JPH10124585A - 自動販売機ネットワークシステム - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 配送スタッフに頼ることなく自動販売機に関
する情報を容易に入手してリアルタイムで商品動向を把
握することができ、また、ジャストインタイムによる商
品供給を行うことのできる自動販売機ネットワークシス
テムを提供する。 【解決手段】 点在する各自動販売機１に設置された管
理装置１０と、この管理装置１０と通信回線２１，２２
を介して接続されるネットワークセンタ３と、このネッ
トワークセンタ３と通信網２を介して接続される、関連
営業所４に設置されたユーザ端末４１と、商品を自動販
売機１まで搬送する、ワイヤレス通信機能を備えた配送
車５とによって構成される。また、管理装置１０は、商
品の残量等の自動販売機に関する管理データを収集して
この管理データを記憶するコントロールＢＯＸ１１と、
記憶された管理データを通信データに変換する情報通信
ＢＯＸ１２と、変換された通信データをネットワークセ
ンタ３に転送するＰＨＳ１３とを備え、かつＰＨＳ１３
は、配送車５との間でワイヤレス通信を行う。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は、自動販売機ネッ
トワークシステムに関し、特に、点在して設けられた多
数の自動販売機を管理するための自動販売機ネットワー
クシステムに関する。

【０００２】

【従来の技術】我が国においては屋外・屋内を問わず各
地に様々な自動販売機が設置されて、商品購入の際の利
便を人々に提供している。

【０００３】かかる自動販売機は、無人で２４時間３６
５日商品を販売し、代金を受け取るもので、特に清涼飲
料水を中心とした自動販売機の設置台数は相当な数に上
り、レジャーシーズンにおける行楽地や建設現場、市街
地等において、自動販売機による売上はかなりの額にな
るものと思われる。

【０００４】従って、このような自動販売機を適切に管
理し、商品の在庫量や釣り銭の残量、売上げ数量や売上
げ高等を把握して、商品の欠品や釣り銭切れ、あるいは
自動販売機の故障等を回避することは、商品の販売促進
を図る上で極めて重要である。

【０００５】そして、このような自動販売機は、商品供
給業者の本社、支社、あるいは配送センタ等の関連営業
所から離れた場所に分散して設けられるものであり、こ
のように各地に点在する多数の自動販売機を管理する方
法としては、従来より、例えば商品を各自動販売機に搬
送する配送スタッフが、定期的または適宜巡回して商品
を補充すべく自動販売機に立寄る際に、商品の在庫量や
釣り銭の残量、売上げ数量や売上げ高等を確認して、こ
れらの自動販売機に関する情報を関連営業所に報告する
という方法が採用されていた。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の配送スタッフにより確認された情報を介した管理方
法では、配送スタッフが各自動販売機の設置場所まで立
寄って得られる情報に基づく場当たり的な管理となるた
め、自動販売機による商品の販売促進を図るための適切
な管理を行うことが困難だった。

【０００７】すなわち、配送スタッフが各地に点在する
設置場所に到着して各自動販売機をチェックするまで、
商品や釣り銭の在庫量、売上高、故障の有無等の自動販
売機に関する情報を入手できず、したがって、在庫切れ
や故障が発生した場合に、配送スタッフが到着するまで
の間、消費者の要望に応じた適切な商品の販売ができな
くなって販売効率が低下することになるという課題があ
った。

【０００８】また、各設置場所に到着した配送スタッフ
によって得られた自動販売機に関する情報は、当該配送
スタッフによって作成された報告書や管理表などに記録
されて関連営業所に報告され、地域毎あるいは全国的な
売れ筋情報や売上高等の、販売促進に有益な情報に処理
されることになるが、このような配送スタッフによる情
報の収集から関連営業所における情報の処理までには、
相当の時間を要するため、リアルタイムに商品動向を把
握することは困難であるという課題があった。

