JPH10118443A - 空気浄化装置 - Google Patents

空気浄化装置

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JPH10118443A
JPH10118443A JP8299611A JP29961196A JPH10118443A JP H10118443 A JPH10118443 A JP H10118443A JP 8299611 A JP8299611 A JP 8299611A JP 29961196 A JP29961196 A JP 29961196A JP H10118443 A JPH10118443 A JP H10118443A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 従来の空気浄化装置と比較して構造を簡略化
し、小型化して設置スペースを縮小し、設置不能な事態
が生じるのを回避するとともに、コストを低減する。 【構成】 排気手段2により汚染空気取入れ口10から
密閉ケーシング1内の浄化通路12に汚染空気を取り込
み、減圧された浄化通路12を流下する汚染空気に、湿
式イオン交換手段3の噴水ノズル34から吸着処理剤混
合水を噴射し、かつ多数の回転撹拌ブレード32で撹拌
してイオン交換により空気中の有害物質および臭気成分
を吸着し、これらを吸着した吸着処理剤混合水の大部分
を貯水槽7に落下させて回収し、さらに撹拌手段4の多
数の回転ブレード42によって再度撹拌して二次イオン
交換したのち、小量のミストをミスト捕集手段5により
捕集して、浄化空気取出し口11から浄化された空気の
みを排気する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は空気浄化装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、たとえば、トンネル内の空気
中に含まれている硫黄酸化物、窒素酸化物などの有害ガ
ス、カドミウムおよびその化合物や鉛などの有害物質、
粉じんやばいじんなどの固体粒子および臭気を除去し
て、清浄空気を生成する空気浄化装置は種々知られてい
る。しかし、従来のこの種の装置は、構造が比較的複雑
であり、大型化される傾向にあるので設置スペースが大
きく、スペース上の制約により設置不能な事態を招く虞
れがあるとともに、浄化性能が不安定で信頼性に劣る
上、イニシャルコストおよびランニングコストが高く経
済的にも不利であり、かつメンテナンスが困難であるな
どの欠点を有している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】すなわち、従来の空気
浄化装置は、構造が比較的複雑であり、大型化される傾
向にあるので設置スペースが大きく、スペース上の制約
により設置不能な事態を招く虞れがあるとともに、浄化
性能が不安定で信頼性に劣る上、イニシャルコストおよ
びランニングコストが高く経済的にも不利であり、かつ
メンテナンスが困難である等の欠点を有している。
【0004】そこで、本発明は、浄化性能の安定により
信頼性の向上を図り、従来の空気浄化装置と比較して構
造の簡略化および装置の小型化を実現することで設置ス
ペースを縮小し、スペース上の制約を緩和して設置不能
な事態が生じるのを回避するとともに、イニシャルコス
トおよびランニングコストを低減して経済的に有利とな
し、しかも、メンテナンスの容易な空気浄化装置を提供
することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、請求項1記載の発明は、汚染空気取入れ口と浄化空
気取出し口が設けられた密閉ケーシングと、この密閉ケ
ーシングの内部に形成されて前記汚染空気取入れ口と浄
