JPH10120568A - 糸球体腎炎予防治療剤 - Google Patents

糸球体腎炎予防治療剤

Info

Publication number
JPH10120568A
JPH10120568A JP23704597A JP23704597A JPH10120568A JP H10120568 A JPH10120568 A JP H10120568A JP 23704597 A JP23704597 A JP 23704597A JP 23704597 A JP23704597 A JP 23704597A JP H10120568 A JPH10120568 A JP H10120568A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
substituent
therapeutic agent
proliferative glomerulonephritis
prophylactic
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP23704597A
Other languages
English (en)
Inventor
Yumiko Shibouta
由美子 柴生田
Masakuni Noda
昌邦 野田
Tetsuji Kawamoto
哲治 川本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Takeda Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Takeda Chemical Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Takeda Chemical Industries Ltd filed Critical Takeda Chemical Industries Ltd
Priority to JP23704597A priority Critical patent/JPH10120568A/ja
Publication of JPH10120568A publication Critical patent/JPH10120568A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Nitrogen Condensed Heterocyclic Rings (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】優れた増殖性糸球体腎炎予防治療剤を提供す
る。 【解決手段】一般式(I') 【化1】 〔式中、A環はヘテロ原子として窒素2個を有する含窒
素複素環、オキソまたはチオキソで置換されていてもよ
く、Q環は置換基を有していてもよく、Yはそれぞれ、
置換基を有していてもよい炭化水素、ヒドロキシル又は
メルカプト基、R1はH、ハロゲン、炭化水素又はアシ
ルを示す。〕で表される化合物又はその塩を含有してな
る増殖性糸球体腎炎予防治療剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、増殖性糸球体腎炎
特にメサンギウム増殖性糸球体腎炎の治療及び予防剤に
関する。
【0002】
【従来の技術】メサンギウム増殖性糸球体腎炎における
メサンギウム細胞の増殖反応には、多くの成長因子やサ
イトカインが関与している(Floege ら,Kidney Int. 4
3:S47−S54,1993)。その中でもメサンギウム細胞に
対し強い増殖作用を示す血小板由来増殖因子(PDG
F:Platelet-Derived Growth Factor)は、最も重要な
役割を担うことが知られている(Floege ら,Clin. Ex
p. Immunol. 86:334−341,1991)。実際、メサンギウ
ム増殖性糸球体腎炎患者において、メサンギウム細胞の
増殖にPDGF受容体が強く関与することが報告されて
いる(Gesualdo ら,J. Clin. Invest 94:50−58,199
4)。また、メサンギウム増殖性糸球体腎炎モデルラッ
トにおいて、メサンギウム細胞が増殖する時期と一致し
たPDGFおよびその受容体の発現の増加が、糸球体メ
サンギウム領域において認められ(Iida ら,Proc. Nat
l. Acad. Sci, USA 88:6560−6564,1991)、同モデル
ラットに対しPDGFの中和抗体を投与しPDGFの作
用を阻害することにより、メサンギウム細胞の増殖が抑
制されることが報告されている(Johnson ら,J. Exp.M
ed. 175:1413−1416,1992)。更に、PDGF遺伝子
をラット腎臓に導入することにより、メサンギウム増殖
性糸球体腎炎が誘発されることが報告されている(Isak
a ら,J. Clin. Invest, 92:2597−2601,1993)。一
方、WO 96/02542には三環性サイクラジン化
合物はPDGF抑制作用、降圧作用、腎疾患改善作用及
び脂質低下作用を有することが開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】メサンギウム増殖性糸
球体腎炎を始めとした増殖性糸球体腎炎に対し、臨床上
有用な新しい予防治療剤の開発が望まれている。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意検討
した結果、一般式(I')
【化7】 〔式中、A環はヘテロ原子として窒素原子を2個有する
含窒素複素環であって、オキソまたはチオキソで置換さ
れていてもよく、Q環は置換基を有していてもよく、Y
はそれぞれ置換基を有していてもよい炭化水素基、ヒド
ロキシル基またはメルカプト基を示し、R1は水素原
子、ハロゲン原子、置換基を有していてもよい炭化水素
基またはアシル基を示す。〕で表される化合物(以下化
合物(I')と略称することがある)またはその塩、とり
わけ一般式(I)
【化8】 〔式中、Bは置換基を有していてもよい2価の炭化水素
基、Xは結合手、酸素原子または硫黄原子、R2は水素
原子または置換基を有していてもよい炭化水素基、ある
いはR2とBは隣接する窒素原子と一緒に環を形成して
いてもよく、およびR3は電子吸引基を示し、A環、Q
環及びR1は前記と同意義を示す。〕で表される化合物
(以下化合物(I)と略称することがある)またはその
塩が予想外にもメサンギウム増殖性糸球体腎炎を始めと
する増殖性糸球体腎炎に対して臨床上有用な予防治療効
果を有していることを初めて見出し、これに基づいて本
発明を完成するに至った。
【0005】すなわち、本発明は (1)化合物(I')またはその塩を含有してなる増殖性
糸球体腎炎予防治療剤、 (2)Yがそれぞれ窒素原子を少なくとも1つ含む置換
基を有していてもよい炭化水素基、ヒドロキシル基また
はメルカプト基である前記(1)記載の増殖性糸球体腎
炎予防治療剤、 (3)Yがそれぞれ電子吸引基を少なくとも1つ含む置
換基を有していてもよい炭化水素基、ヒドロキシル基ま
たはメルカプト基である前記(1)記載の増殖性糸球体
腎炎予防治療剤、 (4)Yがそれぞれ少なくとも1つの電子吸引基をもつ
アミノ基を含む置換基を有していてもよい炭化水素基、
ヒドロキシル基またはメルカプト基である前記(1)記
載の増殖性糸球体腎炎予防治療剤、 (5)Yが式
【0006】
【化9】 〔式中、Bは置換基を有していてもよい2価の炭化水素
基、Xは結合手、酸素原子または硫黄原子、R2は水素
原子または置換基を有していてもよい炭化水素基、ある
いはR2とBは隣接する窒素原子と一緒に環を形成して
いてもよく、およびR3aは電子吸引基を示すか、または
2とR3aは隣接する窒素原子とともに環を形成してい
てもよい。〕で表される基である前記(1)記載の増殖
性糸球体腎炎予防治療剤、 (6)化合物(I)またはその塩を含有してなる前記
(1)記載の増殖性糸球体腎炎予防治療剤、 (7)含窒素複素環が5または6員環である前記(1)記
載の増殖性糸球体腎炎予防治療剤、 (8)Q環が(i)ハロゲン原子、(ii)C1-4アルキル基、
(iii)C1-4アルコキシ基、(iv)C1-4アルキルチオ基、
(v)ヒドロキシル基、(vi)カルボキシル基、(vii)
シアノ基、(viii)ニトロ基、(ix)アミノ基、(x)
モノ−またはジ−C1-4アルキルアミノ基、(xi)ホルミ
ル基、(xii)メルカプト基、(xiii)C1-4アルキル−カル
ボニル基、(xiv)C1-4アルコキシ−カルボニル基、(xv)
スルホン基、(xvi)C1-4アルキルスルホニル基、(xvii)
カルバモイル基および(xviii)モノ−またはジ−C1-4
ルキル−カルバモイル基から選ばれた1ないし3個の置
換基を有していてもよい前記(1)記載の増殖性糸球体
腎炎予防治療剤、 (9)Q環が無置換である前記(1)記載の増殖性糸球体
腎炎予防治療剤、 (10)R1が水素原子、置換基を有していてもよいアル
キル基、置換基を有していてもよいアルケニル基、置換
基を有していてもよいアラルキル基、置換基を有してい
てもよいアリール基、アルコキシカルボニル基、アルキ
ルカルバモイル基またはアルカノイル基である前記
(1)記載の増殖性糸球体腎炎予防治療剤、
【0007】(11)R1が水素原子、C1-6アルキル基ま
たはフェニル基である前記(1)記載の増殖性糸球体腎
炎予防治療剤、 (12)R2が水素原子、置換基を有していてもよいアル
キル基または置換基を有していてもよいアルケニル基で
ある前記(1)記載の増殖性糸球体腎炎予防治療剤、 (13)電子吸引基が(i)−SO24(R4は置換基を有し
ていてもよい炭化水素基を示す)、(ii)−CO−R
5(R5は水素原子または置換基を有していてもよい炭化
水素基を示す)、(iii)−COOR6(R6は置換基を有
していてもよい炭化水素基を示す)、(iv)−CON(R
7)R8(R7およびR8はそれぞれ水素原子または置換基
を有していてもよい炭化水素基、あるいはR7とR8は隣
接する窒素原子と一緒に環を示す)、(v)シアノ基また
は(vi)ニトロ基である前記(3)記載の増殖性糸球体腎
炎予防治療剤、 (14)BがC2-10アルキレン基である前記(5)記載の
増殖性糸球体腎炎予防治療剤、 (15)Bが
【0008】
【化10】 (pおよびqはそれぞれ0ないし5の整数を示す)である
上記(5)記載の増殖性糸球体腎炎予防治療剤、 (16)BがC3-8アルキレン基である前記(5)記載の増
殖性糸球体腎炎予防治療剤、 (17)一般式
【0009】
【化11】 〔式中、X1は酸素原子または硫黄原子、その他の記号
は前記と同意義を示す。〕で表される化合物またはその
塩を含有してなる前記(6)記載の増殖性糸球体腎炎予
防治療剤、 (18)一般式
【0010】
【化12】 〔式中、X1は酸素原子または硫黄原子、その他の記号
は前記記載と同意義を示す。〕で表される化合物または
その塩を含有してなる前記(6)記載の増殖性糸球体腎
炎予防治療剤、 (19)Q環が無置換である前記(18)記載の増殖性糸球
体腎炎予防治療剤、 (20)R1が水素原子、置換基を有していてもよいアル
キル基または置換基を有していてもよいアルケニル基で
ある前記(18)記載の増殖性糸球体腎炎予防治療剤、 (21)R1が水素原子またはC1-6アルキル基である前記
(18)記載の増殖性糸球体腎炎予防治療剤、 (22)R2が水素原子またはC1-6アルキル基である前記
(18)記載の増殖性糸球体腎炎予防治療剤、 (23)R2が水素原子である前記(18)記載の増殖性糸
球体腎炎予防治療剤、 (24)X1が酸素原子である前記(18)記載の増殖性糸
球体腎炎予防治療剤、 (25)X1が硫黄原子である前記(18)記載の増殖性糸
球体腎炎予防治療剤、 (26)BがC2-10アルキレン基である前記(18)記載の
増殖性糸球体腎炎予防治療剤、 (27)BがC3-8アルキレン基である前記(18)記載の
増殖性糸球体腎炎予防治療剤、 (28)R3で示される電子吸引基が−SO24a(R4a
置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有して
いてもよいアルケニル基、置換基を有していてもよいア
ラルキル基または置換基を有していてもよいアリール基
を示す)である前記(18)記載の増殖性糸球体腎炎予防
治療剤、 (29)R4aがハロゲノ−C1-6アルキル基である前記(2
8)記載の増殖性糸球体腎炎予防治療剤、 (30)4,5−ジヒドロ−4−〔4−(トリフルオロメ
タンスルホンアミド)ブタン−1−イル〕−3H−1,
4,8b−トリアザアセナフチレン−3−オン、 1,2−ジヒドロ−3−メチル−1−〔5−(トリフル
オロメタンスルホンアミド)ペンタン−1−イル〕−
1,4,7b−トリアザシクロペント〔cd〕インデン
−2−オン、1,2−ジヒドロ−1−〔2−〔1−(ト
リフルオロメタンスルホニル)ピペリジン−4−イル〕
エタン−1−イル〕−3−メチル−1,4,7b−トリ
アザシクロペント〔cd〕インデン−2−オンまたはそ
の塩を含有してなる前記(1)記載の増殖性糸球体腎炎
予防治療剤、 (31)増殖性糸球体腎炎がメサンギウム増殖性糸球体腎
炎である前記(1)記載の増殖性糸球体腎炎予防治療剤
等に関する。
【0011】本明細書中で用いられる用語「含窒素複素
環」とは、ヘテロ原子として窒素原子を2個含む、例え
ば5ないし10員環であり、その中でも5または6員環
が汎用される。これらの環は飽和または不飽和の環であ
ってもよく、またさらにヘテロ原子(例えば硫黄原子、
酸素原子、窒素原子等)を1ないし2個含んでいてもよ
い。具体的には、
【化13】 などが用いられる。これらの「含窒素複素環」は、オキ
ソまたはチオキソで1または2個置換されていてもよ
い。本明細書中で用いられる用語「2価の炭化水素基」
とは、例えば炭素数が1ないし15のアルキレン基(例
えば、メチレン、エチレン、プロピレン、ブチレン、ペ
ンタメチレン、ヘキサメチレン、ヘプタメチレン、オク
タメチレンなど)、2ないし16のアルケニレン基(例
えば、ビニレン、プロペニレン、1−ブテニレン、2−
ブテニレン、1−ペンテニレン、2−ペンテニレン、3
−ペンテニレンなど)、2ないし16のアルキニレン基
(例えば、エチニレン、プロピニレン、1−ブチニレ
ン、2−ブチニレン、1−ペンチニレン、2−ペンチニ
レン、3−ペンチニレンなど)などの2価の鎖状炭化水
素基、フェニレン基あるいはそれらの組み合わせたもの
などである。該「2価の炭化水素基」が有していてもよ
い置換基としては、例えば置換基を有していてもよいア
ルキル基、置換基を有していてもよいアラルキル基、置
換基を有していてもよいアリール基などが挙げられ、置
換基を有していてもよいアルキル基が好ましい。該「2
価の炭化水素基」は置換可能な位置に置換基を1ないし
5個有していてもよい。該「フェニレン」は置換基を有
していてもよい。該「フェニレン」の置換基としては、
例えば、ハロゲン原子(例えば、フッ素、塩素、臭素、
ヨウ素など)、C1-6アルキル基(例えば、メチル、エ
チル、プロピル、イソプロピル、ブチルなど)、C1-6
