JPH10117658A

JPH10117658A - 虫の捕獲装置

Info

Publication number: JPH10117658A
Application number: JP28207996A
Authority: JP
Inventors: Masahiro Hori; 雅宏堀
Original assignee: Individual
Current assignee: Individual
Priority date: 1996-10-24
Filing date: 1996-10-24
Publication date: 1998-05-12

Abstract

(57)【要約】【課題】近紫外線で虫を誘引する捕虫効果の大きな虫
の捕獲装置を得る。【解決手段】虫を誘引する紫外線を含有した光を照射
する捕虫用光源１、光源からの光が照射される位置に紫
外線透過性の捕虫液体の流下膜３形成した捕虫手段、捕
虫液体から固形物質虫を分離するとともに捕虫液体の精
製を行う捕虫液処理手段７、捕虫手段への捕虫液体の循
環手段８を設けた虫の捕獲装置。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、屋内外の生活環境
を健康で快適にするための技術で、特に蚊などの有害な
微小飛翔性昆虫をヒトへの何ら影響なしに誘引捕獲する
技術に関する。

【０００２】

【従来の技術】蚊などの有害な飛翔性昆虫を忌避あるい
は捕獲する多くの方法が知られている。

【０００３】例えば、蚊を忌避、殺虫するものには、蚊
取り線香のように加熱により継続的に殺虫剤を発生させ
るもの、超音波によって忌避剤あるいは殺虫剤を発生さ
せるものがあった。また、蚊等を誘引して捕獲あるいは
殺虫する機器も知られている。例えば近紫外線で蚊など
の飛翔性昆虫を誘引する捕虫機器では、誘引後、光源の
下部に設置した水の容器に捕獲するもの、粘着剤の塗布
した面で捕獲するもの、高電圧の放電による電撃によっ
てり死亡させるもの、誘引したものを吸引捕獲するもの
などがあった。

【０００４】これらの近紫外線で蚊等を誘引する捕虫機
器は、それぞれ光源に接近した蚊などの捕獲効率が低
い。また、使用中に光源面、捕獲面、粘着面、高電圧部
分に蚊や浮遊塵などの付着により捕獲能力が低下する。
長く放置した場合腐敗し、悪臭を発生させたり、放電音
を伴い、死骸が周辺に飛散し環境を汚染する。また、装
置が大型になり、特に、高電圧を利用するものは人や動
物の接触などの危険もあるので設置場所は制約される等
の問題点があった。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】本発明は、蚊などの昆
虫を誘引するとともに、誘引した昆虫を確実に捕獲し、
長期にわたり捕獲効率が低下することがない虫の捕獲装
置を提供することを課題とするものである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明は、虫の捕獲装置
において、虫を誘引する紫外線を含有した光を照射する
誘引用光源、誘引用光源からの光が直接もしくは間接的
に照射される位置に紫外線透過性の捕虫液体を静置もし
くは流下する捕虫手段を設けた虫の捕獲装置である。ま
た、捕虫液体から固形物質の分離する捕虫液処理手段、
捕虫手段への捕虫液体を循環する捕虫液循環手段を設け
た前記の虫の捕獲装置である。捕虫液が虫の誘引性物質
を含有している前記の虫の捕獲装置である。捕虫液が防
腐性物質を含有している前記の虫の捕獲装置である。ま
た、捕虫液処理手段が、濾過手段、脱色用吸着手段を有
する前記の虫の捕獲装置である。

【０００７】

【発明の実施の形態】蚊などの昆虫は、３００〜４００
ｎｍの近紫外線光源を知覚し、特に波長３８０ｎｍ前後
に最大の知覚能力を有しているので、昆虫を誘引する波
長の近紫外線を照射する誘引光源から直接あるいは反射
板等によって間接的に近紫外線が照射される位置に紫外
線透過性の捕虫液体を滞留あるいは流下させることによ
って、誘引光源に向かって飛翔した虫を捕虫液体中に確
実に捕獲するものである。近紫外線光源としては、近紫
外線発光水銀ランプが好ましく、近紫外線とともに可視
光線成分を放射するランプであっても良い。また、捕虫
液体は、誘引用光源のランプの壁面あるいは誘引用光源
から間隔を設けて設置した紫外線透過性の透明な部材上
を流下させたり、誘引用光源の近傍をカーテン状に流下
させたり、あるいは滴下させても良い。光源として円筒
状のランプを用いた場合には、管の周囲全面が発光する
ので、管の周囲に環状に捕虫液を流下させることによっ
て、周囲のいずれの方向からの虫も誘引して捕虫するこ
とができる。

