JPH10121069A - オートガス組成物 - Google Patents

オートガス組成物

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JPH10121069A
JPH10121069A JP27908596A JP27908596A JPH10121069A JP H10121069 A JPH10121069 A JP H10121069A JP 27908596 A JP27908596 A JP 27908596A JP 27908596 A JP27908596 A JP 27908596A JP H10121069 A JPH10121069 A JP H10121069A
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JP
Japan
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volume
butane
isobutane
gas
fuel
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Pending
Application number
JP27908596A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroaki Hara
浩昭 原
Hiroyuki Fukui
裕幸 福井
Haruo Komoriya
晴夫 小森谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
COSMO SOGO KENKYUSHO KK
Cosmo Oil Co Ltd
Original Assignee
COSMO SOGO KENKYUSHO KK
Cosmo Oil Co Ltd
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Publication date
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  • Liquid Carbonaceous Fuels (AREA)
  • Output Control And Ontrol Of Special Type Engine (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 熱効率が高く、しかもNOx 排出量が低い、
LPG車の燃料として最適なオートガス組成物を提供す
る。 【解決手段】 本オートガス組成物は、成分として少な
くともn−ブタン、イソブタン及びプロパンを有するガ
ス組成物であって、n−ブタンと、n−ブタンに対して
0.5以上の容量比率で含まれるイソブタンとからなる
ブタン混合物の含有率が50〜90容量%の範囲、及び
プロパンの含有率が10〜50容量%の範囲である。好
ましくは、プロピレン、ブチレン、ブタジェン等の不飽
和分の各含有量は、1容量%以下であり、C5 以上の各
炭化水素の含有割合も、1容量%以下であり、40℃に
おける蒸気圧は0.40〜1.25MPaである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、火花点火機関用オ
ートガス組成物に関し、特に、LPG(液化石油ガス)
車のエンジンの熱効率を向上させ、排出ガスを低減する
ようにしたオートガス組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】大気汚染の悪化とともに、自動車の排気
ガスに対する規制が厳しくなり、クリーンエネルギーの
必要性が叫ばれている。このような状況下で、CNG
(圧縮天然ガス)を燃料とするCNG車、メタノールを
燃料とするメタノール車、蓄電池をエネルギー源にして
いる電気自動車等が、排気ガスがクリーンな低公害車と
して開発され、徐々に実用化されつつあるものの、燃料
の1充填当たりの走行距離が短い等の技術的な改善課題
が山積みしている。そのため、寧ろ、今日、LPGを燃
料とするLPG車が、排気ガスがクリーンな低公害車と
して期待が高まっている。LPG車は、燃料としてLP
Gがガソリンと比較して安価なことから、過去30年に
わたり、主としてタクシー車として使用されている実績
を有している。ところで、近年、新たにLPGを燃料と
する2トン積み、或いは4トン積みトラックが、複数の
