JPH10125972A - 圧電体の分極方法 - Google Patents

圧電体の分極方法

Info

Publication number
JPH10125972A
JPH10125972A JP27265596A JP27265596A JPH10125972A JP H10125972 A JPH10125972 A JP H10125972A JP 27265596 A JP27265596 A JP 27265596A JP 27265596 A JP27265596 A JP 27265596A JP H10125972 A JPH10125972 A JP H10125972A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
piezoelectric
polarization
piezoelectric vibrator
voltage
current
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP27265596A
Other languages
English (en)
Inventor
Shinichiro Inui
信一郎 乾
Takeshi Soe
武司 曽江
Nobutomo Sakai
信智 酒井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Materials Corp
Original Assignee
Mitsubishi Materials Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Materials Corp filed Critical Mitsubishi Materials Corp
Priority to JP27265596A priority Critical patent/JPH10125972A/ja
Publication of JPH10125972A publication Critical patent/JPH10125972A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Piezo-Electric Or Mechanical Vibrators, Or Delay Or Filter Circuits (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】圧電体の分極量を高精度に制御することのでき
る圧電体の分極方法を提供する。 【解決手段】分極制御装置20を用いてI60とI900
の関係式を求め、I900を洩れ電流とし、さらに、圧電
振動子に供給される電流のうちの洩れ電流を除く電流部
分を積分することにより求められた電荷量Qa と圧電振
動子の電気機械結合係数kとの関係式を求め、この関係
式から所望の電気機械結合係数を得るための電荷量の値
を求めて、圧電振動子に蓄積される電荷量がこの値にな
るまで微小電流計24で圧電振動子に電圧を印加する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、圧電フィルタ、圧
電共振器等に使用される圧電体の分極量を制御する圧電
体の分極方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、圧電体の分極方法として、圧
電体に電圧を印加することにより圧電体を分極する方法
が用いられている。特公昭57−41109号公報に
は、圧電体に電圧を印加し、電圧の印加に起因してこの
圧電体を流れる電流を積分し、その積分量に基づいて圧
電体の分極量を制御する圧電体の分極方法が開示されて
いる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、特公昭57
−41109号公報に示した方法は、圧電体を流れる電
流のうちの洩れ電流も積分するため、その洩れ電流も積
分量に含まれてしまい、圧電体の分極量を高精度に制御
することは難しいという問題がある。本発明は、上記事
情に鑑み、圧電体の分極量を高精度に制御することので
きる圧電体の分極方法を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明の圧電体の分極方法は、圧電体に電圧を印加すること
によりこの圧電体を分極する圧電体分極方法において、
電圧の印加に起因して上記圧電体を流れる電流のうちの
洩れ電流を除く電流部分を積分し、その積分量に基づい