【０００８】捕虫液体としては、誘引に使用する近紫外
線を透過する濃度であって、接触した蚊などが捕獲でき
る粘性を有し、人間に対する毒性が低いもであれば広く
用いることができる。例えば、水、植物油、鉱物油、あ
るいはプロピレングリコール、グリセリン、ポリエチレ
ングリコール等の多価アルコール、乳酸等の有機酸、あ
るいはクエン酸、酒石酸等の有機酸の水溶液、トリエタ
ノールアミン等が好ましい。また、これらの物質には、
乳酸のように誘引性を有しているものもあるが、さらに
誘引性を有するフェロモンやかんきつ類の精油等を混合
しても良い。

【０００９】とくに、捕虫液体を循環使用する場合に
は、蒸発しにくく、防腐作用を有するものが好ましい。
また、防腐作用を有する無機または有機物質を捕虫液中
に加えても良い。防腐作用を付与する物質としては、金
属塩類、ホウ酸、安息香酸ナトリウム、デヒドロ酢酸ナ
トリウム等を挙げることができる。

【００１０】捕虫液体の粘度は、捕虫液体を循環させる
ためには低粘度の方が効率的であるが、低粘度では蚊な
どは捕獲できるが、蝿などの大型の昆虫も捕獲する場合
は高粘度のものを用いる必要がある。また、捕虫液体の
粘性を高めることによって、捕虫を確実なものにするこ
とができる。捕虫液体の粘性が高くなりすぎると循環用
のポンプ等の負担が大きくなるので、捕虫効果と循環能
力を考慮して粘性を調整することが好ましい。粘性を高
める目的で添加する物質には、カラギナン、キサンタン
ガム、アラビアガム等の増粘剤を挙げることができる。

【００１１】また、捕虫液体から固形物質を分離する液
体処理手段には、濾過手段を設けることによって、捕虫
液の劣化を防止することができる。虫などの比較的大き
なものを分離する目の粗い濾過手段とともに、径の小さ
なものを分離する濾過手段を組み合わせて用いてもよ
い。濾過手段には、物質の吸着除去に用いられる活性炭
等の吸着剤を併用することによって、濾過では分離でき
ない物質を吸着除去することができる。また、捕虫液体
中への虫の捕獲による捕虫液体の着色成分を取り除く、
例えば両性イオン交換樹脂製吸着剤などからなる脱色手
段を設けてもよい。

【００１２】また、本発明の虫の捕獲装置では、蚊に限
らず、二化メイ蛾等の紫外線で誘引される昆虫の捕獲に
用いることもできる。

【００１３】以下、図面を参照して本発明を説明する。
図１は、本発明の虫の捕獲装置の一実施例を説明する図
である。本発明の虫の捕獲装置は、近紫外線成分を放射
する紫外線ランプなどの誘引用光源１を垂直に設けてお
り、周囲が暗くなり誘引用光源で虫を誘引することが可
能となると点灯させる点灯回路２が結合されている。ま
た、誘引用光源１の周囲を取り囲むように捕虫液流下装
置３が設けられており、流下した捕虫液によって透明ガ
ラス円筒４の表面に捕虫液の流下膜５が形成される。誘
引用光源の下部に、捕虫液受容槽６が設けられており、
流下した捕虫液が捕虫液受容槽によって集められて捕虫
液処理手段７に供給される。

【００１４】処理装置には、蚊の死骸などの大きな固形
物の濾過装置、小さな固形粒子を分離する濾過装置を有
しており、固形分を除いた後に、捕虫液の着色の原因と
なる成分を吸着分離して、捕虫液を精製する。精製され
た捕虫液は、循環手段８によって捕虫液流下装置に循環
供給される。捕虫液は、１回限りの使用とする場合に
は、流下した捕虫液は循環手段によって循環使用するこ
となく排出しても良い。

【００１５】図２は、誘引用光源の表面に捕虫液を流下
させた装置の１実施例を説明する図である。内部に誘引
用光源を設けた透明ガラス円筒４と、誘引用光源の光を
反射する反射板９が設けられており、誘引用光源の光を
虫の誘引に有効に利用することが可能となる。捕虫液受
容槽６から、循環手段８によって導管１０を送られて、
流下装置３から透明ガラス円筒の表面を捕虫液が流下す
る。捕虫液は、蚊などの昆虫を捕獲した後に、下部に設
けたフィルタ１１によって固形物を分離して、捕虫液受
容槽６に集められて循環使用される。

