JPH10125242A - 冷陰極を使用した電子銃およびマイクロ波管 - Google Patents

冷陰極を使用した電子銃およびマイクロ波管

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JPH10125242A
JPH10125242A JP27387296A JP27387296A JPH10125242A JP H10125242 A JPH10125242 A JP H10125242A JP 27387296 A JP27387296 A JP 27387296A JP 27387296 A JP27387296 A JP 27387296A JP H10125242 A JPH10125242 A JP H10125242A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 環境温度変化に対して冷陰極の固定および給
電の安定性を確保するとともに良好な電子ビーム集束を
得ることができるようになった、冷陰極素子を電子源と
して使用した電子銃およびそれを使用したマイクロ波管
を提供する。 【解決手段】 冷陰極素子5を支持する陰極支持体27
とそれに嵌合する支持体28との間、あるいは、集束電
極15と集束電極支持体30との間にばね性を有する金
属29を配置し、ゲートと集束電極15とを圧接固定す
る。これにより集束電極15の形状は集束電界分布を考
慮して決定することができるので、良好な電子ビーム1
8の集束を得ることが可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、進行波管などのマ
イクロ波管や、陰極線管などの電子ビームを利用した機
器に使用される電子銃に関し、特に電子源として半導体
製造プロセスを使用して製作される電界放出型冷陰極素
子を使用した電子銃の構造と、このような電子銃を使用
したマイクロ波管に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の技術として、例えば特開平5−3
43000に「電子銃及び陰極線管」が記載され、ま
た、特願平7−282938に「直線ビームマイクロ波
管」が記載されている。
【0003】マイクロ波管は、衛星通信などに使用され
る高出力マイクロ波送信装置の増幅器などとして使用さ
れるものであり、その構造は、集束された電子ビームを
取り出す電子銃部と、電子銃部と高周波電界の相互作用
によりマイクロ波を増幅する高周波回路部と、相互作用
を終えた電子ビームを捕捉し熱に変えるコレクタ部と、
電子ビームを集束させる磁界を発生させる集束装置など
を主要構成要素とするものである。
【0004】図7は従来の熱陰極を使用した進行波管の
断面図である。
【0005】マイクロ波管の代表的なものとして進行波
管があり、進行波管の一つであるらせん形進行波管の一
例の縦断面図を図7に示す。 図7において、電子銃部
11の熱陰極14から取り出された電子ビーム18は、
陽極25と熱陰極14との間に印加された高電圧により
加速されるとともに、集束電極15により最適に形成さ
れる電界分布と、複数個の磁石20と磁極21により形
成された集束装置により発生される磁界により集束さ
れ、電子ビーム18として高周波回路部12のらせん1
9の中に導かれる。らせん19上には高周波入力部22
から導かれたマイクロ波が伝搬し、電子ビーム18とほ
ぼ同じ速度で伝搬することによりマイクロ波は増幅さ
れ、高周波出力部23から取り出される。マイクロ波と
の相互作用を終えた電子ビーム18はコレクタ部13に
捕捉され熱エネルギに変換され管球外に放散される。電
子銃部11の熱陰極14は、ヒータ16により加熱する
ことにより、1000℃程度の温度となり、金属中の電
子を熱電子として取り出し、高電圧により加速して電子
ビーム18を得ている。
【0006】図7に示した進行波管のように、熱陰極を
電子源とした電子銃では、陰極を高温に加熱するため
に、加熱に要する予熱時間が必要なことや、加熱に必要
な電力が機器の効率を低下させること、さらに陰極材料
の蒸発により寿命が通常数万時間にかぎられていること
などがあり、通信需要の一層の拡大に対して、高効率で
長寿命を実現する電子源が求められている。
【0007】一方、近年半導体製造プロセスを使用て微
小なエミッタおよびゲートをシリコン基板上に複数個形
成配列し、電界放出により電子を取り出す電界放出型冷
陰極が開発され、陰極を加熱するためのヒータが不要で
あり、原理的には無限大の寿命が期待できる冷陰極素子
を、マイクロ波管や陰極線管機器の従来の熱陰極に置き