てこの圧電体の分極量を制御することを特徴とする。
【0005】本発明の圧電体の分極方法は、圧電体を流
れる電流のうちの洩れ電流を除く電流部分を積分するた
め、求められる積分量には、圧電体の分極に寄与する電
流成分のみが含まれることになり、従ってその積分量に
基づいて圧電体の分極量を高精度に制御することができ
る。以下に、従来方法における積分量と本発明の方法に
おける積分量との違いについて図を用いて説明する。
【0006】図1は、従来の圧電体の分極方法で求めら
れる積分量と本発明の圧電体の分極方法で求められる積
分量との差異を説明するグラフである。このグラフに示
される実線Ip は、時刻t1 から時刻t2 の範囲内での
時間変化に対する圧電体に流れる電流の変化を示し、実
線Ir は、時刻t1 から時刻t 2 の範囲内での時間変化
に対する、圧電体の洩れ電流の変化を示している。
【0007】従来の方法は、積分量として、実線Ip
時間軸t、破線L1 ,L2 で囲まれる部分の面積を求め
ているが、本発明の方法は、積分量として実線Ip ,I
r 、破線L1 で囲まれる部分の面積を求める。このよう
に本発明の圧電体の分極方法は、圧電体を流れる電流の
うちの洩れ電流を除く電流部分を積分するため、圧電体
の分極量を高精度に制御することができる。
【0008】ここで、上記本発明の圧電体の分極方法に
おいて、分極に先立って上記圧電体の絶縁抵抗値を測定
し、この絶縁抵抗値から洩れ電流を求めることが好まし
い。圧電体の絶縁抵抗値と分極終了時の洩れ電流とは相
関があるため、絶縁抵抗値を測定すると、分極に先立っ
て洩れ電流が求められる。あるいは、上記圧電体の分極
開始時の、時間変化に対するこの圧電体を流れる電流の
特性カーブから、洩れ電流を求めてもよい。
【0009】このような特性カーブを用いると圧電体の
漏れ電流を予め知らなくても、圧電体の分極を開始した
後洩れ電流を求めることができる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
説明する。図2は、分極制御装置を示す図であり、図3
は、図2に示す分極制御装置を構成する固定治具、およ
びその固定治具に固定された圧電振動子を示す図であ
る。図2に示す分極制御装置20は、圧電振動子の分極
量の制御に先立って洩れ電流を求め、圧電体を流れる電
流のうち、求められた洩れ電流を除いて得られる電流部
分を積分し、その積分量に基づいて圧電振動子の分極量
を制御する装置である。ここでは先ず洩れ電流を求める
方法について説明し、その後、圧電振動子の分極量を制
御する方法について説明する。
【0011】洩れ電流を決定するにあたり、圧電振動子
を図3に示す圧電振動子31のように固定治具21に固
定し、図2に示すシリコンオイル槽22に浸漬して、図
示しないホットプレートでシリコンオイル槽22を一定
温度に加熱し圧電振動子を一定の温度に保温する。微小
電流計23は、一定温度に保たれた圧電振動子に電圧を
印加することができ、かつ圧電振動子に流れる電流を測
定する装置であり、本実施形態では、先ず圧電振動子に
100Vの電圧を60秒間印加したときの圧電振動子に
流れる電流I60を測定し、次にこの圧電振動子に120
0Vの電圧を15分(900秒)間印加したときの圧電
振動子に流れる電流I900 を測定する。測定された電流
を表わす信号は、GPIBで微小電流計23と接続され
ているコンピュータ24に入力される。このような電流
の測定を、後述する、実際に所望の分極量を得ようとす
る圧電振動子と同一材料同一寸法の圧電振動子複数個に
ついて行う。したがって、コンピュータ24には複数個
の圧電振動子の電流を表わす信号が入力される。コンピ
ュータ24は、I60とI900 との関係からカーブフィッ
ティングによりI60とI900 との関係式を算出する。本
実施形態ではこの関係式における、1200Vの電圧を
15分間印加した時の圧電振動子に流れる電流を洩れ電
流とする。したがって、I60を測定し、この値を、上述
したようにして算出した関係式に代入すると、圧電振動
子の洩れ電流が求められる。
【0012】上述したようにして洩れ電流を求める式を
算出した後、洩れ電流を求めるために用いた圧電振動子
とは別の圧電振動子であって、かつ洩れ電流を求めるた
めに用いた圧電振動子と同一材料同一寸法の圧電振動子
を複数個用意し、各圧電振動子について、図3に示す圧
電振動子31のように固定治具21に固定し、図2に示
すシリコンオイル槽22に浸漬し、図示しないホットプ
