JPH10118079A - 止血用具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 血管の所定区間の血流を遮断でき、しかも、
その状態で血流遮断区間よりも末梢側の血管へ血液を供
給可能な止血用具を提供すること。 【解決手段】 止血用具１は、柔軟に湾曲可能な棒状の
基部１２の両端に、基部１２よりも外周寸法の大きい止
血部１４、１６を設けた構造で、基部１２の側面には、
紐１８が固定されている。また、一方の止血部１４の先
端側には、血液流出口２０が設けられ、もう一方の止血
部１６の先端側には、血液流入口２２が設けられ、血液
流出口２０と血液流入口２２は、基部１２および止血部
１４、１６を軸方向に貫通する血液流路２４を介して連
通している。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、血管の側面にバイ
パス用血管を縫合する際に、縫合箇所付近で血管内の血
流を遮断するために使われる止血用具に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、例えば冠動脈狭窄による外科的治
療法として、ＣＡＢＧ（coronary artery bypass graf
t：冠動脈バイパス術）が行われている。このＣＡＢＧ
は、例えば図７（ａ）に示す様に、血管Ａに狭窄部Ｂが
存在する場合に、図７（ｅ）に示す様に、その狭窄部Ｂ
よりも末梢側の箇所にバイパス用血管Ｃを縫合して、バ
イパス用血管Ｃを介して別の箇所から血液を供給できる
ようにする方法である。

【０００３】ところで、このＣＡＢＧでは、図７（ｂ）
に示す様に、まず、狭窄部Ｂよりも末梢側の箇所で血管
Ａに穴Ｄを開けてから、その穴Ｄに連通させる形でバイ
パス用血管Ｃが縫合されるが、穴Ｄから多量の血液が流
出する状態では、患者にかかる負担が大きくなるのはも
ちろんのこと、血管Ａとバイパス用血管Ｃとの吻合部を
確認できず、両者を縫合することが困難になるため、バ
イパス用血管Ｃの縫合に先だって、穴Ｄの位置を含む所
定区間の血流を遮断すると共に、穴Ｄの近傍の血液を除
去しておく必要がある。

【０００４】そこで、従来は、穴Ｄの位置を含む所定区
間の血流を遮断するために、例えば図７（ｃ）に示す様
な、止血用具１００が使われていた。この止血用具１０
０は、柔軟に湾曲する棒状の基部１０２の両端に、基部
１０２よりも外周寸法の大きい止血部１０４、１０６を
設けた構造で、上記穴Ｄから血管Ａ内に挿入されて、両
端の止血部１０４、１０６が穴Ｄの両側に配置される
と、その状態で止血部１０４、１０６の外周が全周にわ
たって血管Ａの内壁に密接し、穴Ｄの両側Ｅ、Ｆから穴
Ｄ側へと流入する血液を遮断することができた。

【０００５】そして、この止血用具１００で血管Ａ内の
血流を遮断した状態で、穴Ｄの近傍の所定区間を無血状
態とし、その状態で穴Ｄに連通するようにバイパス用血
管Ｃを縫合し、図７（ｄ）に示す様に、バイパス用血管
Ｃを完全に縫合し終える直前に、紐１０８を引っ張って
止血用具１００を血管Ａ内から取り出し、その後、完全
にバイパス用血管Ｃを縫合していた。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の止血用具１００を使用する場合、図７（ｃ）に示す
様に、血管Ａの内部に配置された状態では、一時的とは
いえ、血管Ａの末梢側へ血液が全く供給されず、心筋に
酸素が供給されない状態となるため、患者には相応の負
担がかかり、例えば患者の容態を悪化させたり、あるい
は患者の手術後の回復に時間がかかったりする要因の一
つとなっていた。

【０００７】また、上記のような止血用具１００は、Ｃ
ＡＢＧで使用する以外にも、血流を一時的に遮断する手
段として利用できると考えられるが、いずれにしても末
梢側の血管へ一時的に血液が供給されなくなるため、そ
れが原因で適用可能な箇所が限られたり、適用可能であ
っても長時間の使用は困難であるなどの問題があった。