【０００９】さらに、管轄地域内の複数の自動販売機に
対して商品を運搬する配送車に乗り込んだ配送スタッフ
は、各設置場所に到着するまで、各自動販売機の在庫情
報を直接確認することができないため、複数の自動販売
機における時々刻々と変化する販売状況に応じた適切な
配送ルートを選択することができず、したがって、欠品
の生じている自動販売機への搬送順序が遅くなるなど、
ジャストインタイム（JUST IN TIME ）による商品供給
を行うことができないという課題があった。

【００１０】そこで、この発明は、このような従来の課
題に着目してなされたもので、配送スタッフに頼ること
なく自動販売機に関する情報を容易に入手することがで
きるとともに、入手した情報を速やかに処理してリアル
タイムで商品動向や売上高等を把握することができ、ま
た、ジャストインタイムによる商品供給を容易に行うこ
とのできる自動販売機ネットワークシステムを提供する
ことを目的とするものである。

【００１１】

【課題を解決するための手段】この発明は、上記目的を
達成するためになされたもので、その要旨は、点在して
設けられた多数の自動販売機を管理するための自動販売
機ネットワークシステムであって、各自動販売機に設置
された管理装置と、該管理装置と電話回線等の通信回線
を介して接続されるホスト・センタと、該ホスト・セン
タと通信網を介して接続される、商品供給業者の本社、
支社、あるいは配送センタ等の関連営業所に設置された
ユーザ端末と、販売すべき商品を自動販売機まで搬送す
る、ワイヤレス通信機能を備えた配送手段とからなり、
前記管理装置が、商品の残量、入金額、釣り銭残高等の
自動販売機に関する管理データを収集するとともに、こ
の収集した管理データを記憶する情報取得記憶手段と、
該情報取得記憶手段に記憶された管理データを通信デー
タに変換する通信制御手段と、該通信制御手段により変
換された通信データを前記通信回線を介してホスト・セ
ンタに転送する通信手段とを備え、かつ、前記管理装置
が、前記ワイヤレス通信機能を備えた配送手段と接続す
るワイヤレス通信手段を備えることを特徴とする自動販
売機ネットワークシステムにある。

【００１２】ここで、この発明の自動販売機ネットワー
クシステムを構成する前記通信網としては、遠隔地のコ
ンピュータに蓄積された文字、図形、画像等の各種デー
タを、利用者端末に伝送して表示する、双方向文字・図
形通信システムである、いわゆるビデオテックス（以下
「ＶＴＸ」という。）通信網を使用することが好ましい
が、所定の地域を網羅する通信網であれば、各種の公衆
通信網や私設通信網の他、衛生通信網等も使用すること
ができる。

【００１３】そして、この発明の自動販売機ネットワー
クシステムは、前記通信手段がＰＨＳ（パーソナル・ハ
ンディホン・システム）を備え、このＰＨＳによって前
記通信回線に前記通信データを転送するようにすること
が好ましい。

【００１４】また、この発明の自動販売機ネットワーク
システムは、前記ワイヤレス通信手段として、ＰＨＳあ
るいは赤外線通信ユニットを使用することができる。

【００１５】

【発明の実施の形態】次に、この発明の好ましい実施の
形態すなわち実施例について、添付図面を参照しつつ詳
細に説明する。この発明の一実施例にかかる自動販売機
ネットワークシステムは、図１に示すように、各自動販
売機１，１’に設置された管理装置１０，１０’と、通
信回線としての電話回線２２や専用線２１を介してこの
管理装置１０，１０’と接続されるホスト・センタとし
てのネットワークセンタ３と、このネットワークセンタ
３と基幹通信網２を介して接続される、商品供給業者の
本社、支社、あるいは配送センタ等の関連営業所４に設
置されたユーザ端末４１と、販売すべき商品を各自動販
売機１，１’まで搬送する、ワイヤレス通信装置５１を
備えた配送手段としての配送車５とによって構成されて
いる。

【００１６】ここで、自動販売機１，１’は、例えば清
涼飲料水等の商品を販売するための公知のもので、レジ
ャー施設や市街地に多数点在して設けられ、消費者によ
る投入口への金銭の投入により、必要な釣り銭とともに
商品を自動的に提供して、無人で２４時間３６５日商品
を販売することができるような構成を備えている。

