は、上記実施の形態1に係る高周
波集積回路装置において、上記ゲート電極と上記第1の
電極とが互いに接続され,かつ、この接続がその一端が
接地された所定の抵抗値を有する抵抗と接続されてお
り、上記第2の電極はバイアス直流電源と接続されてお
り、上記ソース電極は接地されているようにしたもので
あり、これにより、FETのゲートリセスの形状のばら
つきに伴うFET特性のばらつきを、ゲートリセスのば
らつきに伴うFET特性の変動に対応して抵抗値がばら
つく抵抗と調整用抵抗とからなるバイアス回路で補償す
ることができ、FETのリセス形状がばらついた場合に
おいても、調整用の回路パターンを選択したり、調整用
の回路を外部に設けたりすることなく、容易に所望の特
性を得ることができる高周波集積回路装置を提供するこ
とができる。
【0020】以下、実施の形態2の詳細について説明す
る。図2は本発明の実施の形態2に係る高周波集積回路
装置の主要部の構造を示す図であり、図2(a) は基板の
上側からみた平面図、図2(b) は図2(a) のII−II線に
よる断面図、及び図2(c) はこの主要部の回路構成図で
ある。図において、図1と同一符号は同一または相当す
る部分を示しており、11はAu等からなる金属配線、
12は絶縁膜、13はゲート電極6と配線11とを接続
するコンタクトホール、16はバイアス直流電源と接続
されているゲート端子、17は抵抗値が一定である調整
用抵抗、18はドレイン端子である。なお、図2(a) に
おいては、図2(b) において示した絶縁膜12は省略し
ている。また、図2(a),図2(b) においては、図示して
いないが、配線11は一端が接地された調整用抵抗と接
続されており、電極3bはバイアス直流電源と接続され
ており、ソース電極8は接地されて、図2(c) において
示したような回路を構成しており、この回路において抵
抗101と調整用抵抗17とはゲート電極6にバイアス
を印加するバイアス回路を構成している。この実施の形
態2は、上記実施の形態1において説明した抵抗をゲー
トリセスを有するFETのゲート電極にバイアスを印加
するバイアス回路に用い、この抵抗により動作点を変化
させるようにしたものである。
【0021】また、図3は本発明の実施の形態2に係る
高周波集積回路装置の主要部の製造方法を示す工程図で
あり、図に向かって左側は、抵抗の製造工程を上記図3
(a)において示したII−II線による断面で示しており、
図に向かって右側は、FETの製造工程を上記II−II線
に対して垂直な方向による断面で示している。図におい
て、図2と同一符号は同一または相当する部分を示して
おり、20〜23はレジスト、26はゲート電極と同じ
材料からなるゲート電極材料層である。
【0022】次に製造方法について説明する。まず、図
3(a) に示すように、基板4上にレジスト20を形成
し、該レジスト20の抵抗層2bを形成する領域上に開
口部を設け、このレジスト20をマスクとしてSi等を
イオン注入して抵抗層2bを形成する。さらに、レジス
ト20を除去した後、図3(b) に示すように、レジスト
21を基板4上に形成し、該レジスト21の活性層2a
を形成する領域上に開口部を形成し、このレジスト21
をマスクとしてイオン注入を行い活性層2aを形成す
る。なお、これらの工程は、活性層2a,抵抗層2bと
して不純物濃度が同じ層を用いる場合においては、一つ
のレジストを用いて、同時に形成するようにしてもよ
い。また、活性層2a,抵抗層2bはエピタキシャル成
長により形成するようにしてもよい。
【0023】続いてレジスト21を除去した後、図3
(c) に示すように、レジスト(図示せず)をマスクとし
て蒸着等により、オーミック電極と同じ材料からなる材
料層を活性層2a,抵抗層2b上に配置し、これを熱処
理して活性層2a,抵抗層2bに対してオーミック接触
するソース電極7,ドレイン電極8,及び電極3a,3
bを形成する。
【0024】さらに、図3(d) に示すように、基板4の
上部全面を覆うようにレジスト22を堆積させ、該レジ
スト22のソース電極7とドレイン電極8とに挟まれた
領域、及び電極3a,3bに挟まれた領域に開口部を形
成し、レジスト22をマスクとして、活性層2a,抵抗
層2bをウエットエッチングしてゲートリセス9と、抵
抗のリセス10を同時に形成する。続いて、図3(e) に
示すように、レジスト22上を含めた基板4の上部全面