換えることにより、効率、信頼性などの改善を図ること
が可能である。
【0008】図11はこのような電界放出型冷陰極素子
の部分断面図である。
【0009】図11に示す電界放出型冷陰極素子5にお
いて冷陰極素子15は、シリコン基板3上にモリブデン
等の金属を積層させて形成した円錐状のエミッタ1と、
エミッタ1の先端に電界を与える厚さ1μm程度のゲー
ト2と、エミッタ電位のシリコン基板3とゲート2を絶
縁する絶縁層4を基本構成要素とし、これらの要素を通
常数μm間隔で数千個以上の多数個配列した構造であ
り、半導体製造プロセスを応用することにより製造する
ことが可能である。電界放出型冷陰極素子5のゲート2
に、エミッタ1に対して正の通常数ボルトから数十ボル
トの電圧を印加することによりエミッタ1の先端には2
〜5×107 V/cm程度の高い電界が発生し、エミッ
タ1中の電子は金属表面の電子障壁を越えるエネルギを
得て真空中に放出される。放出された電子は熱陰極の場
合と同様に、集束電極および集束磁界により集束されマ
イクロ波管の場合には高周波回路部に電子ビームとして
導かれる。
【0010】図8は従来の冷陰極を使用した電子銃の縦
断面図である。図9は図8の電子銃の陰極付近の拡大図
である。
【0011】図8は特開平5−343000に示された
ものであり、これに示される電子銃112は、陰極線管
の用途を主な目的として考えられたものであるが、冷陰
極素子上に形成されたゲート117には、ゲート電位給
電部品である板状導体122が接続され、エミッタ11
9に対してゲート117に正の電圧を印加することによ
り、エミッタ119の先端から、電界放出により電子が
射出される。ゲート117のさらにその上方には第一電
子ビーム集束電極125と、第二電子ビーム集束電極1
28が設置され、これらの集束電極に独立した電圧を印
加して、エミッタ119から出た電子ビームを集束さ
せ、収差の少ない電子銃構造を得る方法が開示されてい
る。
【0012】この例においては、ゲート117への給電
は、中央に孔が形成された板状の導体122が接続され
ることによりなされ、さらに板状の導体122の両端に
はゲートステム123が接続され外部から電位が供給さ
れる。また、第一電子ビーム集束電極125と第二電子
ビーム集束電極128への給電は、それらに接続された
棒状のリード端子126および129によりそれぞれな
され、板状の導体122、第一電子ビーム集束電極12
5および第二電子ビーム集束電極128は、独立の電圧
が印加されるため絶縁層124および絶縁材127によ
り相互に絶縁されている。
【0013】図10は従来の冷陰極を使用した別の電子
銃の縦断面図である。
【0014】図10は特願平7−282938に示され
た冷陰極素子を使用した電子銃構造の一例である。この
電子銃構造では、冷陰極素子239の電子放出領域25
7より小さい開口部を有する集束電極212が電子放出
領域257の外側まで延びたゲート層と接触固定される
構造が示されている。この例においては、電子放出領域
257から放出された電子に対し、ゲート層に接続され
た薄板状の集束電極212の形状を工夫することにより
電子ビームを集束させるようになっている。
【0015】この例においては、ゲート電位への給電と
電子ビーム202の集束をひとつの部品で兼ねている
が、最適な冷陰極244の前面の電界分布を形成させる
ために、部品形状はきわめて複雑な形となっている。
【0016】
【発明が解決しょうとする課題】このような冷陰極を電
子源とした電子銃、特にマイクロ波管の電子源として使
用する電子銃では、冷陰極素子を精度よく管軸上に固定
し、冷陰極素子の表面に形成されたゲート電位層に電圧
を供給する手段を設置すると同時に、陰極から出た電子
ビームを陰極近傍に設置した集束電極により集束させて
細い電子ビームを得る手段が必要である。
【0017】また、進行波管などの管球は、製造工程な
どの管内を真空にする排気工程において、通常500℃
前後に加熱して管内に付着したガスを放出させる工程を
経験するため、このような外部 からの加熱に際して、
集束電極や陰極を支持する支持体の熱膨張による微小な
ゲート・エミッタ構造の破壊を避ける工夫が必要であ
る。例えば、支持体に固着した冷陰極素子に対して、ゲ
ート電位給電部品がゲート層に固着された堅い金属塊で
ある場合には、数百度の温度上昇に対してこれらの10
μm程度のわずかな熱膨張差によりゲート層への集束電
極の食い込み、あるいはゲート層を基板から引きはがす
力が発生し、ゲート層の破壊に至る不具合が惹起され
る。
【0018】図8に示す従来の冷陰極素子を使用した電
子銃112では、ゲート117への給電のための部品1