化空気取出し口を互いに連通させる浄化通路と、前記浄
化空気取出し口側に配置されて前記密閉ケーシングの内
部を排気して減圧させる排気手段と、前記浄化通路の上
流側に設けられた湿式イオン交換手段と、この湿式イオ
ン交換手段の下流側に設けられた撹拌手段と、この撹拌
手段の下流側に設けられたミスト捕集手段とを有し、前
記湿式イオン交換手段に吸着処理剤混合水を供給して前
記浄化通路内に噴出させる吸着処理剤混合水供給手段
と、前記密閉ケーシング内で前記浄化通路の下側に設け
られて前記湿式イオン交換手段から浄化通路に噴出した
吸着処理剤混合水を回収する貯水槽と、この貯水槽内の
吸着処理剤混合水を前記吸着処理剤混合水供給手段に還
流させる還流系とを具備していることを特徴としてい
る。
【0006】請求項2記載の発明は、前記吸着処理剤混
合水が粒径1μ以下のセラミックスと水との混合液であ
ることを特徴としている。
【0007】請求項3記載の発明は、前記吸着処理剤混
合水用の水の水素イオン濃度がPH7〜PH8の範囲で
あることを特徴としている。
【0008】請求項4記載の発明は、前記湿式イオン交
換手段が、前記吸着処理剤混合水供給手段に接続された
吸着処理剤混合水導入路を形成し、かつ前記浄化通路を
横切って軸支された回転軸と、この回転軸の円周方向お
よび軸方向に所定の間隔を有して吸着処理剤混合水導入
路に連通して設けられて前記浄化通路に開口する複数の
噴水孔と、前記回転軸に軸方向に所定の間隔を有して同
時回転可能に取付けられた複数のディスクと、これらデ
ィスクの円周方向および半径方向に所定の間隔を有し、
かつ前記回転軸の軸方向に張り出して取付けられた多数
の撹拌ブレードとを備えていることを特徴としている。
【0009】請求項5記載の発明は、前記撹拌手段が、
前記浄化通路を横切って軸支された回転軸と、この回転
軸の軸方向に所定の間隔を有して同時回転可能に取付け
られた複数のディスクと、これらディスクの円周方向お
よび半径方向に所定の間隔を有し、かつ前記回転軸の軸
方向に張り出して取付けられた多数の撹拌ブレードと、
を備えていることを特徴としている。
【0010】請求項6記載の発明は、前記貯水槽の水位
を検出する水位検出手段と、該貯水槽に吸着処理剤混合
水を補充する吸着処理剤混合水補充手段が設けられ、前
記吸着処理剤混合水供給手段の運転による前記貯水槽か
ら前記湿式イオン交換手段への吸着処理剤混合水の供給
と、前記水位検出手段によって検出された前記貯水槽の
水位低下検出信号に基づく吸着処理剤混合水補充手段か
ら前記貯水槽への吸着処理剤混合水の補充との協働によ
り前記貯水槽の水位が所定のレベルに常時保持されるこ
とを特徴としている。
【0011】請求項1記載の発明によれば、排気手段に
より汚染空気取入れ口から減圧されている密閉ケーシン
グ内に汚染空気が取り込まれて浄化通路を流下し、吸着
処理剤混合水供給手段の設置位置を通過する。湿式イオ
ン交換手段には、吸着処理剤混合水供給手段から吸着処
理剤混合水が供給され、供給された吸着処理剤混合水は
減圧された浄化通路に噴出して汚染空気と混合する。こ
れにより、汚染空気中の有害ガス、固体粒子などの有害
物質および臭気成分が吸着処理剤混合水に吸着されると
ともに、前記有害物質および臭気成分と吸着処理剤混合
水との間で生じるイオン交換作用によって有害物質およ
び臭気成分を吸着して水滴化する。有害物質および臭気
成分を吸着して水滴化した吸着処理剤混合水の大部分
は、貯水槽に落下して回収される。貯水槽に落下しなか
った前記有害物質および臭気成分を吸着した吸着処理剤
混合水の水滴は撹拌手段の設置位置に流下しここで撹拌
される。これにより、前記水滴はさらに微細化される。
このように水滴が微細化されることと、撹拌手段の設置
位置が前記湿式イオン交換手段の設置位置よりも減圧さ
れていることによって、二次イオン交換作用が生じ、撹