【００１７】なお、図１において、符号１で示される自
動販売機は、後述する図２に示す構成の管理装置１０を
備えた自動販売機であり、一方符号１’で示される自動
販売機は、後述する図３に示す構成の管理装置１０’を
備えた自動販売機である。

【００１８】すなわち、自動販売機１は、図２に示すよ
うに、情報取得記憶手段としてのコントロールＢＯＸ１
１と、通信制御手段としての情報通信ＢＯＸ１２と、通
信手段としてのＰＨＳ（パーソナル・ハンディホン・シ
ステム）１３とからなる、管理装置１０を備えている。

【００１９】ここで、コントロールＢＯＸ１１は、自動
販売機１に関する管理情報として、例えば自動販売機１
の各商品のストック量に関する商品残量情報、消費者が
商品を購入する際の入金額や釣り銭残高等に関する入金
額情報や釣り銭残高情報、あるいはメンテナンス情報や
緊急情報などの管理情報を、例えば、各商品ごとのスト
ック量・売上高、各硬貨・各紙幣ごとの釣り銭残高とい
うような形で整理して、これらの整理した情報を、所定
のフォーマットで記憶することができるようになってい
る。

【００２０】また、情報通信ＢＯＸ１２は、コントロー
ルＢＯＸ１１により記憶されている情報を、定時ないし
適宜な時刻に、所定の通信用データ形式に変換（データ
圧縮をする場合も含む。）し、所定の転送レートで、Ｐ
ＨＳ１３等を介して、所定の通信プロトコルに則ってネ
ットワークセンタ３や配送車５に転送することができる
ようになっている。

【００２１】さらに、ＰＨＳ１３は、例えば３２Kbps非
制限ディジタルサービスに対応したデータ転送プロトコ
ルとしてＰＩＡＦＳ（PHS Internet Access Forumn Sta
ndard ）等を採用して、自動販売機１内のデータを、無
線通信により基地局６を中継し、さらに専用線２１また
は電話回線２２を通して、ネットワークセンタ３内のコ
ンピュータに転送することができるとともに、そのトラ
ンシーバ機能によりワイヤレス通信手段を構成して、ワ
イヤレス通信装置５１を備えた配送車５へ、自動販売機
１内のデータを転送することができるようになってい
る。

【００２２】一方、自動販売機１’は、図３に示すよう
に、情報取得記憶手段としてのコントロールＢＯＸ１１
と、通信制御手段としての情報通信ＢＯＸ１２と、通信
手段としてのモデム１５と、ワイヤレス通信手段として
の赤外線通信ユニット１４とからなる管理装置１０’を
備えている。

【００２３】すなわち、図３に示す自動販売機１’によ
れば、図２に示す自動販売機１と同様のコントロールＢ
ＯＸ１１や情報通信ＢＯＸ１２を有する一方で、管理装
置１０’を構成する通信手段としてモデム１５を、ワイ
ヤレス通信手段として赤外線通信ユニット１４を備えて
いる。

【００２４】ここで、モデム１５は、自動販売機１’内
のデータを、電話回線２２を介して、後述する基幹通信
網２の一部であるＶＴＸ通信網２ａに転送するととも
に、かかるＶＴＸ通信網２ａから専用線２１を介して当
該データをネットワークセンタ３に転送することができ
るようになっている。すなわち、この発明によれば、自
動販売機から得られるデータは、電話回線等の通信回線
を介してホスト・センタに直接転送することができるほ
か、ＶＴＸ通信網等の各種の通信網を介してホスト・セ
ンタに転送することも可能である。

【００２５】また、赤外線通信ユニット１４は、ワイヤ
レス通信装置５１を備えた配送車５へ、赤外線通信によ
り自動販売機１’内のデータを転送するもので、好まし
くは、通信用ユニットや端末等のハードウェアを容易か
つ安価に入手でき、汎用性があるという観点から、Ｉｒ
ＤＡ（Infrared Data Association ）で標準化された赤
外線データ通信の方式を採用したものを用いることが望
ましい。