22は、薄い板とすることにより可塑性を有し、熱膨
張、あるいは外部からの衝撃などに対してもゲート11
7への給電を保つ構造となっているが、電子ビームの集
束作用をこの部品で実施することは不可能であり、その
上部に設置した別の集束電極125、128に電圧を印
加することにより電子ビーム集束をさせている。また、
ゲートへの給電部品122の存在のために、集束電極1
25、128の陰極表面からの距離をある程度取ること
が絶縁のために必要であり、電子ビームの集束のために
は、陰極に対しより低い負の電位が必要とされ、マイク
ロ波管にこのような構造を採ることは、電源装置の複雑
さを招き、冷陰極電子源の利点を相殺するものである。
【0019】また、図10に示す従来の冷陰極素子を使
用した電子銃の構造においては、ゲート層への給電部品
が集束電極を兼ねる構造となっており、集束電極212
を薄い板で形成し可塑性を持たせることにより、同様に
熱膨張を吸収するようになっている。しかし、集束電極
212を板状部品で形成せざるを得ず、所要の電界分布
を得るために形状が複雑となり、設計および製作が難し
い形となり形状の自由度も少なくなる欠点がある。
【0020】本発明は上述の点にかんがみてなされたも
ので、環境温度変化に対して冷陰極の固定および給電の
安定性を確保するとともに良好な電子ビーム集束を得る
ことができるようになった、冷陰極素子を電子源として
使用した電子銃およびそれを使用したマイクロ波管を提
供することを目的とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明はエミッタおよびゲートを平面上に複数個配
列して形成される電界放出型冷陰極素子を電子源として
使用した電子銃において、前記電界放出型冷陰極素子上
で電子放出領域の周囲に形成されたゲート層表面に接触
して配置された集束電極と、冷陰極素子を支持する支持
体を含み、該支持体はさらに第二の支持体と嵌合し、こ
れら二つの支持体の間には弾性を有する金属部品を備
え、前記冷陰極を支持する支持体下部を押圧してゲート
層と集束電極の接触を保ち、集束電極を介してゲート層
へ給電することを特徴とする。
【0022】また、本発明はエミッタおよびゲートを平
面上に複数個配列して形成される電界放出型冷陰極素子
を電子源として使用した電子銃において、前記電界放出
型冷陰極素子上で電子放出領域の周囲に形成されたゲー
ト層表面に接触して配置された集束電極と、冷陰極素子
を支持する支持体を含み、前記集束電極はこれを支持す
る別の支持体と嵌合し、該支持体と集束電極の間には弾
性を有する金属部品を備え、集束電極を冷陰極ゲート層
の上方より押圧してゲート層と集束電極の接触を保ち、
集束電極を介してゲート層へ給電することを特徴とす
る。
【0023】また、本発明のマイクロ波管は上記電子銃
を電子ビーム源として使用したことを特徴とする。
【0024】以上のような構成になる本発明は次のよう
な作用を呈する。
【0025】冷陰極素子の二つの支持体間に配置された
弾性を有するバネ性金属は固定状態では収縮した状態で
あり、バネ性金属が軸方向に伸びようとする力によっ
て、冷陰極素子は集束電極方向に力を加えられ、冷陰極
素子の電子放出領域の周囲まで延長して形成されたゲー
ト給電層と集束電極の接触部は、良好な接触が保たれる
ようになっている。
【0026】あるいは、上記の接触部は、別の手段であ
る集束電極とその支持体の間に配置されたバネ性金属が
同様に軸方向に伸びようとする力によって、集束電極は
冷陰極素子表面のゲート給電層に押しつけられ、これら
の接触が保たれ、機械的固定および電気的接触が保たれ
る。
【0027】集束電極そのものには、従来例のようにバ
ネ性を有する必要はなく、自由な形状を採ることが可能
であり、電子ビームの集束に最適な形状を選択すること
が可能となる。
【0028】また、このような冷陰極素子を使用した電
子銃が進行波管などのマイクロ波管に使用されることに
よって、マイクロ波管の製造工程あるいは使用中に温度
変化がある場合、冷陰極支持体部、集束電極支持体部お
よびそれらの周辺部材の熱膨張または熱収縮により冷陰
極支持体と集束電極間の寸法変化が生じるが、バネ性金
属の働きにより、冷陰極素子のゲート給電層と集束電極
の電気的接触が保たれるとともに機械的固定が保たれ
る。
【0029】さらに、集束電極を最適な形状に加工する
ことにより、電子銃の陰極と陽極周囲の電位分布を最適
化できるため、良好に電子ビームを集束させることが可
能である。
【0030】
【発明の実施の形態】以下本発明を図面を参照して説明
する。
【0031】図1は本発明による冷陰極を使用した電子