自動車メーカーから大気を汚染し勝ちなディーゼル車の
代替として発売され、その普及が期待されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、LPG車は、
LPGの単位質量当たりの発熱量が低いことから、ディ
ーゼル車と比較して、燃料消費率が高いという問題を有
している。従って、排出ガスの性状を悪化させることな
く、如何に燃料消費率を低下させることが、LPG車の
普及の鍵となる。よって、本発明は、上記従来技術の課
題に鑑みてなされたものであり、熱効率が高く、しかも
NOx 排出量が低い、LPG車の燃料として最適なオー
トガス組成物を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために鋭意検討を行った結果、オートガス組
成物中のイソブタンの含有率を増加し、かつリサーチ法
オクタン価及び15℃におけるガス密度を特定の範囲に
規定することにより、熱効率が高く、かつ窒素酸化物排
出量が少ないことを見い出し、この知見に基づいて本発
明を完成するに到った。すなわち、本発明に係るオート
ガス組成物は、成分として少なくともn−ブタン、イソ
ブタン及びプロパンを有するガス組成物であって、n−
ブタンと、n−ブタンに対して0.5以上の容量比率で
含まれるイソブタンとからなるブタン混合物の含有率が
50〜90容量%の範囲、及びプロパンの含有率が10
〜50容量%の範囲であることを特徴としている。な
お、本発明では、オートガス組成物を構成する各成分の
配合割合は、同じ圧力下で15℃の温度で占めるガスの
容量を基準にしている。また、n−ブタンと、n−ブタ
ンに対して0.5以上の容量比率で含まれるイソブタン
とからなるブタン混合物とは、(イソブタンの15℃の
容積)/(同じ圧力下でn−ブタンの15℃の容積)≧
0.5の式を満足するような組成比率で配合されたイソ
ブタンとn−ブタンとからなるブタン混合物を言う。
【0005】本発明のオートガス組成物を構成するする
各成分は、その出所を問わず、例えば石油精製工場、石
油化学工場等で副生ガスとして得られたガス成分、原油
採油に際し油井から得られる随伴ガスに含まれる炭素数
3および4の炭化水素成分を蒸留等によって分離したガ
ス成分等を使用することができる。また、市販のオート
ガス(LPG)にイソブタン等を配合して本発明の組成
物を調製することも可能である。
【0006】本発明のオートガス組成物の主成分である
ブタン混合物の組成は、イソブタンとn−ブタンとの容
量比が0.5以上であり、好ましくはイソブタンとn−
ブタンとの容量比が0.8以上、更に好ましくは1.0
以上である。ブタン混合物のイソブタン/n−ブタンの
容量比が0.5未満であると、顕著な熱効率向上効果や
NOx 排出量減少効果が見られないので好ましくない。
一方、熱効率向上効果及びNOx 排出量減少効果は、イ
ソブタン/n−ブタンの容量比が高ければ高いほど大き
く、イソブタン100%でも問題はない。イソブタン/
n−ブタンのブタン混合物が、オートガス組成物全体の
50〜90容量%であり、好ましくは70〜90容量
%、更に好ましくは80〜90容量%である。ブタン混
合物の含有率が50容量%未満であると、本発明の効果
を十分に奏することができず、逆に、90容量%以上で
あると、オートガス組成物の蒸気圧が低下して低温始動
性が悪化するため、好ましくない。
【0007】プロパンの含有率は、10〜50容量%で
あり、好ましくは10〜30容量%、更に好ましくは1
0〜20容量%である。プロパンの含有率が10容量%
以下であると、蒸気圧が低下して低温始動性が悪化する
ので好ましくなく、50容量%以上であると、窒素酸化
物排出濃度が増加するので好ましくない。
【0008】プロピレン、ブチレン、ブタジェン等の不
飽和成分の各含有率は、1容量%以下であり、好ましく
は0.5容量%以下、更に好ましくは0.1容量%以下
である。各不飽和分を1容量%以上含有すると、燃料ラ
イン等を腐食する恐れがあり好ましくない。また、炭素
数が5(C5 )以上の各炭化水素の含有割合も、1容量
%以下であり、好ましくは、0.5容量%以下である。
5 以上の各炭化水素を1容量%以上含有すると、燃料
の蒸発性が低下して加速不良や未燃炭化水素排出量の増
加の原因となるので、好ましくない。
【0009】本発明のオートガス組成物は、リサーチ法
オクタン価(RON)が95以上であり、好ましくは9
8以上である。RONが95以下だと、圧縮比の高いエ