【００１６】図３は、誘引光源の表面を捕虫液体を流下
した他の実施例を説明する図である。図２の装置と同様
に、内部に誘引用光源を設けた透明ガラス円筒４と、誘
引用光源の光を反射する反射板９が設けられている。捕
虫液体は、捕虫液受容槽６から、循環手段８によって導
管１０を送液されて、シャワー状流下装置１２から、誘
引用光源を内部に設けた透明ガラス円筒４の周囲をシャ
ワー状に下方流１３を形成して流下する。装置の下部に
は、図２と同様にフィルタ１１が設けられており、捕虫
した蚊などの昆虫を分離して、捕虫液体は下部の捕虫液
受容槽６に集められて循環使用される。

【００１７】図４は、平面状に捕虫液体を流下する装置
を説明する図である。透明板１４とカーテン状流下装置
１５を有し、捕虫液体は、捕虫液受容槽６から、循環手
段８によって導管１０を送液されて、カーテン状流下装
置１５から、透明板１４表面を流下する。誘引用光源１
は、流下面とは反対側の面に設けられており、透明用光
源１には、透明平板１４の全面に誘引光が照射されるよ
うに反射板が設けられていても良い。また、透明平板表
面を流下した捕虫液体は蚊などの虫を捕虫し、捕虫した
虫をフィルタ１１によって分離除去して、循環手段８に
よって循環使用される。

【００１８】図５は、平面状に捕虫液体を流下する他の
装置を説明する図である。図５に示す装置は、平板状反
射板１６とカーテン状流下装置１５から構成されてお
り、平板状状反射板１６の捕虫液の流下面側に、反射板
９と組み合わせた誘引用光源１が設けられている。捕虫
液は、捕虫液受容槽６から、循環手段８によって導管１
０を送液されて、カーテン状流下装置１５から、平板状
反射板の表面を流下する。誘引用光源１の直接光および
反射板９および平板状反射板によ留反射光によって流下
光が照射を受けて、捕虫液体への誘引を行われ、捕虫液
体は図４の装置と同様に処理されて循環使用される。

【００１９】図６は、流下装置を有さない虫の捕獲装置
を説明する図である。捕虫液受容槽６内には、誘引用光
源１が直接、あるいは透明ガラス円筒内に収容されて設
けられている。捕虫液受容槽の上部には、光源から放出
される光を反射する反射板９が設けられている。この装
置では、捕虫液の循環手段や固形分の分離手段等を有し
ていないので、定期的に捕虫液を交換することが必要と
なる。

【００２０】

【発明の効果】虫を誘引する近紫外線成分を含む捕虫用
光源からの光が照射される部分に、捕虫液を流下もしく
は静置した捕虫手段を設けたので、誘引される虫を確実
に捕虫液中に捕獲することができ、しかも捕虫液は分離
精製することによって長期にわたり循環再使用すること
ができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例を説明する図である。

【図２】誘引用光源の表面に捕虫液を流下させた装置の
１実施例を説明する図である。

【図３】誘引光源の表面を捕虫液を流下した他の実施例
を説明する図である。

【図４】平面状に捕虫液を流下する装置を説明する図で
ある。

【図５】平面状に捕虫液を流下する他の装置を説明する
図である。

【図６】流下装置を有さない捕虫装置を説明する図であ
る。

【符号の説明】

１…誘引用光源、２…点灯回路、３…捕虫液流下装置、
４…透明ガラス円筒、５…流下膜、６…捕虫液受容槽、
７…捕虫液処理手段、８…循環手段、９…反射板、１０
…導管、１２…シャワー状流下装置、１３…下方流、１
４…透明板、１５…カーテン状流下装置、１６…平板状
反射板

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】虫の捕獲装置において、虫を誘引する紫
外線を含有した光を照射する誘引用光源、誘引用光源か
らの光が直接もしくは間接的に照射される位置に紫外線
透過性の捕虫液体を静置もしくは流下する捕虫手段を設
けたことを特徴とする虫の捕獲装置。
【請求項２】捕虫液体から固形物質を分離する捕虫液
処理手段、捕虫手段へ捕虫液体を循環する捕虫液循環手
段を設けたことを特徴とする請求項１記載の虫の捕獲装
置。
【請求項３】捕虫液が虫の誘引性物質を含有している
ことを特徴とする請求項１〜２記載の虫の捕獲装置。
【請求項４】捕虫液が防腐性物質を含有していること
を特徴とする請求項１〜３記載の虫の捕獲装置。