レートで圧電振動子31を一定の温度に保温し、微小電
流計23で、先ずI60を測定し、その後1200Vの電
圧を15分間印加してI900 を測定するまでの間、1秒
毎に各圧電振動子に流れる電流It を測定する(添字t
は、電圧を印加し始めてからの経過秒数を示す)。コン
ピュータ24には、各圧電振動子の電流を表わす信号が
入力される。
【0013】コンピュータ24は、各圧電振動子につい
て、入力された信号のうちの、I60を表わす信号から、
予め算出したI60とI900 との関係式によりI900 (洩
れ電流)を求め、以下に示す式により、1200Vの電
圧を印加し始めてから15分経過したときに各圧電振動
子に蓄積される電荷量Qa を求める。
【0014】
【数1】
【0015】ただし、I900 *は、あらかじめ算出された
60とI900 との関係式にI60を代入することにより求
められた、電圧を15分間印加した時点の電流(洩れ電
流)である。次に、電気機械結合係数を測定する装置を
用いて各圧電振動子の電気機械結合係数kを求め、Qa
とkとの関係からカーブフィッティングにより、Qa
kとの関係式を算出する。
【0016】このように、I60とI900 との関係式およ
びQa とkとの関係式を算出した後、これらの関係式に
基づいて、以下に説明するようにして、圧電振動子の分
極量を制御する。圧電振動子の分極量を制御するにあた
り、図3に示すように、圧電振動子31を固定治具21
に固定し、図2に示すシリコンオイル槽22に浸漬し
て、図示しないホットプレートで圧電振動子31を一定
の温度に保温し、微小電流計23で、先ずI60を測定
し、次に1200Vの電圧を印加し、印加し始めてから
1秒毎に圧電振動子に流れる電流It を測定する。
【0017】上述した電流I60、It を表わす信号はコ
ンピュータ24に入力され、測定されたI60から、I60
とI900 との関係式によりI900 *(洩れ電流)を求め、
以下に示す式により1200Vの電圧を印加し始めてか
ら圧電振動子に蓄積される電荷量Qb を1秒毎に算出す
る。
【0018】
【数2】
【0019】ただし、x;1200Vの電圧を印加し始
めてからの経過秒数 したがって、予め求められたQa とkとの関係式から電
気機械結合係数kが所望の値になる時の電荷量を求め、
b がこの電荷量になるまで微小電流計23で圧電振動
子に電圧を印加することにより、所望の電気機械結合係
数kを有する圧電振動子が得られる。
【0020】このように、本実施形態では、予め洩れ電
流を求め、圧電振動子に蓄積される電荷量Qa を求める
とともに、その圧電振動子の電気機械結合係数kを求め
てQ a とkとの関係式を算出し、この関係式から圧電振
動子の電気機械結合係数が所望の値に達する時の電荷量
を求め、圧電振動子に、求められた電荷量が蓄積される
ように電圧を印加しているため、圧電体の分極量が高精
度に制御される。
【0021】尚、分極制御装置20を用いて洩れ電流を
求める際に、圧電振動子に100Vの電圧を60秒間印
加した後、1200Vの電圧を15分間印加している
が、分極した圧電振動子の電気機械結合係数を測定した
ときに電気機械結合係数が所望の値を有するように電圧
値および印加時間が調整されればよく、電圧の大きさお
よび印加時間は上述した値に限定されることはない。
【0022】ところで、一般に圧電体の分極時の時間変
化に対するこの圧電体を流れる電流Iは以下に示す式で
表わされる。 I=I0 exp(−τt)+Ir …(3) ただし、I0 、τ;圧電体及び測定条件により決定され
る定数 Ir;洩れ電流 上述の実施形態では、分極に先立って予め洩れ電流を求
めているが、例えば分極開始してから1分間以内の圧電
体のI−t特性から、カーブフィッテイングにより
(3)式に示されるIr を求め、このようにして求めら
れたIr を用いて、圧電体の分極量を制御してもよい。
【0023】また、上述の実施形態では、圧電振動子へ
の電圧の印加を開始した初期の電流(I60)を測定し、
この電流から洩れ電流を求めているが、圧電体の絶縁抵
抗値を測定し、この絶縁抵抗値から洩れ電流を求めても
よい。
【0024】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。以
下に、本発明とは異なる圧電体の分極方法(比較例)
と、本発明の一実施形態の圧電体の分極方法(実施例)
とを用いて複数の圧電振動子を分極し、各圧電振動子の
電気的結合係数を測定した結果について説明する。
【0025】ここでは、比較例として、圧電振動子に電