拌手段の設置位置に流下してきた空気中の残存有害物質
および残存臭気成分を吸着して水滴化する。残存有害物
質および残存臭気成分を吸着して水滴化した吸着処理剤
混合水の殆どは貯水槽に落下して回収される。貯水槽に
落下せず残存有害物質および残存臭気成分を吸着して空
気に同伴して流下する小量のミストは、ミスト捕集手段
により捕集され、浄化空気取出し口から浄化された空気
のみが排気される。
【0012】請求項2記載の発明によれば、粒径1μ以
下のセラミックスと水との混合液によって吸着処理剤混
合水を構成しているので、有害物質および臭気成分の吸
着作用が促進される。
【0013】請求項3記載の発明によれば、水素イオン
濃度がPH7〜PH8の範囲である水を使用して吸着処
理剤混合水を構成しているので、有害物質および臭気成
分の吸着作用を安定させることができる。
【0014】請求項4記載の発明によれば、吸着処理剤
混合水供給手段によって回転軸の吸着処理剤混合水導入
路に導入された吸着処理剤混合水は、複数の噴射ノズル
から回転しながら径外方向に噴射されて汚染空気に接触
するとともに、多数の撹拌ブレードによって撹拌され
る。これにより、吸着処理剤混合水の水分が微細化さ
れ、汚染空気と吸着処理剤混合水との接触状態をよくし
て、吸着処理剤混合水による前記有害物質および臭気成
分の吸着が促進されるとともに、吸着処理剤混合水の水
分が微細化されることで、湿式イオン交換手段でのイオ
ン交換による前記有害物質および臭気成分の吸着作用を
高める。
【0015】請求項5記載の発明によれば、上流域にお
いて貯水槽に落下することなく空気と同伴してきた吸着
処理剤混合水の水分の微細化された水滴を多数の撹拌ブ
レードによって撹拌してさらに微細化することができ
る。
【0016】請求項6記載の発明によれば、前記貯水槽
の水位を常時所定のレベルに保持することで、貯水槽に
貯留されている吸着処理剤混合水にため水作用を発揮さ
せ、貯留されている吸着処理剤混合水に触れる空気中か
ら前記有害物質および臭気成分を取り込むことができ
る。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施の形態を図
面に基づいて説明する。図1は、本発明に係る空気浄化
装置のケーシング側壁を除去して示す側面図、図2は図
1の平面図、図3は吸着処理剤混合水の供給経路および
還流経路の一例を示す構成図であり、これらの図におい
て、空気浄化装置は、密閉ケーシング1、排気手段2、
湿式イオン交換手段3、撹拌手段4、ミスト捕集手段
5、吸着処理剤混合水供給手段6、貯水槽7、還流系
8、分離手段9および水位検出手段100を具備してい
る。
【0018】密閉ケーシング1には、汚染空気取入れ口
10と浄化空気取出し口11が設けられ、汚染空気取入
れ口10と浄化空気取出し口11は、浄化通路12を介
して互いに連通している。浄化通路12は、第1ゾーン
12A,第2ゾーン12B,第3ゾーン12Cおよび第
4ゾーン12Dを有し、第1ゾーン12Aおよび第2ゾ
ーン12Bは、その下側を金網や植物繊維材などで形成
されるスクリーン13Aによって貯水槽7と仕切られ、
上側はカバー13Bによって密閉ケーシング1の内部と
仕切られているとともに、下端部に開口13Cを設けた
縦方向の第1仕切板13Dによって第2ゾーン12Bと
仕切られている。また、第2ゾーン12Bの下端は貯水
槽7に開口しており、第2ゾーン12Bと第3ゾーン1
2Cは、上端部に開口13Eを設けた縦方向の第2仕切
板13Fによって仕切られている。さらに、第3ゾーン
12Cと第4ゾーン12Dは、縦方向の第3仕切板13
Gによって仕切られ、かつ下端部の開口13H,13I
を介して互いに連通している。
【0019】一方、汚染空気取入れ口10にフイルター
14が設けられ、浄化空気取出し口11にフアンもしく