アルコキシ基(例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキ
シ、イソプロポキシなど)、C1-6アルキルチオ基(例
えば、メチルチオ、エチルチオ、プロピルチオ、イソプ
ロピルチオなど)、ヒドロキシル基、カルボキシル基、
シアノ基、ニトロ基、アミノ基、モノ−またはジ−C
1-6アルキルアミノ基(例えば、メチルアミノ、エチル
アミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノなど)、ホル
ミル基、メルカプト基、C1-6アルキル−カルボニル基
(例えば、アセチル、プロピオニル、ブチリルなど)、
1-6アルコキシ−カルボニル基(例えば、メトキシカ
ルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニル
など)、スルホン基、C1-6アルキルスルホニル基(例
えば、メチルスルホニル、エチルスルホニル、プロピル
スルホニルなど)、カルバモイル基、モノ−またはジ−
1-6アルキル−カルバモイル基(例えば、N−メチル
カルバモイル、N−エチルカルバモイル、N,N−ジメ
チルカルバモイル、N,N−ジエチルカルバモイルな
ど)およびチオカルバモイル基などから選ばれる1ない
し4個が用いられる。
【0012】本明細書中で用いられる用語「ハロゲン原
子」とは、例えばフッ素、塩素、臭素、ヨウ素などを示
す。本明細書中で用いられる用語「置換基を有していて
もよい炭化水素基」の「炭化水素基」とは、例えばアル
キル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アラルキル
基、アリール基などを示す。該「炭化水素基」が有して
いてもよい置換基としては、後述する該「アルキル」、
「シクロアルキル」、「アルケニル」、「アラルキル」
および「アリール」が有していてもよい置換基と同様の
ものなどが用いられる。該「炭化水素基」は置換可能な
位置にこれらの置換基を1ないし5個有していてもよ
い。該「アルキル」としては、例えばメチル、エチル、
プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−
ブチル、tert−ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチ
ル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル、トリデシ
ル、テトラデシル、ペンタデシルなどの「直鎖状または
分枝状のC1-15アルキル基」などが用いられる。該「シ
クロアルキル」としては、例えばシクロプロピル、シク
ロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘ
プチル、シクロオクチルなどの「C3-8シクロアルキル
基」などが用いられる。
【0013】該「アルキル」及び「シクロアルキル」が
有していてもよい置換基としては、例えば(i)ニトロ
基、(ii)ヒドロキシル基、(iii)シアノ基、(iv)カルバ
モイル基、(v)モノ−またはジ−C1-6アルキル−カルバ
モイル基(例えば、N−メチルカルバモイル、N−エチ
ルカルバモイル、N,N−ジメチルカルバモイル、N,
N−ジエチルカルバモイルなど)、(vi)カルボキシル
基、(vii)C1-6アルコキシ−カルボニル基(例えば、メ
トキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカ
ルボニル、イソプロポキシカルボニルなど)、(viii)ス
ルホン基、(ix)ハロゲン原子(例えば、フッ素、塩素、
臭素、ヨウ素など)、(x)C1-6アルコキシ基(例えば、
メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシな
ど)、(xi)フェノキシ基、(xii)ハロゲノフェノキシ基
(例えば、o−,m−またはp−クロロフェノキシ、o
−,m−またはp−ブロモフェノキシなど)、(xiii)C
1-6アルキルチオ基(例えば、メチルチオ、エチルチ
オ、n−プロピルチオ、イソプロピルチオ、n−ブチル
チオなど)、(xiv)メルカプト基、(xv)フェニルチオ
基、(xvi)ピリジルチオ基、(xvii)C1-6アルキルスルフ
ィニル基(例えば、メチルスルフィニル、エチルスルフ
ィニルなど)、(xviii)C1-6アルキルスルホニル基(例
えば、メチルスルホニル、エチルスルホニルなど)、(x
ix)アミノ基、(xx)C1-6アシルアミノ基(例えば、アセ
チルアミノ、プロピオニルアミノなど)、(xxi)モノ−
またはジ−C1-6アルキルアミノ基(例えば、メチルア
ミノ、エチルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ
など)、(xxii)4ないし6員環状アミノ基(例えば、1
−アゼチジニル、1−ピロリジニル、ピペリジノ、モル
ホリノ、チオモルホリノ、1−ピペラジニルなど)、(x
xiii)C1-7アシル基(例えば、ホルミル、C1-6アルキ
ル−カルボニル(例えば、アセチルなど))、(xxiv)ベ
ンゾイル基、(xxv)5ないし10員複素環基(例えば、
2−または3−チエニル、2−または3−フリル、3
−,4−または5−ピラゾリル、2−,4−または5−
チアゾリル、3−,4−または5−イソチアゾリル、2
−,4−または5−オキサゾリル、1,2,3−または
1,2,4−トリアゾリル、1H−または2H−テトラ
ゾリル、2−,3−または4−ピリジル、2−,4−ま
たは5−ピリミジル、3−または4−ピリダジニル、キ
ノリル、イソキノリルインドリルなどの窒素原子、硫黄
原子及び酸素原子から選ばれる1ないし4個のヘテロ原
子を有する5又は6員単環式複素環、窒素原子、硫黄原
子及び酸素原子から選ばれる1ないし4個のヘテロ原子
を有する5又は6員芳香族複素環とベンゼン環とが縮合
することによって形成される2環式芳香族複素環)およ
び(xxvi)チオカルバモイル基などが用いられる。該「ア
ルキル基」及び「シクロアルキル基」は、置換可能な位
置に、これらの置換基を1ないし5個有していてもよ
い。
【0014】該「アルキル」の好ましいものとしては、
例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチ
ル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチ
ル、ヘキシルなどの直鎖状または分枝状のC1-6アルキ
ル基が挙げられ、該「C1-6アルキル基」が有していて
もよい置換基としては、例えばハロゲン原子、C1-4
ルコキシ基、ヒドロキシル基、C1-4アルコキシ−カル
ボニル基、カルボキシル基、カルバモイル基、チオカル
バモイル基、モノ−またはジ−C1-4アルキルカルバモ
イル基、ピリジルチオ基などの1ないし3個が用いられ
る。該「アルケニル」としては、例えばビニル、アリ
ル、イソプロペニル、3−ブテニル、3−オクテニル、
9−オクタデセニルなどの「C2-18アルケニル基」など
が用いられる。該「アルケニル」が有していてもよい置
換基としては、前記「アルキル」が有していてもよい置
換基と同様のものが用いられる。該「アルケニル」の好
ましいものとしては、例えばビニル、アリル、2−ブテ
ニル、3−ブテニルなどのC2-6アルケニル基などが挙
げられる。該「C2-6アルケニル基」が有していていて
もよい置換基としては、例えば前記「C1-6アルキル
基」が有していてもよい置換基と同様のものが用いられ
る。
【0015】該「アラルキル」としては、C7-16アラル
キル基などが用いられ、具体的には、例えばベンジル、
フェネチル、3−フェニルプロピル、4−フェニルブチ
ルなどのフェニル−C1-6アルキル基および、例えば
(1−ナフチル)メチル、2−(1−ナフチル)エチ
ル、2−(2−ナフチル)エチルなどのナフチル−C
1-6アルキル基などが挙げられる。該「アラルキル」が
有していてもよい置換基としては、例えばハロゲン原子
(例えば、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素など)、C1-6
アルキル基(例えば、メチル、エチル、プロピル、イソ
プロピル、ブチルなど)、ハロゲノC1-6アルキル基
(例えば、トリフルオロメチル、トリクロロメチルな
ど)、C2-6アルケニル基(例えば、ビニル、アリル、
2−ブテニル、3−ブテニルなど)、C1-3アシル基
(例えば、ホルミル、アセチルなど)、C1-4アルコキ
シ基(例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソ
プロポキシなど)、ニトロ基、シアノ基、ヒドロキシル
基、C1-4アルコキシ−カルボニル基(例えば、メトキ
シカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボ
ニル、イソプロポキシカルボニルなど)、チオカルバモ
イル基、カルバモイル基、モノ−またはジ−C1-4アル
キル−カルバモイル基(例えば、N−メチルカルバモイ
ル、N−エチルカルバモイル、N,N−ジメチルカルバ
モイル、N,N−ジエチルカルバモイルなど)、モノ−
またはジ−C1-4アルケニル−カルバモイル基(例え
ば、N−ビニルカルバモイルなど)などが挙げられ、該
「アラルキル」は置換可能な位置にこれらの置換基を1
ないし4個有していてもよい。該「アリール」として
は、例えばフェニル、1−ナフチル、2−ナフチル、フ
ェナントリル、アントリル(anthryl)などの芳香族単環
式、2環式または3環式のC6-14アリール基などが用い
られる。該「アリール」が有していてもよい置換基とし
ては、前記「アラルキル」が有していてもよい置換基の
他、オキソ基なども用いられ、該「アリール」は置換可
能な位置にこれらの置換基を1ないし4個、好ましくは
1または2個有していてもよい。オキソ基を有するアリ
ール基としては、例えばベンゾキノニル、ナフトキノリ
ル、アンスラキノニルなどが挙げられる。
【0016】本明細書中で用いられる用語「電子吸引
基」としては、例えば(i)−SO24、(ii)−CO−
5、(iii)−COOR6、(iv)−CON(R7)R8、(v)
シアノ基及び(vi)ニトロ基などが用いられる。好ましく
は、−SO24、−CO−R5−、−COOR6などが挙
げられ、特に−SO24が汎用される。R4は置換基を
有していてもよい炭化水素基;R5は水素原子または置
換基を有していてもよい炭化水素基;R6は置換基を有
していてもよい炭化水素基;R7およびR8はそれぞれ水
素原子または置換基を有していてもよい炭化水素基、あ
るいはR7とR8が隣接する窒素原子と一緒になって含窒
素複素環を示す。
【0017】本明細書中で用いられる用語「アシル基」
としては、例えばカルボン酸から導かれるアシル基など
が用いられ、例えばアルコキシカルボニル基、アルキル
カルバモイル基、アルカノイル基などが用いられる。該
「アルコキシカルボニル基」としては、例えばメトキシ
カルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニ
ル、イソプロポキシカルボニル、ブトキシカルボニル、
イソブトキシカルボニル、sec-ブトキシカルボニル、te
rt-ブトキシカルボニル、ペンチルオキシカルボニル、
イソペンチルオキシカルボニル、ネオペンチルオキシカ
ルボニル、tert-ペンチルオキシカルボニルなどのC1-6
アルコキシカルボニル基が用いられる。該「アルキルカ
ルバモイル基」としては、例えばN−メチルカルバモイ
ル、N−エチルカルバモイル、N−プロピルカルバモイ
ル、N−ブチルカルバモイルなどのモノ−C1-6−N−
アルキルカルバモイル基および、例えばN,N−ジメチ
ルカルバモイル、N,N−ジエチルカルバモイル、N,N
−ジプロピルカルバモイル、N,N−ジブチルカルバモ
イル、N−エチル−N−メチルカルバモイルなどのジ−
1-6−N,N−ジアルキルカルバモイル基およびジアル
キル部が一緒になって4ないし6員環状カルバモイル基
(例えば、1−アゼチジニルカルボニル、モルホリノカ
ルボニル、1−ピロリジニルカルボニル、1−ピペリジ
ノカルボニル、1−ピペラジニルカルボニル、1−ピペ
ラジニルカルボニルなど)が用いられる。該「アルカノ
イル基」としては、例えばホルミル、C1-6アルキル−
カルボニル基(例えば、アセチル、プロピオニル等)が
用いられる。前記式中、A環はヘテロ原子として縮合橋
頭部の窒素原子を含めて窒素原子2個を有する含窒素複
素環を示し、さらにオキソまたはチオキソで置換されて
いてもよい。
【0018】A環としては、例えば1または2個のオキ
ソ基で置換されていてもよい5または6員の含窒素複素
環などが好ましい。特に、例えば
【化14】 などが汎用される。前記式中、Q環は置換基を有してい
てもよい。Q環が有していてもよい置換基としては、例
えばハロゲン原子(例えば、フッ素、塩素、臭素、ヨウ
素など)、C1-6アルキル基(例えば、メチル、エチ
ル、プロピル、イソプロピル、ブチルなど)、C1-6
ルコキシ基(例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキ
シ、イソプロポキシなど)、C1-6アルキルチオ基(例
えば、メチルチオ、エチルチオ、プロピルチオ、イソプ
ロピルチオなど)、ヒドロキシル基、カルボキシル基、
シアノ基、ニトロ基、アミノ基、モノ−またはジ−C
1-6アルキルアミノ基(例えば、メチルアミノ、エチル
アミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノなど)、ホル
ミル基、メルカプト基、C1-6アルキル−カルボニル基
(例えば、アセチル、プロピオニル、ブチリルなど)、
1-6アルコキシ−カルボニル基(例えば、メトキシカ
ルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニル
など)、スルホン基、C1-6アルキルスルホニル基(例
えば、メチルスルホニル、エチルスルホニルプロピルス
ルホニルなど)、カルバモイル基、モノ−またはジ−C
1-6アルキル−カルバモイル基(例えば、N−メチルカ
ルバモイル、N−エチルカルバモイル、N,N−ジメチ
ルカルバモイル、N,N−ジエチルカルバモイルなど)
およびチオカルバモイル基などが挙げられる。これらの
置換基はQ環上の置換可能な位置に1ないし3個置換さ
れていてもよい。Q環は無置換であるときが好ましい。
【0019】前記式中、Yはそれぞれ、置換基を有して
いてもよい炭化水素基、ヒドロキシル基またはメルカプ
ト基を示す。Yで示される置換基を有していてもよい炭
化水素基としては、前記した「置換基を有していてもよ
い炭化水素基」と同様のものが用いられる。Yで示され
るヒドロキシル基またはメルカプト基が有していてもよ
い置換基としては、例えば置換基を有していてもよい炭
化水素基、窒素原子を少なくとも1つ含む基および/ま
たは電子吸引基を少なくとも1つ含む基などが用いられ
る。Yで示されるヒドロキシル基又はメルカプト基が有