圧を一定時間印加して分極する方法と、洩れ電流も含め
て積分して算出される電荷量を採用し、この電荷量に基
づいて圧電振動子の分極を制御する方法とを採用してお
り、以下にこの順で比較例を説明した後、最後に本発明
の分極方法(実施例)によって分極した結果を説明す
る。
【0026】ここでは、実施例、比較例とも、圧電振動
子を分極させる際には、図2に示す分極制御装置20を
用いた。また電気機械結合係数は、電気機械結合係数測
定装置(図示せず)で測定した。尚、ここでは比較例、
実施例とも、圧電振動子として、寸法が長さ,幅,厚さ
がそれぞれ4.5mm,4.5mm,0.5mmのチタ
ン酸ジルコン酸鉛を主成分とする圧電性セラミック基板
の両面に、Ag電極を焼付けたものを用いた。
【0027】(1)圧電振動子に電圧を一定時間印加し
て分極する方法 先ず、圧電振動子を10個用意し、各圧電振動子につい
て、図3に示す圧電振動子31のように固定治具21に
固定し、図2に示すシリコンオイル槽22に浸漬し、図
示しないホットプレートで圧電振動子を110℃の温度
に保温して微少電流計23で100Vの電圧を60秒間
印加した後、1200Vの電圧を15分間印加した。
【0028】次に、10個の圧電振動子それぞれをアル
コールで洗浄し、乾燥し、温度150℃で2時間エージ
ングを行い、各圧電振動子の電気機械結合係数を測定し
た。この結果を表1に示す。
【0029】
【表1】
【0030】表1より、電圧を一定時間印加する方法で
は、電気機械結合係数にばらつきがあることが確認され
た。 (2)圧電振動子に流れる電流を、洩れ電流も含めて積
分して算出される電荷量に基づいて分極する方法 先ずI60とI900 との関係式を算出するために用いられ
る圧電振動子を20個用意した。
【0031】次に、各圧電振動子について、図3に示す
圧電振動子31のように固定治具21に固定し、図2に
示すシリコンオイル槽22に浸漬し、図示しないホット
プレートで圧電振動子を110℃の温度に保温し微小電
流計23で電圧を印加し、本発明の実施形態の欄で述べ
たように、圧電振動子に100Vの電圧を60秒間印加
したときに流れる電流I60と、1200Vの電圧を15
分間印加したときに流れる電流I900 を測定した。
【0032】次に、各圧電振動子の、I60とI900 とを
グラフ上にプロットし、I60とI90 0 との関係式を求め
た。図4に作成されたグラフを示す。この図に示す各プ
ロットは、各圧電振動子の、I60とI900 との関係を示
し、実線は、カーブフィッティングにより得られた直線
であり、I60とI900 との関係式は以下のように算出さ
れた。
【0033】 I900 =0.308×I60−5.38×10-11 …(4) 次に、圧電振動子を10個用意し、各圧電振動子につい
て、図3に示す圧電振動子31のように固定治具21に
固定し、図2に示すシリコンオイル槽22に浸漬し、図
示しないホットプレートで圧電振動子を110℃の温度
に保温して微少電流計23で100Vの電圧を60秒間
印加した後、1200Vの電圧を15分間印加するとと
もに、本実施形態の欄で述べたようなI60、I900 、I
t を測定し、(1)式を用いて、各圧電振動子に蓄積さ
れる電荷量Qa を求めた。
【0034】次に、電荷量Qa が求められた10個の圧
電振動子それぞれをアルコールで洗浄し、乾燥し、温度
150℃で2時間エージングを行い、各圧電振動子の電
気機械結合係数kを測定し、Qa とkとを示すグラフを
作成し、Qa とkとの関係式を求めた。図5に作成され
たグラフを示す。この図に示す各プロットは、各圧電振
動子の、Qa とkとを示し、実線はカーブフィッティン
グにより得られた直線であり、Qa とkとの関係式は以
下のように算出された。
【0035】 k=9.524×Qa +2.476 …(5) (5)式より、電気機械結合係数kをk=12%とする
ためには、電荷量Qaは、Qa =1μCとなった。次
に、圧電振動子を10個用意し、各圧電振動子をシリコ
ンオイル槽22に浸漬し、図示しないホットプレートで
110℃の温度に保温し、各圧電振動子について微小電
流計23で、10OVの電圧を60秒間印加した後、1
200Vの電圧を印加し、この電圧を印加し始めてから
1秒毎に、圧電振動子に流れる電流I t を測定するとと
もに(添字tは電圧を印加し始めてからの経過秒数を示
す)、以下に示す式を用いて、1200Vの電圧を印加
し始めてから圧電振動子に蓄積される電荷量Qc を1秒
毎に求め、k=12%とするためにQc =1μCになる
