JPH10118430A - ポリアセタール繊維製メッシュ織物及びそれを用いたフィルター部材 - Google Patents

ポリアセタール繊維製メッシュ織物及びそれを用いたフィルター部材

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JPH10118430A
JPH10118430A JP8294367A JP29436796A JPH10118430A JP H10118430 A JPH10118430 A JP H10118430A JP 8294367 A JP8294367 A JP 8294367A JP 29436796 A JP29436796 A JP 29436796A JP H10118430 A JPH10118430 A JP H10118430A
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Japan
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mesh
polyacetal
filter member
mesh fabric
fabric
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JP8294367A
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Zenichi Sugiyama
善一 杉山
Haruo Niimatsu
治男 二位松
Yuji Hanaoka
裕二 花岡
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N B C KOGYO KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来の自動車用インタンクフィルターは、耐
アルコール性に劣るものであったり、重量が重く軽量化
を妨げるものであった。また、原材料のリサイクル使用
が困難であった。 【解決手段】 メッシュ部5と、該メッシュ部5を支持
する支持部6とで一体的に構成されたフィルター部材で
あって、メッシュ部5をポリアセタール繊維製メッシュ
織物1で構成すると共に、支持部6をポリアセタール樹
脂からなる枠体7で構成したフィルター部材4を提供す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はポリアセタール繊維
製メッシュ織物及びそれを用いたフィルター部材に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来から、メッシュ部と、このメッシュ
部を支持するための枠体状の支持部とから構成された自
動車用インタンクフィルター等のフィルター部材は知ら
れている。上記フィルター部材において、メッシュ部を
ポリエチレン繊維やポリプロピレン繊維或いはナイロン
繊維、又はそれらの適当な組合せの中から2種以上を交
互に用いて織成した(以下、交織という)メッシュ織物
で構成し、支持部をポリアセタール樹脂で構成したもの
も知られている。
【0003】ところで、年来、自動車排気ガス等による
環境汚染、ガソリン等の資源の枯渇の虞れが問題となっ
ているが、この問題を解消するための方策の一つとし
て、自動車等の燃料をガソリンや軽油からアルコールに
移行するという動きがなされている。そこで、近年、自
動車用インタンクフィルターにも耐アルコール性が要求
されるようになってきた。しかしながら、前記した支持
部をポリアセタール樹脂で構成したフィルター部材は支
持部の耐アルコール性は良好といえるものの、メッシュ
部の耐アルコール性が悪く、アルコール燃料用のインタ
ンクフィルターとして満足できるものではなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】これに対して、支持部
をポリアセタール樹脂で構成し、メッシュ部をステンレ
ス等の金属繊維を織成したメッシュ織物(以下、金属織
物という)で構成したものもある。上記金属織物は耐ア
ルコール性に優れている。しかしながら、金属織物は高
価であり、これが使用されたフィルター部材も高価にな
るという欠点がある。また重量も重くなり、軽量化の妨
げとなる。
【0005】また、金属織物は、樹脂製の支持部を構成
する樹脂との接着性において、樹脂製のメッシュ織物と
比較して接着性に劣る。そのため、金属織物と支持部と