銃の第一実施例の断面図である。図2は図1に示す冷陰
極素子の斜視図である。
【0032】図1の電子銃は中心軸に対し回転対称構造
である。この電子銃において、電界放出型冷陰極素子5
が電子源として使用されている。冷陰極素子5は通常の
半導体のシリコン基板上に半導体製造プロセスにより形
成されたものであり、シリコンウエハから矩形状に切り
出される。その電子放出部であるエミッタおよびゲート
部の断面構造は図11に示されている。冷陰極素子5の
斜視図を図2に示す。
【0033】図11について上述したように、冷陰極素
子5は、シリコン基板3上にモリブデン等の金属を積層
させて形成した円錐状のエミッタ1と、エミッタ1の先
端に電界を与える厚さ1μm程度のゲート2と、エミッ
タ電位のシリコン基板3とゲート2を絶縁する絶縁層4
を基本構成要素とし、これらの要素を通常数μm間隔で
数千個以上の多数個配列し、図2に示す電子放出領域6
を形成している。ゲート電極はゲート給電層7として電
子放出領域6の外側まで延長して形成され、シリコン基
板3とは同様に外周まで延長された絶縁層で絶縁されて
いる。
【0034】表面にこのようなエミッタ・ゲート構造の
配列が形成された冷陰極素子5は、図1の金属でできた
陰極支持体27上にシリコン基板3が接触するように固
定される。陰極支持体27の冷陰極素子5との接触部に
は、冷陰極素子5の外径と嵌合する矩形または円形の凹
部である陰極保持部27Hが形成され、冷陰極素子5は
この凹部に接触あるいは接着により固定されている。陰
極保持部27Hの底部からはこれと一体に延在する円柱
状の陰極支持柱27Sが形成されている。陰極支持柱2
7Sの下部は、これを支持する金属製の第二の支持体2
8と嵌合している。第二の支持体28は、円柱状の部品
に陰極支持体27と嵌合のための円孔を穿った部分と、
円柱底部の外径部から一体的に伸びるフランジ部28F
を有する形状である。陰極支持体27と第二の支持体2
8との嵌合部は、これらの間の径方向のずれを防止する
ために、僅かな寸法差で嵌合していることが望ましい。
また、第二の支持体28の嵌合部の下部には、嵌合部の
空気を抜くための孔28Hが形成されている。陰極支持
体27と第二の支持体28の間の陰極支持柱27Sの外
周部には、らせんばね29が挿入されている。らせんば
ね29はばね性を有する融点温度の高い金属の線材を螺
旋状に巻いたものであり、固定された状態ではらせんば
ね29は収縮した状態である。一方、冷陰極素子5の表
面上の電子放出領域6の周囲部には、ゲート電極から延
長されたゲート給電層7が形成されており、このゲート
給電層7に接触するように金属でできた集束電極15が
設置される。集束電極15は中心部に電子ビーム18が
通るための孔を有する円環状部品であり、その表面形状
は陽極25との間の電位分布が最適となる形状を有して
いる。集束電極15はこれを支持する円筒状の金属製の
集束電極支持体30に溶接などにより固定されている。
集束電極支持体30の集束電極15を接続した反対側は
フランジ部30Fを有し、このフランジ部30Fと前述
の支持体28のフランジ部28Fの間には通常セラミッ
クでできた円筒状絶縁体26が設置され、これらと気密
接合されている。さらに、集束電極支持体30のフラン
ジ部30Fと陽極25の間は別のセラミックでできた円
筒状の絶縁体17が配置され、集束電極支持体30のフ
ランジ部30Fと気密接合されている。陽極25は中央
に電子ビーム18が通るための孔を有する円環状部品で
あり、陽極25と絶縁体17の間は、別の金属部材を介
して気密接合されている。これらの電子銃全体の絶縁体
17、26から内側は真空で動作されるように、絶縁体
17、26と陰極支持体27および集束電極支持体30
などの金属部材の間はろうづけにより気密接合されてい
る。
【0035】上記構成になる本発明による冷陰極を使用
した電子銃の第一実施例の動作について図1を参照して
説明する。
【0036】電界放出型冷陰極素子5のゲート2に、エ
ミッタ1に対して正の通常数ボルトから数十ボルトの電
圧を印加することによりエミッタ1の先端には2〜5×
107 V/cmの高い電界強度が発生し、エミッタ1中
の電子は金属表面の電子障害を越えるエネルギを得て真
空中に放出される。エミッタ1は冷陰極素子5のシリコ
ン基板3上に形成されているため、シリコン基板3と同
電位であり、冷陰極素子5を支持する陰極支持体27お
よびそれと嵌合する第二の支持体28を介して、外部よ
りエミッタ電位が供給される。一方ゲート電位は、ゲー
ト給電層7と接触する集束電極15およびこれと接合さ
れた集束電極支持体30を介して外部から給電され、第