にレジスト23を形成し、このレジスト23の、上記レ
ジスト22のゲートリセス9を形成するために形成した
開口部上の領域のみを除去して開口部を形成する。そし
て、基板4の上方からゲート電極材料を蒸着し、ゲート
電極6及びゲート電極材料層26をそれぞれゲートリセ
ス9内及びレジスト23上に設ける。その後、上記レジ
スト22とレジスト23を除去すると同時に上記ゲート
電極材料層26をリフトオフする。さらに、図3(f) に
示すように基板4の上部全面をスパッタ法等を用いて絶
縁膜12により覆い、必要に応じてエッチング等により
絶縁膜12に開口部(図示せず)やコンタクトホール
(図示せず)等を設け、配線11を蒸着等により形成し
て高周波集積回路装置を得る。
【0025】図2(c) に示したこの実施の形態2に係る
回路において、ゲート端子16に電圧VG を印加する
と、FET8のゲート電極6にかかる電圧Vは、調整用
抵抗17の抵抗値をR,抵抗101の抵抗値をR(リセス)
とすると、 V=RVG /(R+R(リセス))……式(1) となる。
【0026】ここで、FET100のピンチオフ電圧は
ゲートリセス9の深さが深くなるとその大きさが小さく
なり、ソース・ドレイン電極間にゲートリセス9が設計
通りに形成された場合と同じ電流を流そうとすると、ゲ
ート電極6にかける電圧をより小さいものとしなければ
ならない。つまり、FET100においてこのような動
作点を決める必要がある。
【0027】ここで、この実施の形態2においては、抵
抗101のリセス10は、FET100のゲートリセス
9と同時に形成されるため、その形状はゲートリセス9
の形状のばらつきと対応してばらつき、例えばゲートリ
セス9の深さが深くなるとリセス10の深さも深くな
る。このため、仮に、FET100のゲートリセス9の
深さが深くなって、飽和電流が小さく,ピンチオフ電圧
が浅くなったとしても、抵抗101のリセス10の深さ
が深くなると、実施の形態1において説明したように、
リセス10を有する抵抗101の抵抗値R(リセス) が大き
くなり、抵抗値が一定である調整用抵抗17と抵抗10
1の間から取り出されてFET100のゲート電極6に
印加される電圧の絶対値は小さくなり、FET100の
ドレイン電流は大きくなる。この結果、抵抗101によ
って、FET100のゲート電極6に印加される電圧の
絶対値がゲートリセス9のばらつきを補うように小さく
調整され、上記FET100においてはゲートリセス9
のばらつきを補ったドレイン電流が流れる。
【0028】また、ゲートリセス9の深さが浅くなって
飽和電流が大きく,ピンチオフ電圧が深くなっても、抵
抗101によって、ゲート電極に印加される電圧の絶対
値が大きくなるよう調整され、上記FET100におい
てはゲートリセス9のばらつきを補ったドレイン電流が
流れる。
【0029】従って、予め、FET100の特性のばら
つきの範囲を調べておき、これに基づいて、調整用抵抗
17の値を、抵抗101の抵抗値の変化する割合に合わ
せた適当な値に設定しておくことにより、FET100
のゲートリセス9のばらつきに伴う特性のばらつきを抵
抗101と調整用抵抗17とからなるバイアス回路で補
償することができ、ゲートリセス9の深さによるFET
100の特性のばらつきが発生した場合においても、F
ET100を所望の特性を有するように動作させること
ができ、容易に所望の特性を備えた高周波集積回路装置
を提供することができる。
【0030】以下、実施の形態2をさらに詳細に説明す
ると、図2において示した高周波集積回路装置におい
て、FET100のゲートリセスの深さを、活性層2a
の9/10の深さに形成することを標準の設計値とした
とする。この時、抵抗層2bの深さを活性層2aの深さ
と同じにしておくと、リセス10を形成した抵抗101
においてもリセスの深さは抵抗層2bの9/10の深さ
になり、抵抗101の断面積は、リセス10を設けない
場合のおよそ1/10となる。そして、抵抗101の抵
抗値は、リセス10を形成しなかった時の値のおよそ1
0倍の値になる。この値を仮に10R1 とする。
【0031】ここで、リセス9の深さが標準に対して浅
くなると、FET100の飽和電流が大きくなって、同
じゲート電圧に対して流れるドレイン電流の大きさが大
きくなるが、仮に、ゲートリセス9の深さが浅くなり、
ゲートリセス9の下部の活性層2の厚さが設計値の1.