【０００８】本発明は、上記問題を解決するためになさ
れたものであり、その目的は、血管の所定区間の血流を
遮断でき、しかも、その状態で血流遮断区間よりも末梢
側の血管へ血液を供給可能な止血用具を提供することに
ある。

【０００９】

【課題を解決するための手段、および発明の効果】上述
の目的を達成するために、請求項１記載の発明は、柔軟
に湾曲可能な棒状の基部の両端に、該基部よりも外周寸
法の大きい止血部を設けた構造で、血管の側面に形成さ
れる穴から血管内に挿入されて、前記両端の止血部が前
記穴の両側に配置され、その状態で前記止血部の外周が
全周にわたって血管の内壁に密接し、前記穴の両側から
穴側へと流入する血液を遮断する止血用具において、一
方の止血部の先端側に設けられ、外部へ血液を流出させ
る血液流出口と、該血液流出口と血液の供給源とを連通
し、該供給源から前記血液流出口へ血液を誘導する血液
流路とを備え、前記血液流出口から流出させた血液を、
前記一方の止血部によって閉塞された箇所よりも末梢側
へ供給可能としたことを特徴とする。

【００１０】以上のように構成された本発明の止血用具
によれば、血液流出口のある側の止血部が血管の末梢側
となるような向きで血管内に挿入され、従来品と同様
に、両端の止血部が穴の両側に配置される。この状態で
は、止血部の外周は全周にわたって血管の内壁に密接す
るため、従来品と同様に、穴の両側から穴側へと流入す
る血液は遮断される一方、従来品とは異なり、血液の供
給源から血液流路を介して供給される血液を血液流出口
から流出させることができるため、この血液が血管の末
梢側へ供給される。

【００１１】したがって、この止血用具であれば、血管
とバイパス用血管との吻合部付近を無血状態にでき、し
かも、血管の内部に配置した状態であっても、血管の末
梢側へ血液が供給され、心筋に酸素が供給される状態を
維持できる。その結果、患者の負担は格段に軽減され、
より安全に手術を行うことができるようになり、また患
者の手術後の回復も早くなる。

【００１２】ところで、上記構成において、血液の供給
源としては、患者の体内の血管、あるいは患者の体外に
用意された輸血用血液の容器等を考え得るが、請求項２
記載の止血用具の様に、もう一方の止血部の先端側に血
液流入口が設けられ、前記血液流路が、前記血液流入口
と前記血液流出口とを連通する形で形成されていると、
この止血用具を挿入した血管の上流側の血液が、血液流
入口から流入し、血液流路を介して血液流出口へ導かれ
るので、患者の別の血管に傷をつけることなく、患者自
身の血液を採取して、その血液を止血用具の配置位置よ
りも末梢側の血管へ供給することができる。

【００１３】また、血液流入口と血液流出口とは、説明
の便宜上、それぞれ呼称を変えてあるが、両者を全く同
様の構造としても構わず、その場合は、両者が互いに血
液流入口および血液流出口のいずれにもなり得るので、
両端のいずれの止血部を末梢側にして使用してもよくな
り、向きを考慮することなく止血用具を血管に挿入でき
るので、使用方法が簡便になるという効果がある。

【００１４】また、請求項３記載の止血用具の様に、前
記基部の側面から血液を注入可能な血液注入口が設けら
れ、前記血液流路が、前記血液注入口と前記血液流出口
とを連通する形で形成されていると、別途用意されるチ
ューブ等を介して血液の供給源と血液注入口とを連通す
ることにより、血液の供給源から供給される血液を血液
注入口へ注入することができるので、患者の血液の採取
が容易な場所や輸血用血液の容器など、任意の血液供給
源から血液を供給できる。

【００１５】また、血液注入口へ供給する血液の圧力
を、ポンプ等によって任意にコントロールできるので、
例えば患者の容態等を見ながら、血液注入口からの注入
圧を変えるような操作も可能となる。更に、血液注入口
へは、外部から容易に薬液等を投与できるので、手術中
に薬剤の投与が必要な場合にも便利である。加えて、血
液注入口で血圧を取り出すことにより、血管の末梢側の
血圧を測定することもできる。