の剥離が起こり易いという欠点がある。
【0006】更に、上記の如きフィルター部材は、樹脂
と金属とで一体的に構成されているため、その構成材料
をリサイクル使用するには材質毎に分別しなければなら
ず、リサイクル使用が困難であるという欠点がある。
【0007】本発明者等は、上記従来の問題を解消し
て、耐アルコール性に優れた安価なメッシュ織物、及び
このメッシュ織物を用いてなる、リサイクルの容易な、
耐アルコール性に優れた安価なフィルター部材を提供す
るため鋭意研究した結果、本発明を完成するに至った。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、(1)ポリア
セタール繊維を用いて織成されてなることを特徴とする
ポリアセタール繊維製メッシュ織物、(2)メッシュ部
と該メッシュ部を支持する支持部とから構成されている
フィルター部材であって、メッシュ部が上記(1)記載
のポリアセタール繊維製メッシュ織物からなることを特
徴とするフィルター部材、(3)支持部がポリアセター
ル樹脂からなる上記(2)記載のフィルター部材を要旨
とする。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、図面を用いて本発明を詳細
に説明する。図1は本発明ポリアセタール繊維製メッシ
ュ織物の一例を示す平面図である。ポリアセタール繊維
製メッシュ織物1は、ポリアセタール繊維2を経糸及び
緯糸として用いて織成してなるものである。織り組織は
任意とすることができ、平織、各種綾織等の織り組織を
採用することができる。尚、図は平織の例を示す。
【0010】ポリアセタール繊維2の径(以下、線径と
いう)a,b、及びピッチc,dは、所望のろ過性能に
応じて設定され、各々任意である。通常、線径a,bは
30〜800μm、好ましくは30〜300μmであ
る。aとbとは両者は等しくても異なっていてもよい。
また、ピッチc,dは、繊維2に周囲を囲まれた開口部
3が形成されるような大きさであればよく、通常、60
〜1000μm、好ましくは60〜600μmである。
cとdとは等しくても異なっていてもよい。
【0011】尚、線径とピッチが定まると、開口部3の
形状、面積が定まる。更に織り組織が定まるとメッシュ
織物1の厚みが定まって、ろ過性能が定まる。
【0012】本発明において、ポリアセタール繊維2
は、繊度が9〜6380デニールの単繊維であるのが好
ましい。繊維2の更に好ましい繊度は9〜900デニー
ルである。
【0013】本発明のメッシュ織物は、繊維径の細い繊
維を用いることによって開口部の面積を小さく構成する
ことが容易である。繊維径の細い繊維を用いて構成され
たメッシュ織物をろ材として用いれば小さい夾雑物の除
去を的確に行なうことができる。
【0014】また、メッシュ織物の開口部面積を小さく
構成するに当たり、繊維径の細い繊維を用いれば全体に
対する開口部の占有面積割合を大きくすることができる
ので、ろ過抵抗を小さくすることができ、ろ過効率を向
上できる。
【0015】本発明のポリアセタール繊維製メッシュ織
物は、上記した如きポリアセタール繊維を用い、従来公
知の製織機を用いて織成することによって得ることがで
きる。
【0016】本発明のポリアセタール繊維製メッシュ織
物は、篩、フィルター部材等の用途の他、種々の用途に
用いられ得る。
【0017】次に、本発明のフィルター部材について説
明する。図2は本発明フィルター部材の一例を示す略図
である。フィルター部材4は、メッシュ部5と、該メッ
シュ部5を支持する支持部6とによって一体的に構成さ
れている。
【0018】メッシュ部5は前記したポリアセタール繊
維製メッシュ織物1で構成されている。
【0019】支持部6はポリアセタール樹脂製の枠体7
で構成されている。該枠体7は、必要に応じて補強リブ
8が設けられたものであってもよい。本発明において、
支持部はポリアセタール樹脂製に限られず、他の如何な
る樹脂製でもよいが、ポリアセタール樹脂製であるのが
好ましい。支持部もポリアセタール樹脂製であると、メ
ッシュ部との融着性に優れ、耐久性に優れると共に、リ
サイクル性に優れるという利点がある。
【0020】メッシュ部5は支持部6の枠体7に、通
常、融着によって接合されている。枠体7が補強リブ8
を有するものである場合、通常、メッシュ部5は該補強
リブ8にも接合されており、接合は通常、融着によって
行なわれている。
【0021】支持部の全体形状及び大きさとしては任意