【００２６】なお、赤外線通信を行う際には、赤外線イ
ンタフェースユニットが必要になるが、一般に赤外線の
特徴として、壁や建物を透過して外部に漏れる可能性が
低いため、漏洩に気をつけなければならない機密情報の
伝達にも向いているといえる。特に、各自動販売機１’
より得られるデータのハッキングの可能性が低いという
点で有用である。

【００２７】また、赤外線通信によれば、装置の小型化
が容易であり、低コストで実現でき、消費電力が少ない
というメリットも有する。さらに、パーソナルコンピュ
ータでは、マザーボード上に赤外線ＬＥＤやフォトダイ
オード、エンコーダ／デコーダ等を追加するだけで赤外
線通信が可能となる場合が多いというメリットがある。

【００２８】なお、この実施例によれば、各自動販売機
１，１’には、管理装置１０，１０’を構成するコント
ロールＢＯＸ１１、情報通信ＢＯＸ１２、ＰＨＳ１３な
いし赤外線通信ユニット１４、モデム１５等の装置が取
り付けられていることを要するので、既設の自動販売機
に対しては、適宜これらの装置を取り付けることが必要
である。すなわち、最近の自動販売機のように、コント
ロールＢＯＸ１１に相当する装置を内蔵している場合に
は、情報通信ＢＯＸ１２とＰＨＳ１３または赤外線通信
ユニット１４等を新たに取り付けることにより容易に管
理装置１０，１０’を設けることができ、コントロール
ＢＯＸ１１に相当する装置を内蔵していない旧来型の自
動販売機に対しては、コントロールＢＯＸ１１をも新た
に取り付けることにより容易に管理装置１０，１０’を
設けることができる。

【００２９】また、管理装置１０，１０’を構成するワ
イヤレス通信手段として、ＰＨＳ１３を用いるか赤外線
通信ユニット１４を用いるかは、自動販売機１，１’の
設置場所に左右され、ＰＨＳ１３による通話が可能な都
市部ではＰＨＳタイプのもの採用し、ＰＨＳ１３の普及
が見込めない地方では赤外線通信タイプのものを採用す
ることになる。

【００３０】そして、上述のようにして、管理装置１
０、１０’により収集変換された、各自動販売機１，
１’に関する管理データは、図１に示すように、ＰＨＳ
１３を備えた自動販売機１からの情報は通信接続機器１
６を介して、モデム１５を備えた自動販売機１’からの
情報はＶＴＸ通信網２ａと接続する専用線２１を介し
て、この実施例の自動販売機ネットワークシステムを構
成する、ホスト・センタとしてのネットワークセンタ３
に、人手を介することもなくリアルタイムで自動的に取
り込まれることになる。

【００３１】ここで、ネットワークセンタ３は、図１に
示すように、ＶＴＸ通信網２ａのＶＴＸ通信装置に専用
線２１からＤＳＵ３８を介して接続されたホストコンピ
ュータ３０と、基幹通信網２に含まれる公衆電話回線網
２ｂとモデム３９及び電話回線２２を介して接続された
コンピュータからなるファックスサーバ３５と、電子掲
示板（ＢＢＳ）や電子メールの機能を備えたコンピュー
タからなるセンタサーバ３１と、データベース（以下
「ＤＢ」と言う。）機能を備えたコンピュータからなる
ＤＢサーバ３２と、センタサーバ３１やＤＢサーバ３２
の監視、メンテナンス等の操作を行なうコンピュータか
らなるクライアント３６等によって構成され、これらの
各コンピュータは、ローカルエリアネットワーク（ＬＡ
Ｎ）により、相互に接続されている。

【００３２】そして、このネットワークセンタ３では、
各自動販売機１，１’から転送されてきた情報を、セン
タサーバ３１のＢＢＳ機能によって所定のフォーマット
に整理してＤＢサーバ３２に蓄積するとともに、この情
報を例えば各種の集計データや配送指示データ等として
処理して電子掲示板等に掲示し、またファックスサーバ
３５やセンタサーバ３１を介してファックスや電子メー
ルによる情報として出力する。