していてもよい置換基としては、例えば置換基を有して
いてもよい炭化水素基などが好ましく、このような置換
基を有していてもよい炭化水素基としては、前記した
「置換基を有していてもよい炭化水素基」と同様のもの
が用いられる。Yで示される炭化水素基、ヒドロキシル
基またはメルカプト基が有していてもよい置換基として
は、例えば窒素原子を少なくとも1つ含む基および/ま
たは電子吸引基を少なくとも1つ含む基などが好まし
く、少なくとも1つの電子吸引基をもつアミノ基を含む
基などがより好ましい。
【0020】窒素原子を少なくとも1つ含む基として
は、例えば、アルキルアミノアルキル基、アラルキルア
ミノアルキル基、アリールアミノアルキル基、アルキル
アミノアラルキル基、アラルキルアミノアラルキル基、
アリールアミノアラルキル基、アルキルアミノアリール
基、アラルキルアミノアリール基、アリールアミノアリ
ール基、アミノアルキル基、アミノアラルキル基、アミ
ノアリール基などが用いられる。電子吸引基を少なくと
も1つ含む基としては、例えば前述の電子吸引基を少な
くとも1つ含む炭化水素基などが用いられる。少なくと
も1つの電子吸引基をもつアミノ基を含む基としては、
例えば前述の電子吸引基を少なくとも1つ有するアミノ
基を含む炭化水素基などが用いられる。ここでYとして
は式
【化15】 〔式中の記号は前記と同意義を示す。〕で表わされる基
がもっとも好ましい。
【0021】前記式中、Bは置換基を有していてもよい
2価の炭化水素基を示す。具体的には、例えば(i)
【化16】 (式中、m、nおよびoはそれぞれ0ないし5の整数、
9、R10、R11、R12、R13およびR14はそれぞれ水
素原子、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有
してもよいアラルキル基または置換基を有してもよいア
リール基、またR9とR10、R11とR12、R13とR14
9またはR10とR2、R11またはR12とR2、あるいは
13またはR14とR2は結合して環を形成してもよく、
またR9あるいはR11はそれぞれR13あるいはR14と結
合して環を形成してもよい)または(ii)
【化17】 (式中、フェニレン基は置換基を有していてもよく、p
およびqは、それぞれ0ないし5の整数を示す)で表さ
れる基などが用いられる。R9ないしR14で示される置
換基を有していてもよいアルキル、アラルキルまたはア
リール基としては、例えば前記「置換基を有していても
よい炭化水素基」で述べられたものなどが用いられる。
9とR10、R11とR12、R13とR14が結合して形成す
る環としては、例えばシクロプロパン、シクロブタン、
シクロペンタン、シクロヘキサンなどのC3-8シクロア
ルカン基などが用いられる。R9またはR10とR2、R11
またはR12とR2、あるいはR13またはR14とR2が結合
して形成する環としては、例えばアゼチジン、ピロリジ
ン、ピペリジンなどが用いられる。R9あるいはR11
それぞれR13あるいはR14と結合して形成する環として
は、例えばシクロプロパン、シクロブタン、シクロペン
タン、シクロヘキサンなどのC3-8シクロアルカン基な
どが用いられる。
【0022】R9ないしR14の好ましいものとしては、
例えば水素原子またはC1-4アルキル基(例えば、メチ
ル、エチル、プロピル、イソプロピルなど)などが用い
られ、特に水素原子またはメチル基などが汎用される。
Bの好ましいものは、炭素数が2ないし10であるアル
キレン基(例えば、エチレン、プロピレン、ブチレン、
ペンタメチレン、ヘキサメチレン、ヘプタメチレン、オ
クタメチレンなど)などが挙げられ、特に炭素数が2な
いし8であるアルキレン基(例えば、エチレン、プロピ
レン、ブチレン、ペンタメチレン、ヘキサメチレン、ヘ
プタメチレンなど)などが汎用される。前記式中、Xは
結合手、酸素原子または硫黄原子を示す。Xとしては結
合手が好ましい。前記式中、R1は水素原子、ハロゲン
原子、置換基を有していてもよい炭化水素基またはアシ
ル基を示す。R1としては、例えば水素原子、置換基を
有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよ
いアルケニル基、置換基を有していてもよいアラルキル
基、置換基を有していてもよいアリール基、アルコキシ
カルボニル基、アルキルカルバモイル基またはアルカノ
イル基などが好ましい。R1としては、特に水素原子、
1-6アルキル基(例えば、メチル、エチル、プロピ
ル、イソプロピル、ブチルなど)またはフェニル基など
が汎用され、最も汎用されるのは水素原子である。前記
式中、R2は水素原子または置換基を有していてもよい
炭化水素基を示し、さらにR2とBは一緒になって隣接
する窒素原子と共に環を形成していてもよい。
【0023】R2としては、例えば水素原子、置換基を
有していてもよいアルキル基または置換基を有していて
もよいアルケニル基などが好ましく、特に水素原子が汎
用される。前記式中、R3およびR3aは電子吸引基を示
すか、R2とR3aは隣接する窒素原子とともに環を形成
していてもよい。ここで電子吸引基としては、例えば
(i)−SO24(R4は置換基を有していてもよい炭化水
素基を示す)、(ii)−CO−R5(R5は水素原子、置換
基を有していてもよい炭化水素基を示す)、(iii)−C
OOR6(R6は置換基を有していてもよい炭化水素基を
示す)、(iv)−CON(R7)R8(R7およびR8はそれ
ぞれ水素原子または置換基を有していてもよい炭化水素
基、あるいはR7とR8が隣接する窒素原子と一緒になっ
て環を示す)、(v)ニトロ基、(vi)シアノ基及び(vii)ハ
ロゲノ−アルキル基(例えばクロロメチル、トリフルオ
ロメチル、トリクロロメチル、2,2,2−トリフルオ
ロメチル、3,3,3−トリフルオロプロピル、ペンタ
フルオロメチルなどの1ないし5個のハロゲン原子で置
換されたC1-6アルキル基などのハロゲノ−C1-6アルキ
ル基など)などが挙げられる。好ましくは、−SO2
4a、−CO−R5aおよび−COOR6a(R4a、R5aおよ
びR6aはそれぞれ置換基を有していてもよいアルキル
基、置換基を有していてもよいアルケニル基、置換基を
有していてもよいアラルキル基または置換基を有してい
てもよいアリール基を示す)などが挙げられ、特に−S
24a(R4aは置換基を有していてもよいアルキル
基、置換基を有していてもよいアルケニル基、置換基を
有していてもよいアラルキル基または置換基を有してい
てもよいアリール基を示す)などが汎用される。
【0024】R4の好ましいものとしては、例えば置換
基を有していてもよいアルキル基などが挙げられ、特に
好ましいものとしては、例えばハロゲノ−C1-6アルキ
ル基(例えば、クロロメチル、トリフルオロメチル、
2,2,2−トリフルオロエチル、3,3,3−トリフルオ
ロプロピルなど)が用いられる。R5の好ましいものと
しては、例えば置換基を有していてもよいアルキル基な
どが挙げられ、特に好ましいものとしては、例えばハロ
ゲノ−C1-6アルキル基(例えば、クロロメチル、トリ
フルオロメチル、2,2,2−トリフルオロエチル、
3,3,3−トリフルオロプロピルなど)が用いられ
る。R6の好ましいものとしては、例えば置換基を有し
ていてもよいアルキル基などが挙げられ、特に好ましい
ものとしては、例えばハロゲノ−C1-6アルキル基(例
えば、クロロメチル、トリフルオロメチル、2,2,2−
トリフルオロエチル、3,3,3−トリフルオロプロピル
など)が用いられる。R7およびR8の好ましいものとし
ては、例えば水素原子または置換基を有していてもよい
アルキル基などが挙げられ、特に好ましいものとして
は、例えば水素原子またはハロゲノ−C1-6アルキル基
(例えば、クロロメチル、トリフルオロメチル、2,2,
2−トリフルオロエチル、3,3,3−トリフルオロプロ
ピルなど)が用いられる。
【0025】R2とR3aは隣接する窒素原子とともに形
成する環としては、例えば、ピロリジン−2−オン、ピ
ペリジン−2−オン、インドリン−2−オン、イソイン
ドリン−1−オン、イソインドリン−1,3−ジオン、
オキサゾリジン−2−オン、オキサゾリジン−2,4−
ジオン、チアゾリジン−2−オン、チアゾリジン−2,
4−ジオン、1,2−ベンズイソチアゾール−3(2H)
−オンなどがあげられ、これらの環はさらに電子吸引基
などの置換基を有していてもよく、そのような電子吸引
基としては前述したものなどがあげられる。以下におい
て、本件目的化合物(I')の好ましい例を挙げる。 一般式
【0026】
【化18】 〔式中、X1は酸素原子または硫黄原子、その他の記号
は前記と同意義を示す。〕で表される化合物またはその
塩などが挙げられ、なかでも化合物(II)または(VI)
などが好ましい。これら化合物(II)ないし(VII'')
において、
【0027】(1)Q環が無置換である化合物が好まし
い。 (2)R1が水素原子、置換基を有していてもよいアル
キル基または置換基を有していてもよいアルケニル基で
ある化合物が好ましく、特に水素原子またはC1-6アル
キル基(例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロ
ピル、ブチルなど)である化合物が汎用される。 (3)R2が水素原子またはC1-6アルキル基(例えば、
メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチルな
ど)である化合物が好ましく、特に水素原子である化合
物が汎用される。 (4)X1が酸素原子である化合物が好ましい。 (5)X1が硫黄原子である化合物が好ましい。 (6)BがC2-10アルキレン基(例えば、エチレン、プ
ロピレン、ブチレン、ペンタメチレン、ヘキサメチレ
ン、ヘプタメチレン、オクタメチレンなど)である化合
物が好ましく、特にC3-8アルキレン基(例えば、プロ
ピレン、ブチレン、ペンタメチレン、ヘキサメチレン、
ヘプタメチレンなど)である化合物が好ましい。 (7)R3で表される電子吸引基が−SO24a(R4a
置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有して
いてもよいアルケニル基、置換基を有していてもよいア
ラルキル基または置換基を有していてもよいアリール基
を示す)である化合物が好ましい。 (8)R4がハロゲノ−C1-6アルキル基(例えば、クロ
ロメチル、トリフルオロメチル、2,2,2−トリフル
オロエチル、3,3,3−トリフルオロプロピルなど)
である化合物が好ましい。
【0028】また、化合物(II)ないし(VII'')にお
いて、新規化合物として以下の(1)ないし(4)の化
合物が含まれる。 (1)上記式(II)において、Qが無置換、X1が酸素
原子、R1がC1-6アルキル基(好ましくはメチルな
ど)、式
【化19】 〔式中の記号は前記と同意義を示す。〕で表わされる基
【化20】 3が−SO24又は−COR5(R4及びR5は前記と同
意義を示す)である化合物、(2)上記式(III)にお
いて、Qが無置換、X1が硫黄原子、R1が水素原子又は
1-6アルキル基(好ましくはメチルなど)、式
【化21】 〔式中の記号は前記と同意義を示す。〕で表わされる基
【化22】 3が−SO24又は−COR5(R4及びR5は前記と同
意義を示す)である化合物、
【0029】(3)上記式(V)において、Qが無置
換、R1が水素原子又はC1-6アルキル基(好ましくはメ
チルなど)、式
【化23】 〔式中の記号は前記と同意義を示す。〕で表わされる基
【化24】 3が−SO24又は−COR5(R4及びR5は前記と同
意義を示す)である化合物、及び(4)上記式(IV)、
(VI)又は(VII)において、Qが無置換、R1がC1-6
アルキル基(好ましくはメチルなど)、式
【化25】 〔式中の記号は前記と同意義を示す。〕で表わされる基
【化26】 3が−SO24又は−COR5(R4及びR5は前記と同
意義を示す)である化合物。
【0030】より具体的には1,2−ジヒドロ−3−メ
チル−1−[3−(1−tert−ブトキシカルボニル
ピペリジン−4−イル)プロパン−1−イル]−1,
4,7b−トリアザシクロペント[cd]インデン−2
−オン、1,2−ジヒドロ−3−メチル−1−[3−
(1−トリフルオロアセチルピペリジン−4−イル)プ
ロパン−1−イル]−1,4,7b−トリアザシクロペ
ント[cd]インデン−2−オン、1,2−ジヒドロ−
3−メチル−1−[3−(1−ペンタフルオロプロピオ
ニルピペリジン−4−イル)プロパン−1−イル]−
1,4,7b−トリアザシクロペント[cd]インデン
−2−オン、1,2−ジヒドロ−3−メチル−1−[3
−(1−トリフルオロメタンスルホニルピペリジン−4
−イル)プロパン−1−イル]−1,4,7b−トリア
ザシクロペント[cd]インデン−2−オン、3−メチ
ル−2−[2−(1−tert−ブトキシカルボニルピ
ペリジン−4−イル)エタン−1−イル]チオ−1,
4,7b−トリアザシクロペント[cd]インデン、3
−メチル−2−[2−(1−トリフルオロメタンスルホ
ニルピペリジン−4−イル)エタン−1−イル]チオ−
1,4,7b−トリアザシクロペント[cd]インデ
ン、1,2−ジヒドロ−3−メチル−1−[2−(1−
トリフルオロアセチルピペリジン−4−イル)エタン−
1−イル]−1,4,7b−トリアザシクロペント[c
d]インデン−2−オン、
【0031】1,2−ジヒドロ−3−メチル−1−[2
−(1−ペンタフルオロプロピオニルピペリジン−4−
イル)エタン−1−イル]−1,4,7b−トリアザシ
クロペント[cd]インデン−2−オン、1,2−ジヒ
ドロ−3−メチル−1−[トランス−4−(tert−
ブトキシカルボニルアミノ)メチル−1−シクロヘキシ
ルメチル]−1,4,7b−トリアザシクロペント[c
d]インデン−2−オン、1,2−ジヒドロ−3−メチ
ル−1−[トランス−4−(トリフルオロアセチルアミ
ノ)メチル−1−シクロヘキシルメチル]−1,4,7
b−トリアザシクロペント[cd]インデン−2−オ
ン、1,2−ジヒドロ−3−メチル−1−[トランス−
4−(ペンタフルオロプロピオニルアミノ)メチル−1
−シクロヘキシルメチル]−1,4,7b−トリアザシ
クロペント[cd]インデン−2−オン、1,2−ジヒ
ドロ−3−メチル−1−[トランス−4−(トリフルオ
ロメタンスルホニルアミノメチル−1−シクロヘキシル
メチル]−1,4,7b−トリアザシクロペント[c
d]インデン−2−オン、1,2−ジヒドロ−3−メチ
ル−1−[トランス−4−(4−メチルフェニルスルホ
ニルアミノ)メチル−1−シクロヘキシルメチル]−
1,4,7b−トリアザシクロペント[cd]]インデ
ン−2−オン、
【0032】4,5−ジヒドロ−4−[2−(1−トリ
フルオロメタンスルホニルピペリジン−4−イル)エタ
ン−1−イル]−3H−1,4,8b−トリアザアセナ
フチレン−3,5−ジオン、2−[2−(1−トリフル
オロメタンスルホニルピペリジン−4−イル)エタン−
1−イル]チオ−1,4,7b−トリアザシクロペント