であり、例えば、従来公知の自動車用インタンクフィル
ター等、従来公知のフィルター部材における形状や大き
さとすることができる。支持部の形状及び大きさはフィ
ルター部材全体の形状及び大きさを決定する。
【0022】本発明のフィルター部材は、例えば、裁断
する等によって適当な形状、大きさに整えたポリアセタ
ール繊維製メッシュ織物を筒状に巻いて端部同士を接合
すると共に開口部の一端を接合して封止して袋状にした
ものを用意し、該袋状のメッシュ織物を金型内の所定位
置に配置し、金型を閉じてキャビティー内にポリアセタ
ール樹脂を枠体の形状に射出して、上記メッシュ織物か
らなるメッシュ部と射出ポリアセタール樹脂からなる枠
体で構成される支持部とを一体形成する、所謂インサー
ト成形によって得ることができる。尚、アウトサート成
形によって一体形成する方法を採用してもよいが、これ
らに限られず、袋状に形成したメッシュ織物と支持部と
を各々別体として得た後、両者を熱融着や超音波融着等
によって接合一体化させてもよい。
【0023】尚、金型内に配置される上記メッシュ織物
としては、袋状としたものに限られず、筒状に形成した
ものや、適当な大きさの織物の状態のままで用いること
もできる。
【0024】本発明のフィルター部材は、自動車用イン
タンクフィルター等の他、種々のフィルター部材として
様々な用途に使用され得る。
【0025】
【実施例】次に、具体的な実施例を挙げて本発明を更に
詳細に説明する。 実施例1 線径173μmのポリアセタール製のモノフィラメント
を経糸とし、170デニールのポリプロピレン製のマル
チフィラメントと同じ線径のポリアセタール製のマルチ
フィラメントを緯糸として用い、公知の製織機を用いて
織成して、経緯のメッシュ数がそれぞれ164本/in
ch、45本/inchのメッシュ織物を得た。上記の
メッシュ織物から下記に示す方法で試料を採取して下記
に示す各物性値を測定した後、同じ試料を用いて、60
℃、72時間のガソホールM15(メタノール15%含
有ガソリン)浸漬試験を行ない、該浸漬試験後について
上記各物性を測定した。圧力損失を除く結果を表1、表
2に示す。また、表1及び表2から浸漬試験前後の各物
性値の変化率を算出してその絶対値を表3に示した。
【0026】浸漬試験前後の各物性値の変化率(%)は
以下の式により求めた。 変化率(%)=〔(ガソホール浸漬試験後の物性値)−
(ガソホール浸漬試験前の物性値)〕/(ガソホール浸
漬試験前の物性値)
【0027】また、圧力損失については結果を図3に示
す。図3のグラフにおいて、POMは実施例のポリアセ
タール繊維製メッシュ織物を、Nylonは比較例1の
ナイロン繊維製メッシュ織物をそれぞれ表わす。
【0028】〔通気度〕メッシュ織物の経糸方向任意位
置において、経糸方向に向かって幅なりに、右端、中
央、左端の3箇所からそれぞれ、経糸方向×緯糸方向が
10cm×10cmの大きさの試料を合計3点採取し、
各試料についてその通気度を、JIS L1096
6.27.1 A法に準拠して測定し、各測定値を平均
して通気度とした。
【0029】〔厚さ〕メッシュ織物の経糸方向任意位置
において、経糸方向に向かって幅なりに、右端、中央、
左端の3箇所の範囲を設定し、この範囲の中から各5点
ずつ合計15点の測定点を選択し、各測定点について、
厚み計(東京プロセスサービス社製デジマチック)を用
いて測定してその平均値を厚みとした。
【0030】〔織り密度〕メッシュ織物の経糸方向任意
位置において、経糸方向に向かって幅なりに、右端、中
央、左端の3箇所の範囲を設定し、この範囲の中から各
1点ずつ合計3点の測定点を選択し、各測定点につい
て、各測定点について、デンシメーター(飯塚目盛製作
所製織物密度測定器)を用いて、経緯それぞれの方向の
織り密度を測定し、各方向毎に平均してその方向の織り
密度とした。
【0031】〔収縮の値〕メッシュ織物の経糸方向任意
位置において、経糸方向に向かって幅なりに、右端、中
央、左端の3箇所の範囲を設定し、該範囲内から15c
m×15cmの大きさの試料を切り出した。上記各試料
に、経糸方向の長さが10cmとなる範囲を示す寸法線
を入れ、JIS L 1042 織物の収縮率試験方法
に準拠して収縮の値を測定し、各測定値を平均して経糸
方向の収縮の値とした。緯糸方向の収縮の値について
は、上記試料を用いて、緯糸方向の長さが10cmとな
る範囲を示す寸法線を入れ、上記と同様にして収縮の値
を測定し、各測定値を平均して得た。