【００３３】なお、このネットワークセンタ３は、ＬＡ
ＮそのものをＶＴＸ通信網にゲートウェイ接続するため
のフロントエンド・プロセッサ（以下「ＦＥＰ」と言
う。）であるＶＴＸ−ＦＥＰすなわちＶＴＸサーバ３４
を備え、このＶＴＸサーバ３４は、Ｘ．２５パケット通
信手順の通信ボードを介してデジタル専用線を用いてＶ
ＴＸ通信網２ａに接続されていることにより、ネットワ
ークセンタ３は全国網となり、アクセスポイントは、全
国の電話局の数とほぼ同じ数だけ確保されることにな
る。

【００３４】そして、この実施例の自動販売機ネットワ
ークシステムによれば、ネットワークセンタ３は、基幹
通信網２を介して、商品供給業者の本社、支社、あるい
は配送センタ等の関連営業所４に設置されたユーザ端末
４１及びＦＡＸ４２と接続している。

【００３５】ここで、基幹通信網２は、上述のＶＴＸ通
信網２ａや公衆電話回線網２ｂを含み、ＶＴＸ通信網２
ａはネットワークセンタ３内のホストコンピュータ３０
と専用線２１を介して接続し、公衆電話回線網２ｂは、
ネットワークセンタ３内のファックスサーバ３５とモデ
ム３９を介して接続するものである。

【００３６】そして、各関連営業所４に設置されたユー
ザ端末４１はＶＴＸ通信網２ａに、ＦＡＸ４２は公衆電
話回線網２ｂにそれぞれ接続することにより、各関連営
業所４には、ネットワークセンタ３において蓄積あるい
は処理された、例えば集計データや配送指示データが、
ネットワークセンタ３から自動的に報告されることにな
るとともに、配送指示伝票等が自動的にＦＡＸされるこ
とになる。また、各関連営業所４から、ネットワークセ
ンタ３において集計処理された管理データを適宜閲覧し
たり、これらの管理データを、各関連営業所４に設置し
たコンピュータからなるユーザ端末４１等に取り込むこ
とができるようになっている。

【００３７】なお、ユーザ端末４１とネットワークセン
タ３とを接続する通信網として、ＶＴＸ通信網２ａを使
用することにより、少ない投資でネットワークを構築す
ることができ、全国どこでも格安の通信料でネットワー
クセンタ３にアクセスすることが可能になるとともに、
ＶＴＸ通信網２ａはＴＩＤ（電話番号ＩＤ）による強力
なセキュリティ機能を有しているため、極めて安全度の
高いネットワークを構築することが可能になる。

【００３８】また、この実施例の自動販売機ネットワー
クシステムによれば、商品を各自動販売機１，１’まで
搬送する、配送手段としての配送車５が、自動販売機
１，１’に設けられたＰＨＳ１３あるいは赤外線通信ユ
ニット１４との間でワイヤレス通信を行なうワイヤレス
通信装置５１を備えており、これによって、管理装置１
０，１０’により収集変換された各自動販売機１、１’
に関する管理データを、配送車５１においてリアルタイ
ムで容易に入手することができるようになっている。こ
こで、ワイヤレス通信装置５１としては、ＰＨＳ、赤外
線トランシーバ、赤外線モデム、さらにＰＨＳ機能や赤
外線通信機能等の通信機能を備えた携帯情報端末（ＰＤ
Ａ）などを用いることができる。

【００３９】そして、上述のような構成を有するこの実
施例の自動販売機ネットワークシステムによれば、自動
販売機１，１’に関する時々刻々のデータが所定のフォ
ーマットに整理され、管理装置１０，１０’に蓄積され
るとともに、この蓄積されたデータは、必要に応じて自
動的にネットワークセンタ３に伝達され、センターサー
バ３１のＢＢＳ機能によって所定のフォーマットに整理
され、ＤＢサーバ（データベースを蓄積するサーバ）３
２に蓄積される。

【００４０】また、ＤＢサーバ３２に蓄積された各種の
情報は、例えば、ＶＴＸ通信網２ａを介してネットワー
クセンタ３に接続されたユーザ端末４１からセンタ３に
アクセスすることによって、いつでも入手することがで
きるとともに、ネットワークセンタ３のＦＡＸサーバ３
５は、自動販売機１，１’から転送されたデータに基づ
いて在庫状況、売上高状況、釣り銭管理状況等を集計
し、情報が必要な関係部署にＦＡＸ配信する。