はブロアーなどによってなる排気手段2の吸込口が接続
されている。また、第2ゾーン12Bと第3ゾーン12
Cを仕切る第2仕切板13Fの上端部に設けられている
開口13Eにフイルタ−15が取付けられている。
【0020】湿式イオン交換手段3は、図1、図2およ
び図4に示すように、浄化通路12の第1ゾーン12A
に配置された上下1対の回転体を備えている。すなわ
ち、これら回転体のそれぞれは、浄化通路12の第1ゾ
ーン12Aを横切り、密閉ケーシング1の両側壁を液密
に貫通して回転自在に軸支された回転軸30と、この回
転軸30の軸方向に所定の間隔を有して、たとえば図示
していないキー結合によって同時回転可能に取付けられ
た複数(たとえば5枚)のディスク31と、これらディ
スク31の円周方向および半径方向に所定の間隔を有
し、かつ回転軸30の軸方向に張り出して取付けられた
多数の撹拌ブレード32とを具備しており、回転軸30
の一端側から他端側のディスク31の取付け位置付近に
かけて、軸方向にのびる盲貫孔によってなる吸着処理剤
混合水導入路33が形成され、この吸着処理剤混合水導
入路33に連通して、複数の噴水ノズル34が回転軸3
0の円周方向および軸方向に所定の間隔を有し、かつ回
転軸30の径外方向に噴水可能な姿勢で取付けられてい
る。また、1対の回転軸30それぞれの吸着処理剤混合
水導入路33には、スイーベルジョイント35を介し
て、後述する吸着処理剤混合水供給手段6の出口が接続
されている。さらに、1対の回転軸30は、モータ3
6,36によって、矢印R1,R2方向に別個に回転駆
動されるように構成されている。
【0021】撹拌手段4は、図1、図2および図5に示
すように、浄化通路12の第2ゾーン12Bに上下に分
離して配置された複数(たとえば3つ)の回転体を備え
ている。すなわち、これら回転体のそれぞれは、浄化通
路12の第2ゾーン12Bを横切り、密閉ケーシング1
の両側壁を液密に貫通して回転自在に軸支された回転軸
40と、この回転軸40の軸方向に所定の間隔を有し
て、たとえば図示していないキー結合によって同時回転
可能に取付けられた複数(たとえば5枚)のディスク4
1と、これらディスク41の円周方向および半径方向に
所定の間隔を有し、かつ回転軸40の軸方向に張り出し
て取付けられた多数の撹拌ブレード42とを具備してい
る。また、3本の回転軸40は、それぞれカップリング
43を介して直結されたモータ44によって、矢印R
1,R2,R3方向に別個に回転駆動されるように構成
されている。
【0022】ミスト捕集手段5は、図1および図2に示
すように、浄化通路12の第4ゾーン12Dに上下に分
離して複数個(たとえば4つ)配置されている透過容器
50と、これら透過容器50内に充填した金属繊維や金
属微粒子によってなる捕集材51を備えている。
【0023】吸着処理剤混合水供給手段6は、図3に示
すように、吸着処理剤混合水供給ポンプ60と、のポン
プ60の吸込口に接続された吸込管61、ポンプ60の
吐出口に接続された吐出管62とを備え、吸込管61は
分離手段9を介設した還流系8を介して貯水槽7に接続
され、吐出管62の出口は途中から二股に分岐して、湿
式イオン交換手段3における1対の回転軸30それぞれ
の吸着処理剤混合水導入路33に接続されている。
【0024】貯水槽7には、吸着処理剤混合水補充手段
63から吸着処理剤混合水が補充される。吸着処理剤混
合水補充手段63は、タンク63Aと、補充ポンプ63
Bとを備えており、タンク63Aには水素イオン濃度が
PH7〜PH8の範囲の水と、粒径が1μ以下のセラミ
ックスとの混合液が貯留されている。
【0025】水位検出手段100は、図3に示すよう
に、貯水槽7の水位を検出し、貯水槽7の水位を常時一
定レベルWLに保持するためのもので、複数の水位計
(たとえば電極水位計)によって構成され、これら水位