[cd]インデン、 4,5−ジヒドロ−2−メチル−4−[2−(1−トリ
フルオロメタンスルホニルピペリジン−4−イル)エタ
ン−1−イル]−3H−1,4,8b−トリアザアセナ
フチレン−3,5−ジオン、4,5−ジヒドロ−2−メ
チル−4−[2−(1−トリフルオロメタンスルホニル
ピペリジン−4−イル)エタン−1−イル]−3H−
1,4,8b−トリアザアセナフチレン、4,5−ジヒ
ドロ−2−メチル−4−[2−(1−トリフルオロメタ
ンスルホニルピペリジン−4−イル)エタン−1−イ
ル]−3H−1,4,8b−トリアザアセナフチレン−
3−オン、4,5−ジヒドロ−2−メチル−4−[2−
(1−トリフルオロメタンスルホニルピペリジン−4−
イル)エタン−1−イル]−3H−1,4,8b−トリ
アザアセナフチレン−5−オンまたはそれらの塩等が挙
げられる。
【0033】本発明化合物(I')(以下化合物(I),
(II),(III),(IV),(V),(VI),(VII),
(VII')および(VII")も含む)の塩としては、医薬品
として許容される塩ないし生理学的に許容される酸付加
塩が好ましい。このような塩としては、例えば無機酸
(例えば、塩酸、リン酸、臭化水素酸、硫酸など)ある
いは有機酸(例えば、酢酸、ギ酸、プロピオン酸、フマ
ル酸、マレイン酸、コハク酸、酒石酸、クエン酸、リン
ゴ酸、蓚酸、安息香酸、メタンスルホン酸、ベンゼンス
ルホン酸など)などが用いられる。さらに本発明の化合
物(I')がカルボン酸などの酸性基を有している場合、
化合物(I')は、例えば無機塩基(例えば、ナトリウ
ム、カリウム、カルシウム、マグネシウムなどのアルカ
リ金属またはアルカリ土類金属、またはアンモニアな
ど)あるいは有機塩基(例えば、トリエチルアミンなど
のトリ−C1-3アルキルアミンなど)と塩を形成してい
てもよい。また化合物(I')は水和物であってもよい。
化合物(I')またはその塩は、分子内に不斉炭素を有す
ることもあるが、R配位またはS配位の2種類の立体異
性体が存在する場合、それら各々またはそれらの混合物
のいずれも本発明に含まれる。
【0034】本発明の化合物(I')またはその塩の好ま
しい具体例を以下に示す。本発明の化合物(I')または
その塩としては、具体的には以下のものが好ましい。
4,5−ジヒドロ−4−〔4−(トリフルオロメタンス
ルホンアミド)ブタン−1−イル〕−3H−1,4,8
b−トリアザアセナフチレン−3−オン、1,2−ジヒ
ドロ−3−メチル−1−〔5−(トリフルオロメタンス
ルホンアミド)ペンタン−1−イル〕−1,4,7b−
トリアザシクロペント〔cd〕インデン−2−オン、
1,2−ジヒドロ−1−〔2−〔1−(トリフルオロメ
タンスルホニル)ピペリジン−4−イル〕エタン−1−
イル〕−3−メチル−1,4,7b−トリアザシクロペ
ント〔cd〕インデン−2−オンおよびこれらの塩(塩
としては塩酸塩が好ましい)。本発明の化合物(I')ま
たはその塩は例えばWO 96/02542に開示され
た方法またそれに準じた方法等により合成できる。例え
ば上記化合物1(1,2−ジヒドロ−3−メチル−1−
〔5−(トリフルオロメタンスルホンアミド)ペンタン
−1−イル〕−1,4,7b−トリアザシクロペント
〔cd〕インデン−2−オン・塩酸塩)、化合物2
(4,5−ジヒドロ−4−〔4−(トリフルオロメタン
スルホンアミド)ブタン−1−イル〕−3H−1,4,
8b−トリアザアセナフチレン−3−オン・塩酸塩)及
び化合物3(1,2−ジヒドロ−1−〔2−〔1−(ト
リフルオロメタンスルホニル)ピペリジン−4−イル〕
エタン−1−イル〕−3−メチル−1,4,7b−トリ
アザシクロペント〔cd〕インデン−2−オン・塩酸
塩)の合成はそれぞれWO 96/02542の実施例
26、実施例6、実施例71に記載された方法により合
成できる。
【0035】
【作用】本発明の化合物(I')およびその塩は、糸球体
メサンギウム細胞増殖抑制作用を有し、かつ低毒性であ
って、それ自体あるいは担体とともに、哺乳動物(例え
ば、マウス、ラット、ハムスター、ウサギ、ネコ、イ
ヌ、ウシ、ウマ、ヒツジ、サル、ヒトなど)に対して、
例えばメサンギウム増殖性糸球体腎炎のような増殖性糸
球体腎炎の予防治療剤などとして臨床上安全に用いるこ
とができる。化合物(I')またはその塩は、原末のまま
でもよいが、通常生理学的に許容されうる製剤用担体、
例えば賦形剤(例えば炭酸カルシウム、カオリン、炭酸
水素ナトリウム、乳糖、澱粉類、結晶セルロース、タル
ク、グラニュー糖、多孔性物質など)、結合剤(例えば
デキストリン、ゴム類、アルコール化澱粉、ゼラチン、
ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメ
チルセルロース、プルランなど)、崩壊剤(例えばカル
ボキシメチルセルロースカルシウム、クロスカルメロー
スナトリウム、クロスポピドン、低置換度ヒドロキシプ
ロピルセルロース、部分アルファー化澱粉など)、滑沢
剤(例えばステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カ
ルシウム、タルク、澱粉、安息香酸ナトリウムなど)、
着色剤(例えばタール色素、カラメル、三二酸化鉄、酸
化チタン、リボフラビン類など)、矯味剤(例えば甘味
類、香料など)、安定剤(例えば亜硫酸ナトリウムな
ど)および保存剤(例えばパラベン類、ソルビン酸な
ど)などの中から適宜、適量用いて、常法に従って調製
された形で経口的または非経口的に投与される。前記製
剤を含む本発明の予防治療剤は、化合物(I')またはそ
の塩を治療または予防をするのに有効な量を適宜含有す
る。化合物(I')またはその塩の本発明製剤中の含有量
は、通常製剤全体の0.1ないし100重量%である。
また本発明で用いられる製剤は、活性成分として化合物
(I')またはその塩以外の他の医薬成分を含有していて
もよく、これらの成分は本発明の目的が達成される限り
特に限定されず、適宜適当な配合割合で使用が可能であ
る。このような医薬活性成分としては利尿剤、アンジオ
テンシンII受容体アンタゴニスト、カルシウム拮抗剤、
アンジオテンシン変換酵素(ACE)阻害剤、キマーゼ
阻害剤、HMG−CoA(β−ヒドロキシ−β−メチル
グルタリルCoA)還元酵素阻害剤、スクワレン合成酵
素阻害剤などが用いられる。剤形の具体例としては、例
えば錠剤(糖衣錠、フィルムコーティング錠を含む)、
丸剤、カプセル剤、顆粒剤、細粒剤、散剤、シロップ
剤、乳剤、懸濁剤、注射剤、吸入剤、軟膏剤などが用い
られる。これらの製剤は常法(例えば日本薬局方記載の
方法など)に従って調製される。
【0036】具体的には、錠剤の製造法は、化合物
(I')またはその塩をそのまま、または賦形剤、結合
剤、崩壊剤もしくはそのほかの適当な添加剤を加えて均
等に混和したものを、適当な方法で顆粒とした後、滑沢
剤などを加え、圧縮成型するかまたは、化合物(I')を
そのまま、または賦形剤、結合剤、崩壊剤もしくはその
ほかの適当な添加剤を加えて均等に混和したものを、直
接圧縮成型して製するか、またはあらかじめ製した顆粒
にそのまま、もしくは適当な添加剤を加えて均等に混和
した後、圧縮成型しても製造することもできる。また、
本剤は、必要に応じて着色剤、矯味剤などを加えること
ができる。さらに、本剤は、適当なコーティング剤で剤
皮を施すこともできる。 注射剤の製造法は、医薬品の
一定量を、水性溶剤の場合は注射用水、生理食塩水、リ
ンゲル液など、非水性溶剤の場合は通常植物油などに溶
解、懸濁もしくは乳化して一定量とするか、または医薬
品の一定量をとり注射用の容器に密封して製することが
できる。経口用製剤担体としては、例えばデンプン、マ
ンニット、結晶セルロース、カルボキシメチルセルロー
スナトリウムなどの製剤分野において常用されている物
質が用いられる。注射用担体としては、例えば蒸留水、
生理食塩水、グルコース溶液、輸液剤などが用いられ
る。その他、製剤一般に用いられる添加剤を適宜添加剤
することもできる。
【0037】本発明の製剤の投与量は、投与経路、症
状、患者の年令あるいは体重などによってもことなる
が、例えば、メサンギウム増殖性糸球体腎炎の成人患者
(体重約60kg)に経口的に投与する場合、化合物
(I')またはその塩として1日当たり0.01〜300m
g/kg、好ましくは0.5〜50mg/kg、より好ましくは
5〜30mg/kgを1〜数回(例えば1〜3回)に分けて
投与するのが望ましい。また、化合物(I')またはその
塩として1日当たり0.01〜50mg/kg、好ましくは
0.05〜30mg/kg、より好ましくは0.1〜2mg/kg
を1〜数回(例えば1〜3回)に分けて投与するのも望
ましい。化合物(I')またはその塩はPDGF抑制作用
を有しており、例えば急性バクテリア髄膜炎、急性心筋
梗塞、急性膵炎、急性ウイルス脳炎、成人呼吸促迫症候
群、硬直性脊椎炎、バクテリア肺炎、膀胱がん、乳が
ん、子宮頸部がん、慢性リンパ性白血病、慢性骨髄性白
血病、慢性膵炎、大腸がん(結腸/直腸がん)、胃炎、
A型肝炎、B型肝炎、C型肝炎、単純ヘルペスウイルス
感染症、水痘−帯状疱疹ウイルス感染症、ホジキン病、
エイズ感染症、ヒトパピロ−マウイルス感染症、インフ
ルエンザ感染症、侵襲性ブドウ状球菌感染症、悪性黒色
腫、転移、多発性骨髄腫、非ホジキン性リンパ腫、非小
細胞肺がん、骨関節炎、骨減少症(骨粗鬆症の予防)、
骨粗鬆症、卵巣がん、骨ペーチェット病、痛み、消化性
潰瘍、末梢血管疾患、前立腺がん、リウマチ関節炎、敗
血症ショック、全身性真菌感染症、小細胞肺がん、胃が
ん、心弁膜症、経皮的冠状動脈形成術後の再狭窄及び動
脈硬化等の病気の治療予防剤としても用いることができ
る。
【0038】
【発明の実施の形態】以下に、本発明は参考例、実施
例、製剤例及び本発明の化合物(I')またはその塩の薬
理効果(試験例)を示す実験結果について記載され、詳
しく説明されるが、本発明はこれらに限定されるもので
はなく、また本発明の範囲を逸脱しない範囲で変化させ
てもよい。 s:シングレット、d:ダブレット、t:トリプレット、
q:クワルテット、dd:ダブルダブレット、m:マルチプ
レット、br:幅広い、j:カップリング定数、室温:0
〜30℃、Hz:ヘルツ、DMF:ジメチルホルムアミド、D
MSO:ジメチルスルホキシド、DBU:1,8−ジアザシク
ロ[5.4.0]−7−ウンデセン
【0039】
【実施例】
参考例1 i)Trans−4−(tert−ブトキシカルボニル
アミノ)メチル−1−シクロヘキシルメタノールの合成 Trans−4−アミノメチルシクロヘキサン−1−カ
ルボン酸23.6g(150ミリモル)を150mlの
精製水と100mlのTHFに溶かした溶液にトリエチ
ルアミン20.8ml(150ミリモル)と二炭酸ジ−
tert−ブチル32.7g(150ミリモル)を室温
で加え、反応液を室温で2時間撹拌した。反応後、氷冷
下で反応液に12N塩酸をpH=1になるまで加え、さ
らに500mlの酢酸エチルを加えて抽出した。有機層
を300mlの飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウム
上で乾燥後、溶媒を減圧下留去し、目的物29.6g
(収率76.7%)を白色固体として得た。1 H-NMR(200MHz;DMSO)δ:0.74-0.98(m,2H),1.09-1.47
(m,12H),1.61-1.79(m,2H),1.79-1.98(m,2H),1.98-2.19
(m,1H),2.76(t,2H,J=6.2Hz),6.78(t,1H,J=5.4Hz).IR(KB
r):3375,1694,1529cm-1.
【0040】ii)Trans−4−(tert−ブトキ
シカルボニルアミノ)メチル−1−シクロヘキシルメタ
ノールの合成 1.0Mボラン−THF錯体のTHF溶液200mlに
25.7g(100ミリモル)のtrans−4−(t
ert−ブトキシカルボニルアミノ)メチル−1−シク
ロヘキサン−1−カルボン酸を室温で少しずつ加え、反
応液を室温で1時間撹拌した。反応後、反応液を500
mlの氷水中に注ぎ、得られた混合物を酢酸エチル20
0mlで抽出し、有機層を硫酸マグネシウム上で乾燥
後、溶媒を減圧下留去し、目的物21.9g(収率9
0.0%)を白色固体として得た。1 H-NMR(200MHz;DMSO-d6)δ:0.74-0.96(m,4H),1.14-1.4
5(m,11H),1.62-1.81(m,4H),2.76(t,2H,J=6.2Hz),3.20
(t,2H,J=6.0Hz),4.31(t,1H,OH,J=6.0Hz),6.72(t,1H,J=
5.4Hz). IR(KBr):3376,1698,1533cm-1.
【0041】参考例2 1,2−ジヒドロ−1,4,7b−トリアザシクロペン
ト[cd]インデン−2−チオンの合成 1,2−ジヒドロ−1,4−ジアザシクロペント[c
d]インデン−2−オン15.9g(100ミリモル)
とロ−ソン試薬80.9g(200ミリモル)をピリジ
ン200mlに加え、反応液を16時間加熱した。反応
後、生成した沈殿を濾取し、ピリジンとエーテルで洗浄
し、目的物14.5g(収率76.5%)を黄色粉体と
して得た。1 H-NMR(200MHz,CDCl3)δ:7.32(1H,d,J=7.6Hz),7.85(1
H,d,J=8.4Hz),8.00(1H,dd,J=8.4Hz,7.6Hz),8.68(1H,s). IR(KBr):1518,1471,1220cm-1.
【0042】参考例3 5−[N−[2−(1−トリフルオロメタンスルホニル
ピペリジン−4−イル)エタン−1−イル]アミノメチ
ル−2−メチルイミダゾ[1,2−a]ピリジンの合成 5−クロロメチル−2−メチルイミダゾ[1,2−a]
ピリジン・塩酸塩11.1(50.9ミリモル)、2−
(1−トリフルオロメタンスルホニルピペリジン−4−
イル)エチルアミン・塩酸塩15.0g(50.9ミリ
モル)、DBU15.2ml(101.8ミリモル),
トリエチルアミン14.2ml(101.8ミリモル)
をエタノール100mlに加えた溶液を2時間加熱還流
した。反応後、溶媒を減圧下留去し、残渣に酢酸エチル
200mlを加えて抽出した。有機層を飽和食塩水10
0mlで洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥後、溶媒を
減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラ
フィー(溶出液;クロロホルム:メタノール=10:
1)で精製し、目的物16.5g(収率80.1%)を
黄色液体として得た。1 H-NMR(200MHz,CDCl3)δ:1.14-1.40(2H,m),1.40-1.83
(5H,m),2.49(3H,s),2.72(2H,t,J=8.0Hz),2.86-3.07(2H,
m),3.82-3.97(2H,m),4.01(2H,s),6.71(1H,d,J=6.8Hz),
7.13(1H,dd,J=9.2Hz,6.8Hz),7.46(1H,s),7.48(1H,d,J=
9.2Hz). IR(Neat):1683,1485,1370cm-1.