【００４１】さらに、配送車５１に乗り込んだ配送スタ
ッフは、ワイヤレス通信機能によって各自動販売機１，
１’にアクセスすることにより在庫状況等を直接確認す
ることができる。

【００４２】さらにまた、自動販売機１，１’の異常の
検出による緊急信号は、即刻ネットワークセンタ３に伝
達され、ＦＡＸサーバ３５は登録された所定のＦＡＸ４
２にこの緊急信号を配信する。

【００４３】すなわち、この実施例のネットワークシス
テムによれば、自動販売機１，１’の商品の残量デー
タ、売上高データ、釣り銭管理データ等をデータベース
として蓄積しながら、必要に応じて情報の必要な関係部
署のＦＡＸ４２に当該情報を自動配信するすることがで
きるとともに、各ユーザ端末４１からリアルタイムで自
動販売機１，１’の情報を入手でき、さらに、配送車５
からもワイヤレス通信機能によりリアルタイムの情報を
入手することができる。また、異常の検出による緊急信
号の転送により、盗難等に対するセキュリティ・システ
ムとして活用することもできることになる。

【００４４】そして、この実施例の自動販売機ネットワ
ークシステムによれば、例えば商品管理面においては、
欠品排除による売上の向上、ジャストインタイムによる
商品供給、リアルタイムで正確な商品数の把握、売上集
計の把握による不正の防止、在庫費用の削減、地域別の
商品動向の把握、状況判断による自動販売機の新設設置
場所の適切な決定、等が可能になるというメリットを生
じることになる。

【００４５】また、例えば商品の配送面においては、配
送管理の省略化、配送人員及び配送車両の削減、配送ル
ートの効率化、無駄な積み荷や不足の回避、等が可能に
なるというメリットを生じることになる。

【００４６】さらに、例えば釣り銭や売上金の管理面に
おいては、釣り銭切れの防止、自動販売機内の釣り銭状
況や売上高の把握による資金の滞留の防止と保全、釣り
銭や売上金の盗難と不正の防止等が可能になるというメ
リットを生じることになる。

【００４７】一方、このシステムによれば、ネットワー
クセンタ３から各種サーバや接続機器等を介して他のネ
ットワークとの接続も容易に行うことができるため、ユ
ーザ端末４１からネットワークセンタ３内のＰＲＯＸＹ
サーバ３７を介し、電子メールやインターネット等を利
用することができ、国内のみならず、海外からの情報収
集やデータの有効活用を図ることができる。

【００４８】また、商品供給会社の本社・支社には、ユ
ーザ端末４１やファクシミリ４２、必要に応じてＬＡＮ
を介して接続された業務管理用のコンピュータとしての
サーバ等を備え、ネットワークセンタ３にアクセスする
ことにより、ネットワークセンタ３に転送（アップロー
ド）された自動販売機からの情報を自身のユーザ端末４
１に転送（ダウンロード）して、ユーザ端末４１から情
報を収集することができるようになっている。そして、
ユーザ端末４１は、利用者がデータを扱いやすくするた
め、適宜なＧＵＩ（グラフィカル・ユーザ・インタフェ
ース）、つまり各種のウィンドウシステムやプラウザ等
を備えていることが望ましい。

【００４９】なお、この発明の自動販売機ネットワーク
システムは、上記各実施例の実施の態様のものに限定さ
れるものではなく、各請求項に記載される構成の範囲内
において、種々の態様のものを採用することができる。

【００５０】例えば、プリペードカード等各種カードや
電子マネーによる支払いのみを受け付ける自動販売機の
場合は、釣り銭は不要であるため、上記実施例のうち釣
り銭に関する処理の部分を省略し、逆にカードの記録体
に記録された種々の情報を検知して、ネットワークセン
タや配送車に転送することもできる。