二の支持体28と集束電極支持体30の間は、セラミッ
ク等でできた絶縁体26により電気的に絶縁されてい
る。冷陰極素子5の表面のゲート給電層7には、集束電
極15が接触により固定されており、接触部は陰極支持
体27とそれを支持する第二の支持体28間に挿入され
たらせんばね29が伸びようとする力によって圧接され
電気的に安定に接触するようになっている。
【0037】進行波管などの管球に使用される電子銃
は、その製造工程において、真空排気を実施しながら管
球内部の壁面に付着したガス分子を完全に除去するため
に500℃程度に加熱される工程を経験する。また、実
際の動作条件においては、通常−30℃から150℃程
度の温度条件に曝される可能性がある。
【0038】このような電子銃の外部温度の変化によっ
て、陰極支持体27、それを支持する第二の支持体2
8、集束電極支持体30などが熱膨張または収縮により
管軸方向に寸法変化が生じた場合に、それぞれの寸法変
化はそれらの材質、温度によって異なるため、らせんば
ねがない場合には、冷陰極素子部において寸法変化とな
って現れ、ゲート給電層7と集束電極15との接触状態
の変化をもたらす。すなわち、冷陰極素子5を圧縮また
は軸方向に引っ張る力となり、場合によっては、1μm
程度のわずかの厚さのゲート給電層7を破壊するおそれ
がある。しかし、本発明では、このような寸法変化は、
陰極支持体27とそれを支持する第二の支持体28が相
互に嵌合しているだけで軸方向に可動し吸収するように
なっている。しかも、らせんばね29の力によって、常
にゲート給電層7と集束電極15は良好な接触状態を保
つことが可能である。
【0039】真空中に冷陰極素子5のエミッタ1から射
出された電子は、集束電極15および集束磁界により集
束され、マイクロ波管の場合には高周波回路部に電子ビ
ームとして導かれる。集束電極15の形状は、陽極25
との間で陰極前面の電位分布が電子ビーム18の集束に
対して最適となるようにコンピュータシミュレーション
等によって決定される。この実施例では、集束電極15
の電子ビーム18に面した部分の形状は、ほとんどこの
電位分布の最適化のみで決定することが可能であり、従
来例のように集束電極15にバネ性を持たせてゲート層
7との接触を確保させる工夫をする必要はなく、良好な
電子ビーム集束特性を得ることができる。
【0040】次に、上述の本発明による電子銃の第一実
施例を一層詳細に説明する。
【0041】冷陰極素子5は、シリコンウエハ上に半導
体プロセスによりエミッタ1、ゲート2などが形成され
て後、厚さ約0.5mm、幅約2mm角の矩形チップと
して切り出されて製作される。エミッタ1およびゲート
2は、数μm間隔で5000個以上配列され、直径1m
m程度の電子放出領域6を形成する。電子放出領域6の
外側の冷陰極素子表面には、ゲート給電層7がそのまま
延長されている。この冷陰極素子5はモリブデンなどの
金属でできた陰極支持体27上に設置される。このと
き、接着剤などにより固定されてもよい。さらに陰極支
持体27は、これとo.05mm程度のわずかな寸法差
で嵌合するコバールなどの金属でできた第二の支持体2
8と嵌合し、軸方向に相互に可動できるようになってい
る。第二の支持体28には嵌合部の空気を抜くための直
径1mm程度の孔28Hが形成されている。さらに、第
二の支持体28は、アルミナ等のセラミックでできた絶
縁体26と蝋付けにより接合され、真空封止を行うと同
時に集束電極支持体30との絶縁がなされる。エミッタ
1の電位は、この第二の支持体28の真空外部でリード
線等に接続されて給電される。らせんばね29は太さ
0.5mm程度のタングステン線等の高温においてもバ
ネ性を有する材料でできており、らせん状に巻いた後、
1000℃程度で焼鈍成形された後使用される。固定さ
れた状態では、らせんばね29はわずかに収縮した状態
であり、陰極支持体27および冷陰極素子5を集束電極
15の方向に押し付けている。集束電極15は、モリブ
デン等の金属でできており、ゲート給電層7との接触部
は、接触抵抗を下げるため金メッキされていることが望
ましい。集束電極15はその外径部でコバール等の金属
でできた集束電極支持体30に溶接により固定されてい
る。
【0042】集束電極15の表面形状は、電子ビームの
加速電圧を与える陽極25との間でできる電界分布が電
子ビーム18の集束に対して最適となるように、陽極2
5に対して開いた形となっている。これはピアス型電子
銃としてよく知られた形状に近いことが望ましいためで
ある。
【0043】冷陰極のゲート2に10V〜100V程度
の(エミッタ1に対して正の)電圧を印加することによ