計によって検出された水位検出信号は制御器(図示省
略)に入力され、入力された水位検出信号に基づいて、
吸着処理剤混合水供給手段6のポンプ60に回転数制御
信号を出力するか、もしくは吐出管62および吸込管6
1に介設されているバルブに開度制御信号を出力するこ
とにより、吸着処理剤混合水の供給量を調整するように
働くとともに、貯水槽7の水位が低下した場合には、こ
の低下水位を検出して前記制御器に入力し、入力された
水位低下検出信号に基づいて、吸着処理剤混合水補充手
段63の補充ポンプ63Bを運転して、タンク63A内
の吸着処理剤混合水を貯水槽7に補充して、貯水槽7の
水位を常時一定レベルWLに保持するように働く。これ
により、貯水槽7でのため水による有害物質および臭気
成分の取り込み機能を発揮できるようにしている。
【0026】つぎに前記構成の作動について説明する。
図1ないし図5において、排気手段2の運転により、汚
染空気は汚染空気取入れ口10からフイルター14を通
過して密閉ケーシング1に取り込まれ、浄化通路12を
流下する。汚染空気がフイルター14を通過する際に、
粒径の大きい固形粒子はフイルター14によって捕集さ
れる。
【0027】一方、2台のモータ36,36を起動させ
て、湿式イオン交換手段3の1対の回転軸30,30を
所定の回転方向(R1,R2)に回転させ、3台のモー
タ44を起動させて、撹拌手段4の3本の回転軸40を
所定の回転方向(R1,R2,R3)に回転させるとと
もに、吸着処理剤混合水供給手段6の吸着処理剤混合水
供給ポンプ60を運転する。
【0028】これにより、貯水槽7内の吸着処理剤混合
水は、湿式イオン交換手段3における回転軸30,30
の吸着処理剤混合水導入路33に導入され、複数の噴水
ノズル(孔)34から回転しながら径外方向に噴射し
て、浄化通路12における湿式イオン交換手段3と汚染
空気取入口10の間に汚染空気が浄化通路12に流入す
るのを若干妨げるように作用するバリアBを形成する。
このため、浄化通路12における湿式イオン交換手段3
の設置位置より下流側の減圧作用が高められる。また、
複数の噴水ノズル(孔)34から噴射された吸着処理剤
混合水は、第1ゾーン12Aを流下する汚染空気に接触
するとともに、多数の撹拌ブレード32によって空気と
ともに撹拌される。これにより、吸着処理剤混合水の水
分が微細化され、汚染空気と吸着処理剤混合水との接触
状態をよくして、吸着処理剤混合水による汚染空気中の
有害物質および臭気成分の吸着を促進するとともに、有
害物質および臭気成分と吸着処理剤混合水との間で生じ
るイオン交換作用によって有害物質および臭気成分を吸
着して水滴化することにより、汚染空気から有害物質お
よび臭気成分を有効に除去する。なお、粒径1μ以下の
セラミックスと水との混合液によって吸着処理剤混合水
を構成しているので、粒径1μを越えるセラミックスと
水との混合液によって吸着処理剤混合水を構成した場合
と比較して有害物質および臭気成分の吸着作用が促進さ
れるとともに、水素イオン濃度がPH7〜PH8の範囲
である水を使用しているので、有害物質および臭気成分
の吸着作用を安定させることができる。すなわち、水素
イオン濃度がPH7未満の水を使用した場合には、有害
物質および臭気成分の吸着作用が不安定になり、また水
素イオン濃度がPH8を越える水を使用した場合にも、
有害物質および臭気成分の吸着作用が不安定になる。
【0029】第1ゾーン12Aにおいて有害物質および
臭気成分を吸着して水滴化した吸着処理剤混合水の大部
分は、スクリーン13Aを透過して貯水槽7に落下して
回収される。貯水槽7に落下しなかった吸着処理剤混合
水の水滴は、開口13Cから第2ゾーン12Bに流入し
て上向きに流下し、撹拌手段4における多数の撹拌ブレ
ード42によって撹拌される。これにより、前記水滴は