【００５１】また、自動販売機から配送車等の配送手段
にワイヤレス・アクセスをする通信手段として、ＰＨ
Ｓ、赤外線通信の他に、地上通信系として、アナログ／
デジタルセルラー、アナログ／デジタルＭＣＡ、テレタ
ーミナル、無線ＬＡＮ、特定小電力、ページング、ＶＩ
ＣＳ電波ビーコン等が、衛生通信系としてインマルサッ
トやインテルサットを利用できるし、さらには、中低軌
道周回衛星を利用した移動体通信システムや、スペクト
ル拡散通信方式を採用した商用移動体システムを適用で
きる。さらに、地上放送系では、ＦＭ多重方式が、衛星
放送系ではＢＳ、ＣＳ、ＰＣＭ、ＨＴＤＶ方式を採用す
ることも可能である。

【００５２】そして、通信網としては、ＶＴＸ通信網や
公衆回線網について記載したが、これらに限らず、今後
のインフラの整備や通信コスト等の観点から弾力的に選
択することができる。例えば、様々な光ファイバ網とし
てＩＳＤＮ、Ｂ−ＩＳＤＮ、ＣＡＴＶ回線網等を利用す
ることができる。

【００５３】さて、ネットワークの形態としては、様々
なものを採用することができる。すなわち、複数の自動
販売機が近くにあるような場合には、自動販売機同士を
ＬＡＮで結び、該ＬＡＮからネットワーク接続機器を介
して、基幹通信網と接続することができ、同様に、本社
・支社等の関連営業所内にサーバを設置してイントラネ
ットを構成し、該サーバからＶＴＸ等の通信網を介し、
ネットワークセンタに接続することもでき、関連部署間
も遠方でなければ、ＬＡＮで結ぶことができる。

【００５４】ここで、ＬＡＮの形態においては、図１に
おいて、代表的なバス型を記載したが、ディジーチェー
ン型、スター型、リング型等であってもよいことは言う
までもなく、基幹通信網に接続されるまで、イーサネッ
ト、ＦＤＤＩ、ファースト・イーサネット、ＡＴＭ（非
同期転送モード）等で構成することもできる。

【００５５】なお、ネットワーク接続機器としては、接
続するネットワーク同士の形態に応じて、適宜、ルー
タ、ＤＳＵ、ＴＡ（ＤＳＵ内蔵タイプのものではＤＳＵ
は不要となる。）、ブルータ、リピータ、ＨＵＢ、スイ
ッチングハブ等を用い、また、ネットワークの障害を防
止するため、ネットワークアナライザ等の機器を用いて
監視することは言うまでもない。

【００５６】また、デジタル通信網を用いることによ
り、配送車のスタッフがデジタルカメラ等で撮影した自
動販売機の状況をリアルタイムで関連営業所まで転送す
ることも可能である。

【００５７】

【発明の効果】以上詳細に説明したように、この発明の
自動販売機ネットワークシステムによれば、各自動販売
機に設置された、情報取得記憶手段と、通信制御手段
と、通信手段と、ワイヤレス通信手段とを備た管理装置
と、この管理装置と電話回線等の通信回線を介して接続
されるホスト・センタと、このホスト・センタと通信網
を介して接続される、商品供給業者の本社、支社、ある
いは配送センタ等の関連営業所に設置されたユーザ端末
と、販売すべき商品を自動販売機まで搬送する、ワイヤ
レス通信機能を備えた配送手段とによって構成され、配
送スタッフに頼ることなく自動販売機に関する情報をリ
アルタイムで容易に入手することができるとともに、入
手した情報を速やかに処理してリアルタイムで商品動向
や売上高、釣り銭情報等を把握することができ、また、
ジャストインタイムによる商品供給を容易に行うことが
できるので、自動販売機による商品の販売促進を容易に
図ることができる。

【００５８】また、ホスト・センタとユーザ端末とを接
続する通信網としてＶＴＸ通信網を使用すれば、全国ネ
ットで網羅された既設の通信網を利用しつつ、経済的か
つ容易にこの発明の自動販売機ネットワークシステムを
構築することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の一実施例に係る自動販売機ネットワ
ークシステムの構成を示す説明図である。