って、エミッタ1の円錐形状の先端部から電子が電界放
出により得られる。印加する電圧は、円錐形状の先端の
先鋭度およびゲートとの距離に依存し、通常上記の範囲
で必要な電流量に対して値が決定される。エミッタ1か
ら飛び出した電子は、陽極25に印加された数KVの高
電圧によって加速され、集束電極15との間で作られる
集束電界および外部から与えられる集束磁界によって集
束されて陽極25の中心孔を通過する。陽極25に印加
する加速電圧は、電子ビーム18を使用する用途によっ
て大きく異なり、進行波管などの場合には3KV以上の
電圧が普通である。
【0044】図3は本発明による冷陰極を使用した電子
銃の第二実施例の断面図である。図4は図3の電子銃に
使用した板状ばねの斜視図である。
【0045】図3の電子銃は中心軸に対し回転対称構造
である。図3の第二実施例で使用される部材には図1の
第一実施例の同一部材に使用されたものと同一番号が付
されている。この第二実施例において、図1の第一実施
例と異なる点は、陰極支持体27とそれに嵌合する第二
の支持体28の間に挿入されたバネ性を有する金属部材
が、らせんばねではなく板ばね31である点である。板
状ばね31の形状の例としては、図4の斜視図に示すよ
うに、中心部に孔を有する段付き円板形状をしており、
固定された状態では、この板状ばね31は収縮した状態
である。板状ばね31の円周上には、ばねの変形を容易
にするために複数個のすわり32が形成されている。
【0046】この第二実施例の動作は上述の第一実施例
の動作と同じであるが、板状ばね31を使用しているた
め、第一実施例に比較し、電子銃全体の軸方向長さを短
くすることができるが、逆に径方向にはより大きい寸法
が必要となる。板状ばね31の素材として、らせんばね
と同様に高温でも劣化することのないインコネルやモリ
ブデンレニウム合金等を使用し、厚さ0.1mm程度の
板材から絞り加工およびすりわり加工により製作され、
陰極支持体27とそれに嵌合する第二の支持体28の間
に配置され、冷陰極素子5のゲート層と集束電極15の
接触を保つように働く。
【0047】図5は本発明による冷陰極を使用した電子
銃の第三実施例の断面図である。図5の電子銃は中心軸
に対し回転対称構造である。図5の第三実施例で使用さ
れる部材には図1の第一実施例の同一部材に使用された
ものと同一番号が付されている。
【0048】図5において、冷陰極素子5は図1、2に
示したものと同じであり、金属でできた陰極支持体27
上にシリコン基板部が接触するように固定される。陰極
支持体27の冷陰極素子5との接触部には、冷陰極素子
5の外径と嵌合する矩形または円形の凹部である陰極保
持部27Hが形成され、冷陰極素子5はこの凹部に接触
あるいは接着により固定されている。陰極保持部27H
の底部からは、これと一体に延在する円柱状の陰極支持
柱27Sが形成され、さらに陰極支持柱27Sの端部に
はフランジ部27Fを有し、フランジ部27Fは円筒状
の絶縁体26と気密接合されている。一方、冷陰極素子
5の表面上の電子放出領域の周囲部には、ゲート電極か
ら延長されたゲート給電層が形成されており、このゲー
ト給電層に接触するように金属でできた集束電極15が
設置される。集束電極15は中心部に電子ビーム18が
通るための孔を有する円環状部品であり、その表面形状
は陽極25との間の電位分布が最適となる形状が決めら
れており、その外周部において、これを支持する円筒状
の金属製の集束電極支持体30と嵌合している。集束電
極支持体30は集束電極15との嵌合部を有する円筒部
と、その反対側端部にフランジ部30Fを有し、フラン
ジ部30Fにて、円筒状の絶縁体26、17と気密接合
されている。
【0049】集束電極15と集束電極支持体30の嵌合
部は、これら相互の径方向のずれを防止するために僅か
の寸法差で嵌合していることが望ましい。また、集束電
極15と集束電極支持体30との間には、一方が集束電
極支持体30に接合された板状のばね31が設置され、
板状のばね31は固定状態では収縮した状態であり、集
束電極15を冷陰極素子5のゲート層に圧接している。
板状のばね31は図3の実施例で説明したように図4に
示した形状を有する。
【0050】集束電極支持体30と陰極支持体27との
間は通常セラミックでできた円筒状の絶縁体26と接合
されている。さらに、集束電極支持体30と陽極25と
の間は、別のセラミックなどでできた円筒状絶縁体17
で接合されている。これらの電子銃全体の絶縁体17、
26から内側は真空で動作されるように、絶縁体17、
26と陰極支持体27および集束電極支持体30などの
間はろうづけにより気密接合されている。