さらに微細化される。このように水滴が微細化されるこ
とと、撹拌手段4の設置位置である第2ゾーン12Bが
湿式イオン交換手段3の設置位置である第1ゾーン12
Aよりも下流側に位置しているため、第1ゾーン12A
の圧力よりも減圧されていることによって、撹拌手段4
の設置位置で二次イオン交換作用が生じ、撹拌手段4の
設置位置に流下してきた空気中の残存有害物質および残
存臭気成分を吸着して水滴化する。
【0030】前記残存有害物質および残存臭気成分を吸
着して水滴化した吸着処理剤混合水の殆どは貯水槽7に
落下して回収される。
【0031】第2ゾーン12Bにおいて貯水槽7に落下
しなかった吸着処理剤混合水の微細な水滴は、空気とと
もにフイルター15を通過して第3ゾーン12Cに流入
して下向きに流下する。第3ゾーン12Cには複数のフ
イン12cが前後方向で千鳥状に対向し、上下方向に所
定の間隔を有して上向きに傾斜して配置されている。し
たがって、第3ゾーン12Cに流入してきた空気および
微細な水滴は下向きに蛇行して流下し、この間に空気中
に未だ残存している微細な水滴がフイン12cの上面で
捕集され、フイン12cの取付け基部に形成されている
透孔12c1を通過し、第2仕切板13Fおよび第3仕
切板13Gを伝って貯水槽7に回収される。
【0032】第3ゾーン12Cを経て空気とともに第4
ゾーン12Dを流下する小量のミストは、複数個の透過
容器50内に充填した金属繊維や金属微粒子によってな
る捕集材51によって捕集され、浄化空気取出し口11
排気手段2を通って浄化された空気のみが排気されるこ
とになる。
【0033】一方、前述のように、水位検出手段100
により、貯水槽7の水位は常時一定レベルWLに保持さ
れているので、第2ゾーン12Bの下方および第3ゾー
ン12Cと第4ゾーン12Dの境界部において貯水槽7
に貯留されている吸着処理剤混合水に流下空気が触れる
ことになり、貯留されている吸着処理剤混合水がため水
作用を発揮して、ため水により有害ガス、固体粒子およ
び臭気成分を取り込むことができる。
【0034】このように、本発明は、優れた空気浄化能
力を有しているので、汚染空気から有害ガス、固体粒子
などの有害物質および臭気成分などを有効に除去して、
清浄空気を得ることができる上に、従来の空気浄化装置
と比較して、構造が簡単であり小型化を達成できる。し
たがって、既存トンネル内の排ガス浄化、工事中のトン
ネル内の排ガス浄化、工事中のトンネルや随道など湧出
ガスの浄化、煤煙、微細な固体粒子が浮遊する工場内空
気の浄化および有機物臭気や化学臭気の浄化などを含む
環境保全に好適である。
【0035】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、優れた
空気浄化能力を有している上に、従来の空気浄化装置と
比較して、構造が簡単であり小型化を達成できるので設
置スペースを縮小し、スペース上の制約を緩和して、設
置不能な事態が生じるのを回避することができる。しか
も、イニシャルコストおよびランニングコストを低減で
きるので経済的に有利であり、かつメンテナンスも容易
であるなどの効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態をケーシング側壁の除去
状態で示す側面図である。
【図2】図1の平面図である。
【図3】吸着処理剤混合水の供給経路および還流系の一
例を示す構成図である。
【図4】噴水撹拌手段の一例を示す拡大断面図である。
【図5】補助撹拌手段の一例を示す拡大断面図である。
【符号の説明】