【００１６】なお、請求項３記載の止血用具において
は、請求項２記載の構成を兼ね備えることができる。請
求項２記載の構成を兼ね備えている場合は、血液流入口
および血液注入口の双方から血液が供給されて血液流出
口から血液が流出するので、例えば通常は血液流入口か
ら血液を流入させ、必要と判断される時にのみ血液注入
口から血液を注入するといった使い方ができる。

【００１７】また、上述の通り、血液流入口と血液流出
口を全く同様の構造としても構わず、その場合は、両者
が互いに血液流入口および血液流出口のいずれにもなり
得るので、両端のいずれの止血部を末梢側にして使用し
てもよくなり、向きを考慮することなく止血用具を血管
に挿入できるので、使用方法が簡便になるという効果が
ある。

【００１８】

【発明の実施の形態】次に、本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。なお、以下に説明する止血用具は、
本発明の実施形態の一例に過ぎず、本発明の構成手段は
下記の具体例に限定されない。

【００１９】［実施形態１］図１（ａ）に示す様に、止
血用具１は、柔軟に湾曲可能な棒状の基部１２の両端
に、基部１２よりも外周寸法の大きい止血部１４、１６
を設けた構造で、基部１２の側面には、紐１８が固定さ
れている。また、図１（ｂ）に示す様に、一方の止血部
１４の先端側には、血液流出口２０が設けられ、もう一
方の止血部１６の先端側には、血液流入口２２が設けら
れ、血液流出口２０と血液流入口２２は、基部１２およ
び止血部１４、１６を軸方向に貫通する血液流路２４を
介して連通している。

【００２０】基部１２、止血部１４、１６、紐１８は、
いずれも医療器具用として使われている樹脂材料等で作
製されていれば、材料について特に限定されるものでは
ないが、例えば、例えば、ポリウレタン、ラテックス、
シリコンゴム、天然ゴム、ポリ塩化ビニル、ポリアミ
ド、ポリアミドエラストマー、エチレン酢酸ビニル共重
合体、ポリエチレン、ポリイミド、ポリエチレンテレフ
タレート、フッ素樹脂等といった材料で形成されていれ
ばよく、その表面をシリコンゴム等によってコーティン
グするなど、血管内へ挿入される医療器具として周知の
構造を適宜採用することができる。また、基部１２、止
血部１４、１６は、一体成形されていても、いくつかの
分割された部品を接着したものであってもよい。加え
て、必要があれば、基部１２を中心に細い金属線を巻回
するなどして、樹脂材料だけでは足りない靱性や剛性の
補強を図ってもよい。

【００２１】以上のように構成された止血用具１は、従
来品と全く同様の方法で使用される。即ち、例えばＣＡ
ＢＧを行う際には、図２に示す様に、バイパス用血管を
縫合するために血管Ａの側面に開けられた穴Ｄから血管
Ａ内に挿入されて、止血部１４、１６が穴Ｄの両側に配
置される。その状態で止血部１４、１６の外周が全周に
わたって血管Ａの内壁に密接するため、穴Ｄの両側Ｅ、
Ｆから穴Ｄ側へと流入する血液を遮断することができ
る。したがって、穴Ｄ近傍の血液を除去すれば、血管Ａ
とバイパス用血管の吻合部を容易に確認することがで
き、両者を縫合することができる。

【００２２】また特に、この止血用具１であれば、血液
流入口２２から流入する血液が、血液流路２４を通って
血液流出口２０から流出するため、止血用具１によって
閉塞された箇所よりも末梢側の血管へ、患者本人の血液
を供給することができる。したがって、止血用具１を使
用している間も、心筋に酸素が供給される状態を維持で
き、その結果、患者の負担は格段に軽減され、より安全
に手術を行うことができるようになり、また患者の手術
後の回復も早くなる。

【００２３】更に、この止血用具１は、血液流出口２０
と血液流入口２２が全く同様の構造であり、向きを逆に
しても何ら差し支えなく使うことができるので、使用時
に挿入方向に配慮する必要がなくきわめて便利である。 ［実施形態２］次に、別の実施形態について説明する。