【0051】図5に示す第三実施例の動作は図1に示し
た実施例の動作と同様である。ただし、冷陰極素子5の
ゲート給電層に対し、集束電極15が板状ばね31によ
り圧接されてゲート電位が給電され、外部からの加熱等
により、陰極支持体27および集束電極支持体30など
に熱膨張が生じた際には、集束電極15と集束電極支持
体30との間が軸方向に相互に可動し、これらの熱膨張
差を吸収し、冷陰極素子5に無理な力が加わることを防
止している。また、図3に示した実施例と同様に、軸方
向長さは図1の実施例に比較して必要としないものの、
板状ばね31を配置するための径方向の空間が必要とさ
れる。また、実施例として、図3に示した実施例と同様
に板状ばねはインコネルやモリブデンレニウム合金等の
高温ばね強度の強い板材から加工され、板状ばねの外周
部は集束電極支持体30に溶接等により接合されてい
る。
【0052】図6は図1に示す実施例の電子銃を組み込
んだマイクロ波管の代表的なものである進行波管の断面
図である。
【0053】図6の進行波管において、電子銃部11か
ら出て陽極25の中心孔を通過し、直線的に軸上を進行
する電子ビーム18の周囲には高周波回路部12の主要
構成要素であるらせん19が設置されている。このらせ
ん19はモリブデンあるいはタングステン等の融点の高
い線材をらせん状に巻いたものである。らせん19は、
その外側に位置する複数個の円環状磁石20とそれぞれ
の磁石の間に設置された円環状磁石21を積み重ねて形
成される集束装置の円筒の中に誘電体支持棒24によっ
て支持されており、誘電体支持棒24は通常3個の棒状
のセラミックでできている。らせん19の両側には、同
軸線路を形成する高周波入力部22および高周波出力部
23が設置され、これらの棒状の内導体33はらせん1
9に接続されている。また、真空封止のために同軸線路
の途中には円環状セラミック34が配置されている。高
周波回路のさらに下流には金属でできた円筒状のコレク
タ部13が配置されている。コレクタ部13と高周波回
路部12の間には円環状セラミックでできた絶縁体35
が設置され高周波回路部12と絶縁している。また、ら
せん19の周囲には、複数の円環状磁石21を交互に接
合した集束装置が設置されており、電子ビーム18の通
路に周期的集束磁界を発生させている。
【0054】次に図6の進行波管の動作について説明す
る。
【0055】電子銃部11の冷陰極素子5から取り出さ
れた電子ビーム18は、高電圧により加速されるととも
に、集束15により最適に形成される電界分布と,複数
個の円環状磁石20とそれぞれの磁石の間に設置された
円環状磁石21により形成された集束装置により発生さ
れる磁界により集束され電子ビーム18として高周波回
路部12のらせん19の中に導かれる。らせん19の上
には高周波入力部22から導かれたマイクロ波が伝播
し、らせん19に沿って進行する。らせん19の直径お
よびピッチは、電子ビーム18とらせん19に沿って進
行するマイクロ波の速度がほぼ等しくなるように進行波
管の動作周波数に応じて決定されている。マイクロ波は
電子ビーム18とほぼ同じ速度で伝播することにより電
子ビーム18からエネルギを与えられ、増幅された後、
高周波出力部23から取り出される。マイクロ波との相
互作用を終えた電子ビーム18はコレクタ部13に捕捉
され熱エネルギに変換され管球外に放散される。
【0056】なお、図6においては図1に示す電子銃を
組み込んだ実施例を示したが、他の本発明の電子銃を使
用しても同様な動作をうることができる。
【0057】
【発明の効果】以上説明したように発明によれば、次の
ように極めて優れた効果が得られる。 (1)陰極支持体とこれに嵌合する第二の支持体との
間、あるいは、集束電極と集束電極支持体との間にばね
を有し、冷陰極素子と集束電極とを押圧して冷陰極素子
のゲート給電層と集束電極との接触を保っているので、
進行波管などの電子銃を使用する管球が500℃程度の
温度にさらされた場合にも、冷陰極素子の破壊や、冷陰
極素子の固定が緩くなることなく、冷陰極素子のエミッ
タおよびゲートとそれらの支持体あるいは電極が接触
し、安定に電位を供給できる効果がある。 (2)集束電極自身にばね性を与えるのでなく、あるい
は、ゲートへの給電部品を集束電極と別に設置するので
なく、冷陰極の支持体部または集束電極の支持体にばね
性金属を備えることによってゲート給電層と集束電極と
の接触を保っており、集束電極自身の形状に関しては接
触不良を防止するため薄い板状にしなければならない等
の制限がなく、陽極と陰極間の電位分布が電子ビーム集
束にとって最適となるように集束電極形状を決定するこ