【0043】参考例4 5−[N−tert−ブトキシカルボニル−N−[2−
(1−トリフルオロメタンスルホニルピペリジン−4−
イル)エタン−1−イル]]アミノメチル−2−メチル
−3−トリクロロアセチルイミダゾ[1,2−a]ピリ
ジンの合成 i)5−[N−tert−ブトキシカルボニル−N−
[2−(1−トリフルオロメタンスルホニルピペリジン
−4−イル)エタン−1−イル]]アミノメチル−2−
メチルイミダゾ[1,2−a]ピリジンの合成 5−[N−[2−(1−トリフルオロメタンスルホニル
ピペリジン−4−イル)エタン−1−イル]]アミノメ
チル−2−メチルイミダゾ[1,2−a]ピリジン8.
16g(20.2ミリモル)をエタノール100mlに
溶かした溶液に、二炭酸−ジ−tert−ブチル4.4
0g(20.2ミリモル)を室温で滴下した。反応液を
室温で1時間撹拌後、溶媒を減圧下留去した。残渣に酢
酸エチル100mlを加えて抽出し、有機層を飽和食塩
水100mlで洗浄後、硫酸マグネシウム上で乾燥し
た。溶媒を減圧下留去し、残渣をシリカゲルカラムクロ
マトグラフィー(溶出液;酢酸エチル:エタノール=1
0:1)で精製し、目的物9.53g(収率93.4
%)を黄色油状物質として得た。1 H-NMR(200MHz,CDCl3)δ:1.04-1.58(5H,m),1.49(9H,
s),1.58-1.76(2H,m),2.47(3H,s),2.78-3.02(2H,m),3.02
-3.31(2H,m),3.78-3.95(2H,m),4.67(2H,s),6.61(1H,d,J
=6.6Hz),7.13(1H,dd,J=9.2Hz,7.0Hz),7.33-7.55(2H,m). IR(Neat):1685,1509,1468,1365cm-1.
【0044】ii)5−[N−tert−ブトキシカルボ
ニル−N−[2−(1−トリフルオロメタンスルホニル
ピペリジン−4−イル)エタン−1−イル]]アミノメ
チル−2−メチル−3−トリクロロアセチルイミダゾ
[1,2−a]ピリジンの合成 5−[N−tert−ブトキシカルボニル−N−[2−
(1−トリフルオロメタンスルホニルピペリジン−4−
イル)エタン−1−イル]]アミノメチル−2−メチル
イミダゾ[1,2−a]ピリジン10.1g(10.0
ミリモル)と4−(N,N−ジメチルアミノ)ピリジン
7.33g(60.0ミリモル)をクロロホルム100
mlに溶かした溶液に、塩化トリクロロアセチル6.7
ml(60.0ミリモル)を室温で加え、反応液を16
時間加熱還流した。反応後、溶媒を減圧下留去し、残渣
に酢酸エチル100mlと0.1N水酸化ナトリウム水
溶液100mlを加えて抽出した。有機層を飽和食塩水
100mlで洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥後、溶
媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマト
グラフィー(溶出液;酢酸エチル)で精製し、目的物
6.80g(収率52.3%)を黄色非結晶性物質とし
て得た。1 H-NMR(200MHz,CDCl3)δ:1.06-1.67(14H,m),1.76-2.01
(2H,m),2.85(3H,s),2.91-3.12(2H,m),3.32-3.52(2H,m),
3.86-4.02(2H,m),4.08(2H,s),6.95(1H,d,J=7.0Hz),7.59
(1H,t,J=7.0Hz),7.68(1H,t,J=7.0Hz). IR(Neat):1695,1670,1466,1366cm-1.
【0045】実施例1 1,2−ジヒドロ−3−メチル
−1−[3−(1−tert−ブトキシカルボニルピペ
リジン−4−イル)プロパン−1−イル]−1,4,7
b−トリアザシクロペント[cd]インデン−2−オン
の合成 3−(1−tert−ブトキシカルボニルピペリジン−
4−イル)−1−プロパノール4.87g(20.0ミ
リモル)とトリエチルアミン5.54ml(40.0ミ
リモル)をエーテル100mlに溶かした溶液に、0℃
でメタンスルホニルクロリド1.86ml(24.0ミ
リモル)を滴下した。滴下後、反応液を室温で30分間
撹拌し、反応液を200mlの氷水中に注いだ。混合物
に酢酸エチル100mlを加え抽出し、有機層を飽和食
塩水100mlで洗浄後、硫酸マグネシウム上で乾燥し
た。溶媒を減圧下留去し、[3−(1−tert−ブト
キシカルボニルピペリジン−4−イル)プロパン−1−
イル]メタンスルホナート6.66g(収率100%)
を茶色油状物として得た。次に1,2−ジヒドロ−3−
メチル−1,4,7b−トリアザシクロペント[cd]
インデン−2−オン3.46g(20.0ミリモル)、
[3−(1−tert−ブトキシカルボニルピペリジン
−4−イル)プロパン−1−イル]メタンスルホナート
6.66g(20.0ミリモル)、DBU3.58ml
(24.0ミリモル)をDMF50mlに溶かした溶液
を80℃で5時間加温した。反応後、反応液を100m
lの氷水中に注ぎ、得られた混合物に酢酸エチル200
mlを加えて抽出した。有機層を200mlの精製水で
3回洗浄し、さらに200mlの飽和食塩水で洗浄後、
硫酸マグネシウム上で乾燥した。溶媒を減圧下留去後、
残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液;
酢酸エチル)で精製し、目的物7.0g(収率87.8
%)を褐色油状物質として得た。1 H-NMR(200MHz,CDCl3)δ:0.93-1.42(5H,m),1.44(9H,
s),1.57-1.73(2H,m),1.75-2.01(2H,m),2.56-2.77(2H,
m),6.79(1H,d,J=7.4Hz),7.49(1H,d,J=8.6Hz),7.72(1H,d
d,J=8.6Hz,7.6Hz). IR(KBr):1700,1680,1623,1436cm-1.
【0046】実施例2 1,2−ジヒドロ−3−メチル
−1−[3−(1−トリフルオロアセチルピペリジン−
4−イル)プロパン−1−イル]−1,4,7b−トリ
アザシクロペント[cd]インデン−2−オンの合成 i)1,2−ジヒドロ−3−メチル−1−[3−(ピペ
リジン−4−イル)プロパン−1−イル]−1,4,7
b−トリアザシクロペント[cd]インデン−2−オン
・2塩酸塩の合成 1,2−ジヒドロ−3−メチル−1−[3−(1−te
rt−ブトキシカルボニルピペリジン−4−イル)プロ
パン−1−イル]−1,4,7b−トリアザシクロペン
ト[cd]インデン−2−オン7.0g(17.6ミリ
モル)をエタノール50mlに溶かした溶液に12N塩
酸4.0ml(48.7ミリモル)を加え、室温で1時
間撹拌した。反応後、反応液を減圧下濃縮し、析出した
結晶を濾取し、結晶を少量のエタノールとエーテルで洗
浄し、目的物4.53g(収率69.3%)を茶色固体
として得た。1 H-NMR(200MHz,DMSO-d6)δ:1.18-1.42(4H,m),1.44-1.6
6(1H,m),1.66-1.90(4H,m),2.64-2.92(2H,m),2.81(3H,
s),3.08-3.28(2H,m),4.08(2H,t,J=6.6Hz),7.62(1H,d,J=
7.6Hz),7.79(1H,d,J=8.4Hz),8.19(1H,t,J=8.4Hz),8.85-
9.26(2H,m,NH). IR(KBr):1712,1643,1555cm-1.
【0047】ii)1,2−ジヒドロ−3−メチル−1−
[3−(1−トリフルオロアセチルピペリジン−4−イ
ル)プロパン−1−イル]−1,4,7b−トリアザシ
クロペント[cd]インデン−2−オンの合成 1,2−ジヒドロ−3−メチル−1−[3−(ピペリジ
ン−4−イル)プロパン−1−イル]−1,4,7b−
トリアザシクロペント[cd]インデン−2−オン・2
塩酸塩743mg(2.0ミリモル)をアセトニトリル
20mlに懸濁させ、これにDBU0.60ml(4.
0ミリモル)とトリエチルアミン0.83ml(6.0
ミリモル)を加え撹拌し均一な溶液を得た。得られた溶
液に0℃で無水トリフルオロ酢酸0.34ml(2.4
ミリモル)を加え、0℃で1時間撹拌した。反応後、反
応液を氷水100ml中に注ぎ、得られた混合物を酢酸
エチル100mlで抽出した。有機層を飽和食塩水10
0mlで洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥後、溶媒を
減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラ
フィー(溶出液;酢酸エチル:エタノール=10:1)
で精製し、酢酸エチルから再結晶し、目的物559mg
(70.9%)を白色結晶として得た。1 H-NMR(200MHz,CDCl3)δ:1.05-1.50(4H,m),1.50-1.70
(1H,m),1.75-2.00(4H,m),2.62-2.85(1H,m),2.83(3H,s),
3.00-3.20(1H,m),3.90-4.10(1H,m),4.06(2H,t,J=7.1H
z),4.42-4.60(1H,m),6.78(1H,d,J=7.4Hz),7.50(1H,d,J=
8.8Hz),7.73(1H,t,J=8.0Hz). IR(KBr):1697,1263,1198cm-1. m.p.136.5-137.5℃. Anal.Calcd for C19H21N4O2F3:C,57.86;H,5.37;N,14.21. Found.C,57.84;H,5.28;N,14.32.
【0048】実施例3 1,2−ジヒドロ−3−メチル
−1−[3−(1−ペンタフルオロプロピオニルピペリ
ジン−4−イル)プロパン−1−イル]−1,4,7b
−トリアザシクロペント[cd]インデン−2−オンの
合成 1,2−ジヒドロ−3−メチル−1−[3−(ピペリジ
ン−4−イル)プロパン−1−イル]−1,4,7b−
トリアザシクロペント[cd]インデン−2−オン・2
塩酸塩743mg(2.0ミリモル)をアセトニトリル
20mlに懸濁させ、これにDBU0.60ml(4.
0ミリモル)とトリエチルアミン0.83ml(6.0
ミリモル)を加え撹拌し均一な溶液を得た。得られた溶
液に0℃で無水ペンタフルオロプロピオン酸0.47m
l(2.4ミリモル)を加え、0℃で1時間撹拌した。
反応後、反応液を氷水100ml中に注ぎ、得られた混
合物を酢酸エチル100mlで抽出した。有機層を飽和
食塩水100mlで洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥
後、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムク
ロマトグラフィー(溶出液;酢酸エチル:エタノール=
10:1)で精製し、淡黄色油状物を得た。油状物にエ
ーテルを加え得られた結晶を濾取し、少量のヘキサンで
洗浄し、目的物480mg(54.0%)を白色固体と
して得た。1 H-NMR(200MHz,CDCl3)δ:1.05-1.50(4H,m),1.50-1.75
(1H,m),1.75-2.00(4H,m),2.60-2.90(1H,m),2.83(3H,s),
3.00-3.17(1H,m),4.07(2H,t,J=6.9Hz),4.00-4.20(1H,
m),4.45-4.60(1H,m),6.78(1H,d,J=7.2Hz),7.50(1H,d,J=
8.4Hz),7.72(1H,dd,J=7.2Hz,8.4Hz). IR(KBr):1695,1626,1234cm-1. m.p.78.0-79.0℃. Anal.Calcd for C20H21N4O2F5・H2O:C,52.98;H,4.89;N,12.36. Found C,52.70;H,4.47;N,12.26.
【0049】実施例4 1,2−ジヒドロ−3−メチル
−1−[3−(1−トリフルオロメタンスルホニルピペ
リジン−4−イル)プロパン−1−イル]−1,4,7
b−トリアザシクロペント[cd]インデン−2−オン
の合成 1,2−ジヒドロ−3−メチル−1−[3−(ピペリジ
ン−4−イル)プロパン−1−イル]−1,4,7b−
トリアザシクロペント[cd]インデン−2−オン・2
塩酸塩371mg(1.0ミリモル)をジクロロメタン
10mlに懸濁させ、トリエチルアミン0.69ml
(5.0ミリモル)を加え、さらに0℃でトリフルオロ
メタンスルホン酸無水物0.20ml(1.2ミリモ
ル)を加え、0℃で1時間撹拌した。反応後、溶媒を減
圧下留去し、残渣を氷水100ml中に注ぎ、得られた
混合物を酢酸エチル100mlで抽出した。有機層を飽
和食塩水100mlで洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾
燥後、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラム
クロマトグラフィー(溶出液;酢酸エチル)で精製し、
目的物168mg(収率39.0%)を淡黄色油状物を
得た。油状物にエーテルを加え得られた結晶を濾取し、
少量のエーテルで洗浄し、目的物117mg(収率2
7.2%)を茶色固体として得た。1 H-NMR(200MHz,CDCl3)δ:1.15-1.70(5H,m),1.70-2.00
(4H,m),2.83(3H,s),2.90-3.10(2H,m),3.85-4.00(2H,m),
4.07(2H,t,J=7.1Hz),6.78(1H,d,J=7.6Hz),7.50(1H,d,J=
8.6Hz),7.72(1H,dd,J=7.6Hz,8.6Hz). IR(KBr):1699,1383,1192cm-1. m.p.127-128℃. Anal.Calcd for C18H21N4O3SF3・0.2H20:C,49.81;H,4.97;N,12.91. Found C,49.70;H,4.97;N,12.84.
【0050】実施例5 3−メチル−2−[2−(1−
tert−ブトキシカルボニルピペリジン−4−イル)
エタン−1−イル]チオ−1,4,7b−トリアザシク
ロペント[cd]インデンの合成 2−(tert−ブトキシカルボニルピペリジン−4−
イル)エタン−1−イルメタンスルホナ−ト9.13g
(29.7ミリモル)を150mlのアセトニトリルに
溶かした溶液によう化ナトリウム8.99g(60.0
ミリモル)を加え、1時間加熱還流した。反応後、生成
したメタンスルホン酸ナトリウムの結晶を濾別し、濾液
を減圧下濃縮した。得られた残渣に精製水100mlを
加え、さらに酢酸エチル100mlを加えて抽出した。
有機層を飽和食塩水100mlで洗浄し硫酸マグネシウ
ム上で乾燥後、溶媒を減圧下留去し、よう化2−(te
rt−ブトキシカルボニルピペリジン−4−イル)エタ
ン−1−イル8.94g(収率88.7%)を褐色油状
物として得た。1,2−ジヒドロ−3−メチル−1,
4,7b−トリアザシクロペント[cd]インデン−2
−チオン5.00(26.4ミリモル)とよう化2−
(tert−ブトキシカルボニルピペリジン−4−イ
ル)エタン−1−イル8.94g(26.4ミリモル)
をDMF60mlに溶かした溶液に、トリエチルアミン
7.32ml(52.8ミリモル)を加え80℃で20
分間撹拌した。反応後、反応液を氷水100ml中に注
ぎ、得られた混合物に酢酸エチル200mlを加えて抽
出した。有機層を精製水200mlで3回洗浄し、飽和
食塩水200mlで洗浄後、硫酸マグネシウム上で乾燥
した。溶媒を減圧下留去し、目的物10.57g(収率
100%)を茶色液体として得た。1 H-NMR(200MHz,CDCl3)δ:1.08-1.33(2H,m),1.46(9H,
s),1.60-1.93(5H,m),2.62-2.83(2H,m),2.91(3H,s),3.56
(2H,t,J=7.4Hz),4.00-4.22(2H,m),7.67(1H,d,J=7.8Hz),
7.73(1H,d,J=7.8Hz),7.95(t,1H,J=7.8Hz).