まで圧電体に電圧を印加した。
【0036】
【数3】
【0037】ただし、x;1200Vの電圧を印加し始
めてからの経過秒数 次に、これら電圧印加後の10個の圧電振動子をアルコ
ールで洗浄し、乾燥し、温度150℃で2時間エージン
グを行い、各圧電振動子の電気機械結合係数を測定し
た。この結果を表2に示す。
【0038】
【表2】
【0039】表2により、洩れ電流を含めて積分する方
法により得られた結果は、表1に示す電圧を一定時間印
加する方法により得られた結果と比べると、圧電振動子
毎の電気機械結合係数kのばらつきは少ないが、kの値
は、k=12%からずれていることが確認された。 (3)本発明の一実施形態の圧電体の分極方法(実施
例) 上述した洩れ電流をも含めて積分する方法では、圧電振
動子に蓄積される電荷量を求める際に(6)式を用いた
が、本実施例では、本発明の実施形態の欄で述べた
(2)式を採用した。
【0040】先ず、圧電振動子を10個用意し、各圧電
振動子をシリコンオイル槽22に浸漬し、図示しないホ
ットプレートで110℃の温度に保温し、各圧電振動子
について微小電流計23で、10OVの電圧を60秒間
印加した後、1200Vの電圧を印加し、この電圧の印
加を始めてから1秒毎に、圧電振動子に流れる電流I t
を測定するとともに(添字tは電圧を印加し始めてから
の経過秒数を示す)、本発明の実施形態の欄で述べた
(2)式を用いて、1200Vの電圧を印加し始めてか
ら圧電振動子に蓄積される電荷量Qb を1秒毎に求め、
k=12%とするためにQb =1μCになるまで圧電体
に電圧を印加した。
【0041】次に、10個の圧電振動子をアルコールで
洗浄し、乾燥し、温度150℃で2時間エージングを行
い、各圧電振動子の電気機械結合係数を測定した。この
結果を表3に示す。
【0042】
【表3】
【0043】表3に示すように、本発明の一実施例の分
極方法を用いて圧電体を分極する方法により得られた結
果は、表1、表2に示される結果と比べると、圧電振動
子毎の電気機械結合係数kのばらつきは小さく、またk
の値は所望の値12%に近い値となった。
【0044】
【発明の効果】以上説明したように本発明の圧電体の分
極方法によれば、圧電体の分極量は高精度に制御され
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の圧電体の分極方法で求められる積分量と
本発明の圧電体の分極方法で求められる積分量との差異
を説明するグラフである。
【図2】分極制御装置を示す図である。
【図3】図2に示す分極制御装置を構成する固定治具、
およびその固定治具に固定された圧電振動子を示す図で
ある。
【図4】圧電振動子の、100Vの電圧を60秒間印加
した時に流れる電流及び1200Vの電圧を15分間印
加した時に流れる電流を示すグラフである。
【図5】圧電振動子の、供給される電荷量及び電気機械
結合係数を示すグラフである。
【符号の説明】
20 分極制御装置 21 固定治具 22 シリコンオイル槽 23 微小電流計 24 コンピュータ 31 圧電振動子

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧電体に電圧を印加することにより該圧
    電体を分極する圧電体分極方法において、 電圧の印加に起因して前記圧電体を流れる電流のうち
    の、洩れ電流を除く電流部分を積分し、その積分量に基
    づいて該圧電体の分極量を制御することを特徴とする圧
    電体の分極方法。
  2. 【請求項2】 分極に先立って前記圧電体の絶縁抵抗値
    を測定し、該絶縁抵抗値から前記洩れ電流を求めること
    を特徴とする請求項1記載の圧電体の分極方法。
  3. 【請求項3】 前記圧電体の分極開始時の、時間変化に
    対する該圧電体を流れる電流の特性カーブから、前記洩
    れ電流を求めることを特徴とする請求項1記載の圧電体
    の分極方法。
JP27265596A 1996-10-15 1996-10-15 圧電体の分極方法 Withdrawn JPH10125972A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP27265596A JPH10125972A (ja) 1996-10-15 1996-10-15 圧電体の分極方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP27265596A JPH10125972A (ja) 1996-10-15 1996-10-15 圧電体の分極方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10125972A true JPH10125972A (ja) 1998-05-15