とができるから、冷陰極のゲート給電層と接触しその電
位を供給する集束電極の形状を、電子ビーム集束のため
の最適な電界分布を与えるように設計でき、リップル等
の少ない良好な直線状のビームを得ることができ、特性
の良い管球を実現できる効果がある。 (3)冷陰極を電子源とした電子銃を使用し、電子ビー
ム特性が良好で温度などの環境特性に対し安定な電子銃
を実現できるから、陰極予熱時間の必要がなく効率の高
い進行波管等のマイクロ波管を実現できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による冷陰極を使用した電子銃の第一実
施例の断面図である。
【図2】図1に示す冷陰極素子の斜視図である。
【図3】本発明による冷陰極を使用した電子銃の第二実
施例の断面図である。
【図4】図3の電子銃に使用した板状ばねの斜視図であ
る。
【図5】本発明による冷陰極を使用した電子銃の第三実
施例の断面図である。
【図6】図1に示す実施例の電子銃を組み込んだマイク
ロ波管の代表的なものである進行波管の断面図である。
【図7】従来の熱陰極を使用した進行波管の断面図であ
る。
【図8】従来の冷陰極を使用した電子銃の縦断面図であ
る。
【図9】図8の電子銃の陰極付近の拡大図である。
【図10】従来の冷陰極を使用した別の電子銃の縦断面
図である。
【図11】電界放出型冷陰極素子の部分断面図である。
【符号の説明】
1 エミッタ 2 ゲート 3 シリコン基板 4 絶縁層 5 冷陰極素子 6 電子放出領域 7 ゲート給電層 11 電子銃部 12 高周波回路部 13 コレクタ部 14 熱陰極 15 集束電極 16 ヒータ 17 絶縁体 18 電子ビーム 19 らせん 20 磁石 21 磁極 22 高周波入力部 23 高周波出力部 24 誘電体支持棒 25 陽極 26 絶縁体 27 陰極支持体 27H 陰極保持部 27S 陰極支持柱 28 支持体 28F フランジ部 28H 孔 29 らせんばね 30 集束電極支持体 30F フランジ部 31 板状ばね 32 すりわり 33 内導体 34 セラミック 35 絶縁体 111 ガラス容器 112 電子銃 113 ララミック基板 114 基板 115 カソード導体 116 絶縁層 117 ゲート 119 エミッタ 120 電界放出型冷陰極 121 カソードステム 122 ゲート給電部品 123 ゲートステム 124 絶縁層 125 第一電子ビーム集束電極 126 リード端子 127 絶縁材 128 第二電子ビーム集束電極 129 リード端子 202 電子ビーム 211 陽極 212 集束電極 239 冷陰極素子 243 冷陰極支持体 244 冷陰極 257 電子放出領域

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エミッタおよびゲートを平面上に複数個
    配列して形成される電界放出型冷陰極素子を電子源とし
    て使用した電子銃において、前記電界放出型冷陰極素子
    上で電子放出領域の周囲に形成されたゲート層表面に接
    触して配置された集束電極と、前記冷陰極素子を支持す
    る支持体を含み、該支持体はさらに第二の支持体と嵌合
    し、これら二つの支持体の間には弾性を有する金属部品
    を備え、前記冷陰極を支持する支持体下部を押圧してゲ
    ート層と集束電極の接触を保ち、集束電極を介してゲー
    ト層へ給電することを特徴とする冷陰極を使用した電子
    銃。
  2. 【請求項2】 エミッタおよびゲートを平面上に複数個
    配列して形成される電界放出型冷陰極素子を電子源とし
    て使用した電子銃において、前記電界放出型冷陰極素子
    上で電子放出領域の周囲に形成されたゲート層表面に接
    触して配置された集束電極と、前記冷陰極素子を支持す
    る支持体を含み、前記集束電極はこれを支持する別の支
    持体と嵌合し、該支持体と集束電極の間には弾性を有す
    る金属部品を備え、集束電極を冷陰極ゲート層の上方よ
    り押圧してゲート層と集束電極の接触を保ち、集束電極
    を介してゲート層へ給電することを特徴とする冷陰極を
    使用した電子銃。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の電子銃を電子ビーム源
    として使用したことを特徴とするマイクロ波管。
  4. 【請求項4】 請求項2に記載の電子銃を電子ビーム源
    として使用したことを特徴とするマイクロ波管。
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