1 密閉ケーシング 2 排気手段 3 湿式イオン交換手段 4 撹拌手段 5 ミスト捕集手段 6 吸着処理剤混合水供給手段 7 貯水槽 8 還流系 10 汚染空気取入れ口 11 浄化空気取出し口 12 浄化通路 30 噴水撹拌手段の回転軸 31 噴水撹拌手段のディスク 32 噴水撹拌手段の多数のブレード 33 吸着処理剤混合水導入路 34 噴水ノズル(孔) 40 撹拌手段の回転軸 41 撹拌手段のディスク 42 撹拌手段の多数のブレード 63 吸着処理剤混合水補充手段 100 水位検出手段

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 汚染空気取入れ口と浄化空気取出し口が
    設けられた密閉ケーシングと、この密閉ケーシングの内
    部に形成されて前記汚染空気取入れ口と浄化空気取出し
    口を互いに連通させる浄化通路と、前記浄化空気取出し
    口側に配置されて前記密閉ケーシングの内部を排気して
    減圧させる排気手段と、前記浄化通路の上流側に設けら
    れた湿式イオン交換手段と、この湿式イオン交換手段の
    下流側に設けられた撹拌手段と、この撹拌手段の下流側
    に設けられたミスト捕集手段とを有し、前記湿式イオン
    交換手段に吸着処理剤混合水を供給して前記浄化通路内
    に噴出させる吸着処理剤混合水供給手段と、前記密閉ケ
    ーシング内で前記浄化通路の下側に設けられて前記湿式
    イオン交換手段から浄化通路に噴出した吸着処理剤混合
    水を回収する貯水槽と、この貯水槽内の吸着処理剤混合
    水を前記吸着処理剤混合水供給手段に還流させる還流系
    とを具備していることを特徴とする空気浄化装置。
  2. 【請求項2】 前記吸着処理剤混合水が粒径1μ以下の
    セラミックスと水との混合液であることを特徴とする請
    求項1記載の空気浄化装置。
  3. 【請求項3】 前記吸着処理剤混合水用の水の水素イオ
    ン濃度がPH7〜PH8の範囲であることを特徴とする
    請求項1記載の空気浄化装置。
  4. 【請求項4】 前記湿式イオン交換手段が、前記吸着処
    理剤混合水供給手段に接続された吸着処理剤混合水導入
    路を形成し、かつ前記浄化通路を横切って軸支された回
    転軸と、この回転軸の円周方向および軸方向に所定の間
    隔を有して吸着処理剤混合水導入路に連通して設けられ
    て前記浄化通路に開口する複数の噴水孔と、前記回転軸
    に軸方向に所定の間隔を有して同時回転可能に取付けら
    れた複数のディスクと、これらディスクの円周方向およ
    び半径方向に所定の間隔を有し、かつ前記回転軸の軸方
    向に張り出して取付けられた多数の撹拌ブレードとを備
    えていることを特徴とする請求項1記載の空気浄化装
    置。
  5. 【請求項5】 前記撹拌手段が、前記浄化通路を横切っ
    て軸支された回転軸と、この回転軸の軸方向に所定の間
    隔を有して同時回転可能に取付けられた複数のディスク
    と、これらディスクの円周方向および半径方向に所定の
    間隔を有し、かつ前記回転軸の軸方向に張り出して取付
    けられた多数の撹拌ブレードと、を備えていることを特
    徴とする請求項1記載の空気浄化装置。
  6. 【請求項6】 前記貯水槽の水位を検出する水位検出手
    段と、該貯水槽に吸着処理剤混合水を補充する吸着処理
    剤混合水補充手段が設けられ、前記吸着処理剤混合水供
    給手段の運転による前記貯水槽から前記湿式イオン交換
    手段への吸着処理剤混合水の供給と、前記水位検出手段
    によって検出された前記貯水槽の水位低下検出信号に基
    づく吸着処理剤混合水補充手段から前記貯水槽への吸着
    処理剤混合水の補充との協働により前記貯水槽の水位が
    所定のレベルに常時保持されることを特徴とする請求項
    1記載の空気浄化装置。
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