【0051】実施例6 3−メチル−2−[2−(1−
トリフルオロメタンスルホニルピペリジン−4−イル)
エタン−1−イル]チオ−1,4,7b−トリアザシク
ロペント[cd]インデンの合成 i)3−メチル−2−[2−(ピペリジン−4−イル)
エタン−1−イル]チオ−1,4,7b−トリアザシク
ロペント[cd]インデン・2塩酸塩の合成 3−メチル−2−[2−(1−tert−ブトキシカル
ボニルピペリジン−4−イル)エタン−1−イル]チオ
−1,4,7b−トリアザシクロペント[cd]インデ
ン10.57g(26.4ミリモル)を2−プロパノー
ル100mlに溶かした溶液に12N塩酸12.5ml
(150ミリモル)を加え室温で1時間撹拌した。反応
後、反応液を減圧下濃縮し、生じた沈殿を濾取した。沈
殿を少量の2−プロパノールとエーテルで洗浄し、目的
物8.14g(収率82.5%)を褐色固体として得
た。1 H-NMR(200MHz,DMSO-d6)δ:1.34-1.59(2H,m),1.68-2.0
2(5H,m),2.72-3.00(2H,m),2.89(3H,s),3.14-3.32(2H,
m),3.50-3.65(2H,m),8.00(1H,d,J=8.0Hz),8.02(1H,d,J=
8.0Hz),8.23(1H,t,J=8.0Hz),8.44-9.30(2H,m,NH).
【0052】ii)3−メチル−2−[2−(1−トリフ
ルオロメタンスルホニルピペリジン−4−イル)エタン
−1−イル]チオ−1,4,7b−トリアザシクロペン
ト[cd]インデンの合成 3−メチル−2−[2−
(ピペリジン−4−イル)エタン−1−イル]チオ−
1,4,7b−トリアザシクロペント[cd]インデン
・2塩酸塩1.12g(3.0ミリモル)をアセトニト
リル20mlに懸濁させ、これにDBU0.9ml
(6.0ミリモル)とトリエチルアミン0.83ml
(6.0ミリモル)を加え撹拌し、均一な溶液を得た。
得られた溶液にN−フェニルトリフルオロメタンスルホ
ンイミド2.14g(6.0ミリモル)を加え、室温で
16時間撹拌した。反応後、溶媒を減圧下留去し残渣に
精製水100mlを加えさらに酢酸エチル100mlを
加えて抽出した。有機層を飽和食塩水100mlで洗浄
し、硫酸マグネシウム上で乾燥後、溶媒を減圧下留去し
た。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸
エチル:ヘキサン=2:1)で精製し、得られた結晶を
酢酸エチルから再結晶し、目的物890mg(収率6
8.6%)を白色結晶として得た。1 H-NMR(200MHz,CDCl3)δ:1.29-1.50(2H,m),1.66-1.85
(1H,m),1.90-1.97(4H,m),2.91(3H,s),3.06(2H,m),3.57
(2H,t,J=7.3Hz),3.99(2H,m),7.68(1H,d,J=8.0Hz),7.74
(1H,d,J=8.0Hz),7.96(1H,t,J=8.0Hz). IR(KBr):1491,1393,1184cm-1. m.p.125.0-126.0℃. Anal.Calcd for C17H19N4O2S2F3:C,47.21;H,4.43;N,12.95. Found C,47.21;H,4.31;N,13.00.
【0053】実施例7 1,2−ジヒドロ−3−メチル
−1−[2−(1−トリフルオロアセチルピペリジン−
4−イル)エタン−1−イル]−1,4,7b−トリア
ザシクロペント[cd]インデン−2−オンの合成 1,2−ジヒドロ−3−メチル−1−[2−(ピペリジ
ン−4−イル)エタン−1−イル]−1,4,7b−ト
リアザシクロペント[cd]インデン−2−オン・2塩
酸塩2.14g(6.0ミリモル)とDBU1.8ml
(12.0ミリモル)をアセトニトリル10mlに加え
て調整した溶液に、0℃でトリエチルアミン1.7ml
(12.0ミリモル)とトリフルオロ酢酸無水物0.8
5ml(6.0ミリモル)を滴下した。滴下後、反応液
を室温で1時間撹拌した。反応後、溶媒を減圧下留去
し、残渣を100mlの酢酸エチルで抽出した。有機層
を100mlの飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウム
上で乾燥後、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲル
カラムクロマトグラフィー(溶出液;酢酸エチル:エタ
ノール=10:1)で精製し、得られた固体をエタノー
ル100mlから再結晶することにより目的物1.88
g(収率82.3%)を白色固体として得た。1 H-NMR(200MHz,CDCl3)δ:1.17-1.41(2H,m),1.54-2.07
(5H,m),2.65-2.82(1H,m),2.83(3H,s),3.01-3.19(1H,m),
3.93-4.07(1H,m),4.13(2H,t,J=6.6Hz),4.47-4.62(1H,
m),6.78(1H,d,J=7.4Hz),7.51(1H,d,J=8.6Hz),7.72(1H,d
d,J=8.6Hz,7.4Hz). IR(KBr):1691,1685,1454,1149cm-1. m.p.203-204℃. Elemental Analysis for C18H19N4O2F3:Calcd.:C,56.84;H,5.03;N,14.73. Found :C,56.88;H,5.10;N,14.88.
【0054】実施例8 1,2−ジヒドロ−3−メチル
−1−[2−(1−ペンタフルオロプロピオニルピペリ
ジン−4−イル)エタン−1−イル]−1,4,7b−
トリアザシクロペント[cd]インデン−2−オンの合
成 1,2−ジヒドロ−3−メチル−1−[2−(ピペリジ
ン−4−イル)エタン−1−イル]−1,4,7b−ト
リアザシクロペント[cd]インデン−2−オン・2塩
酸塩2.14g(6.0ミリモル)とDBU1.8ml
(12.0ミリモル)をアセトニトリル10mlに加え
て調整した溶液に、0℃でトリエチルアミン1.7ml
(12.0ミリモル)とペンタフルオロプロピオン酸無
水物1.18ml(6.0ミリモル)を滴下した。滴下
後、反応液を室温で1時間撹拌した。反応後、溶媒を減
圧下留去し、残渣を100mlの酢酸エチルで抽出し
た。有機層を100mlの飽和食塩水で洗浄し、硫酸マ
グネシウム上で乾燥後、溶媒を減圧下留去した。残渣を
シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液;酢酸エ
チル:エタノール=10:1)で精製し、得られた固体
をエタノール100mlから再結晶することにより目的
物2.21g(収率85.6%)を白色固体として得
た。1 H-NMR(200MHz,CDCl3)δ:1.17-1.42(2H,m),1.54-2.06
(5H,m),2.62-2.81(1H,m),2.84(2H,s),3.01-3.20(1H,m),
4.13(2H,t,J=6.8Hz),4.08-4.23(1H,m),4.48-4.63(1H,
m),6.78(1H,d,J=7.4Hz),7.52(1H,d,J=8.6Hz),7.72(1H,d
d,J=8.6Hz,7.4Hz). IR(KBr):1689,1450,1209cm-1. m.p.146-147℃. Elemental Analysis for C19H19N4O2F5:Calcd.:C,53.03;H,4.45;N,13.02. Found :C,53.11;H,4.51;N,13.09.
【0055】実施例9 1,2−ジヒドロ−3−メチル
−1−[trans−4−(tert−ブトキシカルボ
ニルアミノ)メチル−1−シクロヘキシルメチル]−
1,4,7b−トリアザシクロペント[cd]インデン
−2−オンの合成 trans−4−(tert−ブトキシカルボニルアミ
ノ)メチル−1−シクロヘキサンメタノール4.87g
(20.0ミリモル)と5.5ml(40.0ミリモ
ル)のトリエチルアミンを50mlのTHFに溶かした
溶液に、0℃で1.9ml(24.0ミリモル)のメタ
ンスルホニルクロリドを滴下した。滴下後、反応液を室
温で1時間撹拌した。反応後、溶媒を減圧下留去し、残
渣を100mlの酢酸エチルで抽出した。有機層を10
0mlの飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾
燥後、溶媒を減圧下留去し、trans−4−(ter
t−ブトキシカルボニルアミノ)メチル−1−シクロヘ
キシルメチルメタンスルホナ−ト6.29gを得た。
6.29g(19.6ミリモル)のtrans−4−
(tert−ブトキシカルボニルアミノ)メチル−1−
シクロヘキシルメチルメタンスルホナ−トと1,2−ジ
ヒドロ−3−メチル−1,4,7b−トリアザシクロペ
ント[cd]インデン−2−オン3.40g(19.6
ミリモル)とDBU3.5ml(23.5ミリモル)を
DMF50mlに加えた混合物を100℃で1時間加温
した。反応後、反応液を100mlの氷水に注ぎ、混合
物を撹拌し、析出した沈殿を濾取した。沈殿を100m
lのジクロロメタンに溶かし、得られた有機層を飽和食
塩水で洗浄した。有機層を硫酸マグネシウム上で乾燥
し、溶媒を減圧下留去し、目的物6.23g(収率7
9.8%)を茶色固体として得た。1 H-NMR(200MHz,CDCl3)δ:0.77-1.09(4H,m),1.19-1.52
(2H,m),1.43(9H,s),1.62-1.98(4H,m),2.83(3H,s),2.96
(2H,m),3.90(2H,d,J=6.8Hz),4.61(1H,NH,t,J=5.4Hz),6.
78(1H,d,J=7.4Hz),7.48(1H,d,J=7.2Hz),7.71(1H,t,J=7.
2Hz). IR(KBr):1705,1525,1261cm-1. m.p.148-150℃.
【0056】実施例10 1,2−ジヒドロ−3−メチ
ル−1−[trans−4−(トリフルオロアセチルア
ミノ)メチル−1−シクロヘキシルメチル]−1,4,
7b−トリアザシクロペント[cd]インデンの合成 i)1,2−ジヒドロ−3−メチル−1−(trans
−4−アミノメチル−1−シクロヘキシルメチル)−
1,4,7b−トリアザシクロペント[cd]インデン
−2−オン・2塩酸塩の合成 1,2−ジヒドロ−3−メチル−1−[trans−4
−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)メチル−1
−シクロヘキシルメチル]−1,4,7b−トリアザシ
クロペント[cd]インデン−2−オン6.23g(1
5.6ミリモル)をエタノール50mlに溶かした溶液
に、室温で12N塩酸12.8ml(156ミリモル)
を滴下し、反応溶液を室温で1時間撹拌した。反応後、
反応液を減圧下濃縮し、生成した沈殿を濾取した。沈殿
をエタノールとエーテルで洗浄し、目的物4.56g
(収率78.7%)を淡茶色固体として得た。1 H-NMR(200MHz,DMSO-d6)δ:0.76-1.22(4H,m),1.44-1.6
8(2H,m),1.68-1.93(4H,m),2.55-2.70(2H,m),2.82(3H,
s),3.95(2H,d,J=7.0Hz),7.62(1H,d,J=7.6Hz),7.81(1H,
d,J=8.4Hz),8.21(1H,t,J=7.8Hz). IR(KBr):3385,1732,1591cm-1.
【0057】ii)1,2−ジヒドロ−3−メチル−1−
[trans−4−(トリフルオロアセチルアミノ)メ
チル−1−シクロヘキシルメチル]−1,4,7b−ト
リアザシクロペント[cd]インデンの合成 1,2−ジヒドロ−3−メチル−1−(trans−4
−アミノメチル−1−シクロヘキシルメチル)−1,
4,7b−トリアザシクロペント[cd]インデン−2
−オン・2塩酸塩1.49g(4.0ミリモル)とDB
U1.19ml(8.0ミリモル)をアセトニトリル3
0mlに溶かした溶液に、室温でトリエチルアミン1.
1ml(8.0ミリモル)とトリフルオロ酢酸エチル
0.95ml(8.0ミリモル)を加え、室温で1時間
撹拌した。反応後、溶媒を減圧下留去し、残渣を100
mlのジクロロメタンで抽出した。有機層を100ml
の飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥後、
溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマ
トグラフィー(溶出液;酢酸エチル:エタノール=1
0:1)で精製後、得られた固体をエタノールから再結
晶し、目的物1.14g(収率72.2%)を白色針状
結晶として得た。1 H-NMR(200MHz,CDCl3)δ:0.94-1.25(4H,m),1.55-1.63
(1H,m),1.75-1.87(5H,m),2.82(3H,s),3.22(2H,t,J=6.6H
z),3.51(2H,d,J=4.8Hz),6.56(1H,NH,brs),6.78(1H,d,J=
7.2Hz),7.49(1H,d,J=8.8Hz),7.71(1H,dd,J=7.4Hz,8.8H
z). IR(KBr):3290,1689,1568,1188cm-1. m.p.190-191℃. Elemental Analysis for C19H21N4O2F3:Calcd.:C,57.86;H,5.37;N,14.21. Found :C,58.08;H,5.18;N,14.21.
【0058】実施例11 1,2−ジヒドロ−3−メチ
ル−1−[trans−4−(ペンタフルオロプロピオ
ニルアミノ)メチル−1−シクロヘキシルメチル]−
1,4,7b−トリアザシクロペント[cd]インデン
−2−オンの合成 1,2−ジヒドロ−3−メチル−1−(trans−4
−アミノメチル−1−シクロヘキシルメチル)−1,
4,7b−トリアザシクロペント[cd]インデン−2
−オン・2塩酸塩1.49g(4.0ミリモル)とDB
U1.19ml(8.0ミリモル)をアセトニトリル3
0mlに溶かした溶液に、室温でトリエチルアミン1.