【図２】自動販売機の管理装置を構成するワイヤレス通
信手段としてＰＨＳを用いた場合のシステム構成を示す
説明図である。

【図３】自動販売機の管理装置を構成するワイヤレス通
信手段として赤外線通信ユニットを用いた場合のシステ
ム構成を示す説明図である。

【符号の説明】

１，１’自動販売機 ２ 基幹通信網 ２ａ ＶＴＸ通信網 ２ｂ 公衆回線網 ３ ネットワークセンタ（ホスト・センタ） ４ 関連営業所 ５ 配送車（配送手段） １０，１０’ 管理装置 １１ コントロールＢＯＸ（情報取得記憶手段） １２ 情報通信ＢＯＸ（通信制御手段） １３ ＰＨＳ（通信手段、ワイヤレス通信手段） １４ 赤外線通信ユニット（ワイヤレス通信手段） １５，３９ モデム（通信手段） ２１ 専用線 ２２ 電話回線 ３１ センタサーバ ３２ ＤＢサーバ ３４ ＶＴＸサーバ（ＶＴＸ−ＦＥＰ） ３５ ＦＡＸサーバ（ＦＡＸ−ＦＥＰ） ３６ クライアント ３７ ＰＲＯＸＹサーバ ３８ ＤＳＵ ４１ ユーザ端末

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (71)出願人 594140395 ヒロサワ機械販売株式会社 大阪府大阪市北区西天満５丁目10番17号 (71)出願人 596153759 志茂 好英 大阪府箕面市粟生間谷西１−４−３−505 (72)発明者 田辺 彰 愛知県日進市米野木町南山973−155 (72)発明者 水口 和美 愛知県愛知郡長久手町大字長湫字平池31番 地 株式会社ジール内 (72)発明者 人見 あきら 京都府舞鶴市字和田1067番地の２ 株式会 社舞鶴計器内 (72)発明者 吉村 成孝 大阪府大阪市北区西天満５−10−17 ヒロ サワ機械販売株式会社内 (72)発明者 志茂 好英 大阪府箕面市粟生間谷西１−４−３−505

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 点在して設けられた多数の自動販売機を
   管理するための自動販売機ネットワークシステムであっ
   て、 各自動販売機に設置された管理装置と、該管理装置と電
   話回線等の通信回線を介して接続されるホスト・センタ
   と、該ホスト・センタと通信網を介して接続される、商
   品供給業者の本社、支社、あるいは配送センタ等の関連
   営業所に設置されたユーザ端末と、販売すべき商品を自
   動販売機まで搬送する、ワイヤレス通信機能を備えた配
   送手段とからなり、 前記管理装置が、商品の残量、入金額、釣り銭残高等の
   自動販売機に関する管理データを収集するとともに、こ
   の収集した管理データを記憶する情報取得記憶手段と、
   該情報取得記憶手段に記憶された管理データを通信デー
   タに変換する通信制御手段と、該通信制御手段により変
   換された通信データを前記通信回線を介してホスト・セ
   ンタに転送する通信手段とを備え、 かつ、前記管理装置が、前記ワイヤレス通信機能を備え
   た配送手段と接続するワイヤレス通信手段を備えること
   を特徴とする自動販売機ネットワークシステム。
2. 【請求項２】 前記通信手段がＰＨＳを備え、このＰＨ
   Ｓによって前記通信回線に前記通信データを転送するこ
   とを特徴とする請求項１に記載の自動販売機ネットワー
   クシステム。
3. 【請求項３】 前記ワイヤレス通信手段がＰＨＳからな
   ることを特徴とする請求項１または請求項２に記載の自
   動販売機ネットワークシステム。
4. 【請求項４】 前記ワイヤレス通信手段が赤外線通信ユ
   ニットからなることを特徴とする請求項１または請求項
   ２に記載の自動販売機ネットワークシステム。
5. 【請求項５】 前記通信網が、ビデオテックス通信網に
   より構成されることを特徴とする請求項１〜請求項４の
   いずれかに記載の自動販売機ネットワークシステム。