ンジンでノッキングを発生する恐れがあるので、好まし
くない。更に、15℃におけるガス密度は、0.50〜
0.62g/cm3 である。ガス密度が0.50g/cm3
満であると、燃費低下の恐れがあり好ましくない。硫黄
分の含有率は、0.02質量%以下であり、好ましくは
0.015質量%以下、更に好ましくは0.01質量%
以下である。硫黄分が0.02質量%以上であると、燃
料ラインを腐食する恐れがあり、また硫黄酸化物を排出
すると共に排気ガス浄化触媒を劣化させ、未燃炭化水
素、一酸化炭素、窒素酸化物の各有害物質の排出量を増
加させる恐れがあるため、好ましくない。
【0010】また、40℃における蒸気圧は0.40〜
1.25MPaであり、好ましくは0.42〜1.00
MPaであり、更に好ましくは0.42〜0.85MPa
である。40℃における蒸気圧が0.40MPaより小
さいと、低温始動性が悪化するので、好ましくない。
【0011】本発明に係るオートガス組成物は、ガスエ
ンジン、特にLPGを燃料とするガスエンジンの燃料と
して好適に使用でき、更にはディーゼル車代替としての
市販されているLPG燃料のトラック、あるいはLPG
燃料のタクシー等のオートガスとして好適に使用するこ
とができる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下に、実施例を挙げ、添付図面
を参照して、本発明の実施の形態を具体的かつ詳細に説
明する。なお、本発明は、これらの例によって何ら制限
されるものではない。
【0013】実施例1 本発明に係るオートガス組成物の効果を評価するため
に、実施例試料を調製し、以下のようにして単気筒火花
点火機関による燃焼試験を実施し、熱効率及び窒素酸化
物排出量を測定した。燃焼試験では、燃焼時における熱
効率の向上効果を図示熱効率で評価した。尚、実施例試
料を調製するに当たっては、純度99%のイソブタン、
純度99.9%のn−ブタン、純度99.5%のプロパン
を使用して調製し、比較例の一例には市販LPGを使用
した。15℃におけるガス組成が、イソブタン50容量
%、n−ブタン30容量%、プロパン20容量%になる
ように各ガス成分を調合し、実施例1試料とした。実施
例1試料の組成百分率(容量%)、15℃でのガス密
度、及びリサーチ法オクタン価(RON)を表1に示し
た。ガス密度及びリサーチ法オクタン価は、それぞれ組
成百分率に基づき既知の方法で計算して得た数値であ
る。
【表1】
【0014】次いで、以下に説明するように、実施例1
試料の図示熱効率及び窒素酸化物排出濃度を測定した。 1)図示熱効率の測定 実施例1試料を用いて、単気筒火花点火機関を駆動さ
せ、回転数1200rpm、吸気圧力88kPa、当量
比1.0で、圧縮比が9.0及び12.0の下で、実施
例1試料の図示熱効率を求めた。比較例1の市販オート
ガスの図示熱効率を100%とした比で、図示熱効率の
測定結果を表2に示した。ここで、図示熱効率とは燃料
の持つエネルギーがシリンダ内で発生するエネルギーに
転換される割合であり、具体的には圧縮、膨張行程にお
いて燃焼により発生したエネルギーから、排気、吸気行
程において損失したエネルギーを引いたもの(図示仕
事)を1サイクルについて供給した燃料の有するエネル
ギーで除したものである。すなわち、図示熱効率が高い
ほど、燃料の有するエネルギーを有効に取り出せること
になる。
【表2】
【0015】2)窒素酸化物排出濃度の測定 実施例1試料を用いて、単気筒火花点火機関を駆動さ
せ、回転数1200rpm、吸気圧力88kPa、当量
比1.0で、圧縮比が9.0及び12.0の下で、実施
例1試料の排気ガス中の窒素酸化物排出濃度を求めた。
ここで、窒素酸化物排出濃度は、排気ガス中のNO及び
NO2 を合計した濃度である。その結果を表2に示し
た。
【0016】実施例2 表1に示すように、15℃におけるガス組成が、イソブ
タン40容量%、ノルマルブタン40容量%、プロパン
20容量%になるように各ガス成分を調合し、ガス組成
及び性状が本発明で特定したガス組成及び性状の範囲に
入る実施例2試料を調製した。次いで、実施例1試料と
同様にして、実施例2試料の図示熱効率、及び実施例2
試料を燃料とした際の排気ガス中の窒素酸化物濃度を測
定し、表2にその測定結果を示した。
【0017】比較例1〜3 イソブタン19.75容量%、n−ブタン45.39容
量%、プロパン34.23容量%、ブチレン0.05容
量%、n−ペンタン0.03容量%、イソペンタン0.