1ml(8.0ミリモル)とペンタフルオロプロピオン
酸エチル1.18ml(8.0ミリモル)を加え、室温
で1時間撹拌した。反応後、溶媒を減圧下留去し、残渣
を100mlのジクロロメタンで抽出した。有機層を1
00mlの飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウム上で
乾燥後、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラ
ムクロマトグラフィー(溶出液;酢酸エチル:エタノー
ル=10:1)で精製後、得られた固体を酢酸エチル−
エタノールから再結晶し、目的物1.30g(収率7
3.3%)を白色結晶として得た。1 H-NMR(200MHz,CDCl3)δ:0.94-1.18(4H,m),1.58(1H,
m),1.82-1.89(5H,m),2.82(3H,s),3.24(2H,t,J=6.4Hz),
3.90(2H,d,J=7.0Hz),6.77(2H,d,J=7.4Hz),7.49(1H,d,J=
8.4Hz),7.71(1H,t,J=8.0Hz). IR(KBr):3313,1686,1215,1151cm-1. m.p.170.5-171.5℃. Elemental Analysis for C20H21N4O2F5:Calcd.:C,54.05;H,4.76;N,12.61. Found :C,54.25;H,4.57;N,12.70.
【0059】実施例12 1,2−ジヒドロ−3−メチ
ル−1−[trans−4−(トリフルオロメタンスル
ホニルアミノ)メチル−1−シクロヘキシルメチル]−
1,4,7b−トリアザシクロペント[cd]インデン
−2−オンの合成 1,2−ジヒドロ−3−メチル−1−(trans−4
−アミノメチル−1−シクロヘキシルメチル)−1,
4,7b−トリアザシクロペント[cd]インデン−2
−オン・2塩酸塩1.49g(4.0ミリモル)とDB
U1.19ml(8.0ミリモル)をアセトニトリル3
0mlに溶かした溶液に、室温でトリエチルアミン1.
1ml(8.0ミリモル)とN−フェニルトリフルオロ
メタンスルホンイミド2.14g(8.0ミリモル)を
加え、室温で1時間撹拌した。反応後、溶媒を減圧下留
去し、残渣を100mlのジクロロメタンで抽出した。
有機層を100mlの飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネ
シウム上で乾燥後、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリ
カゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液;酢酸エチ
ル:エタノール=10:1)で精製後、得られた固体を
クロロホルム−エタノールから再結晶し、目的物1.3
9g(収率80.7%)を白色結晶として得た。1 H-NMR(200MHz,CDCl3)δ:0.91-1.19(4H,m),1.52-1.59
(1H,m),1.83-1.88(5H,m),2.81(3H,s),3.16(2H,d,J=6.8H
z),3.91(2H,d,J=6.8Hz),6.79(1H,d,J=7.6Hz),7.50(1H,
d,J=8.6Hz),7.73(1H,dd,J=8.6Hz,7.6Hz). IR(KBr):3313,1685,1192cm-1. m.p.213-214℃. Elemental Analysis for C18H21N4O3SF3・0.2H2O: Calcd.:C,49.81;H,4.97;N,12.91. Found :C,49.53;H,4.74;N,13.30.
【0060】実施例13 1,2−ジヒドロ−3−メチ
ル−1−[trans−4−(4−メチルフェニルスル
ホニルアミノ)メチル−1−シクロヘキシルメチル]−
1,4,7b−トリアザシクロペント[cd]インデン
−2−オンの合成 1,2−ジヒドロ−3−メチル−1−(trans−4
−アミノメチル−1−シクロヘキシルメチル)−1,
4,7b−トリアザシクロペント[cd]インデン−2
−オン・2塩酸塩0.74g(2.0ミリモル)とDB
U0.6ml(4.0ミリモル)をアセトニトリル20
mlに溶かした溶液に、室温でトリエチルアミン1.4
ml(10.0ミリモル)とp−トルエンスルホニルク
ロリド0.46g(2.4ミリモル)を加え、室温で1
時間撹拌した。反応後、溶媒を減圧下留去し、残渣を1
00mlのジクロロメタンで抽出した。有機層を100
mlの飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥
後、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムク
ロマトグラフィー(溶出液;酢酸エチル:エタノール=
10:1)で精製後、得られた固体を酢酸エチルから再
結晶し、目的物0.78g(収率86.6%)を白色結
晶として得た。1 H-NMR(200MHz,CDCl3)δ:0.75-1.20(4H,m),1.30-1.50
(1H,m),1.70-2.00(5H,m),2.42(3H,s),2.76(2H,t,J=6.6H
z),2.82(3H,s),3.87(2H,d,J=7.0Hz),4.62(1H,t,J=6.6H
z),6.76(1H,d,J=7.4Hz),7.29(2H,d,J=7.8Hz),7.49(1H,
d,J=8.6Hz),7.67-7.74(3H,m). IR(KBr):3178,2920,1674cm-1. m.p.197-199℃. Elemental Analysis for C24H28N4O3S:Calcd.:C,63.69;H,6.24;N,12.38. Found :C,63.49;H,6.28;N,12.11.
【0061】実施例14 4,5−ジヒドロ−4−[2
−(1−トリフルオロメタンスルホニルピペリジン−4
−イル)エタン−1−イル]−3H−1,4,8b−ト
リアザアセナフチレン−3,5−ジオンの合成 5−カルボエトキシ−3−トリクロロアセチルイミダゾ
[1,2−a]ピリジン3.36g(10.0ミリモ
ル)、2−(1−トリフルオロメタンスルホニルピペリ
ジン−4−イル)エチルアミン2.95g(10.0ミ
リモル)、DBU1.5ml(10.0ミリモル)、ト
リエチルアミン2.8ml(20ミリモル)をアセトニ
トリル50mlに加え、反応液を室温で2時間撹拌し
た。反応後、溶媒を減圧下留去し、残渣を酢酸エチル1
00mlで抽出した。有機層を飽和食塩水100mlで
洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥後、溶媒を減圧下留
去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
(溶出液;酢酸エチル:エタノール=10:1)で精製
し得られた白色固体をヘキサン−酢酸エチルから再結晶
し、目的物3.71g(収率86.3%)を白色結晶と
して得た。1 H-NMR(200MHz,CDCl3)δ:1.27-1.67(3H,m),1.67-1.81
(2H,m),1.89-2.07(2H,m),2.94-3.15(2H,m),3.89-4.05(2
H,m),4.19-4.27(2H,m),7.82(1H,dd,J=7.8Hz,6.4Hz),8.1
6-8.20(2H,m),8.66(1H,s). IR(KBr):2940,1709,1680,1192cm-1. m.p.146-147℃. Elemental Analysis for C17H17N4O4SF3:Calcd.:C,47.44;H,3.98;N,13.02. Found :C,47.51;H,3.77;N,13.05.
【0062】実施例15 2−[2−(1−トリフルオ
ロメタンスルホニルピペリジン−4−イル)エタン−1
−イル]チオ−1,4,7b−トリアザシクロペント
[cd]インデンの合成 1,2−ジヒドロ−1,4,7b−トリアザシクロペン
ト[cd]インデン−2−チオン1.75g(10.0
ミリモル)、2−(1−トリフルオロメタンスルホニル
ピペリジン−4−イル)エタン−1−イルクロリド2.
80g(10.0ミリモル)、DBU1.5ml(1
0.0ミリモル)をエタノール20mlに加え、反応液
を60℃で1時間加温した。反応後、溶媒を減圧下留去
し、残渣を酢酸エチル100mlで抽出した。有機層を
飽和食塩水100mlで洗浄し、硫酸マグネシウム上で
乾燥後、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラ
ムクロマトグラフィー(溶出液;酢酸エチル:エタノー
ル=10:1)で精製し得られた黄色固体をエーテルか
ら再結晶し、目的物3.56g(収率85.2%)を淡
黄色結晶として得た。1 H-NMR(200MHz,CDCl3)δ:1.27-1.54(2H,m),1.67-1.86
(1H,m),1.86-2.04(4H,m),2.96-3.17(2H,m),3.56(2H,t,J
=7.4Hz),3.91-4.08(2H,m),7.78(1H,d,J=7.2Hz),7.94(1
H,d,J=8.0Hz),8.05(1H,d,J=7.8Hz),8.50(1H,s). IR(KBr):2926,1481,1373,1188cm-1. m.p.80-81℃. Elemental Analysis for C16H17N4O2S2F3:Calcd.:C,45.92;H,4.09;N,13.39. Found :C,45.90;H,4.00;N,13.45.
【0063】実施例16 4,5−ジヒドロ−2−メチ
ル−4−[2−(1−トリフルオロメタンスルホニルピ
ペリジン−4−イル)エタン−1−イル]−3H−1,
4,8b−トリアザアセナフチレン−3,5−ジオンの
合成 5−カルボエトキシ−2−メチル−3−トリクロロアセ
チルイミダゾ[1,2−a]ピリジン3.50g(1
0.0ミリモル)、2−(1−トリフルオロメタンスル
ホニルピペリジン−4−イル)エチルアミン2.95g
(10.0ミリモル)、DBU1.5ml(10.0ミ
リモル)、トリエチルアミン2.8ml(20ミリモ
ル)をアセトニトリル50mlに加え、反応液を室温で
2時間撹拌した。反応後、溶媒を減圧下留去し、残渣を
酢酸エチル100mlで抽出した。有機層を飽和食塩水
100mlで洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥後、溶
媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマト
グラフィー(溶出液;酢酸エチル)で精製し、目的物
3.72g(収率83.8%)を黄色油状物として得
た。1 H-NMR(200MHz,CDCl3)δ:1.27-1.82(5H,m),1.82-2.09
(2H,m),2.90(3H,s),2.95-3.17(2H,m),3.88-4.04(2H,m),
4.22(2H,t,J=7.6Hz),7.76(1H,dd,J=9.0Hz,7.6Hz),8.04
(1H,d,J=9.0Hz),8.10(1H,d,J=7.6Hz). IR(KBr):2941,1708,1681,1191cm-1.
【0064】実施例17 4,5−ジヒドロ−2−メチ
ル−4−[2−(1−トリフルオロメタンスルホニルピ
ペリジン−4−イル)エタン−1−イル]−3H−1,
4,8b−トリアザアセナフチレン・2塩酸塩の合成 i)4,5−ジヒドロ−2−メチル−4−[2−(1−
トリフルオロメタンスルホニルピペリジン−4−イル)
エタン−1−イル]−3H−1,4,8b−トリアザア
セナフチレンの合成 5−[N−[2−(1−トリフルオロメタンスルホニル
ピペリジン−4−イル)エタン−1−イル]]アミノメ
チル−2−メチルイミダゾ[1,2−a]ピリジン1.
21g(3.0ミリモル)を酢酸10mlに溶かした溶
液に37%ホルムアルデヒド水溶液5.6ml(7.5
ミリモル)を加え、反応液を100℃で30分間加温し
た。反応後、溶媒を減圧下留去し、残渣に精製水50m
lを加えよく混合した。混合物に0℃で8N水酸化ナト
リウム水溶液をpH=8になるまで加え、さらにクロロ
ホルム100mlを加えて抽出した。有機層を100m
lの飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥
後、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムク
ロマトグラフィー(溶出液;酢酸エチル:エタノール=
10:1)で精製し、目的物1.01g(収率81.2
%)を淡黄色油状物質として得た。1 H-NMR(200MHz,CDCl3)δ:1.16-1.47(2H,m),1.47-1.73
(3H,m),1.73-1.97(2H,m),2.30(3H,s),2.55(2H,t,J=7.0H
z),2.89-3.13(2H,m),3.84-3.92(2H,m),3.98(2H,s),4.13
(2H,s),6.55(1H,d,J=6.6Hz),7.12(1H,dd,J=9.2Hz,6.8H
z),7.46(1H,d,J=9.2Hz). IR(Neat):1386,1225,1186cm-1.
【0065】ii)4,5−ジヒドロ−2−メチル−4−
[2−(1−トリフルオロメタンスルホニルピペリジン
−4−イル)エタン−1−イル]−3H−1,4,8b
−トリアザアセナフチレン・2塩酸塩の合成 4,5−ジヒドロ−2−メチル−4−[2−(1−トリ
フルオロメタンスルホニルピペリジン−4−イル)エタ
ン−1−イル]−3H−1,4,8b−トリアザアセナ
フチレン416mg(1.0ミリモル)をエタノール1
0mlに溶かした溶液に12N塩酸0.25ml(3.
0ミリモル)を室温で加え撹拌後、反応溶液を減圧下濃
縮した。析出した結晶を濾取し、少量のエタノールとエ
ーテルで洗浄し目的物452mg(収率92.5%)を
淡黄白色結晶として得た。1 H-NMR(200MHz,D20)δ:1.22-1.52(2H,m),1.55-2.03(5
H,m),2.53(3H,s),3.08-3.42(4H,m),3.82-4.02(2H,m),4.
80(2H,s),4.82(2H,s),7.75(1H,d,J=6.6Hz),7.86-8.12(2
H,m). IR(KBr):1661,1374,1171cm-1.
【0066】実施例18 4,5−ジヒドロ−2−メチ
ル−4−[2−(1−トリフルオロメタンスルホニルピ
ペリジン−4−イル)エタン−1−イル]−3H−1,
4,8b−トリアザアセナフチレン−3−オンの合成 5−[N−tert−ブトキシカルボニル−N−[2−
(1−トリフルオロメタンスルホニルピペリジン−4−
イル)エタン−1−イル]]アミノメチル−2−メチル
−3−トリクロロアセチルイミダゾ[1,2−a]ピリ
ジン1.30g(2.0ミリモル)をエタノール10m
lに溶かした溶液に12N塩酸0.82ml(10.0
ミリモル)を室温で加え、反応液を室温で1時間撹拌し
た。反応後、溶媒を減圧下完全に留去し、残渣にエタノ
ール10mlを加えよく混合し、さらに0℃で2N水酸
化ナトリウム水溶液5.0ml(10.0ミリモル)を
滴下した。反応液を室温で1時間撹拌した後12N塩酸
を加えよく混合し、反応液のpH=7とした。溶媒を減
圧下留去し、残渣をクロロホルム100mlで抽出し
た。有機層を飽和食塩水100mlで洗浄し、硫酸マグ
ネシウムで乾燥後、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリ
カゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液;酢酸エチ
ル)で精製し、目的物707mg(収率82.1%)を
淡黄色非結晶性物質として得た。1 H-NMR(200MHz,CDCl3)δ:1.26-1.47(m,2H),1.48-1.74
(m,3H),1.88-2.04(m,2H),2.73(s,3H),2.84-3.00(m,2H),
3.66(t,2H,J=6.8Hz),3.88-4.04(m,2H),5.06(s,2H),6.81
(d,1H,J=6.2Hz),7.38(dd,1H,J=9.2Hz,6.2Hz),7.54(d,1
H,J=9.2Hz). IR(KBr):1733,1708,1632,1221cm-1.