4倍になったとする。この時の、FET10の静特性の
変化を図4に示す。なお、図4(a) はリセス9の深さが
設計値通りであった場合の静特性を、また図4(b) はゲ
ートリセス9の深さが浅くなった場合の静特性をそれぞ
れ示しており、図において縦軸および横軸はそれぞれF
ET100のドレイン電流Id ,ドレイン電圧Vd を示
している。また、各曲線は、FET100のゲート電極
に印加される電圧を変化させた場合の特性を示し、18
a〜18cはFET100の動作点を示している。FE
T10の静特性が、ゲートリセス9の深さが薄くなっ
て、図4(a) から図4(b) に示すように変化したとする
と、標準の場合にゲート電極6に印加される電圧Vを−
0.8Vとして動作点18aで動作させるよう設定して
いたとすると、深さが変化した後のゲート電極6に印加
される電圧Vが、−0.8Vのままでは、動作点18b
において動作することになって、同じドレイン電流Id1
が得られなくなってしまう。このため、設計値と同じド
レイン電流Id1を得るためには、ゲート電極6に印加さ
れる電圧Vを−1.0Vとしなければならない。この
時、ゲートリセス9とリセス10とは同時に作られ、ゲ
ートリセス9の深さが変化すると抵抗101のリセス1
0の深さも対応して変化するため、リセス10の部分の
抵抗層の厚さは10R1 /1.4となる。FET100
のゲートリセス9の形状がばらついた場合の値と、ゲー
トリセス9が標準値通りに製造できた場合の値とを、ゲ
ート端子16に印加されるバイアス電流が一定であると
して上記式(1) に代入すると、 −0.8=RVG /(R+10R1 ) −1=RVG /(R+10R1 /1.4) となり、これらの式から3R1 =7R/10となる。こ
のような式を満たすRに近い値を予め調整用抵抗17の
抵抗値Rとして選んでおくことにより、FET100に
おけるゲートリセス9と、抵抗101におけるリセス1
0とは同時に形成されることから、ゲートリセス9の深
さがばらついて、ゲートリセス9の下部の活性層2aの
厚さが標準設計値の1.4倍となった場合においても、
ゲート電極6に印加される電圧はV=−1.0Vに近い
値となり、標準の設計値と同じドレイン電流を得ること
ができ、FET100を標準と同様の特性を有するよう
に動作させることが可能となる。
【0032】以上のように、この実施の形態2に係る高
周波集積回路装置においては、ゲートリセス9を備えた
FET100のゲート電極6側に、上記FET100の
ゲートリセス9と同時に形成されたリセス10を有し,
このリセス10の形状によりその抵抗値が変化する抵抗
101と、調整用抵抗17とからなるバイアス回路を設
けたことにより、FET100のゲートリセス9の形状
のばらつきに伴うFET特性のばらつきを抵抗101と
調整用抵抗17とからなるバイアス回路で補償すること
ができ、ゲートリセス9の形状によってFET100の
特性のばらつきが発生した場合においても、FET10
0を所望の特性を有するように動作させることができ、
容易に所望の特性を備えた高周波集積回路装置を提供す
ることができる。
【0033】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば、半絶
縁性半導体基板と、該半導体基板上の所定の領域上にそ
れぞれ配置された不純物を有する活性層,及び不純物を
有する抵抗層と、該活性層の所定の領域上にそれぞれ配
置された、該活性層とオーミック接触するソース電極,
及びドレイン電極と、該活性層の、上記ソース電極,及
びドレイン電極に挟まれた領域に設けられたゲートリセ
スと、上記ゲートリセスの底面上に設けられた、上記活
性層とショットキ接触するゲート電極と、上記抵抗層上
にそれぞれ配置された、該抵抗層とオーミック接触する
第1,第2の電極と、上記抵抗層の、上記第1の電極と
第2の電極とに挟まれた領域に、上記ゲートリセスを形