【0032】〔収縮の値の変化率〕ガソホール浸漬試験
前後の各収縮の値から、以下の式によって算出した。以
下の式によって算出された収縮の値の変化率は、上記J
IS L 1042における収縮率に相当する。 収縮の値の変化率(%)=〔(ガソホール浸漬試験前の
収縮の値)−(ガソホール浸漬試験後の収縮の値)〕/
(ガソホール浸漬試験前の収縮の値)
【0033】〔ろ過精度〕メッシュ織物の経糸方向任意
位置において、経糸方向に向かって幅なりに、右端、中
央、左端の3箇所の範囲を設定し、該範囲内から各1点
ずつ、10cm×10cmの合計3点の試料を採取し、
この試料の中の5.5cmφの部分を測定範囲として用
い、被ろ過物としてガラスビーズ(粒径37〜63μm
のもの、粒径63〜88μmのもの、粒径105〜12
5μmのものをそれぞれ0.01g含有する合計0.0
3gのもの)を用いて、ガラスビーズの篩分け操作を行
ない、メッシュ織物の開口部を通過したガラスビーズの
最大粒径を測定した。各測定値うちの最大値を最大通過
粒子径とし、この値を以てろ過精度の代理特性として示
した。
【0034】〔圧力損失〕メッシュ織物の経糸方向任意
位置において、経糸方向に向かって幅なりに、右端、中
央、左端の3箇所の範囲を設定し、該範囲内から各1点
ずつ、合計3点の、5.5cmφの試料を採取し、この
試料の中の3.5cmφの部分を測定範囲として用い、
図5に示す測定装置を用いて圧力損失を測定し、各測定
値を平均して得た。圧力損失としては、横軸に一次圧
を、縦軸に差圧をそれぞれとって、一次圧の変化に伴う
差圧の変化をグラフとした。
【0035】図5に示す圧力損失の測定装置について説
明する。圧力損失の測定装置は、貯留タンク9の先に送
液管を介してマグネットポンプ10を設け、その先に送
液管を介して流量調節弁11を設け、その先に送液管を
介して試験試料であるメッシュ織物18を固定するため
のフィルターカプセル12を設け、その先に送液管を介
して流量計13を設け、その先に送液管を介して受液用
タンク14を設け、タンク14からマグネットポンプ1
5によりタンク14内の液をタンク9に戻して、タンク
9内の液25の液面をある一定に近い高さに調節し続け
るように構成し、流量調節弁11とフィルターカプセル
12とを結ぶ送液管には別の送液管を連結し、その先に
圧力計16を連結し、また、圧力計16に連結された送
液管の途中には更に別の送液管を連結してその先にマノ
メーター17の入口側を連結し、マノメーター17の出
口側に送液管を設けてその先をフィルターカプセル12
と流量計13を結ぶ送液管に連結してなるものである。
尚、19、20、21、22、23はバルブである。2
4は流量調節弁であるが、全開状態で測定を行なった。
21はエアー抜き用のバルブ、22はドレーンバルブで
ある。
【0036】上記装置を用いて圧力損失を測定するに当
っては、具体的には次のようにして行なった。液25と
しては無水エタノールを用いた。フィルターカプセル1
2内に、5.5cmφに切り出した試験試料としてのメ
ッシュ織物18を2個のリング状の支持部材の間に挟ん
だものを固定した。尚、メッシュ織物18において液2
5が通過する部分は、リング状支持部材の中心の空間部
である3.5cmφの範囲内である。圧力計16を見な
がら、一次圧が50mmAq刻みで上昇するように流量
調節弁11を開放して一次圧を調節し、所定一次圧の時
の圧力計16の指示値である一次圧に対する、マノメー
ター17の指示値である二次圧を一次圧から差し引いた
差圧を、圧力損失として求めた。尚、装置自体の差圧を
ブランクとして、これを、メッシュ織物を設置して測定
した時の測定値から差し引いて補正したものを、一次側
圧力に対してプロットし、図3に示した。また、上記各
一次圧に対する流量を流量計13から読み取ってグラフ
としたものを図4に示す。図4において、POMは実施
例のメッシュ織物を、Nylonは比較例1のメッシュ
織物を、ブランクはメッシュ織物を装着しない状態をそ
れぞれ表わす。
【0037】
【表1】
【0038】
【表2】
【0039】
【表3】
【0040】比較例1 線径173μmのナイロン製のモノフィラメントを経糸
とし、170デニールのポリプロピレン製のマルチフィ
ラメントと同じ線径のナイロン製のマルチフィラメント
を緯糸として用い、公知の製織機を用いて織成して、経
緯のメッシュ数がそれぞれ164本/inch、45本
/inchのメッシュ織物を得た。このメッシュ織物に
ついて、実施例と同様にして各物性を測定した。結果を