【0067】実験例1 メサンギウム細胞増殖抑制作用 4週齢の雄性 Sprague−Dawley ラット(日本クレア)
から単離培養した腎糸球体メサンギウム細胞を、24 w
ell plate(ファルコン)にてサブコンフルエントに達
するまで培養した。その後、0.2%ウシ血清アルブミ
ンを含有するダルベッコ変法イーグルMEMにて24−
48時間培養した。薬物添加15分後にPDGF−BB
(Becton Dickinson Labwere)5ng/mlで細胞を刺激し
た。また、同時に 3H−Thymidine(最終濃度0.2μC
i/ml)(アマシャム)を添加した。24時間後、4℃
の7.5%TCAにて反応を停止し、4℃に30分間放
置した。Ca2+ およびMg2+ 非含有 Phosphate-buffere
dsaline(PBS)にて細胞を洗浄後、0.4N NaOH
/0.1% Sodium dodecyl sulfate(SDS)溶液を添
加し37℃で1時間放置し細胞を可溶化した。全量をバ
イアルにとり1NHCl にてサンプルを中和し、シンチ
レータA(和光純薬)を加え撹拌後、液体シンチレーシ
ョンカウンターで細胞に取り込まれた 3H−Thymidine
量をカウントした。細胞に取り込まれた 3H−Thymidin
e 量の増加を細胞増殖の指標とした。PDGF−BB
(5ng/ml)による取り込み量に対する薬物の抑制効果
を%Inhibition として表示した。結果を〔表1〕に示
す。
【表1】 細胞増殖抑制作用 化 合 物 投 与 量 増殖抑制作用 (番号) (M) (% Inhibition) 1 10-6 20.5 1 3×10-6 39.4 1 10-5 87.6 2 10-6 11.1 2 3×10-6 40.1 2 10-5 58.3 3 3×10-7 39.0 3 10 -6 91.
【0068】 製剤例1(コート錠1錠として) (1)化合物3 10.0mg (2)乳糖 60.0mg (3)コーンスターチ 35.0mg (4)ゼラチン 3.0mg (5)ステアリン酸マグネシウム 2.0mg 化合物3 10.0mgと乳糖60.0mgおよびコーンスタ
ーチ35.0mgの混合物を10重量%ゼラチン水溶液0.
03ml(ゼラチンとして3.0mg)を用い、1mmメッシ
ュの篩を通して顆粒化した後、40℃で乾燥し再び篩過
した。得られた顆粒をステアリン酸マグネシウム2.0m
gと混合し、圧縮した。得られた中心錠を蔗糖、二酸化
チタン、タルクおよびアラビアゴム懸濁液による糖衣で
コーティングした。コーティングが施された錠剤をミツ
ロウで艶出ししてコート錠を得た。
【0069】 製剤例2(錠剤1錠として) (1)化合物3 10.0mg (2)乳糖 70.0mg (3)コーンスターチ 50.0mg (4)可溶性デンプン 7.0mg (5)ステアリン酸マグネシウム 3.0mg 化合物3 10.0mgとステアリン酸マグネシウム3.0m
gを可溶性デンプンの水溶液0.07ml(可溶性デンプン
として7.0mg)で顆粒化した後、乾燥し、乳糖70.0
mgおよびコーンスターチ50.0mgと混合した。そして
その混合物を圧縮して錠剤を得た。
【0070】
【発明の効果】本発明の予防治療剤は、優れたメサンギ
ウム細胞抑制作用を有し、例えば、メサンギウム増殖性
糸球体腎炎などの増殖性糸球体腎炎の予防治療剤として
安全に用いることができる。

Claims (31)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式 【化1】 〔式中、A環はヘテロ原子として窒素原子を2個有する
    含窒素複素環であって、オキソまたはチオキソで置換さ
    れていてもよく、Q環は置換基を有していてもよく、Y
    はそれぞれ置換基を有していてもよい炭化水素基、ヒド
    ロキシル基またはメルカプト基を示し、R1は水素原
    子、ハロゲン原子、置換基を有していてもよい炭化水素
    基またはアシル基を示す。〕で表される化合物またはそ
    の塩を含有してなる増殖性糸球体腎炎予防治療剤。
  2. 【請求項2】Yがそれぞれ窒素原子を少なくとも1つ含
    む置換基を有していてもよい炭化水素基、ヒドロキシル
    基またはメルカプト基である請求項1記載の増殖性糸球
    体腎炎予防治療剤。
  3. 【請求項3】Yがそれぞれ電子吸引基を少なくとも1つ
    含む置換基を有していてもよい炭化水素基、ヒドロキシ
    ル基またはメルカプト基である請求項1記載の増殖性糸
    球体腎炎予防治療剤。
  4. 【請求項4】Yがそれぞれ少なくとも1つの電子吸引基
    をもつアミノ基を含む置換基を有していてもよい炭化水
    素基、ヒドロキシル基またはメルカプト基である請求項
    1記載の増殖性糸球体腎炎予防治療剤。
  5. 【請求項5】Yが式 【化2】 〔式中、Bは置換基を有していてもよい2価の炭化水素
    基、Xは結合手、酸素原子または硫黄原子、R2は水素
    原子または置換基を有していてもよい炭化水素基、ある
    いはR2とBは隣接する窒素原子と一緒に環を形成して
    いてもよく、およびR3aは電子吸引基を示すか、または
    2とR3aは隣接する窒素原子とともに環を形成してい
    てもよい。〕で表される基である請求項1記載の増殖性
    糸球体腎炎予防治療剤。
  6. 【請求項6】一般式 【化3】 〔式中、A環はヘテロ原子として窒素原子を2個有する
    含窒素複素環であって、オキソまたはチオキソで置換さ
    れていてもよく、Q環は置換基を有していてもよく、B
    は置換基を有していてもよい2価の炭化水素基、Xは結
    合手、酸素原子または硫黄原子、R1は水素原子、ハロ
    ゲン原子、置換基を有していてもよい炭化水素基または
    アシル基、R2は水素原子または置換基を有していても
    よい炭化水素基、あるいはR2とBは隣接する窒素原子
    と一緒に環を形成していてもよく、およびR3は電子吸
    引基を示す。〕で表される化合物またはその塩を含有し
    てなる請求項1記載の増殖性糸球体腎炎予防治療剤。
  7. 【請求項7】含窒素複素環が5または6員環である請求
    項1記載の増殖性糸球体腎炎予防治療剤。
  8. 【請求項8】Q環が(i)ハロゲン原子、(ii)C1-4アルキ
    ル基、(iii)C1-4アルコキシ基、(iv)C1-4アルキルチ
    オ基、(v)ヒドロキシル基、(vi)カルボキシル基、(vii)
    シアノ基、(viii)ニトロ基、(ix)アミノ基、(x)モノ−
    またはジ−C1-4アルキルアミノ基、(xi)ホルミル基、
    (xii)メルカプト基、(xiii)C1-4アルキル−カルボニル
    基、(xiv)C1-4アルコキシ−カルボニル基、(xv)スルホ
    ン基、(xvi)C1-4アルキルスルホニル基、(xvii)カルバ
    モイル基および(xviii)モノ−またはジ−C1-4アルキル
    −カルバモイル基から選ばれた1ないし3個の置換基を
    有していてもよい請求項1記載の増殖性糸球体腎炎予防
    治療剤。
  9. 【請求項9】Q環が無置換である請求項1記載の増殖性
    糸球体腎炎予防治療剤。
  10. 【請求項10】R1が水素原子、置換基を有していても
    よいアルキル基、置換基を有していてもよいアルケニル
    基、置換基を有していてもよいアラルキル基、置換基を
    有していてもよいアリール基、アルコキシカルボニル
    基、アルキルカルバモイル基またはアルカノイル基であ
    る請求項1記載の増殖性糸球体腎炎予防治療剤。
  11. 【請求項11】R1が水素原子、C1-6アルキル基または
    フェニル基である請求項1記載の増殖性糸球体腎炎予防
    治療剤。
  12. 【請求項12】R2が水素原子、置換基を有していても
    よいアルキル基または置換基を有していてもよいアルケ
    ニル基である請求項1記載の増殖性糸球体腎炎予防治療
    剤。
  13. 【請求項13】電子吸引基が(i)−SO24(R4は置換
    基を有していてもよい炭化水素基を示す)、(ii)−CO
    −R5(R5は水素原子または置換基を有していてもよい
    炭化水素基を示す)、(iii)−COOR6(R6は置換基
    を有していてもよい炭化水素基を示す)、(iv)−CON
    (R7)R8(R7およびR8はそれぞれ水素原子または置
    換基を有していてもよい炭化水素基、あるいはR7とR8
    は隣接する窒素原子と一緒に環を示す)、(v)シアノ基
    または(vi)ニトロ基である請求項3記載の増殖性糸球体
    腎炎予防治療剤。
  14. 【請求項14】BがC2-10アルキレン基である請求項5
    記載の増殖性糸球体腎炎予防治療剤。
  15. 【請求項15】Bが 【化4】 (pおよびqはそれぞれ0ないし5の整数を示す)である
    請求項5記載の増殖性糸球体腎炎予防治療剤。
  16. 【請求項16】BがC3-8アルキレン基である請求項5
    記載の増殖性糸球体腎炎予防治療剤。
  17. 【請求項17】一般式 【化5】 〔式中、X1は酸素原子または硫黄原子、その他の記号
    は請求項6記載と同意義を示す。〕で表される化合物ま
    たはその塩を含有してなる請求項6記載の増殖性糸球体
    腎炎予防治療剤。
  18. 【請求項18】一般式 【化6】 〔式中、X1は酸素原子または硫黄原子、その他の記号
    は請求項6記載と同意義を示す。〕で表される化合物ま
    たはその塩を含有してなる請求項6記載の増殖性糸球体
    腎炎予防治療剤。
  19. 【請求項19】Q環が無置換である請求項18記載の増
    殖性糸球体腎炎予防治療剤。
  20. 【請求項20】R1が水素原子、置換基を有していても
    よいアルキル基または置換基を有していてもよいアルケ
    ニル基である請求項18記載の増殖性糸球体腎炎予防治
    療剤。
  21. 【請求項21】R1が水素原子またはC1-6アルキル基で
    ある請求項18記載の増殖性糸球体腎炎予防治療剤。
  22. 【請求項22】R2が水素原子またはC1-6アルキル基で
    ある請求項18記載の増殖性糸球体腎炎予防治療剤。
  23. 【請求項23】R2が水素原子である請求項18記載の
    増殖性糸球体腎炎予防治療剤。
  24. 【請求項24】X1が酸素原子である請求項18記載の
    増殖性糸球体腎炎予防治療剤。
  25. 【請求項25】X1が硫黄原子である請求項18記載の
    増殖性糸球体腎炎予防治療剤。
  26. 【請求項26】BがC2-10アルキレン基である請求項1
    8記載の増殖性糸球体腎炎予防治療剤。
  27. 【請求項27】BがC3-8アルキレン基である請求項1
    8記載の増殖性糸球体腎炎予防治療剤。
  28. 【請求項28】R3で示される電子吸引基が−SO24a
    (R4aは置換基を有していてもよいアルキル基、置換基
    を有していてもよいアルケニル基、置換基を有していて
    もよいアラルキル基または置換基を有していてもよいア
    リール基を示す)である請求項18記載の増殖性糸球体
    腎炎予防治療剤。
  29. 【請求項29】R4aがハロゲノ−C1-6アルキル基であ
    る請求項28記載の増殖性糸球体腎炎予防治療剤。
  30. 【請求項30】4,5−ジヒドロ−4−〔4−(トリフ
    ルオロメタンスルホンアミド)ブタン−1−イル〕−3
    H−1,4,8b−トリアザアセナフチレン−3−オ
    ン、 1,2−ジヒドロ−3−メチル−1−〔5−(トリ
    フルオロメタンスルホンアミド)ペンタン−1−イル〕
    −1,4,7b−トリアザシクロペント〔cd〕インデ
    ン−2−オン、1,2−ジヒドロ−1−〔2−〔1−
    (トリフルオロメタンスルホニル)ピペリジン−4−イ
    ル〕エタン−1−イル〕−3−メチル−1,4,7b−
    トリアザシクロペント〔cd〕インデン−2−オンまた
    はその塩を含有してなる請求項1記載の増殖性糸球体腎
    炎予防治療剤。
  31. 【請求項31】増殖性糸球体腎炎がメサンギウム増殖性
    糸球体腎炎である請求項1記載の増殖性糸球体腎炎予防
    治療剤。
JP23704597A 1996-09-02 1997-09-02 糸球体腎炎予防治療剤 Withdrawn JPH10120568A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP23704597A JPH10120568A (ja) 1996-09-02 1997-09-02 糸球体腎炎予防治療剤

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8-231855 1996-09-02
JP23185596 1996-09-02
JP23704597A JPH10120568A (ja) 1996-09-02 1997-09-02 糸球体腎炎予防治療剤

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10120568A true JPH10120568A (ja) 1998-05-12

Family

ID=26530139

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP23704597A Withdrawn JPH10120568A (ja) 1996-09-02 1997-09-02 糸球体腎炎予防治療剤

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10120568A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US11639353B2 (en) Cyclobutanes- and azetidine-containing mono and spirocyclic compounds as αV integrin inhibitors
CN113316574B (zh) Shp2抑制剂及其应用
JP7097358B2 (ja) アルファvインテグリン阻害剤としての3-置換プロピオン酸
CA3149926A1 (en) Rip1 inhibitory compounds and methods for making and using the same
CN113365988A (zh) Shp2抑制剂及其应用
IL299784A (en) RIP1 inhibitory compounds and methods for their preparation and use
EP3538528A1 (en) Pyrrole amides as alpha v integrin inhibitors
KR102291444B1 (ko) 디히드로피리디논 mgat2 억제제
CN114846005A (zh) Shp2抑制剂及其应用
KR100886854B1 (ko) N-페닐아릴설폰아미드 화합물, 이 화합물을 유효성분으로서 함유하는 약제, 이 화합물의 합성 중간체 및이의 제조 방법
WO2021180235A1 (zh) Zeste增强子同源物2抑制剂及其用途
JP2021501184A (ja) P2x3及び/又はp2x2/3受容体アンタゴニスト、それを含む医薬組成物及びその使用
JPH03503525A (ja) 腫瘍疾患治療用の光学的に純粋なr‐(‐)‐ニグルジピン及びその誘導体
JPH10120568A (ja) 糸球体腎炎予防治療剤
JP3223193B2 (ja) インドール誘導体およびそれらを有効成分とする抗癌剤耐性克服物質
JP2022537415A (ja) Fgfr4を阻害するための化合物
WO2020254322A1 (en) New tricyclic 5-ht2 antagonists
JP2009073743A (ja) 新規な縮合環式ピリミジン化合物又はその塩、及びその医薬組成物
EP0826686A2 (en) Tricyclic compounds, their production and use
CA3211778A1 (en) Heterocyclic rip1 kinase inhibitors
AU2020299632A1 (en) Inhibitors of low molecular weight protein tyrosine phosphatase (LMPTP) and uses thereof
WO2021129629A1 (zh) Zeste增强子同源物2抑制剂及其用途
JPH05117280A (ja) アミノ酸置換チアゼトキノリン−3−カルボン酸誘導体
US20010051631A1 (en) Tricyclic compounds, their production and use
WO1998047901A1 (en) Process for producing tricyclic compounds and their intermediates

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20041102