成する工程において同時に形成してなるリセスとを備え
るようにしたから、FETのリセス形状がばらついた場
合においても、調整用の回路パターンを選択したり、調
整用の回路を外部に設けたりすることなく、容易に所望
の特性を得ることができる高周波集積回路装置を提供す
ることができる。
【0034】また、この発明によれば、上記高周波集積
回路装置において、上記ゲート電極と上記第1の電極と
が互いに接続され,かつ、この接続がその一端が接地さ
れた所定の抵抗値を有する抵抗と接続されており、上記
第2の電極はバイアス直流電源と接続されており、上記
ソース電極は接地されているようにしたから、FETの
リセス形状がばらついた場合においても、調整用の回路
パターンを選択したり、調整用の回路を外部に設けたり
することなく、容易に所望の特性を得ることができる高
周波集積回路装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1による高周波集積回
路装置の主要部の構造を示す断面図である。
【図2】 この発明の実施の形態2による高周波集積回
路装置の主要部の構造を示す断面図である。
【図3】 この発明の実施の形態2による高周波集積回
路装置の主要部の製造方法を示す断面工程図である。
【図4】 この発明の実施の形態2による高周波集積回
路装置の主要部の構造を説明するためのFETの静特性
の変化を示す図である。
【図5】 従来の高周波集積回路装置の主要部の構造を
示す断面図である。
【符号の説明】
2a 活性層、2b 抵抗層、3a,3b 電極、4
半絶縁性GaAs基板、6 ゲート電極、7 ソース電
極、8 ドレイン電極、9 ゲートリセス、10リセ
ス、11 金属配線、12 絶縁膜、13 コンタクト
ホール、16ゲート端子、17 調整用抵抗、18a〜
18c 動作点、20〜23 レジスト、26 ゲート
電極材料層、100 FET、101 抵抗。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01L 27/088 29/41

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半絶縁性半導体基板と、 該半導体基板上の所定の領域上にそれぞれ配置された不
    純物を有する活性層,及び不純物を有する抵抗層と、 該活性層の所定の領域上にそれぞれ配置された、該活性
    層とオーミック接触するソース電極,及びドレイン電極
    と、 該活性層の、上記ソース電極,及びドレイン電極に挟ま
    れた領域に設けられたゲートリセスと、 上記ゲートリセスの底面上に設けられた、上記活性層と
    ショットキ接触するゲート電極と、 上記抵抗層上にそれぞれ配置された、該抵抗層とオーミ
    ック接触する第1,第2の電極と、 上記抵抗層の、上記第1の電極と第2の電極とに挟まれ
    た領域に、上記ゲートリセスを形成する工程において同
    時に形成してなるリセスとを備えたことを特徴とする高
    周波集積回路装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の高周波集積回路装置に
    おいて、 上記ゲート電極と上記第1の電極とが互いに接続され,
    かつ、この接続がその一端が接地された所定の抵抗値を
    有する抵抗と接続されており、 上記第2の電極はバイアス直流電源と接続されており、 上記ソース電極は接地されていることを特徴とする高周
    波集積回路装置。
JP8159568A 1996-06-20 1996-06-20 高周波集積回路装置 Pending JPH1012630A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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