55容量%からなる市販のLPGを比較例1試料とし、
更に表1の比較例2及び3に示すようなガス組成及び性
状のガス組成物を調製して、比較例2試料及び比較例3
試料とした。比較例1試料は、表1に示すように、イソ
ブタンとn−ブタンとの容積比が0.44であって、本
発明で特定した比率0.5より小さい。また、比較例2
試料は、イソブタンとn−ブタンとの容積比が0.3で
あって、本発明で特定した比率0.5よりかなり小さ
い。比較例3は、プロパンの含有率が55容量%であっ
て、本発明で特定した10〜50容量%の上限を超えて
いる。比較例1〜3について、実施例1試料と同様にし
て、各比較例試料の図示熱効率、及び各比較例試料を燃
料とした際の排気ガス中の窒素酸化物濃度を測定し、表
2にその測定結果を示した。
【0018】実施例1〜2は、比較例1の市販オートガ
スと比較すると、圧縮比12.0及び9.0の両方で図
示熱効率が向上しており、かつ窒素酸化物排出濃度が減
少している。これに対して、比較例2及び比較例3は、
実施例1及び2に対してはもとより、比較例1の市販オ
ートガスと比較しても、図示熱効率が同等ないし低下
し、しかも排気ガス中の窒素酸化物濃度が増加してい
る。以上の試験の結果、実施例1及び2で実証されたよ
うに、本発明は、熱効率が高く、窒素酸化物濃度の低い
オートガス組成物を実現している。
【0019】
【発明の効果】本発明の構成によれば、特定の容積比率
で混合したイソブタンとn−ブタンとの混合物を主成分
とし、特定の容積比率のプロパンを従成分とするガス組
成で、しかも特定の範囲のリサーチ法オクタン価及びガ
ス密度を備えることにより、熱効率が高く、かつ排気ガ
ス中の窒素酸化物濃度が低い、LPG車の燃料として最
適なオートガス組成物を実現している。本発明に係るオ
ートガス組成物をLPG車の燃料として使用することに
より、LPG車は、クリーンな排気ガスで大気汚染の原
因になることなく、ディーゼル車と比較して遜色のない
燃料消費率で走行できる。
フロントページの続き (72)発明者 小森谷 晴夫 埼玉県幸手市権現堂1134−2 株式会社コ スモ総合研究所研究開発センター内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 成分として少なくともn−ブタン、イソ
    ブタン及びプロパンを有するガス組成物であって、 n−ブタンと、n−ブタンに対して0.5以上の容量比
    率で含まれるイソブタンとからなるブタン混合物の含有
    率が50〜90容量%の範囲、及びプロパンの含有率が
    10〜50容量%の範囲であることを特徴とする燃焼性
    に優れたオートガス組成物。
JP27908596A 1996-10-22 1996-10-22 オートガス組成物 Pending JPH10121069A (ja)

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JP27908596A JPH10121069A (ja) 1996-10-22 1996-10-22 オートガス組成物

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2002000813A1 (fr) * 2000-06-29 2002-01-03 Nippon Oil Corporation Combustible pour dispositif de pile à combustible
WO2002000814A1 (fr) * 2000-06-29 2002-01-03 Nippon Oil Corporation Combustible pour cellule electrochimique
US6837909B2 (en) 2000-04-10 2005-01-04 Nippon Oil Corporation Fuel for use in a fuel cell system

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WO2002000813A1 (fr) * 2000-06-29 2002-01-03 Nippon Oil Corporation Combustible pour dispositif de pile à combustible
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