【００２４】図３（ａ）に示す様に、止血用具２は、柔
軟に湾曲可能な棒状の基部３２の両端に、基部３２より
も外周寸法の大きい止血部３４、３６を設けた構造で、
基部３２の側面には、チューブ３８が固定されている。
また、図３（ｂ）に示す様に、一方の止血部３４の先端
側には、血液流出口４０が設けられ、チューブ３８の端
部に取り付けられたコネクタ４１には、血液注入口４２
が設けられ、血液流出口４０と血液注入口４２は、チュ
ーブ３８、基部３２および止血部３４の内部に形成され
た血液流路４４を介して連通している。なお、これら各
部は、実施形態１と同様、いずれも医療器具用として使
われている樹脂材料等で作製されていれば、特に限定さ
れるものではない以上のように構成された止血用具２
も、従来品あるいは上記実施形態１で示した止血用具１
と全く同様の方法で使用される。即ち、図４に示す様
に、バイパス用血管を縫合するために血管Ａの側面に開
けられた穴Ｄから血管Ａ内に挿入されて、止血部３４、
３６が穴Ｄの両側に配置される。その状態で止血部３
４、３６の外周が全周にわたって血管Ａの内壁に密接す
るため、穴Ｄの両側Ｅ、Ｆから穴Ｄ側へと流入する血液
を遮断することができる。したがって、穴Ｄ近傍の血液
を除去すれば、血管Ａとバイパス用血管の吻合部を容易
に確認することができ、両者を縫合することができる。

【００２５】また、この止血用具２であれば、ポンプ
（図示略）等を使って血液注入口４２に血液を注入する
ことにより、その血液が血液流路４４を通って血液流出
口４０から流出するため、止血用具２によって閉塞され
た箇所よりも末梢側の血管へ、血液を供給することがで
きる。したがって、止血用具２を使用している間も、心
筋に酸素が供給される状態を維持でき、その結果、患者
の負担は格段に軽減され、より安全に手術を行うことが
できるようになり、また患者の手術後の回復も早くな
る。

【００２６】特に、実施形態１で説明した止血用具１と
は異なり、患者の体外から血液を供給できるので、例え
ば狭窄部Ｂを通過する血液の流量が少ない場合にも、血
管の末梢側へ十分な量の血液を供給することができる。
更に、この止血用具２の血液注入口４２を使えば、患者
に薬剤を投与したり、患者の血圧を測定することもでき
るので、きわめて便利である。なお、実施形態２におい
て、チューブ３８は、基部３２に対して接着剤を用いて
接着されており、上記実施形態１において説明した紐１
８と同様、血管内から引き抜く際の操作部としても機能
するが、もちろん、チューブ３８とは別に紐を設けても
よい。

【００２７】［実施形態３］次に、更に別の実施形態に
ついて説明する。以下に説明する止血用具は、上記実施
形態１、２の特徴的な構成の双方を兼ね備えたものであ
る。図５（ａ）に示す様に、止血用具３は、柔軟に湾曲
可能な棒状の基部５２の両端に、基部５２よりも外周寸
法の大きい止血部５４、５６を設けた構造で、基部５２
の側面には、チューブ５８が固定されている。また、図
５（ｂ）に示す様に、一方の止血部５４の先端側には、
血液流出口６０が設けられ、もう一方の止血部５６の先
端側には、血液流入口６２が設けられ、血液流出口６０
と血液流入口６２は、基部５２および止血部５４、５６
を軸方向に貫通する血液流路６４を介して連通してい
る。更に、上記血液流路６４には、チューブ５８の内腔
が連通しており、チューブ５８の端部に取り付けられた
コネクタ６８には、血液注入口６９が設けられている。

【００２８】以上のように構成された止血用具３も、従
来品あるいは上記実施形態１、２で示した止血用具１、
２と全く同様の方法で使用される。即ち、図６に示す様
に、バイパス用血管を縫合するために血管Ａの側面に開
けられた穴Ｄから血管Ａ内に挿入されて、止血部５４、
５６が穴Ｄの両側に配置される。その状態で止血部５
４、５６の外周が全周にわたって血管Ａの内壁に密接す
るため、穴Ｄの両側Ｅ、Ｆから穴Ｄ側へと流入する血液
を遮断することができる。したがって、穴Ｄ近傍の血液
を除去すれば、血管Ａとバイパス用血管の吻合部を容易
に確認することができ、両者を縫合することができる。