表1〜表3または図3に併せて示す。
【0041】比較例2 線径173μmのポリエチレン製のモノフィラメントを
経糸とし、170デニールのポリプロピレン製のマルチ
フィラメントを緯糸として用い、公知の製織機を用いて
織成して、経緯のメッシュ数がそれぞれ164本/in
ch、45本/inchのメッシュ織物を得た。このメ
ッシュ織物について、実施例と同様にして各物性を測定
した(但し、圧力損失を除く)。結果を表1〜表3に併
せて示す。
【0042】表1〜表3から判るように、実施例に示す
本発明のメッシュ織物は、ガソホール浸漬後であっても
ろ過性能に大きな変化は認められず、ろ過性能を初期の
状態のまま維持できる。また実施例のメッシュ織物はガ
ソホール浸漬による収縮率が小さく、またガソホールに
よる糸の膨潤の影響も少ないので、ガソホール72時間
浸漬試験後のろ過性能はガソホール浸漬試験前と殆ど変
わらない。これに対して、比較例に示す従来のメッシュ
織物は、ガソホール浸漬によりろ過性能が初期のろ過性
能と比較して著しく変化しており、安定したろ過性能を
維持し得なかった。
【0043】尚、実施例、比較例1、2について、JI
S L 1096 6.12.1A法(ストリップ法)
に準拠して引張破断強度、及び引張破断伸度を測定した
結果、上記ガソホール浸漬試験前後の変化率において、
実施例のメッシュ織物は、比較例に示すメッシュ織物の
うち最大の変化率を示すものと比べても、同等或いはそ
れ以下だった。
【0044】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のポリアセ
タール繊維製メッシュ織物は、ポリアセタール繊維を用
いて織成されてなるものであるので、オープニングが均
一で開口部の形状及び面積が均一であって且つ厚みも均
一なものであるため、均一なろ過分布が得られると共
に、アルコール含有燃料に対して優れた耐久性を有する
という効果を奏する。また、耐アルコール性に優れてい
るので、繊維径の変化が小さく、そのためオープニング
や厚みの変化が小さと共に、繊維の伸縮が小さいので、
開口部の形状及び面積の変化が小さく、ろ過分布を常に
一定の状態に維持することができるという効果を奏す
る。また、熱による収縮率が小さいので、温度変化に対
して、開口部の形状及び面積の変化が小さく、使用時の
温度が変化してもろ過分布を常に一定の状態に維持する
ことができるという効果を奏する。
【0045】また、本発明のフィルター部材は、メッシ
ュ部と該メッシュ部を支持する支持部とから構成されて
いるフィルター部材であって、メッシュ部と支持部との
両方が共にポリアセタールからなるものであるので、フ
ィルター部材全体として耐アルコール性に優れており、
アルコール含有燃料に対して優れた耐久性を有するとい
う効果を奏する。また、軽量且つ安価であって、原材料
のリサイクルが可能であるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のポリアセタール繊維製メッシュ織物の
一例を示す平面図である。
【図2】本発明のフィルター部材の一例を示す略図であ
る。
【図3】実施例及び比較例のメッシュ織物の圧力損失を
示すグラフである。
【図4】実施例、比較例及びブランクの一次圧に対する
流量を示すグラフである。
【図5】圧力損失の測定装置を示す図である。
【符号の説明】 1 ポリアセタール繊維製メッシュ織物 2 ポリアセタール繊維 3 開口部 4 フィルター部材 5 メッシュ部 6 支持部 7 枠体

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリアセタール繊維を用いて織成されて
    なることを特徴とするポリアセタール繊維製メッシュ織
    物。
  2. 【請求項2】 メッシュ部と該メッシュ部を支持する支
    持部とから構成されているフィルター部材であって、メ
    ッシュ部が請求項1記載のポリアセタール繊維製メッシ
    ュ織物からなることを特徴とするフィルター部材。
  3. 【請求項3】 支持部がポリアセタール樹脂からなる請
    求項2記載のフィルター部材。
JP8294367A 1996-10-16 1996-10-16 ポリアセタール繊維製メッシュ織物及びそれを用いたフィルター部材 Pending JPH10118430A (ja)

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