Family

ID=17516957

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP27265596A Withdrawn JPH10125972A (ja) 1996-10-15 1996-10-15 圧電体の分極方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10125972A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110993784A (zh) * 2019-11-29 2020-04-10 西安交通大学 一种具有可调控磁电效应的磁电驻极体及其制备方法
CN114942261A (zh) * 2022-05-26 2022-08-26 四川大学 一种基于极化电流分析的硅橡胶中水分及硅油含量测定方法

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110993784A (zh) * 2019-11-29 2020-04-10 西安交通大学 一种具有可调控磁电效应的磁电驻极体及其制备方法
CN110993784B (zh) * 2019-11-29 2022-05-06 西安交通大学 一种具有可调控磁电效应的磁电驻极体及其制备方法
CN114942261A (zh) * 2022-05-26 2022-08-26 四川大学 一种基于极化电流分析的硅橡胶中水分及硅油含量测定方法
CN114942261B (zh) * 2022-05-26 2023-07-04 四川大学 一种基于极化电流分析的硅橡胶中水分及硅油含量测定方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100352575B1 (ko) 절연 저항 측정 기구 및 방법
KR20040066047A (ko) 열 풍속계 및 열 풍속계 조작 방법, 속도 감지 소자 온도제어 방법
JP2001165881A (ja) 物質を熱的に分析するための方法及びその装置
CN113640377A (zh) 一种基于振动传感器的血液黏弹性测量方法
JP3419356B2 (ja) 圧電体の分極処理方法
JPH10125972A (ja) 圧電体の分極方法
JP2002500356A (ja) 対象となる流体の選択された特性を1つのヒータ・エレメントを用いて測定する方法および装置
JP2003004780A (ja) インピーダンスパラメータの推定方法及び装置
JP4184657B2 (ja) 圧力測定装置
JP3714133B2 (ja) 圧電体の分極処理方法
JPH1144715A (ja) 電子部品の絶縁抵抗測定方法
JPH05188021A (ja) 薄膜熱物性値測定用プローブ
JPS6118354B2 (ja)
JPH1085667A (ja) 圧電体の分極方法
JP3724370B2 (ja) 圧電体の分極方法
JP3119929B2 (ja) 液体およびガスの密度を測定する装置
RU2796912C1 (ru) Способ измерения параметров конденсатора
US20240238842A1 (en) Piecewise characterization of electromechanical actuator
RU2229692C2 (ru) Способ определения температуры
JPH07120422A (ja) 薄膜または厚膜の熱伝導率測定方法
JP2654648B2 (ja) 粘度測定装置
REZVANI Electrical measurements of piezoelectric parameters of polyvinylidene fluoride(PVF 2)[Ph. D. Thesis]
Ronnpagel A new method of deformation calorimetry
JP2734831B2 (ja) 薄膜熱物性値測定方法
JP2961244B2 (ja) 平行三層モデルを用いた熱拡散率の測定法

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20040106