【００２９】また、この止血用具３であれば、上記実施
形態１と同様、血液流入口６２から流入する血液が、血
液流路６４を通って血液流出口６０から流出するため、
止血用具３によって閉塞された箇所よりも末梢側の血管
へ、患者本人の血液を供給することができる。しかも、
血液流入口６２から流入する血液の量が十分でないよう
な場合には、上記実施形態２と同様、ポンプ（図示略）
等を使って血液注入口６９に血液を注入することによ
り、血管の末梢側へ十分な量の血液を供給することがで
きる。

【００３０】更に、この止血用具３は、上記実施形態１
と同様に、血液流出口６０と血液流入口６２が全く同様
の構造であり、向きを逆にしても何ら差し支えなく使う
ことができるので、使用時に挿入方向に配慮する必要が
なくきわめて便利である。また、この止血用具３の血液
注入口６９を使えば、上記実施形態２と同様に、患者に
薬剤を投与したり、患者の血圧を測定することもでき
る。

【００３１】以上、本発明の実施形態について説明した
が、本発明の構成手段については上記実施形態以外にも
種々考えられる。例えば、上記実施形態の説明では特に
言及しなかったが、上記止血部材の寸法については、使
用される血管の内径寸法に応じて適宜止血部の外径を変
えれば良く、また、基部の軸方向長さも適宜調整すれば
よい。

【００３２】また、本発明の止血用具は、ＣＡＢＧの際
に使用する他にも、血管の所定区間の血流を遮断する手
段として適宜使用することができる。特に、血液遮断箇
所よりも末梢側の血管へ血液が供給できるので、従来の
止血用具では適用できなかったような箇所にも、本発明
の止血用具であれば使用することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 実施形態１の止血用具を示し、（ａ）はその
側面図、（ｂ）はその従断面図である。

【図２】 実施形態１の止血用具の使用状態を示す概略
断面図である。

【図３】 実施形態２の止血用具を示し、（ａ）はその
側面図、（ｂ）はその従断面図である。

【図４】 実施形態２の止血用具の使用状態を示す概略
断面図である。

【図５】 実施形態３の止血用具を示し、（ａ）はその
側面図、（ｂ）はその従断面図である。

【図６】 実施形態３の止血用具の使用状態を示す概略
断面図である。

【図７】 従来の止血用具の使用手順を示すための概略
断面図である。

【符号の説明】

１，２，３・・・止血用具、１２，３２，５２・・・基
部、１４，１６，３４，３６，５４，５６・・・止血
部、１８・・・紐、２０，４０，６０・・・血液流出
口、２２，６２・・・血液流入口、２４，４４，６４・
・・血液流路、３８，５８・・・チューブ、４１，６８
・・・コネクタ、４２，６９・・・血液注入口。

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 柔軟に湾曲可能な棒状の基部の両端に、
   該基部よりも外周寸法の大きい止血部を設けた構造で、
   血管の側面に形成される穴から血管内に挿入されて、前
   記両端の止血部が前記穴の両側に配置され、その状態で
   前記止血部の外周が全周にわたって血管の内壁に密接
   し、前記穴の両側から穴側へと流入する血液を遮断する
   止血用具において、 一方の止血部の先端側に設けられ、外部へ血液を流出さ
   せる血液流出口と、 該血液流出口と血液の供給源とを連通し、該供給源から
   前記血液流出口へ血液を誘導する血液流路とを備え、 前記血液流出口から流出させた血液を、前記一方の止血
   部によって閉塞された箇所よりも末梢側へ供給可能とし
   たことを特徴とする止血用具。
2. 【請求項２】 請求項１記載の止血用具において、 もう一方の止血部の先端側に血液流入口が設けられ、 前記血液流路が、前記血液流入口と前記血液流出口とを
   連通する形で形成されていることを特徴とする止血用
   具。
3. 【請求項３】 請求項１又は請求項２記載の止血用具に
   おいて、 前記基部の側面から血液を注入可能な血液注入口が設け
   られ、 前記血液流路が、前記血液注入口と前記血液流出口とを
   連通する形で形成されていることを特徴とする止血用
   具。